JP2007180972A - アナログデジタル変換装置とそれを用いた車両用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤差補正精度を向上したアナログデジタル変換装置と、それを用いた高信頼性の車両用電源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】あらかじめ複数の基準電圧に対する誤差ΔL1〜ΔL4を求め、隣り合う基準電圧に対応したデジタル出力の誤差が同符号の場合は平均値を、異符号の場合は0を前記デジタル出力区間の基準誤差として決定しておき、任意アナログ入力電圧Vxに対するデジタル出力LxDが包含されているデジタル出力区間の基準誤差ΔL23を、LxDから差し引いて補正後デジタル出力Lxとして出力するようにしたので、Vxに対するLxDの適正な基準誤差ΔL23が得られ誤差補正精度が向上するとともに、前記アナログデジタル変換装置を車両用電源装置に適用することでキャパシタ電圧を高精度に監視でき高信頼化が実現できる。
【選択図】図3

Description

本発明はアナログ入力電圧をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換装置と、それを用いて車両用負荷に対して非常時の電源バックアップを行う車両用電源装置に関するものである。
アナログ入力電圧をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換装置は、本来アナログ入力電圧に対してリニアにデジタル信号に変換し出力するものであるが、実際にはアナログデジタル変換装置自体の特性やノイズ等の周辺回路の影響により、真値から外れ、誤差を含んだノンリニア(非線形)な出力となる場合がある。
これに対し、従来、基準電圧を基に誤差を補正する方法が例えば特許文献1に提案されている。そのブロック回路図を図9に示す。
図9のアナログデジタル変換装置11は大まかに分類すると複数のアナログデジタル(以下、A/Dと略す)変換部と演算部から構成されている。
動作としては、まず基準アナログ信号生成部15により定電圧Vrを生成する。これを抵抗R6、R7により抵抗分割し、基準電圧V7を得る。V7はアナログ電圧であるので、基準A/D変換部17に入力することによりデジタル出力V7Daを生成する。このV7Daは比較補正値生成部19−4に入力される。
一方、デジタル基準値記憶部19−3には、あらかじめ定められたデジタル基準値V7Drが記憶されており、V7Drも比較補正値生成部19−4に入力される。
これらより、比較補正値生成部19−4はV7DaとV7Drの差を演算することによって、誤差ΔDを求める。
この状態で、任意アナログ電圧V2が第1A/D変換部13−1に入力されるとデジタル出力V2Daが生成され、第1誤差補正演算部19−1に入力される。この時、ΔDも入力されるので、第1誤差補正演算部19−1で両者の差を求めることにより第1真値V2D=V2Da−ΔDを出力している。
同様に、任意アナログ電圧V5が第2A/D変換部13−2に入力されるとデジタル出力V5Daが生成され、第2誤差補正演算部19−2に入力される。この時、ΔDも入力されるので、第2誤差補正演算部19−2で両者の差を求めることにより第2真値V5D=V5Da−ΔDを出力している。
以上の補正方法を示すグラフを図10に示す。図10において、横軸はアナログ入力電圧、縦軸はデジタル出力を示す。なお、ここでは上記動作に従って順に図10を説明する。
まず、基準電圧V7を基準A/D変換部17に入力すると(横軸のV7参照)、デジタル出力として黒丸点で示したV7Daが得られる(縦軸のV7Da参照)。
一方、デジタル基準値記憶部19−3には、あらかじめV7に対するデジタル基準値V7Drが記憶されている。この値を図10の黒四角点(真値)で示す。
従って、比較補正値生成部19−4は両者の差ΔDを誤差として出力する。ΔDはどのようなアナログ入力電圧であっても一律に誤差として決定するので、この従来例ではデジタル出力は図10の太点線上に乗ると仮定していることになる。すなわち、真値直線(細実線)からΔDだけY軸方向に平行移動しているとみなすことになる。
これにより、任意アナログ入力電圧V2が第1A/D変換部13−1に入力されると、その出力V2Daから誤差ΔDを差し引いた値、すなわち第1真値V2D(白丸点:補正後デジタル出力)を第1誤差補正演算部19−1から出力している。
同様に、任意アナログ入力電圧V5が第2A/D変換部13−2に入力されると、その出力V5Daから誤差ΔDを差し引いた第2真値V5D(白丸点)を第2誤差補正演算部19−2から出力している。
このようにして、任意アナログ入力電圧に対する補正後デジタル出力を得ている。
特開2004−304738号公報
以上のようなアナログデジタル変換装置によって、例えば図10のV2に示したように、確かに補正前デジタル出力V2Daに比べて補正後デジタル出力V2Dは真値V2Drに近づくので、補正の効果が得られることがわかる。
しかし、V5に示したように、補正前デジタル出力V5Daが元々真値V5Drに近かった場合には、補正後のデジタル出力V5Dがかえって真値V5Drから遠ざかってしまい、誤差を増長する可能性があるという課題があった。
これは、誤差ΔDを一律にしてしまったためである。すなわち、A/D変換部が必ずΔDだけ平行移動しているような高精度のものであれば従来の技術でも十分補正可能であるが、実際の一般的なA/D変換部は必ずしも誤差ΔDを1つだけで決定できず、アナログ入力電圧に応じて誤差ΔDも非線形になる特性を有する場合が多い。ゆえに、従来の技術をそのまま使用すると、かえって精度が劣化する可能性がある。
