JP2019090504A - 保護カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブル等の長尺部材(保護対象)から外れてしまうことが防止された保護カバーを提供する。【解決手段】長手方向の両端に開口部11を有し、長尺部材が内部に収納される筒状の保護カバー本体10と、保護カバー本体10の周方向に配設される環状の環状固定部材20と、を備え、保護カバー本体10は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体10を分割し、当該保護カバー本体10の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体15,15からなり、保護カバー本体10の2つの半円筒形状体15,15は、捻じれた構造を有することによって長尺部材に螺旋状に巻きつくようにして、長尺部材を覆って保護する保護カバー100。【選択図】図1
Description
本発明は、保護カバーに関し、更に詳しくは、ケーブル等の保護対象(長尺部材)から外れてしまうことが防止される保護カバーに関する。
従来、海底ケーブルを保護する保護カバーとして、円筒を半割れにした形状の一対の構造体をケーブルに嵌めてバンドで固定した防護ダクトが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
当該防護ダクトは、海底への投下時の衝撃や、海中での水圧、潮流、温度、海底での石や岩等の接触等の外的環境に曝されても、保護対象(長尺部材)を防護できるものとなっている。
ところで、上記防護ダクトも含めた保護カバーの保護対象(長尺部材)、特に、ケーブルの使用期間は、20〜30年とも言われている。そのため、保護カバーは、ケーブルを収納し、一度海中に投下された後は、20〜30年の長期間に亘って外的環境に曝されてもケーブルを防護し得るものであることが望まれる。
しかし、保護カバー自体が長期間に亘ってケーブル等を防護し得るものであっても、上記保護カバーを固定するバンド(以下、適宜「固定バンド」という。)が、長期間の使用に耐えられず、物理的な衝撃などによって切断したり、腐食(腐蝕)して破断してしまうケースが近年報告されている。
特に、これまでの保護カバーでは、当該保護カバー自体が、ケーブルを収納した状態で保護カバーが取り付けられた「固定状態」を維持できるような形状・構造となっていなかった。そのため、上記「固定状態」の維持は、固定バンドのみに頼ってきたと言え、固定バンドが切断等した場合には、保護カバーがケーブル等から外れてしまい、保護対象(長尺部材)を十分に防護できなくなるといった問題が生じていた。
また、保護カバー自体の耐久性の向上は進展がみられるものの、固定バンドが長期間の使用に耐え得るものでないと、ケーブル等の保護は十分に図れない。つまり、保護カバー自体の耐久性が向上しても、固定バンドが長期間の使用に耐え得るものでないと、固定バンドの破断等に起因して保護カバーが外れてしまい、ケーブル等の使用期間中に十分に保護対象(長尺部材)を防護できないといった問題が生じていた。
そこで、本発明においては、上記問題を解決するために、保護カバーの固定方法をバンドのみに頼らず、保護カバー自体がケーブル等に固定される機能を付加して、ケーブル等から外れることを防止することとした。
なお、固定バンドの破断等によって保護カバーが外れてしまうという問題に対して、これまで固定バンドの改良も種々行われているが、十分な結果を得るまでに至っていない。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、保護カバーの固定方法をバンドのみに頼らず、保護カバー自体がケーブルに固定される構造・形状を採用することによって、ケーブル等から外れてしまうことが防止された保護カバーを提供することにある。すなわち、保護カバー自体の構造・形状に着目し、仮に使用中に固定バンドが切断したり、腐食して破断してしまっても、保護対象(長尺部材)に固定された状態が十分に維持される保護カバーを提供する。
本発明によれば、以下に示す、保護カバーが提供される。
[1] 長手方向の両端に開口部を有し、長尺部材が内部に収納される筒状の保護カバー本体と、
前記保護カバー本体の周方向に配設される環状の環状固定部材と、を備え、
前記保護カバー本体は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体を分割し、当該保護カバー本体の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体からなり、
