JP2007175875A - 制御装置、液滴吐出装置、液滴吐出方法、およびプログラム - Google Patents

制御装置、液滴吐出装置、液滴吐出方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】液滴イジェクタの不吐出や吐出方向曲がりに起因する筋の発生を防止すると共に画質を向上させる。
【解決手段】インク滴を吐出する記録ヘッド20とインク滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる反応液滴を吐出する反応液ヘッド24とを備えた液滴吐出装置10において、記録ヘッド20及び反応液ヘッド24のうち少なくとも記録ヘッド20を記録用紙の同一領域に対して相対的に複数回走査させ、該複数回の走査のうち、1回目の走査におけるインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における上記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における上記割合が2回目以降の走査における上記割合よりも小さくなるように記録ヘッド20及び反応液ヘッド24の液滴の吐出を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液滴を吐出する液滴イジェクタを備えたヘッドにより記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置および液滴吐出方法と、該液滴吐出装置を制御する制御装置およびプログラムに関するものである。
液滴を吐出する液滴イジェクタが複数配列されたヘッドを備え、液滴イジェクタからインク滴を吐出して画像の記録を行うインクジェット方式のプリンタが広く普及している。また、近年、インクジェット方式のプリンタにおいて、画像濃度の向上、用紙内部へのインクのにじみ(フェザリング)の改善、乾燥時間の短縮等を目的として、各色のインク液に加えて、該インク液の成分を凝集、増粘、或いは不溶化させる反応液(または処理液ともいう)を用紙に塗布する2液反応システムが採用されている。
しかしながら、反応液を吐出することにより、インク液滴の横方向への広がりが小さくなるため、ヘッドの液滴イジェクタの不吐出や方向性曲がりにより、筋状の画質欠陥が目立ちやすくなる。
記録ヘッドを主走査方向に走査させつつ、記録用紙を副走査方向に移動させて印字するPWA(Partial Width Array)方式のインクジェットプリンタでは、マルチパス記録方式を採用することができるため、記録ヘッドのノズル毎の吐出特性のばらつきが分散され、画質の低下を防止することができる。マルチパス記録方式とは、記録ヘッドのノズルの配列方向に記録媒体を微小移動させ該ノズルの配列方向と交差する方向に該記録ヘッドを複数回走査(マルチパス)することにより、異なるノズル群で記録媒体の同一領域に間引かれた画像を補完的に記録して画像を完成させる方式のことである。
ところが、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状の記録ヘッドを持ち、記録ヘッドは固定して記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA(Full Width Array)方式のインクジェットプリンタでは、基本的にヘッドを固定して記憶用紙を搬送するため、こうしたマルチパス印字を行うことができず、液滴イジェクタの欠陥は特に大きな問題となる。
そこで、不吐出イジェクタ近傍には処理液を吐出させないで、不吐出イジェクタ近傍に吐出されたインクをにじませ、白筋を見えにくくするインクジェットプリント装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、不吐出イジェクタおよび不吐出イジェクタ近傍に処理液を吐出させ、処理液を呼び水式に太らせて、白筋を見えにくくするインクジェットプリント装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、着弾位置がずれるインクドットに対し、ずれ方向と逆側に処理液を着弾させ、インクを理想位置の方向に浸透させるインクジェット記録装置も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2002−067296号公報 特開2002−067297号公報 特開2004−122534号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の装置では、不吐出イジェクタ近傍での白筋はなくなるが、反応液を吐出した部分と吐出しない部分とで濃度差、色調差が大きくなるため、スジが目立ち良好な画質は得られない。また、特許文献2に記載の装置では、呼び水式に太らせた部分とそれ以外の部分で、やはり濃度差、色調差が大きくなるため、スジが目立ち良好な画質は得られない。さらにまた、特許文献3に記載の装置では、液滴が全く吐出されない或いは滴量が少ない不吐出イジェクタには対応できない。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、液滴イジェクタの不吐出や吐出方向曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる制御装置、液滴吐出装置、液滴吐出方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の制御装置は、色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、を備えた液滴吐出装置を制御する制御装置であって、前記第1のヘッド及び第2のヘッドのうち少なくとも第1のヘッドを記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査する走査制御手段と、前記複数回の走査のうち、1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する前記第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における前記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における前記割合が2回目以降の走査における前記割合よりも小さくなるように、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドの吐出を制御する吐出制御手段と、を含んで構成されている。
この制御装置では、走査制御手段は、少なくとも第1のヘッドで記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査するように制御する。例えば、記録媒体に対してヘッドを移動させてもよいし、ヘッドに対して記録媒体を移動させてもよいし、両者を移動させてもよい。
