JP2007168326A - 熱転写受容シート - Google Patents
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Abstract
【課題】染料熱転写プリンターに適し、バリア層と画像受容層との接着性が良好で、さらに画像受容層面に対するインクリボンの保護層転写性が良好で、インクリボンからの剥離性能に優れ、且つ高感度、高画質の画像が得られるが熱転写受容シートを提供する。
【解決手段】シート状支持体の少なくとも一面に、中空粒子を含む中間層、樹脂を主成分とするバリア層、および画像受容層を順次に積層した熱転写受容シートにおいて、前記画像受容層が、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物との反応物を主成分とし、かつバリア層が、前記画像受容層に添加された多価イソシアネート化合物と反応した変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有する熱転写受容シート。
【選択図】 なし
【解決手段】シート状支持体の少なくとも一面に、中空粒子を含む中間層、樹脂を主成分とするバリア層、および画像受容層を順次に積層した熱転写受容シートにおいて、前記画像受容層が、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物との反応物を主成分とし、かつバリア層が、前記画像受容層に添加された多価イソシアネート化合物と反応した変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有する熱転写受容シート。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インクリボンと重ね合わせ、サーマルヘッドをデバイスとして、インクリボンの色剤を熱転写することにより画像を形成するプリンターに使用する熱転写受容シート(以下、単に受容シートとも言う。)に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、サーマルプリンター、特に染料熱転写プリンターによる高速印画に適したものである。
染料熱転写方式は、インクリボンと受容シートとを重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱によりインクリボン染料層部の昇華性染料を受容シートの画像受容層(以下、単に受容層とも言う。)上に転写した後、インクリボンと受容シートとを離型して画像を形成するものである。受容層に用いられる染料染着性樹脂としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂等(例えば、特許文献1−4参照。)が提案され、また離型剤としてシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、脂肪酸系離型剤等(例えば、特許文献5−7参照。)が提案されている。
近年、耐光性、耐脂性等の画像保存性を向上させるために、インクリボン上の3色または4色の染料を順次に重ね合わせて転写した後、保護層を設ける「オーバーラミネート」方式(例えば、特許文献8参照。)が主流になってきた。この方式では、受容層はインクリボンの染料層表面に対しては離型性を、そしてインクリボンの保護層表面に対しては接着性という、相反する物性を両立させる必要がある。
高記録濃度の得られる染料染着性樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂が受容層に使用されているが、オーバーラミネート方式に対応する受容層としては、インクリボンとの離型性および熱転写性保護層との接着性の両立が難しいという問題がある。さらに、染料染着性樹脂として、塩化ビニル系樹脂等も提案されている(例えば、特許文献9−12参照。)。
近年、プリンターの高速化が進んでおり、低エネルギーで高濃度記録が得られ、熱転写性保護層とのより強い接着性を有するとともに、インクリボンからの優れた離型性のある受容層が求められており、前記の如き受容層では、諸要求を同時に満足することができず、改善が求められている。
近年、プリンターの高速化が進んでおり、低エネルギーで高濃度記録が得られ、熱転写性保護層とのより強い接着性を有するとともに、インクリボンからの優れた離型性のある受容層が求められており、前記の如き受容層では、諸要求を同時に満足することができず、改善が求められている。
例えば、紙支持体上に中空粒子を含有する中間層、バリア層、および受容層を順次に積層した受容シートにおいて、塩化ビニル系樹脂を含む受容層を適用しようとすると、画像印画や保護層形成時の熱で、受容層が剥離する異常転写が発生することがあり、受容層とバリア層との良好な密着性が必要となる。そこで、活性水素を有する樹脂を含む中間層と硬化剤を含有する受容層とを組合せた構成が提案されている(例えば、特許文献13参照。)。しかしながら、現在の高速印画プリンターの印画においては、必ずしも十分な効果が得られない。
また、バリア性の改善を目的として、膨潤性無機層状化合物と水溶性高分子を含有するバリア層が提案されている(例えば、特許文献14参照。)。しかし、受容層の染着性樹脂またはバリア層の水溶性高分子等の組合せによっては、受容シート内部の接着強度が不十分となり、印画品質も劣る場合があり、更なる改善を求められている。
また、バリア性の改善を目的として、膨潤性無機層状化合物と水溶性高分子を含有するバリア層が提案されている(例えば、特許文献14参照。)。しかし、受容層の染着性樹脂またはバリア層の水溶性高分子等の組合せによっては、受容シート内部の接着強度が不十分となり、印画品質も劣る場合があり、更なる改善を求められている。
本発明の課題は、上記従来技術の欠点を改良して、特に染料熱転写プリンターに適し、バリア層と受容層との接着性が良好で、さらに受容層面に対するインクリボンの保護層転写性が良好で、インクリボンからの剥離性能に優れ、且つ高感度、高画質の画像が得られる受容シートを提供しようとするものである。
本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)シート状支持体の少なくとも一面に、中空粒子を含む中間層、樹脂を主成分とするバリア層、および画像受容層を順次に積層した熱転写受容シートにおいて、前記画像受容層が、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物との反応物を主成分とし、かつバリア層が、前記画像受容層に添加された多価イソシアネート化合物と反応した変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有することを特徴とする熱転写受容シート。
(2)前記変性ポリビニルアルコール系樹脂が、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、およびアセトアセチル基変性ポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である(1)項に記載の熱転写受容シート。
(3)前記塩化ビニル系樹脂が、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂である(1)項または(2)項に記載の熱転写受容シート。
(1)シート状支持体の少なくとも一面に、中空粒子を含む中間層、樹脂を主成分とするバリア層、および画像受容層を順次に積層した熱転写受容シートにおいて、前記画像受容層が、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物との反応物を主成分とし、かつバリア層が、前記画像受容層に添加された多価イソシアネート化合物と反応した変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有することを特徴とする熱転写受容シート。
(2)前記変性ポリビニルアルコール系樹脂が、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、およびアセトアセチル基変性ポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である(1)項に記載の熱転写受容シート。
(3)前記塩化ビニル系樹脂が、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂である(1)項または(2)項に記載の熱転写受容シート。
(4)前記多価イソシアネート化合物が、ジイソシアネート化合物のアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体からなる群から選ばれる少なくとも1種である(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
(5)前記画像受容層が、さらに(a)ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびカルビノール変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種と、(b)エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびエポキシ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有する(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
(6)前記バリア層が、さらに膨潤性無機層状化合物を含有する(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
