JP2007174806A - モータ駆動装置及びそれを備えるモータ駆動機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流電圧を大きく切替える際に、モータを一旦停止させる必要がなく、モータ運転中のまま、簡単な構成ながら整流回路切替え時におけるモータの回転数の安定化が可能なモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】モータ6の運転中に整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えた際には、インバータ制御手段10は切替え直後にインバータ部27のPWM信号のデューティ比の調整を、予めインバータ制御手段10に設定された調整回数だけ、それぞれ予め設定された調整タイミングで、且つ予め設定された調整量で行うことで、モータ6の運転中に直流電圧が大きく切替わっても、モータ6の回転数の安定化が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、全波整流回路と倍電圧整流回路との間で切替え可能とした整流回路を有するモータ駆動装置、及びモータ駆動装置を備える冷凍装置や空気調和装置などのモータ駆動機器に関する。
従来、電源装置としては、交流電圧を直流電圧に整流・平滑する整流回路において、全波整流回路と倍電圧整流回路との間で切替え可能とし、出力直流電圧を大きく2つのレベルに切替え可能とするものが知られている。
直流モータの駆動装置としては、交流入力電圧を高低2種類の複数の直流電圧に変換するコンバータ回路と、複数個の半導体スイッチ及びダイオードブリッジ結線したインバータ回路を組み合わせて、直流モータの回転速度制御を行う直流モータの駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この直流モータの駆動装置は、交流入力電圧を高低2種類の複数の直流電圧に変換するコンバータ回路と、複数個の半導体スイッチ及びダイオードブリッジ結線したインバータ回路と、インバータ回路により動作する直流モータと、直流モータの回転子の位置を検出する位置検出回路と、位置検出回路の出力を元にインバータ回路の半導体スイッチの動作を決定する転流回路と、直流モータの回転数を可変にするチョッピングを行うための信号を発生するチョッピング信号発生回路と、転流回路の出力とチョッピング信号発生回路の出力とを合成する合成回路と、合成回路の出力によりインバータ回路の半導体スイッチをオン/オフさせるドライブ回路と、直流モータの回転数を指令する回転数指令回路と、回転数指令回路の指令回転数が低回転数のときには整流部の低い直流電圧変換を選択し、回転数指令回路の指令回転数が高回転数のときには整流部の高い直流電圧変換を選択する整流部切替え回路と、直流モータの回転数を検出する回転数検出回路と、整流部切替え回路が高い電圧を選択しておりかつ回転数検出回路が一定回転数以上の回転数を検出しているときに整流部切替え回路による切替えを禁止する切替え制限回路を備えている。
このような構成によって、整流切替え回路は、直流モータの回転数が低回転数のときには整流部の低い直流電圧変換を選択し、直流モータの回転数が高回転数のときには整流部の高い直流電圧変換を選択する。これにより、低回転数時にもインバータ回路におけるチョピングデューティのオンの比を大きくできるため、低回転数時の効率低下を抑えることができる。
この直流モータの駆動装置を、空気調和装置や冷蔵庫などの機器に搭載されている圧縮機モータ駆動に適応した場合には、圧縮機モータが低回転の時の効率低下を抑えることができ、ひいては効率の良い空気調和装置や冷蔵庫を提供することができる。
また、モータ運転中に電圧を大きく切替えると、回転数が大きく変動し振動や騒音を発生することがあるが、こうした振動や騒音の発生を防ぐ技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、空気調和装置や冷蔵庫の電源装置としては、整流回路を切替え可能で、さらに交流電源の短絡動作を行い、力率改善や出力電圧の昇圧を行うようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、特許文献1に記載の技術では、モータ運転中に電圧を大きく切替えると、回転数が大きく変動し振動や騒音の原因となるため、特許文献2に示すような対策が必要となり、回路や制御ソフトが複雑になる。場合によっては、振動を低減する防振ゴムや騒音を低減する防音材など新たな部品の追加が必要となる。また、特許文献3に開示されている技術の場合には、例えば交流電源半周期に1回もしくは複数回の短絡動作を行う。このような機能を有する電源装置を備えたモータ駆動装置においても、モータ運転中に整流回路の切替えによって電圧を切替える際には、上述と同じように回転数が大きく変動し振動や騒音の原因となるという問題がある。
