JP2007174845A - 配線システム - Google Patents

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Abstract

【課題】基本機能モジュールから電力の供給を受けて動作する拡張機能モジュールの薄型化を図った配線システムを提供する。
【解決手段】本システムは、造営面に埋込配設され、先行配線された電力線および情報線に接続されるゲート装置3と、ゲート装置3の前面側に接続されて造営面の表側に配置され、ゲート装置3を介して電源供給と情報信号の授受とを行う基本機能モジュール8と、基本機能モジュール8に並べて造営面に配置され基本機能モジュール8を介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う拡張機能モジュールとを備える。ゲート装置3にはAC/DCコンバータを設けてあり、基本機能モジュール8では、ゲート装置3から供給された直流電源を拡張機能モジュールに動作電源として供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線システムに関するものである。
従来、端末器を通じて負荷の操作(監視)制御を行うシステムには、中央監視装置から端末器へ、複極のベースバンド信号からなる伝送信号を時分割多重によって送り、各端末器ではこの伝送信号を利用して情報の授受を行うとともに、端末回路部の電源を得るシステムがあった(特許文献1)。
そしてこのシステムでは、埋め込み型の配線器具用に規格されているスイッチボックスとこれに対応する取付枠を用いて操作スイッチ等を設けた操作用端末器を壁面に埋め込み配設することで、従前の壁スイッチと同様な使い方が行われるようになっている。また2組の操作用端末器を取り付ける場合には、2つの取付窓を備えた2連用の取付枠を用い、取付枠の片側の一連分を一連型のスイッチボックスに取り付け、残りの片側を壁面に沿わせるように配置し、夫々の取付窓に操作用端末器を取り付けることで、2つの操作用端末器を併設する構成を採用していた。また取付窓間に設けた導電片を両側の取付窓に設けた操作用端末器のリード片を接触させることで、一方の操作用端末器(スイッチボックス側)から他方の操作用端末器へ信号線を送り配線する構成となっている。
ところで、このような従来システムでは伝送信号により端末器の端末回路部に電力を供給することができるものの、例えば信号線の電流容量等の制限から制御用端末器により制御される負荷への電源供給は夫々の設置場所において商用電源から供給する構成であった。そのため、2線の信号線を各端末器間で接続するだけでよいため、信号線について省配線化を図ることできるものの、負荷に対する電源線の配線が従前のままであるため、制御用端末器の設置場所が限定されるという課題があった。
そこで、このような課題を解決するために、造営面に固定されて、先行配線された電力線および情報線を介して電力の供給と情報信号の授受とを行う基本機能モジュールと、当該基本機能モジュールに連結され、基本機能モジュールを介して少なくとも電力の供給と情報信号の伝達との何れかが行われる拡張機能モジュールとを用いた配線システムが提案されており、この配線システムでは基本機能モジュールに対して拡張機能モジュールを連結するだけで、拡張機能モジュールにおいて電力路や情報路の確保を行うことができる。
特許第3136006号公報(段落番号0004,0005、0015、図1、図37)
上述の配線システムでは、基本機能モジュールから拡張機能モジュールに交流電源を供給しているため、拡張機能モジュール側に交流電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータを設ける必要があった。AC/DCコンバータはトランスなどの大型の電子部品で構成されるため、各々の拡張機能モジュールにAC/DCコンバータを内蔵させた場合は、各拡張機能モジュールの厚みや重量が増大することになって、簡易的な手段では拡張機能モジュールの固定が行えなくなり、また造営面からの突出量が大きくなって、他の配線器具とのデザインの統一感が損なわれるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、基本機能モジュールから電力の供給を受けて動作する拡張機能モジュールの薄型化を図った配線システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、造営面に設けた埋込用穴に埋込配設され、電力を供給する電力路および情報信号を伝送する情報路を構成する先行配線に接続されたゲート装置と、ゲート装置の前面側に接続されて造営面の表側に配置され、ゲート装置を介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う基本機能モジュールと、基本機能モジュールに並べて造営面に配置され基本機能モジュールを介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う1乃至複数の拡張機能モジュールとを具備した配線システムにおいて、ゲート装置に、電力路を通じて供給される商用電源を基本機能モジュールに供給するための商用電源供給口と、商用電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータと、AC/DCコンバータにより変換された直流電源を基本機能モジュールに供給するための直流電源供給口と、基本機能モジュールとの間で情報信号を授受するための情報授受口とを設けるとともに、基本機能モジュールに、商用電源を利用して動作する機能部と、拡張機能モジュールとの間で情報信号を授受するための信号伝送部と、ゲート装置から供給された直流電源を拡張機能モジュールに給電する給電部とを設け、拡張機能モジュールが直流電源の供給を受けて動作することを特徴とする。
