JP2007177233A - ガスハイドレートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスハイドレートを脱圧して大気圧下に取り出す過程において、ガスハイドレートの分解を極力抑制する。
【解決手段】ガスハイドレート生成工程1と、冷却工程2と、脱圧工程3と、再冷却工程4より成るガスハイドレートの製造方法において、前記冷却工程2におけるガスハイドレート冷却温度Tを、前記ガスハイドレートの平衡温度t1 に補正温度t2 を加算した冷却下限温度t1 +t2 以上で、かつ、氷点(0℃)以下とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原料ガスと水との水和反応物であるガスハイドレートを製造するガスハイドレートの製造方法に関する。
ガスハイドレートとは、水分子と気体分子から成る氷状の固体結晶であり、水分子が構築する立体構造の籠(ケージ)の内部に気体分子が介在する包接水和物(クラスレートハイドレート)の総称である。ガスハイドレートは、1m3 の体積中に天然ガスを約165Nm3 程度包蔵できると云われている。このため、天然ガスの輸送及び貯蔵手段として、ガスハイドレートを利用する研究及び開発が盛んに行われている。
天然ガスをハイドレート化する利点としては、(a)既に実用化されている液化天然ガス(LNG)の大気圧下における貯蔵及び輸送温度(−163℃)よりも緩やかな温度条件で貯蔵や輸送が可能となること、(b)また、ガスハイドレートが自己保存性を有することから貯蔵設備や輸送設備の耐久性、或いは断熱性を大幅に簡略化できることなどを挙げることができる。
ガスハイドレートは、一般に、ハイドレートと、水と、ガスの3相平衡曲線の低温、高圧側で生成することができる。ガスハイドレートを水と原料ガスから生成する場合は、一般に、0℃以上の温度条件で、かつ、平衡条件より高い圧力条件下で製造される。他方、貯蔵及び輸送時の圧力は、経済性を重視する観点から低い方が好ましい。
ガスハイドレートの製造条件としては、一般に、圧力が1〜5MPa、温度が0〜10℃である。ところが、平衡条件より高い圧力条件下で製造したガスハイドレートを貯蔵や輸送のために平衡条件より低い圧力、例えば、大気圧まで減圧すると、減圧の過程でガスハイドレートが分解するので、ガスハイドレートを氷点下に冷却して付着水と共に凍結して取り出す技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
ここで、取り出されたハイドレートは、包蔵ガス量が多い方が経済的に優れていることから、減圧の過程で分解により放出されるガス量をできるだけ低減することが重要となる。また、ガスハイドレートを氷点下に冷却する場合、冷凍設備やランニングコストなどが負担増になるため、ガスハイドレートを減圧(脱圧)する際に、ガスハイドレートをどの程度まで冷却するのが最も妥当であるかどうかを実験により確認した。その結果を図5及び図6に示す。
この図からメタンに混合した添加ガスの種類や濃度、或いは冷却温度によってガスハイドレートの分解量に差異があることが分かる。例えば、添加ガスがエタンの場合、図5に示すように、冷却温度が−5℃ではガスハイドレートがほとんど分解しない。しかし、冷却温度が−10℃では約5〜28%程度分解し、−25℃では約1〜43%程度分解することが分かる。
また、添加ガスがプロパンの場合、図6に示すように、冷却温度が−5℃ではガスハイドレートが約3〜35%程度分解し、−10℃では約9〜30%程度分解し、−25℃では約1〜35%程度分解することが分かる。
メタンにエタン、プロパン成分を含む混合ガス(原料ガス)でガスハイドレートを生成すると、構造I型、構造II型が混在したガスハイドレートが生成されることが分かり、構造II型は、メタンとプロパン、或いはメタンとエタンの混合ガスであり、構造中のこれらの濃度は、20〜30%であった。
また、ガスハイドレートの自己保存性の原理は、以下のように考えられている。
(a)高圧下で生成したガスハイドレートを凍結させ、減圧して大気圧の分解条件に置くと、ガスハイドレートの表面から部分的に分解が始まり、ガスハイドレートを形成しているガス分子がガス化するとともに、水膜がガスハイドレート表面を覆う。
