JP2007176485A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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光 梅木田
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Abstract

【課題】車輪用軸受装置のブレーキロータ側面の面振れ精度向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】内方部材1と外方部材10間に複列の転動体20を収容し、車体に対して車輪を回転自在に支承する転がり軸受を有し、前記内方部材1のハブ輪2に車輪を締結する車輪取付フランジ5を形成する。また、この車輪取付フランジ5にハブボルト6を包含する所定の幅を有する環状溝7を形成すると共に、この環状溝7以外の車輪取付フランジ5の側面5aを、ハブボルト6圧入後に仕上げ加工した二次切削面とし、ブレーキロータ側面の面振れ精度向上を図った車輪用軸受装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置に関するもので、特に、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制し得る車輪用軸受装置に関する。
一般に制動力が優れたディスクブレーキが普及してきた反面、このディスクブレーキのロータをブレーキパッドにて挟持して制動を行う場合、特に車両低速走行時に振動が発生し、低周波の不快な騒音を誘発することがある。こうした現象はブレーキジャダーと呼ばれ、車両の高性能化、静寂化に伴って、近年、この分析および改善が新しい技術課題として着目されている。
ブレーキジャダーの明確なメカニズムはまだ詳細には解明されてはいないが、その一要因としてブレーキロータのパッド摺接面の振れ精度が挙げられている。この振れ精度は、ブレーキロータ単体の振れ精度だけでなく、ブレーキロータを取り付ける車輪取付フランジの面振れ精度、転がり軸受のアキシアル振れ等、転走面の精度、および転がり軸受の組立精度等々が累積して最終的にブレーキロータ側面の面振れ精度となって現れてくる。
また、近年、低コスト化は言うに及ばず、燃費向上のために軽量化を追求することにより、車輪用軸受装置は可及的に余肉が排除されスリム化することと、操縦安定性のための、車輪用軸受装置の剛性アップといった両者相反する要求を満足しつつ、前述したブレーキロータ側面の面振れ精度対策が講じられている。
図16は従来の車輪用軸受装置を示し、(b)は縦断面図で、(a)はその側面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード側、中央寄り側をインボード側という。
この車輪用軸受装置は、内方部材50と外方部材60と複列の転動体70、70とを備えている。内方部材50は、ハブ輪51と別体の内輪52とからなり、ハブ輪51のインボード側端部に形成した小径段部53に内輪52を圧入している。また、ハブ輪51の外周にアウトボード側転走面51a、内輪52の外周にインボード側転走面52aをそれぞれ形成している。さらにハブ輪51は車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ54をアウトボード側端部に一体に有し、この車輪取付フランジ54の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト55を植設している。
一方、外方部材60は、外周に車体(図示せず)を取り付けるための車体取付フランジ61を有し、内周に複列の転走面60a、60bを一体に形成している。これら転走面60a、60bと前述した転走面51a、52a間には保持器71、71で円周等配した複列の転動体(ボール)70、70をそれぞれ転動自在に収容している。
外方部材60の両端にシール62、63を装着し、外方部材60と内方部材50との環状空間を密封し、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。
車輪取付フランジ54の側面54aに環状溝56を形成し、この環状溝56内にボルト穴57を円周方向等配に穿設している。このボルト穴57にハブボルト55の外径に形成したナール55a部を圧入固定し、ナット(図示せず)を螺合してブレーキロータ(図示せず)を介して車輪を締結している。