請求項2の発明は、造営面に設けた埋込用穴に埋込配設されて、電力を供給する電力路および情報信号を伝送する情報路を構成する先行配線に接続された基本機能モジュールと、基本機能モジュールに並べて造営面に配置され基本機能モジュールを介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う1乃至複数の拡張機能モジュールとを具備した配線システムにおいて、基本機能モジュールに、電力路を通じて供給される商用電源を利用して動作する機能部と、拡張機能モジュールとの間で情報信号を授受するための信号伝送部と、商用電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータ部と、AC/DCコンバータ部により変換された直流電源を拡張機能モジュールに給電する給電部とを設け、拡張機能モジュールが直流電源の供給を受けて動作することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、給電部が、拡張機能モジュールと対接する側面に設けられた電源接続口を介して給電を行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、造営面に固定され、枠内に各機能モジュールが並べた状態で取着されるプレート枠、又は、プレート枠の前面に被着される化粧プレートの何れかに設けた電源ラインを介して給電部が給電を行うことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1又は2の発明において、各機能モジュールの連設方向に沿って造営面に固定されるとともに、各機能モジュールが取り付けられる連接用のレール部材に設けた電源ラインを介して給電部が給電を行うことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の発明において、先行配線が、電源供給のための電力線と、情報信号を伝送するための情報線とで構成されることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至5の発明において、先行配線が電源供給のための電力線からなり、電力線を介して電力線搬送通信により情報信号を授受する電力線搬送通信手段を、ゲート装置又は基本機能モジュールの何れかに設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、大型の部品を必要とするAC/DCコンバータ部は、造営面に埋込配設されるゲート装置に設け、ゲート装置から基本機能モジュールを介して拡張機能モジュールへ直流電源を供給し、拡張機能モジュールが直流電源の供給を受けて動作しているので、拡張機能モジュールにAC/DCコンバータ部を設ける必要がなくなって、拡張機能モジュールの薄型化を図ることができ、したがって簡易的な固定手段を用いて拡張機能モジュールを固定することができ、また造営面からの突出量を少なくできるので、外観の見栄えを良くできる。
請求項2の発明によれば、大型の部品を必要とするAC/DCコンバータ部は、造営面に埋込配設される基本機能モジュールに設け、拡張機能モジュールは、基本機能モジュールから直流電源の供給を受けて動作しているので、拡張機能モジュールにAC/DCコンバータ部を設ける必要がなくなって、拡張機能モジュールの薄型化を図ることができ、したがって簡易的な固定手段を用いて拡張機能モジュールを固定することができ、また造営面からの突出量を少なくできるので、外観の見栄えを良くできる。
請求項3の発明によれば、基本機能モジュールから拡張機能モジュールに対して、拡張機能モジュールと対接する側面に設けた電源接続口を介して直流電源を供給することができる。
請求項4の発明によれば、基本機能モジュールから拡張機能モジュールに対して、プレート枠又は化粧プレートに設けた電源ラインを介して直流電源を供給することができる。
請求項5の発明によれば、基本機能モジュールから拡張機能モジュールに対して、連設用のレール部材に設けた電源ラインを介して直流電源を供給することができる。
請求項6の発明によれば、電力線と情報線とを用いて電力の供給と情報信号の伝送とを行うことができる。
請求項7の発明によれば、電力線で情報線を兼用しているので、電線の本数を減らして、配線施工を簡略化することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図8に本実施形態の配線システムのシステム構成を示す。この配線システムでは、建物内の適所において1乃至複数のスイッチボックス2を埋込配設してあり、始端のスイッチボックス2に対しては、屋外より配電ボックス1内に引き込まれ主幹ブレーカMBおよび分岐ブレーカBBを介して屋内に引き込まれた電力線L1と、外部のインターネット網NTにゲートウェイGW(ルータ、ハブ内蔵)を介して接続される情報線L2とを導入する。また各スイッチボックス2の間は壁面内に先行配線された電力線L1と情報線L2とを送り配線してある。
これらのスイッチボックス2は、例えばJISで規格化された大角形の1個モジュール寸法の埋込型の配線器具が3個取り付けることができる1連の取付枠に対応して規格化されたスイッチボックスからなり、配電ボックス1又は他のスイッチボックス2から送り配線されてくる電力線L1及び情報線L2を内部に導入するとともに、他のスイッチボックス2へ送り配線するための電力線L1及び情報線L2を外部に導出している。
スイッチボックス2の奥壁にはゲート装置3が埋込配設されている。ゲート装置3は、図2(b)に示すように器体3aの背面部に速結端子構造の接続端子部5a,5b及び送り配線用の接続端子部5a’、5b’を設け、夫々に対応する電力線L1、情報線L2を接続するようになっている。器体3aの内部には、接続端子部5aを介して供給される商用電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータ3bを収納してあり、AC/DCコンバータ3bから出力される直流電源が後述の基本機能モジュール8および拡張機能モジュール9に供給されるようになっている。すなわち器体3aの前面部には、図2(a)に示すように端子部5a,5a’に接続された電力線L1と電気的に接続される導電部を備えた交流電源供給口6Aと、AC/DCコンバータ3bからの直流電源を供給するための直流電源供給口6Bと、端子部5b,5b’に接続された情報線L2と電気的に接続される導電部を備え、基本機能モジュール8との間で情報信号を授受するための情報授受口6Cとを有しモジュール化した接続口6を備えている。
