しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、印刷を開始した印刷ジョブを一時停止させてしまうと、一時停止するまでに出力した出力結果のあとに、優先して出力した出力結果が出力され、1つの印刷ジョブに対する出力結果が連続して出力されず、他の出力結果の間に利用者の出力結果が紛れ込んでしまう場合があった。
また、利用者が印刷処理の一時停止をしようとした場合、ある印刷装置について印刷待ちしているすべての印刷ジョブに対して一時停止の指示が可能であるため、利用者が誤って他の利用者の印刷ジョブを停止してしまったり、他の利用者によって誤って印刷再開や印刷停止が指示されたりするという不具合が発生する場合があった。
さらに、印刷に対する操作は、印刷ジョブごとに操作する必要があるため、複数の印刷要求を行った場合に、それらの印刷ジョブに対して印刷の一時停止の指示や再開の指示を煩雑であり、利用者の作業負担も大きかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、1つの印刷ジョブの出力結果が他の出力結果に紛れて出力されることがなく、利用者が印刷ジョブに対する操作を確実、かつ、容易に行うことができ、利用者にとって利便性の高い画像形成装置、印刷ジョブ管理方法、および印刷ジョブ管理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶し、前記印刷ジョブに対応する印刷動作が開始された場合に、前記印刷ジョブの前記ジョブ状態情報として印刷中を記憶するジョブ記憶手段と、前記ジョブ記憶手段に記憶された前記印刷ジョブ識別情報に対する印刷ジョブの一時停止を示す停止指示を受付ける指示手段と、前記ジョブ記憶手段において、前記指示手段が前記停止指示を受付けたときに、前記指示手段によって受付けた前記停止指示に対する前記印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている前記ジョブ状態情報を特定する特定手段と、前記特定手段が前記ジョブ状態情報を印刷中と特定した場合に、前記停止指示に示される前記印刷ジョブの一時停止を実行しない印刷制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けた印刷ジョブ情報を記憶するジョブ記憶手段と、外部から、前記利用者識別情報を取得する取得手段と、前記ジョブ記憶手段において、前記取得手段によって取得された前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ情報を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された前記印刷ジョブ情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段と、外部から、前記利用者識別情報と前記印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得する取得手段と、前記ジョブ記憶手段において、前記取得手段によって取得された前記利用者識別情報と同一の前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている複数の前記印刷ジョブ識別情報を特定する印刷ジョブ特定手段と、前記印刷ジョブ特定手段によって特定された複数の前記印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ状態情報を、前記取得手段によって取得された前記ジョブ操作情報に基づいて変更する変更手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記印刷ジョブ特定手段は、前記ジョブ記憶手段において、前記取得手段によって取得された前記利用者識別情報と同一の前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている複数の前記印刷ジョブ識別情報のうち、前記ジョブ記憶手段に最新に登録された前記印刷ジョブ識別情報を特定すること、を特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段と、外部から、前記印刷ジョブ識別情報と前記印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得する取得手段と、前記ジョブ記憶手段において、前記取得手段によって取得された前記印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている前記利用者識別情報を特定する利用者特定手段と、前記ジョブ記憶手段において、前記利用者特定手段によって特定された前記利用者識別情報と同一の前記利用者識別情報のうち、前記取得手段によって取得された前記印刷ジョブ識別情報以降に前記ジョブ記憶手段に登録された前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ識別情報を特定する印刷ジョブ特定手段と、前記印刷ジョブ特定手段によって特定された複数の前記印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ状態情報を、前記取得手段によって取得された前記ジョブ操作情報に基づいて変更する変更手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、請求項3〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記取得手段は、前記ジョブ操作情報として停止指示を取得し、前記印刷ジョブ特定手段は、前記印刷ジョブ識別情報に対応する前記ジョブ状態情報が印刷待ちの場合に当該印刷ジョブ識別情報を特定し、前記変更手段は、前記印刷ジョブ特定手段によって特定された前記印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ状態情報を停止中に変更すること、を特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項3〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記取得手段は、前記ジョブ操作情報として再開指示を取得し、前記印刷ジョブ特定手段は、前記印刷ジョブ識別情報に対応する前記ジョブ状態情報が停止中の場合に当該印刷ジョブ識別情報を特定し、前記変更手段は、前記印刷ジョブ特定手段によって特定された前記印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ状態情報を印刷待ちに変更すること、を特徴とする。