環状溝56内にボルト穴57を穿設しているため、ハブボルト55の圧入によってボルト穴57周縁の変形や車輪取付フランジ54の側面54aに発生するうねりをこの環状溝56内にとどめることができ、環状溝56外の側面54aへの影響を抑制している。
特開平7−164809号公報
しかしながら、前述した車輪用軸受装置において、車輪取付フランジ54の側面54aに環状溝56を形成し、その後にハブボルト55を圧入しているため、圧入による変形等を皆無にすることは困難で、側面54aの面振れ精度向上には限界があった。また、特に、プレス加工によって形成した鋼製ホイールの場合は、削り加工によって形成したアルミ合金製ホイールに比べ取付面の精度が悪く、環状溝56の深さや幅寸法によっては、ナット締結によって車輪取付フランジ54が傾き、かえってブレーキロータ側面(パッド摺接面)の面振れ精度を悪化させることがあった。
したがって、単に車輪取付フランジ54の側面54aに環状溝56を形成し、ボルト穴57をその環状溝56内に穿設するだけでは、ハブボルト55の圧入による側面54aへの影響を完全に防止することは難しく、ブレーキロータ側面の面振れ精度向上に対して幾つかの改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車輪用軸受装置の剛性アップを図りつつ、余肉を排除しスリム化した車輪用軸受装置において、ブレーキロータ側面の面振れ精度向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、内方部材と外方部材間に複列の転動体を収容し、車体に対して車輪を回転自在に支承する転がり軸受を有し、前記内方部材または外方部材にブレーキロータを介して車輪を締結する車輪取付フランジを形成すると共に、この車輪取付フランジの周方向に沿って複数のハブボルトを植設する車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの側面を、前記ハブボルトを圧入した後、及び前記車輪用軸受装置を組立てた後に切削加工した切削面とした構成を採用した。
このようにハブボルト圧入後に車輪取付フランジの側面を研削等によって仕上げ加工するようにしたので、ハブボルト圧入による側面の面振れ精度への影響を実質的にゼロに抑制することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブボルトの圧入固定後に切削(仕上げ切削)を行って圧入等による車輪取付フランジの面振れへの影響を抑制し、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制することができる。また、第1世代乃至第4世代の車輪用軸受装置において、それぞれの特徴を失うことなく、簡単な構成で車輪取付フランジの面振れ精度を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の実施形態を示し、(b)は縦断面図で、(a)はその側面図である。
この車輪用軸受装置は、内方部材1と外方部材10と複列の転動体20、20とを備えている。内方部材1は、ハブ輪2と別体の内輪3とからなり、ハブ輪2のインボード側端部に形成した小径段部4に内輪3を圧入している。また、ハブ輪2の外周にアウトボード側転走面2a、内輪3の外周にインボード側転走面3aをそれぞれ形成している。さらにハブ輪2は車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ5をアウトボード側端部に一体に有し、この車輪取付フランジ5の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト6を植設している。
一方、外方部材10は、外周に車体(図示せず)を取り付けるための車体取付フランジ11を有し、内周に複列の転走面10a、10bを一体に形成している。これら転走面10a、10bと、前述した転走面2a、3a間には保持器21、21で円周等配した複列の転動体(ボール)20、20をそれぞれ転動自在に収容している。