これら各供給口6A,6Bおよび情報授受口6Cは各々の間隔及び内部の接触部の配列、開口部の形状等がシステムとして規格化されており、このゲート装置3の前面部を覆うようにして、スイッチボックス2の前面開口側に取り付ける基本機能モジュール8の背面部に設けたコネクタ7の被接続部7A,7B,7Cが各供給口6A,6Bおよび情報授受口6Cに着脱自在に結合されるようになっている。
基本機能モジュール8は、図1に示すようにスイッチボックス2の前面開口側に取着される扁平なプレート部8aと、このプレート部8aの背面部からスイッチボックス2側に突出する突台部8bとで構成されるモジュール本体8Aの内部に、図5に示す回路を内蔵しているもので、突台部8bの背面部に設けたコネクタ7の被接続部7A,7B,7Cをゲート装置3の各供給口6A,6Bおよび情報授受口6Cに結合させることで、スイッチボックス2の前面開口を覆うとともに、プレート部8aの周部のフランジをスイッチボックス2の前面開口周辺の壁面に重ねた状態となり、その状態でプレート部8aの上、下両側部に穿孔している取付孔80に取り付けねじ(図示せず)を前面部側から挿通させて、スイッチボックス2に設けたねじ孔2aに螺入締結することで、スイッチボックス2に取り付けられるようになっている。
またモジュール本体8Aの前面部には、上、下の取付孔80の開口位置より上又は下側位置において、モジュール本体8Aの幅方向に幅広溝81aと幅狭溝81bとからなる連結用溝部81を中央の仕切壁82で左右に二分されるように形成している。
この仕切壁82の左側又は右側の連結用溝部81には、図4(b)に示す合成樹脂製の連結体10の片側半分を仕切壁82に当たる位置まで嵌め込み、この連結体10の残り半分を図4(a)に示すように拡張機能モジュール9側に同様に設けてある連結用溝部81に嵌め込むことで、基本機能モジュール8と拡張機能モジュール9とを機械的に結合できるようになっている。連結体10は、幅広溝81aと幅狭溝81bとを仕切る仕切壁81cが嵌る溝10aを背面に設けてあり、両溝81a、81bに跨るように挿入される。そして基本機能モジュール8では前面部側から化粧カバー8Bを着脱自在に被着することで、また拡張機能モジュール9では蓋部83を閉じることで、両者の連結用溝部81に跨るように嵌め込んである連結体10が脱落しないように保持して連結状態を維持するようになっている。而して連結体10と連結用溝部81とが基本機能モジュール8と拡張機能モジュール9との連結手段を構成する。
基本機能モジュール8は、図5に示すように、被接続部7Aを介して接続される商用電源ACを負荷に供給するためのコンセント部11と、被接続部7Bの導電部にそれぞれ電気的に接続される導電部13を備えた給電コネクタ12と、被接続部7Bを介して供給される直流電源を整流、平滑して安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源+Vを得る直流電源部14と、被接続部7Cを介して接続される情報線L2を通じて情報信号を双方向に伝送する送受信部15と、送受信部15から入力された情報信号をE/O変換し発光素子LEDを通じて送出するE/O変換部16と、後述する拡張機能モジュール9側から送られくる光信号からなる情報信号を受光素子PDで受光しO/E変換して送受信部15に出力するO/E変換部17とを備えている。
ここで、E/O変換部16の発光素子LEDは隣接する拡張機能モジュール9に情報信号を光信号により非接触で伝達するためのもので、連結された拡張機能モジュール9側のO/E変換部20に設けた受光素子PDに対置される。またO/E変換部17の受光素子PDは隣接する拡張機能モジュール9から光信号により伝達されてくる情報信号を受け取るためのもので、連接する拡張機能モジュール9側のE/O変換部21の発光素子LEDに対置される。
また、図5ではE/O変換部16の発光素子LEDおよびO/E変換部17の受光素子PDは1個ずつしか示していないが、E/O変換部16およびO/E変換部17にそれぞれ発光素子LED、受光素子PDを2個ずつ接続し、モジュール本体8Aの両側において側壁に近接する内部位置に夫々1組ずつを配置してある。そして、モジュール本体8Aの両側では、発光素子LEDと、受光素子PDの位置が上、下で逆になるように配置され、例えば右側では発光素子LEDを上、受光素子PDを下とし、左側では発光素子LEDを下、受光素子PDを上としてある。そして発光素子LED及び受光素子PDの配置位置の上下間隔は規格化している。なお発光素子LEDおよび受光素子PDは、それぞれ、モジュール本体8A下部の左右両側において側壁に近接する内部位置に配置されており、発光素子LEDの発光部および受光素子PDの受光部がそれぞれ対向する側壁部位を光信号が透過可能なように透明部Yとしてある(図1参照)。
またモジュール本体8A上部の左右両側壁にはそれぞれ給電コネクタ12を設けてある。すなわちモジュール本体8A上部の右側壁には矩形状に凹没した凹部が形成され、この凹部内に扁平な筒状のシェル12aが配置されており、シェル12aの内部には直流電源を供給するための導電部13を配置してある。また、モジュール本体8A上部の左側面からは、扁平な筒状のシェル12bが側方に突出しており、シェル12bの内側にも給電用の導電部13を配置してある。ここに、シェル12aと導電部13、シェル12bと導電部13とでそれぞれコネクタ12が構成されている。なお、シェル12a,12bは略同じ高さ位置に形成されており、シェル12a,12bの形状や導電部13の配置および形状はシステムとして定形化(規格化)してある。
またコンセント部11はモジュール本体8Aの前面部に配置されており、化粧カバー8Bにはコンセント部11を露出させる窓孔8Cが形成されている。
ところで本配線システムでは、電力供給を受けて動作する機能によって複数種類の拡張機能モジュール9が準備されているが、基本的には図3に示すようにモジュール本体9Aの高さ寸法が基本機能モジュール8と同じ高さ寸法に規格化され、また横幅寸法も規格化された単位モジュール寸法の整数倍に規格化されている。またモジュール本体9Aの両側面の形状は基本機能モジュール8の側面と同形状とし、背面を平坦な面に形成して壁面に沿わせることができるようにしている。そして、モジュール本体9Aの上下位置には上述の連結体10を基本機能モジュール8と同様に挿入するための幅広溝81a、幅狭溝81bからなる連結用溝部81を設けるとともに、この連結用溝部81を開閉する蓋部83を設け、連結体10を装着する際や外す場合にはこの蓋部83を開き、連結体10の装着状態を保持する際には上述したように閉じるようになっている(図3(c)参照)。