また、請求項8にかかる発明は、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶するジョブ記憶手段と、前記ジョブ記憶手段において、前記ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである前記印刷ジョブ識別情報が存在するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである前記印刷ジョブ識別情報が存在しないと判断された場合に、前記ジョブ記憶手段に記憶されている停止中の前記ジョブ状態情報を印刷待ちに変更する変更手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、前記変更手段は、前記判断手段によって前記ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである前記印刷ジョブ識別情報が存在しないと判断された場合に、前記ジョブ記憶手段に記憶されている前記ジョブ状態情報が停止中である前記印刷ジョブ識別情報のうち、1つの前記ジョブ状態情報を印刷待ちに変更すること、を特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶し、前記印刷ジョブに対応する印刷動作が開始された場合に、前記印刷ジョブの前記ジョブ状態情報として、印刷中を記憶するジョブ記憶手段に記憶された前記印刷ジョブ識別情報に対する印刷ジョブの一時停止を示す停止指示を受付ける指示ステップと、前記ジョブ記憶手段において、前記指示ステップが前記停止指示を受付けたときに、前記指示ステップによって受付けた前記停止指示に対する前記印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている前記ジョブ状態情報を特定する特定ステップと、前記特定ステップが前記ジョブ状態情報を印刷中と特定した場合に、前記停止指示に示される前記印刷ジョブの一時停止を実行しない印刷制御ステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項11にかかる発明は、外部から、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報を取得する取得ステップと、前記印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けた印刷ジョブ情報を記憶するジョブ記憶手段から、前記取得ステップによって取得された前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ情報を特定する特定ステップと、前記特定ステップによって特定された前記印刷ジョブ情報を出力する出力ステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項12にかかる発明は、外部から、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と前記印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得する取得ステップと、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、前記利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段において、前記取得ステップによって取得された前記利用者識別情報と同一の前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている複数の前記印刷ジョブ識別情報を特定する印刷ジョブ特定ステップと、前記印刷ジョブ特定ステップによって特定された複数の前記印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ状態情報を、前記取得ステップによって取得された前記ジョブ操作情報に基づいて変更する変更ステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項13にかかる発明は、外部から、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と前記印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得する取得ステップと、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段において、前記取得ステップによって取得された前記印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている前記利用者識別情報を特定する利用者特定ステップと、前記ジョブ記憶手段において、前記利用者特定ステップによって特定された前記利用者識別情報と同一の前記利用者識別情報のうち、前記取得ステップによって取得された前記印刷ジョブ識別情報以降に前記ジョブ記憶手段に登録された前記利用者識別情報に対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ識別情報を特定する印刷ジョブ特定ステップと、前記印刷ジョブ特定ステップによって特定された複数の前記印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている前記印刷ジョブ状態情報を、前記取得ステップによって取得された前記ジョブ操作情報に基づいて変更する変更ステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項14にかかる発明は、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、前記印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶するジョブ記憶手段において、前記ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである前記印刷ジョブ識別情報が存在するか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップによって前記ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである前記印刷ジョブ識別情報が存在しないと判断された場合に、前記ジョブ記憶手段に記憶されている停止中の前記ジョブ状態情報を印刷待ちに変更する変更ステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項15にかかる発明は、請求項10〜14にいずれか一つに記載された印刷ジョブ管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、指示手段によって、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶し、印刷ジョブに対応する印刷動作が開始された場合に、印刷ジョブの前記ジョブ状態情報として、印刷中を記憶するジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブ識別情報に対する印刷ジョブの一時停止を示す停止指示を受付け、特定手段によって、ジョブ記憶手段において、指示手段が前記停止指示を受付けたときに、指示手段によって受付けた停止指示に対する印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されているジョブ状態情報を特定し、印刷制御手段によって、特定手段がジョブ状態情報を印刷中と特定した場合に、停止指示に示される前記印刷ジョブの一時停止を実行しないことにより、印刷動作が開始された後に印刷動作は停止されないため、出力結果が連続したひとまとまりで出力され、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項2にかかる発明によれば、取得手段によって、外部から、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報を取得し、特定手段によって、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