上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるピペットチップ供給装置は、複数のピペットチップを収納し、収納されたピペットチップの一部を供給するチップ収納供給部と、チップ収納供給部から供給されたピペットチップを搬送する搬送路と、搬送路によって搬送されるピペットチップを受け入れてピペットチップを1つずつ供給する供給部と、搬送路においてピペットチップの詰まりを検出する第1検出部と、第1検出部によってピペットチップの詰まりが検出された場合に、搬送路のピペットチップを排出する排出機構部とを備えている。
この第1の局面によるピペットチップ供給装置では、上記のように、搬送路においてピペットチップの詰まりを検出する第1検出部と、第1検出部によってピペットチップの詰まりが検出された場合に、搬送路のピペットチップを排出する排出機構部とを設けることによって、搬送路にピペットチップが詰まった場合に、そのピペットチップの詰まりが第1検出部により検出されるとともに、検出した情報に基づいて排出機構部により詰まったピペットチップを供給経路から排出することができる。その結果、ピペットチップの供給経路である搬送路で、ピペットチップが滞留するのを抑制することができる。
上記第1の局面によるピペットチップ供給装置において、好ましくは、搬送路は、チップ収納供給部からピペットチップを供給部へ搬送するための傾斜路を含み、排出機構部は、傾斜路を形成してピペットチップを搬送可能にする第1位置と、開口部を形成してピペットチップを排出可能にする第2位置とを移動可能な移動部材を含んでいる。このように構成すれば、排出機構部の移動部材を第1位置に配置することにより、ピペットチップを供給部へ搬送することができるとともに、移動部材を第2位置に配置することにより、詰まったピペットチップを排出することができる。これにより、搬送路において、第1検出部がピペットチップの詰まりを検出した場合に、排出機構部の移動部材が第2位置に配置されるように制御することにより、ピペットチップが搬送路に滞留するのを容易に抑制することができる。
上記移動部材を含む排出機構部を備えたピペットチップ供給装置において、好ましくは、排出機構部の移動部材は、第1位置に移動した場合に、傾斜路である搬送路と実質的に同じ傾斜を有する斜面部を含んでいる。このように構成すれば、実質的に同じ傾斜の搬送路および移動部材の斜面部を通過するピペットチップが滑らかに滑り落ちるので、ピペットチップが搬送路と斜面部との境界付近で詰まるのを抑制することができる。
上記第1の局面によるピペットチップ供給装置において、好ましくは、供給部は、搬送路から受け入れたピペットチップを1つずつに仕分ける仕分け部と、仕分けられたピペットチップの先端が下向きになるように方向付けて移送する移送部とを含んでいる。このように構成すれば、1つずつに仕分けられるとともに先端が下向きに方向付けられた状態のピペットチップを所定の位置まで搬送することができる。その結果、供給されたピペットチップを用いる分注部を備えた分析装置などにおいて、容易に、供給されたピペットチップを分注部に1つずつ装着することができる。
この場合、好ましくは、第1検出部は、少なくとも搬送路においてピペットチップの有無を検出する第1センサを含んでいる。このように少なくとも第1センサによりピペットチップの有無を検出するように構成すれば、搬送路にピペットチップが詰まったことを容易に検出することができる。
上記搬送路においてピペットチップの有無を検出する第1センサを備えた構成において、第1検出部は、第1センサに加えて、仕分け部においてピペットチップの有無を検出する第2センサをさらに含んでいる。このように構成すれば、第1センサおよび第2センサによりピペットチップの有無を検出することができるので、搬送路にピペットチップが詰まったことをより確実に検出することができる。
上記第1センサおよび第2センサを含むピペットチップ供給装置において、好ましくは、仕分け部は、搬送路から受け入れたピペットチップを上方に持ち上げるために上下方向に移動可能な第1切出部と、第1切出部から受け入れたピペットチップを上方に持ち上げるために上下方向に移動可能な第2切出部とを含み、第2センサは、第1切出部に設置されている。このように構成すれば、第1切出部を所定回数以上上下方向に移動させた場合でも、第1センサおよび第2センサがピペットチップを検出した状態であれば、容易に、搬送路にピペットチップが詰まっていると判断することができる。
上記第1の局面によるピペットチップ供給装置において、好ましくは、チップ収納供給部は、補給用のピペットチップを収納するチップ補給部と、チップ補給部から補給されたピペットチップを受け入れて所定量のピペットチップを送り出す送出部とを含んでいる。このように構成すれば、所定量のピペットチップを送り出す送出部にピペットチップが不足した場合に、チップ補給部から補給用のピペットチップを補給することができる。その結果、作業者は送出部のピペットチップが不足する度にピペットチップを補給する必要がないので、ピペットチップを補給する作業を簡略化することができる。
上記送出部を含むチップ収納供給部を備えたピペットチップ供給装置において、好ましくは、排出機構部により排出されたピペットチップを送出部に戻す再供給部をさらに備えている。このように構成すれば、搬送路に詰まったピペットチップを再び送出部に戻すことにより、搬送路に詰まったピペットチップを再利用することができる。
この発明の第2の局面によるピペットチップ供給装置は、補給用のピペットチップを収納するチップ補給部と、チップ補給部から補給されたピペットチップを受け入れて所定量のピペットチップを送り出す送出部と、送出部から送り出されたピペットチップを搬送する搬送路と、搬送路によって送られるピペットチップを受け入れてピペットチップを1つずつ供給する供給部と、搬送路においてピペットチップの有無を検出する第1検出部とを備え、第1検出部によって検出されたピペットチップの有無に基づいて、ピペットチップを送り出す送出部の動作を制御する。
この第2の局面によるピペットチップ供給装置では、上記のように、搬送路においてピペットチップの有無を検出する第1検出部を設けるとともに、第1検出部によって検出されたピペットチップの有無に基づいて、ピペットチップを送り出す送出部の動作を制御することによって、搬送路において供給部に供給するピペットチップが無くなった場合に、送出部を動作させることにより、ピペットチップを搬送路に送り出すことができる。これにより、供給部に供給する搬送路に所定量のピペットチップを補給することができる。また、搬送路において供給部に供給するピペットチップがある場合に、送出部を停止させることにより、過剰な量のピペットチップが搬送されるのを抑制することができる。これにより、搬送路に過剰な量のピペットチップが搬送されることに起因して、ピペットチップが詰まるのを抑制することができる。その結果、ピペットチップの供給経路である搬送路で、ピペットチップが滞留するのを抑制することができる。
上記第2の局面によるピペットチップ供給装置において、好ましくは、供給部は、搬送路から受け入れたピペットチップを1つずつに仕分ける仕分け部と、仕分けられたピペットチップの先端が下向きになるように方向付けて移送する移送部とを含んでいる。このように構成すれば、1つずつに仕分けられるとともに先端が下向きに方向付けられた状態のピペットチップを所定の位置まで搬送することができる。その結果、供給されたピペットチップを用いる分注部を備えた分析装置などにおいて、容易に、供給されたピペットチップを分注部に1つずつ装着することができる。
この場合、仕分け部においてピペットチップの有無を検出する第2検出部を備えている。このように構成すれば、第2検出部によりピペットチップの有無を検出することができるので、仕分け部にピペットチップが詰まったことを確実に検出することができる。