前記保護カバー本体の前記2つの半円筒形状体は、捻じれた構造を有することによって前記長尺部材に螺旋状に巻きつくようにして、前記長尺部材を覆って保護する保護カバー。
前記保護カバー本体の周方向に配設される環状の環状固定部材と、を備え、
前記保護カバー本体は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体を分割し、当該保護カバー本体の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体からなり、
前記保護カバー本体の前記2つの半円筒形状体は、捻じれた構造を有することによって前記長尺部材に螺旋状に巻きつくようにして、前記長尺部材を覆って保護する保護カバー。
[2] 前記保護カバー本体の両端は、当該保護カバー本体と別の保護カバー本体と連結可能な連結部として形成されており、
前記半円筒形状体の捻じれの始端と終端が、前記連結部を除いた部分にある前記[1]に記載の保護カバー。
前記半円筒形状体の捻じれの始端と終端が、前記連結部を除いた部分にある前記[1]に記載の保護カバー。
[3] 前記半円筒形状体は、弾性を有する樹脂又はゴム製である前記[1]または[2]に記載の保護カバー。
[4] 前記[1]〜[3]のいずれかに記載の保護カバーを複数備える保護カバー連続体であって、
前記複数の保護カバーが当該保護カバーの延びる方向に連なり、
前記保護カバーにおける前記半円筒形状体の、捻じれの程度が異なる前記保護カバーを少なくとも1つ以上含む保護カバー連続体。
前記複数の保護カバーが当該保護カバーの延びる方向に連なり、
前記保護カバーにおける前記半円筒形状体の、捻じれの程度が異なる前記保護カバーを少なくとも1つ以上含む保護カバー連続体。
本発明の保護カバーは、保護カバーの固定方法を固定バンドのみに頼らず、保護カバー自体の構造・形状によってケーブル等の保護対象に自立的に固定される機能を付加することで、保護対象から外れ難く、仮に固定バンドが外れてしまっても保護対象を保護できるものである。すなわち、仮に固定バンドが使用中に切断や破断してしまっても、保護対象に十分に固定された状態を維持できる保護カバーを提供できる。
本発明の保護カバー連続体は、当該保護カバー連続体を構成する各保護カバーが上記本発明の保護カバーであるため、保護対象から外れ難く、仮に固定バンドが外れてしまっても保護対象を保護できるものである。更に、ケーブル等の長尺部材を設置する場所の状況に応じて捻じれた構造の異なる保護カバーを採用することで、保護対象から更に外れ難く、仮に固定バンドが外れてしまっても保護対象を十分に保護できる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[1]保護カバー:
本発明の保護カバーの一実施形態は、図1に示す保護カバー100である。保護カバー100は、長手方向の両端に開口部11を有し、長尺部材200(図12参照)が内部に収納される筒状の保護カバー本体10と、保護カバー本体10の周方向に配設される環状の環状固定部材20と、を備えている。この保護カバー本体10は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体10を分割し、当該保護カバー本体10の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体15,15からなる。そして、保護カバー100は、保護カバー本体10の2つの半円筒形状体15,15が、捻じれた構造を有することによって長尺部材200に螺旋状に巻きつくようにして、長尺部材200を覆って保護するものである。
本発明の保護カバーの一実施形態は、図1に示す保護カバー100である。保護カバー100は、長手方向の両端に開口部11を有し、長尺部材200(図12参照)が内部に収納される筒状の保護カバー本体10と、保護カバー本体10の周方向に配設される環状の環状固定部材20と、を備えている。この保護カバー本体10は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体10を分割し、当該保護カバー本体10の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体15,15からなる。そして、保護カバー100は、保護カバー本体10の2つの半円筒形状体15,15が、捻じれた構造を有することによって長尺部材200に螺旋状に巻きつくようにして、長尺部材200を覆って保護するものである。
