JP2007170449A - デファレンシャル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ピニオンシャフトとデフケースの支持剛性と、第一ピニオンシャフトと第二ピニオンシャフトの支持剛性が強く、しかも、デフケースの軸方向側面に対する強度が高いデファレンシャル装置を提供する。
【解決手段】 第二ピニオンシャフト4は、その端部4cに平面部4fが切り欠かれ、第一デフケース2aの内壁に分割面5側から平面部4fを挿入可能な第二ピニオンシャフト装着溝30を設けると共に、第二ピニオンシャフト装着溝30は、装着溝入口30aの溝幅が第二ピニオンシャフト4の平面部4fを含むシャフト幅4gと略同一幅で、装着溝終端30bが第二ピニオンシャフト4の端部4cのシャフト径4rと略同一径に形成され、第一ピニオンシャフト3が第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bに挿入され第一ピニオンシャフト3と第二ピニオンシャフト4とを十字状に配置した。
【選択図】図1
【解決手段】 第二ピニオンシャフト4は、その端部4cに平面部4fが切り欠かれ、第一デフケース2aの内壁に分割面5側から平面部4fを挿入可能な第二ピニオンシャフト装着溝30を設けると共に、第二ピニオンシャフト装着溝30は、装着溝入口30aの溝幅が第二ピニオンシャフト4の平面部4fを含むシャフト幅4gと略同一幅で、装着溝終端30bが第二ピニオンシャフト4の端部4cのシャフト径4rと略同一径に形成され、第一ピニオンシャフト3が第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bに挿入され第一ピニオンシャフト3と第二ピニオンシャフト4とを十字状に配置した。
【選択図】図1
Description
本発明は、略円柱形状の第一ピニオンシャフトと、第一ピニオンシャフト及び第二ピニオンシャフトに軸支されるピニオンギヤと、を備え、第一ピニオンシャフトと第二ピニオンシャフトとが十字状に配置されるデファレンシャル装置に関する。
従来より、デファレンシャル装置に組み付けられる4つのピニオンギヤを2本の略円柱形状のピニオンシャフトによって軸支する場合、2本のピニオンシャフトの中央に嵌合凹部を設け、嵌合凹部の底面を相互に対向するように配置することで、2本のピニオンシャフトを十字状に組み付け、2本のピニオンシャフトの両端部の双方を平面状に2つに切り欠いて、切り欠いた2つの平面部をデフケースに設けられたピニオンシャフト装着溝に当接させてデフケースに組み付ける技術が知られている。
特開2004−204873号
また、2本のピニオンシャフトの支持剛性を強くしつつ、2本のピニオンシャフトを十字状に組み付ける手法として、第二ピニオンシャフトの中央にピニオンシャフト孔を形成し、第一ピニオンシャフトをこのピニオンシャフト孔に挿入して、2本のピニオンシャフトを十字状に組み付ける技術が知られている。
特開平10−141475号
しかし、2本のピニオンシャフトの中央に嵌合凹部を設けて十字状に組み付け、2本のピニオンシャフトの端部をデフケースに設けられたピニオンシャフト装着溝に落とし込むことにより組み付けるデファレンシャル装置では、ピニオンシャフトの端部を平面状に切り欠いて、切り欠いた2つの平面部をデフケースに設けられたピニオンシャフト装着溝に当接させるため、自動車が前進する場合に一方向にのみ回転するデファレンシャル装置では、自動車の前進する場合に常に2つの平面部の内、1つの平面部のみで回転により生じる応力を受けることとなる。このように1つの平面部のみで応力を受けると、ピニオンシャフトの1つの切り欠いた部分の平面部と切り欠かれていない部分との間のうち、平面部の中央側の境界部に応力が集中し、この境界部を中心としてピニオンシャフトの端部が屈曲するという問題があった。
また、第二ピニオンシャフトの中央にピニオンシャフト孔を形成し、第一ピニオンシャフトをこのピニオンシャフト孔に挿入して、2本のピニオンシャフトを十字状に組み付けるデファレンシャル装置では、デフケースの側面にピニオンシャフトに組み付けるピニオンギヤを挿入するための開口部を設けている。このようにデフケースの側面にピニオンシャフトに組み付けるピニオンギヤを挿入するための開口部を設けると、ピニオンギヤを挿入するための開口部がピニオンギヤの大きさ以上となるので、デフケースの側面の強度が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、上記事情により鑑みなされたもので、端部を切り欠いたピニオンシャフトの、端部の屈曲を抑制し、しかも、デフケースの側面の強度が高いデファレンシャル装置を提供することを目的とする。