上記移送部を含むピペットチップ供給装置において、好ましくは、移送部は、仕分け部により仕分けられたピペットチップを移送する第1移送部と、第1移送部から受け入れたピペットチップを移送する第2移送部とを含み、第2移送部が第1移送部からピペットチップを受け入れ可能か否かの状態を検出する第3検出部をさらに備え、第3検出部によって検出された受け入れ可能か否かの状態に基づいて、第2移送部にピペットチップを移送する第1移送部の動作を制御する。このように構成すれば、第2移送部がピペットチップを受け入れ可能である場合に、第1移送部を動作させることにより、第1移送部から第2移送部にピペットチップを送ることができる。これにより、第2移送部が搬送するピペットチップを補給することができる。また、第2移送部がピペットチップを受け入れ不可能である場合に、第1移送部の動作を停止させることにより、第2移送部でピペットチップが詰まるのを抑制することができる。
この発明の第3の局面によるピペットチップ供給装置は、補給用のピペットチップを収納するチップ補給部と、チップ補給部から補給されたピペットチップを受け入れて所定量のピペットチップを送り出す送出部と、送出部から送り出されたピペットチップを1つずつに仕分ける仕分け部と、仕分けられたピペットチップの先端が下向きになるように方向付けて移送する移送部と、移送部によって移送されるピペットチップの有無を検出するチップ検出部とを備え、チップ検出部によって検出されたピペットチップの有無に基づいて、ピペットチップを移送部へ供給する仕分け部の動作を制御する。
この第3の局面によるピペットチップ供給装置では、上記のように、移送部によって移送されるピペットチップの有無を検出するチップ検出部を設けるとともに、チップ検出部によって検出されたピペットチップの有無に基づいて、ピペットチップを移送部へ供給する仕分け部の動作を制御することによって、移送部において移送されるピペットチップが無くなった場合に、仕分け部を動作させることにより、仕分け部から移送部に送り出すことができる。これにより、移送部が移送するピペットチップを補給することができる。また、移送部によって移送されるピペットチップがある場合に、仕切り部の動作を停止することにより、過剰な量のピペットチップが移送部に送り出されるのを抑制することができる。これにより、移送部に過剰な量のピペットチップが搬送されることに起因して、ピペットチップが詰まるのを抑制することができる。その結果、ピペットチップの供給経路でピペットチップが滞留するのを抑制することができる。
この発明の第4の局面による試料分析装置は、上記したいずれかのピペットチップ供給装置と、ピペットチップ供給装置から供給されたピペットチップを装着可能であって、装着されたピペットチップにより試料を分注する試料分注機構部と、試料分注機構部から分注された試料を分析する分析部とを備えている。このように構成すれば、ピペットチップの滞留を抑制することが可能なピペットチップ供給装置を備えた試料分析装置を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるピペットチップ供給装置を備えた免疫分析装置の全体構成を示した平面図である。図2は、本発明の一実施形態によるピペットチップ供給装置が供給するピペットチップの正面図である。図3および図4は、図1に示した免疫分析装置の緊急検体・チップ搬送部を示した斜視図である。図5は、本発明の一実施形態によるピペットチップ供給装置の全体構成を示した斜視図である。図6〜図18は、図5に示した一実施形態によるピペットチップ供給装置および免疫分析装置の詳細構造を説明するための図である。まず、図1〜図18を参照して、本発明の一実施形態によるピペットチップ供給装置を備えた免疫分析装置の構成について説明する。
本発明の一実施形態によるピペットチップ供給装置30を備えた免疫分析装置1は、血液などの検体を用いてB型肝炎、C型肝炎、腫瘍マーカおよび甲状線ホルモンなど種々の項目の検査を行うための装置である。この免疫分析装置1は、図1に示すように、検体搬送部(サンプラ)10と、緊急検体・チップ搬送部20と、ピペットチップ供給装置30と、検体分注アーム50と、試薬設置部61および62と、キュベット供給部70と、1次反応部81および2次反応部82と、試薬分注アーム91、92、93および94と、BF分離部101およびBF分離部102と、搬送キャッチャ部110と、検出部120と、廃棄部130と、チップ脱離部140とから構成されている。なお、本実施形態による免疫分析装置1では、検体分注アーム50により吸引および吐出された血液などの検体が他の検体と混ざり合うのを抑制するために、検体の吸引および吐出を行う度に、使い捨てのピペットチップ2(図2参照)の交換を行なっている。
この免疫分析装置1では、測定対象である血液などの検体に含まれる抗原に結合した捕捉抗体(R1試薬)に磁性粒子(R2試薬)を結合させた後に、結合(Bound)した抗原、捕捉抗体および磁性粒子をBF(Bound Free)分離部101の磁石101dに引き寄せることにより、未反応(Free)の捕捉抗体を含むR1試薬を除去する。そして、磁性粒子が結合した抗原と標識抗体(R3試薬)とを結合させた後に、結合(Bound)した磁性粒子、抗原および標識抗体をBF分離部102の磁石102dに引き寄せることにより、未反応(Free)の標識抗体を含むR3試薬を除去する。さらに、標識抗体との反応過程で発光する発光基質(R5試薬)を添加した後、標識抗体と発光基質との反応によって生じる発光量を測定する。このような過程を経て、標識抗体に結合する検体に含まれる抗原を定量的に測定している。
検体搬送部10は、検体を収容した複数の試験管3が載置されたラック4を検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送するように構成されている。この検体搬送部10は、未処理の検体を収容した試験管3が載置されたラック4をセットするためのラックセット部10aと、分注処理済みの検体を収容した試験管3が載置されたラック4を貯留するためのラック貯留部10bとを有している。そして、未処理の検体を収容した試験管3を検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送することにより、検体分注アーム50により試験管3内の血液などの検体の吸引が行なわれて、その試験管3を載置したラック4がラック貯留部10bに貯留される。
緊急検体・チップ搬送部20は、検体搬送部10により搬送される検体に割り込んで検査する必要がある緊急検体を収容した試験管3を検体分注アーム50の装着位置1bまで搬送するように構成されている。この緊急検体・チップ搬送部20は、図1、図3および図4に示すように、X方向に延びるように設けられたスライドレール21およびスライドレール21に沿って移動可能に設けられるスライド本体22からなる直動ガイドと、スライド本体22に取り付けられる搬送ラック23と、搬送ラック23の下部に取り付けられる検出片24と、検出片24によって遮光される遮光センサ25とを含んでいる。また、搬送ラック23には、緊急の検体が収容された試験管3を載置するための試験管設置部23aと、後述するピペットチップ供給装置30から供給されるピペットチップ2(図2参照)を載置するための長穴状のチップ設置部23b(図4参照)とが設けられている。また、検出片24は、ピペットチップ供給装置30からピペットチップ2を受け取る位置に配置された場合に、遮光センサ25を遮光するように配置されている。そして、搬送ラック23は、図示しないモータからの駆動力によりスライドレール21に沿って移動することにより、緊急の検体が収容された試験管3およびピペットチップ2を検体分注アーム50の装着位置1b(図1参照)まで搬送する。