保護カバー100によれば、その使用期間中に、環状の環状固定部材20が、仮に切断、腐食して破断してしまっても、半円筒形状体15自体の構造(即ち、半円筒形状体15の捻じれた構造)によって、長尺部材200に対する半円筒形状体15の固定状態が解除されずに、引き続き維持される。そのため、保護カバー100を用いることで、保護カバー100がケーブル等の長尺部材200から外れてしまうという不具合が生じることが良好に防止される。
すなわち、従来、保護カバーの保護カバー本体は、2つの半円筒形状体が主として環状の環状固定部材のみによって互いに固定されていたが、この環状固定部材は、切断、腐食して破断してしまうことがあり、この場合、保護カバー本体(すなわち、保護カバー)がケーブル等の長尺部材から外れてしまう問題があった。
本発明では、このような問題を解決するものであり、仮に環状固定部材が破損してしまったとしても、捻じれた構造を有する2つの半円筒形状体のそれ自体が固定状態を維持でき、保護カバーが長尺部材から外れてしまうことを回避することができる。
ここで、「長手方向」とは、長尺部材(例えば海底ケーブル等のケーブル)の延びる方向に対応する長さ方向を意味する。すなわち、長尺部材を保護カバーで被覆したとき(保護したとき)に長尺部材の延びる方向と同じ方向をいう。
なお、保護カバー100は、複数の保護カバー100同士をその長手方向に連結するための連結部40(連結手段)を有している(図1参照)。図12は、複数の保護カバー100同士をその長手方向に連結する状態を示している。連結手段は、特に制限はなく、連結部40の構成にも限定されるものではない。図1に示すように保護カバー100では、一方の端部に外筒部41と、他方の端部においてこの外筒部41を内包して嵌り合う内筒部42とを有する連結部40が形成されている。
保護カバー100は、内部に長尺部材200(図12参照)を挿入できる筒状である。この保護カバー100の外周形状(長手方向に直交する断面における外周の形状)は、特に制限はないが、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形などとすることができる。
ここで、本明細書において外周形状について「円形」とは、真円に限らず円い形状であることを意味する。
なお、ケーブル等の長尺部材は、海(海底)に限らず、ダム・河川・湖沼及び人工のプール等の種々の水中において設置され、このような種々の環境においても海底と同様の上記問題が生じ得るものである。また、「長尺部材」は、海底ケーブル等のケーブルに限定されるものではなく、このケーブル以外に、液体または気体を搬送するパイプ等も含まれる。
[1−1]保護カバー本体:
保護カバー本体10は、保護カバー100の本体をなすものであり、長手方向の両端に開口部11を有し、長尺部材200(図12参照)が内部に収納されるものである。そして、保護カバー本体10は、上述の通り、このその長手方向に沿って当該保護カバー本体10を分割し、当該保護カバー本体10の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体15,15からなる。
保護カバー本体10は、保護カバー100の本体をなすものであり、長手方向の両端に開口部11を有し、長尺部材200(図12参照)が内部に収納されるものである。そして、保護カバー本体10は、上述の通り、このその長手方向に沿って当該保護カバー本体10を分割し、当該保護カバー本体10の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体15,15からなる。
本発明の保護カバーにおける半円筒形状体は、単に筒状の保護カバー本体をその中心軸に沿って分割した形状(長手方向に直交する方向の断面形状が、いずれの位置においても同じである形状(半割形状))ではなく、全体として筒状の要素を残したものである。別言すれば、上記半割形状であると、単に長尺部材を覆う機能のみを有するが、本発明のように捻じれた構造を採用することで全体として、長尺部材を覆う機能に加えて長尺部材と係合する機能を有することになる。このように、本発明では半円筒形状体自体に長尺部材に対する固定機能が備わっている。
なお、「開口部」とは、保護カバー本体の両端にそれぞれ形成される開口した部分を意味する。そして、この開口部11から長尺部材200が外部に延びることになる(図12参照)。また、「長尺部材が内部に収納される」とは、長尺部材の全体が1つの保護カバーに収まることを意味するのではなく、長尺部材の一部を1つの保護カバーの長さ分だけ包むことを意味する。そのため、保護カバー本体の一方の端部の「開口部」から他方の端部の「開口部」までの内部に、長尺部材が配置された状態となることを意味する。
