JP2007171750A - テストターミナルカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】テストターミナルカバーにビニールテープを貼付してテストプラグの挿入禁止の目印とした従来の資源と労力の消費を回避し、簡単かつ確実にテストプラグ挿入についての表示及び非表示を繰り返し行うことが可能なテストターミナルカバーを提供する。
【解決手段】PTTターミナル及びCTTターミナルのテストプラグ受入口を被覆する被覆部、及び被覆部に設けられ、テストプラグ受入口に挿入されてテストターミナルと係止可能な脚部とを備えた、テストターミナルに着脱可能なテストターミナルカバーであって、被覆部は、メッセージの表示及び非表示を行う表示部と、表示部を動作可能に保持する固定部と、表示部と固定部とを、メッセージの表示を行う表示位置とメッセージの非表示を行う隠蔽位置とに選択的に係止する係止手段と、を有することを特徴とするテストターミナルカバーが得られた。
【選択図】 図1
【解決手段】PTTターミナル及びCTTターミナルのテストプラグ受入口を被覆する被覆部、及び被覆部に設けられ、テストプラグ受入口に挿入されてテストターミナルと係止可能な脚部とを備えた、テストターミナルに着脱可能なテストターミナルカバーであって、被覆部は、メッセージの表示及び非表示を行う表示部と、表示部を動作可能に保持する固定部と、表示部と固定部とを、メッセージの表示を行う表示位置とメッセージの非表示を行う隠蔽位置とに選択的に係止する係止手段と、を有することを特徴とするテストターミナルカバーが得られた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、変電所内配電盤等の継電器試験時に使用する計器用変流器テストターミナル(以下CTTターミナルと略称する)及び計器用変圧器テストターミナル(以下PTTターミナルと略称する)に不適当なテストプラグが挿入されることを回避するためのテストターミナルカバーに関する。
変電所内配電盤等の継電器試験用には、一般に、図10に示すようなテストプラグ100が使用される。従来より使用されるテストプラグ100は基部102から突出した絶縁板104に、上下に相互に絶縁された各一対の接触子106及び108が併設されている。そして、基部102の接触子106、108と反対側には同軸上に配設された端子110及び112が接続されている。
このようなテストプラグ100により変電所内配電盤等の継電器試験を行うことを前提として、変圧器回路、変流器回路にCTTターミナル又はPTTターミナル200が組み込まれている。そしてCTTターミナル又はPTTターミナル200のテストプラグ受入口202にテストプラグ100の接触子106及び108、すなわち挿入部114を挿入、係止することにより、挿入角度、挿入深さ等が一定とされ、テストターミナル200との接触不良等が回避される。
そして、変圧器テストターミナルに変圧器テストプラグ(PTTプラグ)を、変流器テストターミナルに変流器テストプラグ(CTTプラグ)を挿入することにより、電圧、電流の測定が行われる。
配電盤等の各機器の測定及び試験を行うためには、所定のテストターミナルに、これに対応するテストプラグのみを挿入しなければならず、テストプラグの誤挿入が回避されなければならない。特に、機器を運転状態として計測作業を実施する場合には、目的外のテストターミナルに誤ってテストプラグを挿入すれば、機器の損傷、停電のみならず、作業員の安全性についても不都合が生ずる可能性がある。
このテストプラグの誤挿入を回避し、かつ、テストターミナル内へのダスト等の進入を阻止するために、試験が行われる場合以外には、テストターミナルのテストプラグ受入口202は、図11に記載したようなテストターミナルカバー300により閉鎖しておくことが一般的である。テストターミナルは1対の脚部502と、これに架設された被覆部304とから構成され、脚部502がテストターミナルのテストプラグ受入口202に挿入されるものである。すなわち、使用者がその被覆部304を保持して脚部502をテストターミナル200のテストプラグ受入口202に挿入、係止させると、被覆部304によりテストターミナル200のテストプラグ受入口202が覆い隠される。このようにテストプラグ受入口202が閉鎖されることにより、間違った箇所へテストプラグを誤挿入すること、及び非試験時のテストプラグの挿入が回避される。従って、テストターミナルカバー300を使用することによって、作業の安全性が増し、機器の損傷が防止される。