このような従来のアナログデジタル変換装置を車両用電源装置に用いる場合を考えると、以下の課題が懸念される。
すなわち、近年ハイブリッドカーや電気自動車の開発が急速に進められているが、それに伴い車両の制動も油圧制御を電気的に行うシステムとなるので、電源としてのバッテリから何らかの原因で電力の供給が断たれると油圧制御ができなくなり、車両の制動が不可能になる可能性がある。
そこで、バッテリとは別に補助電源として大容量キャパシタ等を搭載することにより、バッテリの非常時に、電気的な油圧制御を行って車両を制動する電子制御部に駆動電力を供給できる車両用電源装置が提案されている。
この車両用電源装置はキャパシタの状態監視等のために、それぞれのキャパシタの電圧を検出している。電圧検出は制御部であるマイクロコンピュータによって実施されているので、必ずアナログデジタル変換装置が必要となる。この際、従来のアナログデジタル変換装置を用いると、例えば図10のV5のように誤差補正の精度が不十分な電圧領域においては、キャパシタ電圧が異常にもかかわらず正常と判断してしまう可能性があり、信頼性が十分得られないという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、誤差補正精度を向上したアナログデジタル変換装置と、これを用いることによる高信頼性の車両用電源装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のアナログデジタル変換装置とそれを用いた車両用電源装置は、基準電圧を複数とし、あらかじめ各々の基準電圧に対する誤差を求め、隣り合う前記基準電圧に対応したデジタル出力の前記誤差が同符号の場合は平均値を、異符号の場合は0を前記デジタル出力区間の基準誤差として決定しておき、任意アナログ入力電圧に対するデジタル出力が包含されている前記デジタル出力区間の前記基準誤差を、前記デジタル出力から差し引いて前記補正後デジタル出力として出力するようにしたものである。
本構成によって、複数の前記基準誤差の中から前記デジタル出力の値に対応する前記基準誤差で補正することができる。その結果、前記目的を達成することができる。
本発明のアナログデジタル変換装置とそれを用いた車両用電源装置によれば、任意アナログ入力電圧に対するデジタル出力における適正な前記基準誤差が得られるので誤差補正精度を向上することが可能となる。
その結果、前記アナログデジタル変換装置を車両用電源装置に適用することによりキャパシタ電圧を高精度に検出できるので、高信頼性の車両用電源装置を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1ではアナログデジタル変換装置について、実施の形態2では例として前記アナログデジタル変換装置を用いた車両制動時の非常用の車両用電源装置について説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置のブロック回路図である。図2は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第1の補正状態を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図である。図3は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第1の補正状態における補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図である。図4は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第2の補正状態を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図である。図5は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第2の補正状態における補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図である。図6は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第3の補正状態を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図である。図7は本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第3の補正状態における補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図である。
図1において、マイクロコンピュータ100は内部演算処理16ビットの演算部100a、内部メモリ100b、および後述する入力ポートと出力ポートを制御するポート制御部100cから構成されるとともに、10ビットのアナログデジタル変換手段101が内蔵されている。これにより、アナログデジタル変換手段101と演算部100aの伝達距離を短縮することができるので、外部ノイズ等の影響を低減することができ、高精度化に寄与する。