特許第3159524号公報 特開2003−18877号公報 特開2000−188867号公報
本発明の目的は、直流電圧を大きく切替える際にモータを一旦停止させる必要がなく、簡単な構成と方法でモータ運転中のまま直流電圧を切替え可能とし、整流回路切替え時におけるモータの回転の変動の安定化を可能にするモータ駆動装置及びそれを備えるモータ駆動機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のモータ駆動装置は、入力電源の交流電圧を直流電圧に整流・平滑する整流回路部と、前記整流回路部を全波整流回路と倍電圧整流回路との間で切替える整流回路切替え手段と、前記直流電圧を所要の交流電圧に変換してモータに電力を供給するインバータ部と、前記インバータ部の交流変換時におけるPWM信号のデューティ比を制御するインバータ制御手段と、を備えたモータ駆動装置であって、前記モータの運転中に前記整流回路部を前記倍電圧整流回路と前記全波整流回路との間で切替える際に、前記インバータ制御手段は、前記切替えを行った直後に前記インバータ部の前記PWM信号のデューティ比の調整を、設定された調整回数、調整タイミング及び調整量で行うことを特徴とする。
本発明のモータ駆動装置において、前記インバータ制御手段は、前記調整回数、前記調整タイミング及び前記調整量をそれぞれ設定値として予め設定することができる。
本発明のモータ駆動装置は、好ましくは負荷の大きさを検出する負荷検出手段を備え、前記負荷検出手段が検出した前記モータにおける前記負荷の大きさに応じて、前記デューティ比の調整を実施するための各設定値を切替えることを特徴とする。
本発明のモータ駆動装置は、好ましくは前記モータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記回転数検出手段により検出した前記モータの回転数に応じて、前記デューティ比の調整を実施するための各設定値を切替えることを特徴とする。
本発明のモータ駆動装置は、好ましくは前記整流回路部の入力側又は出力側にリアクトルを接続し、前記直流電圧の昇圧を行うために、オン/オフ動作によって前記リアクトルに対するエネルギーの蓄積及び放出を制御するスイッチ手段を有し、前記モータの運転中に前記整流回路部を前記倍電圧整流回路と前記全波整流回路との間で切替える際には、前記切替えの直前から直後まで、前記スイッチ手段をオフにして前記直流電圧の昇圧を行わないようにすることを特徴とする。
本発明のモータ駆動機器は、前記モータ駆動装置を備え、前記モータは、圧縮機モータであることを特徴とする。
本発明は、直流電圧を大きく切替える際に、モータを一旦停止させる必要がなく、モータ運転中のまま、簡単な構成と方法で整流回路切替え時におけるモータの回転の安定化が可能である。
以下、図面を参照して、本発明によるモータ駆動装置の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明のモータ駆動装置の好ましい実施形態1を示し、モータ駆動回路の基本回路を示している。明細書中で「電圧」、「直流電圧(インバータ電圧)」と記載しているものは、入力電源の交流電圧を整流回路部により平滑・整流した直流電圧のことを指す。図1に示すモータ駆動装置は、商用交流電源1の交流電圧を整流回路部25で直流電圧に変換し、インバータ部27に供給してモータ6を駆動する。
図1に示すように、商用交流電源1からの交流電圧を直流電圧に変換する整流回路部25は、リアクトル2、ダイオードD1〜D4からなるダイオードブリッジ整流回路3、コンデンサ4、5a及び5b、全波整流回路と倍電圧整流回路とを切替える整流回路切替えスイッチ7から構成されている。整流回路切替えスイッチ7は、整流回路切替え手段であり、例えばリレーで構成されている。
図1に示すインバータ部27は、6つのスイッチング素子Tr1〜Tr6、及びこれらのスイッチング素子Tr1〜Tr6を駆動するドライブ回路20から構成され、前記直流電圧を交流電圧に変換する。
図1のモータ6には直流ブラシレスモータが使用され、モータ6の駆動方式は間欠運転とし、位置検出手段9としてはモータ電圧から回転子の位置を検出する方法の場合を示している(詳細は省略する。参考文献として、特開2002−44985号公報)。
図1に示す制御装置10は、位置検出手段9からの回転子位置出力信号に基づいて、インバータ部27の各スイッチング素子Tr1〜Tr6のオン/オフを制御する。また、図1に示す制御装置10は、位置検出手段9からの回転子位置検出信号に基づき、モータ6の実働回転数を検出する実働回転数検出手段(図示せず)や、各種条件(例えば負荷)に基づいてモータ6の目標回転数を設定するための目標回転数設定手段(図示せず)を備える。
