JP2015204773A - 魚礁ブロック及び水中構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】密度が大きく海中での耐久性が極めて強い人工魚礁及び優れた魚礁効果を実現する水中木製構造魚礁ブロック及び水中構造物を提供する。
【解決手段】複数の棒状フレーム材11が接続具12を介して相互に接合されてなる、少なくとも底面に平面部を持つ多面体中空構造を有し、棒状フレーム材11は、その密度が海水よりも大きく、海底砂礫よりも小さいビリアン材、又は少なくとも生物侵食耐性、密度及び硬度を含む性状がビリアン材と同等な木材により形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、高密度高耐久性木材(ビリアン(ウリン)又は類似する木材)を用いた木製人工魚礁ブロックと、当該ブロックを用いる人工魚礁及び魚礁としての機能を持たせる高密度高耐久性木材を用いた水中構造物に関する。
一般の人工魚礁は主にコンクリート製のブロックや鉄骨製構造体等で構成され(以下、従来型魚礁と呼ぶ)、魚礁の造成にはクレーン船等を用いて海洋土木工事を必要とする大規模なものである。その規模によるスケールメリットがある反面、スポット的な魚礁造成のニーズを満たすことはできなかった。また鉄骨、コンクリートブロックは耐久性があるが、砂礫や砂泥の海底では海潮流等による洗掘によって年々海底に埋没していくということと、付着生物によって内部空間が閉塞していくという問題点があった。いずれも魚礁としての効果を減殺させる重大な問題点である。
一方、鉄骨もしくはコンクリート魚礁にない機能と特性を持つものとして木製人工魚礁が考案されている。これらは主としてスギ、ヒノキ等の間伐材やそれに類する通常の木材と、錘も兼ねている鉄やコンクリートの構造部材で構成されている。木製魚礁は水中の生物生態系になじみ易く集魚効果が高いとされてきた。また、間伐材の有効利用の一環としても位置付けられてきた。
なお、この種の人工魚礁として具体的には特許文献1〜特許文献3等に記載のものが知られている。
特開2011−229519号公報 特開2005−295839号公報 特開2004−337024号公報
しかしながら、従来の木製魚礁は数年程度、特に比較的水温の高い海域では1年前後でフナクイムシ等の生物侵食によって崩壊・消失していき、長期的効果が期待できない。また、侵食の過程では木材が構造部材や錘から脱落し、海面を漂流して航行障害物となる危険性や、養殖生簀等の海上構造物に被害を与える危険性があった。
本発明はかかる実情に鑑み、海中での耐久性が極めて強い人工魚礁及び優れた魚礁効果を実現する木製の魚礁ブロック及び水中構造物を提供することを目的とする。
本発明による魚礁ブロックは、沈設型人工魚礁用の魚礁ブロックであって、複数の棒状フレーム材が接続具を介して相互に接合されてなる、少なくとも底面に平面部を持つ多面体中空構造を有し、前記棒状フレーム材は、その密度が海水よりも大きく、海底砂礫よりも小さいビリアン材、又は少なくとも生物侵食耐性、密度及び硬度を含む性状が前記ビリアン材と同等な木材により形成されたことを特徴とする。
また、本発明の魚礁ブロックにおいて、前記棒状フレーム材の端部同士が前記接続具を介して締結具によって締結され、前記締結具の端部は、前記多面体の外周面側に位置する前記棒状フレーム材の表面下に埋設されることを特徴とする。
また、本発明による水中構造物は、上記魚礁ブロックを複数結合してなる水中構造物であって、各前記棒状フレーム材の長手方向に沿って複数のユニバーサルホールを有し、隣接配置した前記魚礁ブロックが、それぞれの前記ユニバーサルホールに結合手段を挿通させて相互に結合されてなることを特徴とする。
本発明によれば、天然の木材製であるため鉄骨やコンクリートブロックに比べて環境親和性が極めて高く、環境負荷が低く、且つ高い集魚効果が得られる。また、高い強度と生物侵食耐性を持っており、他の木材製魚礁と比較して長期間魚礁効果が持続する。海水よりも密度が高いビリアン材等で構成されているので、万一壊れても水面を漂流して航行船舶や生簀等に損傷を与える障害物になる危険性がなく、安全な漁場造成が可能である。更に、海底の砂礫や泥よりもはるかに密度が小さいため、洗掘によって埋没することがなく、長期間の魚礁効果が期待できる等々の利点がある。