「保護カバー本体は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体を分割し、当該保護カバー本体の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体からなり」とは、保護カバー本体が、その長手方向(長さ方向)に向けて、2つの半円筒形状体に分割できること、且つ、当該分割した2つの半円筒形状体については、捻じれた形状に形成されていること、を意味する。すなわち、2つの半円筒形状体のそれぞれは、長手方向に捻じれながら延びる半円状の凹状溝が形成されており、これら2つの半円筒形状体を互いに合わせると、筒状の保護カバー本体が形成され、その内部の空間に長尺部材を配置することができる。この空間の形状や大きさは、長尺部材に応じて適宜決定することができる。例えば、この空間の形状は、保護カバー本体の長手方向に直交する断面において円形とすることができる。
さらに、2つの半円筒形状体の合せ面、及び、当該合せ面の最外輪郭線を側面視した際に、当該合せ面、及び当該合せ面の最外輪郭線は、捻じれた線(螺旋状の線)として描かれる(図1参照)。このような捻じれた構造となるように2つの半円筒形状体を形成することで、長尺部材を内部に配置し、長尺部材の保護カバーとしてセッティングすると、2つの半円筒形状体は、長尺部材に螺旋状に巻き付くような状態となる。このような状態になることで、2つの半円筒形状体は長尺部材を覆うように絡みつき良好に固定されることになる。つまり、捻じれた構造を有することによって、半円筒形状体の両端がバランスよく長尺部材を掴むことができ、半円筒形状体が長尺部材に良好に固定される。
「保護カバー本体の中心軸を基準に捻じれた半円筒形状体」とは、半円筒形状体が、保護カバー本体の中心軸を基準の軸として捻じれていることを意味し、つまり、半円筒形状体が当該半円筒形状体全体として捻じれていることを意味する。すなわち、保護カバー本体の側面を見た場合、保護カバー本体を構成する半円筒形状体同士の接触面の軌跡が、一方の開口部側から他方の開口部側に向かって螺旋状をなし、当該螺旋状の接触面15aに対応するように、半円筒形状体の外周及び内周が捻じれて形成されていることを意味する。
ここで、半円筒形状体は、保護カバー本体の中心軸を基準に捻じれた構造であることによって、長尺部材を保護カバー本体に配置する作業が容易になる。さらに、各半円筒形状体が長尺部材に絡みつきやすくなり、長尺部材に確実に保持され固定され易くなる。
本発明の保護カバーは、半円筒形状体がその捻じれた構造によってケーブル等の長尺部材に固定される限り、半円筒形状体の捻じれる程度(捻じれ角)について特に制限はない。なお、半円筒形状体の捻じれ角は、半円筒形状体の材質、形状を考慮して適宜決定することができる。半円筒形状体の捻じれ角としては、一例を挙げれば、90°、120°、180°を採用することができる。ここで、長尺部材の延びる方向に直交する方向をX方向とし、このX方向に直交する方向をY方向とする。このとき、半円筒形状体の捻じれ角は、以下の角度とすることができる。即ち、長尺部材がX方向及びY方向に移動することを規制すること(即ち、保護カバー内で海底ケーブル等の長尺部材が潮流などの外力によって動くことがあるが、このようにして動く長尺部材を支えること)ができる角度とすることができる。具体的には、少なくとも90°以上とすることができる。
「半円筒形状体の捻じれ角」とは、半円筒形状体を、保護カバー本体の中心軸方向に見て、一方の端面と他方の端部を同一平面上に投影した場合に、一方の端面を基準としたとき、他方の端面が保護カバー本体の中心軸を中心としてズレている角度をいう。
具体的には、特に図3〜図5には、捻じれ角が180°の場合の半円筒形状体15を示している。また、図6〜図8には、捻じれ角が90°の場合の半円筒形状体15を示している。図6〜図8に示す半円筒形状体15は、本発明の保護カバーの他の実施形態における保護カバー本体の半円筒形状体の1つを示している。
更に、図9〜図11には、捻じれ角が120°の場合の半円筒形状体15を示している。図9〜図11に示す半円筒形状体15は、本発明の保護カバーの他の実施形態における保護カバー本体の半円筒形状体の1つを示している。