図1に示す制御装置10は、整流回路切替えスイッチ7のオン/オフを制御する。インバータ電流の検出手段8の検出値より、モータ6に加わっている負荷の大きさ等を検出する。制御装置10は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと記載)又はDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)から構成される。
整流回路部25は、図1に示すように整流回路切替えスイッチ7をオフしているときには全波整流回路となり、スイッチ7をオンしているときには倍電圧整流回路となる。商用交流電源1がAC100Vの場合には、各回路部品の電圧降下分や負荷の影響を全く無視すると、直流電圧は、全波整流回路の場合には100×√2×1≒141Vとなり、倍電圧整流回路の場合には100×√2×2≒282Vとなる。
次に、図1に示すスイッチ7をオンからオフにして整流回路部25が倍電圧整流回路から全波整流回路に切替わる際の様子を、図2を参照して説明する。
図2は、スイッチ7を用いて倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えを行った際の、直流電圧の様子を説明するための概略図である。図2(a)は、直流電圧の変化の様子を示している。倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えを行うと、倍電圧整流時の直流電圧は瞬時には切替わらず、僅かではあるが、ある時間T(以下、放電時間と称する)を経て、切替え前の倍電圧整流時における電圧値の約1/2まで下がって、全波整流時の電圧値となる。なお、このときの直流電圧が降下していく際の放電時間Tは、図1に示すモータ駆動装置の回路定数や負荷の大きさによって変化する。
倍電圧整流回路から全波整流回路への切替えの際には、このように電圧値が大きく変わるために、そのままではモータ6の回転数が大きく変動する。切替え前後において、モータ6の回転数を安定させてモータ6を駆動させるためには、電圧値に応じてインバータ駆動PWM(パルス幅変調)信号のデューティ比を調整することなどが考えられる。
しかし、仮に電圧検出手段を設け、当該電圧検出手段が検出した電圧検出値に基づいて放電時間中、常に電圧値に応じてインバータ駆動PWM(パルス幅変調)信号のデューティ比の調整を行うとした場合には、制御装置10には非常に高速な処理やA/D検出機能などが求められる。こうした処理や機能を実現するにはコスト面などで不利・困難となる。電圧検出手段を設けること自体も、コスト面やノイズ発生などの面で不利である。
そこで、本発明の実施形態1のモータ駆動装置は、上述した電圧検出手段を不要として、インバータ駆動PWM信号のデューティ比について、予め設定された調整回数だけ、それぞれ予め設定された調整タイミングで、且つ予め設定された調整量で調整を行うことを特徴としている。
図2(b)及び図2(c)は、図1のインバータ部27のインバータ駆動PWM信号のデューティ比を示している。図2(b)は、このデューティ比の調整を、調整回数として3回(切替え後のt1、t2、t3経過後の調整タイミングで、例えば順に20ms、50ms、80ms経過後)実施する場合を示している。
前述のように、図1の整流回路部25の切替えを行うと、図2(a)に示すように切替え後の電圧値は、切替え前の電圧値の約1/2になる。そのため、図2(b)に示すように、切替え後の放電時間終了時点(全波整流回路時の電圧値相当まで下がった時点)でのインバータ部27の交流変換時におけるPWM信号のデューティ比D1が、切替え前のデューティ比D2の約2倍になるように調整する。上述の例のように図2(a)に示す3回の調整回数でデューティ比の調整を実施する場合には、例えば各調整タイミングt1、t2、t3で、デューティ比を直前のデューティ比の(5/4)倍に調整する((5/4)の3乗≒2倍)。ここで、上記調整回数、調整タイミング、及びデューティ比の調整比率としての調整量は、設定値として用いられる。
各最適な設定値は、予めシミュレーションや実験により決定し、この最適な設定値は、図1の制御装置10内のメモリ(図示せず)に記憶しておく。また、各設定値はモータ6の回転数の変動に影響がない範囲内で、都合の良い値に設定しておけばよい。
制御装置10には安価なマイクロコンピュータを用いても実現可能である。また、電圧検出手段を備えている場合や、制御装置10が高機能なものであっても、本発明の実施形態1を使用することで、他の処理に専念できる。なお、参考までに図2(c)は、調整回数を増やして電圧の変化分に比例してデューティ比を調整した場合を例示している。
次に、図3の制御フローチャートを参照しながら、倍電圧整流回路から全波整流回路への切替え時の制御について説明する。図3は、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えたときの制御フローチャートの一例である。