本発明の魚礁用ブロックに係る耐性試験の試験サンプルの例とその試験結果を示す図である。 本発明の魚礁用ブロックに係る試験サンプルの表面付着生物の被度状態等を示す図である。 本発明の魚礁用ブロックの一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の魚礁用ブロックにおける角部の結合構造を示す図である。 本発明の魚礁用ブロックに係る接続具の例を示す図である。 本発明の魚礁用ブロックの分解時の状態を示す図である。 本発明の水中構造物の例を模式的に示すそれぞれ斜視図である。 本発明の水中構造物に係る結合手段としてのユニバーサルホールの例を示す図である。
以下、図面に基づき、本発明による魚礁ブロック及び水中構造物における好適な実施の形態を説明する。
ここで先ず、本発明者等は、従来の木製魚礁が水中の生物生態系になじみ易く集魚効果が高いとされる一方で、特に生物侵食に対する耐性、付着生物の剥離性あるいはその内部侵襲等において脆弱であることに鑑み、種々の実験を重ねた結果、ビリアン材の海中における耐久性が格段に優れていることを見出した。そして、このビリアン材が従来の木製人工魚礁の材料である杉、ヒノキ及び竹等に対して著しい優位性を持つことを解明し、本発明に至った。即ち、かかる識見に基づき、特に次の2点での優位性を実験、検証した。
1)海中で木材の耐久性を大きく損なうフナクイムシ等の食害に極めて強い。
2)付着生物はつくものの、容易に剥離可能で、内部侵襲がなく腐蝕もしない。
このような優れた性状・特性を有するビリアン材に対して実施した、海中での耐性試験の試験結果等を説明する。図1(A)はこの試験に使用した試験サンプルの例を示し、図中、左からコンクリート板、パイン(松)材、鉄板(厚さ5mm)及びビリアン材である。図1(B)はこれらの試験サンプルの海中(水深約20m)浸漬前と浸漬後400日を経過した状態を示している。
コンクリート板はカキ、フジツボ及びカンザシゴカイ等が何層にも固着してナイフで剥離することは殆んどできなかった。パイン材は約6カ月を経過した時点で半分程が食害を受けて消失し、約1年で略すべてが消失した。ビリアン材は400日経過後も殆んど内部に食害を受けていない。また、表面の付着生物の被度は他のサンプルと比較して小さく、生地がむき出しの部分もあった(図2(A)参照)。また、図2(B)に示されるように、付着していたフジツボやカキもナイフ等で簡単に剥離することができ、剥離後も内部侵食の形跡はない。このように海中での実験を経てビリアン材の持つ優位性を検証することができた。
なお、後述するように本発明を具現化するにあたり、従来ビリアン材を海底に沈設する構造物に応用した事例はなく、これを実現すべく上述の優位性をベースとして種々工夫することで本発明の魚礁ブロックを完成した。その場合、ビリアン材の強度、密度及び水中重量等の性状、あるいは魚礁ブロックの構造等が相乗効果を奏し、従来なかった優れた性能を有する魚礁ブロックの実現化に成功したものである。
次に、本発明を具体的に説明すると、図3は本発明を適用してなる魚礁ブロック10の実施形態を模式的に示す斜視図である。本例では特に沈設型人工魚礁を構築するために好適なものとして、海底に沈めて使用される。本実施形態における棒状フレーム材11等の寸法を図3に併記するが、それらの数値は必要に応じて適宜変更可能である。魚礁ブロック10は、複数の棒状フレーム材11が接続具12を介して相互に接合されてなる、少なくとも底面に平面部を持つ多面体中空構造を有している。棒状フレーム材11は典型的には角棒あるいは角材であり、正方形あるいは長方形の矩形断面形状を有する。なお、棒状フレーム材11は所謂丸棒あるいは三角形断面の棒材等も使用可能である。また、魚礁ブロック10の多面体立体構造として、図3のように立方体が好適であるが、直方体あるいは柱体等も採用可能であり、いずれの場合も底面に平面部を有する。
