JP2007177810A - ホースプロテクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲がり形状を有するホース類のプロテクタとしてコルゲートチューブを利用する場合に、太さの異なるホースにも同じ太さのチューブを使用できるようにして、コストの増大を抑制する。
【解決手段】スリットc1の形成されたコルゲートチューブCを所定条件で加熱成形して、ゴムホース2に対応する曲がり形状を付与する。スリットc1が広がることでチューブ内径寸法を比較的大きく調整でき、太さの異なるゴムホース2にも同じ太さのコルゲートチューブCを利用できる。成形されたホースプロテクタ1においてその曲がり形状に関連する所定の部位を含むように、スリット1aが設けられ、これにより、当該ホースプロテクタ1をゴムホース2に外装した使用状態で、スリット1aは、他の部品3に接触乃至近接する部位を通らないように位置づけられる。スリット1aを螺旋状にすれば、複数の部品3,4を避けることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、曲がり形状を有するホースに外装される樹脂製ホースプロテクタに関する。
従来より、この種のホースプロテクタとしては、例えば特許文献1に開示されるように、自動車において用いられる種々のホース類に、その損傷や熱劣化を防止するために取り付けられるものが公知である。このようなホースプロテクタは、一般にゴムや樹脂によりチューブ状に形成され、例えば自動車のエンジンルームにおいて少なくとも他の部品等に接触乃至近接する部位を覆うようにして、ホース類に外装される。
また、屈曲するホース類をホースプロテクタに挿入するアセンブリ作業が容易ではないことを考慮して、前記従来例では、加硫済みのゴムホースに未加硫のゴムや熱可塑性エラストマにより形成したプロテクタをアセンブリして、その後に加熱して硬化させるようにしている。
特開平8−267599号公報
ところで、近年、部品点数の削減と自動車への組付作業性の向上とを図るために、ホース類は比較的長くなる傾向があり、これと共に3次元的に屈曲する形状を有するものとなっている。そのため、前記従来例のような工夫をしていても、3次元的に屈曲するホース類を同様に屈曲するプロテクタに挿入する作業は容易なものではない。
そこで、前記ホースプロテクタとして、例えばワイヤハーネスを束ねるためのコルゲートチューブを利用することが考えられる。コルゲートチューブは、ポリプロピレン等の樹脂により形成され、耐摩耗性や耐熱性が高い上に、周壁がコルゲート状(波板状)になっているため比較的大きく変形し、ゴムのチューブに比べてホースの挿入が容易に行えるからである。
しかしながら、ワイヤハーネスを束ねる場合とは異なり、ホースプロテクタはホース類の外周に嵌着するように外装するため、ホース類の太さ(外径)と概ね同じ内径を有するものとしなくてはならないところ、ホース類の太さは多種多様であり、設計変更されることも多いので、それに合わせて内径寸法の異なるコルゲートチューブを用意しようとすると、著しいコスト増を招くこととなり、現実的ではない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、曲がり形状を有するホース類のプロテクタとして樹脂製のコルゲート状チューブを利用する場合に、太さの異なるホースにも同じチューブを使用できるようにして、コストの増大を抑制することにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、コルゲート状チューブにその軸心に沿って延びるようにスリットを形成して、そのチューブをホースの曲がり形状となるように加熱成形する際に、内径寸法を比較的大きい範囲で調整できるようにした。
すなわち、請求項1に係る発明は、曲がり形状を有するホースに外装される樹脂製のコルゲート状チューブからなるホースプロテクタであって、前記ホースに対応する曲がり形状を有し、その曲がり形状に関連する所定の部位を含み、且つ軸心に沿って延びるようにスリットが設けられているものである。