ここで、本実施形態では、ピペットチップ供給装置30は、後述するチップ補給部31に投入したピペットチップ2(図2参照)を1つずつ緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック23のチップ設置部23bに載置する機能を有している。また、ピペットチップ供給装置30は、ピペットチップ2の先端部2aが下向きになるように方向付けた状態で搬送ラック23のチップ設置部23bに供給する機能も有している。このピペットチップ供給装置30は、図5および図6に示すように、チップ補給部31と、回動機構部32と、チップ供給機構部33と、搬送路34と、除電ファン35と、排出機構部36と、仕分機構部37と、移送部38および移送部39と、3つのシュート40a〜40cと、7つの検出センサ(透過型センサ)41a〜41hと、チップ回収容器42とから構成されている。
チップ補給部31は、複数の補給用のピペットチップ2(図2参照)を収納可能に構成されている。このチップ補給部31に収納されるピペットチップ2は、複数個(たとえば、500個)が袋詰めされた状態で市販されている。そして、袋詰された状態のピペットチップ2は、市場に出回る輸送過程においてピペットチップ2が互いに擦れることに起因して、約6kV程度の静電気を帯びていることが知られている。チップ補給部31は、図5に示すように、袋から取り出した複数のピペットチップ2を投入するための投入口31aと、収納したピペットチップ2を排出する排出口31bとを含んでいる。
また、チップ補給部31の排出口31bの近傍の位置には、チップ補給部31に収納されるピペットチップ2の有無を検出するための検出センサ(透過型センサ)41aが設けられている。
また、チップ補給部31の排出口31bから落下するピペットチップ2を受け入れる位置には、排出口31bから落下したピペットチップ2をシャーシ30aの開口部30b(図8参照)を介して後述するチップ供給機構部33のドラム335に導くためのシュート40aが設けられている。
回動機構部32は、回動部材323がチップ補給部31の排出口31bを塞ぐ位置から排出口31bを開放する位置まで回動するように構成されている。この回動機構部32は、図6および図7に示すように、駆動源となるモータ321と、モータ321に取り付けられる押圧部材322と、押圧部材322に押圧される回動部材323と、引張りコイルバネ324と、遮光センサ325(図5および図6参照)とにより構成されている。また、モータ321は、チップ補給部31に取り付けられる板金326に取り付けられている。また、この板金326には、引張りコイルバネ324の一方端が取り付けられるとともに、引張りコイルバネ324の他方端は、回動部材323に取り付けられている。つまり、引張りコイルバネ324は、回動部材323を排出口31bを塞ぐ位置から離間させる方向に付勢するように設けられている。また、押圧部材322には、回動部材323を押圧するためのローラ327が取り付けられている。また、遮光センサ325は、回動部材323がチップ補給部31の排出口31bを塞ぐ位置に回動された場合に、回動部材323の側面323a(図5参照)を検出するように設置されている。
チップ供給機構部33は、図8および図9に示すように、チップ補給部31の排出口31bからシュート40aおよびシャーシ30aの開口部30bを介して投下されたピペットチップ2を受け入れるとともに、受け入れたピペットチップ2の一部を後述する搬送路34に供給する機能を有している。このチップ供給機構部33は、駆動源となるステッピングモータ331と、ステッピングモータ331に取り付けられるギア332と、シャーシ30aに対して回転可能に取り付けられるドラム部333と、ドラム部333の回転位置を検出するための遮光センサ334とにより構成されている。また、ドラム部333は、複数のピペットチップ2を収容可能な筒体からなるドラム335と、ギア332に噛み合うようにドラム335の外周に沿って巻き付けられるチェーン336と、遮光センサ334により検出される2つの検出片337と、筒体のドラム335の収容部335aを塞ぐようにシャーシ30a側とは反対側に取り付けられる蓋部338(図8参照)とを含んでいる。また、ドラム335の内側には、ドラム部333が回転した場合に、所定量(本実施形態では、約5本〜約15本)のピペットチップ2を持ち上げることが可能な2つの小分け部335bが180度間隔で設けられている。これにより、ステッピングモータ331の駆動に伴ってギア332が回転することにより、ギア332に噛み合うチェーン336およびそのチェーン336が巻き付けられるドラム335が回転する。そして、ドラム335の回転に伴ってドラム335の内側に設けられる小分け部335bも回転して、ドラム335の収容部335a内の下部に貯留されたピペットチップ2が小分け部335bに持ち上げられて、シャーシ30aの開口部30c(図6参照)を介して後述する搬送路34に送り出される。
搬送路34は、図6および図10に示すように、チップ供給機構部33から供給された所定量(本実施形態では、約5本〜約15本)のピペットチップ2を搬送する2つの傾斜路34aおよび34bにより構成されている。この搬送路34の傾斜路34aおよび34bは、チップ供給機構部33のドラム335部の小分け部335bから供給されたピペットチップ2を滑り落とすことにより、後述する仕分機構部37側に導くために設けられている。
除電ファン35は、電離した空気を送風する機能を有しており、ピペットチップ2に帯電した静電気を除去することが可能である。この除電ファン35は、図5、図8、図10および図11に示すように、送風口35aがシャーシ30aの開口部30cおよび搬送路34の傾斜路34aのピペットチップ2を受け入れる部分に向くように配置されている。つまり、除電ファン35は、シャーシ30aの開口部30cを介して、ドラム335の小分け部335bにより持ち上げられたピペットチップ2および小分け部335bから受け取った搬送路34のピペットチップ2に対して電離した空気を送風するように配置されている。したがって、搬送路34から仕分機構部37に至るピペットチップ2の供給経路で、ピペットチップ2に帯電した静電気を除去することが可能となる。
また、本実施形態では、排出機構部36は、ピペットチップ2の搬送路34の傾斜路34bを構成する後述する回動部材363の斜面部368上にピペットチップ2が詰まった場合に、詰まったピペットチップ2を排出する機能を有している。そして、排出機構部36の回動部材363は、図10および図12に示すように、ピペットチップ2を搬送可能な図10に示す第1位置からピペットチップ2を排出可能な図12に示す第2位置(開放位置)まで回動するように構成されている。この排出機構部36は、図10および図12〜図14に示すように、駆動源となるモータ361と、モータ361に取り付けられる押圧部材362と、押圧部材362に押圧される回動部材363と、引張りコイルバネ364と、遮光センサ365とにより構成されている。また、モータ361は、シャーシ30aに取り付けられる板金366に取り付けられている。また、この板金366には、引張りコイルバネ364の一方端が取り付けられるとともに、引張りコイルバネ364の他方端は、回動部材363に取り付けられている。つまり、引張りコイルバネ364は、回動部材363を第2位置(図12参照)から離間させる方向に付勢するように設けられている。また、押圧部材362には、回動部材363を押圧するためのローラ367が取り付けられている。また、回動部材363は、第1位置(図10参照)に回動された場合に、後述する仕分機構部37の切出機構部371の移動部材371eの上面および傾斜路34bを構成する中継部材40の上面と実質的に同じ傾斜を有する傾斜路34bを構成する樹脂製の斜面部368を含んでいる。つまり、斜面部368は、第1位置に回動された場合に、上記した搬送路34から受け入れたピペットチップ2を中継部材40を介して後述する仕分機構部37に滑り落とす機能を有している。また、遮光センサ365は、回動部材363が第1位置に回動された場合に、回動部材363の検出片363aを検出するように設置されている。