棒状フレーム材11はその密度が海水よりも大きく、海底砂礫よりも小さいビリアン材、又は少なくとも生物侵食耐性、密度及び硬度を含む性状がビリアン材と同等な木材により形成される。このビリアン(Belian)はボルネオ鉄木、ブリアンあるいはウリン等とも呼称され、本発明の魚礁ブロック10は典型的には、高密度高耐久性木材であるビリアン材を用いて構成されることを特徴とする。
図4に示されるように魚礁ブロック10の角部において、棒状フレーム材11のこの例では3つの端部同士が接続具12を介して、締結具13であるボルト13A/ナット13Bによって締結される。接続具12は図5に示すように、魚礁ブロック10の角部に対応して直交3方向に延出するように折曲成形された板金材でなり、ボルト13Aを通すための複数の挿通孔14が開設されている。なお、各棒状フレーム材11の端部にも、ボルト13Aを通すための複数の挿通孔15が開設されている。
接続具12は図4のように魚礁ブロック10の角部の内側にあてがわれるが、締結具13の端部(即ちボルト13Aのボルトヘッド又はナット13B)は、魚礁ブロック10の多面体立体構造の外周面側に位置する、棒状フレーム材11の表面下に埋設されるようになっている。つまり棒状フレーム材11の挿通孔15の外周面側の開口部15Aは座ぐり加工されており、この開口部15Aに締結具13の端部を埋設するかたちで締結することで、外方へ突出しないようにしている。
魚礁ブロック10の構成要素である棒状フレーム材11、接続具12及び締結具13(ボルト13A、ナット13B)は図6に示されるように分解される。各パーツごとにまとめておき、それらの搬送後、現場等にて図3のように組み立てることができる。実使用において利便性や取扱い性等に極めて優れている。
ここで、棒状フレーム材11の性状等において、先ずその密度に関して、ビリアン材の密度(1040kg/m3)は、海水密度(1028〜1035kg/m3)よりも大きいので海水に沈むため、万一分解しても水面を漂流して被害を生じる危険性がない。また、ビリアン材は、海底の砂礫の密度(1700〜1900kg/m3)よりもはるかに小さいため、コンクリート(2300kg/m3)、鉄骨(7700kg/m3)製の魚礁のように洗掘等の物理作用によって海底に埋没することが殆んどない。
また、ビリアン材は硬度が高く堅牢な木材であり、上記のように比重は海水よりも大きい。更に、生物侵食に高い耐性を持ち、表面への生物付着も少ない。また、高い耐性により魚礁効果の持続が期待できる。フジツボ及びカキ等の付着生物で空隙が埋まり難く、材質は腐食に強く海中においても長期耐性がある。生物毒性が無く有害物質の溶出等による環境負荷がない。人工魚礁一般において、特にイセエビ礁等では付着生物による空隙減が問題であるが、そのような問題に対して高い効果が期待できる。
ところで、通常の木製魚礁の多くは間伐材の有効利用の一環として検討されているが、木材コストが安い反面、2年程度で略消失すると考えられる。また、消失の過程で錘が外れれば流木として漂流し、航行障害物となることもあり得る。上記試験結果からも分かるように、ビリアンを用いた人工魚礁ではどのような形状に構成しても侵食耐性に実質的な影響はなく、外力等で破損した場合にも漂流の危険がない。また、本来ウッドデッキやエクステリア用の資材として輸入されているものであり、コストも他の資材用木材と同程度である。間伐材よりは高価ではあるが、耐用期間と設置の作業量等々を考えれば効率的である。更に、ビリアン魚礁の優れた点として資源の有効利用を挙げることができる。従来ではビリアン材は主に、ウッドデッキ等の長い外構材として利用されるので、その場合1m前後のものは端材として処分され、即ち有効利用されていないのが実情である。このように従来のビリアン材の利用法では端材として扱われる比較的短尺の部材の有効利用にもなり、コスト面での優位性があると共に、地球の限りある資源の有効利用にも繋がる。