モジュール本体9Aの内部には図6に示す回路が収納されている。モジュール本体9Aは、基本機能モジュール8の給電コネクタ12に接続される給電コネクタ31を備え、給電コネクタ31を介して供給される直流電源を直流電源部22が整流、平滑することで、安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源+Vを得るようになっている。なお、給電コネクタ31はモジュール本体9A上部の左右両側壁にそれぞれ設けてある。すなわちモジュール本体9A上部の右側壁には、矩形状に凹没した凹部が形成され、この凹部内には給電コネクタ12のシェル12bと嵌合する扁平な筒状のシェル31aが配置されており、シェル31aの内部にはシェル12b内の導電部13にそれぞれ電気的に接続される導電部32を配置してある。また、モジュール本体8A上部の左側面からは、給電コネクタ12のシェル12aに嵌合する扁平な筒状のシェル31bが側方に突出しており、シェル31bの内側にはシェル12a内の導電部13にそれぞれ電気的に接続される導電部32を配置してある。ここに、シェル31aと導電部32、シェル31bと導電部32とでそれぞれコネクタ31が構成されている。なお、シェル31a,31bは略同じ高さ位置に形成されており、シェル31a,31bの形状や導電部32の配置および形状はシステムとして定形化(規格化)してある。
また情報信号を授受するために、モジュール本体9Aの内部には連設される基本機能モジュール8又は拡張機能モジュール9から送られてくる光信号からなる情報信号を受光素子PDで受光して電気的な信号に変換するO/E変換部20と、電気信号からなる情報信号を隣接する機能モジュール8,9へ光信号からなる情報信号として発光素子LEDで送り出すためのE/O変換部21と、O/E変換部20からの電気信号からなる情報信号を受け取るとともに、電気信号からなる情報信号をE/O変換部21へ送り出す情報信号送受信部23とからなる情報信号送受信手段を二組設け、一方の組の発光素子LEDおよび受光素子PDをモジュール本体9Aの左側側壁近傍の内部に、また他方の組の発光素子LEDおよび受光素子PDをモジュール本体9Aの右側側壁近傍の内部に配置してある。ここで左側に配置される発光素子LEDの位置は受光素子PDの下側に、また右側に配置される発光素子LEDの位置は受光素子PDの上側に夫々を配置し、左側に連設される機能モジュール8,9の右側に配置された発光素子LED、受光素子PDに、左側に配置した受光素子PD、発光素子LEDが夫々対向し、また右側に連設される機能モジュール8,9の左側に配置された発光素子LED、受光素子PDに右側に配置した受光素子PD、発光素子LEDが夫々対向するようになっている。そして発光素子LEDおよび受光素子PDが対向しているモジュール本体9Aの側壁は光信号が透過できるように透明部Yとなっている。そして両側の情報信号送受信部23,23間をモジュール本体9A内において、双方向の信号ライン24で接続して、両側に隣接する基本機能モジュール8又は拡張機能モジュール9に対して情報信号を中継できるようになっている。
また、モジュール本体9Aの内部には、信号ライン24上の情報信号を受信するとともに、信号ライン24上に情報信号を送出する送受信部25と、この送受信部25で受信される情報信号からデータを取り込んで処理を行うとともに、当該拡張機能モジュール9から他の機能モジュール8,9宛にデータを送る場合のデータ生成処理を行う演算処理部26と、I/Oインターフェース27を介して演算処理部26との間でデータの授受を行って動作する機能部30とが収納され、この機能部30の構成が拡張機能モジュール9の種類によって異なるのである。
ここで拡張機能モジュール9のモジュール本体9Aの側面に給電コネクタ31および透明部Yが形成される位置は、図1で示す基本機能モジュール8の側面の給電コネクタ12および透明部Yの位置と合うように規格化され、基本機能モジュール8と拡張機能モジュール9とを連結させたとき、或いは、拡張機能モジュール9、9同士を連結させたときに面接する側面側の給電コネクタ12,31又は給電コネクタ31,31同士が互いに結合されるとともに、透明部Y,Y同士が夫々対向するようになっている。つまり夫々の給電部同士、情報信号の伝達手段の接続口同士が接続された状態となっている。
以上のように拡張機能モジュール9は、ゲート装置3から基本機能モジュール8を介して直流電源が供給され、直流電源を電源として動作するものであり、図1に示す例では拡張機能モジュール9として、照明器具や空調機器の操作スイッチを構成する拡張機能モジュールが設置されている。この拡張機能モジュールの機能部30は図7に示すように、押釦スイッチからなる運転操作スイッチSWa及び停止操作スイッチSWbと、これら操作スイッチSWa,SWbの操作データを生成して演算処理部26にI/Oインターフェース27を介して送るデータ生成機能を有するCPU部33とで構成され、モジュール本体9Aの前面部には図1に示すように各操作スイッチSWa、SWbの操作釦を露出させている。なお拡張機能モジュール9としては、図1に示す操作器型のモジュール以外にも、様々な種類のものが用意されており、例えば図8に示すようにインターホン機能部Hを有する機能モジュール9aや、空調操作機能CRを有する機能モジュール9bや、足下灯LPを有する機能モジュール9cや、人感センサ39が設けられたセンサ型の拡張機能モジュール9dなどがある。
而して、上述の機能モジュール8,9を使用するに当たっては、予め建物の適所の壁面に埋設してあるスイッチボックス2から、先行配線されている電力線L1および情報線L2を引き出して、ゲート装置3に接続した後、このゲート装置3をスイッチボックス2の奥壁に取着する。その後、ゲート装置3の前面部に設けられた各供給口6A,6Bおよび情報授受口6Cに対して基本機能モジュール8のコネクタ7の対応する被接続部7A,7B,7Cを接続するとともに、ゲート装置3の前面部を覆うように基本機能モジュール8をスイッチボックス2の開口部前面側に取り付ける。この基本機能モジュール8は、スイッチボックス2への取付状態において壁面よりも前面部が突出し、両側面が室内側に露出することになる。
