JP2007171777A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記被転写体は、光透過性被記録材であり、前記光透過性被記録材は、光透過性基体及びその上に形成されたトナー受容層を有し、前記トナーの製造方法は、ポリカルボン酸及びポリオールを含む重縮合性単量体を界面活性効果を有する酸を触媒として水系媒体中で重縮合して結着樹脂粒子分散液を得る工程、及び、前記結着樹脂粒子分散液を使用してトナーを得る工程を含み、前記結着樹脂粒子がメジアン径0.05μm以上2.0μm以下で分散していることを特徴とする画像形成方法。
Description
これに対し、普通紙の如き記録材上に形成されたトナー画像を目視する場合には、定着されたトナー画像に照射された光の反射画像を目視しているため、トナー表面に多少粒状性が残っていても画質への影響は少ない。しかし、OHP装置の様に透過光でトナー画像を観察またはスクリーンに投影する場合には、トナー粒子に起因する残留形状が明白であると、光の散乱により、透光性が悪化して色調が灰色がかってしまう。したがって、OHP装置に用いる被記録材は、カラー画像定着後のトナーの粒状性を減少させ、透光性を向上させる効果を持つことが要求される。
また、特許文献3において、受容層にワックスを添加することで、可塑化する樹脂の離型性を確保して、トナーの埋め込みを促進することで、投影画像のグレーの色調を除去することが提案されている。
<1> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記被転写体は、光透過性被記録材であり、前記光透過性被記録材は、光透過性基体及びその上に形成されたトナー受容層を有し、前記トナーの製造方法は、ポリカルボン酸及びポリオールを含む重縮合性単量体を界面活性効果を有する酸を触媒として水系媒体中で重縮合して結着樹脂粒子分散液を得る工程、及び、前記結着樹脂粒子分散液を使用してトナーを得る工程を含み、前記結着樹脂粒子がメジアン径0.05μm以上2.0μm以下で分散していることを特徴とする画像形成方法、
<2> 前記トナー受容層に占めるワックス成分の割合が、単位面積当たり70%以上である<1>に記載の画像形成方法。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記被転写体は、光透過性被記録材であり、前記光透過性被記録材は、光透過性基体及びその上に形成されたトナー受容層を有し、前記トナーの製造方法は、ポリカルボン酸及びポリオールを含む重縮合性単量体を界面活性効果を有する酸を触媒として水系媒体中で重縮合して結着樹脂粒子分散液を得る工程、及び、前記結着樹脂粒子分散液を使用してトナーを得る工程を含み、前記結着樹脂粒子がメジアン径0.05μm以上2.0μm以下で分散していることを特徴とする。
本発明において、トナーの製造方法は、ポリカルボン酸及びポリオールを含む重縮合性単量体を界面活性効果を有する酸を触媒として水系媒体中で重縮合して結着樹脂粒子分散液を得る工程、及び、前記結着樹脂粒子分散液を使用してトナーを得る工程を含み、前記結着樹脂粒子はメジアン径0.05μm以上2.0μm以下で分散している。
<結着樹脂>
本発明において、トナーの結着樹脂は、少なくともポリカルボン酸及びポリオールを含む重縮合性単量体を水系媒体中で重縮合したポリエステル樹脂を含む。
本発明において、ポリカルボン酸は、脂肪族、脂環族、芳香族の多価カルボン酸、それらのアルキルエステルを含み、ポリオールは、多価アルコール、それらのエステル化合物、ヒドロキシカルボン酸などを含む。ポリエステル樹脂は、重縮合性単量体を用いた直接エステル化反応、エステル交換反応等により重縮合を行い作製することができる。
重縮合に用いる単量体として用いられるポリカルボン酸は、1分子中にカルボキシル基を2個以上含有する化合物である。このうち、2価のカルボン酸は1分子中にカルボキシル基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、リンゴ酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタール酸、マロン酸、ピメリン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロルフタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸等を挙げることができる。また、2価のカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等を挙げることができる。
これらのポリオールは水に難溶あるいは不溶であるため、ポリオールが水に分散した懸濁液中でエステル合成反応が進行するので好ましい。
結晶性ポリエステルを得るために使用される多価カルボン酸としては、上記カルボン酸のうち、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、これらの酸無水物あるいは酸塩化物を挙げることができる。
結晶性ポリエステルを得るために使用されるジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノールA等も挙げることができる。
これらの中でも、テレフタル酸やその低級エステル、ジフェニル酢酸、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることが好ましい。なお、低級エステルとは、炭素数1から8の脂肪族アルコールのエステルをいう。
