JP2007175836A - 打撃工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】打撃子の駆動による振動を効果的に吸収することができる打撃工具を提供する。
【解決手段】サブシリンダ32B内には、カウンタウェイトユニット53が配置されている。カウンタウェイト50は、サブシリンダ32B内で前後方向に摺動可能に配置されている。第2バネ51は、カウンタウェイト50の前側において、カウンタウェイト50と制振ハウジング32との間に介装されている。サブピストン52は、カウンタウェイト50の後側において、サブシリンダ32B内で前後方向に摺動可能に配置され、カウンタウェイト50と共に空気室55を画成している。サブピストン52の後端部52Aは、サブシリンダ32Bから突出し、運動変換ハウジング31内に位置している。サブピストン52は、第2バネ51の付勢力、カウンタウェイト50、及び空気室55内の空気により、常に後端側へ付勢されカム54に当接するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、打撃工具に関し、特に、制振機構を有する打撃工具に関する。
従来から制振機構を有する打撃工具が提案されている。例えば、互いに接続されたハンドル部、モータハウジング、及びギヤハウジングからなるケーシングを備える打撃工具では、モータハウジングに電動モータが収納され、ギヤハウジングは、運動変換ハウジングと、制振ハウジングと、打撃ハウジングとを備えている。運動変換ハウジング内には、電動モータの回転運動を往復運動に変換する運動変換機構が設けられている。打撃ハウジング内には、電動モータの回転軸と直交する方向に延びるシリンダが設けられている。シリンダの先端側には工具保持部が設けられ、先端工具が着脱自在に取付けられる。
また、シリンダには、その内周に摺動可能にピストンが設けられている。ピストンは、運動変換機構により、シリンダの内周に沿って往復運動される。シリンダ内の先端側には打撃子が、シリンダの内周に摺動可能に設けられている。シリンダ内であってピストンと打撃子との間には空気室が画成されている。打撃子の先端側には、中間子がシリンダ内に前後方向に摺動可能に設けられている。上述の先端工具は、中間子の先端側に位置している。
制振ハウジングは、打撃ハウジングの側方に設けられ、空気通路を介して打撃ハウジングと連通している。また、制振ハウジング、カウンタウェイト、打撃ハウジング、シリンダ、及びピストンにより画成される空間は、密閉空間となるように構成されている。制振ハウジングには、ピストンの往復方向と平行に往復運動可能なカウンタウェイトと、カウンタウェイトの両端にそれぞれ設けられた2本のバネが配置されている。
そして、電動モータの回転駆動力は、運動変換機構に伝達され、運動変換機構により、ピストンは、シリンダ内において往復運動される。ピストンの往復運動により空気室中の空気の圧力は上昇及び低下を繰り返し、打撃子に打撃力を付与する。打撃子が前進して中間子の後端に衝突し、中間子を介して打撃力が先端工具に伝達される。これにより、被削材は破砕される。
また、打撃工具の動作中に、ピストンが、先端側に移動すると、制振ハウジング、カウンタウェイト、打撃ハウジング、シリンダ、及びピストンにより画成される空間は、密閉空間であるので、カウンタウェイトは、後端側に移動する。逆に、ピストンが後端側に移動すると、カウンタウェイトは先端側に移動する。このように、ピストンの往復運動に連動して、カウンタウェイトが往復運動するように構成されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−299036号公報
しかし、上記の打撃工具では、制振ハウジングと打撃ハウジングとを空気通路で連通し、制振ハウジング、カウンタウェイト、打撃ハウジング、シリンダ、及びピストンにより画成される空間を密閉空間とする必要があるため、打撃工具の構造が複雑となり、高価となっていた。また、打撃工具のシリンダ周辺及びピストン周辺には、潤滑性を保持するための潤滑材が封入されている。打撃工具の使用と共に、この潤滑材が空気通路に移動するなどしてカウンタウェイトの動作に影響をきたす恐れがある。更に、制振ハウジングを打撃ハウジングの側方に設けているため、壁際等の作業の低下を招いていた。