このようなテストターミナルカバー300の使用を更に効果的にするために、テストプラグの挿入禁止箇所又は作業対象外区画を明確に示す試みがなされている。配電盤等には多数のターミナルが設けられているため、作業員は検査対象のターミナルを明確に識別する必要がある。そして、検査対象のターミナルを認識しやすくするために、現状ではカバー300の被覆部304の外表面にビニールテープを貼付し、作業の目印としている。作業員は、このような目印を手がかりに所定のターミナルカバーを抜き取り、テストプラグを挿入する。
しかしながら、この方法ではビニールテープの貼付に作業時間が必要とされ、かつ多量のビニールテープが消費されるため、時間と資源の無駄が生じる。更にビニールテープが長期にわたり貼付される場合等には、ビニールテープが剥がれ落ちる懸念や、古いテープのベタツキに手間取る事態も生ずる。また、使用後に除去したビニールテープを再使用することは、ほぼ不可能であり、再度挿入禁止を表示するためには新たなビニールテープを用いなければならず、資源の消費が増大する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、上記従来の不具合を有さず、簡単かつ確実にテストプラグ挿入についての表示及び非表示を繰り返し行うことが可能なテストターミナルカバーを提供することをその目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1のテストターミナルカバーは、PTTターミナル及びCTTターミナルのテストプラグ受入口を被覆する被覆部、及び被覆部に設けられ、テストプラグ受入口に挿入されてテストターミナルと係止可能な脚部とを備えた、テストターミナルに着脱可能なテストターミナルカバーであって、被覆部は、メッセージの表示及び非表示を行う表示部と、表示部を動作可能に保持する固定部と、表示部と固定部とを、メッセージの表示を行う表示位置とメッセージの非表示を行う隠蔽位置とに選択的に係止する係止手段と、を有することを特徴とする。
このテストターミナルカバーによると、作業者に対してテストターミナルカバーの挿入等を禁止するメッセージを表示すること、及び非表示とすることが可能となり、かつ係止部により表示部の表示/非表示が作業者の意志とは無関係に偶発的に切り換わることが防止される。
請求項2のテストターミナルカバーによると、被覆部が矩形の平板状部材からなり、固定部が平板状部材の外周部に相当し、表示部が平板状部材の外周部以外の部分であり、かつ固定部により回動可能に軸支されていることを有することを特徴とする。
これにより、表示部が回転軸を中心に、外周部に包囲された部分にて、安定的に回動し、簡単な操作によりメッセージの表示/非表示を保持することが可能となる。
請求項3のテストターミナルカバーは、請求項2に記載のテストターミナルカバーにおいて表示部の一方の面が、メッセージを表示するメッセージ表示面として構成され、隠蔽位置はメッセージ表示面が脚部側を向いて保持された位置であり、表示位置はメッセージ表示面が脚部とは反対側に向いて保持された位置であることを特徴とする請求項2に記載のテストターミナルカバー。
上記構成により、メッセージの表示と非表示を簡単かつ明確に行うことができる。
請求項4のテストターミナルは、請求項3のテストターミナルにおいて係止手段が固定部及び/又は表示部に設けられ、表示部を表示位置又は隠蔽位置のいずれかに保持することを特徴とする。
これにより、係止手段を固定部及び/又は表示部と一体的に形成することができ、テストターミナル全体の構成が単純化され、簡単に使用することができる。
請求項5のテストターミナルは、固定部が矩形の平板状部材と、該平板状部材の一方の面側に、これと略平行に配置された表面を有する連結部材とからなり、表示部が平板状部材と連結部材との間に移動可能に挿入されたプレートであり、脚部が平板状部材の他方の面側に設けられていることを特徴とする。
上記構成によりと、表示部が平板状部材と連結部材との間で、安定的に移動し、簡単な操作によりメッセージの表示/非表示を保持することが可能となる。