外方部材10の両端にシール12、13を装着し、外方部材10と内方部材1との環状空間を密封し、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。
車輪取付フランジ5の側面5aを旋盤等により一次切削し、環状溝7を形成している。この環状溝7の溝幅中央部にはボルト穴8を円周方向等配に穿設している。さらにハブボルト6の外径に形成したナール6a部をこのボルト穴8に圧入固定した後、側面5aを旋盤により二次切削している。二次切削は旋盤に限らず、フライス盤や研削盤による切削であっても良い。なお、ボルト穴8は溝幅中央部に必ずしも穿設する必要はない。
車輪取付フランジにハブボルトを包含する所定の幅を有する環状溝を形成すると共に、この環状溝以外の車輪取付フランジの側面を、ハブボルト圧入後に切削加工した切削面とすれば、簡便な旋削加工でも仕上げ加工ができ、作業工数削減による低コスト化を図ることができる。
図2は、車輪取付フランジ5に形成した環状溝7部の要部拡大断面図であるが、環状溝7の溝幅寸法が大きければ、ハブボルト6の圧入後の側面5aにおける二次切削の作業性が向上するが、後述するブレーキロータ取付面との接触面積が減少し、ナット締結によって車輪取付フランジ5の変形が拡大して好ましくない。したがって、ハブボルト6の外径から少なくとも環状溝7までの寸法を1mmとすれば、ブレーキロータ取付面との接触面積が大きく減少することはなく、車輪をナットで締結した時の車輪取付フランジ5の変形を抑制し、ブレーキロータ側面の面振れ精度の悪化を最小限に抑制できることが判った。また、ハブボルト6の外径から1mm以上の間隙があれば、旋削バイト等の加工治具Zが切削時に干渉して作業性を低下させることもない。
ハブボルトを環状溝内に植設すると共に、ハブボルトの外径から環状溝の縁部までの距離を1mm以上とすることによって、ハブボルト周縁部の変形を許容すると共に、フランジ側面の仕上げ加工の作業性を向上することができる。
環状溝7を側面5aに形成することにより、ハブボルト6の圧入による側面5aへの変形等の影響を最小限に抑制できると共に、ハブボルト6の圧入後、さらに側面5aを二次切削すれば、ハブボルト6の圧入によって増加した側面5aの面振れを可及的に抑制することができる。
また、環状溝7を側面5aに形成せずに、ハブボルト6の圧入後、側面5aをフライス盤、あるいは研削盤によって二次切削すれば、ハブボルト6の圧入によって増加した側面5aの面振れを可及的に抑制することができる。
図3は、車輪取付フランジ5にブレーキロータ30を取付けた状態を示す要部拡大断面図である。取付け部31が車輪取付フランジ5の側面5aと接触する接触面31a、31bを、ハブボルト6のそれぞれ内外径側に両方に設けることにより、ナット(図示せず)締結による車輪取付フランジ5の変形を最小限に抑制できることが判った。
図4は、車輪取付フランジ5にブレーキロータ30を取付けた状態を示す要部拡大断面図で、側面5aにパイロット部5bまで続く環状溝7’を形成している。この場合、取付け部31が車輪取付フランジ5の側面5aと外径側の接触面31bのみで接触し、内径側の接触面31aとは接触しない。こうした状態で、ナットを締め付けると、ブレーキロータ30の側面32の面振れの変化は、図5に示すように、車輪取付フランジ5の傾きにより大きく変位し、さらに側面32の面振れが悪化することが判った。
また、図3に示した状態から、車輪取付フランジ5の外径側を図示しない車輪側に僅かに傾斜等をさせて突出させ、ブレーキロータ30の取付け部31と車輪取付フランジ5の側面5aを外径側で密着するようにすれば、ブレーキロータ30の変形の自由度を拘束して、ブレーキロータ30の面振れを抑制することができることも判った。段差は0.1mm以下(傾斜角度で最大10’)で、これ以上突出させた場合は、前述したように、車輪取付フランジ5が傾き、ブレーキロータ30の側面32の面振れは悪化する。
次に、ブレーキロータ30の側面32の面振れ測定方法について説明する。図6は、車輪取付フランジ5にブレーキロータ30を載置し、ナットを締結する前の状態、図7はナット締結後の状態を示す。
図6において、外方部材10の車体取付フランジ11を基台B上に載置し、内方部材1を回転自在に保持した上に、ブレーキロータ30の取付け部31を車輪取付フランジ5の側面5aに密着させ、ブレーキロータ30の側面32にダイヤルゲージGの触針を当接させる。ここで、内方部材1を回転させることにより、ブレーキロータ30の側面32の面振れを測定することができる。
