JP4521268B2 - パッド型吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、フィット性に優れ、特に尿のような低粘性液体に対して漏れ難いパッド型吸収性物品に関するものである。
従来から、軽失禁における尿を吸収するためのパッド型吸収性物品が各種市販されている。これら従来品は、おりもの用吸収パッドや生理用ナプキンと基本的に同様に、トップシート面を身体に密着させて吸収することを意図した構成となっている。また、装着時の外観上の違和感を無くすために、薄さも要求されている。
しかしながら、従来のパッド型吸収性物品は、おりものや経血のように粘性の高い液体の吸収には適するが、尿のように粘性が低く排泄速度も高い液体に対しては吸収が追いつかずに漏れてしまうことがあった。
特開2000−333987号公報
そこで、本発明の主たる課題は、尿のような低粘性液体の吸収に適したパッド型吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
トップシートと、バックシートと、これらの間に挟まれた吸収体と、両側部にそれぞれ設けられた弾性伸縮部材とを有するパッド型吸収性物品であって、
前記吸収体は、前端部と、後端部と、前端部および後端部間に設けられた、前端部および後端部よりも幅の狭い括れ部分とを有し、
前記弾性伸縮部材は、前記括れ部分の側縁から側方に離間した位置を通り前後方向に延在されており、且つ
前記弾性伸縮部材は各側部に複数列設けられるとともに、各側部の弾性伸縮部材のうち幅方向外側の弾性伸縮部材の伸縮力が幅方向内側の弾性伸縮部材の伸縮力よりも大きい、
ことを特徴とするパッド型吸収性物品。
(作用効果)
従来のパッド型吸収性物品は、トップシート面を身体に密着させることを想定していた。しかし、このようなパッド型吸収性物品では、トップシート面と身体とが密着してスペースが少なくなるために、排泄された尿を即座に吸収できないときには、尿の逃げ場が無くなり、漏れが発生してしまうことになる。
これに対して、本発明のパッド型吸収性物品では、弾性伸縮部材の収縮力による変形作用が吸収体自体の剛性によって阻害される阻害作用は、吸収体の括れ部分に近づくほど弱くなる。これは、吸収体自体の幅が減少することと、吸収体と弾性伸縮部材との距離が離れることによるものである。その結果、本発明のパッド型吸収性物品では、弾性伸縮部材の収縮力が前側、後側および両側を反り上げるように作用し、全体として舟形形状になる。そして、このような形状のパッド型吸収性物品を下着の股間部に装着して使用した場合、物品の周縁部は肌に密着するものの中央側部分は肌から離間したスペース(以下、ポケット部という)となるため、排泄された尿の一部が即座に吸収されなくても、その尿はポケット部に一時的に貯留される。よって尿の逃げ場が無くなることがないため、漏れが発生し難くなるのである。特に、弾性伸縮部材を複数列設けて、外側ほど伸縮力を大きくすることによって、製品の反りが円滑になり、フィット性も高くなる。
また、本発明は、非常に構成が簡素であり、薄型化を阻害するようなこともなく、製造も容易な点も重要である。
<請求項2記載の発明>
前記弾性伸縮部材は、前端部及び後端部では吸収体と重なるように配置されている、請求項1記載のパッド型吸収性物品。
(作用効果)
本発明では、弾性伸縮部材の収縮力は吸収体の前端部および後端部を互いに近付けるように作用する。この際、本項記載のように構成されていると、弾性伸縮部材の収縮力は吸収体の前後端部に対してより直接的に作用する。よって、より深いポケット部が形成されるようになる。
<請求項3記載の発明>
前記括れ部分の側縁は曲線状をなしており、前記弾性伸縮部材は前記括れ部分の側縁に沿って曲線状に設けられている、請求項1または2記載のパッド型吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように弾性伸縮部材が曲線状に設けられていると、前後方向に沿って収縮力が作用するだけでなく、直線状に設けられている場合と比べて幅方向に作用する収縮力が増加する。その結果、両側部がより高く反り上がることになり、より深いポケット部が形成されるようになる。
<請求項記載の発明>
前記吸収体のトップシート側面に、前後方向に沿う圧搾凹部および幅方向に沿う圧搾凹部の少なくとも一方が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のパッド型吸収性物品。
(作用効果)
吸収体のトップシート側面に圧搾凹部を設けるとその部分が谷折りされ易くなる。よって、前述の反り形状がより容易に形成できるようになる。
<請求項記載の発明>
周縁部を除く中央側部分に補強部材が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のパッド型吸収性物品。