(b)ガスハイドレート表面における分解によって熱が奪われると、ガスハイドレート表面の水膜は氷の膜となってガスハイドレートの表面を覆う。
(c)この氷の膜がある厚さ以上に成長すると、内部のガスハイドレートと外部との熱交換が遮断され、大気圧などの分解条件でも内部のガスハイドレートは安定化する。
(d)つまり、この氷の膜が分解しようとするガスハイドレートの圧力に抗するだけの機械的強度を持つことにより、ガスハイドレートが安定化してそれ以上の分解が抑制される。
ここで、ガスハイドレート表面の分解は、速やかに進行し、ガスハイドレート表面に氷の膜を生成することが望ましい。一方、ガスハイドレート表面の分解が緩やかに進むと、ガスハイドレート表面に氷の膜が形成される前に分解が内部まで進行し、結果的に脱圧時の分解量を増大させてしまう。
従って、ガスハイドレートの平衡温度よりも一定の温度以上高い温度で脱圧することにより、脱圧時にガスハイドレート表面にしっかりとした氷が膜状に形成される。温度差が小さいと、分解が緩やかに進行するため、ガスハイドレートの表面にできる氷が膜状にならず、分解量が増大することになる。実験の結果、脱圧時の平衡温度からの温度差は、40℃以上高くすることにより、氷が膜状に形成され、分解が抑制されることが分る。
日本国特開2001−280592号公報 日本国特開2003−105362号公報
本発明は、このような知見に基づいて行われたものであり、その目的とするところは、ガスハイドレートを減圧(脱圧)して大気中に取り出す過程において、ガスハイドレートの分解を極力抑制することができるガスハイドレートの製造方法を提供することにある。
係る課題を解決するため、本発明は、次のように構成されている。
請求項1に記載の発明に係るガスハイドレートの製造方法は、原料ガスと水とを反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成工程、該ガスハイドレート生成工程で生成されたガスハイドレートを冷却する冷却工程、該冷却工程で冷却されたガスハイドレートを大気圧まで減圧する脱圧工程、該脱圧工程で脱圧されたガスハイドレートを保存状態に再冷却する再冷却工程とから成るガスハイドレートの製造方法において、前記冷却工程におけるガスハイドレート冷却温度Tを、前記ガスハイドレートの平衡温度t1 に補正温度t2 を加算した冷却下限温度t1 +t2 以上で、かつ、氷点(0℃)以下とすることを特徴としている。
請求項2に記載の発明に係るガスハイドレートの製造方法は、請求項1において、前記補正温度t2 を40℃とすることを特徴としている。
請求項3に記載の発明に係るガスハイドレートの製造方法は、請求項1において、前記補正温度t2 を50℃とすることを特徴としている。
請求項4に記載の発明に係るガスハイドレートの製造方法は、請求項1において、前記ガスハイドレートを保存状態に再冷却する時の再冷却温度を、−15℃〜−30℃とすることを特徴としている。
即ち、請求項1に係る発明は、原料ガスと水とを反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成工程、該ガスハイドレート生成工程で生成されたガスハイドレートを冷却する冷却工程、該冷却工程で冷却されたガスハイドレートを大気圧まで減圧する脱圧工程、該脱圧工程で脱圧されたガスハイドレートを保存状態に再冷却する再冷却工程とから成るガスハイドレートの製造方法において、前記冷却工程におけるガスハイドレート冷却温度Tを、前記ガスハイドレートの平衡温度t1 に補正温度t2 を加算した冷却下限温度t1 +t2 以上で、かつ、氷点(0℃)以下とするので、ガスハイドレートの脱圧時、即ち、高圧のガスハイドレート生成領域から低圧(大気圧)のガスハイドレート貯蔵領域に脱圧する時、ガスハイドレート表面に氷が膜状に速やかに形成され、ガスハイドレートの分解量を大幅に抑制することが可能になった。
従って、脱圧時における包蔵ガスの目減りが極めて少ないので、より多くのガスを輸送及び貯蔵することができ、経済的なガスハイドレートの輸送及び貯蔵が可能となった。また、請求項1に記載の発明によれば、上記のように、ガスハイドレートの分解量が少ないので、分解ガスを回収する回収装置を小型化することが可能になった。
請求項2に係る発明は、前記補正温度t2 を40℃としたので、ガスハイドレートの脱圧時にガスハイドレート表面にしっかりとした氷が膜状に形成され、脱圧時のガスハイドレートの分解量を大幅に抑制することが可能になった。