また、本実施形態では、図5および図10に示すように、検出センサ(透過型センサ)41bは、回動部材363が第1位置(図10参照)に回動された場合に、回動部材363の斜面部368においてピペットチップ2の有無を検出するために設けられている。つまり、検出センサ41bは、回動部材363の斜面部368上にピペットチップ2が詰まったか否かを検出することが可能である。
仕分機構部37は、回動部材363の斜面部368から受け入れたピペットチップ2を1つずつに仕分けるとともに、1つずつに仕分けられたピペットチップ2を後述する移送部38に送り出すために設けられている。この仕分機構部37は、図6および図10に示すように、回動部材363の斜面部368から中継部材40を介して受け入れたピペットチップ2を上方に持ち上げる切出機構部371と、切出機構部371により持ち上げられたピペットチップ2を受け入れるとともに後述する切出機構部373に導く斜面部372と、斜面部372から受け入れた2つ以下のピペットチップ2を上方に持ち上げる切出機構部373と、切出機構部373により持ち上げられたピペットチップ2を受け入れるとともに後述する移送部38に送り出す斜面部374とを含んでいる。
また、切出機構部371は、駆動源となるモータ371aと、モータ371aに接続されるプーリ371bと、プーリ371bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ371cと、プーリ371bおよびプーリ371cに装着される駆動伝達ベルト371dと、駆動伝達ベルト371dに連結されるとともに上下方向(Z方向)に移動可能な移動部材371eとにより構成されている。これにより、モータ371aが駆動することにより、プーリ371bを介して、駆動伝達ベルト371dが駆動されるので、駆動伝達ベルト371dに連結される移動部材371eがZ方向に移動される。このため、移動部材371eの上面上に載置されるピペットチップ2が上方に持ち上げられて斜面部372に送り出される。
また、斜面部372は、切出機構部371側から切出機構部373側に向かってピペットチップ2が滑り落ちる傾斜面である。
また、切出機構部373は、斜面部372から受け入れたピペットチップ2を1つずつ斜面部374に送り出す機能を有している。この切出機構部373は、図10に示すように、駆動源となるモータ373aと、モータ373aに接続されるプーリ373bと、プーリ373bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ373cと、プーリ373bおよびプーリ373cに装着される駆動伝達ベルト373dと、駆動伝達ベルト373dに連結されるとともに上下方向(Z方向)に移動可能な移動部材373e(図6参照)とにより構成されている。これにより、モータ373aが駆動することにより、プーリ373bを介して、駆動伝達ベルト373dが駆動されるので、駆動伝達ベルト373dに連結される移動部材373eがZ方向に移動される。このため、移動部材373eの上面上に配置されるピペットチップ2が上側に持ち上げられる。この際、移動部材373eは、上面上に2つ以下のピペットチップ2しか載置されないように形成されている。そして、移動部材373eは、2つのピペットチップ2が移動部材373eの上面上に載った状態で上方(Z方向)に移動した場合にも、移動部材373eの上面上から2つのピペットチップ2のいずれか一方がバランスを崩して斜面部372側に落下するように、設計されている。このため、移動部材373eの上面上に2つのピペットチップ2が載ったとしても、ピペットチップ2を1つずつ斜面部374に供給することが可能となる。
また、斜面部374は、切出機構部373側から後述する移送部38側に向かってピペットチップ2が滑り落ちる傾斜面であり、後述する移送部38にピペットチップ2を供給する機能を有している。
また、本実施形態では、図5および図10に示すように、検出センサ(透過型センサ)41cは、仕分機構部37の切出機構部371の移動部材371eが下側に位置する場合に、仕分機構部37の切出機構部371の移動部材371eの上面上に載置されるピペットチップ2の有無を検出するために設けられている。この検出センサ(透過型センサ)41cは、検出センサ(透過型センサ)41bと所定の間隔を隔てた位置に設けられている。
検出センサ(透過型センサ)41dは、斜面部372に載置するピペットチップ2の有無を検出するために設けられており、この検出センサ(透過型センサ)41dがピペットチップ2を検出する場合には、仕分機構部37の切出機構部371が動作しないように制御されている。
移送部38は、仕分機構部37の斜面部374から滑り落ちたピペットチップ2を矢印X1方向(図15参照)に移動させるために設けられている。この移送部38は、図15に示すように、駆動源となるモータ381と、モータ381に装着されるギア382と、送りネジ383と、シャフト384と、送りネジ383に装着されるとともにギア382に噛み合うギア385と、シャフト384に装着されるとともにギア385に噛み合うギア386とから構成されている。また、送りネジ383およびシャフト384は、シャーシ30aに対して回転可能に取り付けられている。送りネジ383およびシャフト384は、ピペットチップ2の胴部2b(図2参照)の直径と実質的に同じ間隔を隔てて互いに平行に配置されている。これにより、送りネジ383およびシャフト384は、ピペットチップ2の胴部2bを支持することが可能となる。この際、図16に示すように、送りネジ383およびシャフト384が支持するピペットチップ2の胴部2bは、ピペットチップ2の重心G(図2参照)より上側に位置しているので、仕分機構部37の斜面部374から滑り落ちるピペットチップ2の先端部2aが下向きに配置された状態で、送りネジ383およびシャフト384に支持される。また、送りネジ383およびシャフト384の矢印X1方向側には、平面的に見てピペットチップ2の装着部2cの直径よりも大きい間隔を有する投下部38aが設けられている。
また、検出センサ(透過型センサ)41eは、送りネジ383およびシャフト384に支持されているピペットチップ2の有無を検出するために設けられている。また、検出センサ(透過型センサ)41fは、送りネジ383およびシャフト384により搬送されるピペットチップ2が投下部38aまで送られたか否かを検出するために設けられている。
シュート40bは、図6に示すように、移送部38の投下部38a(図15参照)から落下したピペットチップ2(図2参照)を移送部39に導くために設けられている。
移送部39は、移送部38からシュート40bを介して導かれたピペットチップ2を矢印Y1方向に移動させるために設けられている。この移送部39は、図5、図6および図10に示すように、駆動源となるモータ391と、モータ391に接続されるプーリ392と、プーリ392と所定の間隔を隔てて配置されるプーリ393と、プーリ392およびプーリ393に装着される駆動伝達ベルト394と、プーリ393の回転とともに回転可能に設置される送りネジ395と、シャーシ30aに取り付けられる壁部396と、プーリ393に取り付けられる検出片397と、遮光センサ398とにより構成されている。送りネジ395は、ピペットチップ2の装着部2c(図2参照)の直径よりも小さく、かつ、ピペットチップ2の胴部2b(図2参照)の直径よりも大きい直径の溝部395aを有している。そして、壁部396は、送りネジ395の溝部395aに嵌ったピペットチップ2が落下しないように送りネジ395に対して所定の間隔を隔てて平行に配置されている。また、遮光センサ398は、送りネジ395を回転させるプーリ393が回転した場合に、プーリ393に取り付けられる検出片397を検出するように配置されている。