本発明のデファレンシャル装置は、略円柱形状の第一ピニオンシャフトと、軸方向中央付近にシャフト径が膨出する膨出部と第一ピニオンシャフトを挿入するピニオンシャフト孔とを有する第二ピニオンシャフトと、径方向の分割面によって分割され、第一ピニオンシャフトを外部から挿入可能なデフケース孔を有する第一デフケース、及び第二デフケースと、第一ピニオンシャフト及び第二ピニオンシャフトに軸支されるピニオンギヤと、を備え、第一デフケースは、分割面側にピニオンギヤを挿入する開口部を有すると共に、第一ピニオンシャフトと第二ピニオンシャフトとが十字状に配置されるデファレンシャル装置において、第二ピニオンシャフトは、その端部にピニオンシャフト孔の軸心の垂直面に対して直交若しくは傾斜する平面部が切り欠かれ、第一デフケースの内壁に分割面側から平面部を挿入可能な第二ピニオンシャフト装着溝を設けると共に、第二ピニオンシャフト装着溝は、装着溝入口の溝幅が第二ピニオンシャフトの平面部を含むシャフト幅と略同一幅で、装着溝終端が第二ピニオンシャフトの端部のシャフト径と略同一径に形成され、第二ピニオンシャフトのピニオンシャフト孔の軸心とデフケース孔の軸心とが一致するように配置し、第一ピニオンシャフトが第二ピニオンシャフトのピニオンシャフト孔に挿入され第一ピニオンシャフトと第二ピニオンシャフトとを十字状に配置したことを特徴とする。
本発明のデファレンシャル装置によれば、第二ピニオンシャフトは、その端部にピニオンシャフト孔の軸心の垂直面に対して直交若しくは傾斜する平面部が切り欠かれ、第一デフケースの内壁に分割面側から平面部を挿入可能な第二ピニオンシャフト装着溝を設けると共に、第二ピニオンシャフト装着溝は、装着溝入口の溝幅が第二ピニオンシャフトの平面部を含むシャフト幅と略同一幅で、装着溝終端が第二ピニオンシャフトの端部のシャフト径と略同一径に形成され、第二ピニオンシャフトのピニオンシャフト孔の軸心とデフケース孔の軸心とが一致するように配置し、第一ピニオンシャフトが第二ピニオンシャフトのピニオンシャフト孔に挿入され第一ピニオンシャフトと第二ピニオンシャフトとを十字状に配置したため、第二ピニオンシャフトの中央側から連続する円柱部が第一デフケースと当接した状態で配置される。よって、自動車が前進する場合に一方向にのみ回転するデファレンシャル装置において、第二ピニオンシャフトの平面部によって回転により生じる応力を受けることがなく、第二ピニオンシャフトの1つの切り欠いた部分の平面部と切り欠かれていない部分との間のうち、平面部の中央側の境界部に応力が集中することがない。このため、この境界部を中心に第二ピニオンシャフトの端部が屈曲することを抑制することができる。その上、径方向の分割面によってデフケースが第一デフケースと第二デフケースに分割され、第一デフケースは、分割面側にピニオンギヤを挿入する開口部を有するため、ピニオンギヤを挿入する開口部がデフケースの側面になく、デフケースの側面の強度が高いデファレンシャル装置を提供することができる。
図1及び図5は、本発明によるデファレンシャル装置の実施例を示すもので、図1は、デファレンシャル装置の部分断面正面図(図2のB−B部分断面正面図)、図2は、デファレンシャル装置の部分断面側面図(図1のA−A部分断面側面図)、図3は、図2のC−C要部断面側面図、図4は第二ピニオンシャフトを表し、図4の(A)は正面図、図4の(B)は側面図を表す。図5は、第二ピニオンシャフト装着溝及び第二ピニオンシャフトを表し、図5の(A)は、第二ピニオンシャフト装着溝入口に第二ピニオンシャフトの挿入を開始したデファレンシャル装置の要部断面側面図(図2のC−C要部断面側面図)、図5の(B)は、第二ピニオンシャフト装着溝終端に第二ピニオンシャフトを挿入したデファレンシャル装置の要部断面側面図(図2のC−C要部断面側面図)、図5の(C)は、第二ピニオンシャフト装着溝に第二ピニオンシャフトの組み付けを完了したデファレンシャル装置の要部断面側面図(図2のC−C要部断面側面図)である。