保護カバー100は、保護カバー本体10の両端部が、当該保護カバー本体10と別の保護カバー本体10と連結可能な連結部40として形成されており、半円筒形状体15の捻じれ構造の始端17aと終端17bは、連結部40を除いた部分の両端にそれぞれ位置していることが好ましい。ここで、保護カバー本体10の連結部40では、各半円筒形状体15,15は、例えば図3に示すように、保護カバー本体10の中心軸を含む平面によって分割され、螺旋状をなしていない(連結部40については直線状の軌跡である)。
このような構成とすることで、複数の保護カバーを連結させる際にその連結作業が容易になったり、連結部分(連結部40)をより強固に保持したりすることができ、保護カバーのズレや外れをより効果的に防止できる。
さらに、半円筒形状体の材料としては、特に制限はないが、曲げや衝撃に耐えることができる弾性を有する樹脂製又はゴム製であることが好ましい。例えば、ポリウレタン、クロロプレンなどを挙げることができる。弾性を有する樹脂製又はゴム製であると、その弾性力とねじれ形状により、多少、長尺部材の外形が変化しても長尺部材に密着して取付けられた状態が維持される。
なお、保護カバー本体10の外周形状は、保護カバー100の外周形状と同様である。
保護カバー本体10の材料としては、特に制限はなく、耐摩耗、長期間使用による劣化の少ないゴムまたはエラストマーなどの合成樹脂を採用することができる。例えば、ポリウレタン、クロロプレンなどを挙げることができる。
[1−2]環状の環状固定部材:
環状の環状固定部材20は、保護カバー本体10の周方向に配設されるものであり、円形状の輪、即ち、リング状の固定部材である。この環状固定部材20は、半円筒形状体15,15同士が離れることを防止する目的で使用されているものである。なお、本発明においては、保護カバー(保護カバー本体)の固定方法をこの環状固定部材(固定バンド)のみに頼らず、保護カバー自体にケーブル等の長尺部材に固定される機能を付加しており、仮に、環状固定部材が破断してしまっても保護カバー(保護カバー本体)がケーブル等から外れることが防止されている。
環状の環状固定部材20は、保護カバー本体10の周方向に配設されるものであり、円形状の輪、即ち、リング状の固定部材である。この環状固定部材20は、半円筒形状体15,15同士が離れることを防止する目的で使用されているものである。なお、本発明においては、保護カバー(保護カバー本体)の固定方法をこの環状固定部材(固定バンド)のみに頼らず、保護カバー自体にケーブル等の長尺部材に固定される機能を付加しており、仮に、環状固定部材が破断してしまっても保護カバー(保護カバー本体)がケーブル等から外れることが防止されている。
ここで、従来は、筒状の保護カバーをその中心軸に沿って分割したもの(半割管体)をケーブル等の長尺部材に嵌めた後、半割管体を環状の環状固定部材(固定バンド)によって互いに固定していた。つまり、半割管体の固定状態は、主として固定バンドによって確保されていた。そのため、固定バンドには、強度、耐食性が要求されていた。しかし、上述の通り固定バンドは物理的な衝撃や劣化などによって切断されることがあり、保護カバーが長尺部材から外れてしまうという問題があったが、本発明においては、保護カバー自体に長尺部材に固定される機能を付加しているため、固定バンドの重要度は低く、敷設落下時のみに固定状態が維持されるものであれば、固定バンドについて特に材質、仕様は重要ではないものである。
環状固定部材20は、従来公知の環状固定部材を用いることができ、その数や位置について特に制限はない。例えば、図1に示すように、保護カバー本体10の中央部に1個の環状固定部材20を配置し、一方の端部に1個の環状固定部材20を配置することができる。一方の端部に配置する環状固定部材20は、保護カバー100を複数個連結させて使用する場合には、連結部分に配置され、隣り合う保護カバー100の連結を強める働きもする。
環状固定部材20が連結部分に配置される場合、具体的には、連結部分を環状固定部材20内に通し、環状固定部材20を締め上げる等によって固定することが一般的である。なお、本発明においては、この場合に限定されるものではない。
更に、環状固定部材20の形状、寸法、材質等は特に限定されるものではなく、公知の形状、寸法、材質等を用いることができる。なお、環状固定部材20の材質は、耐腐食性、耐食性が良いものを使用することがよく、例えば、チタン等を挙げることができる。