検出センサ(透過型センサ)41gは、図5および図6に示すように、移送部38からシュート40bを介して導かれたピペットチップ2が移送部39に到着したか否かを検出するために設けられている。また、検出センサ(透過型センサ)41hは、移送部39によって搬送されるピペットチップ2が後述するシュート40cに落下させる直前まで搬送されたか否かを検出するために設けられている。
シュート40cは、移送部39により搬送されたピペットチップ2を上述した緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック23のチップ設置部23bに導くために設けられている。このシュート40cは、通過するピペットチップ2の先端部2aが傾斜した状態で滑り落ちるように形成されている。
チップ回収容器42は、排出機構部36により排出されたピペットチップ2を回収することが可能な位置に配置されている。
検体分注アーム50は、検体搬送部10により吸引位置1a(図1参照)に搬送された試験管3内の検体を、後述する1次反応部81の回転テーブル部81aの保持部81bに保持されるキュベット8(図17参照)内に分注する機能を有している。この検体分注アーム50は、図1および図18に示すように、モータ51と、モータ51に接続される駆動伝達部52と、駆動伝達部52に軸53を介して取り付けられるアーム部54とを含んでいる。駆動伝達部52は、モータ51からの駆動力によりアーム部54を、軸53を中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部54の先端部には、検体の吸引および吐出を行うノズル部54aが設けられている。そして、このノズル部54aの先端54bには、緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック23により搬送されるピペットチップ2が装着される。
試薬設置部61(図1参照)は、捕捉抗体を含むR1試薬が収容される試薬ビン5および標識抗体を含むR3試薬が収容される試薬ビン7を設置するための設置部61aと、設置部61aに設置される試薬ビン5内のR1試薬や試薬ビン7内のR3試薬に埃などの異物が侵入しないように設置部61aの上部に設けられる上面部61bと、上面部61bに取り付けられる開閉可能な蓋部61cとを含んでいる。また、上面部61bには、後述する試薬分注アーム91のノズル91eが挿入される溝部61dと、試薬分注アーム93のノズル93eが挿入される溝部61eとが形成されている。また、設置部61aは、設置された試薬ビン5および試薬ビン7をそれぞれ上面部61bの溝部61dおよび溝部61eに対応する位置に搬送するために回転可能に構成されている。
試薬設置部62(図1参照)は、磁性粒子を含むR2試薬が収容される試薬ビン6を設置するための設置部62aと、設置部62aに設置される試薬ビン6内の試薬R2に埃などの異物が侵入しないように設置部62aの上部に設けられる上面部62bと、上面部62bに取り付けられる開閉可能な蓋部62cとを含んでいる。また、上面部62bには、後述する試薬分注アーム92のノズル92eが挿入される溝部62dが形成されている。また、設置部62aは、設置された試薬ビン6を上面部62bの溝部62dに対応する位置に搬送するために回転可能に構成されている。
キュベット供給部70(図1参照)は、複数のキュベット8(図17参照)を1次反応部81の回転テーブル部81aの保持部81bに順次供給することが可能なように構成されている。このキュベット供給部70は、複数のキュベット8を収容可能なホッパー71と、ホッパー71の下方に設けられる2つの誘導板72と、誘導板72の下端に配置された支持台73と、供給用キャッチャ部74とを含んでいる。2つの誘導板72は、キュベット8の鍔部8a(図17参照)の直径よりも小さく、かつ、キュベット8の胴部8b(図17参照)の直径よりも大きくなるような間隔を隔てて互いに平行に配置されている。ホッパー71内に供給された複数のキュベット8は、ホッパー71に振動を与えることにより、鍔部8aが2つの誘導板72の上面に係合した状態で誘導板72に沿って配列される。支持台73は、支持台73に対して回転可能に設けられた回転部73aと、回転部73aに隣接するように設けられた凹部73bとを有している。また、回転部73aの外周部分には、所定の角度(本実施形態では、120度)毎に3つの切欠部73cが形成されている。この切欠部73cは、誘導板72により誘導されたキュベット8を1つずつ収容するために設けられている。また、凹部73bは、回転部73aの切欠部73cに収容された状態で回転するキュベット8を受け取ることが可能なように構成されている。
供給用キャッチャ部74(図1参照)は、凹部73bにより受け取られたキュベット8を1次反応部81の回転テーブル部81aの保持部81bに移送する機能を有している。供給用キャッチャ部74は、モータ74aと、モータ74aに接続されるプーリ74bと、プーリ74bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ74cと、プーリ74bおよびプーリ74cに装着される駆動伝達ベルト74dと、プーリ74cに軸を介して取り付けられるアーム部74eと、アーム部74eを上下方向に移動させるための駆動部74fとを有している。また、アーム部74eの先端部には、キュベット8を挟み込んで把持するためのチャック部74gが設けられている。
1次反応部81(図1参照)は、回転テーブル部81aの保持部81bに保持されるキュベット8を所定の期間(本実施形態では、18秒)毎に所定の角度だけ回転移送するとともに、キュベット8内の検体、R1試薬およびR2試薬を攪拌するために設けられている。この1次反応部81は、検体とR1試薬およびR2試薬とが収容されるキュベット8を回転方向に搬送するための回転テーブル部81aと、キュベット8内の検体、R1試薬およびR2試薬を攪拌するとともに、攪拌された検体、R1試薬およびR2試薬が収容されたキュベット8を後述するBF分離部101に搬送する搬送機構部81cとから構成されている。
試薬分注アーム91(図1参照)は、試薬設置部61の設置部61aに設置される試薬ビン5内のR1試薬を吸引するとともに、その吸引したR1試薬を1次反応部81の回転テーブル部81aの保持部81bの検体が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム91は、モータ91aと、モータ91aに接続される駆動伝達部91bと、駆動伝達部91bに軸91cを介して取り付けられたアーム部91dとを含んでいる。駆動伝達部91bは、モータ91aからの駆動力によりアーム部91dを、軸91cを中心に回動させるとともに、上下方向に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部91dの先端部には、試薬ビン5内のR1試薬の吸引および吐出を行うためのノズル91eが取り付けられている。つまり、ノズル91eが試薬設置部61の上面部61bの溝部61dを介して試薬ビン5内のR1試薬を吸引した後、検体が分注されたキュベット8内に吸引されたR1試薬が分注される。
試薬分注アーム92(図1参照)は、試薬設置部62の設置部62aに設置される試薬ビン6内のR2試薬を1次反応部81の検体およびR1試薬が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム92は、モータ92aと、モータ92aに接続される駆動伝達部92bと、駆動伝達部92bに軸92cを介して取り付けられたアーム部92dとを含んでいる。駆動伝達部92bは、モータ92aからの駆動力によりアーム部92dを、軸92cを中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部92dの先端部には、試薬ビン6内のR2試薬の吸引および吐出を行うためのノズル92eが取り付けられている。したがって、ノズル92eが試薬設置部62の上面部62bの溝部62dを介して試薬ビン6内のR2試薬を吸引した後、検体が分注されたキュベット8内に吸引されたR2試薬が分注される。