請求項6のテストターミナルは、請求項5のターミナルカバーにおいて、連結部材の表面が透明部分と不透明部分とを有し、隠蔽位置は、表示部が平板状部材と連結部材の不透明部分との間に存在する位置であり、表示位置は、表示部が平板状部材と連結部材の透明部分との間に存在する位置であることを特徴とする。
上記構成により、メッセージの表示と非表示を簡単かつ明確に行うことができる。
請求項7のテストターミナルカバーは、請求項6のテストターミナルカバーにおいて係止手段が平板状部材に設けられ、表示部を連結部材の表面に押圧し、表示位置又は隠蔽位置のいずれかに保持することを特徴とする。
上記構成により、プレート状の表示部を連結部材の表面に対して安定的に保持することが可能となる。
本発明のテストターミナルカバーは、テストターミナルカバーを被覆する被覆部に表示部を有し、使用者に対してメッセージを表示し、メッセージ不要時にはこれを表示しないことが選択可能であり、必要に応じた明確な表示が安定的に行われる。更に本発明のテストターミナルカバーは、構成が簡単であり、使用も容易であることから、配電盤上の作業中にわずらわしい操作を付加することなく表示/非表示の選択及び保持とターミナルカバーの抜き差しを、簡単に行うことができる。
本発明の実施の形態を図1〜図9を参照しつつ説明する。尚、各図中、同一部材には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
[第一の実施の形態]
図1(a)は本発明の第一の実施の形態によるテストターミナルカバーの上面図であり、図1(b)はその正面図である。
図1(a)は本発明の第一の実施の形態によるテストターミナルカバーの上面図であり、図1(b)はその正面図である。
図1(a)に示すように、本発明のテストターミナルカバー1は、矩形平板状の被覆部3と、被覆部3の一方の面の長手方向両端部に設けられた一対の脚部5とを有している。被覆部3は矩形の平板状部材から構成され、テストターミナルのテストプラグ受入口を全体に覆うことが可能な寸法とされている。一方、脚部5はその材料と形状から弾性を有するように構成され、テストターミナルのテストプラグ受入口に挿入されると、受入口の左右の壁面に対して係止するようにされている。このため、テストプラグ受入口に脚部5が深く挿入され嵌合すると、被覆部3がテストプラグ受入口を閉塞する。
被覆部3を構成する平板状部材は、一般に合成樹脂から製造される。被覆部3と脚部5とを同一材料により一体的に製造することが可能である。
ターミナルカバー1の矩形平板状の被覆部3は、図1(b)に示すように平板の外周部に相当し固定的かつ非可動の外周部(固定部)3aと、外周部3aに包囲された可動の表示部3b(外周部以外の部分)とを含む。図1(b)では、表示部3bと、外周部3aとは同一の厚さを有し、外周部3aの表面に対して表示部3bが面一にはめ込まれている。表示部3bの一方の面(表面)には「挿入禁止」の文字が記載されており、他方の面(裏面)は表示が施されていない。
表示部3bは外周部3aの長手方向ほぼ中央部に設けられた軸部7で軸支されており、これを中心に回動する。更に表示部3bと外周部3aには、後述の凹部9aと凸部9bとから成る係止手段9が設けられ、表示部3bの回動を阻止し、表示部3bが外周部3aと面一となる位置で静止状態に係止可能としている。
テストターミナルにテストプラグを挿入するべきではない場合には、表示部3bの「挿入禁止」と書かれた表面側が被覆部3の正面側(脚部5とは反対側)、すなわち図1に示されるように被覆部3を挿入する作業者の視界に入り易い側に向けて保持する。そして表示部3bが不用意な回動を行わず外周部3a内に維持されるように係止手段9が表示部3bと外周部3bとを係止する。この場合、表示部3bは表示位置に保たれ、使用者に「挿入禁止」のメッセージを表示する役割を果たすことになる。
図2(a)及び図2(b)はテストターミナルカバー1の表示部3bの回動を説明するための上面図及び正面図である。
図2(a)に示した上面図において、表示部3bは軸部7を中心に矢印A方向に回転し、外周部3aに対して所定角度を成している。そして、表示部3bを回動可能とするため、脚部5は被覆部3背面側の非可動の外周部3a上に設けられている。