(5)前記画像受容層が、さらに(a)ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびカルビノール変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種と、(b)エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびエポキシ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有する(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
(6)前記バリア層が、さらに膨潤性無機層状化合物を含有する(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
本発明の受容シートは、バリア層と受容層との密着性が良好で、受容層表面でのクラックがなく、さらに受容層面に対するインクリボンの保護層転写性が良好で、インクリボンからの剥離性能に優れ、かつ高感度、高画質の画像が得られる受容シートである。
本発明の受容シートは、シート状支持体の少なくとも一面に、中空粒子を含む中間層、樹脂を主成分とするバリア層、および受容層を順次に積層した構成を有し、受容層が、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物との反応物を主成分とし、かつバリア層が、受容層に添加された多価イソシアネート化合物と反応した変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有する。本発明では、変性ポリビニルアルコール系樹脂を含むバリア層を形成後、このバリア層上に、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂とともに多価イソシアネート化合物を含有する受容層用塗工液を塗布、乾燥することにより受容層が形成され、その際に活性水素を有する変性ポリビニルアルコール系樹脂と多価イソシアネート化合物との架橋反応が可能となり、受容層とバリア層との優れた密着性が得られる。
(受容層)
本発明の受容層において、染料染着性樹脂として、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂が使用される。このような活性水素を有する塩化ビニル系樹脂としては、活性水素を有する塩化ビニル重合体及び活性水素を有する塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマー単位として50質量%以上の割合で含有する塩化ビニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができる。
本発明の受容層において、染料染着性樹脂として、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂が使用される。このような活性水素を有する塩化ビニル系樹脂としては、活性水素を有する塩化ビニル重合体及び活性水素を有する塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマー単位として50質量%以上の割合で含有する塩化ビニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができる。
前記の他のコモノマーとしては、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、やし酸ビニルなどの脂肪酸のビニルエステル類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸もしくはメタクリル酸およびそのアルキルエステル類、マレイン酸、マレイン酸ジエチルなどのマレイン酸およびそのアルキルエステル類、メチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、などのアルキルビニルエーテル等を挙げることができる。さらに、前記コモノマーとして、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレンなどを挙げることができる。なお塩化ビニル共重合体は、ブロック共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体、ランダム共重合体の何れであってもよい。
これらの共重合体のうち、特に塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体は、特に昇華性色素との親和性が良好であり、各種の有機溶剤に対する溶解性が良好で使用しやすく、特に有利である。本発明の活性水素を有する塩化ビニル系樹脂としては、上記の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体に、水酸基あるいはカルボキシル基を導入したものが好ましく使用される
塩化ビニル系樹脂の水酸基は、塩化ビニルと、例えば酢酸ビニルとを共重合させた後、少なくとも一部を加水分解して導入する方法や、あるいは重合時に塩化ビニル、酢酸ビニル以外の水酸基を有する成分、例えば、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルなどを添加して共重合させることにより導入される。また塩化ビニル系樹脂のカルボキシル基は、重合時にマレイン酸を添加して塩化ビニル−酢酸ビニルと共重合させることにより導入することが可能である。
本発明の活性水素を有する塩化ビニル系樹脂の好ましいモノマー組成比は、例えば塩化ビニルから誘導される単位が75〜95質量%、より好ましくは80〜95質量%であり、また酢酸ビニルから誘導される単位が0〜25質量%、好ましくは1〜20質量%、水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体から誘導される単位が1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%であることが好ましい。塩化ビニルから誘導される単位が75質量%未満では染料染着性、耐光性が劣ることがあり、また95質量%を超えると樹脂の有機溶剤に対する溶解性が低下することがあり、好ましくない。またこれらの活性水素を有する塩化ビニル系樹脂の分子量は特に限定はないが、5000以上であることが好ましい。これらの樹脂の分子量が5000未満では受容層の塗膜強度が低下するおそれがある。
塩化ビニル系樹脂のガラス転移温度としては、50〜100℃、好ましくは60〜90℃が好ましい。ガラス転移温度が50℃未満では、染料の定着性が劣り、長期保存で画像の滲みが発生することがある。またガラス転移温度が100℃を超えると染料の染着性が不足して、印画濃度が低下することがあり、好ましくない。
活性水素を有する塩化ビニル系樹脂としては、市販品のものを使用することもできる。例えば水酸基を有するものとしては、UCARソリュ−ションビニルVAGH,VAGD,VAGF,VAGC,VROH(ユニオンカーバイド社製)、デンカビニール#1000GK,#1000GKT,#1000GSK(電気化学工業製)、エスレックA(積水化学工業製)などがある。またカルボキシル基を有するものとしては、UCARソリュ−ションビニルVMCH,VMCC,VMCA(ユニオンカーバイド社製)、デンカビニール#1000CK,#1000CLK,#1000CM,#1000LCH(電気化学工業製)、エスレックM(積水化学工業製)などがある。
活性水素を有する塩化ビニル系樹脂の中でも、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂が、染料染着性、画像の耐光性、受容シートの保存性などが良好であることから、特に好ましく使用される。
また本発明の受容層において、受容層の耐熱性を向上させるために、反応性の良好な多価イソシアネート化合物を架橋剤として用い、染料染着性樹脂等を架橋させることが好ましい。多価イソシアネート化合物の配合量は、多価イソシアネート化合物の官能基1に対して、イソシアネート基と反応可能な官能基数が0.1〜50程度、より好ましくは0.15〜10になるように配合することが好ましい。
多価イソシアネート化合物の具体例としては、各種のジイソシアネート化合物、トリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物を用いることが可能であり、具体的にはトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、及びこれらの変性体、誘導体が挙げられる。一般的には、安定性、安全性、取扱性の面から、各種のジイソシアネート化合物を変性化あるいはプレポリマー化した、いわゆるアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体、多官能プレポリマー等の多量体にして用いられる。
なお、アダクト体は、例えば1モルのトリメチロールプロパン、グリコールなどのトリオール化合物と3モルのジイソシアネート化合物を反応させて得られる多価イソシアネート化合物である。ビウレット体は、例えば1モルの水と3モルのジイソシアネート化合物を反応させて得られる多価イソシアネート化合物である。イソシアヌレート体は、3モルのジイソシアネート化合物を反応させ、環状化させて得られた多価イソシアネート化合物である。
また、これら各種の多価イソシアネート化合物は市販品のものも使用可能であり、例えば三井武田ケミカル社、日本ポリウレタン工業社、住友バイエル社、三菱化学社などから、各種の多価イソシアネート化合物が市販されている。
本発明の受容層は、離型剤成分としてポリエーテル変性シリコーンオイルおよびカルビノール変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。ポリエーテル変性シリコーンオイルはポリシロキサンの末端あるいは側鎖にエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のポリエーテル類を導入したものであり、ポリエーテル末端のC−OH基を反応性基として利用可能である。またカルビノール変性シリコーンオイルはポリシロキサンの末端あるいは側鎖にヒドロキシアルキル基を導入したものでC−OH基の反応性を利用可能である。これらの変性シリコーンオイルのC−OH基と多価イソシアネート化合物との反応により、変性シリコーンオイルを高分子化させることで、離型性を高めることができる。
ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびカルビノール変性シリコーンオイルは、市販品のものを使用することもできる。例えばポリエーテル変性シリコーンオイルとしてはSF8427,BY16−004,SF8428,SH3711,SH8400,SF8410(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、X22−4272,X22−4952,KF351,KF353,KF6004(信越化学工業製)等が挙げられ、またカルビノール変性シリコーンオイルとしては、BY16−848,BY16−201(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、KF6001,KF6003,X22−170DX(信越化学工業製)等が挙げられる。
さらに、本発明の受容層成分として、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびエポキシ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。一般的に、シリコーンオイルは、インクリボンと受容層との離型性を向上させることが可能であるが、熱転写性保護層との接着性を低下させる傾向がある。ところが、本発明においては、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびエポキシ変性シリコーンオイルを使用することにより、極性の高いエポキシ基とインクリボン保護層樹脂との親和性に起因して、インクリボンとの離型性を向上させると同時に、熱転写性保護層との接着性を向上させることができる。
なお、エポキシ変性シリコーンオイルおよびエポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの末端、あるいは側鎖にエポキシ基を有する変性シリコーンオイルであり、これらは1種類単独で用いてもよく、適宜併用してもよい。
なお、エポキシ変性シリコーンオイルおよびエポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの末端、あるいは側鎖にエポキシ基を有する変性シリコーンオイルであり、これらは1種類単独で用いてもよく、適宜併用してもよい。
これらのエポキシ変性シリコーンオイルおよびエポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルは、市販品のものを使用することもできる。例えばエポキシ変性シリコーンオイルとしてはSF8411,SF8413,BY16−855D,BY16−839(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、KF105,X22−163C(信越化学工業製)等が挙げられ、またエポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、SF8421(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、X22−3667,X22−4741(信越化学工業製)等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンオイルまたはカルビノール変性シリコーンオイルの配合量(A)は受容層の染料染着性樹脂100質量部に対し、0.1〜12質量部、より好ましくは0.2〜10質量部、最も好ましくは0.3〜8質量部の範囲で配合される。配合量(A)が0.1質量部未満の場合にはインクリボンと受容層の間の離型性が不足し、印画時にインクリボンと受容層との融着が発生することがある。また配合量が12質量部を超えると得られる画像の長期保存で滲みが発生することがある。
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルまたはエポキシ変性シリコーンオイルの配合量(B)は受容層の染料染着性樹脂100質量部に対し、0.1〜12質量部、より好ましくは0.2〜10質量部、最も好ましくは0.3〜8質量部の範囲で配合される。配合量(B)が0.1質量部未満の場合には受容層とインクリボン保護層との接着性が不足して、受容層に保護層が適正に転写されないことがある。また配合量が12質量部を超えると、得られる画像の長期保存で滲みが発生することがあり、好ましくない。
さらに、本発明の受容層は、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物とを主成分とし、(a)ポリエーテル変性シリコーンオイル及びカルビノール変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種と(b)エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル及びエポキシ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有することが、より好ましい実施態様である。
前記(a)、(b)の変性シリコーンオイルの各々の配合量(A)と(B)との比率については、受容層とインクリボンとの離型性、受容層とインクリボン保護層との接着性のバランスから適宜決定されるが、(B)/(A)=0.2〜5の範囲が好ましく、更に好ましくは0.25〜4の範囲であり、最も好ましくは0.3〜3の範囲である。(B)/(A)が0.2未満の場合には受容層とインクリボン保護層との接着性が劣ることがある。また(B)/(A)が5を超えると、受容層とインクリボンとの離型性が劣ることがある。
また本発明の受容層において、インクリボンと受容層との離型性改善、受容層とインクリボン保護層との接着性改善の為に、本発明の効果を妨げない範囲で他の変性あるいは未変性シリコーンオイル(例えば、アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、メタクリル酸変性シリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル等)、パラフィンワックス、ポリエチレン、フルオロカーボン等の炭化水素系、ステアリン酸等の脂肪酸系、脂肪族アミド系、エステル系、アルコール系、金属石鹸系、天然ワックス系の離型性物質を添加することも可能である。
本発明の受容層には、耐光性を向上させるために、紫外線吸収剤(以下、単にUVAと称することがある)を添加することが好ましい。UVAとしては、一般に、ベンゾトリアゾール系UVA、トリアジン系UVA、蓚酸アニリド系UVA、ベンゾフェノン系UVAが知られているが、特にベンゾトリアゾール系UVAは他のUVAと比較して、吸収波長域が広く、また高波長側に極大吸収ピークを持ち、また吸光度も大きいことからヒンダードアミン系光安定化剤と併用したときに特に優れた効果が得られるため、好ましく用いられる。配合量としては受容層の染料染着性樹脂100質量部に対して、1〜40質量部が配合され、特にUVA投入量と効果の兼合いから、1〜20質量部の配合が好ましい。
また、ヒンダードアミン系光安定化剤(以下、HALSと称する)、もしくは酸化防止剤を単独、もしくは併用して使用することも可能である。HALSは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有する化合物であり、この骨格を有するものであれば特に限定されるものではない。HALSは受容層の染料染着性樹脂100質量部に対して、1〜40質量部が配合され、特にHALS投入量と効果の兼合いから、1〜20質量部の配合割合が好ましい。UVA、HALSに加え、酸化防止剤を併用することで、連鎖的に起こる染料染着性樹脂の分解や、染着した染料の分解をより効率的に抑制する効果がある。
また受容層に対する染料染着性をコントロールするために、受容層に1種以上の可塑剤を使用することも可能である。可塑剤としてはフタル酸エステル系、脂肪族二塩基酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、エポキシ系、ポリエステル系等公知のものが使用できる。可塑剤の配合量としては、受容層の染料染着性樹脂100質量部に対して1〜40質量部程度が好ましく、ブリードアウトの兼ね合いから、1〜30質量部の配合割合がより好ましい。
受容層の固形分塗工量は、好ましくは1〜12g/m2程度であり、より好ましくは2〜10g/m2の範囲で調節される。因みに、受容層の固形分塗工量が1g/m2未満では、受容層がバリア層表面を完全に覆うことができず、画質の低下を招くことや、サーマルヘッドの加熱により受容層とインクリボンが接着してしまう、融着トラブルが発生することがある。一方、受容層の固形分塗工量が12g/m2を超えると、効果が飽和して不経済であるばかりでなく、受容層の強度が不足することや、受容層の厚みが増して中間層の断熱効果が十分に発揮されず、画像濃度が低下することがある。
(バリア層)
本発明の受容シートは、中間層と受容層との間にバリア層を有する。本発明で使用される受容層用塗工液の溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤が使用されるため、バリア層は、有機溶剤浸透による中間層の中空粒子の膨潤、溶解による、中空粒子の変形、破壊を防ぐための障壁として有効である。またバリア層には、受容層との強固な接着性が要求される。