けた印刷ジョブ情報を記憶するジョブ記憶手段において、取得手段によって取得された利用者識別情報に対応付けて記憶されている印刷ジョブ情報を特定し、出力手段によって、特定手段によって特定された印刷ジョブ情報を出力することにより、利用者が指示した印刷ジョブだけを表示することができるため、他の利用者の印刷ジョブに対して誤った操作をすることなく、また、他の利用者から自分の印刷ジョブに対して誤った操作をされることを防ぐことができるため、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項3にかかる発明によれば、取得手段によって、外部から、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得し、印刷ジョブ特定手段によって、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段において、取得手段によって取得された利用者識別情報と同一の利用者識別情報に対応付けて記憶された複数の印刷ジョブ識別情報を特定し、変更手段によって、印刷ジョブ特定手段によって特定された複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている印刷ジョブ状態情報を、取得手段によって取得されたジョブ操作情報に基づいて変更することにより、利用者識別情報が同一の印刷ジョブに対して一括して操作を行うことができるため、利用者の操作負担が軽減でき、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項4にかかる発明によれば、印刷ジョブ特定手段は、ジョブ記憶手段において、取得手段によって取得された利用者識別情報と同一の利用者識別情報に対応付けて記憶されている複数の印刷ジョブ識別情報のうち、ジョブ記憶手段に最新に登録された印刷ジョブ識別情報を特定することにより、利用者識別情報を指示するだけで、利用者識別情報が同一で最新に登録された印刷ジョブが特定することができるため、利用者の操作負担が軽減でき、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項5にかかる発明によれば、取得手段によって、外部から、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得し、利用者特定手段によって、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段において、取得手段によって取得された印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている利用者識別情報を特定し、印刷ジョブ特定手段によって、ジョブ記憶手段において、利用者特定手段によって特定された利用者識別情報と同一の利用者識別情報のうち、取得手段によって取得された印刷ジョブ識別情報以降にジョブ記憶手段に登録された利用者識別情報に対応付けて記憶されている印刷ジョブ識別情報を特定し、変更手段によって、印刷ジョブ特定手段によって特定された複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている印刷ジョブ状態情報を、取得手段によって取得されたジョブ操作情報に基づいて変更することにより、指示された印刷ジョブと利用者識別情報と同一で、指示された印刷ジョブ以降に登録された印刷ジョブに対して一括して操作を行うことができるため、利用者の操作負担が軽減でき、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項6にかかる発明によれば、取得手段は、ジョブ操作情報として停止指示を取得し、印刷ジョブ特定手段は、印刷ジョブ識別情報に対応するジョブ状態情報が印刷待ちの場合に当該印刷ジョブ識別情報を特定し、変更手段は、印刷ジョブ特定手段によって特定された印刷ジョブ識別情報に対応付けられている印刷ジョブ状態情報を停止中に変更することにより、印刷動作が開始された後に印刷動作が停止されないため、出力結果を連続したひとまとまりで出力され、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項7にかかる発明によれば、取得手段は、ジョブ操作情報として再開指示を取得し、印刷ジョブ特定手段は、印刷ジョブ識別情報に対応するジョブ状態情報が停止中の場合に当該印刷ジョブ識別情報を特定し、変更手段は、印刷ジョブ特定手段によって特定された印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている印刷ジョブ状態情報を印刷待ちに変更することにより、無駄な印刷処理が行われることなく、必要なときに印刷動作を実行することができるため、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項8にかかる発明によれば、判断手段によって、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶するジョブ記憶手段において、ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである印刷ジョブ識別情報が存在するか否かを判断し、変更手段によって、判断手段によってジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである印刷ジョブ識別情報が存在しないと判断された場合に、ジョブ記憶手段に記憶されている停止中のジョブ状態情報を印刷待ちに変更することにより、印刷待ちをしている印刷ジョブが存在しなくなった場合に、利用者が何ら操作をすることなく、停止状態の印刷ジョブが停止解除されるため、利用者は無駄なく印刷機能を使用することができ、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項9にかかる発明によれば、変更手段は、判断手段によってジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである印刷ジョブ識別情報が存在しないと判断された場合に、ジョブ記憶手段に記憶されているジョブ状態情報が停止中である印刷ジョブ識別情報のうち、1つのジョブ状態情報を印刷待ちに変更することにより、印刷待ちをしている印刷ジョブが存在しなくなった場合に、利用者が何ら操作をすることなく、停止状態の印刷ジョブが1つずつ停止解除されるため、停止解除される前に投入された印刷ジョブは優先され、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項10にかかる発明によれば、指示ステップによって、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶し、印刷ジョブに対応する印刷動作が開始された場合に、印刷ジョブのジョブ状態情報として、印刷中を記憶するジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブ識別情報に対する印刷ジョブの一時停止を示す停止指示を受付け、特定ステップによって、ジョブ記憶手段において、指示ステップが停止指示を受付けたときに、指示ステップによって受付けた停止指示に対する印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されているジョブ状態情報を特定し、印刷制御ステップによって、特定ステップがジョブ状態情報を印刷中と特定した場合に、停止指示に示される印刷ジョブの一時停止を実行しないことにより、印刷動作が開始された後に印刷動作は停止されないため、出力結果が連続したひとまとまりで出力され、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項11にかかる発明によれば、取得ステップによって、外部から、前記印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報を取得し、特定ステップによって、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けた印刷ジョブ情報を記憶するジョブ記憶手段において、取得ステップによって取得された利用者識別情報に対応付けて記憶されている印刷ジョブ情報を特定し、出力ステップによって、特定ステップによって特定された印刷ジョブ情報を出力することにより、利用者が指示した印刷ジョブだけを表示することができるため、他の利用者の印刷ジョブに対して誤った操作をすることなく、また、他の利用者から自分の印刷ジョブに対して誤った操作をされることを防ぐことができるため、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項12にかかる発明によれば、取得ステップによって、外部から、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得し、印刷ジョブ特定ステップによって、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段において、取得ステップによって取得された利用者識別情報と同一の利用者識別情報に対応付けて記憶されている複数の印刷ジョブ識別情報を特定し、変更ステップによって、印刷ジョブ特定ステップによって特定された複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている印刷ジョブ状態情報を、取得ステップによって取得されたジョブ操作情報に基づいて変更することにより、利用者識別情報が同一の印刷ジョブに対して一括して操作を行うことができるため、利用者の操作負担が軽減でき、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項13にかかる発明によれば、取得ステップによって、外部から、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と印刷ジョブに対する操作を示すジョブ操作情報とを取得し、利用者特定ステップによって、複数の印刷ジョブそれぞれを識別する複数の印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを記憶するジョブ記憶手段において、取得ステップによって取得された印刷ジョブ識別情報に対応付けて記憶されている利用者識別情報を特定し、印刷ジョブ特定ステップによって、ジョブ記憶手段において、利用者特定ステップによって特定された利用者識別情報と同一の利用者識別情報のうち、取得ステップによって取得された印刷ジョブ識別情報以降にジョブ記憶手段に登録された利用者識別情報に対応付けて記憶された印刷ジョブ識別情報を特定し、変更ステップによって、印刷ジョブ特定ステップによって特定された複数の前記印刷ジョブ識別情報それぞれに対応付けて記憶されている印刷ジョブ状態情報を、取得ステップによって取得されたジョブ操作情報に基づいて変更することにより、指示された印刷ジョブと利用者識別情報と同一で、指示された印刷ジョブ以降に登録された印刷ジョブに対して一括して操作を行うことができるため、利用者の操作負担が軽減でき、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項14にかかる発明によれば、判断ステップによって、印刷ジョブを識別する印刷ジョブ識別情報と、印刷ジョブを指示した利用者を識別する利用者識別情報と、印刷ジョブの現在の状態を示すジョブ状態情報とを対応付けて記憶するジョブ記憶手段において、ジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである印刷ジョブ識別情報が存在するか否かを判断し、変更ステップによって、判断ステップによってジョブ状態情報が印刷中または印刷待ちである印刷ジョブ識別情報が存在しないと判断された場合に、ジョブ記憶手段に記憶されている停止中のジョブ状態情報を印刷待ちに変更することにより、印刷待ちをしている印刷ジョブが存在しなくなった場合に、利用者が何ら操作をすることなく、停止状態の印刷ジョブが停止解除されるため、利用者は無駄なく印刷機能を使用することができ、利用者の利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項15にかかる発明によれば、請求項10〜14にいずれか一つに記載された印刷ジョブ管理方法をコンピュータに実行させることにより、請求項10〜14のそれぞれに記載した作用と効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、印刷ジョブ管理方法、および印刷ジョブ管理プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明が適用される複合機の構成例について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる複合機の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では複合機を一例として説明するが、プリンタや、印刷ジョブを管理する他の装置においても適応することができる。
本実施の形態にかかる複合機100は、ネットワーク制御部110と、パネル表示部120と、印刷ジョブ管理部130と、プリンタ言語解釈部140と、エンジン制御部150と、オペレーティングシステム160と、を備えている。
ネットワーク制御部110は、ネットワークI/Fの制御を行い、ネットワークを介して接続されているクライアント端末との通信を行うものである。パネル表示部120は、プリンタ装置の状態を操作パネルに表示するためのパネルI/Fの制御を行うものである。
印刷ジョブ管理部130は、ネットワーク制御部110から受け取った印刷データを印刷ジョブとして管理するものである。また、ネットワーク制御部110から印刷ジョブに対する一時停止、再開の指示を受け取るものである。詳細は、後述する。
プリンタ言語解釈部140は、印刷ジョブ管理部130によって印刷が指示された場合に、印刷ジョブに対応する印刷データから印刷画像を生成するものである。
エンジン制御部150は、印刷ジョブ管理部130から印刷ジョブを受け取り、プリンタ言語解析部140によって生成された印刷画像を順番にエンジンI/Fを通じてプリンタエンジンに送信するものである。
オペレーティングシステム160は、上述した各部を管理するとともに、入出力管理やメモリ管理などの基本的な機能を提供し、複合機全体を管理するものである。
印刷ジョブ管理部130について、詳細に説明する。図2は、本実施の形態にかかる印刷ジョブ管理部の構成を示すブロック図である。印刷ジョブ管理部130は、さらに印刷ジョブ取得部131と、印刷ジョブ情報記憶部132と、印刷ジョブ制御部133と、印刷順記憶部134と、指示取得部135と、状態特定部136と、を備えるものである。
印刷ジョブ取得部131は、ネットワーク制御部110を介してクライアント端末から送信された印刷データを含む印刷ジョブを取得するものである。