前記多価カルボン酸及びポリオールは、1種の重縮合樹脂を作製するために、それぞれ1種ずつを単独で用いても、一方が1種で他方が2種以上用いても、それぞれ2種以上ずつを用いてもよい。また、1種の重縮合樹脂を作製するためヒドロキシカルボン酸を用いる場合、1種単独で用いても、2種以上を用いてもよく、多価カルボン酸やポリオールを併用してもよい。
ここで、非結晶性樹脂のガラス転移点は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値のことをいう。
また、本発明における結晶融点Tmおよびガラス転移点の測定は、例えば、示差走査熱量測定法(DSC)に従い、例えば、「DSC−20」(セイコー電子工業社製)によって測定でき、具体的には、試料約10mgを一定の昇温速度(10℃/min)で加熱し、ベースラインと吸熱ピークの傾線との交点よりガラス転移点を得ることができる。
また、ポリエステル樹脂として非結晶性樹脂を使用する場合、THF可溶分のGPC法による分子量測定で、その重量平均分子量は1,000〜60,000であることが好ましく、3,000〜50,000であることがより好ましく、5,000〜40,000であることがさらに好ましい。
重量平均分子量が上記範囲内であると、オフセット性が向上するので好ましい。
本発明において、樹脂の分子量は、THF可溶物を、TSK−GEL、GMH(東ソー(株)製)等を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して分子量を算出することができる。
さらに本発明において、結着樹脂は、上述した重縮合成分の単独重合体、上述した重合性成分を含む2種以上の単量体を組み合せた共重合体、又はそれらの混合物、グラフト重合体、一部枝分かれや架橋構造などを有していても良い。
界面活性効果を有する酸とは、疎水基と親水基とからなる化学構造を有し、少なくとも親水基の一部がプロトンを有する酸の構造を有し、乳化機能と触媒機能とを併せ持つ触媒である。界面活性効果を有する酸としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルジスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルテトラリンスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸、石油スルホン酸、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸、高級アルコールエーテルスルホン酸、アルキルジフェニルスルホン酸、長鎖アルキル硫酸エステル、高級アルコール硫酸エステル、高級アルコールエーテル硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキロール硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキル化硫酸エステル、硫酸化脂肪、スルホ琥珀酸エステル、各種脂肪酸、スルホン化高級脂肪酸、高級アルキルリン酸エステル、樹脂酸、樹脂酸アルコール硫酸、及びこれらすべての塩化合物などが挙げられ、必要に応じて複数を組み合わせてもよい。これらの中でも、アルキル基若しくはアラルキル基を有するスルホン酸、アルキル基若しくはアラルキル基を有する硫酸エステル、又は、これらの塩化合物であることが好ましく、前記アルキル基又はアラルキル基の炭素数が7〜20であることがより好ましい。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸、ケリルベンゼンスルホン酸、しょうのうスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、モノブチルフェニルフェノール硫酸、ジブチルフェニルフェノール硫酸、ドデシル硫酸、ナフテニルアルコール硫酸、ナフテン酸等が挙げられる。
本発明に用いることのできる界面活性効果を有する酸の使用量は、重縮合性単量体の総重量に対し、0.01〜5重量%であることが好ましく、0.1〜3重量%がより好ましい。
併用することができる希土類含有触媒としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素としてランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などの元素を含むものが有効であり、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、又はトリフラート構造を有するものなどが有効である。前記トリフラートとしては、構造式では、X(OSO2CF3)3が挙げられる。Xは、希土類元素であり、これらの中でも、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)などであることが好ましい。
ランタノイドトリフラートについては、例えば、有機合成化学協会誌、第53巻第5号、p44−54に詳述されている。
重合温度を前記範囲内にすることにより、従来に比べて省エネルギーでポリエステル樹脂を重縮合することができるので好ましい。
なお、重縮合樹脂粒子のメジアン径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。
1)重縮合性単量体を直接水系媒体に添加せず、一旦、重縮合性単量体をその他添加剤(例えば、重縮合触媒や界面活性剤)と共に混合融解させる。この油系の溶液を水系媒体に添加し第1の撹拌(例えばホモジナイザーによる撹拌)を施し、さらに第2の撹拌(例えば超音波による撹拌)を施して乳化分散する方法、
2)重合性単量体と重合触媒、界面活性剤などを混合融解し、この油系の溶液を100℃前後に加熱した水系媒体中にホモジナイザーとともに撹拌乳化し、さらに吉田機械興業製ナノマイザーなどにより微粒乳化分散する方法、