前記の構成により、まず、樹脂製のコルゲート状チューブに、その軸心に沿って延びるようにスリットが形成されているので、このチューブを、ホースに対応する曲がり形状となるように加熱成形する際に、比較的大きく内径寸法を調整することができる。よって、或る程度、太さの異なるホースにもプロテクタとして同じチューブを利用できるようになり、コストの増大が抑制される。
但し、そうしてスリットを設けた場合は、加熱成形後のチューブ(即ちプロテクタ)をホースに外装して使用する際に、他の部品等に接触乃至近接する部位にスリットが位置する虞れがある。この部位は、プロテクタを外装するホースの曲がり形状に関連して予め決まっているので、その部位から周方向に或る程度以上、離れるように、例えばその部位を含んで周方向に所定角度範囲(30〜90°)を除いた部位(所定の部位)を通るように、つまり、ホースの曲がり形状に関連する所定の部位を含むようにして、スリットを設けている。
好ましいのは、前記スリットを、プロテクタ(チューブ)の軸心方向に延びるとともに周方向に変位するように、つまり螺旋状に形成したものである(請求項2の発明)。
これは、上述したが、例えば自動車の用途において近年、ホース類が比較的長くなり、また3次元的に屈曲する形状となった結果として、エンジンルーム等において接触乃至近接する他の部品等が複数となり、しかも、それがホースの周囲に3次元的に分布することになるからである。
すなわち、プロテクタの軸心方向に延びるスリットが周方向には変位しない直線状のものであると、これは、前記のように3次元的に分布する部品等の1つを避けることはできても、それ以外の部品等を避け得ない場合があるが、前記構成のようにスリットを螺旋状にすれば、3次元的に分布する複数の部品等を全て回避することが可能になる。
また、好ましいのは、前記プロテクタ(チューブ)の軸心方向の少なくとも一方の端部を、その先端側に向かって拡径するテーパ状に形成することである(請求項3の発明)。こうすれば、テーパ状に拡径するプロテクタの端部にホースを挿入することが容易になるので、アセンブリ作業性が向上する。
別の観点から、本発明は、曲がり形状を有するホースに外装されるホースプロテクタの製造方法であって、軸心に沿って延びるスリットが形成された樹脂製のコルゲート状チューブと、前記ホースに対応する曲がり形状を有し、その曲がり形状に関連する所定の部位に突起部が形成された芯棒と、を準備し、前記チューブを芯棒に、両者のスリット及び突起部が係合するように装着して、加熱成形するものである(請求項4の発明)。
この方法により、ホースに対応する曲がり形状を有する芯棒に、コルゲート状チューブを装着して加熱成形することで、同様の曲がり形状を有するホースプロテクタが得られる。また、その芯棒の太さもホースの太さに合わせれば、チューブの内径寸法に依らずに、そのスリットの幅を広げることによってホースプロテクタの内径寸法を比較的大きな範囲で調整可能になる。よって、或る程度、太さの異なるホースにもプロテクタとして同じチューブを利用できるようになり、コストの増大が抑制される。
また、そうして加熱成形するためにチューブを芯棒に装着する際に、該チューブのスリットを芯棒の突起部に係合させることで、成形後のプロテクタにおいてスリットを、ホースの曲がり形状に関連する所定の部位を含むように設けることができる。尚、前記所定の部位というのは、請求項1の発明について説明したのと同じく、自動車に組み付けたときに他の部品等に接触乃至近接する部位から離れた部位のことである。
その場合に好ましいのは、前記芯棒には、その軸心方向に離間し且つ周方向に変位するように複数の突起部を設けておき、当該芯棒にチューブを装着する際に、そのスリットを芯棒の複数の突起部にそれぞれ係合させて螺旋状とすることである(請求項5の発明)。こうすることで、上述した請求項2の発明に係るホースプロテクタが得られる。
ところで、一般に市販されているコルゲートチューブはポリプロピレン製であり、これを成形する際に加熱し過ぎると、物性(伸縮性等)が大幅に低下することから、ホースの挿入が難しくなってしまう。また、反対に加熱不足の場合はプロテクタの変形が十分でなくなる。