そこで、本発明は、上記問題点を解決すると共に、打撃子の駆動による振動を効果的に吸収することができる打撃工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに収容され、回転駆動力を発生する電動モータと、前記ハウジングに収容されたシリンダと、前記シリンダ内周に摺動可能に設けられたピストンと、前記電動モータの回転駆動力を前記ピストンの往復運動に変換する運動変換部と、前記ピストンの往復運動により駆動される打撃子とを備えた打撃工具において、前記電動モータの回転駆動力により回転するカムと、前記カムに当接し、前記カムの回転により、前記ピストンの往復運動に対し平行に往復運動するサブピストンと、前記サブピストンの往復運動により、前記ピストンの往復運動に対し平行に往復運動するカウンタウェイトとを備えた打撃工具を提供している。
ここで、前記カムには、凹部又は孔が形成されていることが好ましい。
更に、前記カムの重心位置は、前記カムの回転中心と一致することが好ましい。
また、前記カウンタウェイトを前記サブピストンに向かって付勢する弾性体を更に備えることが好ましい。
また、前記電動モータの回転駆動力を出力する出力軸と、前記出力軸の回転による回転駆動力を前記運動変換部に伝達する伝達軸とを更に有し、前記カムは、前記伝達軸に固定されていることが好ましい。
また、前記打撃子の打撃力により往復駆動される先端工具と、前記先端工具を保持し回転可能に設けられた工具保持部と、前記電動モータの回転駆動力を出力する出力軸と、前記出力軸の回転による回転駆動力を前記運動変換部に伝達する第1伝達軸と、前記出力軸の回転による回転駆動力を前記工具保持部に伝達する第2伝達軸とを更に有し、前記カムは、前記第2伝達軸に固定されていることが好ましい。
また、前記カウンタウェイトを前記サブピストンに向かって付勢する第1弾性体と、前記カウンタウェイトを反前記サブピストン方向に向かって付勢する第2弾性体とを更に備えることが好ましい。
また、前記サブピストンと、前記カウンタウェイトと、前記ハウジングとにより、空気室が画成され、前記サブピストンが前記カウンタウェイト側に移動すると前記空気室内の空気を介して前記カウンタウェイトは移動することが好ましい。
また、前記空気室を画成する前記ハウジングには、前記空気室と外部とに連通する連通孔が形成され、前記打撃子の打撃力により往復駆動される先端工具と、前記先端工具の前記ピストン側への移動と連動して移動し、当該移動により前記連通孔を開閉可能なスライド部材とを更に有することが好ましい。
請求項1に記載の打撃工具によれば、電動モータの回転駆動力により回転するカムと、カムに当接しカムの回転により、ピストンの往復運動に対し平行に往復運動するサブピストンと、サブピストンの往復運動により、ピストンの往復運動に対し平行に往復運動するカウンタウェイトとを備えている。よって、打撃子の駆動による振動を低減することができ、打撃工具の操作性を向上させることができる。
請求項2に記載の打撃工具によれば、カムには、凹部又は孔が形成されているので、カムの重心の位置をカムの回転中心に一致させることができる。
請求項3に記載の打撃工具によれば、カムの重心位置は、カムの回転中心と一致しているので、カムの回転による振動の発生を抑制することができる。
請求項4に記載の打撃工具によれば、カウンタウェイトをサブピストンに向かって付勢する弾性体を更に備える。よって、カウンタウェイトの駆動をサブピストンの往復運動及び弾性体により行うことができるので、カウンタウェイトをより適切に駆動させることができる。
請求項5に記載の打撃工具によれば、電動モータの回転駆動力を出力する出力軸と、出力軸の回転による回転駆動力を運動変換部に伝達する伝達軸とを更に有し、カムは、前記伝達軸に固定されているので、カムを固定する軸を新たに設ける必要はなく打撃工具の簡略化を図ることができる。
請求項6に記載の打撃工具によれば、打撃子の打撃力により往復駆動される先端工具と、先端工具を保持し回転可能に設けられた工具保持部と、電動モータの回転駆動力を出力する出力軸と、出力軸の回転による回転駆動力を運動変換部に伝達する第1伝達軸と、出力軸の回転による回転駆動力を前記工具保持部に伝達する第2伝達軸とを更に有し、カムは、第2伝達軸に固定されているので、カムを固定する軸を新たに設ける必要はなく打撃工具の簡略化を図ることができる。更に、先端工具に対して、打撃力に加え、回転力を付与することができる。