まず、図1及び図2に基づいてデファレンシャル装置1を説明する。デファレンシャル装置1は、図示しないデフキャリア内に回転自在に支持され、径方向の分割面5により分割され、車軸方向に形成される第一ボス部13を有し、4個のピニオンギヤ6a,6b,6c,6dを内部に収納する第一デフケース2aと、径方向の分割面5により分割され、第二ボス部14を有し、第一デフケース2aに蝶着される第二デフケース2bとを備える。第一デフケース2a内は、略円柱形状でピニオンギヤ6a,6cを回転自在に軸支する第一ピニオンシャフト3と、軸方向中央付近に、シャフト径4rが膨出する膨出部4aと第一ピニオンシャフト3を挿入するピニオンシャフト孔4bとを有し、ピニオンギヤ6b,6dを回転自在に軸支する第二ピニオンシャフト4と、第一ピニオンシャフト3がデフケース2から抜けることを防止する固定ピン15a,15bと、4個のピニオンギヤ6a,6b,6c,6dと噛合する第一サイドギヤ16aと第二サイドギヤ16bとが配置される。第一デフケース2aとピニオンギヤ6a,6b,6c,6d間には、第一ピニオンシャフト3及び第二ピニオンシャフト4が挿入可能なスラストワッシャー孔17a,17b,17c,17dを設けたピニオンギヤ用スラストワッシャー18a,18b,18c,18dが配置される。また、第一デフケース2aと第一サイドギヤ16a間には、図示しないドライブシャフトが挿入可能なスラストワッシャー孔19aを設けたサイドギヤ用スラストワッシャー20aが配置され、第二デフケース2bと第二サイドギヤ16b間には、図示しないドライブシャフトが挿入可能なスラストワッシャー孔19bを設けたサイドギヤ用スラストワッシャー20bが配置される。第一デフケース2a及び第二デフケース2bは、蝶着孔70に挿入固定する図示しないボルトにより、図示しないリングギヤと一体に組み付けられる。
続いて第一デフケース2aと第二デフケース2bから構成されるデフケース2の内部構造について詳述する。第一デフケース2a内部に収納される4個のピニオンギヤ6a,6b,6c,6dは、第一ピニオンシャフト3と第二ピニオンシャフト4からなる十字状のピニオンシャフト組立体7により回転可能に軸支されている。第一デフケース2aには、第一ピニオンシャフト3を挿入するデフケース孔23a,23cがデフケース回転軸Xと鉛直面上で第一デフケース2aの周面に互いに180°の間隔をおいて2箇所形成されている。また、デフケース孔23aに対し、デフケース回転軸Xと鉛直面上で第一デフケース2aの周面に+90°及び−90°の間隔をおいて、第二ピニオンシャフト3を第一デフケース2aに組み付ける第二ピニオンシャフト装着溝30が凹状に形成されている。ここで、第一ピニオンシャフト3のシャフト径3rは、デフケース孔23a,23cと略同一径に形成され、第二ピニオンシャフト4の端部4cのシャフト径4rは、第二ピニオンシャフト装着溝の終端30b,30bと略同一径に形成されている。そして、第二ピニオンシャフト装着溝30は、装着溝入口30aの溝幅が後述する第二ピニオンシャフト4の平面部4fを含むシャフト幅4gと略同一幅で、装着溝終端30bが第二ピニオンシャフト4の端部4cのシャフト径4rと略同一径に形成されている。
続いて第一ピニオンシャフト3と第二ピニオンシャフト4から形成されるピニオンシャフト組立体7について詳述する。第一ピニオンシャフト3は、シャフト径3rの略円柱形状に形成され、第二ピニオンシャフト4は、図4に示すように第一ピニオンシャフト3と同様に略円柱形状であるが、軸方向中央付近にシャフト径4rが膨出する膨出部4aと、第一ピニオンシャフト3を挿入するピニオンシャフト孔4bを有する。また、第一ピニオンシャフト3は、対向する2個のデフケース孔23a,23cを間送可能な長さに形成されており、第二ピニオンシャフト4は、対向する第二ピニオンシャフト装着溝終端30b,31bを間送可能な長さに形成されている。そして、第二ピニオンシャフト4は、その端部4cに、ピニオンシャフト孔4bの軸心4dの垂直面4eに対して直交若しくは傾斜する平面部4fが切りか欠かれている。この第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bに第一ピニオンシャフト3が挿入され、第一ピニオンシャフト3と第二ピニオンシャフト4が十字状に配置されたピニオンシャフト組立体7を形成している。
ピニオンシャフト組立体7を第一デフケース2aの組み付けた状態について詳述する。図2乃至図4に示すように第二ピニオンシャフト4は、第一デフケース2aの装着溝終端30bで平面部4fが第二ピニオンシャフト装着溝30の装着溝入口30aの壁面と非平行となるように90°位相をずらして取り付けられ、第二ピニオンシャフト4の中央側から連続する円柱部が第一デフケース2aと当接した状態で配置される。このとき、第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bの軸心4dとデフケース孔23a,23bの軸心24とが一致しており、第一ピニオンシャフト3はデフケース孔23a、ピニオンシャフト孔4b、デフケース孔23bを間送している。