図7において、ブレーキロータ30の取付け部31に、ホイールWを密着させ、ハブボルト6にナットNを締結し、同様に、ブレーキロータ30の側面32にダイヤルゲージGの触針を当接させた状態で内方部材1を回転させることにより、ブレーキロータ30の側面32の面振れを測定することができる。このように、本出願人は、ナットNの締結前後において、ブレーキロータ30の側面32の面振れに及ぼす影響と要因を種々の条件で検証した。
図8は、車輪取付フランジ5にブレーキロータ30とホイールWを取付け、ナット(図示せず)を締結した状態を示す要部拡大断面図である。ここでホイールWはプレス成形してなる鋼鈑製で、一般的にホイールの剛性アップのため、ハブボルト(図示せず)のピッチ円上に凹みWaを設けている。これらの凹みWaによって、ホイールWとブレーキロータ30とは全面接触するのではなく、円周上に部分接触することになる。一般的にアルミ合金等からなるホイールは、ブレーキロータとの接触部を切削面とし面精度は良いが、鋼鈑製ホイールWはブレーキロータとの接触部の面精度が劣り、またナット締結によってさらにブレーキロータの側面における面振れを増加させる。
こうした鋼鈑製のホイールWにおいても、このホイールWのブレーキロータ30との接触部のうち、ハブボルトのピッチ円直径に対して外径側の接触部33aよりも小径に、また、ハブボルトのピッチ円直径に対して内径側の接触部33bよりも大径になるように、すなわち、両接触部33a、33b間に環状溝7が位置するように環状溝7の幅寸法を設定すれば、ブレーキロータ30の側面32の面振れを抑制できることが判った。
車輪のホイールを鋼製とした時、このホイールとブレーキロータとの接触部のうち、ハブボルトのピッチ円直径に対して外径側の接触部よりも小径に、かつハブボルトのピッチ円直径に対して内径側の接触部よりも大径になるように、環状溝の幅寸法を設定したので、比較的取付部の精度が悪いとされているプレス成形してなる鋼鈑製のホイールであっても、ブレーキロータ側面の面振れ精度を所望の規定値に抑制することができる。
しかし、図9に示すように、環状溝7”が両接触部33a、33b到達するまで幅広になった場合、側面5aの接触面積が不足して、ナット締結時に車輪取付フランジ5の変形を招来させ、ブレーキロータ30の側面32の面振れを悪化させることが判った。図10、図11はこうした環状溝の溝幅の違いによるブレーキロータ30の側面32の面振れへの影響を検証した結果を示すグラフで、図10は、図8で説明したように、両接触部33a、33b間に環状溝7が位置するように環状溝7の幅寸法を設定した場合、図11は、図9で説明したように、環状溝7”が両接触部33a、33b到達するまで幅広になった場合、それぞれナット締結前後におけるブレーキロータ30の側面32の面振れを示している。
図10で判るように、車輪リムWの両接触部33a、33b間に車輪取付フランジ5の環状溝7が位置するように環状溝7の幅寸法を設定した場合は、ナット締結により接触部33a、33bの密着度が向上して面振れが悪化しない傾向が見られる。
一方、図11で判るように、環状溝7”が両接触部33a、33bに到達するまで幅広になった場合は、ブレーキロータ30の側面32の面振れは悪化する傾向が見られる。
前述した環状溝7の深さは0.3mm以上、好ましくは0.4〜0.6mmに設定すれば、環状溝7の加工バラツキ、およびハブボルト6の圧入後の切削加工バラツキを充分に許容することができる。このように、環状溝の深さを、少なくとも0.3mmとすれば、環状溝の加工バラツキ、およびハブボルト圧入後の切削バラツキを充分に許容することができる。
車輪取付フランジ5の側面5aのうち、ブレーキロータ30が接触する側の面振れを20μm以下に規制すれば、ブレーキロータ30の側面32の面振れ精度を50μm以下に抑制することができる。この側面32の面振れが50μmを超えると操安性、すなわち、ブレーキジャダーが顕著になり、通常の運転者に不快感を生じさせて好ましくない。このように、車輪取付フランジの側面のうち、ブレーキロータが接触する側の面振れを20μm以下に規制すれば、ブレーキロータ側面の面振れ精度を所望の規定値に抑制することができる。