請求項7に記載の打撃工具によれば、カウンタウェイトをサブピストンに向かって付勢する第1弾性体と、カウンタウェイトを反サブピストン方向に向かって付勢する第2弾性体とを更に備えるので、よって、カウンタウェイトの駆動をサブピストンの往復運動と第1弾性体及び第2弾性体の付勢力とにより行うことができるので、カウンタウェイトをより適切に駆動させることができる。
請求項8に記載の打撃工具によれば、サブピストンと、カウンタウェイトと、ハウジングとにより、空気室が画成され、サブピストンがカウンタウェイト側に移動すると空気室内の空気を介してカウンタウェイトは移動するので、打撃子が先端側に移動したときに、カウンタウェイトをカウンタウェイト側に移動させることができる。
請求項9に記載の打撃工具によれば、空気室を画成するハウジングには、空気室と外部とに連通する連通孔が形成され、打撃子の打撃力により往復駆動される先端工具と、先端工具のピストン側への移動と連動して移動し当該移動により連通孔を開閉可能なスライド部材とを更に有する。よって、連通孔が開状態にある時には、空気室は密閉されないので、電動モータを回転駆動させたとしても、カウンタウェイトは駆動しない。従って、打撃工具の無負荷時に上記の状態になるように構成すれば、無負荷時の振動の発生を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態による打撃工具について図1から図7(b)に基づき説明する。図1における左側を打撃工具1の先端側、右側を打撃工具1の後端側として以下説明する。打撃工具1は、互いに接続されたハンドル部10、モータハウジング20、及びギヤハウジング30からなるケーシングを備えている。
ハンドル部10には、電源ケーブル11が取付けられると共に、スイッチ機構12が内蔵されている。スイッチ機構12には、使用者により操作可能なトリガ13が機械的に接続されている。電源ケーブル11は、スイッチ機構を図示せぬ外部電源に接続し、トリガ13を操作することにより、後述の電動モータ21と外部電源との接続と断続とを切換えることができるようになっている。
モータハウジング20は、ハンドル部10の先端側下部に設けられている。電動モータ21は、モータハウジング20内に収納されている。電動モータ21は、その回転駆動力を出力する出力軸22を備えている。出力軸22の先端には、ピニオンギヤ23が設けられており、ギヤハウジング30内に位置している。
ギヤハウジング30は、運動変換ハウジング31と、制振ハウジング32と、打撃ハウジング33とを備えている。運動変換ハウジング31は、モータハウジング20の上部に位置し、その後端はハンドル部10と接続されている。打撃ハウジング33は、モータハウジング20の上部に位置し、制振ハウジング32は、打撃ハウジング33とモータハウジング20との間に位置している(図2も参照)。
運動変換ハウジング31内には、出力軸22と平行に延びるクランク軸34が回転可能に支承されている。クランク軸34の下端には、ピニオンギヤ23と噛合するギヤ35が同軸固定されている。クランク軸34の上端部には、運動変換機構36が設けられている。運動変換機構36について、図1のIII−III線に沿った水平断面図である図2に基づき説明する。運動変換機構36は、クランクウェイト37、クランクピン38、及びコンロッド39を有している。クランクウェイト37は、クランク軸34の上端に固定されている(図1)。クランクピン38は、クランクウェイト37の端部に固定されている。コンロッド39の後端には、クランクピン38が挿入されている。
図1に示すように、打撃ハウジング33には、打撃ハウジング33内と、制振ハウジング32内とを連通する第1連通孔33aが形成されている。打撃ハウジング33内には、出力軸22と直交する方向に延びるシリンダ40が設けられている。シリンダ40の中心軸と、出力軸22の回転軸は、同一平面上に位置している。また、シリンダ40の後端部は、電動モータ21と対向している。シリンダ40には、複数の吸気孔40aが形成されている。シリンダ40の先端側には工具保持部60が設けられ、先端工具61が着脱自在に取付けられる。シリンダ40の外周には、前後方向に摺動可能なスライドスリーブ41が、複数の吸気孔40a及び第1連通孔33aを開閉可能に設けられている。スライドスリーブ41は、第1バネ42により前方向へ付勢されている。