次にデファレンシャル装置1の組み付け方法について説明する。
最初に第一デフケース2aにサイドギヤ用スラストワッシャー20aを嵌合した第一サイドギヤ16aを第一サイドギヤ16aの歯形がデフケース中央Y側を向くように第一デフケース2aの回転軸X上に載置する。
次にピニオンギヤ用スラストワッシャー18a,18cをピニオンギヤ6a,6cの各々の球座面に取り付け、第一サイドギヤ16aの上にピニオンギヤ6aのピニオンギヤ孔8aの軸心とピニオンギヤ6cのピニオンギヤ孔8cの軸心及びデフケース孔23a,23cの軸心24とが同一直線上で、各ピニオンギヤ6a,6cの歯形がデフケースの回転軸X側を向いている状態で載置する。続いてピニオンギヤ用スラストワッシャー18b,18dをピニオンギヤ6b,6dの各々の球座面に取り付け、第二ピニオンシャフト4の両端部4c,4cにピニオンギヤ6b,6dの歯形がデフケースの回転軸X側を向くようにピニオンギヤ用スラストワッシャー18b,18d及びピニオンギヤ6b,6dを挿入する。ピニオンギヤ6b,6d及びピニオンギヤ用スラストワッシャー18b,18dが取り付けられた第二ピニオンシャフト4は、図5(A)に示すように第二ピニオンシャフト4の端部4cの平面部4fが第二ピニオンシャフト装着溝入口30aの壁面と平行な状態で第二ピニオンシャフト装着溝30に挿入し、その後、図5(B)に示すように、第二ピニオンシャフト装着溝終端30bまで落とし込む。そして、落とし込まれたピニオンギヤ6b,6d及びピニオンギヤ用スラストワッシャー18b,18dが取り付けられた第二ピニオンシャフト4を、図5(C)に示すように、第二ピニオンシャフト装着溝終端30bで90°回転させる。このとき、デフケース孔23a,23cの軸心24、ピニオンギヤ孔8a,8cの軸心、スラストワッシャー孔17a,17cの軸心及び第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bの軸心4dが同一直線上に配置される。その後、第一ピニオンシャフト3を第一デフケース2aの外部からこれら孔23a,23c,8a,8c,17a,17c,4bに挿入して、第一ピニオンシャフト3及び第二ピニオンシャフト4が十字状に組み付けられる。
続いて図2に示すように固定ピン15をデフケース2の径方向に形成された分割面5側から第一デフケース2aに形成されたデフケース固定ピン孔50と第一ピニオンシャフト3に形成された第一ピニオンシャフト固定ピン孔60に挿入して、第一ピニオンシャフト3が第一デフケース2aから抜けるのことが防止される。一方、第二ピニオンシャフト4は、第一ピニオンシャフト3のピニオンシャフト孔9に挿入され嵌合されていることで、第一ピニオンシャフト3についてもデフケース2から抜けることが防止される。
次にサイドギヤ用スラストワッシャー20bを嵌合した第二サイドギヤ16bを4個のピニオンギヤ6a,6b,6c,6dの上に歯形がピニオンギヤ側を向くように載置する。そして、第二デフケース2bを第二サイドギヤ16bのサイドギヤ用スラストワッシャー20bの上に載置し、その上に第二デフケース2bを載置する。最後に図示しないリングギヤを第一デフケース2aと第二デフケース2bに設けられた蝶着孔70において図示しないボルトによって固定し、デファレンシャル装置1が完成する。
上記デファレンシャル装置1の作動状態を説明すると、図示しない動力源(例えばエンジン)の駆動力は、トランスミッションを介してデフケース2のフランジ部21に取り付けられた図示しないリングギヤに入力され、デフケース回転軸Xを中心に第一デフケース2a及び第二デフケース2bより構成されるデフケース2が回転する。このときデフケース2に取り付けられた第一ピニオンシャフト3及び第二ピニオンシャフト4もデフケース2と共にデフケース回転軸Xを中心に一体に回転するため、第一ピニオンシャフト3及び第二ピニオンシャフト4に支持されるピニオンギヤ6a,6b,6c,6d及びピニオンギヤ6a,6b,6c,6dに噛合する第一サイドギヤ16aと第二サイドギヤ16bもデフケース回転軸Xを中心に回転する。これにより、第一サイドギヤ16aと第二サイドギヤ16bの内周にスプライン係合された左右のドライブシャフト(図示せず)に駆動力が伝達され、ドライブシャフトはデフケース2と一体に回転する。また、左右のドライブシャフトに回転差が生じたときは、デフケース2の回転とは異なる回転力がドライブシャフト側から第一サイドギヤ16a若しくは第二サイドギヤ16bを通じ、ピニオンギヤ6a,6b,6c,6dに入力され、ピニオンギヤ6a,6b,6c,6dと第一サイドギヤ16a及び第二サイドギヤ16bがデフケース2と別途回転することにより左右のドライブシャフトの回転差を吸収する。