本発明の受容シートは、中間層と受容層との間にバリア層を有する。本発明で使用される受容層用塗工液の溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤が使用されるため、バリア層は、有機溶剤浸透による中間層の中空粒子の膨潤、溶解による、中空粒子の変形、破壊を防ぐための障壁として有効である。またバリア層には、受容層との強固な接着性が要求される。
本発明のバリア層用樹脂としては、フィルム形成能に優れ、有機溶剤の浸透防止、柔軟性および接着性等が良好な変性ポリビニルアルコール系樹脂が主成分として使用される。また、受容層形成の際に、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂とともに多価イソシアネート化合物を含む塗工液を、バリア層上に塗布、乾燥することにより、多価イソシアネート化合物と変性ポリビニルアルコール系樹脂の活性水素との架橋反応が可能となり、受容層とバリア層との密着性をさらに向上させることが可能となる。
変性ポリビニルアルコール系樹脂としては、分子内にシラノール基、カルボキシル基、アセトアセチル基、チオール基、アミノ基、エポキシ基などの置換基を含有する変性ポリビニルアルコール樹脂、あるいはエチレン−ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。
これらの変性ポリビニルアルコール系樹脂の中でも、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールが好ましく使用され、耐溶剤バリア性の向上は勿論のこと、受容層表面でのクラックもなく、さらにバリア層と、受容層や中間層との接着性も優れる。
これらの変性ポリビニルアルコール系樹脂の中でも、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールが好ましく使用され、耐溶剤バリア性の向上は勿論のこと、受容層表面でのクラックもなく、さらにバリア層と、受容層や中間層との接着性も優れる。
変性ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度としては70〜100モル%のものが好ましい。また変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有して調製されたバリア層用塗工液の粘度は適度に低い方が好ましく、塗料の塗工性が良好となるため、鮮明な画像、良好なバリア性、優れた接着性が得られる。また変性ポリビニルアルコール系樹脂の重合度としては、200〜4000が好ましく、更に好ましくは300〜3000であり、変性ポリビニルアルコール系樹脂中の変性成分の含有量は単量体単位として、0.05〜20モル%、より好ましくは0.1〜15モル%である。
このような各種の変性ポリビニルアルコール系樹脂としては、市販品を使用することも可能であり、シラノール変性ポリビニルアルコールとしては、R−1130,R−2105,R−2130(以上、クラレ製)、カルボキシ変性ポリビニルアルコールとしては、KL−506,KL−318(以上、クラレ製)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールとしては、Z−200,210,320(以上、日本合成化学製)、チオール変性ポリビニルアルコールとしては、M−115,M−205(以上、クラレ製)等が市販されている。
本発明の効果を損なわない範囲において、他の水溶性樹脂及び/又は水分散性樹脂などの水性樹脂を併用することも可能である。併用可能な水溶性樹脂としては、完全鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース類、デンプン、変性デンプン、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体塩、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、スチレン−アクリル酸共重合体塩、エチレン−アクリル酸共重合体塩、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂等の水溶性樹脂が挙げられる。
また本発明のバリア層において併用可能な水分散性樹脂としては、スチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステル樹脂系ラテックス、メタアクリル酸エステル系共重合樹脂ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックス、ポリエステルポリウレタンアイオノマー、ポリエーテルポリウレタンアイオノマーなどの水分散性樹脂が挙げられる。上記の樹脂の中でも、水溶性樹脂が好ましく使用される。
バリア層の全樹脂固型分質量に対する、変性ポリビニルアルコール系樹脂の質量比率は50〜100質量%であることが好ましく、更に好ましくは60〜100質量%である。
バリア層の全樹脂固型分質量に対する、変性ポリビニルアルコール系樹脂の質量比率は50〜100質量%であることが好ましく、更に好ましくは60〜100質量%である。
さらに、バリア層には各種の顔料が含有されてもよく、好ましくは膨潤性無機層状化合物が使用され、塗工用溶剤の浸透防止ばかりでなく、熱転写画像のニジミ防止等においても優れた効果が得られる。膨潤性無機層状化合物としては、例えばナトリウム四珪素雲母、ナトリウムテニオライト、リチウムテニオライトなどの合成マイカ、或はナトリウムヘクトライト、リチウムヘクトライト、サポナイトなどの合成スメクタイトがより好ましく使用される。これらの中でもナトリウム四珪素雲母が特に好ましく、熔融合成法により、所望の粒子径、アスペクト比、結晶性のものが得られる。
膨潤性無機層状化合物としては、そのアスペクト比が100〜5,000のものが好ましく用いられ、より好ましくは、アスペクト比が500〜5,000の範囲である。アスペクト比が100未満では、画像のニジミが生じることがあり、一方アスペクト比が5,000を超えると、画像の均一性が劣ることがある。アスペクト比(Z)とはZ=L/aなる関係で示されるものであり、Lは膨潤性無機層状化合物の水中での粒子平均長径(レーザー回折法で測定。レーザー回折式粒度分布測定機、商品名:SALD2000、島津製作所製)であり、aは膨潤性無機層状化合物の厚みである。
膨潤性無機層状化合物の厚みaは、バリア層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による写真観察によって求めた値である。膨潤性無機層状化合物の粒子平均長径は0.3〜50μmが好ましく、0.5〜20μmがより好ましい。粒子平均長径が0.3μm未満では、アスペクト比が小さくなると共に、中間層上に平行に敷き詰めることが困難になり、画像のニジミを完全には防止できないことがある。粒子平均長径が50μmを超えると、バリア層から膨潤性無機層状化合物が突出てしまい、バリア層の表面に凹凸が発生し、受容層表面の平滑度が低下して画質が低下することがある。
またバリア層中には受容シート全体の隠蔽性や白色性の付与、受容シートの質感を改良するために、無機顔料として、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、二酸化珪素、酸化アルミニウム、タルク、カオリン、珪藻土、サチンホワイト等の白色無機顔料や蛍光染料等を含有させてもよい。
バリア層の固形分塗工量は0.5〜8g/m2の範囲が好ましく、より好ましくは1〜6g/m2である。因みにバリア層固形分塗工量が0.5g/m2未満では、バリア層が中間層表面を完全に覆えないことがあり、有機溶剤の浸透防止効果が不十分となることがある。一方バリア層固形分塗工量が8g/m2を超えると、塗工効果が飽和して不経済になることや、バリア層の厚さが過大となることによって中間層の断熱効果が十分に発揮されず、画像濃度の低下を招くことがある。
(シート状支持体)
本発明の受容シートにおいて、シート状支持体用の基材としては、セルロースパルプを主成分とする紙類や合成樹脂フィルム等が使用される。例えば、紙類としては、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙等の非塗工紙、コート紙、アート紙等の塗工紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙等の紙類が使用される。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂を主成分としたフィルムまたはシート、またポリオレフィン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂を主成分とする単層多孔質延伸フィルム又は多層多孔質延伸フィルム(例えば合成紙、多孔質ポリエステルフィルム)等が使用される。
本発明の受容シートにおいて、シート状支持体用の基材としては、セルロースパルプを主成分とする紙類や合成樹脂フィルム等が使用される。例えば、紙類としては、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙等の非塗工紙、コート紙、アート紙等の塗工紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙等の紙類が使用される。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂を主成分としたフィルムまたはシート、またポリオレフィン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂を主成分とする単層多孔質延伸フィルム又は多層多孔質延伸フィルム(例えば合成紙、多孔質ポリエステルフィルム)等が使用される。