なお、第2の液滴を2回目以降だけでなく1回目の走査でも吐出させるのであれば、走査制御手段は、第1のヘッド及び第2のヘッドで記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査するように制御する。また、第2の液滴を2回目以降の走査のみ吐出させる(第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合を0とする)のであれば、第1のヘッドのみ記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査するように制御する。
吐出制御手段は、1回目の走査における第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における該割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における該割合が2回目以降の走査における該割合よりも小さくなるように第1のヘッド及び第2のヘッドの吐出を制御する。
すなわち、1回目の走査では、第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を記録媒体に付与する割合を小さくするため、記録媒体に付与された第1の液滴が記録媒体上で広がり、第1の液滴イジェクタに吐出不良のイジェクタが含まれていた場合であっても、スジが目立ちにくくなる。
また、2回目以降の走査では、第2の液滴を記録媒体に付与する割合を大きくするため、濃度を向上させ、フェザリングを押えることができる。さらに、吐出不良の部分とそれ以外の部分とで濃度差や色調差が目立ちにくくなる。
なお、第1の範囲は、記録媒体に付与された第1の液滴が所定サイズ以上広がるような範囲とすることが好ましく、第2の範囲は、記録媒体に付与された第1の液滴の濃度が向上し、フェザリングを押えることができるような範囲とすることが好ましい。
より好ましくは、前記第1の範囲は0以上0.3以下とし、前記第2の範囲は0.1以上1以下とすることができる。
また、前記吐出制御手段は、前記1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量が前記2回目以降の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量よりも少なくなるように前記第1のヘッドの吐出を制御することができる。
1回目の走査で、第1の液滴を付与しすぎると、濃度や色調の点で画質が悪化するため、1回目の走査における第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量が2回目以降の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量よりも少なくなるようにすれば、画質は悪化せず、画質が向上する。
さらにまた、前記吐出制御手段は、前記1回目の走査における前記第1の液滴の滴量が前記2回目以降の走査における前記第1の液滴の滴量よりも少なくなるように前記第1のヘッドの吐出を制御することができる。
ここで、滴量とは1滴当たりの量をいう。このように、1回目の走査における第1の液滴の滴量を2回目以降の走査における適量よりも少なくすることにより、画質は向上する。
さらにまた、前記吐出制御手段は、前記1回目の走査における前記第2の液滴の滴量が前記2回目以降の走査における前記第2の液滴の滴量よりも少なくなるように前記第2のヘッドの吐出を制御することができる。
このように、1回目の走査における第2の液滴の滴量を2回目以降の走査における適量よりも少なくすることにより、1回目の走査で記録媒体に付与された第1の液滴が広がりやすくなるため、スジが目立たなくなる。
また、前記第1の液滴及び第2の液滴の表面張力は、25〜35mN/mとすることができる。
表面張力はある程度小さいほうが、1回目の走査で記録媒体に付与された第1の液滴が広がりやすくなる。
また、前記吐出制御手段による制御は、前記第1のヘッドに複数配列された前記第1の液滴イジェクタのうち、吐出不良の第1の液滴イジェクタを含む所定範囲内に配列された第1の液滴イジェクタで画像が形成される領域に対して行なわれるようにすることもできる。
ここで、吐出不良の液滴イジェクタとは、液滴イジェクタから全く液滴が吐出されない或いは吐出量が極端に少ない液滴イジェクタや吐出方向が曲がっている液滴イジェクタ等をいう。吐出不良の部分はスジが発生しやすいため、吐出不良の部分のみ1回目の走査と2回目以降の走査とで第1の液滴及び第2の液滴の吐出を上記のように制御すれば、液滴イジェクタの不吐出や方向性曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる。
また、前記吐出制御手段による制御は、前記記録媒体内の所定サイズ以上のベタ画像またはハーフトーン画像が形成される領域に対して行なわれるようにすることができる。
ベタ画像またはハーフトーン画像、特にある程度大きな面積を有するベタ画像またはハーフトーン画像に発生したスジは目立ちやすい。従って、所定サイズ以上のベタ画像またはハーフトーン画像を記録する場合に、1回目の走査と2回目以降の走査とで第1の液滴及び第2の液滴の吐出を上記のように制御すれば、液滴イジェクタの不吐出や方向性曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる。
本発明の液滴吐出装置は、色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の制御装置と、を含んで構成されている。
本発明の液滴吐出装置も、本発明の制御装置を含んで構成されているため、液滴イジェクタの不吐出や吐出方向曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる。
本発明の液滴吐出方法は、色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、を備えた液滴吐出装置で液滴を吐出する液滴吐出方法であって、前記第1のヘッド及び第2のヘッドのうち少なくとも第1のヘッドを記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査する走査制御工程と、前記複数回の走査のうち、1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する前記第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における前記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における前記割合が2回目以降の走査における前記割合よりも小さくなるように、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドの吐出を制御する吐出制御工程と、を含んで構成されている。
本発明の液滴吐出方法も、本発明の制御装置、液滴吐出装置と同様に作用するため、液滴イジェクタの不吐出や吐出方向曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる。