以上本発明を、ハブ輪に別体の内輪を圧入し、アウトボード側の軸受転走面をハブ輪に、また別体の内輪にインボード側の軸受転走面をそれぞれ形成した構造、所謂第3世代構造に適用した実施形態を説明したが、本発明はこの構造に限らず、図12乃至図15に例示する構造にも適用できる。
なお、車輪取付フランジ5の側面5aを、予めハブボルト6の圧入前に一次切削し、圧入後に二次切削をする実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものではなく、例えば、ハブボルト6を圧入する前に、側面5aを粗旋削と中仕上げ旋削からなる一次切削を行い、ハブボルト6圧入後に、二次切削(仕上げ旋削)を行っても良い。また、圧入前に旋削を行わず、鍛造肌のままとし、ハブボルト6圧入後に二次切削(仕上げ旋削)を行っても良い。
図12は第1世代と称され、ハブ輪100と複列のアンギュラ玉軸受200と等速自在継手300とを備え、ハブ輪100の小径段部101に複列アンギュラ玉軸受200を外嵌し、ハブ輪100の肩部102と外側継手部材301の肩部302とでこの複列アンギュラ玉軸受200を挟持した状態でユニット化している。
ハブ輪100と、このハブ輪100にセレーションを介して内嵌した外側継手部材301の軸部303とでエンジンからの回転トルクを伝達する。複列アンギュラ玉軸受200は、内周に複列の転走面を一体形成した外輪201と、一対の内輪202、202と、これら外輪201と内輪202、202間に転動自在に収容した複列の転動体203、203(ボール)と、これら転動体203、203を円周等配に保持する保持器204、204とからなる。外輪201をナックル400の内径に圧入し、止め輪401によって軸方向に位置決め固定している。ナックル400の端部にはシール402、403を装着し、ナックル400とハブ輪100、および外側継手部材301との環状空間を密封している。また、外側継手部材301の軸部303に形成したねじ部にナット304を螺合し、ハブ輪100と外側継手部材301とを所定の軸力にて一体結合している。
図13は第2世代と称される駆動側車輪用軸受装置を示す。同一部品同一部位には同一の符号を付け、その詳細な説明を省略する。前述の実施形態と異なるのは、車体(図示せず)に固定する車体取付フランジ205を外輪201’の外周に一体形成し、シール206、207を外輪201’に装着した点である。
図14は、図13で示した車輪用軸受装置の実施形態と同様、第2世代の車輪用軸受装置の実施形態を示す。異なるのは、従動輪側に本発明を適用した点である。なお、同一部品同一部位には同一の符号を付け、その詳細な説明を省略する。この実施形態は外輪回転式で、車輪(図示せず)を取り付ける車輪取付フランジ209を外輪208の外周に一体形成し、ハブボルト6を円周等配位置に植設している。
この車輪取付フランジ209の側面209aを旋削等で一次切削し、環状溝210を形成している。ハブボルト6を圧入固定後、側面209aを二次切削している。なお、前述したように、この側面209aを鍛造にて形成し、ハブボルト6を圧入固定後、切削しても良い。
図15は第4世代と称される駆動側車輪用軸受装置を示す。同一部品同一部位には同一の符号を付け、その詳細な説明を省略する。前述の実施形態と異なるのは、ハブ輪110の外周にアウトボード側の軸受転走面を、外側継手部材311の肩部312にインボード側軸受転走面をそれぞれ直接形成している点と、この肩部312とハブ輪110とを突合せ状態で当接し、外側継手部材311の軸部313の端部314を外径方向に加締めてハブ輪110と一体結合している点である。
こうした第1世代乃至第3世代構造においては、軸受部とハブ輪との嵌合部のミスアライメント等がハブ輪の車輪取付フランジに累積加算され、そのフランジ側面の面振れに悪影響を及ぼし、また、例示した第4世代構造においては、嵌合部のミスアライメント等の影響は低減されるが、加締によるハブ輪と外側継手部材との結合によってハブ輪の車輪取付フランジが変形し、そのフランジ側面の面振れに悪影響を及ぼす恐れがある。したがって、車輪軸受装置を組立た後に、ハブ輪の車輪取付フランジの側面を二次切削するようにすれば、さらにフランジ側面の面振れを可及的に抑制することができる。
