JP2007177831A - ボンデットピストンシール - Google Patents
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Abstract
【課題】シール面の軸方向長さが短く、加圧室からの圧力が付加されたときシリンダの摺動面に対するシール面の接触面積が増大しない外周シールリップが、ピストン部材に結合しているボンデットピストンシールを提供する。
【解決手段】有底円筒形状のシリンダ10内部を軸方向に変位しシリンダ10とで加圧室Mを画成するピストン部材20に、加圧室M側に突設しシリンダ10周面に摺接する外周シールリップ5が結合しているボンデットピストンシール1において、外周シールリップ5は、シール面61が芯金50によって補強され、ピストン部材20のフランジ部21の外周側に嵌合により結合させた構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】有底円筒形状のシリンダ10内部を軸方向に変位しシリンダ10とで加圧室Mを画成するピストン部材20に、加圧室M側に突設しシリンダ10周面に摺接する外周シールリップ5が結合しているボンデットピストンシール1において、外周シールリップ5は、シール面61が芯金50によって補強され、ピストン部材20のフランジ部21の外周側に嵌合により結合させた構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車の自動変速機でクラッチ締結に使用されるボンデットピストンシール(BPS)に関する。更に詳しくは、BPSのピストン部材に設けられた密封装置の構造に関する。
図3は、従来技術によるBPSを軸心Oを通る平面で切断した概略断面図、図4は、図3における外周シールリップ部の拡大段面図である。この図に示す通り、BPS100は略コ字形状を呈する有底円筒形状のシリンダ101内部を軸方向に摺動自在に密接しシリンダ101とで加圧室Mを画成するピストン部材111と、ピストン部材111を挟んでシリンダ101のフランジ部102と対向し、ピストン部材111及び前記シリンダ101とで均衡油室Nを画成するキャンセルプレート121と、加圧室Mが加圧されることにより押し下げられたピストン部材111を押し戻すように機能するリターンスプリング131とを備えている。
ピストン部材111は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレスで成形したものであって、内周筒部112のキャンセルプレート121側の端部には、シリンダの内周筒部103と摺動自在に密接するゴム状弾性体からなる内周シールリップ141が結合している。また、フランジ部113の外周側角部114には、加圧室M側へ向けて突出しシリンダ101の外周筒部104と摺動自在に密接するゴム状弾性体からなる外周シールリップ142が結合している(下記特許文献1を参照)。また、フランジ部113の加圧室M側端面には、内周シールリップ141と外周シールリップ142とに連結しているゴム状弾性材料からなる膜部143が結合し、その膜部143には、円周方向所定間隔で緩衝体144が突設されている。
内周シールリップ141、外周シールリップ142、膜部143及び緩衝体144はゴム状弾性体で形成されていて、所定のゴム加硫成形用金型内に、予め加硫接着材を塗布したピストン部材111をセットし、型閉じによってピストン部材111と前記金型の内面との間に画成される環状のキャビティ内に未加硫ゴムを充填し、加圧・加熱して成形する。この場合に、図4に示す通り、外周シールリップ142は、R形状をしたピストン部材111の外周側角部114を覆って加圧室側Mに延びるように成形されるので、外周シールリップ142のリップ面145の軸方向長さL1が長くなるように成形される。
この構成において、シリンダ101とピストン部材111とで画成された加圧室Mに作動油を導入すると、ピストン部材111は、加圧室Mの圧力によりリターンスプリング131を圧縮しながらキャンセルプレート121側(図において下側)に下方変位し、大径外周側筒部115のキャンセルプレート121側端部がその下方に位置する多板クラッチ板132を押し、クラッチが締結状態となる。
したがって、ピストン部材111に結合している両シールリップ(141,142)には、加圧室Mに導入された作動油による圧力を保持する機能が要求される。特に外周シールリップ142には遠心力による圧力も作用するため高い圧力を保持する機能が要求される。しかし、外周シールリップ142はゴム状弾性体により成形されていて、しかもシール面145の軸方向長さL1が長く成形されてしまうので、圧力負荷によりシール面145がシリンダ101の外周筒部104の摺動面に押し付けられ接触面積が増大し、摩擦抵抗が大きくなり、耐摩耗性が低下する虞があった。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、シール面の軸方向長さが短く、加圧室からの圧力が付加されたときシリンダの摺動面に対するシール面の接触面積が増大しない外周シールリップが、ピストン部材に結合しているボンデットピストンシールを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るボンデットピストンシールは、有底円筒形状のシリンダ内部を軸方向に変位し前記シリンダとで加圧室を画成するピストン部材に、前記加圧室側に突設し前記シリンダ周面に摺接するシール面を有する外周シールリップが結合しているボンデットピストンシールにおいて、前記外周シールリップは、前記シール面が芯金によって補強され、前記ピストン部材のフランジ部に芯金による嵌合で結合していることを特徴とするものである。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を備えた本発明の請求項1のボンデットピストンシールは、外周シールリップのシール面が芯金により軸方向下側から支持されるように補強されているので、成形時にシール面の軸方向長さが長くなることがない。更に、加圧室に作動油が導入されてピストン部材が圧力を受けた場合、圧力負荷により外周シールリップがシリンダの摺動面に押し付けられても、シール面の接触面積が増大することがなく、摩擦抵抗が大きくなるのを防止することができる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示して説明する。
図1は、本発明に係るBPSの概略断面図であり、図2は、図1における外周シールリップの拡大断面図である。