本発明のシート状支持体は、上記の紙類を単体で支持体として用いるだけでなく、上記の紙類及び/またはフィルム類と紙類とを積層貼着させた積層構造支持体等が適宜用いられる。なお積層型支持体形成の際の積層方法としては、特に限定されるものではないが、ウェットラミネート、エキストルージョンラミネート、ドライラミネート、ワックスラミネート等の公知の技術が用いることができ、一般にドライラミネート法やエキストルージョンラミネート法が好ましく用いられる。ドライラミネート用接着剤としてはポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系等の接着剤を用いることができる。エキストルージョンラミネート法としては接着剤としてポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が用いられる。本発明においては、セルロースパルプを主成分とする紙類がコスト的にも有利であり、受容紙としての風合いが銀塩写真用の印画紙に近いことから、特に好ましく使用される。
本発明で使用されるシート状支持体としては、50〜300μmの厚さを有することが好ましく、更に好ましくは80〜250μmである。シート状支持体の厚さが50μm未満では得られる受容シートの腰が乏しく、受容シートの製造工程において作業性が劣ることがある。また厚さが300μmを超えると受容シート全体の厚さが過大となり、受容シートの剛度が高くなることがあり、好ましくない。
さらに、本発明のシート状支持体としては、受容層が形成される第1の基材層、粘着剤層、剥離剤層、第2の基材層等を順次積層した構成でもよく、所謂ラベルタイプ(シール、またはステッカータイプとも称される。)の構造を有する支持体も勿論使用可能である。
(中間層)
本発明において、紙支持体と受容層との間に中空粒子と接着剤樹脂とを主成分とする中間層を形成することにより断熱性を更に向上させることが可能となり、印画濃度や画質等の印画品位の優れた受容シートが得られる。
本発明において、紙支持体と受容層との間に中空粒子と接着剤樹脂とを主成分とする中間層を形成することにより断熱性を更に向上させることが可能となり、印画濃度や画質等の印画品位の優れた受容シートが得られる。
本発明の中間層に用いられる中空粒子としては、重合体材料により形成されたシェルと、それにより包囲されている1個以上の中空(気孔)部とからなるものであり、その製造方法は格別の制限はないが、例えば下記のようにして製造されたものから選ぶことができる。
(イ)熱膨張性物質を含む熱可塑性重合体材料を加熱発泡させて製造された発泡中空粒子(以下単に、既発泡中空粒子と記す。)。
(ロ)重合体形成性材料をシェル形成用材料として用い、かつ揮発性液体を気孔形成用材料として用いて、マイクロカプセル重合方法により製造されたマイクロカプセルから、気孔形成用材料を揮発逃散させて得られたマイクロカプセル状中空粒子(以下単に、マイクロカプセル状中空粒子と記す。)。
(イ)熱膨張性物質を含む熱可塑性重合体材料を加熱発泡させて製造された発泡中空粒子(以下単に、既発泡中空粒子と記す。)。
(ロ)重合体形成性材料をシェル形成用材料として用い、かつ揮発性液体を気孔形成用材料として用いて、マイクロカプセル重合方法により製造されたマイクロカプセルから、気孔形成用材料を揮発逃散させて得られたマイクロカプセル状中空粒子(以下単に、マイクロカプセル状中空粒子と記す。)。
本発明の中間層においては、既発泡中空粒子が好ましく使用される。既発泡中空粒子は、例えば熱膨張性物質として、n−ブタン、i−ブタン、ペンタン、ネオペンタンのような揮発性低沸点炭化水素を熱可塑性重合体材料中に内包し、熱可塑性重合体材料として塩化ビニリデン、塩化ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等の単独重合体或いはこれらの共重合体等を、シェル(壁)材として用いて得られた粒子に予め加熱等の処理を施すことにより、所定の粒子径に熱膨張させ得られるものである。
また上記のような既発泡中空粒子は、一般に比重が小さいため、分散性等を向上させ取扱い作業性改善を目的として、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン等の無機粉体を、熱融着により既発泡中空粒子表面に付着させ、表面が無機粉体により被覆されている既発泡複合中空粒子等も本発明に用いることができる。
また本発明の中間層で好ましく使用されるマイクロカプセル状中空粒子は、マイクロカプセル形成重合法により得られ、重合体形成性材料(シェル形成材料)をシェル(壁)として、芯部に揮発性液体(気孔形成用材料)を含有するマイクロカプセルを乾燥して、気孔形成用材料を揮発逃散させ、中空芯部を形成させたものである。重合体形成性材料としては、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、メラミン樹脂等の硬い樹脂が好ましく使用され、揮発性液体としては、例えば水等が使用される。
本発明で使用される中空粒子の平均粒子径は0.3〜15μmが好ましく、より好ましくは0.5〜10μmである。中空粒子の平均粒子径が0.3μm未満の場合には、中空粒子の体積中空率が概して低いため、受容シートの感度向上効果が十分に発揮されないことがある。また平均粒子径が15μmを超えると、得られる中間層面の平滑性が低下して、熱転写画像の均一性が不良となり、画質が不十分となることがある。なお中空粒子の平均粒子径は、一般的な粒径測定装置を使用して測定可能であり、例えばレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:SALD2000、島津製作所製)等を用いて測定される。
本発明で使用される中空粒子の体積中空率は30〜97%が好ましく、より好ましくは45〜95%である。中空粒子の体積中空率が30%未満の場合には、受容シート全体の感度向上効果が十分に発揮されない。また体積中空率が97%を超えると、中間層の塗膜強度が低下し、中間層が傷付き易くなり、外観が悪化することがある。
なお中空粒子の体積中空率とは粒子体積に対する中空部分の体積の割合を示したものであり、具体的には中空粒子と貧溶媒からなる中空粒子分散液の比重、前記分散液における中空粒子の質量分率及び中空粒子のシェル(壁)を形成する重合体樹脂の真比重、及び貧溶媒の比重から求めることができる。また中空粒子の平均粒子径や体積中空率については、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による断面写真観察から求めることも可能である。
本発明の中間層において、中間層全固形分に対する中空粒子の質量比率は20〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜75質量%である。中空粒子の質量比率が20質量%未満では、受容シートの感度向上効果が不十分となることがあり、また中空粒子の質量比率が80質量%を超えると、中間層用塗工液の塗工性が悪化して、良好な塗工面が得られないことや、また中間層の塗膜強度が低下することがある。
本発明の中間層は中空粒子と接着剤樹脂を含有する。本発明の中間層用塗工液は、中空粒子の耐溶剤性を考慮すると水性系塗工液であることが好ましい。使用される接着剤樹脂としては特に限定されず、例えばポリビニルアルコール系樹脂及びその誘導体、セルロース系樹脂及びその誘導体、カゼイン、デンプン誘導体等の親水性高分子樹脂が成膜性、耐熱性、可撓性の観点から好ましく使用される。また(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等の各種樹脂のエマルジョン、ラテックス類が低粘度高固形分の水系樹脂として使用される。なお中間層の塗膜強度、接着性、塗工性の面から中間層に使用される接着剤樹脂は上記の親水性高分子樹脂と各種樹脂のエマルジョン、ラテックス類を併用することも可能である。
中間層は必要に応じて、各種の添加剤、例えば帯電防止剤、無機顔料、有機顔料、樹脂の架橋剤、消泡剤、分散剤、有色染料、離型剤、滑剤等の1種或いは2種以上を適宜選択して使用してもよい。
中間層が断熱性、光沢性向上等の所望の性能を発揮する為の厚さは10〜90μmが好ましく、更に好ましくは25〜85μmである。中間層の厚さが10μm未満では断熱性が不足して、感度及び画質向上効果が不十分になることがある。また厚さが90μmを超えると断熱性向上の効果が飽和し、それ以上の性能が得られないことがあり、経済的にも不利となる。
(裏面層)
本発明の受容シートには、走行性向上、静電気の防止、受容シート相互の擦れによる受容層の損傷防止、さらにはプリントした受容シートを重ね置きしたとき、受容層からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料移行の防止などを目的として、シート状支持体の裏面(受容層が設けられている側とは反対側の面)に裏面層を設けることも可能である。
裏面層は有機系及び/又は無機系微細粒子と接着剤樹脂とを主成分とし、更に帯電防止剤、架橋剤、融着防止剤等を含んでいてもよい。
本発明の受容シートには、走行性向上、静電気の防止、受容シート相互の擦れによる受容層の損傷防止、さらにはプリントした受容シートを重ね置きしたとき、受容層からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料移行の防止などを目的として、シート状支持体の裏面(受容層が設けられている側とは反対側の面)に裏面層を設けることも可能である。
裏面層は有機系及び/又は無機系微細粒子と接着剤樹脂とを主成分とし、更に帯電防止剤、架橋剤、融着防止剤等を含んでいてもよい。
本発明の裏面層には、有機系及び/又は無機系微細粒子等を摩擦係数調整剤として配合する。有機系微細粒子としては、ナイロンフィラー、セルロースフィラー、尿素樹脂フィラー、スチレン樹脂フィラー、アクリル樹脂フィラー等を使用することができる。無機系微細粒子としては、シリカ、硫酸バリウム、カオリン、クレー、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等を用いることができる。