そして、拡張機能モジュール9は基本機能モジュール8の露出した両側側面の一方に片側の側面を面接させ、対向面側の給電コネクタ12,31を互いに結合した状態で両機能モジュール8,9間を連結体10により機械的に結合する。このとき拡張機能モジュール9の背面はスイッチボックス2の側方の壁面に沿うことになり、例えば壁面にクロス貼り等が施されている場合、拡張機能モジュール9の背面の位置が多少のずれていても、そのずれを吸収して背面を壁部に密接させた状態に配設することができ、拡張機能モジュール9の前面部から操作力等が加わっても連結部位に加わる荷重を軽減することができる。
更に先に連結した拡張機能モジュール9に別の拡張機能モジュール9を連結する場合には、対向側面を面接させて、対向面側の給電コネクタ31,31を互いに結合した状態で連結体10により互いに機械的に連結する。このようにして図4(a)及び図8に示すように順次拡張機能モジュール9を側方に連結することができる。
尚、基本機能モジュール8は両側に拡張機能モジュール9を連結することができるため、基本機能モジュール8の両側方向に拡張機能モジュール9を連結しても良い。このようにして拡張機能モジュール9を連結した後、両端に位置する拡張機能モジュール9又は基本機能モジュール8の反連結部位の側部に着脱自在にエンドカバー28を被着することで、拡張機能モジュール9の連結施工が完了することになる。尚、基本機能モジュール8に拡張機能モジュール9を連結しない状態、つまり未使用のまま置いておく場合にはエンドカバー28を基本機能モジュール8の両側部に被着する。
以上のようにして配設施工が終了し、システムが完成した後は、ゲート装置3から基本機能モジュール8および拡張機能モジュール9に動作に必要な直流電源が供給されると共に、各機能モジュール8,9間で情報信号の授受を行うことで、情報線L2を介して情報伝送が行えるようになっている。
ここで、本実施形態ではゲート装置3に設けたAC/DCコンバータ3bにより商用電源を直流電源に変換するとともに、AC/DCコンバータ3bにより変換された直流電源をゲート装置3から基本機能モジュール8へ供給し、さらに基本機能モジュール8から拡張機能モジュール9へは、拡張機能モジュール9と対接する側面に設けられた電源接続口たる給電コネクタ12,31を介して直流電源を供給しており、拡張機能モジュール9では基本機能モジュール8から直流電源の供給を受けて動作するので、拡張機能モジュール9に、トランスなどの大型の部品を必要とするAC/DCコンバータ部を設ける必要が無く、拡張機能モジュール9の薄型化を図ることができ、したがって簡易的な固定手段を用いて拡張機能モジュール9を固定することができ、また造営面からの突出量を少なくできるので、外観の見栄えを良くできる。
なおAC/DCコンバータ3bを収納するゲート装置3はスイッチボックス2の内部に埋込配設されているので、ゲート装置3の厚みが厚くなったとしても、スイッチボックス2の奥行き寸法内でゲート装置3を収納することができる。また、基本機能モジュール8は商用電源を利用して動作する機能部としてコンセント部11を備えているため、絶縁を確保するなどの理由でモジュール本体8Aが大型化するが、モジュール本体8Aもスイッチボックス2の内部に後部を埋め込んだ状態で取り付けられているので、造営面からの突出量を小さくすることができる。なお本実施形態では、基本機能モジュール8にコンセント部11を設けているが、商用電源を利用して動作する機能部としてコンセント部11以外の機能部を設けても良く、例えば電源を入切するためのスイッチなどを機能部として設けても良い。
ところで、ゲート装置3に接続される情報線L2は、様々な種類の機能モジュール8,9に対応した情報信号の信号伝送を行うものであり、例えば電話、LANなどのネットワーク機器、TV、インターホン、各種センサなどに用いられる情報信号や、照明器具などの機器を制御するための制御信号の信号伝送に用いられる。したがって、ゲート装置3を介してインターホン機能部を有する機能モジュールへインターホンに用いられる情報信号を伝達できるとともに、各機能モジュール8,9に複数種類の情報信号を伝達することができるから、各機能モジュール8,9に多種多様な機能を持つ機能モジュールを使用でき、多種多様な機能をもつシステムを実現することができる。
例えば図8に示すように建物内の適所において埋め込み配設している1乃至複数のスイッチボックス2の内、室内の天井面のようなハイポジションHPに設けられたスイッチボックス2のゲート装置3には引掛栓刃接続部38を備えた基本機能モジュール8が接続され、この基本機能モジュール8には人感センサ39が設けられれた拡張機能モジュール9dなどが連結される。壁スイッチ等で推奨される高さ位置(ミドルポジションMP)に設けられたスイッチボックス2のゲート装置3にはスイッチ手段が備わった基本機能モジュール8に、インターホン機能部Hを持つ拡張機能モジュール9aや、空調用コントローラCRが備わった拡張機能モジュール9bが連結される。更に足元付近(ローポジションLP)に設けられるものとに区分されるハイポジションHPのスイッチボックス2のゲート装置3には電源コンセント部37を備えた基本機能モジュール8が接続され、更に足元灯LPを構成する機能モジュール9dが連結されている。また、ハイポジションHPやローポジションLPのスイッチボックス2のゲート装置3にスピーカSPなどを備えたBGM用の機能等を併せ持つ基本機能モジュール8を接続したり、ミドルポジションMPのスイッチボックス2のゲート装置3にはモニタ機能部Mを備えた基本機能モジュール8を接続している。
また本配線システムにおいて情報信号を伝送する伝送方式としては、ベースバンド伝送又はブロードバンド伝送の何れを採用しても良く、またプロトコルも何れでも良いが、音声、映像などを用いるインターホンの親機、子機との間にはJT−H232パケットを基づいて音声・映像を相互に送るようし、また制御系にあったは操作側からの操作データにより1乃至複数のを操作できるような1対1又は1対Nの対応が可能なユニキャスト、ブロードキャストに対応する経路制御プロトコルを採用すれば良く、特に限定されるものではないので、説明は省略する。またゲート装置3間の使用プロトコルと、ゲート装置3に連なる機能モジュール8,9での使用プロトコルを異ならせ、例えばゲート装置3にプロトコル変換を行うようにしても良い。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図9および図10に基づいて説明する。尚、実施形態1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴部分について以下に説明する。