次に、本発明に係る水中構造物について説明する。図7(A)〜(F)は、魚礁ブロック10を複数結合してなる水中構造物100の例をそれぞれ示している。図7(A)において、複数(図示例では4つ)の魚礁ブロック10の側面の適所同士が結合して、水平方向に広がるように構築される。図7(B)において、複数の魚礁ブロック10の側面同士が結合したものの上に、更に2段目の魚礁ブロック10が積層され、上下方向にも広がるように構築される。図7(C)において、複数の魚礁ブロック10の側面の適所同士が結合したものにおいて中央の1/2段目の魚礁ブロック10が積層される。図7(D)において、複数(図示例では3つ)の魚礁ブロック10の側面の適所同士が結合したものの上に、更に2段目の魚礁ブロック10が積層される。図7(E)において、複数(図示例では3つ)の魚礁ブロック10の側面の適所同士が結合して、水平方向に広がるように構築される。図7(F)において、上下方向に3段の魚礁ブロック10が積層される。
上記のように魚礁ブロック10が相互に結合することで水中構造物100が構築されるが、魚礁ブロック10同士を結合する結合手段を有している。図8に示すように各棒状フレーム材11の長手方向に沿って所定間隔おいて、複数のユニバーサルホール16を有する。ユニバーサルホール16は棒状フレーム材11の長手方向に対して直交する方向に十字状に形成され、ボルト等が挿通可能になっている。隣接配置した魚礁ブロック10のユニバーサルホール16間でそのボルトを挿通させて締結することで、魚礁ブロック10同士を剛固に結合することができる。その際、各魚礁ブロック10の締結具13の端部(即ちボルト13Aのボルトヘッド又はナット13B)が開口部15Aに埋設され、即ち外部へ突出しないため、締結具13の端部が結合相手の魚礁ブロック10と干渉することなく適正且つ的確に魚礁ブロック10同士を結合することができる。
上記のように構築される水中構造物100のいずれの場合も、各魚礁ブロック10の底面に平面部を持つため海底にて極めて安定的に沈設することができる。魚礁ブロック10自体、その角部において棒状フレーム材11の端部同士が接続具12を介して接合され、高い剛性強度を有する。かかる魚礁ブロック10同士を結合手段により結合してなる水中構造物100においても剛性強度が確保される。
次に、本発明の魚礁ブロック及び水中構造物における作用効果等について説明する。
従来型の魚礁で一旦投入したものは、位置調整や移動が極めて困難であり、略不可能である。本発明の魚礁ブロック10におけるビリアン材の水中重量は5〜7kg/m3であるため、ダイバー1人で簡単に位置調整や移動ができる。流出防止のための錘としては、定置網等で一般的に利用される砂袋で十分である。
本発明の魚礁ブロック10の構造材に木材を利用することによって、従来型魚礁の短所の一つである「クレーン船等を使用し、海洋土木工事を要する」という欠点を回避することができる。本発明では木材が比較的軽量であることに加え、構成部材と接続金具等を規格化し加工しておくことで、コンパクトに輸送して港で組み立てることが可能である。そのため大型輸送車両やクレーン船等の必要がないので、漁協や個人漁業者等が所有する小型船舶での設置作業も可能である。この特徴はユーザーに対して組立て家具と同様な利便性をもたらし、従来型魚礁と競合する大規模な漁場造成事業ばかりでなく、小規模多品種魚礁という新たな市場の開拓をも期待できる。更に、現場施工性の乏しいコンクリートや鉄材に比して、各現場での固有の要求や一つ一つのユニットで必要に応じた加工が設置現場で簡単にできると言う点でユーザーフレンドリーな発明と言える。
この点に関して、具体的には下記(1)〜(5)等が考えられる。
(1)設置後年数が経過し集魚効果が落ちてきた魚礁に補充用として設置する。
(2)従来型魚礁は少し離して複数個所に分散設置されることが多いが、その中間を埋め る魚道効果をもたらす誘導魚礁として設置する。
(3)各都道府県にある海釣り公園等のレクリエーション施設で釣果を上げるためのスポ ット魚礁として設置する。
(4)ダイビングガイド業者やその業界団体によって新たなダイビングスポットの造成と して設置する。また、グラスボート等の観光施設用に設置する。
(5)水産学に関する調査研究のための水中実験プラットフォームとして設置する。