本発明の裏面層に用いられる接着剤樹脂は裏面層と支持体との接着強度向上、受容層面の傷付き防止、受容層面と接触する裏面層への染料の移行防止に有効なものである。このような樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等、及びこれらの樹脂の反応硬化物を用いることができる。また裏面層には、シート状支持体と裏面層との接着性を向上させるため、適宜前述のポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物等の架橋剤を裏面層塗料中に配合してもよい。
裏面層には、静電気防止の為に導電性樹脂や導電性無機顔料等の帯電防止剤を添加してもよい。導電性樹脂としてはカチオン型、アニオン型、ノニオン型の導電性樹脂があり、例えばカチオン型導電性樹脂としては、例えばポリエチレンイミン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチオン変性アクリルアミド重合体、及びカチオン澱粉等が特に好ましく使用される。また導電性無機顔料としては、酸化物及び/又は硫化物などの化合物半導体顔料および前記化合物半導体顔料を被覆した無機顔料等が挙げられる。
裏面層には必要に応じて、滑剤、離型剤等の融着防止剤を含有せしめることも可能である。例えば、融着防止剤としては、非変性及び変性シリコーンオイル、シリコーンブロック共重合体及びシリコーンゴム等のシリコーン系化合物、リン酸エステル化合物、脂肪酸エステル化合物、フッ素化合物等が挙げられる。また従来公知の消泡剤、分散剤、有色顔料、蛍光染料、蛍光顔料、紫外線吸収剤等を適宜選択して使用してもよい。
裏面層の固形分塗工量は0.3〜10g/m2の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは1〜8g/m2である。裏面層の固形分塗工量が0.3g/m2未満では、受容シートが擦れた時の傷付き防止性が十分に発揮されず、また塗工欠陥が発生して表面電気抵抗値が上がることがある。一方固形分塗工量が10g/m2を超えると、効果が飽和して不経済になることがある。
本発明の受容層、バリア層、中間層、及びその他の塗工層は、バーコーター、グラビアコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、及びスライドビードコーターなどのコーターを用いて塗工、乾燥して形成することができる。
本発明において、受容シートにカレンダー処理を施してもよく、受容層表面の凹凸を減少させ、平滑化する事も可能である。カレンダー処理は、例えば紙類を支持体として使用した場合には、中間層、バリア層あるいは受容層塗工後のいずれの段階で行ってもよい。カレンダー処理に使用されるカレンダー装置やニップ圧、ニップ数、金属ロールの表面温度等については特に限定されるものではないが、カレンダー処理を施す際の圧力条件としては、0.5〜50MPaが好ましく、より好ましくは1〜30MPaである。温度条件は20〜150℃が好ましく、更に好ましくは30〜130℃である。カレンダー装置としては、例えばスーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー、クリアランスカレンダー等の一般に製紙業界で使用されているカレンダー装置を適宜使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるものではない。特に断らない限り、実施例中の「部」および「%」は、すべて「質量部」および「質量%」を示し、溶剤に関するものを除き固形分量である。
実施例1
(中間層及びバリア層の形成)
シート状支持体として、厚さ150μmのアート紙(商品名:OK金藤N、174.4g/m2、王子製紙製)を使用し、その片面に下記組成の中間層用塗工液−1を、乾燥後の膜厚が51μmになるように塗工、乾燥して中間層を形成した。次に上記中間層上に下記組成のバリア層用塗工液−1を、固形分塗工量が2g/m2になるように塗工、乾燥してバリア層を形成した。
(中間層及びバリア層の形成)
シート状支持体として、厚さ150μmのアート紙(商品名:OK金藤N、174.4g/m2、王子製紙製)を使用し、その片面に下記組成の中間層用塗工液−1を、乾燥後の膜厚が51μmになるように塗工、乾燥して中間層を形成した。次に上記中間層上に下記組成のバリア層用塗工液−1を、固形分塗工量が2g/m2になるように塗工、乾燥してバリア層を形成した。
中間層用塗工液−1
アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを主成分とする共重合体からなる
既発泡中空粒子(平均粒子径3.2μm、体積中空率76%) 50部
部分鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA205、クラレ製) 10部
変性スチレン−ブタジエンラテックス
(商品名:PT1004、日本ゼオン製) 40部
水 250部
バリア層用塗工液−1
膨潤性無機層状化合物(ナトリウム4珪素雲母、粒子平均長径6.3μm、
アスペクト比2,700) 10部
シラノール変性ポリビニルアルコール(商品名:R2130、クラレ製、
重合度1700、鹸化度98%、シラノール基含有) 90部
水 1100部
アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを主成分とする共重合体からなる
既発泡中空粒子(平均粒子径3.2μm、体積中空率76%) 50部
部分鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA205、クラレ製) 10部
変性スチレン−ブタジエンラテックス
(商品名:PT1004、日本ゼオン製) 40部
水 250部
バリア層用塗工液−1
膨潤性無機層状化合物(ナトリウム4珪素雲母、粒子平均長径6.3μm、
アスペクト比2,700) 10部
シラノール変性ポリビニルアルコール(商品名:R2130、クラレ製、
重合度1700、鹸化度98%、シラノール基含有) 90部
水 1100部
(受容層の形成)
次に上記バリア層上に、下記組成の受容層用塗工液−1を、固形分塗工量が4g/m2になるように塗工、乾燥して受容層を形成し、その後50℃で4日間熱処理し、受容層及びバリア層の硬化を行った。
受容層用塗工液−1
活性水素含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、三井武田ケミカル製、
主成分:イソホロンジイソシアネートのアダクト体) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
次に上記バリア層上に、下記組成の受容層用塗工液−1を、固形分塗工量が4g/m2になるように塗工、乾燥して受容層を形成し、その後50℃で4日間熱処理し、受容層及びバリア層の硬化を行った。
受容層用塗工液−1
活性水素含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、三井武田ケミカル製、
主成分:イソホロンジイソシアネートのアダクト体) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
(裏面層の形成及び受容シートの形成)
次にシート状支持体の受容層を設けた側とは反対側の面上に下記組成の裏面層用塗工液−1を、乾燥後の固形分塗工量が3g/m2になるように塗工、乾燥して裏面層を形成し、更にこの受容シートの表面平滑化のために、カレンダー処理(ロール表面温度85℃、ニップ圧2.5MPa)を行い、受容シートを作成した。
裏面層用塗工液−1
ポリビニルアセタール樹脂(商品名:エスレックKX−1、積水化学工業製) 35部
ポリアクリル酸エステル樹脂(商品名:ジュリマーAT613、日本純薬製) 25部
ナイロン樹脂フィラー(商品名:MW330、神東塗料製) 10部
ステアリン酸亜鉛(商品名:Z−7−30、中京油脂製) 20部
カチオン型導電性樹脂(商品名:ケミスタット9800、三洋化成製) 10部
水/イソプロピルアルコール=2/3(質量比)混合液 400部
次にシート状支持体の受容層を設けた側とは反対側の面上に下記組成の裏面層用塗工液−1を、乾燥後の固形分塗工量が3g/m2になるように塗工、乾燥して裏面層を形成し、更にこの受容シートの表面平滑化のために、カレンダー処理(ロール表面温度85℃、ニップ圧2.5MPa)を行い、受容シートを作成した。
裏面層用塗工液−1
ポリビニルアセタール樹脂(商品名:エスレックKX−1、積水化学工業製) 35部
ポリアクリル酸エステル樹脂(商品名:ジュリマーAT613、日本純薬製) 25部
ナイロン樹脂フィラー(商品名:MW330、神東塗料製) 10部
ステアリン酸亜鉛(商品名:Z−7−30、中京油脂製) 20部
カチオン型導電性樹脂(商品名:ケミスタット9800、三洋化成製) 10部
水/イソプロピルアルコール=2/3(質量比)混合液 400部
実施例2
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−2を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−2
活性水素含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VROH、ユニオンカーバイド製、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物
(商品名:タケネートD−140N、三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−2を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−2
活性水素含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VROH、ユニオンカーバイド製、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物
(商品名:タケネートD−140N、三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例3