アナログデジタル変換手段101は複数の入力ポート102の内、選択された入力ポート102からアナログ入力電圧が入力されると、それに応じてデジタル出力に変換し、演算部100aで誤差補正を行った後、出力ポート103から補正後デジタル出力を出力する。なお、本実施の形態1では補正後デジタル出力を出力ポート103から直接出力しているが、これはマイクロコンピュータ100内で使用する構成としてもよい。
また、複数の入力ポート102の内、1つを選択する選択スイッチ104もマイクロコンピュータ100に内蔵され、ポート制御部100cにより制御されている。なお、本実施の形態1では入力ポート102を2ポートを使用しているので、入力ポートを102a、102bとする。
2つの入力ポート102a、102bには、順にアナログ入力電圧用マルチプレクサ105と基準電圧用マルチプレクサ106が接続されている。これらはいずれも複数の入力に対していずれか1つを選択するための切替手段である。アナログ入力電圧用マルチプレクサ105と基準電圧用マルチプレクサ106の入力選択はマイクロコンピュータ100により制御されており、具体的にはポート制御部100cに接続された選択ポート107の信号により1つの入力が選択される。
アナログ入力電圧用マルチプレクサ105には複数のアナログ入力電圧が接続されている。具体的には読み込みたいアナログ入力に対して抵抗108により抵抗分割してからアナログ入力電圧用マルチプレクサ105に入力するようにしている。これは、アナログ入力電圧用マルチプレクサ105の耐電圧以内にアナログ入力を抑えるためである。
なお、図1では点線で示すように省略しているが、他に複数のアナログ入力があっても、同様に抵抗分割した状態でアナログ入力電圧用マルチプレクサ105に入力されるようにしている。
一方、基準電圧用マルチプレクサ106には複数の基準電圧が接続されている。従って、アナログデジタル変換手段101には切替手段としての基準電圧用マルチプレクサ106を介して複数の基準電圧が接続される構成となる。
基準電圧は図1に示すように4種類の電圧を用いた。これらは、グランドレベル(0V)とツェナーダイオード109の出力電圧Vr(本実施の形態1では2.5Vで、これがアナログデジタル変換手段101の最大アナログ入力電圧となる)の中間の基準電圧として使用する。
基準電圧の生成は、正確なツェナーダイオード109の出力電圧Vrを高精度抵抗110(例えば金属皮膜抵抗)により抵抗分割することで得ている。この高精度抵抗110の抵抗値を違えることで、互いに異なる電圧4点を基準電圧用マルチプレクサ106の入力端子に接続している。ここで、基準電圧は4点に限定されるものではなく、さらに多くてもよい。この場合はさらに高精度な誤差補正が可能となる。また、配線を簡略化するために、高精度抵抗110は直列に複数接続して、それぞれの中点電圧を基準電圧としてもよい。
なお、本実施の形態1では具体的にアナログ入力を抵抗108によって1/8の電圧に落としているので、最大アナログ入力電圧Vr(2.5V)の8倍、すなわち20Vまでのアナログ入力に対応するように構成した。これに対し、例えば精度よく誤差補正を行いたい電圧範囲を5V近傍(4〜6V)とし、さらに測定したいアナログ入力の最大電圧が12Vであると仮定すると、4つの基準電圧は5V近傍を多く設定するようにアナログ入力4、5、6、12Vに対応して、それぞれ1/8倍した値、すなわち0.5、0.625、0.75、1.5Vとなるように高精度抵抗110の抵抗値をそれぞれ決定した。
次に、上記構成のアナログデジタル変換装置の誤差補正方法について説明する。
まず、マイクロコンピュータ100にはグランド(0V)と最大アナログ入力電圧Vr(2.5V)が接続されているので、アナログデジタル変換手段101のデジタル出力が0Vで0に、Vrで最大値LMになるように設定する。ここで、前記したようにアナログデジタル変換手段101には10ビットのものを用いているので、その分解能は210=1024である。従って、グランドレベル(0V)に対しては0を、2.5Vに対してはLM=1023をデジタル出力として出力する。
ここで、アナログデジタル変換手段101のデジタル出力における真値は、横軸にアナログ入力電圧を、縦軸にデジタル出力を定義した平面上で、図2の細実線で示したように原点(0、0)と、Vrにおける最大値LM、すなわち座標(Vr、LM)とを結ぶ直線上に存在する。従って、任意アナログ入力電圧が入力されると、前記直線の関係によりデジタル出力として出力すれば、誤差のない正確な出力となる。
しかし、背景技術で述べたように、アナログデジタル変換手段101は原点と最大値座標が決まっていても、必ずしもその間が直線関係で出力されるものではなく、誤差を有してしまう。その具体的な状態を図2により説明する。
今、原点と最大値が決まり、その間の真値に相当する直線関係(以下、真値直線という)が得られたので、次に、マイクロコンピュータ100は切替手段である基準電圧用マルチプレクサ106を制御して高精度抵抗110により生成される複数の基準電圧に対応した複数のデジタル出力を求める。
具体的には、まずV1(例えば0.5V)の電圧を選択するように基準電圧用マルチプレクサ106に指示する。その結果、基準電圧用マルチプレクサ106の出力は入力ポート102b、選択スイッチ104を介してアナログデジタル変換手段101にアナログ入力電圧として入力される。
この時、理想的には前記した真値直線からV1に対して図2に黒四角点で示した真値L1Rというデジタル出力が出なければならないが、実際にはアナログデジタル変換手段101の能力や周囲回路の影響等により黒丸点で示したL1Dというデジタル出力が得られたとする。