図3(1)の制御フローにおいて、ステップS11では、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えるかどうかを判断する。切替えると判断した場合には(ステップS11にてYES)、処理はS12〜S13へと移る。ステップS12では、図1の整流回路切替えスイッチ7をオフにして、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路へ切替える。すなわち、図1の制御装置10は、整流回路切替えスイッチ7をオフにして、整流回路部25を全波整流回路とする。図3(1)のステップS13においては、フラグF1をセットする。フラグF1はデューティ比の調整を実施する期間中であるかどうかの判断に用いるフラグである。
図3(2)では、ステップS21において、フラグF1がセットされているかどうかを判断する。フラグF1がセットされていると判断した場合には(ステップS21にてYES)、処理はステップS22へ移される。ステップS22では、PWM(パルス幅変調)デューティ比の調整を実施する調整タイミングの時期であるかどうかを判断する。調整タイミングの時期であると判断した場合には(ステップS22にてYES)、処理はステップS23〜S24へ移る。ステップS23では、デューティ比の調整を行い、デューティ比の値を更新設定する。ステップS24では、デューティ比の調整を全て完了したかどうかを判断する。完了したと判断した場合には(ステップS24にてYES)、処理はステップS25へ移る。ステップS25では、フラグF1をクリアする。
図1に示す制御装置10は、ドライブ回路20に指令を与えて、インバータ部27の交流変換時におけるPWM信号のデューティ比を制御するインバータ制御手段であるが、制御装置10は、一定時間毎に図3(1)及び図3(2)の処理を行うようにする。上記図3のフローチャートの内容に従い、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替える時の処理を説明する。
まず、図3(1)のように、倍電圧整流回路が選択されているときに、全波整流回路に切替えるように判断した場合(ステップS11)には、図1の整流回路切替えスイッチ7はオフにして、整流回路部25の切替えを実施し(ステップS12)、またフラグF1をセットする(ステップS13)。図3(2)のように、整流回路部25の切替えを行った直後で、フラグF1がセットされていると判断した場合には(ステップS21)、まずデューティ比の調整を行う調整タイミングの時期であるかどうかを判断する(ステップS22)。判断方法は、図3(1)に図示していないが、制御装置10が、切替え実施後からの経過時間を測定しておき、経過時間と、予めメモリに設定された調整タイミング(上述の例では、20ms、50ms、80ms)とを比較することで行う。デューティ比の調整を行うと判断した場合には、デューティ比の値を更新設定する。上述の例の場合には、デューティ比に5/4をかけたものを、新たなデューティ比として更新設定する(ステップS23)。
次に、デューティ比の調整が全て完了したかどうかを判断する(ステップS24)。上述の例の場合には、図2(b)に示すように3回の調整(t1=20ms、t2=50ms、t3=80ms経過時)を完了したかどうかを判断する。完了したと判断した場合には、フラグF1をクリアし(ステップS25)、切替え時のデューティ比の調整処理を完了する。上述のように、これらの処理は一定間隔毎に行う。
本発明の実施形態1では、図2(a)で説明した放電時間は、モータ6の負荷の大きさによって変化する。負荷が大きい時には放電時間は短く、負荷が小さいときには放電時間は長くなる。よって、上述のようにデューティ比の調整を行う場合、負荷条件によっては、モータの回転数の安定化が十分に実施できない場合がある。
そこで、デューティ比調整の際の各設定値は、負荷の大きさによって切替えるようにする。例えば負荷が小さいときには、調整タイミングを遅くとる(また調整回数を多く、調整量を小さくする)。逆に、負荷が大きいときには、調整タイミングを早める(また調整回数を少なく、調整量を大きくする)ようにする。なお、負荷の大きさの検出は、インバータ電流検出手段8で検出した電流の大きさ等により制御装置10が判断する。
本発明の実施形態1では、図2(a)における放電時間は、図1に示すモータ6の回転数の大きさによって変化する。そこで、モータ6の図2(a)回転数の大きさに基づいて、デューティ比の調整の際における各設定値を切替えるようにする。例えば、モータ6の回転数が低いときには、調整タイミングを遅くとる(また調整回数を多く、調整量を小さくする)。モータ6の回転数が高いときには、調整タイミングを早くする(また調整回数を少なく、調整量を大きくする)。
(実施形態2)