3)重合性単量体と重合触媒、界面活性剤などを混合融解し、さらに酢酸エチルなどの溶剤を少量添加した後、水系媒体中にホモジナイザーとともに撹拌乳化し、さらに吉田機械興業製ナノマイザーなどにより微粒乳化分散し、その後60℃程度に加熱をしながら撹拌し、脱溶剤する方法、
4)重合性単量体と重合触媒、界面活性剤などを混合融解し、その油系溶液に100℃前後に加熱した水系媒体を徐々に添加しながらホモジナイザーにて撹拌乳化し、さらに水系媒体また必要に応じて界面活性剤を加えて転相乳化を実現する方法、
などを用いることができる。
本発明においてトナーの製造方法は、少なくとも、樹脂粒子を分散させた分散液中で、当該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程(凝集工程)と、当該凝集粒子を加熱して融合させる工程(融合工程)と、を有するものであることが好ましい。そして、この乳化重合凝集法と呼ばれる製造方法において、樹脂粒子を分散させた分散液として、上記の樹脂粒子分散液を適用することが好ましい。
また、予め溶液重合法や隗状重合法等で均一に重合した樹脂粒子の重合体を、その重合体が溶解しない溶媒中へ安定剤とともに添加して機械的に混合分散する方法など、任意の方法により、樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を得ることもできる。
例えば、水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、樹脂をそれらの溶剤に溶解してイオン性の界面活性剤やポリアクリル酸等の高分子電解質とともに、ホモジナイザーなどの分散機で水中に粒子として分散させ、その後、加熱又は減圧して溶剤を蒸発させることにより、樹脂粒子分散液を得ることができる。
ここで用いる界面活性剤は、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤、及び、種々のグラフトポリマー等を挙げることができ、特に制限されない。
これらの樹脂粒子分散液を作製するための付加重合系単量体の例としては、スチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン類、ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメチレン脂肪族カルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリルロニトリル、アクリルアミド、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物などの含N極性基を有する単量体やメタクリル酸、アクリル酸、桂皮酸、カルボキシエチルアクリレートなどのビニルカルボン酸類などビニル系モノマーの単独重合体及び共重合体など、さらには各種ワックス類もあわせて使用可能である。
まず、着色剤としては次のようなものを使用することができる。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等を挙げることができる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等を挙げることができる。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等を挙げることができる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウォッチャングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、ディポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等を挙げることができる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどを挙げることができる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等を挙げることができる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を挙げることができる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等をあげることができる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を挙げることができる。
また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等があげられる。
キャリアとしては、特に限定されないが、通常、鉄粉、フェライト、酸化鉄粉、ニッケル等の磁性体粒子;磁性体粒子を芯材としてその表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂などの樹脂やステアリン酸等のワックスで被覆し、樹脂被覆層を形成させてなる樹脂被覆キャリア;結着樹脂中に磁性体粒子を分散させてなる磁性体分散型キャリア等が挙げられる。中でも、樹脂被覆キャリアは、トナーの帯電性やキャリア全体の抵抗を樹脂被覆層の構成により制御可能となるため特に好ましい。
二成分系の静電荷像現像剤における本発明のトナーとキャリアとの混合割合は、キャリア100重量部に対して、トナーが2〜10重量部であることが好ましい。また、現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