そこで、ポリプロピレン製のコルゲート状チューブを用いる場合は、それを芯棒に装着して、90〜120°Cの雰囲気温度で5〜15分間、加熱成形するのが好ましい(請求項6の発明)。こうすれば、チューブを十分に変形させて、曲がりホースに対応する適切な形状に成形できるとともに、物性の低下も抑制することができる。
そのようなポリプロピレン製コルゲートチューブの加熱成形条件は、本発明の発明者が鋭意、実験の結果として見出したものであり、この点から、本発明は、曲がり形状を有するホースに外装されるホースプロテクタの製造方法であって、ポリプロピレン製のコルゲート状チューブと、前記ホースに対応する曲がり形状を有する芯棒と、を準備し、前記チューブを芯棒に装着して、90〜120°Cの雰囲気温度で5〜15分間、加熱成形するものということもできる(請求項7の発明)。
以上のように、本発明に係るホースプロテクタ及びその製造方法によると、まず、ホースプロテクタとして用いるコルゲート状チューブに、その軸心に沿って延びるようにスリットを設けたことで、これを加熱成形する際に比較的大きく内径寸法を調整することができるようになり、或る程度、太さの異なるホースにもプロテクタとして同じチューブを利用できることから、コストの増大を抑制できる。
また、そうして加熱成形する際にチューブを装着する芯棒の所定部位に突起部を設けて、これにチューブのスリットを係合させるようにすれば、成形後のプロテクタにおいてスリットを適切な位置に設けることができ、プロテクタをホースに外装して使用する際に、該ホースの外周がスリットを介して直接、他の部品と擦れたり、その熱によって劣化が早まったりすることがない。
さらに、前記スリットを螺旋状に形成すれば、プロテクタをホースに外装して使用する際に、その周囲に近接する他の部品等が複数であり、且つホースの周囲に3次元的に分布していても、それらの全てを回避するようにスリットを位置付けることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明に係るホースプロテクタの一実施形態を示し、これは例えば自動車のエンジンルームにおいて、エンジン冷却水やエンジンオイルの流通するホース類を保護するために用いられるものである。図の例では、ホースプロテクタ1は、図示しないコネクタ等に接続される両端部を除いて、ゴムホース2の外周を略全体に亘って覆うように外装されており、そのゴムホース2が近接して配置される部品3と接触して損傷することを防止するとともに、当該部品3が高温になる場合にはその熱によるゴムホース2の劣化を抑制することができる。
ゴムホース2は、図の例では緩やかながら3次元的な曲がり形状を有しており、これに対応して、ホースプロテクタ1も同様の曲がり形状を有している。すなわち、ホースプロテクタ1は、この例では樹脂製(例えばポリプロピレン製)のコルゲートチューブCを加熱成形して、前記ゴムホース2に対応する曲がり形状を付与したものであり、その曲がり形状に関連する所定の部位を含むようにして、軸心Xに沿って延びるスリット1aが設けられている。
すなわち、図示の如くホースプロテクタ1をゴムホース2に外装して、例えば自動車に組み付けた使用状態で、仮にスリット1aが部品3に臨むように(図の反対側に)位置するとすると、このスリット1aを介してゴムホース2の外周が直接、部品3と擦れ合って損傷したり、或いは当該部品3からの熱によって劣化が早まる虞れがある。つまり、ホースプロテクタ1の機能が損なわれる虞れがある。
しかし、そのように部品3と接触乃至近接する部位は、ホースプロテクタ1を外装するゴムホース2において概略、決まっており、このゴムホース2の曲がり形状に関連付けて特定することができる。そこで、そうした部位から周方向に或る程度以上、離れるようにして、具体的に図の例では、そうした部位の軸対象となる反対側の半周部を通るようにして、スリット1aが設けられている。
つまり、ホースプロテクタ1には、これをゴムホース2に外装して例えば自動車に組み付けた使用状態において、部品3に接触乃至近接する部位を通らないようにスリット1aが設けられており、このことで、スリット1aが設けられていても、ホースプロテクタ1の機能が損なわれることがない。