(作用効果)
このような補強部材により中央側部分の反りが防止され、中央側部分が平坦に近い舟形形状が形成される。このような平坦な部分はより広い面で一様に吸収できるため、尿の一部を一時的に貯留する場合においても、より迅速に吸収できる利点がある。
<請求項記載の発明>
前記吸収体のトップシート側面における排泄位置の前側および後側に、幅方向に沿う前圧搾凹部および後圧搾凹部がそれぞれ設けられるとともに、吸収体の前端縁と前記前圧搾凹部との間にある折り目を境にその前側が排泄位置側に折り返され、かつ吸収体の後端縁と前記後圧搾凹部との間にある折り目を境にその後側が排泄位置側に折り返されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のパッド型吸収性物品。
(作用効果)
パッド型の吸収性物品では、製品を折り畳んで包装する形態が採用されることがある。本項記載の発明は、このような折り畳みにおける折り目の位置を、前後圧搾凹部の前側および後側とすることにより、製品包装の折り畳みによる変形を利用してより深いポケット部を形成できるようになるものである。
以上のとおり、本発明によれば、尿のような低粘性液体の吸収に適したパッド型吸収性物品となる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
図1は本発明に係るパッド型吸収体例1の展開図、図2は図1のII−II断面図、図3は図1のIII−III断面図、図4は自身の変形作用のみによって変形した状態の側面図、図5は同変形状態の平面図、図6は同変形状態の正面図である。
このパッド型吸収体例1は、尿等の対象となる体液を透過させない不透液性のバックシート2と、対象の体液を速やかに透過させる透液性のトップシート3と、これら両シート2,3間にあって体液を吸収保持する吸収体4と、両側部にそれぞれ設けられた弾性伸縮部材5と、両側部の長手方向全体にわたり、トップシート3の外面からバックシート2の外面まで側縁を回り込むサイドシート6とから構成されているものである。
吸収体4の周囲において、その上下端縁部では、バックシート2とトップシート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出しているバックシート2とサイドシート6とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。またトップシート3の裏面と吸収体表面、ならびにトップシート3の両側端部上面とサイドシート6が、それぞれにホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。
バックシート2としては、ポリエチレンシートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とでバックシートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
また、トップシート3としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。図示の例では、前記トップシート3は、表面側の多孔性プラスチックシート3Aと、裏面側に親水性不織布3Bとによる2層構成となっている。
また、吸収体4としては、たとえばフラッフ状パルプと吸水ポリマーとを成形してなるものが好適に用いられる。吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に例えば粒状粉として混入することができる。パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用できる。
また、サイドシート6は、両側縁のトップシートとバックシートとの間から、またトップシートの側部を伝って体液が滲み出るのを防止するために設けられるものである。よって、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いて構成するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
そして、特徴的には、吸収体4の前端部と後端部との間に、前端部および後端部よりも幅の狭い括れ部分4Uが設けられるとともに、弾性伸縮部材5が、括れ部分4Uの側縁から側方に離間した位置を通り前後方向に前端部および後端部まで延在されている。吸収体4の括れ部分4Uの形状は適宜定めることができるが、括れ部分4Uは折れ線状よりも円弧状等の曲線状が好ましい。また、括れの度合いは適宜定めることができるが、吸収体4の括れ部分4Uの最小幅W2は、吸収体の最大幅W1に対して60〜95%であるのが好ましく、70〜85%であるとさらに好ましい。さらに括れ部分4Uの前後方向長さL1は、吸収性物品の全体の長さL2に対して10〜70%であるのが好ましく、30〜50%であるとさらに好ましい。