図1(b)で示した状態では「挿入禁止」のメッセージが記載された面がターミナルカバー1の正面を向いていたが、例えば該当するテストターミナルにおいて測定及び試験を行うことが可能とされた場合等、挿入禁止状態が解除されたことを示す場合には、表示部3bのメッセージを有さない面(非表示面)をテストターミナルカバー1の正面側に向ける必要がある。このように表示部3bを回転させるためには、作業者が、表示部3bの軸部7の例えば右側を手動で押圧する。これにより、表示部3bに軸部7を中心とする回転力が付与され、「挿入禁止」の文字の記載された表面が、図2(a)及び図2(b)で示した状態を経て、図徐々に脚部5側に回転し、文字表示のない裏面がテストターミナルカバー1の正面側に向くようになる。そして後述の凹部9aと凸部9bとから成る係止手段9により外周部3aと表示部3bとが面一な状態に保持される。これにより、表示部3bは隠蔽位置に保持され、「挿入禁止」のメッセージは使用者から読み取れない。
図2(c)に係止手段の概念図を示す。表示部3bが接する外周部3aの両側部内側には図2(b)に破線で示したような凹部9aが形成され、これに対応する表示部3bの両側部には凸部9bが設けられている。凹部9aと凸部9bとは相互に係止可能な形状とされて係止手段9を構成している。図2(b)の場合とは反対に、凹部9aを表示部3bに形成し、凸部9bを固定部3aに形成してもよい。
凹部9aと凸部9bとを係合させることにより、外周部3aと表示部3bとの係止が行われて、表示部3bの回転が阻止される。これにより「挿入禁止」の文字の記載された表面をカバー1の正面側又は背面側に保持することが可能となる。
表示部3bの回転が停止して、係止手段9により固定部3aと表示部3bが係止すると、ターミナルよりターミナルカバー1を抜き出したまま他の作業をする場合など、ターミナルカバー1が作業者の手を離れた間に、作業者の意志とは無関係に表示部3bが回転してメッセージの表示/非表示が入れ変わる等の不具合の発生が回避される。
[第二の実施の形態]
図3(a)は本発明の第二の実施の形態によるテストターミナルカバーの上面図であり、図3(b)はその正面図である。
図3(a)は本発明の第二の実施の形態によるテストターミナルカバーの上面図であり、図3(b)はその正面図である。
第二の実施の形態によるテストターミナルカバー1は、図3(a)に示したとおり、被覆部3と、一対の脚部5とを有する。そして、図3(b)に示すように、平板状の被覆部は、平板の外周部分に相当する非可動の外周部(固定部)3aと、外周部3aに包囲された可動の表示部3b(外周部以外の部分)とを含む。図3(b)では、表示部3bの一方の面(表面)には「挿入禁止」の文字が記載されており、他方の面(裏面)は表示が施されていない。
表示部3bは外周部3aの幅方向ほぼ中央部に設けられた軸部7で軸支されており、これを中心に回動する。テストターミナルにテストプラグを挿入するべきではない場合には、表示部3bの「挿入禁止」と書かれた表面側が被覆部3の正面側(脚部5とは反対側)に表示される。そして後述の凹部9aと凸部9bとから成る係止手段9により表示部3bを外周部3aの内部に保持する。この場合、表示部3bは表示位置に保持され、使用者にメッセージを表示する。
図4(a)及び図4(b)はテストターミナルカバー1の表示部3bの回動を説明するため上面図及び正面図である。
図4(a)に示した上面図において、表示部3bは軸部7を中心に、被覆部3の表面/裏面に対して前方又は後方に倒伏するように回転し、外周部3aと表示部3bの各表面が相互にほぼ直角を成している。そして、表示部3bを回動可能とするため、脚部5は非可動の外周部3aの長手方向両端部に設けられている。
計測を行うことが可能とされたテストターミナルにおいて、挿入禁止状態が解除されたことを示す場合には、表示部3bのメッセージを有さない面(非表示面)をテストターミナルカバー1の正面に向ける必要がある。このように表示部3bを回転させるためには、例えば図3(b)に示された状態の表示部3bの軸部7の上側を作業者が手動で押圧する。これにより、表示部3bに軸部7を中心とする回転力が付与され、「挿入禁止」の文字の記載された表面が図4(a)及び図4(b)で示した状態を経て徐々に脚部5側に回転し、文字表示のない裏面がテストターミナルカバー1の正面側に向くようになる。そして凹部9aと凸部9bとから成る係止手段9により外周部3aと表示部3bとが面一な状態に係止する。これにより、表示部3bは隠蔽位置に保持され、「挿入禁止」のメッセージは使用者から読み取れない。