本発明において、被転写体は光透過性被記録材であり、前記光透過性被記録材は光透過性基体及び光透過性基体上に形成されたトナー受容層を少なくとも有する。
<光透過性基体>
光透過性基体としては、OHP投影の用途に通常使用される透明材料であれば特に限定されず使用することができる。
また、光透過性基体は、熱定着または熱圧定着時の加熱によって著しい熱変形を起こさない耐熱性を有する必要がある。光透過性基体は、ASTMD684に記載されている4.6Kg/cm2の測定条件で好ましくは、145℃以上、より好ましくは、150℃〜230℃の熱変形温度を有するものが良い。光透過性基体としては、具体的には、上記の測定条件で145℃以上の熱変形温度を有し、最高使用温度が100℃以上の耐熱性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリアミドまたはポリイミドが例示される。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが耐熱性及び透明性の点で特に好ましい。
トナー受容層は、光透過性基体の少なくとも一主要面上に形成される。トナー受容層を光透過性基体の両面に形成することもできる。
また、トナー受容層は光透過性基体の一面の全体に形成することもできるが、画像が形成されない外縁部を除いてトナー受容層を形成することもできる。
但し、トナー画像が形成される部分には、トナー受容層が形成されている。
トナー受容層は単位面積当たり70%以上のワックス成分を含有することが好ましく、70%〜99%含有することがより好ましく、71%〜98%以上含有することがさらに好ましい。
ワックス成分を70%以上含有することによって、画像形成されていない場合でも、すなわち何も画像が存在しない場合でも、OHP自身が定着部材に粘着することを防止するとともに、画像が形成された場合においては、トナー中に残存する界面活性効果を有する酸との相溶によって、トナー受容層への浸透が加速する。ただしワックス成分が100%であると、OHPを室温で重ねておいた場合に張り付いてしまう。
易接着層として用いることができる樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸樹脂共重合体が例示できる。
特に、本発明において、トナーとトナー受容層の相溶性が良いので、トナー受容層により浸透することが可能である。
現在、電子写真技術分野で主に用いられているトナーは約80〜120℃の軟化点を有するので、本発明のトナー受容層は100℃以下、特に40〜80℃の軟化点を有することが好ましい。本明細書において「軟化点」という用語は固体状の樹脂がゴム状に軟化する温度もしくは分子内の結晶部分が溶融する温度をいう。これは、環球法および針侵入法等により測定される。
スチレン−アクリル系樹脂とは、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン、p−ターシャリーブチルスチレンが挙げられる。アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノメチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ベンジルの如きメタクリル酸エステル類;が挙げられる。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。そして、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から求め、分子量を算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、市販の東ソー製の標準ポリスチレンを用い、分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを使用した。検出器はR1(屈折率)検出器を用い、カラムは東ソー製のTSKgeIG1000H、G2000H、G3000Hの粗合せを使用した。
スチレン−アクリル系樹脂のガラス転移温度が−10℃以上であると、定着ローラーへの貼り付きの発生や、ブロッキングが生じることがなく、また保存性が良好であるので好ましい。また、80℃以下であると定着時におけるトナー受容層の軟化が充分に行われ、トナー粒子をトナー受容層に埋没させて、トナーの粒状性を減少させる効果が得られるので好ましい。
本発明において使用されるワックス成分は、融点が40℃〜120℃の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50℃〜120℃の範囲内である。
ワックス成分の融点が40℃以上であると、得られる光透過性記録材が保存中にブロッキングし難く、良好な保存性が得られるので好ましい。また、融点が120℃以下であると、記録材の定着手段に対する充分な離型性を発揮することができるので好ましい。
本発明においては、ワックス成分の融点をDSCで測定した。具体的には、DSCの測定は、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いて、ASTM D3418−82に準じて測定した。本発明において、この際のDSC曲線は、1回昇温させて前履歴を測定した後、温度速度10℃/minで降温及び昇温させた時に測定されたDSC曲線の昇温時の最大吸熱ピーク温度を融点とした。
上記の誘導体は、酸化物、ビニルモノマーとのブロック共重合体及びビニルモノマーによるグラフト変性物を含む。
さらに、トナー受容層の全体量に対するワックス成分の量は、好ましくは、3〜30重量%、より好ましくは、5〜20重量%であることが、透明性を損なわずに、塗布時にワックス成分を良好にブリーディングさせ、トナー受容層表面に占めるワックス成分の割合を単位面積あたり70%以上に良好にコントロールすることが可能となる点で好ましい。