また、シリンダ40内には、その内周に摺動可能にピストン43が設けられている。ピストン43は、ピストンピン43Aを有し、コンロッド39の先端には、ピストンピン43Aが挿入されている。シリンダ40内の先端側には打撃子44が、シリンダ40の内周に摺動可能に設けられている。シリンダ40内であってピストン43と打撃子44との間には空気室45が画成されている。
打撃子44の先端側には、中間子46がシリンダ40内に前後方向に摺動可能に設けられている。中間子46の後端側の外周にはスリーブ47が設けられている。スリーブ47の後端部は、スライドスリーブ41に当接している。また、中間子46の後端側の外周には、ダンパ48及びダンパホルダ49が配置されている。上述の先端工具61は、中間子46の先端側に位置している。
制振ハウジング32には、シリンダ40と平行に延び、外気と運動変換ハウジング31とに連通する第2連通孔32aが形成されている。第2連通孔32a内には、サブシリンダ32Bが設けられている。図3(b)に示すように、サブシリンダ32B内には、カウンタウェイト50、第2バネ51、サブピストン52、及びカム54からなるカウンタウェイトユニット53が配置されている。また、カウンタウェイトユニット53は、打撃工具1の重心Gに対し、シリンダ40側に配置されている(図1)。
カウンタウェイト50は、サブシリンダ32B内で前後方向に摺動可能に配置されている。カウンタウェイト50の重心の摺動方向は、シリンダ40の中心軸及び出力軸22の回転軸と同一平面上に位置するように構成されている。第2バネ51は、カウンタウェイト50の前側において、カウンタウェイト50と制振ハウジング32との間に介装されている。
サブピストン52は、カウンタウェイト50の後側において、サブシリンダ32B内で前後方向に摺動可能に配置され、カウンタウェイト50と共に空気室55を画成している。空気室55と第1連通孔33aとは、互いに連通している(図1)。サブピストン52の後端部52Aは、サブシリンダ32Bから突出し、運動変換ハウジング31内に位置している。カム54は、クランク軸34のサブピストン52に対向する位置に同軸固定され、クランク軸34の回転と共に回転する。また、カム54は、肉厚部54Aと肉薄部54Bとを備え、肉厚部54Aには、開口部54cが形成されている。カム54の重心は、クランク軸34の中心軸上に位置している。また、サブピストン52は、第2バネ51の付勢力、カウンタウェイト50、及び空気室55内の空気により、常に後端側へ付勢されカム54に当接するように構成されている。
次に、第1の実施の形態による打撃工具1の動作について説明する。ハンドル部10を手で把持した状態で、先端工具61を図示せぬ被削材に押し当てる。これにより、先端工具61及び中間子46は後端側へ押され、スリーブ47の後端部47Aは、スライドスリーブ41を第1バネ42の付勢力に抗して後端側へ押す。スライドスリーブ41の後退によって、吸気孔40a及び第1連通孔33aは閉じられ、空気室45及び空気室55は密閉空間となる。
次に、トリガ12を引き、電動モータ21に電力を供給し回転駆動させる。この回転駆動力は、ピニオンギヤ23及びギヤ35を介してクランク軸34に伝達される。クランク軸34の回転は、運動変換機構36(クランクウェイト37、クランクピン38、及びコンロッド39)によって、シリンダ40内におけるピストン43の往復運動に変換される。ピストン43の往復運動により空気室45中の空気の圧力は上昇及び低下を繰り返し、打撃子44に打撃力を付与する。打撃子44が前進して中間子46の後端に衝突し、中間子46を介して打撃力が先端工具61に伝達される。これにより、被削材は破砕される。
次に、打撃工具1の動作時のカウンタウェイトユニット53の動作について、図3(a)から図7(b)に基づき説明する。図4は、クランク軸34(クランクウェイト37)の回転角度(横軸)と、ピストン43、打撃子44及びカウンタウェイト50の位置(縦軸)との関係を示している。横軸は、クランク軸34の反時計回り方向を正方向として規定され、図3(a)、図3(b)に示すクランク軸34の状態を0°としている。縦軸は、後端側を増加する方向として規定されている。また、曲線Aはピストン43の位置を示し、曲線Bは打撃子44の位置を示し、曲線Cは、カウンタウェイト50の位置を示している。尚、図3(a)、図3(b)は0°、360°の状態に相当し、図5(a)、図5(b)は90°の状態に相当し、図6(a)、図6(b)は180°(−180°)の状態に相当し、図7(a)、図7(b)は270°(−90°)の状態に相当する。