図4は、本発明のモータ駆動装置の好ましい実施形態2を示している。図4に示す実施形態2は、図1の実施形態1の構成に、リアクトル2を介して交流を短絡開放するためのダイオードブリッジ整流回路12と、スイッチング素子11と、電源電圧のゼロクロス検出手段13とを更に設けたものである。ゼロクロス検出手段13が、電源半周期毎に検出した電源電圧のゼロクロス後における所定の時間に、1回から数回、スイッチング素子11を所定の時間だけオンすることで、電源力率の改善と直流電圧の昇圧とを行う。
図4に示す構成では、昇圧制御を行っている場合、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えるときに、切替え前後における各電圧値、及び切替え前後の電圧の関係が不明であることがある。即ち、例えば、倍電圧整流回路でスイッチング素子11のオン・オフ制御(一例として、電源半周期毎にゼロクロス後の所定の時間タイミングtaに所定の時間tbだけN回オンする)をしている状態から全波整流回路に切替えるときに、倍電圧整流回路用の昇圧制御用パラメータ(ta,tb,N)をそのまま使用していたのでは、それらが切替え後の全波整流回路にとって丁度、電圧が切替え前の約1/2となるようなパラメータではなく(負荷や昇圧度合いなどの条件によって変わる)、切替え前後の電圧の関係が変わってくることがある。整流回路の切替え時に、PWMデューティ比とともにこれらの昇圧制御用のパラメータを調整することも考えられるが、制御が複雑になる、或いは適切な制御ができないおそれがある。そこで、整流回路の切替えの際には、切替え前後では制御装置10は昇圧制御を行わないと定める。昇圧制御を行っていない場合には、上述と同様、切替え後の電圧値は切替え前の電圧値の約1/2となり、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替える作業は、上述と同じ手順により、実施することができる。なお、昇圧制御を行っていても、切替え後の電圧値は切替え前の電圧値の約1/2となることが解っている場合などには、昇圧制御を行ったまま上述のデューティ比の調整を行うようにしてもよい。また、直流電圧の昇圧を他の方法で行っても構わない。例えば短絡開放手段を、又はリアクトル及び短絡開放手段を、整流回路部25の出力側(直流ライン)に配置する方法等でも良い。
上述のモータ駆動装置は、例えば冷凍装置や空気調和装置(図示せず)などの機器に設けることで、冷凍装置の圧縮機モータや空気調和装置の圧縮機モータの駆動制御に適用することが好ましい。冷凍装置や空気調和装置では、各種条件により、圧縮機モータの回転数を制御する。空気調和装置は、急速に暖房・冷房運転をする場合などには高回転数で、また室内などの対象の実温度と目標温度とが平衡した場合や熱負荷が小さい場合などには低回転数で駆動される。高回転数時には倍電圧整流回路とし、低回転数時には全波整流回路とする。これは、回転数が高いときには高い直流電圧で駆動させ、回転数が低いときには低い直流電圧とするが、低回転数時にはインバータ部のデューティ比を大きくして効率低下を抑えるためである。
高回転数で駆動中に、回転数を小さくするなど、整流方式を切替える際には、上述の通りの制御を行うことで、モータを停止させる必要なくモータ運転中に、圧縮機モータの回転数の変動を抑え、整流回路部を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えを行うことができる。冷凍装置の場合も空気調和装置と同様である。なお、本発明のモータ駆動装置は、冷凍装置や空気調和装置の電機製品のような機器全般に対して適用することができる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3について説明する。電圧検出手段を備えている場合、切替え直後に実施するデューティ比の調整は、予め設定された調整タイミングではなく、電圧検出値が予め定められた値と等しくなった場合に実施するようにしても良い。例えば、検出値が230V、200V、170Vになったときに、それぞれデューティ比を5/4倍にする。また、切替え時に、瞬時に電圧が切替わるような場合には、デューティ比の調整は段階的に行わず、1回で行っても良い。この場合、切替え直前又は直後にデューティ比を約2倍にする。
他のモータの駆動方法(例えば180度通電駆動)にも適用可能である。それぞれデューティ比又はそれに相当するもの(例えば変調率)を調整するようにすれば良い。また、モータ6の負荷の大きさについての検出はインバータ電流検出手段8に限らず、回転数の検出手段等上述とは異なる他の方法で構わない。直流電圧の昇圧手段も特に本実施形態には限らず、他の方法の場合でも構わない。
これまでは、整流回路部25を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替える場合について説明したが、整流回路部25を全波整流回路から倍電圧整流回路に切替える場合にも、同様にして実施するようにする(説明は省略する)。