さらには、トナー受容層表面に占めるワックス成分の割合が、単位面積あたり99%以下であると、トナー樹脂とトナー受容層の熱可塑性樹脂との結着性が強く、高速定着時にトナーオフセットが生じることがないので好ましい。
本発明により作製した光透過性記録材の表面をRuO4染色した後、Ptスパッタコーティングを行い試料を調製し、超高分解能電解放射型走査電子顕微鏡(日立製S−900H型)を用い、加速電圧2kVで観察した。その後、1,000倍程度のSEM写真2枚を画像解析装置(日本アビオニクス社製EXCELL)を用いて白/黒のコントラストを利用してトナー受容層表面に占める単位面積あたりのワックス成分の割合を算出した。
この導電性下塗層の形態としては、それらの金属酸化物の超微粒子やファイバーを、ポリエステルやアクリルの如きバインダー樹脂と共に分散したものが挙げられる。
上記の金属酸化物の超微粒子の平均粒径は、光散乱を抑制するために0.3μm以下が好ましい。
本発明においては、光透過性基体上に形成された導電性下塗層の表面抵抗率が好ましくは107〜1010Ωの範囲、より好ましくは、107〜109Ωの範囲になる様に塗布することが好ましい。導電性下塗層の表面抵抗値が107Ω以上であると、上記の導電性下塗層中の金属或いは金属化合物の含有量が適切であり、導電性下塗層のへイズが増加して光透過性が低下することがなく、その上にトナー受容層を被覆した場合、光透過性を実用レベルにすることができるので好ましい。導電性下塗層の表面抵抗率が1010Ω以下であると、光透過性記録材の表面抵抗値をトナー転写に適した領域に調整するために選択されるトナー受容層の被覆厚さが適切であり、トナーを埋没させるのに適した厚みとすることができ、画像性が良好であるので好ましい。
また、静電荷像現像剤(静電荷像現像トナー)は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを含む画像形成方法であって、前記トナーとして上述した方法により製造された静電荷像現像用トナー、または、前記現像剤として上述したの静電荷像現像剤を用いることを特徴とする。
上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用でき、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。また、本発明の画像形成方法は、上記した工程以外の工程を含むものであってもよく、例えば、静電潜像担持体上に残留する静電荷像現像剤を除去するクリーニング工程等が好ましく挙げられる。本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像トナーを現像剤槽に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する(現像工程)。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー像は、定着機により熱定着され、最終的なトナー像が形成される。
尚、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常、前記定着機における定着部材に離型剤が供給される。
・ドデシルベンゼンスルホン酸:36重量部
・1,9−ノナンジオール:80重量部
・1,10−デカメチレンジカルボン酸:115重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、まず、ドデシルベンゼンスルホン酸、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカメチレンジカルボン酸を混合し、120℃に加熱し融解した後、この油系の溶液を95℃に加熱したイオン交換水へ投入し、直後にホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で5分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で70℃に維持し、15時間保持した。
・ドデシルベンゼンスルホン酸:36重量部
・1,6−ヘキサンジオール:59重量部
・セバシン酸:101重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、まず、ドデシルベンゼンスルホン酸、1,6−ヘキサンジオール、及びセバシン酸を混合し、140℃に加熱し融解した後、この油系の溶液を95℃に加熱したイオン交換水に投入し、直後ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で5分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で70℃に維持し、15時間保持した。
・ドデシル硫酸:30重量部
・1,9−ノナンジオール:80重量部
・アゼライン酸:94重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、まず、ドデシル硫酸、1,9−ノナンジオール、及びアゼライン酸を混合し、110℃に加熱し融解した後、この油系の溶液を95℃に加熱したイオン交換水に投入し、直後ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で5分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で70℃に維持し、15時間保持した。
・イソプロピルベンゼンスルホン酸:25重量部
・テレフタル酸:46重量部