この場合、マイクロコンピュータ100は現在のアナログ入力電圧V1が0.5Vであることがわかっているので、演算部100aは0.5Vにおけるデジタル出力L1Dから、あらかじめ求めた真値直線から得られるデジタル出力の真値L1Rを差し引いた値ΔL1を誤差として求め、内部メモリ100bに記憶する。
以後、同様にして、順次基準電圧を基準電圧用マルチプレクサ106により切り替えてV2、V3、V4に対する誤差ΔL2、ΔL3、ΔL4を求めて記憶する。なお、図2の例では全ての中間アナログ入力電圧において、真値より大きい値がアナログデジタル変換手段101より出力されることがわかる。従って、誤差はアナログデジタル変換手段101の出力から真値を差し引いた値として定義しているので、ΔL1からL4の符号は全て正となる。
次に、任意アナログ入力電圧に対する基準誤差を以下のようにして求める。
現在、原点と最大アナログ入力電圧Vrの間で4点の中間電圧における誤差がわかっているので、これらの電圧ごとに区間を設けて、例えばV1からV2の範囲の区間、V2からV3の範囲の区間、というように、それぞれの区間における基準誤差を決定すれば、電圧区間毎により正確な誤差補正ができると考えられる。
ところが、任意アナログ入力電圧Vxは基準電圧ではないので、何Vであるのかわからない。従って、V1からV4で区間を区切って基準誤差を決定しても、Vxがどの区間に包含されるのかは不明なため、誤差補正ができない。ゆえに、特許文献1の補正方法では何Vのアナログ入力電圧であろうとも一律ΔDを差し引いて補正していたわけである。
そこで、本実施の形態1では電圧を区間毎に区切るのではなく、デジタル出力を区間毎に区切るようにした。具体的には、V1、V2、V3、V4に対応するデジタル出力L1D、L2D、L3D、L4D(これらの値も全て内部メモリ100bに記憶されている)を用いてデジタル出力区間を区切る。図2の場合のデジタル出力区間は、0〜L1D、L1D〜L2D、L2D〜L3D、L3D〜L4D、L4D〜LMの5つの区間に分けた。そして、各区間における基準誤差を後述の方法で決定しておく。
これにより、任意アナログ入力電圧Vxに対するアナログデジタル変換手段101から得られるデジタル出力LxDが上記5つのどの区間に包含されるかによって、包含される区間における基準誤差を差し引くことで補正するようにした。
次に、各区間の基準誤差の決定方法について説明する。
既にV1からV4に対する誤差ΔL1からΔL4がわかっているので、基本的には隣り合う誤差を平均することで基準誤差を求める。但し、隣り合う誤差の符号が異なる(正負逆転する)場合は基準誤差を0とする。なお、この事例については後述する。
また、原点および最大値LMにおける誤差は0とする。従って、デジタル出力区間が0〜L1DとL4D〜LMについては基準誤差をそれぞれΔL1、ΔL4の半分とする。
上記の決め方に従って基準誤差を求めると、図2の場合は全ての誤差が正であるので、隣り合う誤差の符号が全ての区間で一致する。従って、隣り合う誤差の平均を基準誤差として求めておく。なお、このようにして求めた基準誤差を以下のように記号付けする。
1)デジタル出力区間が0〜L1Dの場合:
基準誤差ΔL01=(0+ΔL1)/2
2)デジタル出力区間がL1D〜L2Dの場合:
基準誤差ΔL12=(ΔL1+ΔL2)/2
3)デジタル出力区間がL2D〜L3Dの場合:
基準誤差ΔL23=(ΔL2+ΔL3)/2
4)デジタル出力区間がL3D〜L4Dの場合:
基準誤差ΔL34=(ΔL3+ΔL4)/2
5)デジタル出力区間がL4D〜L5Dの場合:
基準誤差ΔL4M=(ΔL4+0)/2
従って、任意アナログ入力電圧に対するデジタル出力が上記1)〜5)の区間のいずれに包含されるかに応じて基準誤差が1つ適用される。この際の各デジタル出力区間における誤差補正量を図2に太点線で示した。
ゆえに、特許文献1のように全区間で一律ΔDとしていた誤差を本実施の形態1ではデジタル出力区間毎に5つに分けたので、より正確な誤差補正が可能となる。
なお、任意アナログ入力電圧に対応したデジタル出力が、複数の基準電圧に対応したデジタル出力L1D、L2D、L3D、L4Dのいずれかと等しい時は、基準電圧におけるそれぞれの誤差ΔL1、ΔL2、ΔL3、ΔL4がわかっているので、それらをデジタル出力から差し引いて補正後デジタル出力として出力する。
以上の動作でデジタル出力区間毎の基準誤差を求めることができた。
次に、実際の補正の様子について図3を用いて説明する。
今、あるアナログ入力を抵抗108で抵抗分割して得られた任意アナログ入力電圧Vxがアナログ入力電圧用マルチプレクサ105、入力ポート102a、選択スイッチ104を介してアナログデジタル変換手段101に入力されたとする。この時のアナログデジタル変換手段101のデジタル出力LxD(黒丸点)は図3に示すようにデジタル出力区間L2D〜L3Dに包含されるので、この区間の基準誤差ΔL23でLxDを補正する(差し引く)ことになる。従って、演算部100aからの補正後デジタル出力LxはLxD−ΔL23により求められる。
このLxを図3中に白丸点で示した。補正前のLxDに比べLxは極めて真値直線に近いところにプロットされるので、誤差補正が極めて良好になされていることがわかる。
次に、アナログ入力電圧用マルチプレクサ105を切り替えて、別の任意アナログ入力電圧Vyがアナログデジタル変換手段101に入力されたとする。この時のデジタル出力LyD(黒丸点)は図3に示すようにデジタル出力区間L4D〜LMに包含されるので、この区間の基準誤差ΔL4MでLyDを補正する。従って、補正後デジタル出力LyはLyD−ΔL4Mにより求められる。