また、本発明のプログラムは、色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、を備えた液滴吐出装置を制御する制御処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記制御処理は、前記第1のヘッド及び第2のヘッドのうち少なくとも第1のヘッドを記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査する走査制御工程と、前記複数回の走査のうち、1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する前記第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における前記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における前記割合が2回目以降の走査における前記割合よりも小さくなるように、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドの吐出を制御する吐出制御工程と、を含んで構成されている。
本発明のプログラムも、本発明の制御装置と同様に作用するため、液滴イジェクタの不吐出や吐出方向曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる。
以上説明した如く本発明によれば、液滴イジェクタの不吐出や吐出方向曲がり等に起因するスジの発生を防止すると共に画質を向上させることができる、という優れた効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態に係る液滴吐出装置10の概略構成を示したブロック図である。この液滴吐出装置10は、CPU12、ROM14、RAM16を備え、それらはバス30で接続されている。CPU12は、液滴吐出装置10の各構成部の動作を制御する。ROM14には様々な処理ルーチンのプログラムが格納されており、CPU12はこのプログラムを実行することにより各種制御を行う。
さらに、この液滴吐出装置10は、色材を含むインク滴を吐出する記録ヘッド20、記録ヘッド20を駆動する記録ヘッド駆動回路18、記録ヘッド20から吐出されたインク滴の成分を凝集、増粘、或いは不溶化させる反応液を吐出する反応液ヘッド24、反応液ヘッド24を駆動する反応液ヘッド駆動回路22、画像形成時に記録用紙を搬送する紙送りモータ28、及び紙送りモータ28を駆動するための紙送り駆動回路26を備えている。
記録ヘッド駆動回路18は、CPU12から送信されるインク吐出データに応じて記録ヘッド20を駆動し、反応液ヘッド駆動回路22は、CPU12から送信される反応液吐出データに応じて反応液ヘッド24を駆動する。また、紙送り駆動回路26は、CPU12からの制御信号に応じて紙送りモータ28を駆動する。
記録ヘッド20は、記録用紙の幅に対応する長さのヘッドバー(不図示)に、インク滴を吐出する液滴イジェクタ50(図2(B)または(D)参照。)が用紙搬送方向と直交する方向に複数個配列されて構成された、記録用紙の最大幅に対応する記録領域を有するFWA方式のヘッドである。この液滴吐出装置10は、記録ヘッド20を固定したまま、記録用紙のみを搬送して記録を行うことによって、記録用紙の全幅に液滴を吐出することができる。
図2(B)、(D)に示すように、液滴イジェクタ50は、インク滴を吐出するためのノズル50A、ノズル50Aに連通する液滴圧力室50B、及び液滴圧力室50Bに接して設けられた圧電素子50Cを含んで構成されている。圧電素子50Cは、周知のように電圧を印加することにより形状が変化する性質を有しており、この形状変化を利用して液滴圧力室50B内に圧力をかけ、ノズル50Aからインク滴を吐出して、記録用紙上にドットを記録する。
また、この液滴吐出装置10は、「滴なし/滴あり」の2階調記録のみならず、小滴、大滴のように、インク滴のドットサイズ(滴量:1滴当たりの量)を異ならせて記録する多階調記録が可能な装置として構成されている。具体的には、図2(A)及び図2(C)に示すように圧電素子50Cに印加する駆動波形を制御することによって、例えば、ノズル50Aから大滴のインク滴(図2(B)参照)、小滴のインク滴(図2(D)参照)を吐出することができる。なお、ノズル50Aからインク滴を吐出しない場合(滴なし)には、ドットが形成されないような波形の電圧を印加することもできる。
反応液ヘッド24の構成は、記録ヘッド20と同様であるため、説明を省略する。ただし、反応液ヘッド24は、記録用紙の搬送方向に対して記録ヘッド20よりも上流側に配置され、記録用紙には常に反応液、インク滴の順序で液滴が吐出されるような構成となっている。
次に、この液滴吐出装置10の動作を説明する。
図3は、外部から印刷指令が入力されたときに起動される印刷処理ルーチンのプログラムのフローチャートであって、CPU12により実行される。なお、この液滴吐出装置10では、印刷モードが高速モードの場合には、記録ヘッド20で記録用紙を1回走査して画像を記録(1パス記録)し、印刷モードが低速モードの場合には、記録ヘッド20で記録用紙の同一領域を2回走査して補完的に画像を記録(2パス記録)する。
ステップ100では、画像データを取得する。
ステップ102では、印刷指令で指定された印刷モードが、高速モードであるか、低速モードであるかを判断する。高速モードは、例えば片面印刷モードや標準画質モード等、比較的高速で印刷されるモードをいい、低速モードは、例えば、高画質モードや両面印刷モード等、比較的低速で印刷されるモードをいう。
ステップ102で、指定された印刷モードが低速モードであると判断した場合には、2パス記録動作を行なうため、ステップ104で、まず、上記取得した画像データに基づいて1回目の走査(1パス目)のインク吐出データを生成する。なお、本実施の形態では、1パス目においてインク滴のみ吐出し反応液は吐出しない(インク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量の割合を0とする)ため、インク吐出データのみを生成する。このとき、1パス目のインク吐出データは、1パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量が2パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量より少なくなるようなドットサイズ(滴量)となるように生成する。すなわち、1パス目のドットサイズは、2パス目のドットサイズよりも小さくする。なお、1パス目のドットサイズと2パス目のドットサイズは、実験等により好適な値となるように予め設定しておく。
ステップ106では、上記生成した1パス目のインク吐出データを記録ヘッド駆動回路18に出力すると共に、紙送り駆動回路26に用紙搬送のための制御信号を出力して1パス目の記録を行なう。
ステップ108では、上記取得した画像データに基づいて2パス目のインク吐出データ及び反応液吐出データを生成する。インク吐出データは、2パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量が1パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量よりも多くなるようなドットサイズとなるように生成する。また、反応液吐出データは、2パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量の割合が、0.1以上1以下となるように生成することが好ましい。なお、この割合も、実験等により好適な値を求め予め設定しておく。