本発明は、こうした第1世代乃至第4世代構造において適用が可能であると共に、それぞれの構造の特徴を失うことなく、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制し得る有効な手段と言える。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置に適用できる。
(a)本発明に係る車輪用軸受装置の実施形態を示す側面図 (b)同上縦断面図 本発明に係る車輪用軸受装置の要部拡大断面図 本発明に係る車輪用軸受装置の要部拡大断面図 本発明に係る車輪用軸受装置と比較するための説明用要部拡大断面図 本発明に係る車輪用軸受装置と比較するための説明用グラフ 本発明に係る車輪用軸受装置の面振れ測定方法を示す縦断面図 同上 本発明に係る車輪用軸受装置の他の実施形態における要部拡大断面図 同上と比較するための説明用要部拡大断面図 本発明に係る車輪用軸受装置の面振れ測定結果を示すグラフ 同上と比較するための説明用グラフ 本発明に係る車輪用軸受装置の他の実施形態を示す縦断面図 同上 同上 同上 (a)従来の車輪用軸受装置を示す側面図 (b)同上縦断面図
符号の説明
1・・・・・内方部材
2・・・・・ハブ輪
2a・・・・転走面
3・・・・・内輪
3a・・・・転走面
4・・・・・小径段部
5・・・・・車輪取付フランジ
5a・・・・側面
5b・・・・パイロット部
6・・・・・ハブボルト
6a・・・・ナール
7・・・・・環状溝
7’・・・・環状溝
7”・・・・環状溝
8・・・・・ボルト穴
10・・・・外方部材
10a・・・転走面
10b・・・転走面
11・・・・車体取付フランジ
12・・・・シール
13・・・・シール
20・・・・転動体
21・・・・保持器
30・・・・ブレーキロータ
31・・・・取付け部
31a・・・接触面
31b・・・接触面
32・・・・側面
33a・・・接触部
33b・・・接触部
50・・・・内方部材
51・・・・ハブ輪
51a・・・転走面
52・・・・内輪
52a・・・転走面
53・・・・小径段部
54・・・・車輪取付フランジ
54a・・・側面
55・・・・ハブボルト
55a・・・ナール
56・・・・環状溝
57・・・・ボルト穴
60・・・・外方部材
60a・・・転走面
60b・・・転走面
61・・・・車体取付フランジ
62・・・・シール
63・・・・シール
70・・・・転動体
71・・・・保持器
100・・・ハブ輪
101・・・小径段部
102・・・肩部
110・・・ハブ輪
200・・・複列アンギュラ玉軸受
200’・・複列アンギュラ玉軸受
201・・・外輪
201’・・外輪
202・・・内輪
203・・・転動体
204・・・保持器
205・・・車体取付フランジ
206・・・シール
207・・・シール
208・・・外輪
209・・・車輪取付フランジ
209a・・側面
210・・・環状溝
300・・・等速自在継手
301・・・外側継手部材
302・・・肩部
303・・・軸部
304・・・ナット
310・・・等速自在継手
311・・・外側継手部材
312・・・肩部
313・・・軸部
314・・・端部
400・・・ナックル
401・・・止め輪
402・・・シール
403・・・シール
B・・・・・基台
G・・・・・ダイヤルゲージ
N・・・・・ナット
W・・・・・ホイール
Wa・・・・凹み
Z・・・・・加工治具

Claims (1)

  1. 内方部材と外方部材間に複列の転動体を収容し、車体に対して車輪を回転自在に支承する転がり軸受を有し、前記内方部材または外方部材にブレーキロータを介して車輪を締結する車輪取付フランジを形成すると共に、この車輪取付フランジの周方向に沿って複数のハブボルトを植設する車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの側面を、前記ハブボルトを圧入した後、及び前記車輪用軸受装置を組立てた後に切削加工した切削面としたことを特徴とする車輪用軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007223520A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Ntn Corp 車輪用軸受装置の製造方法
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