クランク軸34が、図6(a)、図6(b)の−180°にある状態を始点として説明する。図6(a)、図6(b)において、ピストン43及び打撃子44は、共に最も先端側に位置している。次に、図7(a)に示すようにクランク軸34の回転により、ピストン43は、後端側に移動する。これにより、空気室45内の空気の圧力は低下し、圧力の低下により打撃子44は後端側へ引っ張られると共に、後述する中間子46への衝突による反発力によって後端側へ移動する。この時、サブピストン52の後端部52Aは、肉薄部54Bに当接し、サブピストン52は最も後端側に位置している。
次に、クランク軸34の回転により、ピストン43は最も後端側へ移動し(図3(a))、更にクランク軸34の回転により、先端側へ移動する(図5(a))。この時、打撃子44は、上述の空気の引っ張りの慣性及び後述する中間子46への衝突による反発力によって後端側へ移動する。また、図3(b)、図5(b)に示すように、クランク軸34の回転により、サブピストン52の後端部52Aは、肉厚部54Aに当接するので、サブピストン52は先端側へ移動する。これにより、空気室55内の空気の圧力は上昇し、カウンタウェイト50は、先端側へ移動する。この時、第2バネ51は圧縮される。
また、ピストン43の先端側への移動、及び打撃子44の後端側への移動によって、クランク軸34の回転角度が約110°の時に、ピストン43及び打撃子44が最も接近し、空気室45内の空気の圧力は最も上昇する。空気の圧力の上昇により、打撃子44は、勢いよく先端側へ移動する。そして、クランク軸34の回転角度が約170°の時に、打撃子44は、最も先端側に位置し、かつ中間子46の後端に衝突し、中間子46を介して打撃子44の打撃力が先端工具61に伝達される。
この時、図6(b)に示すように、サブピストン52のサブピストン52は、肉薄部54Bに当接するので、サブピストン52は後端側へ移動する。同時に、空気室55内の空気の圧力は低下し、空気の圧力の低下及び第2バネ51の付勢力によりカウンタウェイト50は後端側へ移動する。このように、本実施の形態の打撃工具1によれば、打撃子44が先端側へ移動するときは、カウンタウェイト50を後端側へ移動させ、打撃子44が後端側へ移動するときは、カウンタウェイト50を先端側へ移動させることができる。これにより、打撃子44の駆動による振動の発生を低減させることができ、打撃工具1の操作性を向上させることができる。また、本実施の形態では、カウンタウェイト50の駆動をカム54、サブピストン52、空気室55内の空気及び第2バネ51により行っているため、カウンタウェイト50をより適切に駆動させることができる。
また、カム54には開口部54cが形成され、カム54の重心はクランク軸34の中心軸上に位置しているので、カム54の回転による振動の発生を抑制することができる。また、カム54はクランク軸34に固定されているため、カム54を固定する軸を新たに設ける必要はなく打撃工具1の簡略化を図ることができる。また、先端工具61を図示せぬ被削材に押し当てることにより、スライドスリーブ41は後退し、吸気孔40a及び第1連通孔33aが閉じられ、空気室45及び空気室55は密閉空間となる。よって、無負荷時には、空気室45及び55は密閉空間とならないので、電動モータ21を回転駆動させたとしても、打撃子44及びカウンタウェイト50は駆動しない。従って、打撃工具1の無負荷時の振動の発生を抑制することができる。また、上記のような打撃工具1の構成にすることにより、従来の打撃工具のように空気通路を形成する必要がないので、シリンダ40周辺及びピストン43周辺に塗布された潤滑材によるカウンタウェイト50の動作への影響を抑制することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態における打撃工具101について、図8に基づき説明する。尚、第1の実施の形態と同一の部材については同一の番号を付し説明を省略し、異なる部分についてのみ説明をする。