そのようなホースプロテクタ1を製造するには、まず、図2(a)に一例を示すように、ゴムホース2に対応する長さの直管状のコルゲートチューブCを準備する。このコルゲートチューブCは、周壁が軸心X方向に交互に凹凸をなす波板状(コルゲート状)に形成され、自動車用としては主にワイヤハーネスを束ねて収容するために用いられるものであり、そのために、軸心Xに沿って直線状に延びるスリットc1が形成されている。
そうしてスリットc1が形成されていることから、以下に述べるように加熱成形する際にスリットc1の幅を広げることによって、同図(b)に示すようにコルゲートチューブCの太さを比較的大きく変化させることができる。そのため、或る程度、太さの異なるゴムホース2にも同じ太さのコルゲートチューブCを利用することができる。尚、コルゲートチューブは、一般的に押し出し成形によって連続的に製造されるので、これを必要な長さに切断して用いる。
前記直管状のコルゲートチューブCに、ゴムホース2に対応する曲がり形状を付与するために、図3(a)に示すような治具、即ち成形マンドレルM(芯棒)を準備する。このマンドレルMは、ホースプロテクタ1を外装するゴムホース2の種類毎に、その各々の曲がり形状及び太さ(外径寸法)を模して鋳造等により製作されたものであり、その外周には、ホースプロテクタ1において上述の如く周囲の部品3に臨まない部位に対応して(曲がり形状に関連する所定の部位を含むようにして)、外方に突出し且つ軸心X方向に延びるヒレ部m1(突起部)が形成されている。
尚、前記ヒレ部m1は、前記のようにマンドレルMの軸心X方向に亘って形成してもよいが、これに限るものではなく、例えば、ホースプロテクタ1において周囲の部品3に接触乃至近接する部位の近傍のみに設けてもい。また、ヒレのような形状とはせず、マンドレルMの外周から突出する突起部を1つ、或いは複数、設けるだけでもよい。この場合も突起部は、ホースプロテクタ1において周囲の部品3に接触乃至近接する部位の近傍のみに設けてもよいが、適当な間隔を空けて軸心X方向に並設する方が好ましい。
そして、前記のように構成したマンドレルMにコルゲートチューブCを装着する際には、同図(b)に示すように、当該コルゲートチューブCのスリットc1をマンドレルMのヒレ部m1に係合させる。こうすることで、以下に述べるように加熱成形された後のコルゲートチューブC、即ちホースプロテクタ1において、スリット1aが、上述の如き使用状態で周囲の部品3に接触乃至近接する部位を通らないようになる。
また、マンドレルMに装着するコルゲートチューブCの太さは、その内径がマンドレルMの太さ(外径)に対して同等或いは細めのものを用いることができる。細めのものを用いた場合でも、図2を参照して上述したように、スリットc1の幅が広がることによってコルゲートチューブCの内径寸法が比較的大きく調整されるからである。
そうしてコルゲートチューブCを装着したマンドレルMを、図示しない加熱炉内に設置して所定の雰囲気温度(90〜120°Cが好ましい)で所定時間(例えば5〜15分間)、加熱する。それから、マンドレルM及びコルゲートチューブCを炉内から取り出して所定温度まで冷却した後に、変形したコルゲートチューブCを抜き取れば、ゴムホース2に対応する形状を有するホースプロテクタ1が得られる。
図4は、前記のようにコルゲートチューブCを加熱成形する際の温度を変更しながら、JIS K7113の引張試験によって成形後の物性の変化を調べたものである。同図(a)から、温度が150°C以下であれば強度の低下は問題にならないが、125°C以上で、コルゲートチューブCの変形し易さを表す伸縮性(伸び)が大きく低下していることが分かる。そこで、温度を横軸に、伸びを縦軸に取ると、図(b)のようになり、2次関数で近似すると実線のグラフが得られるが、材料の特性を考慮すれば、仮想線で示すように概略115〜125°Cの間に物性の大きく低下する点が存在すると推定される。
一方で、ゴムホース2対応する適切な形状に成形するためには、温度を少なくとも90°C以上にする必要があり、この温度以下では時間をかけてもコルゲートチューブCを十分に変形させることができない。そこで、本発明の発明者は、ポリプロピレン製コルゲートチューブを加熱成形する際の好ましい条件として、前記の如く、90〜120°Cで例えば5〜15分間、加熱すること、としたものである(上限の温度120°Cについては115〜125°Cの間に設定可能と考えられる)。