印刷ジョブ情報記憶部132は、印刷ジョブ取得部131によって取得された印刷ジョブに関する情報を格納するものである。図3は、印刷ジョブ情報記憶部のデータ構成の一例を示す説明図である。印刷ジョブ情報記憶部132は、印刷ジョブIDと、ユーザIDと、ジョブ状態と、印刷データとを対応付けて記憶している。ネットワークI/Fから受付けた印刷ジョブに関する情報は、原則として受付けた順に印刷ジョブ情報記憶部132に格納される。
ここで、印刷ジョブIDは、印刷ジョブを識別するための番号で印刷ジョブ管理部130において一意に設定される。ユーザIDは、印刷ジョブを投入したユーザを識別するIDであり、印刷ジョブが投入されたクライアント端末により印刷ジョブに付加されている。
ジョブ状態は、印刷ジョブの状態を表し、“印刷待ち”、“印刷中”、“停止中”の3つの状態を持つ。印刷待ちとは、給紙を開始する前の状態を示し、印刷中とは、給紙後の状態を示し、停止中とは、停止指示を受け取った状態をそれぞれ示す。新たに印刷ジョブが生成された場合には、ジョブ状態として“印刷待ち”が設定される。また、印刷ジョブは、すべてのページが印刷完了したときに、印刷ジョブ情報記憶部132から削除される。
印刷順記憶部134は、印刷可能な印刷ジョブの印刷順を格納するものである。図4は、印刷順記憶部のデータ構成の一例を示す説明図である。印刷順記憶部134は、キュー構造であり、データの入出力方式はFIFO(First In First Out)である。本実施の形態では、先頭の印刷ジョブである印刷ジョブID=1は、“印刷中”状態であり、それ以降の印刷ジョブである印刷ジョブID=3、4、6は、“印刷待ち”状態である。なお、印刷ジョブ情報記憶部132において、ジョブ状態が“印刷待ち”または“印刷中”の印刷ジョブ識別情報は、すべて印刷順記憶部134に登録される。
指示取得部135は、クライアント端末から送信された印刷ジョブIDおよび印刷ジョブIDに対する操作の指示を受付けるものである。印刷ジョブIDに対する操作とは、具体的には“停止指示”または“再開指示”である。ここで、停止指示とは、ジョブ状態が印刷待ち状態である印刷ジョブに対して、印刷の一時停止を指示し、ジョブ状態を停止中に変更するものである。再開指示とは、上部状態が停止中の印刷ジョブに対して、印刷の再開を指示し、ジョブ状態を印刷待ちに変更するものである。状態特定部136は、指示取得部135によって取得された印刷ジョブ識別情報に対応するジョブ状態を特定するものである。
印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブ情報記憶部132に記憶されている印刷ジョブ識別情報およびジョブ状態に基づいて、印刷順記憶部134に印刷ジョブ識別情報を印刷順に格納するものである。また、印刷ジョブ制御部133は、エンジン制御部150に対して、印刷順記憶部134の先頭に格納された印刷ジョブ識別情報に対応する印刷ジョブの実行を指示するものである。
また、印刷ジョブ制御部133は、エンジン制御部150から送出される印刷ジョブの印刷動作の状況によって、印刷ジョブ情報記憶部132にジョブ状態を変更するものである。印刷ジョブ制御部133は、指示取得部135によって取得された印刷ジョブに対する操作の指示および状態特定部136によって特定されたジョブ状態に基づいて、印刷ジョブ情報記憶部132にジョブ状態を変更するものである。さらに、印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブ情報記憶部132に格納されているジョブ状態に基づいて、印刷順記憶部134に格納された印刷ジョブ識別情報の順番を変更し、印刷ジョブの印刷順を変更するものである。
ここで、印刷ジョブが発生してから消滅するまでの状態遷移について説明する。図5は、印刷ジョブの状態遷移の一例を示す説明図である。まず、クライアント端末から複合機100に印刷要求されることにより、印刷ジョブが生成し、印刷ジョブに関する情報が印刷ジョブ情報記憶部132に格納される。
生成された印刷ジョブのジョブ状態は、“印刷待ち”となる。“印刷待ち”の印刷ジョブに対して、印刷の停止指示を受付けた場合には、ジョブ状態は“停止中”となり、逆に“停止中”の印刷ジョブに対して、印刷の再開指示を受付けた場合には、ジョブ状態は“印刷待ち”となる。
“印刷待ち”の印刷ジョブが、印刷順記憶部134での印刷順の先頭となり、エンジン制御部150に対して印刷ジョブの実行が指示され、エンジン制御部150から用紙が給紙されたという情報を受取った場合に、ジョブ状態は“印刷中”に変更される。ただし、ジョブ状態が“印刷中”の場合に、印刷の停止指示を受けても、印刷が中断されることはない。
印刷ジョブの印刷動作で全頁の排紙が完了した場合に、印刷順記憶部134から印刷ジョブ識別情報が削除されるとともに、印刷ジョブ情報記憶部132から印刷ジョブに関する情報が削除され、印刷ジョブは消滅する。
次に、上述のように構成されている複合機による印刷ジョブ管理処理について説明する。図6は、印刷ジョブ取得部、印刷ジョブ制御部、指示取得部、状態特定部が行う印刷ジョブ管理処理手順を示すフローチャートである。
印刷ジョブ取得部131は、クライアント端末から送信された印刷ジョブを取得したか否かを判断する(ステップS601)。印刷ジョブを取得したと判断した場合には(ステップS601:Yes)、取得した印刷ジョブに関する情報を印刷ジョブ情報記憶部132および印刷順記憶部134の最後尾に格納する(ステップS602)。具体的には、印刷ジョブID、ユーザID、ジョブ状態として“印刷待ち”、および印刷データが印刷ジョブ情報記憶部132の最後尾に格納され、印刷ジョブIDが印刷順記憶部134の最後尾に格納される。印刷ジョブを取得していないと判断した場合には(ステップS601:No)、ステップS603に進む。
指示取得部135は、印刷の停止指示を受付けたか否かを判断する(ステップS603)。停止指示を受付けたと判断した場合には(ステップS603:Yes)、一時停止処理を行い(ステップS604)、印刷順変更処理を行う(ステップS605)。詳細は、後述する。停止指示を受付けていないと判断した場合には(ステップS603:No)、ステップS606に進む。
指示取得部135は、印刷の再開指示を受付けたか否かを判断する(ステップS606)。再開指示を受付けたと判断した場合には(ステップS606:Yes)、印刷再開処理を行い(ステップS607)、印刷順変更処理を行う(ステップS608)。詳細は、後述する。再開指示を受付けていないと判断した場合には(ステップS606:No)、ステップS609に進む。
印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブが終了したか否かを判断する(ステップS609)。印刷ジョブが終了していないと判断した場合には(ステップS609:No)、ステップS601に戻る。印刷ジョブが終了したと判断した場合には(ステップS609:Yes)、次の印刷ジョブ実行処理を行う(ステップS610)。詳細は、後述する。
印刷ジョブ制御部133は、すべての印刷ジョブが終了したか否かを判断する(ステップS611)。すべての印刷ジョブが終了したと判断した場合には(ステップS611:Yes)、処理を終了する。すべての印刷ジョブが終了していないと判断した場合には(ステップS611:No)、ステップS601に戻る。
上述した一時停止処理の詳細について説明する。図7は、指示取得部、状態特定部が行う一時停止処理手順を示すフローチャートである。