弾性伸縮部材5としては、糸状、帯状等の連続状をなしたゴム材を好適に用いることができる。弾性伸縮部材5は隣接部材、すなわちバックシート2や、トップシート3、サイドシート6に対して伸張状態でホットメルト接着剤等により接着固定することにより、吸収性物品1の両側部に対して前後方向の収縮力が作用する。弾性伸縮部材5と括れ部分4Uとの離間距離Xは、1mm以上、特に1〜10mmの範囲内にあるのが好ましい。また、弾性伸縮部材5は、図示形態では片側あたり2本設けているが、1本または3本以上であっても良い。弾性伸縮部材13のテンションは、100〜300%、好ましくは150%程度とするのがよい。
かくして構成されたパッド型吸収性物品1では、弾性伸縮部材5の収縮力による変形作用が両側部の前後方向全体に及ぶものの、弾性伸縮部材5が吸収体4に近いところ程、吸収体4自体の剛性によって変形が阻害される。その結果、このパッド型吸収性物品1では、図4及び図6に示されるように、弾性伸縮部材5の収縮力によって前側、後側および両側が顕著に反り上がり、全体として舟形形状になるのである。そして、このような形状のパッド型吸収性物品1を下着の股間部に装着して使用した場合、吸収性物品1の周縁部は肌に密着するものの中間部は肌から離間してポケット部を形成するため、排泄された尿の一部が即座に吸収されなくても、その尿はポケット部に一時的に貯留され、尿の逃げ場が無くなることがないため、漏れが発生し難くなるのである。
本発明の弾性伸縮部材5は括れ部分4Uと対応する前後方向範囲にのみ設けられていたり、前端部および後端部においても吸収体4の側縁から離間されたりしていても良いが、図示形態のように、前端部及び後端部では、弾性伸縮部材5が吸収体4と重なるように配置されていると、図4に示されるように、弾性伸縮部材5の収縮力が吸収体4の前後端部に対してより直接的に作用し、吸収体がより強く反り上がり、股下部により深いポケット部を形成できるようになり、漏れ防止効果に一段と優れるようになるため好ましい。
また、弾性伸縮部材5は直線状に設けることもできるが、図示形態のように前後方向中間部では弾性伸縮部材5を括れ部分4Uの側縁に沿って曲線状に設けると、直線状に設けられている場合と比べて幅方向に作用する収縮力が増加する結果、両側部がより高く反り上がることになり、より深いポケット部が形成されるようになる。
さらに、図示形態のように、弾性伸縮部材5を各側部に複数列設ける場合、各側部の弾性伸縮部材5のうち幅方向外側の弾性伸縮部材5の伸縮力を幅方向内側のそれ以下となるようにテンションを設定することもできるが、反対に幅方向外側の弾性伸縮部材5の伸縮力を幅方向内側のそれよりも大きくした方が製品の反りが円滑になり、フィット性も高くなるため好ましい。また、図示形態のように、吸収体4が反り上がり部分(起立部分)まで延在していると、ポケット部の内周側面においても吸収がなされるため、漏れ防止効果が高くなる。
本発明の特長である反りをより確実なものとし且つ効果的な形状とするために、吸収体4のトップシート3側面に、前後方向に沿う圧搾凹部7A,7Bおよび幅方向に沿う圧搾凹部8A,8Bの少なくとも一方を設けることができる。吸収体4のトップシート3側面に圧搾凹部7A、7B、8A、8Bを設けるとその部分が弾性伸縮部材5の収縮力によって鋭角に谷折りされ、より深いポケット部が形成されるようになる。
特に図示形態のように、排泄位置を跨ぐ両側部にそれぞれ、略前後方向に沿って延在する弧状のサイド圧搾凹部7A,7Bが形成されるとともに、排泄位置の前側および後側に略幅方向に沿って延在する弧状の前後圧搾凹部8A,8Bが形成されていると、これらで囲まれた中央部分は平坦に近くなり、その周縁から急激に反り上がる形状となる。特に、サイド圧搾凹部7A,7Bは幅方向中央側に膨らむ弧状をなしていると、これよりも側縁側の部分に対して弾性伸縮部材5の収縮力が弧状に作用する結果、物品の前後方向中間部が幅方向に括れ易くなり、股間に対するフィット性が良好となる。サイド圧搾凹部7A,7Bの幅方向の間隔は、歩行時の股間幅、具体的には40〜60mm程度であるとヨレ防止の観点から好ましい。また、サイド圧搾凹部7A,7Bから物品の側縁までの距離S(図2参照)は適宜定めれば良いが、ポケット部の深さを定めるものであるため、10mm以上、特に10〜30mmであるのが好ましい。