BF(Bound Free)分離部101(図1参照)は、1次反応部81の搬送機構部81cから受け取ったキュベット8(図17参照)内の未反応のR1試薬を除去するために設けられている。このBF分離部101は、キュベット8を設置するとともに回転方向に搬送するための設置部101aと、未反応のR1試薬を吸引するための分離攪拌部101bとを含んでいる。設置部101aは、キュベット8を保持するための3つの設置孔101cと、3つの設置孔101cの側方にそれぞれ配置される磁石101dとを含んでいる。これにより、設置孔101cに設置されるキュベット8内の磁性粒子(R2試薬)を磁石101d側に引き寄せることが可能となる。また、この引き寄せた状態でキュベット8内の検体などを分離攪拌部101bを用いて吸引することにより磁性粒子と結合しない未反応のR1試薬を除去することが可能となる。
搬送キャッチャ部110(図1参照)は、未反応のR1試薬などが分離されたBF分離部101の設置部101aのキュベット8(図17参照)を2次反応部82の回転テーブル部82aの保持部82bに搬送する機能を有している。搬送キャッチャ部110は、モータ110aと、モータ110aに接続されるプーリ110bと、プーリ110bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ110cと、プーリ110bおよびプーリ110cに装着される駆動伝達ベルト110dと、プーリ110cに軸を介して取り付けられるアーム部110eと、アーム部110eを上下方向に移動させるための駆動部110fとを有している。また、アーム部110eの先端部には、キュベット8を挟み込んで把持するためのチャック部110gが設けられている。
2次反応部82(図1参照)は、1次反応部81と同様の構成を有しており、回転テーブル部82aの保持部82bに保持されるキュベット8を所定の期間(本実施形態では、18秒)毎に所定の角度だけ回転移送するとともに、キュベット8内の検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬およびR5試薬を攪拌するために設けられている。この2次反応部82は、検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬およびR5試薬が収容されるキュベット8を回転方向に搬送するための回転テーブル部82aと、キュベット8内の検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬およびR5試薬を攪拌するとともに、攪拌された検体などが収容されたキュベット8を後述するBF分離部102に搬送する搬送機構部82cとから構成されている。さらに、搬送機構部82cは、BF分離部102により処理されたキュベット8を再び回転テーブル部82aの保持部82bに搬送する機能を有している。
試薬分注アーム93(図1参照)は、試薬設置部61の設置部61aに設置される試薬ビン7内のR3試薬を吸引するとともに、その吸引されたR3試薬を2次反応部82の検体、R1試薬およびR2試薬が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム93は、モータ93aと、モータ93aに接続される駆動伝達部93bと、駆動伝達部93bに軸93cを介して取り付けられたアーム部93dとを含んでいる。駆動伝達部93bは、モータ93aからの駆動力によりアーム部93dを、軸93cを中心に回動させるとともに、上下方向に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部93dの先端部には、試薬ビン7内のR3試薬の吸引および吐出を行うためのノズル93eが取り付けられている。つまり、ノズル93eが試薬設置部61の上面部61bの溝部61dを介して試薬ビン7内のR3試薬を吸引した後、検体、R1試薬およびR2試薬が分注されたキュベット8内に吸引されたR3試薬が分注される。
BF分離部102(図1参照)は、BF分離部101と同様の構成を有しており、2次反応部82の搬送機構部82cから受け取ったキュベット8(図17参照)内の未反応のR3試薬を除去するために設けられている。このBF分離部102は、キュベット8を設置するとともに回転方向に搬送するための設置部102aと、未反応のR3試薬などを吸引するための分離攪拌部102bとを含んでいる。設置部102aは、キュベット8を保持するための3つの設置孔102cと、3つの設置孔102cの側方にそれぞれ配置される磁石102dを含んでいる。これにより、設置孔102cに設置されるキュベット8内の磁性粒子を磁石102d側に引き寄せることが可能となり、この引き寄せた状態でキュベット8内の検体などを分離攪拌部102bを用いて吸引することにより未反応のR3試薬を除去することが可能となる。
試薬分注アーム94(図1参照)は、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬ビン内の発光基質を含むR5試薬を2次反応部82の検体、R1試薬、R2試薬およびR3試薬が収容されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム94は、モータ94aと、モータ94aに接続される駆動伝達部94bと、駆動伝達部94bに軸を介して取り付けられたアーム部94cとを含んでいる。駆動伝達部94bは、モータ94aからの駆動力によりアーム部94cを、軸を中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部94cの先端部には、R5試薬の吸引および吐出を行うための図示しないノズルが取り付けられている。
検出部120(図1参照)は、所定の処理が行なわれた検体の抗原に結合する標識抗体と発光基質との反応過程で生じる光を光電子増倍管(Photo Multiplier Tube)で取得することにより、その検体に含まれる抗原の量を測定するために設けられている。この検出部120は、検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬およびR5試薬が収容されたキュベット8を設置するための設置部121と、2次反応部82の回転テーブル部82aの保持部82bに保持されるキュベット8(図17参照)を搬送するための搬送機構部122とから構成されている。
廃棄部130(図1参照)は、検出部120により測定された測定済の検体などおよびその検体などを収容するキュベット8(図17参照)を廃棄するために設けられている。廃棄部130は、キュベット8内の検体および各種試薬を吸引するための吸引部131と、吸引部131とは所定の間隔を隔てた位置に設けられる廃棄用孔132とにより構成されている。これにより、測定済の検体などを吸引部131により吸引した後、使用済みキュベット8を廃棄用孔132を介して免疫分析装置1の下部に配置される図示しないダストボックスに廃棄することが可能となる。
チップ脱離部140(図1参照)は、検体分注アーム50に装着されたピペットチップ2を脱離するために設けられている。このチップ脱離部140は、図19に示すように、垂直方向(Z方向)に延びるように設けられる板金141と、板金141に取り付けられる樹脂製の解除片142とを含んでいる。そして、解除片142には、ピペットチップ2の装着部2c(図2参照)の直径よりも小さい切欠部142aが形成されている。
次に、図2〜図6、図8、図10、図12、図15、図16および図18を参照して、ピペットチップ供給装置の検体分注アームに対するピペットチップの供給動作について説明する。