ステップ112では、上記生成した2パス目のインク吐出データを記録ヘッド駆動回路18に出力すると共に、上記生成した反応液吐出データを反応液ヘッド駆動回路22に出力する。更に、紙送り駆動回路26に制御信号を出力して記録用紙を戻すか、或いは同一経路に沿って再度搬送することにより、記録用紙の1パス目で記録した領域と同一の領域に2パス目のデータが記録されるように記録を行なう。なお、前述したように、反応液ヘッド24は、記録用紙の搬送方向に対して記録ヘッド20よりも上流側に配置されているため、記録用紙には常に反応液、インク滴の順序で液滴が吐出される。
一方、ステップ102で、指定された印刷モードが高速モードであると判断した場合には、1パス記録動作を行なうため、ステップ110で、1回の走査で画像が完全に形成されるようなインク吐出データと、インク滴の付与量に対して予め定められた割合の反応液付与量となるような反応液吐出データを生成する。そして、ステップ112で、該生成したインク吐出データ及び反応液吐出データを記録ヘッド駆動回路18、反応液ヘッド駆動回路22に出力し、紙送り駆動回路26を制御して記録用紙を搬送して1回の走査で画像を記録する。
ここで、図4〜図5を参照しながら、具体的な液滴吐出動作を説明する。
図4は、記録ヘッド20と反応液ヘッド24の記録用紙に対する配置状態を示した図である。同図に示すように、反応液ヘッド24は、記録ヘッド20よりも用紙搬送方向(図では矢印A)の上流側に配置されている。ここでは、一例として、インク滴が吐出されない不良イジェクタ50aが1個含まれている記録ヘッド20を図示した。従来は、FWA方式では1パス記録を行なうため、不良イジェクタ50a部分には白スジが生じてしまっていたが、本実施の形態では、上述したように2パス記録を行なうため、白スジの発生を抑えることができる。
まず、1パス目では、図5(A)に示すように、インク滴のみを吐出し、反応液滴は吐出しないように制御する。このとき、不良イジェクタ50aからはインク滴が吐出されないが、1パス目では反応液滴を吐出しないため、インク滴の成分は凝集、増粘、或いは不溶化せず、不吐出部分に不良イジェクタ50aの隣接イジェクタ50から吐出されたインク滴が拡がる。このためスジが目立たなくなる。また、1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量は2パス目と比較して少ないため、乾燥も早い。
次に、図5(B)に示すように、2パス目で反応液滴とインク滴の双方を吐出する。2パス目ではインク滴だけでなく反応液も吐出するため、濃度やフェザリング等の点で画質が向上する。
このように2パス記録を行なうにより、スジを目立たなくすることができると共に、画質を向上させることができる。また、反応液滴を吐出しない1パス目でインク滴の単位面積当たりの付与量、付与割合を多くしすぎると、濃度やフェザリングの点で画質が悪化してしまうが、ここでは、1パス目はインク滴の単位面積当たりの付与量、付与割合を2パス目より少なくし、反応液滴を吐出する2パス目で該付与量、付与割合を多くするようにしたため、画質を向上させることができる。
なお、ここでは、不良イジェクタ50aをインク滴が吐出されないイジェクタとして説明したが、インク滴の吐出方向が曲がっているイジェクタ、或いは吐出量が少ないイジェクタであっても、同様の効果がある。
また、画像の記録に用いるインク及び反応液の表面張力は、ある程度小さいことが好ましい(例えば、25〜35mN/m)。これにより、1パス目で記録用紙に付与されたインク滴が広がりやすくなる。
[第2の実施の形態]
本実施の形態では、2パス記録する場合に、不良イジェクタを含む所定範囲内に配列された液滴イジェクタで描画される領域では2パス記録を行ない、該範囲外の液滴イジェクタで描画される領域では1パス記録を行なう場合を例に挙げて説明する。
本実施の形態の液滴吐出装置10、および液滴イジェクタ50の構成は、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図6は、本実施の形態における印刷処理ルーチンのプログラムのフローチャートである。このプログラムも外部から印刷指示を入力したときに起動する。
ステップ200では、画像データを取得する。
ステップ202では、印刷指令で指定された印刷モードが、高速モードであるか、低速モードであるかを判断する。ここで、指定された印刷モードが低速モードであると判断した場合には2パス記録動作を行なうため、ステップ204で、まず不良イジェクタ情報を取得する。この不良イジェクタ情報は、記録ヘッド20に含まれる不良イジェクタの位置を示す情報であって、記録ヘッド20を液滴吐出装置10に装着するときにROM14等に記録するようにしてもよいし、記録ヘッド20に不良イジェクタ情報を記憶した記憶部を設け、該記憶部から記録ヘッド駆動回路18が読み出せるように構成してもよい。不良イジェクタ情報は、記録ヘッド20の製造時或いは製品出荷前などに吐出検査を行ない、吐出量や吐出方向が設計値から著しく乖離している液滴イジェクタについては、不良イジェクタとみなしてその位置情報を不良イジェクタ情報として記録しておく。
ステップ204では、不良イジェクタを含む所定範囲内に配置された液滴イジェクタ50で描画する領域(以下、不吐出領域)について1パス目のインク吐出データを生成する。また、本実施の形態においても、1パス目のインク吐出データは、1パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量が、2パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量より少なくなるようなドットサイズ(滴量)となるように生成する。
ステップ208では、上記生成した1パス目のインク吐出データを記録ヘッド駆動回路18に出力すると共に、紙送り駆動回路26に用紙搬送のための制御信号を出力して、不良イジェクタを含む所定範囲内に配置された液滴イジェクタ50のみインク滴を吐出させて画像の記録を行なう。
ステップ210では、全体の領域について2パス目のインク吐出データ及び反応液吐出データを生成する。
このとき、不吐出領域については、2パス記録を行なうため、インク吐出データは、2パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量が1パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量よりも多くなるようなドットサイズとなるように生成する。また、反応液吐出データは、2パス目のインク滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の記録用紙への単位面積当たりの付与量の割合が、0.1以上1以下となるように生成する。
また、不吐出領域以外については、2パス目のみで1パス記録を行なうため、1回の走査で画像が完成されるようなインク吐出データと、インク滴の付与量に対して予め定められた割合の反応液付与量となるような反応液吐出データを生成する。