以上のように上記デファレンシャル装置1によれば、第二ピニオンシャフト4は、その端部4cにピニオンシャフト孔4bの軸心4dの垂直面4eに対して直交若しくは傾斜する平面部4fが切り欠かれ、第一デフケース2aの内壁に分割面5側から平面部4fを挿入可能な第二ピニオンシャフト装着溝30を設けると共に、第二ピニオンシャフト装着溝30は、装着溝入口30aの溝幅が第二ピニオンシャフト4の平面部4fを含むシャフト幅4gと略同一幅で、装着溝終端30bが第二ピニオンシャフト4の端部4cのシャフト径4rと略同一径に形成され、第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bの軸心4dとデフケース孔23aの軸心24とが一致するように、第二ピニオンシャフト4を第一デフケース2aの装着溝終端30bに配置し、第一ピニオンシャフト3が第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bに挿入され第一ピニオンシャフト3と第二ピニオンシャフト4とを十字状に配置したため、第二ピニオンシャフト4の中央側から連続する円柱部が第一デフケース2aと当接した状態で配置される。よって、自動車が前進する場合に一方向にのみ回転するデファレンシャル装置1において、第二ピニオンシャフト4の平面部4fによって回転により生じる応力を受けることがなく、第二ピニオンシャフト4の1つの切り欠いた部分の平面部4fと切り欠かれていない部分との間のうち、平面部4fの中央側の境界部4hに応力が集中することがない。このため、この境界部4hを中心に第二ピニオンシャフト4の端部4cが屈曲することを抑制することができる。その上、径方向の分割面5によってデフケース2が第一デフケース2aと第二デフケース2bに分割され、第一デフケース2aは、分割面5側にピニオンギヤ6a,6b,6c,6dを挿入する開口部40を有するため、ピニオンギヤ6a,6b,6c,6dを挿入する開口部40がデフケース2の側面になく、デフケース2の側面の強度が高いデファレンシャル装置1を提供することができる。また、本構成とすることで、第一ピニオンシャフト3が第一デフケース2aから抜けることを防止する固定ピン15を1本、固定ピン15を挿入するデフケース固定ピン孔50a及び第一ピニオンシャフト固定ピン孔60aを各々1つとすることができる。このため、部品点数の削減、デフケース固定ピン孔50a及び第一ピニオンシャフト固定ピン孔60aの加工工程の削減、組立て工程の削減を行なうことができる。
尚、本実施例では、図4に示すように第二ピニオンシャフト4の平面部4fを第二ピニオンシャフト4の端部4cに平行な2つの平面より形成していたが、第二ピニオンシャフト4の端部4cの平面部4fを1つの平面としてもよい。また、第二ピニオンシャフト4の端部4cの平面部4fを第一デフケース2aの装着溝終端30bで90°回転させ、第二ピニオンシャフト4が装着溝入口30a方向に戻らないようにしていたが、第一デフケース2aの装着入口30aの壁面と第二ピニオンシャフト4の端部4cの平面部4fとが非平行とすれば、それ以外の回転角度であってもよい。但し、第二ピニオンシャフト4と第一デフケース2aとの組み付けが完了した時、第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bの軸心4dとデフケース孔23aの軸心24とが一致するように第二ピニオンシャフト4のピニオンシャフト孔4bの軸心4dは、第二ピニオンシャフト4の端部4cの平面部4fに対し角度が適宜変更される。動力源としては、一例としてエンジンを例示しているが、モーターやその他の動力源でもよい。
1 デファレンシャル装置
2a 第一デフケース
2b 第二デフケース
3 第一ピニオンシャフト
4 第二ピニオンシャフト
4a 膨出部
4b ピニオンシャフト孔
4c 第二ピニオンシャフトの端部
4d ピニオンシャフト孔の軸心
4f 第二ピニオンシャフトの端部の平面部
4e 第二ピニオンシャフトのピニオンシャフト孔の軸心の垂直面
4g 第二ピニオンシャフトの平面部を含むシャフト幅
4r 第二ピニオンシャフトのシャフト径