上述の実施形態1では電力線L1および情報線L2が接続されるゲート装置3にAC/DCコンバータ3bを設けて、ゲート装置3から基本機能モジュール8に直流電源を供給しているが、本実施形態では図9に示すようにゲート装置3を無くして、基本機能モジュール8のモジュール本体8A背面部に速結端子構造の接続端子部5a,5b及び送り配線用の接続端子部5a’、5b’を設け、夫々に対応する電力線L1、情報線L2を接続するようにしている。
そしてモジュール本体8Aの内部には、図10に示すように端子部5aを介して接続される商用電源ACを負荷に供給するためのコンセント部11と、端子部5aを介して供給される商用電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータ部18と、AC/DCコンバータ18により変換された直流電源を給電するための給電コネクタ12と、AC/DCコンバータ18により変換された直流電源を整流、平滑して安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源+Vを得る直流電源部14と、端子部5bを介して接続される情報線L2を通じて情報信号を双方向に伝送する送受信部15と、送受信部15から入力された情報信号をE/O変換し発光素子LEDを通じて送出するE/O変換部16と、後述する拡張機能モジュール9側から送られくる光信号からなる情報信号を受光素子PDで受光しO/E変換して送受信部15に出力するO/E変換部17とを備えている。
而して、基本機能モジュール8では、端子部5aに接続された電力線L1を通じて供給される商用電源をAC/DCコンバータ18が直流電源に変換した後、給電コネクタ12を介して拡張機能モジュール9側へ供給するようになっている。したがって、実施形態1と同様に、拡張機能モジュール9が基本機能モジュール8から直流電源の供給を受けて動作するので、拡張機能モジュール9に、トランスなどの大型の部品を必要とするAC/DCコンバータ部を設ける必要が無く、拡張機能モジュール9の薄型化を図ることができ、したがって簡易的な固定手段を用いて拡張機能モジュール9を固定することができ、また造営面からの突出量を少なくできるので、外観の見栄えを良くできる。なおAC/DCコンバータ18を収納するとともに、商用電源を利用して動作する機能部としてコンセント部11を備える基本機能モジュール8は、スイッチボックス2の内部に埋込配設されているので、基本機能モジュール8の厚みが厚くなったとしても、スイッチボックス2の奥行き寸法内で基本機能モジュール8を収納することができる。
なお本実施形態では、基本機能モジュール8にコンセント部11を設けているが、商用電源を利用して動作する機能部としてコンセント部11以外の機能部を設けても良く、例えば電源を入切するためのスイッチなどを機能部として設けても良い。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図11に基づいて説明する。上述の実施形態1、2は共に電力(電源)の送りと、情報信号の受け渡しは別系統で行っているが、本実施形態では、システム全体の情報信号の伝送方式を電力線搬送通信により行うことで、電力路と情報路との共通化を図ったものである。
つまり各スイッチボックス2での先行配線は電力線L1のみとし、これに対応してゲート装置3の接続口は図3に示す情報授受口6Cを無くし、これに対応する基本機能モジュール8のコネクタ7も情報授受口6Cに対応する被接続部7Cを無くしてある。
そして、基本機能モジュール8の内部には、図11に示すように被接続部7Aを介して電力線L1に接続され、電力線搬送通信により情報信号を授受するPLCモデム19を設けてあり、PLCモデム19では電源波形に重畳して伝送されてきた情報信号を分離して送受信部15に出力するとともに、送受信部15から入力された情報信号を電源波形に重畳して電力線L1に出力するようになっている。尚、本実施形態で採用する電力線搬送の変調方式としては広帯域スペクトラム拡散方式、マルチキャリア方式、OFDM方式等各種方式の何れでも良いので、ここでは特に説明はしない。
而して本実施形態では、電力路と情報路とが共通であるため、ゲート装置3での接続口が両供給口6A,6Bのみとなり、基本機能モジュール8のコネクタ7も被接続部7A,7Bのみとなるため接続周りの構成のスペースが小さくなる。また先行配線が電力線L1のみで良いので、配線施工の手間が簡略化できる。
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図12〜図15に基づいて説明する。上述の実施形態1〜3では、基本機能モジュール8から拡張機能モジュール9へは、拡張機能モジュール9と対接する側面に設けられた電源接続口(給電コネクタ12,31)を介して直流電源を供給しているのに対して、本実施形態では、造営面に固定され、枠内に各機能モジュール8,9が並べた状態で取着されるプレート枠50に設けた電源ラインを介して直流電源を供給している。尚、直流電源を供給する構成以外は実施形態1〜3と同様なので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴部分について以下に説明する。
本実施形態では、図13に示すように基本機能モジュール8を埋込配線器具用に規格化された取付枠70に取り付け、この取付枠70を介してスイッチボックス2に固定してあり、取付枠70の前面側には図14に示すようなプレート枠50が取着され、さらにプレート枠50の前面側には化粧プレート60が取着されるようになっている(図15参照)。