・ポリオキシエチレン(2,4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:34重量部
・エチレングリコール:20重量部
・イオン交換水:500重量部
上記配合に従って、イソプロピルベンゼンスルホン酸、テレフタル酸、ポリオキシエチレン(2,4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、及びエチレングリコールを混合し、110℃に加熱し融解した後、この油系の溶液をイオン交換水に投入し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で5分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で90℃に維持し、20時間保持した。
・ドデシルベンゼンスルホン酸スカンジウム(希土類含有触媒):36重量部
・1,9−ノナンジオール:80重量部
・1,10−デカメチレンジカルボン酸:115重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、ドデシルベンゼンスルホン酸スカンジウム(希土類含有触媒)、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカメチレンジカルボン酸を混合し、120℃に加熱し融解した後、この油系の溶液を95℃に加熱した水系媒体に投入し、直後ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で5分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で80℃に維持し、15時間保持した。
・ドデシルベンゼンスルホン酸:12重量部
・リパーゼ(シュードモナス属由来:酵素触媒):50重量部
・1,9−ノナンジオール:80重量部
・1,10−デカメチレンジカルボン酸:115重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、まず、ドデシルベンゼンスルホン酸、リパーゼ、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカメチレンジカルボン酸を混合し、120℃に加熱し融解した後、この油系の溶液を85℃に加熱したイオン交換水に投入し、直後ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で5分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で80℃に維持し、15時間保持した。
・ドデシルベンゼンスルホン酸:18重量部
・1,9−ノナンジオール:80重量部
・1,10−デカメチレンジカルボン酸:115重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、まず、1,9−ノナンジオール及び1,10−デカメチレンジカルボン酸を混合し、120℃に加熱し融解した後、ドデシルベンゼンスルホン酸を溶解した室温のイオン交換水に投入し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で1分間乳化した。その後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で60℃に維持し、15時間保持した。
・ドデシルベンゼンスルホン酸:36重量部
・1,4−ブタンジオール:45重量部
・アゼライン酸:94重量部
・イオン交換水:1,000重量部
上記配合に従って、アゼライン酸、及び1,4−ブタンジオールを混合し、110℃に加熱し融解した後、ドデシルベンゼンスルホン酸を溶解した95℃に加熱したイオン交換水に投入し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した。その後、さらに超音波バス中で30分間乳化後、乳化物を撹拌しながらフラスコ中で70℃に維持し、15時間保持した。
・スチレン:460重量部
・n−ブチルアクリレート:140重量部
・アクリル酸:12重量部
・ドデカンチオール:9重量部
上記配合に従って、各成分を混合溶解して溶液を調製した。他方、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)12重量部をイオン交換水250重量部に溶解し、前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した(単量体乳化液A)。さらに、同じくアニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)1重量部を555重量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと撹拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持した。
その後、ゆっくりと撹拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。
・1,9−ノナンジオール:40重量部
・1,10−デカメチレンジカルボン酸:57.5重量部
に対し、ジブチルスズオキシドを上記モノマーに対し0.05モル%加え、撹拌翼を装備したフラスコ中で撹拌しながら200℃に加熱、減圧下で6時間、重合を進行せしめ、重量平均分子量6,200、融点69℃の結晶性ポリエステル樹脂を得た。この樹脂80gに対し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.2gを溶解したイオン交換水460gを加え、ステンレスフラスコ中の圧力下で140℃まで加熱し、同時にウルトラタラックスで、1時間乳化することにより、結晶ポリエステル樹脂粒子分散液を得た。