尚、前記試験において引張速度は毎分50mmとし、試験片は、古河電工製99680 1040(内径10.4±0.4mm)のコルゲートチューブから採取したミニダンベル(ASTM D638)を用いている。その際、コルゲートチューブ周壁の凹凸を引き延ばした状態で標線8mmを付した。
以上のようにして得られた本発明に係るホースプロテクタ1は、ポリプロピレン製のコルゲートチューブCを前記のような適切な条件で加熱成形したことにより、ゴムホース2に対応する適切な曲がり形状とすることができ、しかも、伸縮性があまり低下しないので、周壁が比較的大きく変形して、ゴムホース2の挿入が容易に行える。
また、成形の際にスリットc1が広がって、コルゲートチューブCの内径寸法が比較的大きな範囲で調整されることから、曲がり形状だけでなく太さの異なるゴムホース2に対しても同じ太さのコルゲートチューブCを利用することができる。よって、多種多様なホース類の太さに合わせて個別に内径寸法の異なるコルゲートチューブを用意する必要がなく、コストの増大が抑制される。
さらに、前記コルゲートチューブCのスリットc1をマンドレルMのヒレ部m1に係合させて加熱成形することで、成形後のホースプロテクタ1におけるスリット1aは、使用状態で、周囲の部品3に接触乃至近接する部位を通らないように設けられることになり、このスリット1aを介してゴムホース2の外周が直接、部品3と擦れたり、或いは当該部品3からの熱を受けて劣化が早まったりすることがない。
−変形例−
図5には、スリット1aを螺旋状に形成したホースプロテクタ1の一例を示す。こうしてスリット1aを螺旋状にするのは、図示の如く使用状態でゴムホース2の周囲に近接する複数の部品3,4が、3次元的に分布して配置されている場合を考慮したものである。
すなわち、例えば自動車用のゴムホース2の場合、近年、それが比較的長くなり、また3次元的に屈曲する形状となったことから、エンジンルーム等においてホース類に接触乃至近接する部品は1つではないことが多く、また、ゴムホース2の一側だけでなく、図示のように例えば2つの部品3,4がゴムホース2の両側に(つまり周囲に3次元的に)位置することが多い。
この場合、仮に図1に示すようにホースプロテクタ1のスリット1aが直線状であると、このスリット1aは例えば部品3を避けることはできても、部品4を避けることができず、上述した擦れによる損傷や熱劣化の問題を十分には防げない。しかし、図5に示す例のようにスリット1aを螺旋状に設ければ、部品3,4の両方を回避することができ、ホースプロテクタ1の機能を担保できるものである。
そのように螺旋状にスリット1aを形成するためには、図3に示すようなマンドレルMにおいて、そのヒレ部m1を螺旋状に設ければよい。或いは、ヒレ部m1でなくてもよく、ホースプロテクタ1が部品3,4の各々と接触乃至近接する虞れのある各部位に対応して、その各部位と概略軸対象となるような反対側の部位にそれぞれ突起部を設けるだけでよい。
つまり、マンドレルMには、その軸心X方向に離間し且つ周方向に変位するようにして複数の突起部を各々適切な部位に設け、当該マンドレルMにコルゲートチューブCを装着する際に、そのスリットc1がマンドレルMの複数の突起部にそれぞれ係合して、螺旋状となるようにすればよいのである。
尚、上述した実施形態のホースプロテクタ1では、スリット1aを、部品3,4と接触乃至近接する部位に対応して、その部位と概略軸対象となるような反対側の半周部を通るように設けているが、これに限るものではない。すなわち、例えば部品3,4と接触乃至近接する部位を中心として周方向に30〜90°くらいの所定角度範囲を除いた範囲を通るように、スリット1aを設けてもよく、要するに、そうした部位から周方向に或る程度以上、離れるように、スリット1aを設ければよいのである。
また、上述した実施形態のホースプロテクタ1において、その軸心方向の少なくとも一方の端部に、図6に示すように先端側に向かって拡径するテーパ状部1bを形成してもよい。そうしてテーパ状に拡径するホースプロテクタ1の端部1bにはゴムホース2を容易に挿入できるので、アセンブリ作業性が向上するからである。テーパ状部1bを形成するには、対応する形状のテーパ状部をマンドレルMに設けておけばよい。