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−3を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−3
活性水素含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VMCC、ユニオンカーバイド製、
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−3を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−3
活性水素含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VMCC、ユニオンカーバイド製、
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例4
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−4を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−4
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ変性シリコーンオイル(商品名:KF105、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−4を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−4
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ変性シリコーンオイル(商品名:KF105、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例5
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−5を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−5
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ変性シリコーンオイル(商品名:KF105、信越化学工業製) 2部
カルビノール変性シリコーンオイル(商品名:KF6001、信越化学工業製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−5を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−5
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ変性シリコーンオイル(商品名:KF105、信越化学工業製) 2部
カルビノール変性シリコーンオイル(商品名:KF6001、信越化学工業製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例6
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−6を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−6
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−165N、三井武田ケミカル製、
主成分:ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−6を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−6
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−165N、三井武田ケミカル製、
主成分:ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例7
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−7を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−7
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 1部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 2部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−7を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−7
活性水素含有塩化ビニル系樹脂
(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 1部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 2部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例8
実施例1において、バリア層用塗工液−1の代わりにバリア用塗工液−2を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
バリア層用塗工液−2
膨潤性無機層状化合物(ナトリウム4珪素雲母、粒子平均長径6.3μm、
アスペクト比2,700) 10部
カルボキシ変性ポリビニルアルコール(商品名:KL318、クラレ製、
重合度1700、鹸化度87%、カルボキシル基含有) 90部
水 1100部
実施例1において、バリア層用塗工液−1の代わりにバリア用塗工液−2を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
バリア層用塗工液−2
膨潤性無機層状化合物(ナトリウム4珪素雲母、粒子平均長径6.3μm、
アスペクト比2,700) 10部
カルボキシ変性ポリビニルアルコール(商品名:KL318、クラレ製、
重合度1700、鹸化度87%、カルボキシル基含有) 90部
水 1100部
比較例1
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−8を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−8
活性水素非含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VYHD、
ユニオンカーバイド製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
実施例1において、受容層用塗工液−1の代わりに受容層用塗工液−8を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
受容層用塗工液−8
活性水素非含有塩化ビニル系樹脂(商品名:VYHD、
ユニオンカーバイド製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体) 100部
エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:X−22−3667、信越化学工業製) 2部
ポリエーテル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8428、東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 1部
多価イソシアネート化合物(商品名:タケネートD−140N、
三井武田ケミカル製) 12部
紫外線吸収剤(商品名:チヌビン171、
日本チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 8部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 300部
比較例2
実施例1において、バリア層用塗工液−1の代わりにバリア層用塗工液−3を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
バリア層用塗工液−3
膨潤性無機層状化合物(ナトリウム4珪素雲母、粒子平均長径6.3μm、
アスペクト比2,700) 10部
完全鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA110、クラレ製、
重合度1000、鹸化度99%) 90部
水 1100部
実施例1において、バリア層用塗工液−1の代わりにバリア層用塗工液−3を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
バリア層用塗工液−3
膨潤性無機層状化合物(ナトリウム4珪素雲母、粒子平均長径6.3μm、
アスペクト比2,700) 10部
完全鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA110、クラレ製、
重合度1000、鹸化度99%) 90部
水 1100部
比較例3
実施例1において、バリア層の形成を省略した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
実施例1において、バリア層の形成を省略した以外は、実施例1と同様にして受容シートを得た。
評価
上記各実施例および比較例で得られた受容シートについて、下記試験を行った。得られた結果を表1に示す。
上記各実施例および比較例で得られた受容シートについて、下記試験を行った。得られた結果を表1に示す。
〔受容シート内部接着性評価〕