ステップ214では、上記生成した2パス目のインク吐出データを記録ヘッド駆動回路18に出力すると共に、上記生成した反応液吐出データを反応液ヘッド駆動回路22に出力する。更に、紙送り駆動回路26に制御信号を出力して記録用紙を戻すか、或いは同一経路に沿って再度搬送する。これにより、不吐出領域については1パス目と2パス目とで補完的に画像が記録され、不吐出領域以外については、2パス目だけで完全な画像が記録される。なお、前述したように、反応液ヘッド24は、記録用紙の搬送方向に対して記録ヘッド20よりも上流側に配置されているため、記録用紙には常に反応液、インク滴の順序で液滴が吐出される。
一方、ステップ202で、指定された印刷モードが高速モードであると判断した場合には、全液滴イジェクタ50で1パス記録動作を行なうため、ステップ212で、1回の走査で画像が完全に形成されるようなインク吐出データと、インク滴の付与量に対して予め定められた割合の反応液付与量となるような反応液吐出データを生成する。そして、ステップ214で、該生成したインク吐出データ及び反応液吐出データを記録ヘッド駆動回路18、反応液ヘッド駆動回路22に出力し、紙送り駆動回路26を制御して記録用紙を搬送して1回の走査で画像を画像を記録する。
ここで、図4、図7を参照しながら、具体的な液滴吐出動作を説明する。
本実施の形態でも、図4に示すように、記録ヘッド20には、インク滴が吐出されない不良イジェクタ50aが1個含まれているものとする。
まず、図7(A)に示すように、1パス目では、不良イジェクタ50aを含む所定範囲内の液滴イジェクタ50でインク滴のみを吐出し、反応液滴は吐出しないように制御する。このとき、不良イジェクタ50aからはインク滴が吐出されないが、1パス目では反応液滴を吐出しないため、インク滴の成分は凝集、増粘、或いは不溶化せず、不吐出部分に不良イジェクタ50aの隣接イジェクタ50から吐出されたインク滴が拡がる。このためスジが目立たなくなる。また1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量は、2パス目と比較して少ないため、乾燥も早い。
次に、図7(B)に示すように、2パス目で、反応液滴とインク滴の双方を吐出する。2パス目ではインク滴だけでなく反応液も吐出するため、濃度やフェザリング等の点で画質が向上する。
このように不吐出領域で2パス記録を行なうにより、第1の実施の形態と同様に、スジを目立たなくすることができると共に、画質を向上させることができる。なお、ここでは、不良イジェクタ50aをインク滴が吐出されないイジェクタとして説明したが、インク滴の吐出方向が曲がっているイジェクタ、或いは吐出量が少ないイジェクタであっても、同様の効果がある。
なお、本実施の形態では、不良イジェクタ50aを含む所定範囲内の液滴イジェクタ50で描画される領域について2パス記録を行なう例について説明したが、これに限定されず、例えば、所定サイズ以上のベタ画像或いはハーフトーン画像が形成される領域について2パス記録を行なうようにしてもよい。これは、文字や線画のようにラインで描画される画像ではスジは目立たないが、ベタ画像やハーフトーン画像、特にある程度大きな面積のベタ画像やハーフトーン画像ではスジが目立ちやすいためであり、この領域で2パス記録を行なうようにすれば、スジの発生が抑えられ画質が向上する。
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、1パス目には反応液滴を吐出しない場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、1パス目で反応液滴を吐出してもよい。このとき、1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合が、2パス目の該割合よりも小さくなるように、インク吐出データ及び反応液吐出データを生成する。これによっても、1パス目は反応液滴が少なめに付与されるため、1パス目でインク滴が広がって、不良部分のスジを目立たなくさせることができる。なお、このとき、1パス目のインク滴の反応液の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する反応液の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合は、0.3以下とすることが好ましい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、ドットサイズ(滴量)を調整することによって、1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合が、2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合よりも小さくなるように制御したが、滴量を調整するのではなく、間引きを行い印字率を調整することによって制御してもよい。間引く場合には、記録用紙の1パス目で記録した領域と同一の領域に2パス目のデータが補完的に記録されるようにインク吐出データを生成することが好ましい。
また、印字率及び滴量の双方を調整することによって、上記割合を制御するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、FWA方式の液滴吐出装置について説明したが、これに限定されず、PWA方式の液滴吐出装置に適用することもできる。
PWA方式では、一般的なマルチパス記録を行なうことができるが、このときも、前述のFWA方式の場合と同様に、1パス目では、インク滴のみを吐出させ、反応液滴は吐出せず、2パス目で以降では、反応液滴、インク滴を吐出するようにする。吐出順序は、上記実施の形態と同様に、反応液滴を吐出した後、インク滴を吐出するようにする。なお、少量であれば1パス目で反応液滴を吐出してもよい。これにより、PWA方式であっても、画質欠陥をカバーすることができ、より品質の高い記録ができる。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、単色で画像を記録する場合を例に挙げて説明したが、カラーで記録する場合も、上記実施の形態と同様の考え方で処理できる
具体的には、異なる2色のインク滴を重畳して記録する2次色、異なる3色のインク滴を重畳して記録する3次色の場合も、各色毎に、1パス目では、インク滴のみを吐出させ、反応液滴は吐出せず、2パス目で以降では、反応液滴、インク滴を吐出するようにする。このときも、吐出順序は、上記実施の形態と同様に、反応液滴を吐出した後、インク滴を吐出するようにする。また、上記と同様に、1パス目でも反応液滴を吐出するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では印刷モードに応じて、記録動作を異ならせる(1パス記録または2パス記録を行なう)ようにしたが、常時2パス記録を行なうようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、液滴吐出装置10単体で2パス記録動作を実行するようにしたが、記録ヘッド20で記録用紙の同一領域が2回走査されるように紙送り駆動回路26を制御したり、記録ヘッド20及び反応液ヘッド24から1パス目及び2パス目のインク滴及び反応液滴の吐出に用いられるインク吐出データ及び反応液吐出データを生成したりする機能を備えた外部の制御装置から、上記走査を制御する制御信号やインク吐出データ及び反応液吐出データを液滴吐出装置10に出力することによって、液滴吐出装置10の2パス記録動作を制御するようにしてもよい。このような構成によっても、上記と同様の効果を奏する。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、2パス記録を行なう例について説明したが、3パス以上走査して画像を記録するようにしてもよい。この場合も、上記第1及び第2の実施の形態と同様に、1パス目では、反応液滴を吐出しないか或いは2パス目に比べて少量の反応液滴を吐出するようにし、2パス目以降は、1パス目よりも単位面積当たりの付与量を多くして反応液及びインク滴を吐出すればよい。これによりスジの発生を抑えられると共に画質が向上する。