また、上述した実施形態では、ホースプロテクタ1は3次元的な曲がり形状を有するものとしているが、これに限らず、曲がり形状は2次元的なものであってもよいことは言うまでもない。
さらに、ホースプロテクタ1として利用するコルゲートチューブCは、ポリプロピレン製に限定制されず、それ以外の樹脂により形成したものであってもよい。この場合には、好ましい加熱成形条件は前記実施形態とは異なるものとなる。逆に、前記好ましい加熱成形条件を適用可能なポリプロピレン製コルゲートチューブとしては、前記実施形態のようなスリットc1を有するものに限定されず、スリットc1のないものも含まれる。
さらにまた、上述した実施形態では、主に自動車用のホース類に外装されるホースプロテクタ1について説明したが、本発明に係るホースプロテクタは自動車用に限らず、その他の種々のホース類に外装されるものにも適用できる。
以上、説明したように、本発明に係るホースプロテクタは、曲がり形状を有するホース類に外装するコルゲートチューブからなり、太さの異なるホース類にも同じコルゲートチューブを利用できることから、コスト面で有利であり、自動車用として特に有用である。
本発明の実施形態に係るホースプロテクタをゴムホースに外装した状態で示す斜視図。 同ホースプロテクタとして用いられるコルゲートチューブの斜視図。 コルゲートチューブをマンドレルに装着した状態を示す斜視図。 加熱成形温度とコルゲートチューブの物性の変化との関係を示す説明図。 スリットを螺旋状に形成した例を示す図1相当図。 テーパ状に形成したホースプロテクタの端部を示す斜視図。
符号の説明
1 ホースプロテクタ
1a スリット
2 ゴムホース
C コルゲートチューブ(コルゲート状チューブ)
c1 スリット
M 成形マンドレル(芯棒)
m1 ヒレ部(突起部)
X 軸心

Claims (7)

  1. 曲がり形状を有するホースに外装される樹脂製のコルゲート状チューブからなるホースプロテクタであって、
    前記ホースに対応する曲がり形状を有し、その曲がり形状に関連する所定の部位を含み且つ軸心に沿って延びるようにスリットが設けられていることを特徴とするホースプロテクタ。
  2. スリットは、軸心方向に延びるとともに周方向に変位する螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホースプロテクタ。
  3. 軸心方向の少なくとも一方の端部が、その先端側に向かって拡径するテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のホースプロテクタ。
  4. 曲がり形状を有するホースに外装されるホースプロテクタの製造方法であって、
    軸心に沿って延びるスリットが形成された樹脂製のコルゲート状チューブと、
    前記ホースに対応する曲がり形状を有し、その曲がり形状に関連する所定の部位に突起部が形成された芯棒と、を準備し、
    前記チューブを芯棒に、両者のスリット及び突起部が係合するように装着して、加熱成形することを特徴とするホースプロテクタの製造方法。
  5. 芯棒には、その軸心方向に離間し且つ周方向に変位するように複数の突起部を設け、
    前記芯棒にチューブを装着する際に、そのスリットを芯棒の複数の突起部にそれぞれ係合させて螺旋状とすることを特徴とする請求項4に記載のホースプロテクタの製造方法。
  6. チューブはポリプロピレン製とし、それを芯棒に装着して、90〜120°Cの雰囲気温度で所定時間、加熱成形することを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載のホースプロテクタの製造方法。
  7. 曲がり形状を有するホースに外装されるホースプロテクタの製造方法であって、
    ポリプロピレン製のコルゲート状チューブと、前記ホースに対応する曲がり形状を有する芯棒と、を準備し、
    前記チューブを芯棒に装着して、90〜120°Cの雰囲気温度で所定時間、加熱成形することを特徴とするホースプロテクタの製造方法。
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