図8に示すように、打撃ハウジング33内には、出力軸22と直交する方向に延びる回転シリンダ70が回転可能に支承されている。回転シリンダ70の後端部には、第1ベベルギヤ70Aが設けられている。回転シリンダ70の中心軸と出力軸22の回転軸とは同一平面上に位置している。また、回転シリンダ70の先端側には工具保持部60が設けられ、先端工具61が着脱自在に取付けられる。シリンダ40は、回転シリンダ70の内周に設けられている。
また、第1ギヤ35の下部には、第2ギヤ71がクランク軸34に同軸固定されている。運動変換ハウジング31内には、出力軸22と平行に延びる回転伝達軸72が回転可能に支承されている。回転伝達軸72の下端には、第2ギヤ71と噛合する第3ギヤ73が同軸固定されている。回転伝達軸72の上端には、第1ベベルギヤ70Aと噛合する第2ベベルギヤ72Aが設けられている。そして、カム54は、回転伝達軸72に固定されている。また、出力軸22に対するクランク軸34及び回転伝達軸72の減速率は、等しくなるように構成されている。
電動モータ21の回転駆動力は、ピニオンギヤ23、第1ギヤ35、第2ギヤ71、及び第3ギヤ73を介して回転伝達軸72に伝達される。回転伝達軸72の回転は、第2ベベルギヤ72A及び第1ベベルギヤ70Aを介して回転シリンダ70に伝達され、回転シリンダ70は回転する。回転伝達軸72から回転シリンダ70への回転の伝達において、回転速度は減速される。また、回転シリンダ70の回転により、先端工具に回転力が付与される。尚、第1の実施の形態と同様に、ピストン43及び打撃子44による打撃力が先端工具61に付与される。よって、本実施の形態の打撃工具201においては、先端工具61に回転力と打撃力とが付与される。また、カム54は回転伝達軸72に固定されている、カム54を固定する軸を新たに設ける必要はなく打撃工具101の簡略化を図ることができる。また、本実施の形態の打撃工具101の他の効果は、第1の実施の形態の打撃工具1の効果と同様である。
尚、本発明の打撃工具は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、第1又は第2の実施の形態の打撃工具1、101において、図9に示すように、カウンタウェイト50と、サブピストン52との間に、第3バネ56を介装させても良い。また、カム54には、開口部54cを形成したが、凹部であっても良い。また、第2の実施の形態では、回転シリンダ70を回転可能に設け、工具保持部60を回転シリンダ70に回転係合させ、回転シリンダ70の第1ベベルギヤ70Aと回転伝達軸72の第2ベベルギヤ72Aとを噛合させて、先端工具61に回転力を伝達する構成とした。しかし、先端工具61を回転シリンダ70とは別に回転可能に設け、先端工具61と回転伝達軸72とを係合させて、先端工具61に回転力を伝達する構成としても良い。
本発明の第1の実施の形態による打撃工具の断面図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具の正面図。 図1のIII(a)-III(a)線に沿った水平断面図。 図1のIII(b)-III(b)線に沿った水平断面図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のクランク軸(クランクウェイト)の回転角度と、ピストン、打撃子及びカウンタウェイトの位置との関係を示す図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のピストン及び打撃子の動作の説明図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のカウンタウェイトユニットの動作の説明図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のピストン及び打撃子の動作の説明図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のカウンタウェイトユニットの動作の説明図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のピストン及び打撃子の動作の説明図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のカウンタウェイトユニットの動作の説明図。 本発明の第2の実施の形態による打撃工具の断面図。 本発明の第1の実施の形態による打撃工具のカウンタウェイトユニットの変更例の説明図。