プレート枠50は横長の矩形枠状の合成樹脂成形品からなり、枠内に複数の機能モジュール8,9,9’が横方向に並べて取り付けられるようになっている。基本機能モジュール8のモジュール本体8Aでは上下の連結用溝部81を無くしてあり、モジュール本体8Aを取り付けた取付枠70の前面側にプレート枠50を重ねて配置し、プレート枠50の挿通孔84aに通した固定ねじ86を取付枠70のねじ孔77に締結することで、プレート枠50が固定され、この時モジュール本体8Aの前面部の機能面がプレート枠50の枠内に配置されるようになっている。また拡張機能モジュール9,9’のモジュール本体9A,9A’では上下に設けた連結用溝部81の代わりに、プレート枠50の上下枠片の前面側に配置される取付片51,51’を設けてあり、取付片51,51’の挿通孔(図示せず)に挿通した固定ねじ85をプレート枠50の上下枠片に設けたねじ孔84に締結することによって、各拡張機能モジュール9,9’のモジュール本体9A,9A’をプレート枠50に固定するようになっている(図12参照)。そして、プレート枠50の角部に設けた係止孔87に、化粧プレート60の背面に設けた係止爪片を係止させることで、化粧プレート60がプレート枠50の前面側に取着され、化粧プレート60の窓孔から各機能モジュール8,9,9’の前面が露出するようになっている。なおプレート枠50には、取付枠70に固定される側と反対側の端部(右端部)に挿通孔88,88を設けてあり、各挿通孔88に挿通した固定ピンやタッピングねじなどを造営面に固定することによって、プレート枠50の端部が造営面から浮き上がるのを防止している。
ここで、プレート枠50の上側の枠片には電源ラインを構成する導電板52,53がインサート成形により埋込配設されている。導電板52,53は、それぞれ、上側の枠片に埋設される中央片52a,53aを有し、中央片52a,53aの左端部は下側に突出して、その先端部がプレート枠50の背面側に露出しており、この露出部位が接続端子52b,53bとなっている。一方、基本機能モジュール8のモジュール本体8A前面には、プレート枠50の上枠片の背面と対向する部位に、被接続部7Bの導電部に電気的に接続された給電用端子(図示せず)を設けてあり、これら給電用端子に対応する位置に接続端子52b,53bが配置されている。また各導電板52,53の中央片52a,53aには、一連の大きさの拡張機能モジュール9が並設される位置に、上枠片の前面に露設される端子52c,53cを1乃至複数(本実施形態では4個)設けてある。ここで、本実施形態では拡張機能モジュール9の取付片51背面に給電用の接続端子(図示せず)を設けてあり、これら接続端子に対応する位置に端子52c,53cを配置してある。
而して、各機能モジュール8,9をプレート枠50に固定すると、プレート枠50に設けた接続端子52b,53bと端子52c,53cとが、それぞれ、基本機能モジュール8に設けた給電端子、拡張機能モジュール9に設けた接続端子に電気的に接続され、基本機能モジュール8から導電板52,53を介して各拡張機能モジュール9へ直流電源が供給されるのである。
なお本実施形態では直流電源を供給するための電源ラインをプレート枠50に設けているが、プレート枠50に被着される化粧プレート60に電源ラインを設けるとともに、化粧プレート60と各機能モジュール8,9との対向部位に接続端子を設けて、化粧プレート60に設けた電源ラインを介して直流電源を給電するようにしても良い。また隣接する機能モジュール8,9の間では、実施形態1〜3と同様に光信号を用いた非接触の伝送手段を用いて情報信号を伝送しているが、直流電源の場合と同様にプレート枠50或いは化粧プレート60に設けた導電板を介して情報信号を送受信しても良い。
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図16〜図18に基づいて説明する。上述の実施形態1〜3では、基本機能モジュール8から拡張機能モジュール9へは、拡張機能モジュール9と対接する側面に設けられた電源接続口(給電コネクタ12,31)を介して直流電源を供給しているのに対して、本実施形態では、各機能モジュール8,9の連設方向に沿って造営面に固定される連設用のレール部材97,98に設けた電源ラインを介して直流電源を供給している。尚、直流電源を供給する構成以外は実施形態1〜3と同様なので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴部分について以下に説明する。
レール部材97,98は、実施形態4で説明したプレート枠50の上下の枠片と略同様の形状(横長の帯板状)に形成されており、図17に示すように各レール部材97,98の左端には、背面側に配置される取付枠70のねじ孔77に対向する位置にねじ挿通孔84aが形成されるとともに、右端にはレール部材97,98を造営面に固定するためのピンやタッピングねじを挿通させる挿通孔97b,98bが形成されている。また、各レール部材97,98には、それぞれ、図18に示す化粧板99の背面に設けた係止爪片(図示せず)がそれぞれ係止する係止孔97c,98cを左右両端部に設けてある。また、各レール部材97,98において、1連の大きさの拡張機能モジュール9が並置される部位には、拡張機能モジュール9の取付片51に設けたねじ挿通孔(図示せず)に対応する部位にねじ孔84を設けてある。
そして、上側に配置されるレール部材97には、剛性を有する帯板状の板金から形成された一対の導電板52,53がインサート成形により一体に設けてある。導電板52,53は、それぞれ、上側の枠片に埋設される中央片52a,53aを有し、中央片52a,53aの左端部は下側に突出して、その先端部がレール部材97の背面側に露出しており、この露出部位が接続端子52b,53bとなっている。実施形態4で説明したように基本機能モジュール8のモジュール本体8A前面には、レール部材97の背面と対向する部位に、被接続部7Bの導電部に電気的に接続された給電用端子(図示せず)を設けてあり、これら給電用端子に対応する位置に接続端子52b,53bが配置されている。また各導電板52,53の中央片52a,53aには、一連の大きさの拡張機能モジュール9が並設される位置に、上枠片の前面に露設される端子52c,53cを1乃至複数(本実施形態では4個)設けてある。また拡張機能モジュール9の取付片51背面には給電用の接続端子(図示せず)を設けてあり、これら接続端子に対応する位置に端子52c,53cを配置してある。