図4(c)に係止手段の概念図を示す。表示部3bが接する外周部3aの長手方向に延在する部分の内側中央部には破線で示したような凹部9aが形成され、これに対応する表示部3bの長手方向内側中央部には凸部9bが設けられている。凹部9aと凸部9bとは相互に係止可能な形状とされて係止手段9を構成している。図4(b)の場合とは反対に、凹部9aを表示部3bに形成し、凸部9bを固定部3aに形成してもよい。また、凹部9a及び凸部9bは固定部3a及び表示部3bの成形時に同時に一体的に設けると製造が簡素化される。この他、凸部9bを別部材として取り付け、凹部9aを成形後に穿設する等、製造の形態は適宜選択可能である。
凹部9aと凸部9bとを係合させることにより、表示部3bの回転が阻止され、ターミナルよりターミナルカバー1を抜き出したまま他の作業をする場合など、ターミナルカバー1が作業者の手を離れた間に、作業者の意志とは無関係に表示部3bが回転してメッセージの表示/非表示が入れ変わる等の不具合の発生が回避される。
[第三の実施の形態]
図5は本発明の第三の実施の形態によるテストターミナルカバーの斜視図である。
図5は本発明の第三の実施の形態によるテストターミナルカバーの斜視図である。
図5に示すように、本発明のテストターミナルカバー10は被覆部13と一対の脚部15とを有している。被覆部13はテストターミナルのテストプラグ受入口を全体に覆うことが可能な寸法とされている。
本実施の形態において、被覆部13は矩形の平板状部材17と、連結部材19とから構成される。そして平板状部材17は、一方の面に連結部材19を、他方の面に一対の脚部15を有している。
第一及び第二の実施の形態と同様に、脚部15は所定の弾性を有しテストプラグ受入口の左右の壁面に係止可能とされている。このため、テストプラグ受入口に脚部15が深く挿入されると、被覆部13がテストプラグ受入口を閉塞する。
被覆部13の一部である平板状部材17は、一般に合成樹脂から製造される。平板状部材17と脚部15とを同一材料により一体的に製造することが可能である。
連結部材19は箱型の形態を有し、その表面19Aには、透明な表示箇所19aと、不透明な隠蔽箇所19bとが上下に設けられている。表面19Aは、平板状部材17の前面(垂直面)に略平行に設けられた平坦面として形成されている。更に、平板状部材17と連結部材19の上述の略平行な2枚の面の間には、これらと略平行にプレート状の表示部20が挿入されている。
図6は本発明のテストターミナルカバー10の分解斜視図である。
図6では、平板状部材17は本体17aと本体カバー17bとに分割されている。平板状部材本体17aの一方の面側には、上述の連結部材19が設けられており、平板状部材本体17aの他方の面側には一対の脚部15が設けられている。本体カバー17bと連結部材19とを、平板状部材本体17aを包み込んで相互に付き合わせることにより、図7に示したテストターミナルカバー10が構成される。
平板状部材本体17aと連結部材19との間には、平板状部材17aとほぼ同様の幅を有し、その半分程度の高さを有するプレート状の表示部20が挿入される。表示部20は連結部材19に対向する一方の面(表面)に「挿入禁止」の文字を有し、他方の面(裏面)は表示が施されていない。
更に、本発明のテストターミナルカバー10は、表示部20を係止するための係止手段22を有している。係止手段22は板状本体部17aの両側面に設けられた突起22aと、これと係合する一対のアーム部22bとから成る。アーム部22bは突起22aと係合した状態で連結部材19と本体カバー17bとに挟装されるため、テストターミナルカバー10の組み立て状態では安定的に保持される。
尚、後に詳述する係止手段の動作を可能とするため、本体カバー17bは弾性材料で構成されると好ましい。
