JP2007179388A - 車車間通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高速道路等の本線に合流する為の加速レーンに進入した際に、加速レーンから本線への合流を行う分岐点を自車と同一方向に進む先行車両を検出し(S23)、先行車両から取得した交通情報や挙動変化情報に基づいて後続車両の分岐点における走行を補助する案内を作成し(S29)、作成した案内を液晶ディスプレイ10やスピーカ11により出力する(S30)ように構成する。
【選択図】図9
Description
そこで、従来より車両間で無線通信により情報を交換する車車間通信システムについて提案されている。例えば、特開2004−145672号公報には、先行する車両の中から交差点で同じ方向に進む車両を検出し、検出した車両に搭載されたカメラで撮像した画像を無線で受信するとともに、その画像をディスプレイに表示することによって、後続車両の走行を支援することが可能な車車間通信システムについて記載されている。
上記システムによれば、複数の車両間で情報の共有を行うことができるので、自車両からでは認識できない情報を他車両から提供された情報に基づいて運転者が把握することが可能となり、より適切に走行を行うことが可能となる。
更に、走行中の車両によって撮像され、且つ無線によって送信されたカメラ画像にはノイズが多く含まれることとなり、そのような画像を参照するのみでは運転者は適切な走行を行うことが困難となっていた。
尚、「分岐点」とは、交差点の他に高速道路、有料道路、国道等の本線と本線に合流する為の加速レーンとの合流点も含む。
尚、「加速レーン」とは、高速道路、有料道路、国道等の本線に合流する為のレーンを示す。
また、カメラ撮像した画像を送信する場合と比較して、送信する情報量が小さくなるので情報通信に係る通信時間の短縮や処理負荷の軽減が可能となる。更に、通信時において画像中にノイズ等が生じることにより、正確な情報が送信できなくなる虞もない。
先ず、本実施形態に係る車車間通信システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る車車間通信システム1の概略構成図である。図2は本実施形態に係る車車間通信システム1の特に車両2を示す概略構成図である。
また、通信装置3によって車両間で送受信される情報としては、後述するように車両2に設置された各種センサで検出した車両の挙動変化に関する挙動変化情報や、車両2に備え付けられた後方カメラ5で撮像した車両2の後方環境の画像から抽出された周辺環境に関する交通情報や、レーダ装置6で検出した前方を走行する車両の位置及び速度に関する交通情報等がある。ここで、各種センサによって検出される車両の挙動変化情報としては、車両の車速、舵角、旋回角、アクセルの開度、ブレーキの踏み量、シフト位置等に関する情報がある。
また、ノードデータとしては、道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、各道路に曲率半径等に応じて所定の距離ごとに設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
また、これら地図DB33の内容は、DVDや外部に接続したメモリーカード等の記録媒体から情報を転送すること、又は特定の情報センタ等から通信装置3を介して情報をダウンロードすること等によって更新される。
また、ステアリングセンサ16は、ステアリング装置の内部に取り付けられており、ステアリングコラムシャフトの回転量を光学センサ等で検出する。そして、ステアリングホイールを転舵した場合の舵角を検出して操舵角信号を通信処理ECU7に出力する。
また、ジャイロセンサ17は車両2の旋回角を検出して、通信処理ECU7に旋回角信号を出力する。尚、ジャイロセンサ17としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。
また、アクセルセンサ18は、車両2のアクセルの開度を検出し、ブレーキセンサ19はブレーキの踏み量を検出する。そして、検出されたアクセルの開度やブレーキの踏み量の信号を通信処理ECU7に出力する。
また、シフト位置検出センサ20は、シフトレバーに内蔵され、シフト位置が「P(パーキング)」、「N(ニュートラル)」、「R(リバース)」、「D(ドライブ)」、「2(2速)」、「L(ロー)」のいずれの位置となっているかを検出する。
図3において、車両2の制御系は、通信処理ECU7の制御手段を基本にして構成され、各制御手段に対して前記した各周辺機器が接続されている。
図4に示すように第1案内作成テーブル42Aは、先行車両から受信する情報の内、特に加速レーンを走行中に車速センサ15、ステアリングセンサ16、ブレーキセンサ19によって検出された先行車両の挙動変化に関する挙動変化情報に対応して作成及び出力される後続車両の案内及び制御の内容を設定したテーブルである。
例えば、図4に示すパターン1の挙動変化情報について説明すると、パターン1の挙動変化情報は、先行車両53が図5に示す加速レーン52の入口を走行するAの地点において車速50km/hで直進方向へとブレーキを踏まずに走行を行い、図5に示す加速レーン52の途中を走行するBの地点において車速30km/hで直進方向にブレーキを踏んで走行を行い、図5に示す加速レーン52の出口を走行するCの地点において車速10km/hでブレーキを踏んで車線変更を行い、更に図5に示す本線51に合流した後の400m先を走行するDの地点において車速10km/hで走行していることが検出されたパターンである。
そして、上記パターン1の挙動変化情報を先行車両から後続車両が受信した場合には、後続車両の通信処理ECU7は本線51が渋滞していると判定し、「本線渋滞中です。車速は10km/hです。」との音声を出力する。また、液晶ディスプレイ10には「本線渋滞中」の文字を表示する。更に、CVT制御装置21によりCVT22の変速比を変更して減速制御を行う。
そして、上記パターン2の挙動変化情報を先行車両から後続車両が受信した場合には、後続車両の通信処理ECU7は本線51が渋滞していないと判定し、「スムーズに合流可能です。」との音声を出力する。また、液晶ディスプレイ10には「本線スムーズ」の文字を表示する。一方、CVT22の変速比の変更は特に行わない。
