JP2007167210A - 使い捨て男性用おむつ及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】尿とりパッドから男性器官全体が外れるのを抑えられるようにした使い捨て男性用おむつ及びその使用方法を提供する。
【解決手段】液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これらの間に配設される液吸収体4とを有する縦長矩形状のおむつ本体1を構成する。前記バックシート3の表面に撥水性を備えた2枚のシート材6を対設してバックシート3との間に空間部10ができるように被覆すると共に、おむつ本体1の長手方向に沿って開口する重合部12を設ける。使用時には、前記重合部12を開いて左右のシート材6の内側端部をそれぞれ外側方に向けて反転させ、トップシート2側にひっくり返しておむつ本体1を内側に包み込むと共に、バックシート3の表面を外側に露出させ、裏返しされた2枚のシート材6によりトップシート2との間に新たな空間部ができるように被覆すると共に、おむつ本体1の長手方向に沿って開口する重合部が新たに設けられたパッドを形成する。
【選択図】図4
【解決手段】液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これらの間に配設される液吸収体4とを有する縦長矩形状のおむつ本体1を構成する。前記バックシート3の表面に撥水性を備えた2枚のシート材6を対設してバックシート3との間に空間部10ができるように被覆すると共に、おむつ本体1の長手方向に沿って開口する重合部12を設ける。使用時には、前記重合部12を開いて左右のシート材6の内側端部をそれぞれ外側方に向けて反転させ、トップシート2側にひっくり返しておむつ本体1を内側に包み込むと共に、バックシート3の表面を外側に露出させ、裏返しされた2枚のシート材6によりトップシート2との間に新たな空間部ができるように被覆すると共に、おむつ本体1の長手方向に沿って開口する重合部が新たに設けられたパッドを形成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、使い捨て男性用おむつ及びその使用方法に関する。
高齢者男性の失禁対策或いは介護のために、男性器官に装着して尿とりパッドとして使用される使い捨て男性用おむつが従来知られている。例えば、特許文献1に開示されている使い捨て男性用おむつは、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シート間に配置される液吸収体とを具備し、実質的に縦長矩形に形成されてなり、幅方向中央部に位置する中央吸収部、及びこの中央吸収部の長手方向の両側にそれぞれ位置する一対のサイドフラップを有するものであって、一方のサイドフラップに撥水性部材が敷設され、この撥水性部材の表面に細帯状のおむつ組み立て用の固着部がおむつの長手方向に沿って設けられており、その固着部は一端がおむつの一端縁の近傍に位置し、他端がおむつの長手方向の中央よりもおむつの他端側に位置するように設けられ、上記中央吸収部におけるバックシートの表面におむつ固定用の粘着部が設けられ、上記固着部及び粘着部はそれぞれ剥離紙により被覆されている構成である。
そして、この使い捨て男性用おむつは、固着部の剥離紙を剥がして露出させた後、長手方向の真ん中近傍を中心線としておむつの一端側を内側に斜めに折り畳み、次いでおむつの他端側を先に折り畳んだ端部の折曲縁部に沿うように折り返して固着部を貼り付けることで先の尖ったほぼ三角形状の袋体に組み立て、更に粘着部の剥離紙を剥がして露出させることにより他のおむつ又は下着に貼り付けて使用に供する。
特許文献2においても、上記特許文献1のものと基本的に構成が類似する使い捨て男性用おむつが開示されている。更に、特許文献3に開示されている使い捨て男性用おむつは、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及びこれら両シート間に配置される液吸収体により形成された中央吸収体部と、この中央吸収体部の長手方向の両側に位置する一対のサイドフラップと、中央吸収体部の長手方向の両側縁に位置し、トップシート及びバックシートにより形成された一対の端縁部とを有する吸収性本体からなり、この吸収性本体の長手方向の中央部を折曲部として長手方向に二つ折りにされ、互いに当接するサイドフラップが固着されてほぼカップ形状の袋体に構成されたものである。
特許第3519192号公報
特許第3558734号公報
特開平9−19452号公報