係止手段22におけるアーム部22bは一方端部付近に2つの溝22c及び22dを有し、これら双方の溝が板状部材本体部17a上の突起22aと係合可能な形状、寸法とされている。更に、アーム部22bは他方の端部に保持部22eを有し、プレート状の表示部20を連結部材19の表面19Aとの間に挟み込むことにより係止し、表示部20の移動を阻止する。また、係止手段22の係止を解除すると、プレート状表示部20が連結部材19と板状本体部17aの間で、透明の表示箇所19aと、不透明の隠蔽箇所19bのいずれかの裏面に移動することが可能となり、プレート状のメッセージの表示、非表示が選択可能となる。
本体カバー17bは両側壁内部に凹部17cを有し、連結部材19は両側壁に窓部19cを有しているため、係止部材22を突起17cに係合させ、連結部材19と本体カバー17bを組み合わせると、窓部19cを介して係止部材22を操作することが可能となる。尚、係止部材22は側面にひだ状部22fを有し、使用者の操作を容易としている。
係止手段について、図7〜9を用いて更に詳細に説明する。図7は、係止手段を説明するための本発明のテストターミナルカバー10の部分図であり、図8はそのI−I断面図、図9はII−II断面図である。
図7において、テストターミナルカバー10は透明の表示箇所19aを上方に、不透明の隠蔽箇所19bを下方とする方向で載置されている。表示部20は隠蔽箇所19bの背後に配置されているため、同図には示されていない。
テストターミナルカバー1はこの状態から上下方向を逆にしてもテストターミナルに挿入することができる。このため、テストターミナルカバー10にメッセージの表示が必要となった場合には、テストターミナルカバー10の上下を一旦逆とし、プレート状表示部20を透明の表示箇所19aの裏面に移動させる。
これにより表示部20は文字表示が逆転した状態で表示位置に配置される。ここで、係止手段22により表示部20を連結部材19に押圧すると、表示部20が透明な表示箇所19aの裏面にて係止される。表示部20を係止させた後は、元の上下方向、すなわち図7に示された載置位置に戻す。この時の表示部20は文字表示が上下方向に正しく行われており、表示部20は表面19Aの上方に存在する透明の表示箇所19aに係止され、下方の不透明の隠蔽箇所19bに落下することはない。従って、図7に示された方向のテストターミナルカバー10をテストターミナルに装着すると、表面19Aの表示箇所19aに「挿入禁止」の文字が示され、使用者に注意を促すことができる。
図8ではアーム22bの先端に設けられた保持部22eがプレート状の表示部20の上端を保持した様子が描かれており、この状態では、テストターミナルカバーの上下が逆にされたとしても表示部20は隠蔽箇所19bに保持され、メッセージは非表示となる。係止手段22は表示箇所19aと隠蔽箇所19bとを隔てる境界上に設けられるため、左右一対の係止手段22により表示位置、隠蔽位置のいずれにも表示部20を保持することが可能である。
表示部20を表面19Aに押圧するためには、図9の実線で示されるように、アーム22bを表面19A側に引き出し、突起22aと、表面19Aに対して後方に配置された一対の溝22dとを係合させる。この操作を行う場合、テストターミナルカバー10の使用者がアーム22bのひだ状部22fを利用して表面19A方向の力を加えることにより一対の突起22aを一対の溝22dと係合させることが可能となる。
また、表示部20を隠蔽位置から表示位置へ、又は表示位置から隠蔽位置へと移動させる必要が生じた場合、アーム22bを平板状部材本体17aの方向に押し込み、一対の突起22aと、表面19Aに対して前方に配置された一対の溝22cとを係合させる。これにより、係止部材22bは図9の仮想線により描かれた位置に後退し、表示部20は係止部材22bによる係止から開放される。そして、表示部20は表示箇所19aと隠蔽箇所19bとの間を移動することが可能となる。
このように、本発明の固定部と可動の表示部とを有するターミナルカバーは、メッセージの表示と非表示を行うことが可能であり、表示/非表示の切り換えも手作業により簡単かつ即時に行うことできるため、電気機器測定等の作業中にもわずらわしい作業が増加することもない。また、係止部が設けられていることにより、メッセージの表示/非表示が偶発的に切り換わる危惧を回避できるため、作業途中などでターミナルカバー10の表示に常に細心の注意を払うことが不要である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、表示部に表示されるメッセージは「挿入禁止」以外の文言を使用することも、視認しやすい配色による表示を行うことも可能である。また、回動する表示部の係止手段としては、固定部又は表示部のいずれかに設けられたストッパー等とすることも可能である。