そして、パターン3の上記挙動変化情報を先行車両から後続車両が受信した場合には、後続車両の通信処理ECU7は本線51が渋滞はしていないが混雑していると判定し、「本線は流れておりますが混雑しています。」との音声を出力する。また、液晶ディスプレイ10には「合流注意」の文字を表示する。一方、CVT22の変速比の変更は特に行わない。
以上より、加速レーンを走行する後続車両に対して先行車両の挙動変化の各パターンに対応して渋滞状況等を特定でき、それに応じた案内及び制御を行うことが可能となる。また、特に挙動変化情報として取得した先行車両の車速に関する情報から渋滞状況を判定することが可能となるので、渋滞状況に応じた案内を行うことによって利用者は案内された道路の渋滞状況に基づいた分岐点でのスムーズな走行が可能となる。
図6に示すように第2案内作成テーブル42Bは、先行車両から挙動変化情報が得られない場合に、地図DB33に記憶された情報の内、特に加速レーンに関する情報に対応して作成及び出力される後続車両の案内及び制御の内容を設定したテーブルである。
また、車両が現在走行する加速レーンについて、加速レーンから本線が見えず、加速レーンの長さが短く(例えば、300m未満)、形状がカーブで、加速レーンの勾配が上り(例えば、+3度以上)であると判定された場合には、「本線がしばらく見えません。カーブです。加速レーンが短いので車速を合わせてください。」との音声を出力するとともに同内容の文字を液晶ディスプレイ10に対して表示する。更に、CVT22の変速比の変更は特に行わない。更に、CVT制御装置21によりCVT22の変速比を変更して減速制御を行う。
以上より、先行車両から情報が得られない場合であっても地図DB33に記憶された加速レーンの情報に応じた案内及び制御を行うことが可能となる。
尚、合流を行ったか否かの判定については上記ステアリングセンサ16の代わりにジャイロセンサ17によって判定しても良い。また、車両の現在位置と道路データとから合流を行ったか否かを判定しても良い。
そして、自車両63と同一の加速レーン62の前方を走行する他車両71、72が先行車両として検出される。また、自車両63と同一の加速レーン62を通過して本線に合流した車両の内、加速レーンの出口から400m以内のエリア77を走行する他車両73についても先行車両として検出される。尚、上記S23が先行車両検出手段の処理に相当する。
また、加速レーンを走行する先行車両及び加速レーンの出口から所定範囲(本実施形態では400m以内)を走行する先行車両を検出して情報の取得を行う(S26)ので、加速レーンから本線への合流を行う後続車両に対して、加速レーンを走行中の先行車両や本線へと合流した後の先行車両において取得された様々な状況下での情報を付与することが可能となる。
また、加速レーンから本線への合流が困難であると判定された場合(S28:YES)に走行の案内を行うので、利用者が必要とするタイミングで必要となる情報のみを案内することが可能となる。従って、利用者は不要な案内によって運転に対する集中力が失うことなく、且つ、案内の必要な状況下では案内に基づいて分岐点でのスムーズな走行を行うことが可能となる。
また、特に挙動変化情報として先行車両の車速に関する情報を取得し、取得した車速に関する情報と第1案内作成テーブル42Aを用いて渋滞状況を判定し、渋滞状況に応じた案内を行うので、利用者は案内された道路の渋滞状況に基づいて分岐点でのスムーズな走行が可能となる。
更に、交通情報や挙動変化情報を送信することはカメラ撮像した画像を送信する場合と比較して、送信する情報量が小さくなるので、情報通信に係る通信時間の短縮や処理負荷の軽減が可能となる。また、通信時において画像中にノイズ等が生じることにより、正確な情報が送信できなくなる虞もない。
例えば、本実施形態では、高速道路、有料道路、国道等の本線へと合流する加速レーンを走行する際に先行車両から取得した挙動変化情報等を用いて案内を行うように設定されているが、例えば、交差点へと接続されるリンクを走行する際に先行車両から取得した挙動変化情報等を用いて案内を行うようにしても良い。
2 車両
3 通信装置
7 通信処理ECU
10 液晶ディスプレイ
11 スピーカ
41 CPU
42 ROM
43 RAM
61 本線
62 加速レーン
63 後続車両
71〜73 他車両
Claims (5)
- 道路上を走行する複数の車両間において情報の通信を行う車車間通信システムにおいて、
自車両と分岐点を同一方向に進む先行車両を検出する先行車両検出手段と、
前記先行車両検出手段によって検出された先行車両から当該先行車両の挙動変化に関する挙動変化情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得した挙動変化情報に基づいて走行を案内する走行案内手段と、を有することを特徴とする車車間通信システム。 - 加速レーンを走行しているか否かを判定するレーン判定手段を有し、
前記先行車両検出手段は前記レーン判定手段によって加速レーンを走行していると判定された場合に加速レーンから本線への合流を行う分岐点を同一方向に進む先行車両の検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の車車間通信システム。 - 前記先行車両検出手段は加速レーンを走行する先行車両及び加速レーンの出口から所定範囲を走行する先行車両を検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車車間通信システム。
- 前記情報取得手段によって取得された挙動変化情報に基づいて加速レーンから本線への合流が困難であるか否かを判定する合流判定手段を有し、
前記走行案内手段は前記合流判定手段によって合流が困難であると判定された場合に走行を案内することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車車間通信システム。 - 前記情報取得手段は先行車両の車速に関する情報を取得し、
前記情報取得手段により取得した先行車両の車速に基づいて渋滞状況を判定する渋滞判定手段を有し、
前記走行案内手段は前記渋滞判定手段によって判定された渋滞状況を案内することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車車間通信システム。
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