このLyを図3中に白丸点で示した。通常、補正前のLyDは図2の太実線、すなわちアナログデジタル変換手段101のデジタル出力特性から大きく外れることはないため、Vy近傍におけるLyDは真値直線に近いところにプロットされる。一方でVy近傍では図2の太実線が真値直線に近いので、それに応じて基準誤差ΔL4Mも小さくなる。これらのことから、LyもLyDと同等の真値直線に近いところにプロットされる。従って、Lyも良好な誤差補正がなされていることがわかる。
このように、本実施の形態1の誤差補正方法によれば、真値直線に近いデジタル出力区間では基準誤差が小さくなり、真値直線から遠いデジタル出力区間では基準誤差が大きくなるので、従来の図10におけるV5の補正のように一律に誤差ΔDを差し引いて、かえって精度が悪くなるということがなくなり、どのようなアナログ入力電圧が入力されても、良好な誤差補正を行うことが可能となる。
さて、これまでの説明では基準電圧V1からV4における誤差ΔL1からΔL4の符号が全て正の場合について述べた。これはアナログデジタル変換手段101のデジタル出力が真値直線に対して正側にずれる特性の場合についての例であるが、負側にずれる特性の場合について、すなわち、誤差ΔL1からΔL4の符号が全て負の場合についても全く同様の方法で補正することにより、同様の高精度補正効果を得ることが可能となる。
しかし、単にアナログデジタル変換手段101の特性だけでなく、周辺回路等の影響(例えばノイズ)が大きい場合はデジタル出力のずれる方向が真値直線に対して正負混在することがある。この時の補正方法について図4から図7を用いて説明する。
まず、図4(各軸の意味は図2と同等)はアナログ入力電圧V1、V2に対するデジタル出力L1D、L2D(黒丸点)が真値直線上の理想値L1R、L2R(黒四角点)より小さく、V3、V4に対するL3D、L4Dが、L3R、L4Rより大きい場合を示す。従って、V3、V4に関しては図2と同様である。
この場合の各デジタル出力区間に応じた前記基準誤差の決定方法に従って、基準誤差を求めると、以下のようになる。
1)デジタル出力区間が0〜L1Dの場合:
基準誤差−ΔL01=(0−ΔL1)/2
2)デジタル出力区間がL1D〜L2Dの場合:
基準誤差−ΔL12=(−ΔL1−ΔL2)/2
3)デジタル出力区間がL2D〜L3Dの場合:
基準誤差ΔL23=0
4)デジタル出力区間がL3D〜L4Dの場合:
基準誤差ΔL34=(ΔL3+ΔL4)/2
5)デジタル出力区間がL4D〜L5Dの場合:
基準誤差ΔL4M=(ΔL4+0)/2
以上の基準誤差において特徴となるのは3)の場合である。すなわち、3)のようにデジタル出力が真値直線に対して下から上に変動する時は、アナログデジタル変換手段の特性のためか、あるいはノイズ等の外的要因が影響しているためかを区別することができない。それにもかかわらず無理に隣り合う誤差(この場合は−ΔL2とΔL3)を平均した値で基準誤差を求めて差し引くと、もし外的要因が影響していれば、かえって補正後デジタル出力の精度が悪化することが懸念される。従って、隣り合う誤差の符号が異なる時は、その要因が区別できないので補正を行わないようにしている。ゆえに、基準誤差ΔL23=0となる。
以上、1)から5)の各デジタル出力区間における誤差補正量を図2と同様に図4に太点線で示した。但し、デジタル出力区間がL2D〜L3Dの場合は補正を行わず、得られたデジタル出力をそのまま補正後デジタル出力とするため、この区間の太点線はない。
図4の場合における実際の任意アナログ入力電圧に対する補正後デジタル出力を求める方法について図5を用いて説明する。なお、図5において、横軸、および縦軸は図4と同じである。
今、任意アナログ入力電圧Vx(図3と同じ値とした)がアナログデジタル変換手段101に入力されたとする。この時のアナログデジタル変換手段101のデジタル出力LxD(黒丸点)は図5に示すようにデジタル出力区間L1D〜L2Dに包含されるので、この区間の基準誤差−ΔL12でLxDを補正する(差し引く)ことになる。従って、演算部100aからの補正後デジタル出力LxはLxD+ΔL12により求められる。
このLxを図5中に白丸点で示した。補正前のLxDに比べLxは極めて真値直線に近いところにプロットされるので、誤差補正が非常に良好になされていることがわかる。
このように、アナログデジタル変換手段101のデジタル出力が真値直線の下側にあっても高精度に補正できることがわかる。
次に、補正なしの事例について図6、図7を用いて説明する。
まず、図6(各軸の意味は図2と同等)はアナログ入力電圧V2に対するデジタル出力L2D(黒丸点)のみが真値直線上の理想値L2R(黒四角点)より小さく、V1、V3、V4に対するL1D、L3D、L4DがL1R、L3R、L4Rより大きい場合を示す。従って、V1、V3、V4に関しては図2と同様である。
この場合の各デジタル出力区間に応じた前記基準誤差の決定方法に従って、基準誤差を求めると、以下のようになる。
1)デジタル出力区間が0〜L1Dの場合:
基準誤差ΔL01=(0+ΔL1)/2
2)デジタル出力区間がL1D〜L2Dの場合:
基準誤差ΔL12=0
3)デジタル出力区間がL2D〜L3Dの場合:
基準誤差ΔL23=0
4)デジタル出力区間がL3D〜L4Dの場合:
基準誤差ΔL34=(ΔL3+ΔL4)/2
5)デジタル出力区間がL4D〜L5Dの場合:
基準誤差ΔL4M=(ΔL4+0)/2