上記従来例の使い捨て男性用おむつは、使用時には三角形状又はカップ形状に組み立てられた袋体(パッド)に男性器官のうち陰茎のみを挿入し、且つパッドに設けた粘着部を介して他のおむつや下着に貼着することでずれ防止を図るようにしている。しかしながら、パッドの上端開口部が上方に向けて拡大しているため、歩行等の動きに伴って陰茎が外れる事態が発生し、パッドにより確実に尿とりできないという問題点があった。パッドの上端開口部には弾性部材を介在させてギャザー状に形成した収縮部が位置するようにして、上端開口部の上方への拡がりを小さく抑えるように配慮してあるが、現実には陰茎の外れを防ぐことはできなかった。
本発明は、このような従来の使い捨て男性用おむつにおける問題点を解決するためになされ、パッドから男性器官全体が外れるのを抑えられるようにした使い捨て男性用おむつ及びその使用方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、本発明の請求項1は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配設される液吸収体とを有する縦長矩形状のおむつ本体が構成され、前記バックシートの表面に撥水性を備えた2枚のシート材を対設してバックシートとの間に空間部ができるように被覆すると共に、おむつ本体の長手方向に沿って開口する重合部を設けてなる使い捨て男性用おむつを特徴とする。
本発明の請求項2は、請求項1に記載の使い捨て男性用おむつにおいて、前記シート材は、おむつ本体の長手方向に沿って複数の糸状又は紐状の弾性体がそれぞれ並設されていることを特徴とする。
本発明の請求項3は、前記シート材は、前記重合部を開いて左右の内側端部をそれぞれ外側方に向けて反転させ、前記トップシート側にひっくり返して前記おむつ本体を内側に包み込むと共に、前記バックシートの表面を外側に露出させ、裏返しされた2枚のシート材によりトップシートとの間に新たな空間部ができるように被覆すると共に、前記おむつ本体の長手方向に沿って開口する重合部が設けられたパッドを形成し、このパッドにおける前記重合部を開いて男性器官全体を前記新たな空間部に挿入することで当該パッドを装着する請求項1又は請求項2に記載の使い捨て男性用おむつの使用方法を特徴とする。
上記請求項1の発明によれば、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配設される液吸収体とでおむつ本体が構成され、このおむつ本体はバックシートの表面に撥水性を備えた2枚のシート材を対設してバックシートとの間に空間部ができるように被覆すると共に、おむつ本体の長手方向に沿って開口する重合部を設けてあるので、男性器官全体を内部に挿入するための挿入口として利用することができる。これにより、男性器官全体を内部に挿入して外れを抑えることができる。
上記請求項2の発明によれば、前記シート材は、おむつ本体の長手方向に沿って複数の糸状又は紐状の弾性体がそれぞれ並設されているので、シート材に対しておむつ本体の長手方向に沿う伸縮性を付与することができる。これにより、シート材はおむつ本体1の長手方向に収縮しており、使用時には収縮状態の重合部を拡開して男性器官全体を挿入することになる。この結果、挿入後は弾性反発力によって重合部の開口に収縮作用が生じ、男性器官全体を保持することから男性器官全体の外れをほぼ確実に阻止することができる。
上記請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の使い捨て男性用おむつの使用に際して、前記シート材は、重合部を開いて左右の内側端部をそれぞれ外側方に向けて反転させ、トップシート側にひっくり返しておむつ本体を内側に包み込むと共に、バックシートの表面を外側に露出させ、裏返しされた2枚のシート材によりトップシートとの間に新たな空間部ができるように被覆すると共に、おむつ本体の長手方向に沿って開口する重合部が設けられたパッドを形成することができる。そして、このパッドにおける重合部を開いて男性器官全体を前記新たな空間部に挿入することにより、当該パッドを装着して使用することができる。このパッドは、男性器官全体を新たな空間部に挿入して保持しているため男性器官全体のはずれを抑えることができ、新たな空間部内に位置する液透過性のトップシートを通して液吸収体により尿を吸収することができる。これにより、パッドでの尿とりを確実に行うことができる。又、パッドの外表面には液不透過性のバックシートが位置し、外周端部は全周にわたって完全に閉じられており、手前側には撥水性のシート材が位置しているため、パッドの外部に尿が漏れ出ることはない。