・黄色顔料(大日精化工業(株)製、Y74):50重量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR):5重量部
・イオン交換水:200重量部
上記配合に従って、成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)5分と超音波バスにより10分間分散し、中心径(メジアン径)240nm、固形分量21.5%のYellow着色剤粒子分散液(1)を得た。
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりにシアン顔料(大日精化工業(株)製、銅フタロシアニン B15:3)を用いた以外は着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径(メジアン径)190nm、固形分量21.5%のCyan着色剤粒子分散液(2)を得た。
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりにマゼンタ顔料(大日本インキ化学工業(株)製、PR122)を用いた以外は、着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径(メジアン径)165nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(3)を得た。
・パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP9;融点70℃):50重量部
・アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファクス):5重量部
・イオン交換水200重量部
上記配合に従って、成分を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で分散処理し、中心径(メジアン径)180nm、固形分量21.5%の離型剤粒子分散液を得た。
・樹脂粒子分散液(1):233重量部(樹脂42重量部)
・着色剤粒子分散液(1)40重量部(顔料8.6重量部)
・離型剤粒子分散液40重量部(離型剤8.6重量部)
・ポリ塩化アルミニウム:0.15重量部
・イオン交換水:300重量部
上記配合に従って、成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、樹脂粒子分散液(9)を50重量部(樹脂21重量部)追加して緩やかに撹拌した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(1)を得た。
上記トナー粒子50重量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.2重量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナー(1)を得た。
そして、ポリメチルメタアクリレート(Mw:77000、綜研化学社製)を1%被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が5%になるように前記の外添トナーを秤量し、両者をボールミルで5分間撹拌・混合して現像剤(1)を調製した。
トナー粒子(1)において、樹脂粒子分散液(1)を樹脂粒子分散液(2)262重量部に変更し、着色剤粒子分散液(1)を着色剤粒子分散液(2)に変更し、樹脂粒子分散液(9)を100重量部とし、95℃加熱時のPHを5.0に維持した以外は、トナー粒子(1)と同様にしてトナー粒子(2)を得た。
このトナー粒子(2)の累積体積平均粒径D50は4.40μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.19、であった。形状係数SF1は124とやや球状となった。
このトナー粒子を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(2)を得てさらに現像剤(2)を調製した。
トナー粒子(1)において、樹脂粒子分散液(1)を樹脂粒子分散液(3)246重量部に変更し、樹脂粒子分散液(9)を樹脂粒子分散液(4)300重量部に変更し、着色剤粒子分散液(1)から着色剤粒子分散液(3)に変更し、かつポリ塩化アルミニウム量を0.12重量部とした以外は、トナー粒子(1)と同様にしてトナー粒子(3)を得た。
このトナー粒子(3)の累積体積平均粒径D50は4.20μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.22、形状係数SF1は119で球状であった。
このトナー粒子を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(3)を得てさらに現像剤(3)を調製した。
トナー粒子(1)の調製において、樹脂粒子分散液(1)から樹脂粒子分散液(5)に変更し、樹脂粒子分散液(9)の添加量を100重量部とした以外は、トナー粒子(1)と同様にしてトナー粒子(4)を得た。
このトナー粒子(4)の累積体積平均粒径D50は3.92μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.22、形状係数SF1は135のポテト形状であった。
このトナー粒子を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(4)を得てさらに現像剤(4)を調製した。