以下、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下に挙げる各実施例及び比較例では、不吐出イジェクタ(不吐出ノズル)が1個含まれ且つノズル間隔が1200npiの記録ヘッドを用い、1200×1200dpiの解像度で2パス記録を行ない、記録評価を行なった。記録媒体は、富士ゼロックスオフィスサプライ社製のC2紙を用いた。なお、各実施例および比較例に用いたインク及び反応液の組成を以下に示す。
(インクの組成)
Cabojet-300 (キャボット社製) (自己分散顔料/カルボン酸基) 4質量%
スチレン-アクリル酸-アクリル酸ナトリウム共重合体 0.5質量%
ジエチレングリコール 15質量%
グリセリン 5質量%
尿素 5質量%
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
イオン交換水 残部
なお、このインクの表面張力は、31.4mN/mであった。
(反応液の組成)
ジエチレングリコール 30質量%
2−フランカルボン酸(pKa=2.4) 4質量%
硝酸マグネシウム・6水和物 0.11質量%
水酸化ナトリウム 0.75質量%
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
イオン交換水 残部
なお、この液体の表面張力は31.0mN/mであった。
(実施例1〜10,比較例1〜5の記録条件)
図8は、実施例1〜10、及び比較例1〜5の記録条件を示した表である。以下、各実施例及び各比較例の記録条件について詳細に説明する。
・実施例1
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を2[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・実施例2
1パス目:反応液については、印字率25%の間引きパターン且つ滴量(DR1st.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.06[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を2[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.13であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1.5[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.33[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.50であった。
・実施例3
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.67[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、印字率50%の間引きパターン且つ滴量(DI2nd.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.45[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.50であった。
・実施例4
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、印字率50%の間引きパターン且つ滴量(DI1st.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・実施例5
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.89[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・実施例6
1パス目:反応液については、印字率25%の間引きパターン且つ滴量(DR1st.)を2[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.11[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.67[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.17であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、印字率70%の間引きパターン且つ滴量(DI2nd.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.62[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.36であった。
・実施例7
1パス目:反応液については、印字率25%の間引きパターン且つ滴量(DR1st.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.06[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、印字率75%の間引きパターン且つ滴量(DI1st.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.50[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.11であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・実施例8
1パス目:反応液については、印字率25%の間引きパターン且つ滴量(DR1st.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.06[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.67[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.08であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・実施例9