指示取得部135は、印刷ジョブIDを取得する(ステップS701)。具体的には、クライアント端末から停止指示とともに受付けた印刷ジョブIDを取得する。状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132から、取得された印刷ジョブIDを検索する(ステップS702)。状態特定部136は、印刷ジョブIDが存在するか否かを判断する(ステップS703)。
印刷ジョブIDが存在すると判断した場合には(ステップS703:Yes)、ジョブ状態が“印刷待ち”であるか否かを判断する(ステップS704)。ジョブ状態が“印刷待ち”であると判断した場合には(ステップS704:Yes)、ジョブ状態を“停止中”に変更する(ステップS705)。このように、印刷の停止指示がされた時点でのジョブ状態が判断され、ジョブ状態が“印刷中”の場合に“停止中”に変更されることはないため、印刷が開始している印刷ジョブに対して、印刷動作の停止は実行されない。
印刷ジョブIDが存在しないと判断した場合には(ステップS703:No)、または、ジョブ状態が“印刷待ち”でないと判断した場合には(ステップS704:No)、処理を抜ける。
上述した印刷順変更処理について説明する。図8は、印刷ジョブ制御部が行う印刷順変更処理手順を示すフローチャートである。
印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブ情報記憶部132から、ジョブ状態が“印刷中”の印刷ジョブIDを抽出する(ステップS801)。印刷ジョブ制御部133は、印刷順記憶部134において抽出された印刷ジョブID以外の印刷ジョブIDを削除する(ステップS802)。印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブ情報記憶部132において“印刷待ち”の印刷ジョブIDを特定し、印刷順記憶部134の最後尾に格納する(ステップS803)。このように、印刷順記憶部134には、印刷ジョブ情報記憶部132に記録されている印刷ジョブの順番に従って、印刷中のジョブ、それに続いて印刷待ちのジョブが順に格納されることになる。
これにより、上述した一時停止処理において、ジョブ状態を“印刷待ち”から“停止中”に変更した印刷ジョブIDは、印刷順記憶部134に格納されることがないため、印刷動作が開始されることはない。また、後述する印刷再開処理において、ジョブ状態を“停止中”から“印刷待ち”に変更した印刷ジョブIDは、印刷ジョブ情報記憶部132に格納された順番が早い順に印刷順記憶部134に格納されるため、印刷ジョブが投入された順に、印刷動作が開始されることとなる。
上述した印刷再開処理について説明する。図9は、状態特定部が行う印刷再開処理手順を示すフローチャートである。
指示取得部135は、印刷ジョブIDを取得する(ステップS901)。具体的には、クライアント端末から再開指示とともに受付けた印刷ジョブIDを取得する。状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132から、取得された印刷ジョブIDを検索する(ステップS902)。状態特定部136は、印刷ジョブIDが存在するか否かを判断する(ステップS903)。
印刷ジョブIDが存在すると判断した場合には(ステップS903:Yes)、ジョブ状態が“停止中”であるか否かを判断する(ステップS904)。ジョブ状態が“停止中”であると判断した場合には(ステップS904:Yes)、ジョブ状態を“印刷待ち”に変更する(ステップS905)。印刷ジョブIDが存在しないと判断した場合には(ステップS903:No)、または、ジョブ状態が“停止中”でないと判断した場合には(ステップS904:No)、処理を抜ける。
上述した次の印刷ジョブ実行処理について説明する。図10は、印刷ジョブ制御部が行う次の印刷ジョブ実行処理手順を示すフローチャートである。
印刷ジョブ制御部133は、印刷順記憶部134から先頭の印刷ジョブIDを削除し、次の印刷ジョブIDを検索する(ステップS1001)。印刷ジョブ制御部133は、次の印刷ジョブIDが存在するか否かを判断する(ステップS1002)。次の印刷ジョブIDが存在しないと判断した場合には(ステップS1002:No)、処理を抜ける。
次の印刷ジョブIDが存在すると判断した場合には(ステップS1002:Yes)、検索された印刷ジョブに対する印刷動作を実行する(ステップS1003)。印刷ジョブ制御部133は、エンジン制御部150から給紙開始の情報を受付ける(ステップS1004)。印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブ情報記憶部132の対象である印刷ジョブのジョブ状態を“印刷中”に変更する(ステップS1005)。
このように、印刷ジョブに対する印刷動作が開始され、用紙の給紙が開始された時点で、ジョブ状態が“印刷中”に変更され、上述した一時停止処理において、ジョブ状態に“印刷中”が設定されている場合には、印刷の停止指示を受けても印刷動作は停止されないため、印刷ジョブに対する出力結果はひとまとまりで出力され、他の出力結果に紛れることがなく、利用者の利便性を向上することができる。
図11は、本実施の形態にかかる複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。かかる複合機100は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、複合機1全体の制御と描画、通信、操作部20からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)18とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM(Read Only Memory)12aと、RAM(Random Access Memory)12bと、をさらに有する。
CPU11は、複合機100の全体制御をおこなうものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGP15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP15、PCIバス、HDD18およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Fax Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース50が接続される。
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)18は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
なお、本実施の形態の複合機100で実行される印刷ジョブ管理プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
本実施形態の複合機100で実行される印刷ジョブ管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態の複合機100で実行される印刷ジョブ管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施の形態の複合機100で実行される印刷ジョブ管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