まず、図5に示すように、ピペットチップ供給装置30のチップ補給部31の投入口31aから複数のピペットチップ2を投入する。このとき、回動機構部32の回動部材323がチップ補給部31の排出口31bを塞ぐ位置に回動されており、チップ補給部31内に複数個のピペットチップ2が貯留される。この際、検出センサ(透過型センサ)41aによりチップ補給部31内のピペットチップ2が検出されている。
そして、回動機構部32の回動部材323をチップ補給部31の排出口31bを開放する位置まで回動させることにより、所定量のピペットチップ2がチップ補給部31の排出口31bからシュート40aおよびシャーシ30aの開口部30b(図8参照)を介してチップ供給機構部33のドラム335に投下される。
そして、図5および図10に示した検出センサ(透過型センサ)41bが排出機構部36の回動部材363の斜面部368上のピペットチップ2を検出せずに、検出センサ(透過型センサ)41cが切出機構部371の移動部材371e上のピペットチップ2を検出しない場合には、チップ供給機構部33のドラム部333が回転されて、所定量(本実施形態では、5〜15本)のピペットチップ2が小分け部335bにより搬送路34に送り出される。これに対して、検出センサ41bが排出機構部36の回動部材363の斜面部368上のピペットチップ2を検出する場合には、チップ供給機構部33のドラム部333は回転されずに、搬送路34にピペットチップ2が供給されない。
そして、チップ供給機構部33のドラム335の小分け部335bにより搬送路34に送り出されたピペットチップ2は、図11に示すように、除電ファン35から送風される電離した空気により静電気が除去されながら、搬送路34の傾斜路34aを滑り落ちる。その後、図6に示すように、搬送路34の傾斜路34aから滑り落ちたピペットチップ2は、搬送路34の傾斜路34bを構成する排出機構部36の回動部材363の斜面部368を滑り落ちて仕分機構部37の切出機構部371に導かれる。この際、検出センサ(透過型センサ)41bにより、回動部材363の斜面部368上のピペットチップ2の有無が検出されるとともに、検出センサ(透過型センサ)41cにより、切出機構部371の移動部材371e上のピペットチップ2の有無が検出される。
ここで、本実施形態では、切出機構部371の移動部材371eを所定回数(たとえば、15回)上下方向に移動させた場合でも、検出センサ41bおよび41cがピペットチップ2を検出する場合には、ピペットチップ2が排出機構部36の回動部材363の斜面部368上で詰まっていると判断されて、図12に示すように、排出機構部36の回動部材363が第2位置(開放位置)に回動される。これにより、回動部材363の斜面部368上で詰まっているピペットチップ2は、下方に落下されてチップ回収容器42に回収される。なお、上記動作は検出センサ(透過型センサ)41bにより斜面部372上のピペットチップ2が検出されないのが条件である。
その後、仕分機構部37の切出機構部371の移動部材371eを上下方向(Z方向)に移動させることにより、切出機構部371の移動部材371eに載るピペットチップ2を上方に持ち上げるとともに、斜面部372側に送り出す。この際、検出センサ(透過型センサ)41dにより斜面部372上に載るピペットチップ2の有無が検出されて、検出センサ41dによりピペットチップ2が検出される場合には、切出機構部371の動作を停止させて、切出機構部371からピペットチップ2が斜面部372に送り出されるのを停止する。
そして、仕分機構部37の切出機構部371から斜面部372に持ち上げられたピペットチップ2は、斜面部372を滑り落ちて、切出機構部373に導かれる。その後、切出機構部373の移動部材373eを上下方向(Z方向)に移動させることにより、切出機構部373の移動部材373eに載るピペットチップ2を持ち上げるとともに、斜面部374に送り出す。そして、斜面部374に持ち上げられたピペットチップ2は、斜面部374を滑り落ちて、移送部38に送り出される。
この際、図16に示すように、仕分機構部37の斜面部374から滑り落ちたピペットチップ2は、重心Gの上部の位置である胴部2b(図2参照)を送りネジ383およびシャフト384により支持されるので、ピペットチップ2の先端部2aが下向きに方向付けられる。
この際、本実施形態では、図5および図15に示した検出センサ(透過型センサ)41eにより、送りネジ383およびシャフト384に支持されるピペットチップ2の有無が検出されている。具体的には、図6に示すように、検出センサ41eが送りネジ383およびシャフト384に支持されるピペットチップ2を検出しない場合には、仕分機構部37の切出機構部373を上下方向(Z方向)に移動させることにより、1つのピペットチップ2を仕分機構部37の斜面部374から移送部38に送り出す。これに対して、検出センサ41eが送りネジ383およびシャフト384に支持されるピペットチップ2を検出する場合には、仕分機構部37の切出機構部373の上下方向(Z方向)の移動を停止させることにより、移送部38へのピペットチップ2の供給を停止する。
そして、移送部38の送りネジ383およびシャフト384を回転させることにより、送りネジ383およびシャフト384に支持されるピペットチップ2を移送部38の投下部38a(図15参照)まで搬送する。この際、図15に示すように、検出センサ(透過型センサ)41fにより、送りネジ383およびシャフト384により送り出されるピペットチップ2が投下部38aまで搬送されたか否かを検出される。
そして、図6に示すように、移送部38の投下部38aから落下したピペットチップ2は、シュート40bを通過して移送部39に到着する。この際、検出センサ(透過型センサ)41gにより、移送部39にピペットチップ2が到着したか否かが検出される。具体的には、検出センサ41gがピペットチップ2を検出する場合には、移送部38の動作を停止させて、移送部38からピペットチップ2が移送部39に送り出されるのを停止する。これに対して、検出センサ41gがピペットチップ2を検出しない場合には、移送部38の送りネジ383およびシャフト384を回転させることにより、移送部38から移送部39にピペットチップ2を供給する。
そして、移送部39の送りネジ395を回転させることにより、送りネジ395の溝部395aおよび壁部396に支持されるピペットチップ2をシュート40cまで搬送する。この際、検出センサ(透過型センサ)41hは、シュート40cの直前の位置において、ピペットチップ2の有無を検出する。具体的には、検出センサ41hがシュート40cの直前の位置でピペットチップ2を検出するまで、送りネジ395を回転させることにより、速やかにピペットチップ2をシュート40cの直前の位置まで搬送する。
そして、図3および図4に示すように、移送部39により搬送されたピペットチップ2は、シュート40cを通過して緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック23のチップ設置部23bに設置される。この際、図3に示すように、緊急検体・チップ搬送部20の検出片24が遮光センサ25により検出されることにより、緊急検体・チップ搬送部20がシュート40cからピペットチップ2を受け取り可能な位置に配置されている。
そして、搬送ラック23のチップ設置部23bに載置されるピペットチップ2は、検体分注アーム50の装着位置1b(図1および図18参照)に対応する位置まで搬送される。そして、図18に示すように、検体分注アーム50のアーム部54のノズル部54aを装着位置1bまで回動させた後、そのアーム部54を下方に移動させることにより、アーム部54のノズル部54aの先端54bをピペットチップ2の装着部2cに圧入する。これにより、ピペットチップ供給装置30から検体分注アーム50にピペットチップ2が供給される。
図19〜図21は、図1に示した免疫分析装置の検体分注アームに装着されたピペットチップの脱離動作を説明するための側面図である。次に、図19〜図21を参照して、検体分注アームに装着されたピペットチップの脱離動作について説明する。