符号の説明
1、101 打撃工具、 21 電動モータ、 22 出力軸、 30 ギヤハウジング、 31 運動変換ハウジング、 32 制振ハウジング、 33 打撃ハウジング、 33a 第1連通孔、 34 クランク軸、 36 運動変換機構、
37 クランクウェイト、 38 クランクピン、 39 コンロッド、 40 シリンダ、 43 ピストン、 44 打撃子、 50 カウンタウェイト、
51 第2バネ、 52 サブピストン、 53 カウンタウェイトユニット、 54 カム、 開口部 54a、 55 空気室、 56 第3バネ、 70 回転シリンダ、 72 回転伝達軸

Claims (9)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容され、回転駆動力を発生する電動モータと、
    前記ハウジングに収容されたシリンダと、
    前記シリンダ内周に摺動可能に設けられたピストンと、
    前記電動モータの回転駆動力を前記ピストンの往復運動に変換する運動変換部と、
    前記ピストンの往復運動により駆動される打撃子と、を備えた打撃工具において、
    前記電動モータの回転駆動力により回転するカムと、
    前記カムに当接し、前記カムの回転により、前記ピストンの往復運動に対し平行に往復運動するサブピストンと、
    前記サブピストンの往復運動により、前記ピストンの往復運動に対し平行に往復運動するカウンタウェイトと、を備えたことを特徴とする記載の打撃工具。
  2. 前記カムには、凹部又は孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
  3. 前記カムの重心位置は、前記カムの回転中心と一致することを特徴とする請求項1又は2に記載の打撃工具。
  4. 前記カウンタウェイトを前記サブピストンに向かって付勢する弾性体を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
  5. 前記電動モータの回転駆動力を出力する出力軸と、前記出力軸の回転による回転駆動力を前記運動変換部に伝達する伝達軸と、を更に有し、
    前記カムは、前記伝達軸に固定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の打撃工具。
  6. 前記打撃子の打撃力により往復駆動される先端工具と、前記先端工具を保持し回転可能に設けられた工具保持部と、前記電動モータの回転駆動力を出力する出力軸と、前記出力軸の回転による回転駆動力を前記運動変換部に伝達する第1伝達軸と、前記出力軸の回転による回転駆動力を前記工具保持部に伝達する第2伝達軸と、を更に有し、
    前記カムは、前記第2伝達軸に固定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の打撃工具。
  7. 前記カウンタウェイトを前記サブピストンに向かって付勢する第1弾性体と、前記カウンタウェイトを反前記サブピストン方向に向かって付勢する第2弾性体と、を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
  8. 前記サブピストンと、前記カウンタウェイトと、前記ハウジングとにより、空気室が画成され、前記サブピストンが前記カウンタウェイト側に移動すると前記空気室内の空気を介して前記カウンタウェイトは移動することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の打撃工具。
  9. 前記空気室を画成する前記ハウジングには、前記空気室と外部とに連通する連通孔が形成され、
    前記打撃子の打撃力により往復駆動される先端工具と、前記先端工具の前記ピストン側への移動と連動して移動し、当該移動により前記連通孔を開閉可能なスライド部材と、を更に有することを特徴とする請求項8に記載の打撃工具。
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