本実施の形態の複合機100で実行される印刷ジョブ管理プログラムは、上述した各部(印刷ジョブ取得部、印刷ジョブ制御部、指示取得部、状態特定部など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから印刷ジョブ管理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、印刷ジョブ取得部、印刷ジョブ制御部、指示取得部、状態特定部などが主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、印刷ジョブ情報記憶部および印刷順記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク、メモリカードなどの一般的に利用されているあらゆる記憶媒体により構成することができる。
また、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。以下に、他の実施の形態を説明する。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本発明が適用される複合機の構成例について、第1の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第1の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。
図12は、第2の実施の形態にかかる複合機の印刷ジョブ管理部の構成を示すブロック図である。印刷ジョブ管理部230は、印刷ジョブ取得部131と、印刷ジョブ情報記憶部132と、印刷ジョブ制御部133と、印刷順記憶部134と、指示取得部135と、状態特定部136と、パネル情報送出・取得部237と、を備えるものである。ここで、印刷ジョブ取得部131と、印刷ジョブ情報記憶部132と、印刷ジョブ制御部133と、印刷順記憶部134と、指示取得部135と、状態特定部136の構成、機能は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
パネル情報送出・取得部237とは、操作パネルから入力されたユーザIDを取得し、印刷ジョブ情報記憶部132から取得したユーザIDに対応する印刷ジョブに関する情報を特定し、操作パネルに送出するものである。
上述のように構成されている複合機100による印刷ジョブ管理処理について説明する。図13は、パネル情報送出・取得部が行う印刷ジョブ管理処理手順を示すフローチャートである。
パネル情報送出・取得部237は、パネル表示部120から入力されたユーザIDを取得する(ステップS1301)。パネル情報送出・取得部237は、印刷ジョブ情報記憶部132からユーザIDに対応する印刷ジョブ情報を抽出する(ステップS1302)。ここで、印刷ジョブ情報とは、印刷ジョブ情報記憶部132に格納されている印刷ジョブに関する情報であり、具体的には、1つの印刷ジョブに対して格納されている印刷ジョブID、ユーザID、およびジョブ状態をいう。例えば、印刷ジョブ情報記憶部132に、ユーザIDが“BBB”である印刷ジョブ情報が複数格納されている場合には、ユーザIDが“BBB”であるすべての印刷ジョブ情報が抽出される。
印刷ジョブパネル情報送出・取得部237は、抽出された印刷ジョブ情報をパネル操作部120に送出され、操作パネルに表示される(ステップS1303)。図14は、操作パネルに表示された印刷ジョブ情報の一例を示す説明図である。例えば、ユーザIDとして“BBB”が取得され、印刷ジョブ情報記憶部132に図3のような印刷ジョブ情報が格納されている場合、ユーザID“BBB”に対応する印刷ジョブID=2、4の印刷ジョブ情報が表示される。ユーザは、表示された印刷ジョブ情報を指示して、上述したように印刷ジョブIDの指示とともに停止指示や再開指示を行うことによって、他のユーザの印刷ジョブに対して誤った操作を行うことを防止することができる。
なお、上述のフローチャートでは、複合機100の操作パネルからユーザIDを取得して、ユーザIDの印刷ジョブ情報を操作パネルに表示する場合について説明したが、ユーザが印刷ジョブを投入したクライアント端末からユーザIDを取得し、取得したユーザIDに対応する印刷ジョブ情報を、ネットワークを介してクライアント端末に送信して表示してもよい。
このように、ユーザIDを用いてユーザが印刷要求を行った印刷ジョブのみが操作パネルに表示されるため、他のユーザによる誤った印刷の停止指示や再開指示が行われることを防止することができるため、ユーザの利便性を向上することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本発明が適用される複合機の構成例について、第1および第2の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第1または第2の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。本実施の形態では、第1の実施の形態で示した図6の印刷ジョブ管理処理のフローチャートにおいて、一時停止処理を後述する図15で示す一時停止処理に代えて処理を行うものである。
一時停止処理の詳細について説明する。図15は、指示取得部、状態特定部が行う一時停止処理手順を示すフローチャートである。
指示取得部135は、ユーザIDを取得する(ステップS1501)。具体的には、クライアント端末から停止指示とともに受付けたユーザIDを取得する。状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132から、取得されたユーザIDを検索する(ステップS1502)。状態特定部136は、ユーザIDに対応する印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1503)。
印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1503:Yes)、ジョブ状態が“印刷待ち”であるか否かを判断する(ステップS1504)。ジョブ状態が“印刷待ち”であると判断した場合には(ステップS1504:Yes)、ジョブ状態を“停止中”に変更する(ステップS1505)。ジョブ状態が“印刷待ち”でないと判断した場合には(ステップS1504:No)、ステップS1506に進む。
状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132から、対象ユーザIDを検索する(ステップS1506)。状態特定部136は、ユーザIDに対応する印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1507)。印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1507:Yes)、ステップS1504に戻る。
印刷ジョブが存在しないと判断した場合には(ステップS1507:No)、処理を抜ける。また、ステップS1503において、印刷ジョブが存在しないと判断した場合には(ステップS1503:No)、処理を抜ける。
このように、ユーザIDを取得することによって、“印刷待ち”状態の印刷ジョブを一括して“停止中”状態とすることができるため、ユーザの操作負担が軽減され、ユーザの利便性を向上することができる。
なお、印刷再開処理についても、同様の処理を行うことによって、対象であるユーザIDが同一の印刷ジョブ対して一括して“停止中”状態から“印刷待ち”状態に変更することができるため、ユーザの操作負担が軽減され、ユーザの利便性を向上することができる。
また、他の実施の形態として、上述した一時停止処理に代えて、図16で示す一時停止処理を行う場合を説明する。図16は、指示取得部、状態特定部が行う一時停止処理手順を示すフローチャートである。