以上の基準誤差において特徴となるのは2)、3)の場合である。すなわち、V2に対するL2Dのみが他のデジタル出力と異なり真値L2Rより小さくなっている。これにより、隣り合う誤差の符号がΔL1、−ΔL2、ΔL3というように連続して異なることになる。この場合も前記した図4や図5で述べたように、アナログデジタル変換手段の特性のためか、あるいはノイズ等の外的要因が影響しているためかを区別することができないので、V1〜V3に対応するデジタル出力区間L1D〜L3Dでは補正を行わない、すなわち基準誤差ΔL12=L23=0としている。但し、任意アナログ入力電圧がV2と等しい場合、すなわちデジタル出力がL2Dであった場合は、この値に対する誤差−ΔL2で補正を行う。
以上、1)から5)の各デジタル出力区間における誤差補正量を図4と同様に図6に太点線で示したが、デジタル出力区間がL1D〜L3Dの場合は補正を行わず、得られたデジタル出力をそのまま補正後デジタル出力とするため、この区間の太点線はない。
図6の場合における実際の任意アナログ入力電圧に対する補正後デジタル出力を求める方法について図7を用いて説明する。なお、図7において、横軸、および縦軸は図6と同じである。
今、任意アナログ入力電圧Vx(図3と同じ値とした)がアナログデジタル変換手段101に入力されたとする。この時のアナログデジタル変換手段101のデジタル出力LxD(黒丸点)は図7に示すようにデジタル出力区間L1D〜L2Dに包含されるので、この区間の基準誤差ΔL12=0でLxDを補正することになる。従って、演算部100aからの補正後デジタル出力LxはLxDと等しくなり、LxDをそのままLxとして出力する。
このLxを図7中に白丸点で示した。LxDとLxは等しいので、黒丸点と白丸点は重なることになる。この場合、LxDは元々真値直線に近いところにプロットされていたので、誤差補正をしなくても十分に高精度な補正後デジタル出力が得られることがわかる。
このように、隣り合う誤差の符号が異なる場合のようにアナログ入力電圧が不安定な時は、無理に補正することによりかえって精度が悪化してしまうという可能性を低減するようにしている。
以上の構成、動作により、任意アナログ入力電圧に対応したデジタル出力が包含されるデジタル出力区間の基準誤差を差し引くことで補正後デジタル出力を得ているので、従来の1つの誤差ΔDのみで補正する場合に比べ複数の基準誤差により補正でき、より正確で高精度に補正が可能となるアナログデジタル変換装置が得られた。
さらに、隣り合う誤差の符号が異なる場合は基準誤差を0として補正しないようにすることにより、補正後デジタル出力の精度悪化の可能性を低減できるアナログデジタル変換装置が得られた。
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2におけるアナログデジタル変換装置を用いた車両用電源装置のブロック回路図である。
なお、図8において図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。また、太実線は電力系統の配線を、細実線は信号系統の配線をそれぞれ示す。
図8において、車両制動を司る車両用負荷111にはダイオードからなる主電源スイッチ112を介してバッテリである主電源113が接続されている。これにより通常時は主電源113から車両用負荷111に駆動電力が供給される。なお、主電源スイッチ112は何らかの電流が主電源113に流入しないようにするために設けられている。
また、車両用負荷111には図示しない電圧安定化回路が内蔵されているものの、主電源113が車両用負荷111を駆動できない既定電圧(例えば9.5V)以下になった時には、車両用負荷111に対して補助的に駆動電力を供給するための電源バックアップユニット114(図8中に細点線で示した)が接続されている。
次に、電源バックアップユニット114の詳細について説明する。
電源バックアップユニット114は、非常用の電力源として複数のキャパシタからなるキャパシタユニット115を内蔵している。これにより、主電源113の異常時にはキャパシタユニット115から車両用負荷111に補助的に継続して駆動電力を供給することができる。
キャパシタユニット115には車両起動時に主電源113の電力を充電するための充電回路116、および車両使用終了時にキャパシタユニット115の電力を放電する放電回路117が接続されている。これらにより、車両非使用時にはキャパシタユニット115を放電させているので、キャパシタの寿命を延ばすことが可能となる。
キャパシタユニット115の出力は電源切替スイッチ118に接続されている。電源切替スイッチ118は2方向スイッチであり、図8に示すようにその一方にキャパシタユニット115が、他方に主電源113が接続されている。また、共通端子には車両用負荷111が接続されている。従って、電源切替スイッチ118によって車両用負荷111に供給する電源を選択することができる。なお、電源切替スイッチ118は外部信号によって切替制御が可能な構造のもの(例えばリレー)を用いている。
また、キャパシタユニット115は複数のキャパシタの状態を監視するために電圧検出が必要となる。そこで、各キャパシタの電圧を出力する信号線が抵抗分割回路119を介して実施の形態1で述べたアナログデジタル変換装置120(図8中に太点線で示した)に接続されている。なお、アナログデジタル変換装置120の内部構成は実施の形態1で説明したものと同一である。