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を2[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を0.5[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.11[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.89[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.13であった。
・実施例10
1パス目:反応液については、印字率50%の間引きパターン且つ滴量(DR1st.)を1.1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.13[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、印字率50%の間引きパターン且つ滴量(DI1st.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.28であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・比較例1
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.22[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.67[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.33であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1.5[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.33[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.50であった。
・比較例2
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を2[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、印字率25%の間引きパターン且つ滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.06[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.89[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.06であった。
・比較例3
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.22[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.67[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.33であった。
2パス目:1パス目と同一の条件で2パス目の記録を行った。
・比較例4
1パス目:反応液については、印字率50%の間引きパターン且つ滴量(DR1st.)を1.25[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.14[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、印字率50%の間引きパターン且つ滴量(DI1st.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.31であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を1[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.22[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を3[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.67[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.33であった。
・比較例5
1パス目:反応液については、滴量(DR1st.)を0[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R1st.)0.00[mg/cm2]で1パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI1st.)を2[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I1st.)0.45[mg/cm2]で1パス目を記録した。1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R1st./I1st.)は、0.00であった。
2パス目:反応液については、滴量(DR2nd.)を0.03[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(R2nd.)0.07[mg/cm2]で2パス目を記録した。また、インク滴については、滴量(DI2nd.)を4[pl]とすることにより、単位面積当たりの付与量(I2nd.)0.89[mg/cm2]で2パス目を記録した。2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合(R2nd./I2nd.)は、0.08であった。
(評価)
図9は、実施例1〜10及び比較例1〜5の各々の記録結果の評価を示した表である。ここでは、不吐出部分のスジ、濃度、フェザリングの発生状態の3点について目視で観察し評価した。なお、評価基準は以下の通りであり、○及び△が許容レベルである。
「不吐出部分のスジ」
○:スジが視認できない程度に改善されているもの
△:スジが視認できるが目立ちにくいもの
×:スジが目立つもの
「濃度」
○:良好な濃度と色調が得られたもの
△:濃度や色調が許容レベルのもの
×:濃度や色調が許容レベル以下のもの
「フェザリング」
○:滲みが少ないもの
△:滲みは発生しているが、許容レベルのもの
×:滲みが許容レベル以下のもの。
図9から明らかなように、実施例1〜10の記録結果の評価は、不吐出部分のスジ、濃度、フェザリングの発生状態の3点について良好な評価が得られた。
また、比較例1、3、4は、不吐出部分のスジの改善の点で良好な結果が得られなかった。比較例2、5は、濃度やフェザリングの点で良好な結果が得られなかった。なお、実施例9及び比較例5から、2パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合が0.1以上の場合に良好な濃度や色調が得られると共に滲みが少なくなり、実施例10及び比較例4から、1パス目のインク滴の単位面積当たりの付与量に対する反応液滴の単位面積当たりの付与量の割合が0.3以下の場合に不吐出部分のスジが改善するということが判った。