而して、各機能モジュール8,9をレール部材97,98に固定すると、レール部材97,98に設けた接続端子52b,53bと端子52c,53cとが、それぞれ、基本機能モジュール8に設けた給電端子、拡張機能モジュール9に設けた接続端子に電気的に接続され、基本機能モジュール8から導電板52,53を介して各拡張機能モジュール9へ直流電源が供給されるのである。
実施形態1に用いる基本機能モジュールの分解斜視図である。 同上に用いるゲート装置を示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。 同上に用いる拡張機能モジュールを示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は蓋部を開き、連結体を外した状態の側面図である。 同上に用いる基本機能モジュールと拡張機能モジュールとの連結部の説明図である。 同上に用いるゲート装置および基本機能モジュールの回路構成図である。 同上に用いる拡張機能モジュールの回路構成図である。 同上に用いる拡張機能モジュールの要部の回路構成図である。 同上のシステム構成図である。 実施形態2に用いる基本機能モジュールの分解斜視図である。 同上に用いる基本機能モジュールの回路構成図である。 実施形態3に用いるゲート装置および基本機能モジュールの回路構成図である。 実施形態4に用いる基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールをプレート枠に取り付けた状態の正面図である。 同上に用いる基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールをプレート枠に取り付けた状態の背面図である。 同上に用いるプレート枠の正面図である。 同上の施工状態を示す説明図である。 実施形態5に用いる基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールをレール部材に取り付けた状態の正面図である。 同上に用いるレール部材の正面図である。 同上の施工状態を示す説明図である。
符号の説明
2 スイッチボックス
6 接続口
7 コネクタ
3 ゲート装置
8 基本機能モジュール

Claims (7)

  1. 造営面に設けた埋込用穴に埋込配設され、電力を供給する電力路および情報信号を伝送する情報路を構成する先行配線に接続されたゲート装置と、ゲート装置の前面側に接続されて造営面の表側に配置され、ゲート装置を介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う基本機能モジュールと、基本機能モジュールに並べて造営面に配置され基本機能モジュールを介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う1乃至複数の拡張機能モジュールとを具備した配線システムにおいて、ゲート装置に、電力路を通じて供給される商用電源を基本機能モジュールに供給するための商用電源供給口と、商用電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータと、AC/DCコンバータにより変換された直流電源を基本機能モジュールに供給するための直流電源供給口と、基本機能モジュールとの間で情報信号を授受するための情報授受口とを設けるとともに、基本機能モジュールに、商用電源を利用して動作する機能部と、拡張機能モジュールとの間で情報信号を授受するための信号伝送部と、ゲート装置から供給された直流電源を拡張機能モジュールに給電する給電部とを設け、拡張機能モジュールが直流電源の供給を受けて動作することを特徴とする配線システム。
  2. 造営面に設けた埋込用穴に埋込配設されて、電力を供給する電力路および情報信号を伝送する情報路を構成する先行配線に接続された基本機能モジュールと、基本機能モジュールに並べて造営面に配置され基本機能モジュールを介して電力の供給と情報信号の伝送とを行う1乃至複数の拡張機能モジュールとを具備した配線システムにおいて、基本機能モジュールに、電力路を通じて供給される商用電源を利用して動作する機能部と、拡張機能モジュールとの間で情報信号を授受するための信号伝送部と、商用電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータ部と、AC/DCコンバータ部により変換された直流電源を拡張機能モジュールに給電する給電部とを設け、拡張機能モジュールが直流電源の供給を受けて動作することを特徴とする配線システム。
  3. 前記給電部が、拡張機能モジュールと対接する側面に設けられた電源接続口を介して給電を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の配線システム。
  4. 造営面に固定され、枠内に各機能モジュールが並べた状態で取着されるプレート枠、又は、前記プレート枠の前面に被着される化粧プレートの何れかに設けた電源ラインを介して前記給電部が給電を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の配線システム。
  5. 前記各機能モジュールの連設方向に沿って造営面に固定されるとともに、前記各機能モジュールが取り付けられる連接用のレール部材に設けた電源ラインを介して前記給電部が給電を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の配線システム。
  6. 前記先行配線が、電源供給のための電力線と、情報信号を伝送するための情報線とで構成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の配線システム。
  7. 前記先行配線が電源供給のための電力線からなり、前記電力線を介して電力線搬送通信により情報信号を授受する電力線搬送通信手段を、前記ゲート装置又は前記基本機能モジュールの何れかに設けたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の配線システム。
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