請求項3に係る発明は、前記補正温度t2 を50℃としたので、ガスハイドレートの脱圧時にガスハイドレート表面にしっかりとした氷が膜状に形成され、脱圧時のガスハイドレートの分解量を大幅に抑制することが可能になった。
請求項4に係る発明は、前記ガスハイドレートを保存状態に再冷却する再冷却温度を−15℃〜−30℃に設定したので、ガスハイドレートの輸送及び貯蔵中にガスハイドレートの自己保存効果を最大限に利用してガスハイドレートの分解を極力抑制することが可能になった。
従って、ガスハイドレートの輸送及び貯蔵中にガスハイドレートを強制的に冷却しなくても、ガスハイドレートを長期間輸送及び貯蔵することが可能になった。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1において、符号1はハイドレート生成反応器、2は第1冷却器、3は脱圧器、4は第2冷却器、5はハイドレート組成計算器又はハイドレート分析器、6は平衡温度演算器、7は冷却・脱圧・貯蔵温度設定器である。
ここで、ハイドレート組成計算器としては、例えば、原料ガスの組成からガスハイドレート組成を計算するハイドレート組成計算器、或いはハイドレート生成反応器の気相ガス組成より平衡計算プログラム(例えば、CSMHYD)によりガスハイドレートのガス組成を計算するハイドレート組成計算器などを挙げることができる。尚、平衡計算プログラム(例えば、CSMHYD)については、E.D.Sloan,Jr. :Clathrate Hydrates of Natural Gases,Marcel Dekker,Inc.,New York,(1998)を参照されたい。
また、ハイドレート組成分析器としては、ハイドレート生成反応器、或いは、図示しない貯槽からサンプリングしたガスハイドレートを分解してガスクロマトグラフィーによってガスの組成を分析する分析器などを挙げることができる。
他方、冷却・脱圧・貯蔵温度設定器7は、平衡温度演算器6で求めた平衡温度t1 (℃)に補正温度t2 (℃)(例えば、40℃、望ましくは50℃)を加算した冷却下限温度t1 +t2 (℃)をハイドレート第1冷却器2及び脱圧器3の冷却温度T(℃)として設定するようになっている。
また、冷却・脱圧・貯蔵温度設定器7は、冷却温度T(℃)が氷点(0℃)を超えた場合に、氷点(0℃)以下の温度(例えば、−10℃〜0℃)をハイドレート第1冷却器2及び脱圧器3の冷却温度とする機能、及びハイドレート第2冷却器4及び貯槽の冷却温度を所定温度(例えば、−15℃〜−30℃)に設定する機能を有している。
具体的には、原料ガスの成分に応じて、次のように脱圧温度を設定する。例えば、メタンの場合、平衡温度は−80℃であるから、安定な取り出し温度は、取り出し時の平衡温度からの温度差が40℃が好ましい。より望ましくは50℃である。
混合ガスで、かつ、平衡温度が−40℃より高い場合は、40℃の温度差で脱圧温度が0℃以上となってしまう。0℃以上を超えると、表面の氷が形成されないので、この場合は、0℃以下のできるだけ高い温度で脱圧する。
混合ガスの平衡温度は、構造II型のガスハイドレートのガス組成で、エタン、プロパンが濃縮され、約30%となっているので、ガスハイドレートのガス組成がこの濃度となった時の平衡計算をする。平衡計算は、CSMHYDプログラムを適用した。
図2において、符号1は攪拌・バブリング方式のハイドレート生成反応器、2はスクリューコンベヤ型の第1冷却器、3はロックホッパ型の脱圧器、4は冷却ジャケット型の第2冷却器、9は水和式脱水装置である。
上記ハイドレート生成反応器1は、原料ガス供給管11、原料水供給管12、ガス循環路13及び水循環路14を備えている。ガス循環路13は、コンプレッサ15及び熱交換器16を有し、ハイドレート生成反応器1内の未反応の原料ガスgをコンプレッサ15によって所定の圧力(例えば、4〜6MPa)に昇圧した後、熱交換器16によって所定の温度(例えば、0〜10℃)に冷却してハイドレート生成反応器1内に還元するようになっている。このハイドレート生成反応器1は、攪拌機17によって反応器18内を攪拌すると共に、図示しない冷却ジャケットによって反応熱を除去するようになっている。