第1及び第2の実施の形態に係る液滴吐出装置の概略構成を示したブロック図である。 液滴イジェクタの構成、液滴イジェクタの圧電素子に印加する電圧の駆動波形、及びと該駆動波形に対応して吐出されるドットのサイズを模式的に説明する図である。 第1の実施の形態で実行される印刷処理ルーチンのプログラムのフローチャートである。 記録ヘッドと反応液ヘッドの記録用紙に対する配置状態を示した図である。 (A)は、第1の実施の形態の1パス目のインク滴の吐出状態を説明する説明図であり、(B)は、2パス目のインク滴及び反応液滴の吐出状態を説明する説明図である。 第2の実施の形態で実行される印刷処理ルーチンのプログラムのフローチャートである。 (A)は、第2の実施の形態の1パス目のインク滴の吐出状態を説明する説明図であり、(B)は、2パス目のインク滴及び反応液滴の吐出状態を説明する説明図である。 実施例1〜10及び比較例1〜5の各記録条件を示した表である。 図8で示した記録条件で2パス記録を行なった場合の、実施例1〜10及び比較例1〜5の各々の記録結果の評価を示した表である。
符号の説明
10 液滴吐出装置
12 CPU
14 ROM
16 RAM
18 記録ヘッド駆動回路
20 記録ヘッド
22 反応液ヘッド駆動回路
24 反応液ヘッド
26 紙送り駆動回路
28 紙送りモータ
50 液滴イジェクタ
50A ノズル
50B 液滴圧力室
50C 圧電素子

Claims (11)

  1. 色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、を備えた液滴吐出装置を制御する制御装置であって、
    前記第1のヘッド及び第2のヘッドのうち少なくとも第1のヘッドを記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査する走査制御手段と、
    前記複数回の走査のうち、1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する前記第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における前記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における前記割合が2回目以降の走査における前記割合よりも小さくなるように、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドの吐出を制御する吐出制御手段と、
    を含む制御装置。
  2. 前記第1の範囲は0以上0.3以下であり、前記第2の範囲は0.1以上1以下である請求項1記載の制御装置。
  3. 前記吐出制御手段は、前記1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量が前記2回目以降の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量よりも少なくなるように前記第1のヘッドの吐出を制御する請求項1または2記載の制御装置。
  4. 前記吐出制御手段は、前記1回目の走査における前記第1の液滴の滴量が前記2回目以降の走査における前記第1の液滴の滴量よりも少なくなるように前記第1のヘッドの吐出を制御する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の制御装置。
  5. 前記吐出制御手段は、前記1回目の走査における前記第2の液滴の滴量が前記2回目以降の走査における前記第2の液滴の滴量よりも少なくなるように前記第2のヘッドの吐出を制御する請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の制御装置。
  6. 前記第1の液滴及び第2の液滴の表面張力は、25〜35mN/mである請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の制御装置。
  7. 前記吐出制御手段による制御は、前記第1のヘッドに複数配列された前記第1の液滴イジェクタのうち、吐出不良の第1の液滴イジェクタを含む所定範囲内に配列された第1の液滴イジェクタで画像が形成される領域に対して行なわれる請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の制御装置。
  8. 前記吐出制御手段による制御は、前記記録媒体内の所定サイズ以上のベタ画像またはハーフトーン画像が形成される領域に対して行なわれる請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の制御装置。
  9. 色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、
    前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の制御装置と、
    を含む液滴吐出装置。
  10. 色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、を備えた液滴吐出装置で液滴を吐出する液滴吐出方法であって、
    前記第1のヘッド及び第2のヘッドのうち少なくとも第1のヘッドを記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査する走査制御工程と、
    前記複数回の走査のうち、1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する前記第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における前記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における前記割合が2回目以降の走査における前記割合よりも小さくなるように、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドの吐出を制御する吐出制御工程と、
    を含む液滴吐出方法。
  11. 色材を含む第1の液滴を吐出する第1の液滴イジェクタが複数配列された第1のヘッドと、前記第1の液滴の成分を増粘、凝集、または不溶化させる第2の液滴を吐出する第2の液滴イジェクタが複数配列された第2のヘッドと、を備えた液滴吐出装置を制御する制御処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記制御処理は、
    前記第1のヘッド及び第2のヘッドのうち少なくとも第1のヘッドを記録媒体の同一領域に対して相対的に複数回走査する走査制御工程と、
    前記複数回の走査のうち、1回目の走査における前記第1の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量に対する前記第2の液滴の記録媒体への単位面積当たりの付与量の割合が第1の範囲となり、2回目以降の走査における前記割合が第1の範囲より高い第2の範囲となり、かつ1回目の走査における前記割合が2回目以降の走査における前記割合よりも小さくなるように、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドの吐出を制御する吐出制御工程と、
    を含むプログラム。
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