従来では、モータ運転中に電圧を大きく切替えると、モータの回転が不安定になり、大きな振動・騒音が発生する、又はモータが停止してしまうという問題点があった。しかし、上述した本発明の実施形態では、できるだけ簡単な構成と方法で、モータ運転中の電圧切替え時に、モータの回転の変動を安定化させる(変動を抑制する)ことができる。制御装置10には電圧検出手段を必要なしに、また制御装置には大きな処理負担がなく、切替え時のモータの回転変動を安定化できる。
本発明の実施形態では、モータ駆動中の電圧切替え時に、負荷の大きさに関わりなく、モータの回転を安定化させることができる。モータ運転中の電圧切替え時に、モータの回転数に関わりなく、モータの回転の変動を安定化させることができる。リアクトルを用いたエネルギーの蓄積・放出による昇圧手段を備えたモータ駆動装置は、簡単な構成と方法で、モータ運転中の電圧切替え時に、モータの回転の変動を安定化させることができる。
整流回路部を倍電圧整流回路と全波整流回路との間で切替える場合に、切替え前後において昇圧制御を行わないことにより、制御手段には電圧検出手段を必要なしに、また制御手段には大きな処理負担がなく、切替え時におけるモータの回転変動を安定化できるようにする。なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。
本発明に係るモータ駆動装置の好ましい実施形態1を説明する概略図である。 整流回路部を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えたときの様子を説明するための概略図である。 整流回路部を倍電圧整流回路から全波整流回路に切替えたときの制御フローチャートの一例を示す図である。 本発明に係るモータ駆動装置の実施形態2を説明する概略図である。
符号の説明
1 交流電源
2 リアクトル
3 ダイオードブリッジ
4 平滑用コンデンサ
5a,5b 倍電圧用コンデンサ
6 モータ
7 整流回路切替えスイッチ(整流回路切替え手段)
8 インバータ電流検出手段
9 位置検出手段
10 制御装置(インバータ制御手段)
11 スイッチ(IGBT:スイッチング素子)
12 ダイオードブリッジ
13 ゼロクロス検出手段
20 ドライブ回路
25 整流回路部
27 インバータ部

Claims (6)

  1. 入力電源の交流電圧を直流電圧に整流・平滑する整流回路部と、
    前記整流回路部を全波整流回路と倍電圧整流回路との間で切替える整流回路切替え手段と、
    前記直流電圧を所要の交流電圧に変換してモータに電力を供給するインバータ部と、
    前記インバータ部の交流変換時におけるPWM信号のデューティ比を制御するインバータ制御手段と、を備えたモータ駆動装置であって、
    前記モータの運転中に前記整流回路部を前記倍電圧整流回路と前記全波整流回路との間で切替える際に、前記インバータ制御手段は、前記切替えを行った直後に前記インバータ部の前記PWM信号のデューティ比の調整を、設定された調整回数、調整タイミング及び調整量で行うことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記インバータ制御手段は、前記調整回数、前記調整タイミング及び前記調整量をそれぞれ設定値として予め設定していることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 負荷の大きさを検出する負荷検出手段を備え、前記負荷検出手段が検出した前記モータにおける前記負荷の大きさに応じて、前記デューティ比の調整を実施するための前記各設定値を切替えることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記モータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記回転数検出手段により検出した前記モータの回転数に応じて、前記デューティ比の調整を実施するための前記各設定値を切替えることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記整流回路部の入力側又は出力側にリアクトルを接続し、
    前記直流電圧の昇圧を行うために、オン/オフ動作によって前記リアクトルに対するエネルギーの蓄積及び放出を制御するスイッチ手段を有し、
    前記モータの運転中に前記整流回路部を前記倍電圧整流回路と前記全波整流回路との間で切替える際には、前記切替えの直前から直後まで、前記スイッチ手段をオフにして前記直流電圧の昇圧を行わないようにすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータ駆動装置を備え、前記モータは、圧縮機モータであることを特徴とする機器。
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