他方、水循環路14は、ポンプ20及び熱交換器21を有し、ポンプ20によってハイドレート生成反応器1内の未反応の水wを循環させている。その際、熱交換器21によって循環水を所定の温度(例えば、0〜7℃)に冷却するようになっている。
上記水和式脱水装置9は、バレル23内に多数の攪拌翼28を有する軸24を有すると共に、バレル23にガス循環路13の管路25から分岐した分岐管26を接続させている。この分岐管26を経てバレル23内に供給された原料ガスgは、ガスハイドレートnに付着している水と反応して新たにガスハイドレートを生成するため、ガスハイドレートを脱水することになる。なお、反応熱は、バレル23の外側に設けた冷却ジャケット27によって除去するようになっている。
上記第1冷却器2は、回転軸29に沿ってスクリュー翼30を有する軸31をバレル32内に設けると共に、バレル32の外側に冷却ジャケット33を有している。そして、冷却ジャケット33に冷媒aを供給して脱水後のガスハイドレートを所定の冷却温度T℃に冷却するようになっている。冷却温度T℃が氷点(0℃)を超えた場合は、氷点(0℃)以下の温度に冷却するようになっている。尚、第1冷却器2の温度制御は、例えば、冷媒aの供給量を調整することによって行われる。
上記脱圧器3は、耐圧容器8の上流側に第1バルブ35を有し、下流側に第2バルブ36を有している。その上、耐圧容器8とガス循環路13を連通する経路38に減圧弁37及びアキュムレータ39を備え、耐圧容器8内に供給されたガスハイドレートnの雰囲気をガスハイドレート生成圧から大気圧まで減圧するようになっている。
上記第2冷却器4は、タンク41の側面に冷却ジャケット42を有し、この冷却ジャケット42に供給された冷媒bによってタンク41内のガスハイドレートnを所定の温度(例えば、−15℃〜−30℃)に冷却するようになっている。このハイドレート第2冷却器4によって冷却されたガスハイドレートnは、ロータリーバルブ43によって図示しない貯槽に払い出される。貯槽は、通常、冷却手段を必要としないが、所望により、強制冷却手段を備えてもよい。
次に、上記ガスハイドレート製造装置の作動について説明する。
図2に示すように、ハイドレート生成反応器1内の水(原料水)(例えば、水温0〜10℃)wを攪拌機17によって攪拌しながら、ガス供給管11より所定圧力(例えば、4〜6MPa)の原料ガス(天然ガス)gを供給すると、ガス噴出器22から放出された微細な気泡状の天然ガスgと水wとが反応して天然ガスハイドレート(以下、ガスハイドレートと称する。)nが生成される。
ハイドレート生成反応器1で生成されたガスハイドレートnは、例えば、重力式の脱水機(図示せず)によって1次脱水される。1次脱水されたガスハイドレートnは、水和式脱水装置9によって2次脱水される。即ち、1次脱水されたガスハイドレートに付着している水wは、水和式脱水装置9を通過する間にガス循環路13から供給される天然ガスgと反応してガスハイドレートになるため、脱水される。
水和式脱水装置9によって2次脱水されたガスハイドレートnは、第1冷却器2に供給される。そして、第1冷却器2を通過する間に所定の冷却温度T℃(例えば、脱圧時の平衡温度t1 ℃+40℃、望ましくは脱圧時の平衡温度t1 ℃+50℃)に冷却される。なお、前記冷却温度T℃が氷点(0℃)を超えた場合には、氷点(0℃)以下の温度(例えば、−10℃〜0℃)に冷却される。
第1冷却器2によって所定の温度に冷却されたガスハイドレートnは、未だ、ガスハイドレート生成時の圧力(例えば、4〜6MPa)に曝されているので、ロックホッパ型の脱圧器3によって大気圧まで脱圧して冷却ジャケット型の第2冷却器4に供給する。
即ち、脱圧器3の上流側にある第1バルブ35を開くと、第1冷却器2によって所定の温度T℃に冷却されたガスハイドレートnがガスハイドレート生成時の圧力(例えば、4〜6MPa)を保有する未反応の天然ガスgと一緒に脱圧器3の耐圧容器8内に供給される。
前記第1バルブ35を閉じた後、減圧弁37を開くと、ガスハイドレートnに同伴していた天然ガスgが減圧弁37から放出され、耐圧容器8内の圧力が大気圧(0.1MPa)まで低下する。減圧弁37から排出された天然ガスgは、一旦、アキュムレーター39に蓄えられた後、経路38を経てガス循環路13に還元される。