また、木材の加工性の良さを利用して魚礁ブロック10の各辺に事前に汎用のユニバーサルホール16(十字孔)を複数開設しておくことによって従来型魚礁に無い多機能性をもたらすことができる。例えば、下記(1)〜(5)はその利用法である。
(1)複数の魚礁を接続して固定する。従来型のブロック魚礁を計画通りに積み上げるの は極めて困難であるが、ビリアン魚礁はボルトナットによる簡単な船上作業や水中 作業で数個の構造体を作ることが簡単にできる。
(2)海底からの段数に応じて、その層を好む生物に適したアタッチメントを簡単に設置 できる。例えばイセエビ等が生息する可能性のある漁場では最下段にイセエビが好 む奥が狭まった隙間を作る構造体を取り付け、中段では魚が好む餌生物が付着し易 い木材等の基質を取り付ける。
(3)潮流の強いところでは錘となる砂袋等を取り付ける。
(4)水深が浅く十分な光量があるところでは海藻が着生し易い基質となる部材を取り付 ける。
(5)水温、塩分及び流速等を測定する計測器やビデオカメラ等の記録器材を容易に取り 外しできる設置ベースを取り付ける。
更に、以上の説明から明らかなように、本発明では次に列挙する効果が得られる。
(1)天然の木材製であるため鉄骨やコンクリートブロックに比べて環境親和性が極めて高い。従って、環境負荷が低く、且つ高い集魚効果が得られる。
(2)木材でありながら高い強度と生物侵食耐性を持つことが実験で明らかになっており、他の木材製魚礁と比較して長期間魚礁効果が持続する。
(3)海水よりも密度が高いビリアン材等で構成されているので、万一壊れても水面を漂流して航行船舶や生簀等に損傷を与える障害物になる危険性がない。従って、安全な漁場造成が可能である。
(4)海底の砂礫や泥よりも大幅に密度が小さいため、洗掘によって埋没することがない。この点からも長期間の魚礁効果が期待できる。
(5)ビリアン材に生物毒性はないため表面に付着生物がつくが、コンクリート等のように強固に固着せず、簡単に剥離可能であることが実験で確認されている。従って、付着生物過多による内部空間の減少で魚礁効果が低下しても、簡単な水中作業で回復可能である。
(6)ブロックの外側に突起がない、即ち外方へ突出しない接続金具と構造であるため、釣り糸や刺し網等の根掛かりが少ない。従って、効率的な漁獲を行うことが可能である。
(7)複数ブロックで多層構造を構築する時、層ごとに異なる生物種を対象とするアタッチメントを容易に取り付けることができ、多様な生物種に対して総合的な魚礁効果を発揮できる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
図7(A)〜(F)において水中構造物100の例を示したが、これらの例に限らず、複数の魚礁ブロック10を結合して種々の形態の水中構造物100を構築することができる。
10 魚礁ブロック、11 棒状フレーム材、12 接続具、13 締結具、14 挿通孔、15 挿通孔、100 水中構造物。

Claims (3)

  1. 沈設型人工魚礁用の魚礁ブロックであって、
    複数の棒状フレーム材が接続具を介して相互に接合されてなる、少なくとも底面に平面部を持つ多面体中空構造を有し、
    前記棒状フレーム材は、その密度が海水よりも大きく、海底砂礫よりも小さいビリアン材、又は少なくとも生物侵食耐性、密度及び硬度を含む性状が前記ビリアン材と同等な木材により形成されたことを特徴とする魚礁ブロック。
  2. 前記棒状フレーム材の端部同士が前記接続具を介して締結具によって締結され、前記締結具の端部は、前記多面体の外周面側に位置する前記棒状フレーム材の表面下に埋設されることを特徴とする請求項1に記載の魚礁ブロック。
  3. 請求項1又は2に記載の魚礁ブロックを複数結合してなる水中構造物であって、
    各前記棒状フレーム材の長手方向に沿って複数のユニバーサルホールを有し、隣接配置した前記魚礁ブロックが、それぞれの前記ユニバーサルホールに結合手段を挿通させて相互に結合されてなることを特徴とする水中構造物。
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