指示取得部135は、ネットワーク制御部110から印刷ジョブIDを取得する(ステップS1601)。具体的には、クライアント端末から停止指示とともに受付けた印刷ジョブIDを取得する。状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132から、取得された印刷ジョブIDを検索する(ステップS1602)。状態特定部136は、印刷ジョブIDを検索することによって印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1603)。
印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1603:Yes)、印刷ジョブ情報記憶部132から、印刷ジョブIDに対応するユーザIDを特定する(ステップS1604)。状態特定部136は、ジョブ状態が“印刷待ち”であるか否かを判断する(ステップS1605)。ジョブ状態が“印刷待ち”であると判断した場合には(ステップS1605:Yes)、ジョブ状態を“停止中”に変更する(ステップS1606)。ジョブ状態が“印刷待ち”でないと判断した場合には(ステップS1605:No)、ステップS1607に進む。
状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132から、次のユーザIDを検索する(ステップS1607)。すなわち、現在検索されたユーザIDの後に格納されたユーザIDを検索する。状態特定部136は、ユーザIDを検索することによって印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1608)。印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1608:Yes)、ステップS1605に戻る。
印刷ジョブが存在しないと判断した場合には(ステップS1608:No)、処理を抜ける。また、ステップS1603において、印刷ジョブが存在しないと判断した場合には(ステップS1603:No)、処理を抜ける。
このように、印刷ジョブIDからユーザIDを特定し、取得された印刷ジョブID以降に印刷要求された印刷ジョブに対して、“印刷待ち”状態の印刷ジョブを“一時停止”状態とすることができるため、ユーザの操作負担が軽減され、ユーザの利便性を向上することができる。
なお、印刷再開処理についても、同様の処理を行うことによって、取得された印刷ジョブID以降に印刷要求された印刷ジョブで、かつ、取得された印刷ジョブIDとユーザIDが同一なすべての印刷ジョブに対して“停止中”状態から“印刷待ち”状態に変更することができるため、ユーザの操作負担が軽減され、ユーザの利便性を向上することができる。
さらに、他の実施の形態として、上述した一時停止処理に代えて、図17で示す一時停止処理を行う場合を説明する。図17は、指示取得部、状態特定部が行う一時停止処理手順を示すフローチャートである。
指示取得部135は、ユーザIDを取得する(ステップS1701)。具体的には、クライアント端末から停止指示とともに受付けたユーザIDを取得する。状態特定部136は、印刷ジョブ情報記憶部132の最後尾から、取得されたユーザIDを検索する(ステップS1702)。状態特定部136は、ユーザIDに対応する印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1703)。
印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1703:Yes)、ジョブ状態が“印刷待ち”であるか否かを判断する(ステップS1704)。ジョブ状態が“印刷待ち”であると判断した場合には(ステップS1704:Yes)、ジョブ状態を“停止中”に変更する(ステップS1705)。ジョブ状態が“印刷待ち”でないと判断した場合には(ステップS1704:No)、ステップS1701に戻る。
このように、ユーザIDを指定することによって、最新に投入された印刷ジョブのジョブ状態を“印刷待ち”から“停止中”に変更することができるため、ユーザの操作負担が軽減され、ユーザの利便性を向上することができる。
なお、印刷再開処理についても、同様の処理を行うことによって、最新に投入された印刷ジョブのジョブ状態を“停止中”から“印刷待ち”に変更することができるため、ユーザの操作負担が軽減され、ユーザの利便性を向上することができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本発明が適用される複合機の構成例について、第1〜第3の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第1〜第3の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。本実施の形態では、第1の実施の形態で示した図6のフローチャートに代えて、図18で示す自動再開処理を行うものである。図18は、印刷ジョブ制御部が行う自動再開処理手順を示すフローチャートである。
印刷ジョブ制御部133は、印刷順記憶部134において、印刷ジョブIDを検索する(ステップS1801)。印刷ジョブ制御部133は、印刷ジョブIDを検索することによって印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1802)。印刷ジョブが存在しないと判断した場合には(ステップS1802:No)、すなわち、スクジューリングされていた印刷ジョブがすべて完了し、印刷待ちが存在しない場合に、印刷ジョブ情報記憶部132において、ジョブ状態を検索する(ステップS1803)。
ジョブ状態が“停止中”の印刷ジョブが存在するか否かを判断する(ステップS1804)。ジョブ状態が“停止中”の印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1804:Yes)、ジョブ状態が“停止中”のすべての印刷ジョブについて、ジョブ状態を“印刷待ち”に変更する(ステップS1805)。印刷順変更処理を行う(ステップS1806)。
ステップS1802において、印刷ジョブが存在すると判断した場合には(ステップS1802:Yes)、処理を抜ける。また、ステップS1804において、ジョブ状態が“停止中”の印刷ジョブが存在しないと判断した場合には(ステップS1804:No)、処理を抜ける。
このように、“印刷待ち”の印刷ジョブがすべて印刷完了した場合において、“停止中”の印刷ジョブが存在する場合には、ユーザが操作することなく、印刷処理が行われるため、印刷ジョブは混雑が解消した時点で自動的に出力され、ユーザは混雑状況を監視する必要がなく、ユーザの利便性を向上することができる。
なお、印刷ジョブに対して、印刷の停止指示を行う場合に、上述した自動解除処理を行うか行わないかを設定することができるようにして、自動解除処理を行うと設定した印刷ジョブについてのみ、自動解除処理を行うようにしてもよい。
また、ステップS1805において、“停止中”状態のすべての印刷ジョブを“印刷待ち”状態にするのではなく、検索された“停止中”状態の印刷ジョブのうちの1つの印刷ジョブのジョブ状態を“印刷待ち”に変更することとしてもよい。これにより、複数の“停止中”状態の印刷ジョブが存在する場合であっても、1つずつ印刷停止状態が解除されるため、途中に新たな印刷ジョブが投入された場合には、停止状態解除前の印刷ジョブに優先して、新たに投入された印刷ジョブが実行される。
なお、上述した第1〜第4の実施の形態で説明した個々の処理は、それぞれ自由に組合せて実施してもよい。