5 デフケースの径方向の分割面
6a,6b,6c,6d ピニオンギヤ
23a デフケース孔
24 デフケース孔の軸心
30 第二ピニオンシャフト装着溝
30a 装着溝入口
30b 装着溝終端
40 開口部
2a 第一デフケース
2b 第二デフケース
3 第一ピニオンシャフト
4 第二ピニオンシャフト
4a 膨出部
4b ピニオンシャフト孔
4c 第二ピニオンシャフトの端部
4d ピニオンシャフト孔の軸心
4f 第二ピニオンシャフトの端部の平面部
4e 第二ピニオンシャフトのピニオンシャフト孔の軸心の垂直面
4g 第二ピニオンシャフトの平面部を含むシャフト幅
4r 第二ピニオンシャフトのシャフト径
5 デフケースの径方向の分割面
6a,6b,6c,6d ピニオンギヤ
23a デフケース孔
24 デフケース孔の軸心
30 第二ピニオンシャフト装着溝
30a 装着溝入口
30b 装着溝終端
40 開口部
Claims (1)
- 略円柱形状の第一ピニオンシャフト(3)と、
軸方向中央付近にシャフト径(4r)が膨出する膨出部(4a)と前記第一ピニオンシャフト(3)を挿入するピニオンシャフト孔(4b)とを有する第二ピニオンシャフト(4)と、
径方向の分割面(5)によって分割され、前記第一ピニオンシャフト(3)を外部から挿入可能なデフケース孔(23a)を有する第一デフケース(2a)、及び第二デフケース(2b)と、
前記第一ピニオンシャフト(3)及び前記第二ピニオンシャフト(4)に軸支されるピニオンギヤ(6a,6b,6c,6d)と、を備え、
前記第一デフケース(2a)は、前記分割面(5)側に前記ピニオンギヤ(6a,6b,6c,6d)を挿入する開口部(40)を有すると共に、前記第一ピニオンシャフト(3)と前記第二ピニオンシャフト(4)とが十字状に配置されるデファレンシャル装置(1)において、
前記第二ピニオンシャフト(4)は、その端部(4c)に前記ピニオンシャフト孔(4b)の軸心(4d)の垂直面(4e)に対して直交若しくは傾斜する平面部(4f)が切り欠かれ、前記第一デフケース(2a)の内壁に前記分割面(5)側から前記平面部(4f)を挿入可能な第二ピニオンシャフト装着溝(30)を設けると共に、前記第二ピニオンシャフト装着溝(30)は、装着溝入口(30a)の溝幅が前記第二ピニオンシャフト(4)の平面部(4f)を含むシャフト幅(4g)と略同一幅で、装着溝終端(30b)が前記第二ピニオンシャフト(4)の端部(4c)のシャフト径(4r)と略同一径に形成され、前記第二ピニオンシャフト(4)のピニオンシャフト孔(4b)の軸心(4d)と前記デフケース孔(23a)の軸心(24)とが一致するように配置し、前記第一ピニオンシャフト(3)が前記第二ピニオンシャフト(4)のピニオンシャフト孔(4b)に挿入され前記第一ピニオンシャフト(3)と前記第二ピニオンシャフト(4)とを十字状に配置したことを特徴とするデファレンシャル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005365610A JP2007170449A (ja) | 2005-12-19 | 2005-12-19 | デファレンシャル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005365610A JP2007170449A (ja) | 2005-12-19 | 2005-12-19 | デファレンシャル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=38297276
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007170449A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020153333A1 (ja) * | 2019-01-22 | 2020-07-30 | 武蔵精密工業株式会社 | 差動装置 |
-
2005
- 2005-12-19 JP JP2005365610A patent/JP2007170449A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020153333A1 (ja) * | 2019-01-22 | 2020-07-30 | 武蔵精密工業株式会社 | 差動装置 |
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