図1に示す本発明に係るBPS1は、略コ字形状を呈する有底円筒形状のシリンダ10内部を軸方向に摺動自在に密接しシリンダ10とで加圧室Mを画成するピストン部材20と、ピストン部材20を挟んでシリンダ10のフランジ部11と対向し、ピストン部材20及びシリンダ10とで均衡油室Nを画成する中央部の内周側に凸部32を有するキャンセルプレート30と、加圧室Mが加圧されることにより押し下げられたピストン部材20を押し戻すように機能するリターンスプリング31とを備えている。
ピストン部材20は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレスで成形したものであって、内周筒部22のキャンセルプレート30側の端部には、シリンダの内周筒部12と摺動自在に密接するゴム状弾性体からなる内周シールリップ4が結合している。また、フランジ部21の加圧室M側端面には、内周シールリップ4と連結しているゴム状弾性材料からなる膜部41が結合し、その膜部41には、円周方向所定間隔で緩衝体42が突設されている。
更に、ピストン部材20のフランジ部21の外周側には、加圧室M側(図における上側)へ向けて突出しシリンダ11の外周筒部13と摺動自在に密接する外周シールリップ5が結合している。
外周シールリップ5は、図2に示す通り、芯金50とゴム状弾性体部60から構成され、一体成形されている内周シールリップ4及び膜部41とは、別個に成形される。芯金50は、軸方向に延びる筒部51と、筒部51のキャンセルプレート30側(図における下側)端部から外径方向に延びるフランジ部52と、フランジ部52の外径側端部から加圧室M側に向かって斜め外周側に延びる斜行部53とからなる略Jの字形状をしている。ゴム状弾性体部60は、シリンダ10の外周筒部13と摺動自在に密接するシール面61を有するリップ部62と、芯金50のフランジ部52及び筒部51に接着している固定部63とが一体に成形されている。
リップ部62は、芯金50の斜行部53により軸方向下側(キャンセルプレート30側)から支持されるように補強されていて、これにより外周シールリップ5のシール面61は、成形時に軸方向長さLが規制され軸方向に長くならないようになっている。またシール時に加圧室Mからの圧力が付加されたとき、シリンダ10の外周筒部13の摺動面に対するシール面61の接触面積が増大しないようになっている。
このように構成された外周シールリップ5は、内周シールリップ4及び膜部41が加硫接着しているピストン部材20に、芯金50を嵌合させることで結合される。外周シールリップ5が結合しているピストン部材20は、加圧室Mに作動油が導入されたとき、加圧室Mの圧力によりリターンスプリング31を圧縮しながら下方変位する。このとき、外周シールリップ5のシール面61はシリンダ10の外周筒部13の摺動面に密接して摺動するが、シール面61は芯金50により軸方向下側から支持されているので、シール面61の接触面積が増大することはない。したがって、摩擦抵抗が大きくなるのを防止し、耐摩耗性の低下を防止することが可能となる。
1 ボンデットピストンシール(BPS)
4,5 シールリップ
10 シリンダ
11,21 フランジ部
12,22 内周筒部
13 外周筒部
20 ピストン部材
30 キャンセルプレート
31 リターンスプリング
50 芯金
51 筒部
52 フランジ部
53 斜行部
60 ゴム状弾性部材
61 シール面
62 リップ部
63 固定部
M 加圧室
N 均衡油室
4,5 シールリップ
10 シリンダ
11,21 フランジ部
12,22 内周筒部
13 外周筒部
20 ピストン部材
30 キャンセルプレート
31 リターンスプリング
50 芯金
51 筒部
52 フランジ部
53 斜行部
60 ゴム状弾性部材
61 シール面
62 リップ部
63 固定部
M 加圧室
N 均衡油室
Claims (1)
- 有底円筒形状のシリンダ内部を軸方向に変位し前記シリンダとで加圧室を画成するピストン部材に、前記加圧室側に突設し前記シリンダ周面に摺接するシール面を有する外周シールリップが結合しているボンデットピストンシールにおいて、
前記外周シールリップは、前記シール面が芯金によって補強され、前記ピストン部材のフランジ部に芯金による嵌合で結合していることを特徴とするボンデットピストンシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005375020A JP2007177831A (ja) | 2005-12-27 | 2005-12-27 | ボンデットピストンシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005375020A JP2007177831A (ja) | 2005-12-27 | 2005-12-27 | ボンデットピストンシール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007177831A true JP2007177831A (ja) | 2007-07-12 |
Family
ID=38303236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005375020A Withdrawn JP2007177831A (ja) | 2005-12-27 | 2005-12-27 | ボンデットピストンシール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007177831A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009097609A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Nok Corp | 多段変速機用ピストン |
JP2020118184A (ja) * | 2019-01-21 | 2020-08-06 | Nok株式会社 | 密封装置 |
-
2005
- 2005-12-27 JP JP2005375020A patent/JP2007177831A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009097609A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Nok Corp | 多段変速機用ピストン |
JP2020118184A (ja) * | 2019-01-21 | 2020-08-06 | Nok株式会社 | 密封装置 |
JP7317512B2 (ja) | 2019-01-21 | 2023-07-31 | Nok株式会社 | 密封装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090303 |