また、本実施の形態2では電源バックアップユニット114を制御する制御部がアナログデジタル変換装置120のマイクロコンピュータ100に内蔵されている。従って、マイクロコンピュータ100には充電回路116、放電回路117、および電源切替スイッチ118を制御したりデータ送受信を行うための信号線がそれぞれ接続されている。
次に、上記構成の車両用電源装置の動作について説明する。
車両が起動されると、マイクロコンピュータ100は電源切替スイッチ118を主電源113側に切り替えて車両用負荷111に電力を供給するとともに、充電回路116にキャパシタユニット115を充電するよう制御信号を送信する。これを受け、充電回路116はキャパシタユニット115が満充電になるまで充電を行う。
充電が完了するまでには通常数分程度かかるので、その間にマイクロコンピュータ100はツェナーダイオード109、および高精度抵抗110を用い、基準電圧用マルチプレクサ106で基準電圧を切り替えながら、実施の形態1で説明した各デジタル出力区間に対応する基準誤差を求めて内部メモリ100bに記憶しておく。
なお、図8の回路図によれば、選択ポート107の選択信号出力はアナログ入力電圧用マルチプレクサ105と基準電圧用マルチプレクサ106の両方を同時に切り替えるように配線されている。これは、アナログ入力電圧用マルチプレクサ105の出力と基準電圧用マルチプレクサ106の出力に何ら相関がないためである。従って、同時に切り替えても構わないので選択ポート107を図8のように共用することにより、配線の簡略化が可能となる。
次に、ある程度充電が進行し、基準誤差の決定も完了したら、充電を中断させてその時に求められた電圧からキャパシタユニット115の内部抵抗値を求めるとともに、充電時のキャパシタユニット115の単位時間あたりの電圧変化率から内部容量値を求める。これらの値から、あらかじめ求めたキャパシタユニット115の内部容量値に対する内部抵抗値の限界値とを比較することによって、キャパシタユニット115の劣化状態(寿命)を判定している。
この際、実施の形態1のアナログデジタル変換装置を用いて電圧検出することによりキャパシタユニット115の内部抵抗値や内部容量値を高精度に測定できる。従って、従来は寿命限界に対し余裕を持って寿命判定を行っていたが、本実施の形態2では寿命限界近くまで使用できるようになった。
次に、キャパシタユニット115の各キャパシタの過充電の状態を監視する。具体的には、まず各キャパシタの電圧が抵抗分割回路119を介してアナログデジタル変換装置120に包含されるアナログ入力電圧用マルチプレクサ105に入力される。なお、抵抗分割回路119を使用する理由は実施の形態1で述べた通り、マイクロコンピュータ100に内蔵したアナログデジタル変換手段101が処理できる電圧に変換するためであり、実際には電圧を1/8に落としている。
次に、マイクロコンピュータ100は各キャパシタを順次選択し、各キャパシタ電圧が入力ポート102a、およびマイクロコンピュータ100に内蔵された選択スイッチ104を介してアナログデジタル変換手段101に入力される。
アナログデジタル変換手段101はアナログ入力電圧に対応したデジタル出力を演算部100aに出力する。演算部100aは実施の形態1で述べた補正方法により補正後デジタル出力を求める。この値を基に各キャパシタの過充電の状態を監視している。
このようにして各キャパシタ電圧を高精度に求められるので、過充電などの可能性が低く、極めて信頼性の高い充電が行われる。
次に、電源バックアップユニット114は主電源113が異常となるまで待機状態となる。その間もマイクロコンピュータ100はキャパシタユニット115の各キャパシタの状態を電圧検出により監視している。
監視の結果、もしキャパシタユニット115の電圧が過電圧となっていれば、充電回路116や放電回路117を制御して最適な電圧に調整する。この際、実施の形態1で述べたアナログデジタル変換装置120を用いて電圧検出をしているので、過充電に対し信頼性の高い充電制御が可能となる。
次に、主電源113が故障したり、周辺の配線の損傷、切断等の異常が発生し、主電源113の電圧(充電回路116にて検出している)が既定電圧(9.5V)以下になれば、マイクロコンピュータ100は電源切替スイッチ118をキャパシタユニット115側に切り替えて車両用負荷111に補助的に駆動電力を供給する。これにより、主電源113が異常となっても車両制動が可能となり、安全に車両を停止することができる。
なお、基準誤差は車両起動時のみでなく、車両走行時でアナログ入力電圧用マルチプレクサ105を使用しない任意の時間にも求めるようにしている。これにより、例えば車両走行中のノイズの影響等で基準誤差が全体にドリフトしたとしても、それに応じて基準誤差を求め直すことが可能となるので、補正精度が高まる。その結果、車両用電源装置として信頼性を向上することができる。
以上の構成、動作により、実施の形態1のアナログデジタル変換装置を用いたことで、常に高精度に補助電源としてのキャパシタユニット115の電圧検出ができるので、過充電監視や寿命判断の精度が向上し、非常時の車両制動用等の電源バックアップユニットとして極めて高い信頼性が得られる車両用電源装置が実現できた。
本発明にかかるアナログデジタル変換装置は、複数の基準誤差の中から、得られたデジタル出力の値に対応する基準誤差で補正するので、誤差補正精度を向上することが可能となり、アナログ入力電圧からデジタル信号への変換手段等に有用であるとともに、それを用いた車両用電源装置は、高精度に電圧監視ができるので、特に高信頼性が要求される車両用負荷に対する非常時の電源バックアップ用等に有用である。