次に、本発明に係る使い捨て男性用おむつの一実施形態及びその使用方法について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る使い捨て男性用おむつの構成を示す模式的分解斜視図である。図2は、本発明に係る使い捨て男性用おむつを示す模式的平面図である。図3(a)は、図2におけるX−X線に沿う模式的断面図であり、図3(b)は、図2におけるY−Y線に沿う模式的断面図である。図4(a)は、本発明に係る使い捨て男性用おむつの開口部を少し開いた状態を示す概略斜視図であり、図4(b)は、その模式的断面図である。図5(a)は、本発明に係る使い捨て男性用おむつにおいて、シート材を反転して形成したパッドの概略斜視図であり、(b)はその模式的中央横断面図である。図6は、本発明に係る使い捨て男性用おむつにおいて、パッドの装着状態を示す概略斜視図である。図7は、図6における要部の模式的横断面図である。
図1において、1はおむつ本体であり、液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これら両シート間に配設される液吸収体4とから構成される。トップシート2は、例えば織布、不織布、多孔性の軟質樹脂フィルム等を使用することができ、周縁部には撥水処理を施して尿が染み出さないようにすることが望ましい。バックシート3は、例えばポリエチレン等の軟質樹脂フィルムを用いることができ、好ましくは熱可塑性樹脂を延伸加工し且つエンボス処理を施すことにより感触の良いものとし、更に好ましくは通気性を具備するように形成する。液吸収体4は、例えばパルプを主材として高分子吸水ポリマーを併用したものが好ましく、その他熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高分子吸収ポリマーの混合物を熱処理したものが良い。高分子吸水ポリマーは、自重の20倍以上の液体を吸収して保持する性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが好ましい。
おむつ本体1は、図2及び図3に示すようにトップシート2とバックシート3との間に所要の大きさの液吸収体4を配設して片寄りが生じないように保持し、トップシート2とバックシート3との外周端部同士を全周にわたって合着5することにより一体化して縦長矩形状に形成される。おむつ本体1の大きさは限定されないが、1回又は複数回の尿とりをするのに適した大きさに設定する。
おむつ本体1のバックシート3の表面には、撥水性を備えた2枚の縦長矩形状のシート材6を左右に対設する。これらのシート材6は、長手方向はバックシート3の長手方向とほぼ同じ寸法とし、幅方向はバックシート3の幅方向の半分より少し大きい寸法例えば2/3〜3/4に設定されている。このシート材6のうち一方のシート材(図2で右側のシート材)は外側端部及び両端部をバックシート3の外側端部及び両端部に合わせて貼着7し、内側端部は貼着しない。他方のシート材(図2で左側のシート材)は外側端部及び両端部をバックシート3の外側端部及び両端部に合わせて貼着8すると共に、両端部において先に貼着した右側の両端部に重なる部分を相互に貼着9し、内側端部は貼着しない。これにより、図3(a)、(b)に示すように2枚のシート材6によってバックシート3との間に空間部10ができるように被覆すると共に、おむつ本体1の長手方向に沿って開口11する重合部12(図2参照)が形成される。このシート材6は、例えばポリプロピレンを主材としてスパンボンド法並びにカード法により作られた撥水性を有する不織布を用いることができ、坪量は13〜25g/m2のものが好ましい。
図1及び図3(a)に示すように、上記シート材6にはおむつ本体1の長手方向に沿って複数の糸状又は紐状の弾性体13がそれぞれ並設されている。この弾性体13は例えばゴム製の細い線材を使用することができ、弾性体13を伸張状態にてシート材6に取り付けることによりシート材6に対しておむつ本体1の長手方向に沿う伸縮性を付与してある。
本発明に係る使い捨て男性用おむつは、一例として上記実施形態のように構成されており、図4ないし図7を参照しながらその使用方法について説明する。この使い捨て男性用おむつは、説明の便宜上図1及び図2において平らな形状として表示したが、前記のようにシート材6が弾性体13によっておむつ本体1の長手方向に収縮されているため、実際は図4に示すようにシート材6側は長手方向の寸法がかなり短縮されており、この短縮に伴っておむつ本体1は平面状ではなく外側に湾曲した屈曲状態になっている。
先ず、図4(a)に示すようにシート材6の重合部12における開口11を利用して2枚のシート材6の内側端部を左右に開くと共に、図4(b)に示すようにその内側端部をそれぞれ外側方に向けて反転させる。そして、図5(b)に示すように左右のシート材6をトップシート2側にひっくり返しておむつ本体1を内側に包み込むと共に、バックシート3の表面を外側に露出させる。これにより、前記空間部10は消滅し、裏返しされた2枚のシート材6によりトップシート2との間に新たな空間部14ができるように被覆すると共に、おむつ本体1の長手方向に沿って開口15する重合部16が新たに設けられたパッド17を形成することができる。図5(a)はそのパッド15の概略斜視図を示している。