まず、図19に示すように、使用済みのピペットチップ2が装着された検体分注アーム50を下方に移動させるとともに、検体分注アーム50のノズル部54aがチップ脱離部140の解除片142の切欠部142aに嵌るように検体分注アーム50を回動させる。この状態から、図20に示すように、検体分注アーム50を上方に移動させることにより、チップ脱離部140の解除片142の下面とピペットチップ2の装着部2cの上面とを接触させる。この後、図21に示すように、検体分注アーム50を上方に移動させることにより、アーム部54のノズル部54aの先端54bからピペットチップ2が脱離される。
本実施形態では、上記のように、ピペットチップ2の供給経路である排出機構部36の斜面部368および切出機構部371の移動部材371eにおいてピペットチップ2の詰まりを検出する検出センサ41bおよび41cと、検出センサ41bおよび41cによってピペットチップ2の詰まりが検出された場合に、搬送路34の傾斜路34b(斜面部368)上のピペットチップ2を排出する排出機構部36とを設けることによって、排出機構部36の斜面部368および切出機構部371の移動部材371eにピペットチップ2が詰まった場合に、そのピペットチップ2の詰まりが検出センサ41bおよび41cにより検出されるとともに、検出した情報に基づいて排出機構部36の回動部材363を第2位置(開放位置)まで回動させることにより、詰まったピペットチップ2を搬送路34の傾斜路34bから排出することができる。その結果、ピペットチップ2の搬送路34で、ピペットチップ2が滞留するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、排出機構部36の回動部材363に、第1位置に移動した場合に、切出機構部371の移動部材371eの上面および傾斜路34bを構成する中継部材40の上面と実質的に同じ傾斜を有する樹脂製の斜面部368を取り付けることによって、実質的に同じ傾斜の移動部材371e、中継部材40および回動部材363の斜面部368を通過するピペットチップ2が滑らかに滑り落ちるので、ピペットチップ2が中継部材40および斜面部368の境界付近と、移動部材371eおよび中継部材40の境界付近とで詰まるのを抑制することができる。また、斜面部368を合成樹脂製にすることによって、容易に、移動部材371eの上面および中継部材40の上面と実質的に同じ傾斜を有する斜面部368を作製することができる。
また、本実施形態では、回動部材363の斜面部368においてピペットチップ2の有無を検出する検出センサ41bと、仕分機構部37の切出機構部371においてピペットチップ2の有無を検出する検出センサ41cとを設けることによって、この2つの検出センサ41bおよび41cでピペットチップ2の有無を検出することにより、斜面部368および切出機構部371にピペットチップ2が詰まったことを確実に検出することができる。
また、本実施形態では、ピペットチップ2の供給経路である回動部材363の斜面部368および仕分機構部37の切出機構部371において、ピペットチップ2の有無を検出する検出センサ41bおよび41cを、それぞれ、設けるとともに、検出センサ41bおよび41cによって検出されたピペットチップ2の有無に基づいて、ピペットチップ2を送り出すチップ供給機構部33のドラム部333の動作を制御することによって、仕分機構部37に供給するピペットチップ2が無くなった場合に、ドラム部333を動作させることにより、ピペットチップ2を搬送路34に送り出すことができる。これにより、仕分機構部37に供給する搬送路34に所定量のピペットチップ2を補給することができる。また、搬送路34において仕分機構部37に供給するピペットチップ2がある場合に、ドラム部333を停止させることにより、過剰な量のピペットチップ2が搬送されるのを抑制することができる。これにより、搬送路34に過剰な量のピペットチップ2が搬送されることに起因して、ピペットチップ2が詰まるのを抑制することができる。その結果、ピペットチップ2の供給経路である搬送路34で、ピペットチップ2が滞留するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、移送部38によって移送されるピペットチップ2の有無を検出する検出センサ41eおよび41fを設けるとともに、検出センサ41eおよび41fによって検出されたピペットチップ2の有無に基づいて、ピペットチップ2を移送部38へ供給する仕分機構部37の動作を制御することによって、検出センサ41eおよび41fが移送部38において移送されるピペットチップ2を検出しない場合に、仕分機構部37を動作させることにより、仕分機構部37から移送部38にピペットチップ2を送り出すことができる。これにより、移送部38が移送するピペットチップ2を補給することができる。また、検出センサ41eおよび41fにより、移送部38によって移送されるピペットチップ2が検出される場合に、仕分機構部37の動作を停止することにより、過剰な量のピペットチップ2が移送部38に送り出されるのを抑制することができる。これにより、移送部38に過剰な量のピペットチップ2が搬送されることに起因して、ピペットチップ2が詰まるのを抑制することができる。その結果、ピペットチップ2の供給経路(移送部38)でピペットチップ2が滞留するのを抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、使い捨てのピペットチップを1つずつ供給するピペットチップ供給装置を免疫分析装置に適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、使い捨てのピペットチップを用いる装置であれば、免疫分析装置以外の装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、チップ補給部に複数の補給用のピペットチップを収納した後に、チップ補給部からシュートを介してドラムに複数のピペットチップを投入する例を示したが、本発明はこれに限らず、複数のピペットチップを直接ドラムに投入してもよい。
また、上記実施形態では、ドラムを回転させることによってドラムの小分け部が下部に貯留したピペットチップを持ち上げるとともに搬送路に送り出す例について説明したが、本発明はこれに限らず、ピペットチップが収容される個所から所定量のピペットチップを搬送ベルトにより搬送路に送り出してもよいし、本実施形態の仕分機構部の切出機構部のようにピペットチップを持ち上げることにより、搬送路に送り出してもよい。
また、上記実施形態では、排出機構部36の回動部材363を第2位置まで回動させることにより搬送路34に詰まったピペットチップ2をチップ回収容器42に落下させる例を示したが、本発明はこれに限らず、図22に示した変形例のように、搬送路34に詰まったピペットチップ2を再びドラム部333のドラム335に戻すように、排出機構部36から排出されたピペットチップ2が落下する位置に斜面部43を設けるとともに、その斜面部43から滑り落ちるピペットチップ2をドラム部333のドラム335に戻すための開口部30dをシャーシ30aに形成してもよい。これにより、搬送路34に詰まったピペットチップ2を再びドラム部333のドラム335に戻すことにより、搬送路34に詰まったピペットチップ2を再利用することができる。この際、ピペットチップ2の先端部2aが他のピペットチップ2の装着部2c側の開口部から入り込むことにより、複数のピペットチップ2が重なった場合でも、重なったピペットチップ2がドラム部333で回転されることにより、その重なりを解除することができる。
また、上記実施形態では、排出機構部から排出されたピペットチップをチップ回収容器に落下させる例について示したが、本発明はこれに限らず、免疫分析装置の廃棄部の廃棄用孔と同様に、排出機構部から排出されたピペットチップを免疫分析装置の下部のダストボックスに廃棄してもよい。