前記減圧弁37を閉じた後、第2バルブ36を開くと、耐圧容器8内のガスハイドレートnが第2冷却器4内に供給される。第2冷却器4内に供給されたガスハイドレートnは、最も分解し難い温度(例えば、−15℃〜−30℃)に冷却される。第2冷却器4によって所定の温度に冷却されたガスハイドレートnは、ロータリーフィーダ43によって図示しない貯槽に供給される。
貯槽内に供給されたガスハイドレートは、上記のように、所定の温度(例えば、−15℃〜−30℃)に冷却されているので、自己保存効果を発揮して急速な分解が抑制される。なお、所望により、前記貯槽内を強制冷却することも可能である。
(実施例1)
メタン100%を原料ガスとしてメタンハイドレートを生成した。生成及び貯蔵条件は、次の通りである。
(1)ガスハイドレート生成反応器
(a)生成圧力:5.4MPa
(b)生成温度:2℃
(2)第1冷却器
(a)圧力:5.4MPa
(b)温度:−30℃
(3)脱圧装置
(a)圧力:5.4MPa→0.1MPa
(b)温度:−30℃
(4)貯 槽
(a)圧力:0.1MPa
(b)温度:−15〜−30℃
メタンの場合、平衡温度t1 は−80℃であるから、補正温度t2 を50℃に設定すると、第1冷却器の温度Tは、次のようになる。
T=t1 +t2 =−80(℃)+50(℃)=−30(℃)
第1冷却器の温度Tを−30℃にした時のメタンハイドレートの分解率を図3に示す。この図3によりメタンハイドレートの分解率を10%〜5%に抑制できることが分かる。
(実施例2)
メタン97%とプロパン3%の混合ガスを原料ガスとしてメタン・プロパンハイドレートを生成した。生成及び貯蔵条件は、次の通りである。
(1)ガスハイドレート生成反応器
(a)生成圧力:5.4MPa
(b)生成温度:2℃
(2)第1冷却器
(a)圧力:5.4MPa
(b)温度:−15℃
(3)脱圧装置
(a)圧力:5.4MPa→0.1MPa
(b)温度:−15℃
(4)貯 槽
(a)圧力:0.1MPa
(b)温度:−15〜−30℃
この時の平衡温度t1 は−65℃であるから、補正温度t2 を50℃に設定すると、第1冷却器の温度Tは、次のようになる。
T=t1 +t2 =−65(℃)+50(℃)=−15(℃)
第1冷却器の温度Tを−15℃にした時のメタン・プロパンハイドレートの分解率を図4に示す。この図4によりメタン・プロパンハイドレートの分解率を20%〜5%に抑制できることが分かる。
本発明に係るガスハイドレートの製造方法のプロセスを示すブロック図である。 本発明に係るガスハイドレートの製造方法の実施に適用する装置の概略構成図である。 メタンハイドレートの脱圧温度と分解率との関連を示す図である。 メタンとプロパンが混合した混合ガスハイドレートの脱圧温度と分解率との関連を示す図である。 メタンとエタンが混合した混合ガスガスハイドレートの分解特性を示す図である。 メタンとプロパンが混合した混合ガスガスハイドレートの分解特性を示す図である。
符号の説明
g 原料ガス
n ガスハイドレート
w 水

Claims (4)

  1. 原料ガスと水とを反応させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成工程、該ガスハイドレート生成工程で生成されたガスハイドレートを冷却する冷却工程、該冷却工程で冷却されたガスハイドレートを大気圧まで減圧する脱圧工程、該脱圧工程で脱圧されたガスハイドレートを保存状態に再冷却する再冷却工程とから成るガスハイドレートの製造方法において、前記冷却工程におけるガスハイドレート冷却温度Tを、前記ガスハイドレートの平衡温度t1 に補正温度t2 を加算した冷却下限温度t1 +t2 以上で、かつ、氷点(0℃)以下とすることを特徴とするガスハイドレートの製造方法。
  2. 前記補正温度t2 を40℃とすることを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの製造方法。
  3. 前記補正温度t2 を50℃とすることを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの製造方法。
  4. 前記ガスハイドレートを保存状態に再冷却する時の再冷却温度を、−15℃〜−30℃とすることを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの製造方法。
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