受容シートにおける受容層とバリア層との間の接着性評価用サンプルとして、巾18mm×長さ170mmの大きさの短冊状受容シートを切断して作成し、両面粘着テープを用いて、受容シートサンプルの裏面層側をガラス板上に固定した。次に、固定された短冊状受容シートサンプルの受容層面上に市販の粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)、ニチバン社製、テープ巾18mm)を接着させ、温度30℃、相対湿度65%の環境下で、粘着テープを180度剥離して、受容層とバリア層との間の接着性を目視にて評価した。
接着性が優秀なものを◎、接着性が良好なものを○、受容層とバリア層の間の接着性が劣り、両者の間で剥離して実用不可のものを×として表示した。
受容シートにおける受容層とバリア層との間の接着性評価用サンプルとして、巾18mm×長さ170mmの大きさの短冊状受容シートを切断して作成し、両面粘着テープを用いて、受容シートサンプルの裏面層側をガラス板上に固定した。次に、固定された短冊状受容シートサンプルの受容層面上に市販の粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)、ニチバン社製、テープ巾18mm)を接着させ、温度30℃、相対湿度65%の環境下で、粘着テープを180度剥離して、受容層とバリア層との間の接着性を目視にて評価した。
接着性が優秀なものを◎、接着性が良好なものを○、受容層とバリア層の間の接着性が劣り、両者の間で剥離して実用不可のものを×として表示した。
〔保護層転写性試験〕
受容シートの受容層上に、熱転写試験機(商品名:TH−PMI2、大倉電機社製)を使用して、印加エネルギーを可変させて、市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:DR100、ソニー社製)に搭載している昇華型熱転写リボンの保護層部を転写し、保護層が転写できる最小エネルギーを求めた。この保護層転写性試験において、保護層転写最小エネルギーが1mj/dot以下であれば、実用上問題ない転写性のレベルである。
受容シートの受容層上に、熱転写試験機(商品名:TH−PMI2、大倉電機社製)を使用して、印加エネルギーを可変させて、市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:DR100、ソニー社製)に搭載している昇華型熱転写リボンの保護層部を転写し、保護層が転写できる最小エネルギーを求めた。この保護層転写性試験において、保護層転写最小エネルギーが1mj/dot以下であれば、実用上問題ない転写性のレベルである。
〔リボン離型性試験〕
受容シートを、市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:UP−DR100、ソニー社製)を用いて、50℃環境下で黒ベタ画像を10枚連続で印画した。その際、リボン離型性として受容シートとリボンとの融着状況及びプリンターからの受容シートの排紙性等を以下の基準で評価した。
○:受容シートとリボンとの融着が無く、10枚連続して正常に排紙され、良好。
△:受容シートとリボンとの軽い融着で若干騒音は生じるが、10枚とも排紙され、実用可能。
×:受容シートとリボンとが融着を生じ、正常に排紙されないものがあり、実用には適さない。
受容シートを、市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:UP−DR100、ソニー社製)を用いて、50℃環境下で黒ベタ画像を10枚連続で印画した。その際、リボン離型性として受容シートとリボンとの融着状況及びプリンターからの受容シートの排紙性等を以下の基準で評価した。
○:受容シートとリボンとの融着が無く、10枚連続して正常に排紙され、良好。
△:受容シートとリボンとの軽い融着で若干騒音は生じるが、10枚とも排紙され、実用可能。
×:受容シートとリボンとが融着を生じ、正常に排紙されないものがあり、実用には適さない。
〔印画品質〕(印画濃度、画像均一性)
市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:UP−DR100、ソニー社製)を用いて、厚さ6μmのポリエステルフィルムの上にイエロー、マゼンタ、シアン3色それぞれの昇華性染料をバインダーと共に含むインク層を設けたインクリボンの各色インク層を順次に、受容シートに接触させ、サーマルヘッドで段階的にコントロールされた加熱を施すことにより、所定の画像を受容シートに熱転写させ、各色の中間調の単色及び色重ねの画像をプリントした。
市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:UP−DR100、ソニー社製)を用いて、厚さ6μmのポリエステルフィルムの上にイエロー、マゼンタ、シアン3色それぞれの昇華性染料をバインダーと共に含むインク層を設けたインクリボンの各色インク層を順次に、受容シートに接触させ、サーマルヘッドで段階的にコントロールされた加熱を施すことにより、所定の画像を受容シートに熱転写させ、各色の中間調の単色及び色重ねの画像をプリントした。
(印画濃度)
得られた記録画像について、マクベス反射濃度計(商品名:RD−914、Kollmorgen社製)を使用して、その反射濃度を測定した。印加エネルギーの低い方から15ステップ目に相当する高階調部の濃度を印画濃度として表1に表示した。印画濃度が1.70以上であれば、十分に商品価値があると判断される。
得られた記録画像について、マクベス反射濃度計(商品名:RD−914、Kollmorgen社製)を使用して、その反射濃度を測定した。印加エネルギーの低い方から15ステップ目に相当する高階調部の濃度を印画濃度として表1に表示した。印画濃度が1.70以上であれば、十分に商品価値があると判断される。
(画像均一性)
更に記録画像の均一性の評価として、光学濃度(黒)が0.3に相当する階調部分における、濃淡むら及び白抜けの有無等について目視観察した。
評価結果の優れたものを◎、良好なものを○、濃淡むら及び白抜けが若干認められるものを△、濃淡むら及び白抜けの欠陥の著しいものを×と表示した。△レベル以上で実用可能と判断される。
更に記録画像の均一性の評価として、光学濃度(黒)が0.3に相当する階調部分における、濃淡むら及び白抜けの有無等について目視観察した。
評価結果の優れたものを◎、良好なものを○、濃淡むら及び白抜けが若干認められるものを△、濃淡むら及び白抜けの欠陥の著しいものを×と表示した。△レベル以上で実用可能と判断される。
本発明の受容シートは、バリア層と受容層との密着性が良好で、受容層表面でのクラックがなく、さらにインクリボンからの保護層転写性が良好で、インクリボンの染料層との離型性に優れ、かつ記録濃度の高い受容シートであり、昇華熱転写方式を初めとする各種熱転写方式のフルカラープリンターに有用なものであって、特に高速印画に適しており、産業界に寄与するところは大である。
Claims (6)
- シート状支持体の少なくとも一面に、中空粒子を含む中間層、樹脂を主成分とするバリア層、および画像受容層を順次に積層した熱転写受容シートにおいて、前記画像受容層が、活性水素を有する塩化ビニル系樹脂と多価イソシアネート化合物との反応物を主成分とし、かつバリア層が、前記画像受容層に添加された多価イソシアネート化合物と反応した変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有することを特徴とする熱転写受容シート。
- 前記変性ポリビニルアルコール系樹脂が、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、およびアセトアセチル基変性ポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の熱転写受容シート。
- 前記塩化ビニル系樹脂が、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂である請求項1または2に記載の熱転写受容シート。
- 前記多価イソシアネート化合物が、ジイソシアネート化合物のアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の熱転写受容シート。
- 前記画像受容層が、さらに(a)ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびカルビノール変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種と、(b)エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイルおよびエポキシ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の熱転写受容シート。
- 前記バリア層が、さらに膨潤性無機層状化合物を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の熱転写受容シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005370562A JP2007168326A (ja) | 2005-12-22 | 2005-12-22 | 熱転写受容シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005370562A JP2007168326A (ja) | 2005-12-22 | 2005-12-22 | 熱転写受容シート |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=38295517
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---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-12-22 JP JP2005370562A patent/JP2007168326A/ja active Pending
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