1、10...テストターミナルカバー
3a、13...固定部
3b、20...表示部
5、15...脚部
7...軸部
9、22...係止手段
3a、13...固定部
3b、20...表示部
5、15...脚部
7...軸部
9、22...係止手段
Claims (7)
- PTTターミナル及びCTTターミナルのテストプラグ受入口を被覆する被覆部、及び被覆部に設けられ、テストプラグ受入口に挿入されてテストターミナルと係止可能な脚部とを備えた、テストターミナルに着脱可能なテストターミナルカバーであって、
前記被覆部は、
メッセージの表示及び非表示を行う表示部と、
前記表示部を動作可能に保持する固定部と、
前記表示部と前記固定部とを、前記メッセージの表示を行う表示位置と前記メッセージの非表示を行う隠蔽位置とに選択的に係止する係止手段と、
を有することを特徴とするテストターミナルカバー。 - 前記被覆部が矩形の平板状部材からなり、前記固定部が前記平板状部材の外周部に相当し、前記表示部が前記平板状部材の前記外周部以外の部分であり、かつ前記固定部により回動可能に軸支されていることを有することを特徴とする請求項1に記載のテストターミナルカバー。
- 前記表示部の一方の面が、前記メッセージを表示するメッセージ表示面として構成され、前記隠蔽位置はメッセージ表示面が前記脚部側を向いて保持された位置であり、前記表示位置はメッセージ表示面が前記脚部とは反対側に向いて保持された位置であることを特徴とする請求項2に記載のテストターミナルカバー。
- 前記係止手段が前記固定部及び/又は前記表示部に設けられ、前記表示部を表示位置又は隠蔽位置のいずれかに保持することを特徴とする請求項3に記載のテストターミナルカバー。
- 前記固定部が矩形の平板状部材と、該平板状部材の一方の面側に設けられ、該一方の面と略平行に配置された表面を有する連結部材とからなり、前記表示部が、前記平板状部材と前記連結部材との間に移動可能に挿入されたプレートであり、前記脚部が平板状部材の他方の面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のテストターミナルカバー。
- 前記連結部材の表面が透明部分と不透明部分とを有し、前記隠蔽位置は、前記表示部が前記平板状部材と前記連結部材の前記不透明部分との間に存在する位置であり、前記表示位置は、前記表示部が前記平板状部材と前記連結部材の前記透明部分との間に存在する位置であることを特徴とする請求項5に記載のテストターミナルカバー。
- 前記係止手段が前記平板状部材に設けられ、前記表示部を前記連結部材の表面に押圧し、前記表示位置又は前記隠蔽位置のいずれかに保持することを特徴とする請求項6に記載のテストターミナルカバー。
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Applications Claiming Priority (1)
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-
2005
- 2005-12-26 JP JP2005371673A patent/JP2007171750A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009186618A (ja) * | 2008-02-04 | 2009-08-20 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 表示板 |
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CN111882981B (zh) * | 2020-08-31 | 2023-04-07 | 国网河南省电力公司孟州市供电公司 | 一种变电站电气柜端子排检修用警示装置 |
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