なお、これまで説明した保護カバーは、複数を連続させて使用することが通常である。このとき、同じ保護カバーを複数用意し、これらを連続させても良いし、捻じれ角が異なる保護カバーを用意し、これらを連続させて使用してもよい。以下に、複数の保護カバーを連続させたものである「保護カバー連続体」について説明する。
[2]保護カバー連続体:
本発明の保護カバー連続体の一実施形態は、図13,図14に示す保護カバー連続体300である。この保護カバー連続体300は、保護カバーを複数備えるものであって、複数の保護カバー100,101,102が当該保護カバーの延びる方向に連なり、複数の保護カバー100,101,102における半円筒形状体15,15の、捻じれの程度が異なる保護カバーを少なくとも1つ以上含んでいる。なお、図13,図14では、環状固定部材20を省略している。
本発明の保護カバー連続体の一実施形態は、図13,図14に示す保護カバー連続体300である。この保護カバー連続体300は、保護カバーを複数備えるものであって、複数の保護カバー100,101,102が当該保護カバーの延びる方向に連なり、複数の保護カバー100,101,102における半円筒形状体15,15の、捻じれの程度が異なる保護カバーを少なくとも1つ以上含んでいる。なお、図13,図14では、環状固定部材20を省略している。
このような保護カバー連続体300は、当該保護カバー連続体300を構成する各保護カバーが本発明の保護カバー(保護カバー100,101,102)であるため、保護対象から外れ難く、仮に固定バンドが外れてしまっても保護対象を保護できるものである。更に、保護カバー連続体300は、ケーブル等の長尺部材を設置する場所の状況に応じて捻じれた構造の異なる保護カバーを採用することで、保護対象から更に外れ難く、仮に固定バンドが外れてしまっても保護対象を十分に保護できる。
具体的には、長尺部材は、一端から他端まで直線状に(即ち、湾曲することなく)設置されることが良いが、例えば、海底ケーブル等は、海底の状況によって直線状に設置できる場所もあれば、上下左右に湾曲させて設置される場所もある。そして、湾曲させて設置される場所では、その位置における保護カバーも湾曲することになる。この場合、湾曲する部分の各保護カバーは、直線状に設置される部分の保護カバーよりも長尺部材から外れ易い状況にある。そこで、長尺部材の湾曲する部分を保護する保護カバーについては、より外れ難いものを用い、一方、直線状に設置される部分の保護カバーについては、長尺部材への装着が容易であるものを用いる。なお、一般に、装着が容易であるものは、装着に手間がかかるもの(容易でないもの)に比べて、保護対象(長尺部材)から外れ易い傾向にある。また、保護対象から外れ難いものは、装着に手間がかかる傾向にある。ここで、保護カバーは、その捻じれ角が小さい程、長尺部材への装着が容易であり、その捻じれ角が大きい程、長尺部材から外れ難い。
図13,図14は、半円筒形状体15,15の捻じれの程度が異なる保護カバー100,101,102を有する保護カバー連続体300を示している。図13,図14中、保護カバー100は、半円筒形状体15,15の捻じれ角が180°であり、保護カバー101は、半円筒形状体15,15の捻じれ角が120°であり、保護カバー102は、半円筒形状体15,15の捻じれ角が90°である。これらの中では、捻じれ角が180°の保護カバー100が長尺部材から最も外れ難く、捻じれ角が90°の保護カバー102が長尺部材への装着が最も容易である。従って、捻じれ角が90°の保護カバー102については、例えば、直線状に設置できる場所に使用し、捻じれ角が180°,120°の保護カバー100,101については、特に湾曲した部分に設置できる。
「複数の保護カバーが当該保護カバーの延びる方向に連なり」とは、複数の保護カバーにおいてその両端部が重複した状態で隣り合う保護カバーが連続して配置されている場合と、複数の保護カバーにおいてその両端部が重複することなく単に端面が接する状態で連続して配置されている場合の両方を含む。つまり、図1に示すような保護カバー100は、その両端部に連結部40を有するため、隣り合う保護カバー100同士の両端部が重複した状態で連続して配置されることになる(図12参照)。また、図6に示すような半円筒形状体15を有する保護カバーの場合、隣り合う保護カバーは、その両端部が重複することなく単に端面が接する状態で連続して配置されることになる。
「複数の保護カバーにおける半円筒形状体の、捻じれの程度が異なる」とは、保護カバー連続体を構成する各保護カバーは、その半円筒形状体の捻じれ角が全て同じではなく、異なる捻じれ角を有していることを意味する。具体的には、図13,図14に示す保護カバー100,101,102は、捻じれ角が180°,120°,90°の半円筒形状体15を有しており、これらの捻じれ角は異なっているといえる。