次に、図6及び図7に示すように裏返しされた2枚のシート材6の重合部16における開口15を利用してシート材6の内側端部を左右に開き、その開口部から男性器官18全体(陰茎及び陰嚢)を前記新たな空間部14内に挿入することによりパッド17を装着する。男性器官18全体を挿入する際、シート部材6の開口部は左右方向に拡開されるため、おむつ本体1の長手方向に沿って収縮状態で位置している複数の弾性体13が直角方向(おむつ本体1の幅方向)の外力を受けてほぼ湾曲状に変形する。この結果、男性器官18全体の挿入後において、弾性体13の反発力によって開口部に収縮作用が生じて窄み、男性器官18全体を保持することから男性器官18全体の外れをほぼ確実に阻止することができる。
図7に示すように、新たな空間部14内には液透過性のトップシート2が男性器官18全体に臨んで位置しており、このトップシート2を通して液吸収体4により尿を吸収することができる。これにより、パッド17での尿とりを確実に行うことができる。又、パッド17の外表面には液不透過性のバックシート3が位置し、外周端部は全周にわたって完全に閉じられており、手前側には撥水性のシート材6が位置しているため、パッド17の外部に尿が漏れ出ることはない。
上記実施形態の使い捨て男性用おむつは、使用前の状態ではバックシート3が内側に位置しており、使用時には左右のシート材6を反転しひっくり返してバックシート3を外側に位置させるように変形するものであるから、多少面倒くさい印象を与える。しかしながら、シート材6を裏返してパッド17を形成した時に、シート材6における弾性体13により袋状態を適切に保持することができ、又図5(b)のように内側もふっくらとした袋状態になるため男性器官18全体の挿入がし易くなり、且つ挿入後に弾性体13に適度のテンションが掛かってパッド17の装着フィット感を向上させることができる。
本発明は、使い捨て男性用おむつに利用することができ、特に尿とりパッドとして好適に適用することができる。
1 おむつ本体
2 トップシート
3 バックシート
4 液吸収体
5 合着
6 シート材
7、8、9 貼着
10 空間部
11 開口
12 重合部
13 弾性体
14 空間部
15 開口
16 重合部
17 パッド
18 男性器官
2 トップシート
3 バックシート
4 液吸収体
5 合着
6 シート材
7、8、9 貼着
10 空間部
11 開口
12 重合部
13 弾性体
14 空間部
15 開口
16 重合部
17 パッド
18 男性器官
Claims (3)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配設される液吸収体とを有する縦長矩形状のおむつ本体が構成され、前記バックシートの表面に撥水性を備えた2枚のシート材を対設してバックシートとの間に空間部ができるように被覆すると共に、前記おむつ本体の長手方向に沿って開口する重合部を設けてなることを特徴とする使い捨て男性用おむつ。
- 前記シート材は、おむつ本体の長手方向に沿って複数の糸状又は紐状の弾性体がそれぞれ並設されていることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て男性用おむつ。
- 前記シート材は、前記重合部を開いて左右の内側端部をそれぞれ外側方に向けて反転させ、前記トップシート側にひっくり返して前記おむつ本体を内側に包み込むと共に、前記バックシートの表面を外側に露出させ、裏返しされた2枚のシート材によりトップシートとの間に新たな空間部ができるように被覆すると共に、前記おむつ本体の長手方向に沿って開口する重合部が設けられたパッドを形成し、このパッドにおける前記重合部を開いて男性器官全体を前記新たな空間部に挿入することで当該パッドを装着することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の使い捨て男性用おむつの使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005366684A JP2007167210A (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | 使い捨て男性用おむつ及びその使用方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-12-20 JP JP2005366684A patent/JP2007167210A/ja active Pending
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