本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置のブロック回路図 本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第1の補正状態を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図 本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第1の補正状態における補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図 本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第2の補正状態を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図 本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第2の補正状態における補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図 本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第3の補正状態を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図 本発明の実施の形態1におけるアナログデジタル変換装置の第3の補正状態における補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図 本発明の実施の形態2におけるアナログデジタル変換装置を用いた車両用電源装置のブロック回路図 従来のアナログデジタル変換装置のブロック回路図 従来のアナログデジタル変換装置の補正例を示すアナログ入力電圧とデジタル出力の相関図
符号の説明
100 マイクロコンピュータ
101 アナログデジタル変換手段
106 基準電圧用マルチプレクサ
109 ツェナーダイオード
110 高精度抵抗
111 車両用負荷
113 主電源
114 電源バックアップユニット
115 キャパシタユニット
116 充電回路
117 放電回路
118 電源切替スイッチ
120 アナログデジタル変換装置

Claims (6)

  1. アナログ入力電圧をデジタル出力に変換するアナログデジタル変換手段と、前記アナログデジタル変換手段に切替手段を介して接続された複数の基準電圧と、前記切替手段が接続されるとともに、前記デジタル出力を読み込み、補正後デジタル出力を求めて出力するマイクロコンピュータとから構成され、
    前記マイクロコンピュータは、
    前記切替手段を制御して複数の前記基準電圧に対応した複数の前記デジタル出力を求め、
    次に、複数の前記デジタル出力から、あらかじめ求めたデジタル出力の真値を差し引いた値をそれぞれ誤差として求め、
    隣り合う前記基準電圧の前記誤差の符号が一致する場合は、隣り合う前記基準電圧に対応したデジタル出力区間の基準誤差を前記誤差の平均として決定するとともに、
    隣り合う前記基準電圧の前記誤差の符号が一致しない場合は、隣り合う前記基準電圧に対応した前記デジタル出力区間の前記基準誤差を0として決定しておき、任意のアナログ入力電圧が前記アナログデジタル変換手段に入力されると、それに対応した前記デジタル出力から、前記デジタル出力が包含される前記デジタル出力区間の前記基準誤差を差し引いて補正後デジタル出力として出力するアナログデジタル変換装置。
  2. 任意アナログ入力電圧に対応したデジタル出力が複数の基準電圧に対応した前記デジタル出力のいずれかと等しい時は、前記基準電圧における誤差を前記デジタル出力から差し引いて前記補正後デジタル出力として出力する請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  3. 複数の基準電圧は精度を必要とするアナログ入力電圧の範囲に多く設定した請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  4. アナログデジタル変換手段はマイクロコンピュータに内蔵された請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  5. 車両用負荷と、
    前記車両用負荷に駆動電力を供給する主電源と、
    前記主電源が既定電圧以下になった時に、前記車両用負荷に対して補助的に前記駆動電力を供給する電源バックアップユニットとからなり、
    前記電源バックアップユニットは、
    補助電源として複数のキャパシタからなるキャパシタユニットと、
    前記キャパシタユニットに電力を充電する充電回路と、
    前記キャパシタユニットの電力を放電する放電回路と、
    電力供給源を前記主電源と前記キャパシタユニットのいずれかに切り替える電源切替スイッチと、
    前記充電回路、前記放電回路、および前記電源切替スイッチを制御する制御部と、
    複数の前記キャパシタの電圧を読み込む請求項1に記載のアナログデジタル変換装置とからなる車両用電源装置。
  6. 制御部がアナログデジタル変換装置のマイクロコンピュータに内蔵された請求項5に記載の車両用電源装置。
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