本発明の保護カバー連続体は、半円筒形状体15,15の、捻じれの程度が異なる保護カバーを少なくとも1つ以上含んでいればよく、保護カバーの配置順は長尺部材の設置状況により適宜決定できる。なお、例えば、保護カバー100が連続する第1群、保護カバー101が連続する第2群、保護カバー102が連続する第3群のように複数の群を有するものでもよい。また、図13,図14に示すように、複数の群を有さないようにしてもよい。
[3]保護カバーの装着方法:
本発明の保護カバーの装着方法について以下に説明する。まず、保護カバーを構成するための2つの半円筒形状体を用意し、これら2つの半円筒形状体の内部に収納(内包)するように長尺部材をセットし、2つの半円筒形状体を合せる。このとき、他の保護カバーと連結させる場合には、他の保護カバー連結部と本保護カバーの連結部が重なるように2つの半円筒形状体を合せる(図12参照)。
本発明の保護カバーの装着方法について以下に説明する。まず、保護カバーを構成するための2つの半円筒形状体を用意し、これら2つの半円筒形状体の内部に収納(内包)するように長尺部材をセットし、2つの半円筒形状体を合せる。このとき、他の保護カバーと連結させる場合には、他の保護カバー連結部と本保護カバーの連結部が重なるように2つの半円筒形状体を合せる(図12参照)。
2つの半円筒形状体の合せ方としては、半円筒形状体を互いに開口部を向い合せて接触面で接触させる。次に、環状の環状固定部材となる固定バンドを、保護カバー本体に巻き付け、この固定バンドを締め上げることによって、環状固定部材による固定を行う。なお、固定作業の手順は上記手順に限定されず適宜決定することができる。
以上の作業を繰り返し行うことで複数の保護カバーによって長尺部材(例えば、海底ケーブル等のケーブル)を被覆することができる。そして、長尺部材を保護カバーにより被覆(保護)した後、順次、海中などに投入することになる。なお、図12は、長尺部材200を複数の保護カバー100を連結させて保護する状態を示している。ここで、図12では、2つの保護カバー100を連結させる状態を示しているが、保護カバー100は所望の長さ分だけ適宜連結させることができる。
本発明の保護カバーは、例えば、海底に配置するケーブル等の保護カバーとして用いることができる。更に、本発明の保護カバーは、海底ケーブルに限定するものではなく、本発明の固定方法を用いることが可能な他の分野にも適用できる。
10:保護カバー本体、11:開口部、15:半円筒形状体、15a:接触面、15b:端面、17a:始端、17b:終端、20:環状固定部材、40:連結部、41:外筒部、42:内筒部、100,101,102:保護カバー、200:長尺部材、300:保護カバー連続体。
Claims (4)
- 長手方向の両端に開口部を有し、長尺部材が内部に収納される筒状の保護カバー本体と、
前記保護カバー本体の周方向に配設される環状の環状固定部材と、を備え、
前記保護カバー本体は、その長手方向に沿って当該保護カバー本体を分割し、当該保護カバー本体の中心軸を基準に捻じれた2つの半円筒形状体からなり、
前記保護カバー本体の前記2つの半円筒形状体は、捻じれた構造を有することによって前記長尺部材に螺旋状に巻きつくようにして、前記長尺部材を覆って保護する保護カバー。 - 前記保護カバー本体の両端部は、当該保護カバー本体と別の保護カバー本体と連結可能な連結部として形成されており、
前記半円筒形状体の捻じれ構造の始端と終端は、前記連結部を除いた部分の両端にそれぞれ位置する請求項1に記載の保護カバー。 - 前記半円筒形状体は、弾性を有する樹脂又はゴム製である請求項1または2項に記載の保護カバー。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の保護カバーを複数備える保護カバー連続体であって、
前記複数の保護カバーが当該保護カバーの延びる方向に連なり、
前記保護カバーにおける前記半円筒形状体の、捻じれの程度が異なる前記保護カバーを少なくとも1つ以上含む保護カバー連続体。
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- 2017-11-16 JP JP2017220813A patent/JP2019090504A/ja active Pending
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