トナー粒子(1)において、樹脂粒子分散液(1)から樹脂粒子分散液(6)420重量部に変更し、すべての樹脂粒子分散液を樹脂粒子分散液(6)とし、樹脂粒子分散液(9)を用いなかった以外は、トナー粒子(1)と同様にしてトナー粒子(5)を得た。
このトナー粒子(5)の累積体積平均粒径D50は3.50μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.25、形状係数SF1は120の球形状であった。
このトナー粒子(5)を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(5)を得てさらに現像剤(5)を調製した。
トナー粒子(2)において、樹脂粒子分散液(2)から樹脂粒子分散液(7)233重量部に変更した以外は、トナー粒子(2)と同様にしてトナー粒子(6)を得た。
このトナー粒子(6)の累積体積平均粒径D50は5.50μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.30、形状係数SF1は135でポテト形状であった。
このトナー粒子(6)を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(6)を得てさらに現像剤(6)を調製した。
トナー粒子(2)において、樹脂粒子分散液(2)から樹脂粒子分散液(8)280重量部に変更した以外は、トナー粒子(2)と同様にしてトナー粒子(7)を得た。
このトナー粒子(7)の累積体積平均粒径D50は5.70μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.26、形状係数SF1は120の球形状であった。
このトナー粒子を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(7)を得てさらに現像剤(7)を調製した。
トナー粒子(2)において、樹脂粒子分散液(2)から樹脂粒子分散液(10)に変更した以外は同様にして、トナー粒子(8)を得た。
このトナー粒子(8)の累積体積平均粒径D50は5.95μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.40、形状係数SF1は118の球形状であった。
このトナー粒子(8)を用いてトナー粒子(1)と同様に外添トナー(8)を得てさらに現像剤(8)を調製した。
光透過性基体としてはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた。基材として使用したポリエチレンテレフタレートフィルムは東レ社製ルミナー(製品名でグレード多数、厚みを指定)であり、厚さ500μmである。
スチレン−2エチルヘキシルアクリレートエマルジョン(共重合比90:10、数平均分子量:11万、固形分:30%、Tg:68℃)80重量部とカルナバワックスエマルジョン(融点:86℃、固形分:30%)20重量部との混合液を作製した。
上述のPETフィルムに、導電性下塗層として、酸化スズ粒子(2次粒子の平均粒径0.2μm)を分散した固形分が4%の水溶液を塗布、乾燥し、導電性下塗層の表面抵抗値を約108Ωに調整した。導電性下塗層の上にトナー受容層溶液を、ワイヤーバーを使用してバーコート法により塗布し、110℃で2分で乾燥して乾燥厚み約4μm、表面抵抗値1012Ωの被記録材Aを得た。一方、下塗りをせず、下地処理なしで、そのままトナー受容層を作製した被記録材Bを作製した。それぞれA4サイズにカットして、OHP A、Bとした。Bは、表面抵抗値1×1014で絶縁体となった。
また、上記OHP A及びBについて、トナー受容層に占めるワックス成分の割合を測定したところ、単位面積当たり75%であった。
上記現像剤(1)〜(8)を用いて、DocuCentre Color500を用いて、光透過性被記録材上に画像を、トナー載り量0.1mg/cm2となるように5cm×5cmのハーフトーン画像を形成し、これを評価した。評価装置はリコー オーバーヘッドプロジェクタ MP−30を用い、投影した画像の灰色がかる度合いを目視で判断した。
画像評価は以下の評価基準により行った。
◎ ・・・ まったく問題ない。
○ ・・・ 気がつかない程度ではあるが、凝視するとわずかに灰色がかって見られる。
△ ・・・ くすんで灰色がかって見える部分がある。
× ・・・ 灰色がかっている。
樹脂粒子分散液(1)〜(3)、(5)〜(8)及び(10)の安定性を以下の方法で評価した。
試料100gをガラス容器に入れて密栓し、70℃で24時間放置した。冷却後、5℃の環境下に24時間放置し、その後室温に戻してから、ガラス容器の底部分を以下の評価に基づいて目視で観察した。
◎ ・・・ 30日後でもガラス容器の底に沈殿は見られない。
○ ・・・ 25〜29日後には沈殿が確認される。
△ ・・・ 15〜24日後には沈殿が確認される。
× ・・・ 14日以内に沈殿が確認される。
結果を以下の表1に示す。
Claims (1)
- 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程
を含む画像形成方法であって、
前記被転写体は、光透過性被記録材であり、
前記光透過性被記録材は、光透過性基体及びその上に形成されたトナー受容層を有し、
前記トナーの製造方法は、
ポリカルボン酸及びポリオールを含む重縮合性単量体を界面活性効果を有する酸を触媒として水系媒体中で重縮合して結着樹脂粒子分散液を得る工程、及び、
前記結着樹脂粒子分散液を使用してトナーを得る工程を含み、
前記結着樹脂粒子がメジアン径0.05μm以上2.0μm以下で分散していることを特徴とする
画像形成方法。
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