なお、これらの圧搾凹部7A、7B、8A、8Bによって効果的に吸収体4を折曲げできるようにするためには、吸収体4は極力薄い方が好ましい。具体的には吸収体4の厚みは0.5〜2.5mm程度であるのが好ましい。また、圧搾凹部7A、7B、8A、8Bの形成手法としては、トップシート3を吸収体4上に重ねた状態で、トップシート3の上から吸収体4までを含めて一体的にエンボス加工を施すようにする他、予め吸収体4のみにエンボス加工を施しておき、トップシート3にはエンボス加工を施さないようにすることもできる。さらに、圧搾凹部7A、7B、8A、8Bの形状としては、吸収体4が折れ曲がり易くなる限りにおいて、連続線状の圧搾により連続溝状の凹部を形成しても良いし、多数の点状の圧搾凹部を適宜の間隔をもって列状に形成し、実質的に連続するまたは不連続の凹部を形成しても良い。
パッド型の吸収性物品では、製品を折り畳んで包装する形態が採用されることがある。本発明は折り畳みの有無や折線の位置等により限定されるものではないが、折り畳みを行う場合には、図1に示すように、吸収体4の前端縁と前圧搾凹部8Aとの間にある折り目9Aを境にその前側を排泄位置側に折り返し、かつ吸収体4の後端縁と後圧搾凹部8Bとの間にある折り目9Bを境にその後側を排泄位置側に折り返すことにより、折り畳むように構成するのが好ましい。この場合、製品包装を目的とした折り畳みにおける折り目の変形をしてより深いポケット部を形成できるようになる。また、前圧搾凹部8A及び後圧搾凹部8Bを境に折り返す形態も好ましい。この場合、圧搾凹部8A,8Bが折線となるため、見栄えがすっきりする等の利点がある。
一方、吸収性物品1の略全体が均一な剛性を有していると、均一に反りが発生し、排泄位置が最も深くなる円弧状曲面が形成され易くなる。この場合、体液が一箇所に集合し易くなり、吸収速度が遅くなり易い。よってこれを解消するために、周縁部を除く中央側部分にシート状の補強部材10を設けることにより、図4及び図5に示すように、中央側部分の反りを防止して、中央側部分が平坦に近い舟形形状をなすように構成するのも好ましい。このような平坦な部分はより広い面で一様に吸収できるため、尿の一部を一時的に貯留する場合においても、より迅速に吸収できる利点がある。このような補強部材10のサイズは、吸収性物品のサイズに対して長さが20〜90%、特に40〜70%であるのが好ましく、幅が20〜70%、特に30〜50%であるのが好ましく、また排泄位置をカバーするように配置するのが好ましい。補強部材10としては、坪量が60〜150g/m2程度の不織布が好適である。この場合、不織布の繊維の太さは2〜3dtexが好適であり、繊維密度としては0.15g/cm3が好適である。不織布の繊維の種類は、特に限定されないが、再生繊維・半合成繊維・合成繊維・無機質繊維等の化学繊維や、芯がポリプロピレンで鞘がポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維等の各種熱可塑性複合繊維を好適に用いることができる。また、不織布の製法も特に限定されず、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等の乾式(カード法)タイプの他、湿式タイプの不織布であっても良く、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等であっても良い。補強部材10として不織布を用いると、剛性の向上のみならず、不織布による体液吸収保持効果を発揮させることも可能である。体液吸収保持の観点から、補強部材10を構成する不織布の表面または内部に吸水ポリマー粒子を保持させたり、繊維表面を吸水ポリマーによりコートしたりすることもできる。
また、前述したとおり、本発明のパッド型吸収性物品では周縁部が身体にフィットして漏れに対する最後の防御壁となることから、物品および部材の形状・サイズとともに、前述の種々の構成を組み合わせて設計することにより、自身の変形作用のみによって(つまり、折り畳む等していない使用時と同様の状態で、かつ外力を受けない自由な状態で)、図6に示すように前後方向中間部が幅方向に括れた部分1Uを有する形状となるように構成するのが好ましい。しかし、もちろん本発明はこれに限定されるものではない。
他方、本発明のパッド型吸収体物品1は、例えば次のような工程を経ることによって、容易に製造することができる。すなわち、先ずバックシート2の所定位置に糸ゴム等の弾性伸縮部材5を固定する。この一方で前後方向中間部に括れ部分4Uを設けた吸収体4を製造する。そして、括れ部分4Uを設けた吸収体4をバックシート2上に供給し、弾性伸縮部材5が括れ部分4Uの側縁から側方に離間した位置を通り前後方向に延在するように吸収体4をバックシート2上に配置した後、吸収体4の上側にトップシート3を重ねて固定するようにする。
(実施例1)
補強部材10を有しないこと以外は図1に示す形態と同様の本発明に係るパッド型吸収性物品を製造した。なお、寸法は、L1=17cm、L2=26cm、W1=10cm、W2=6.5cm、X=3mm、S=19mm(最短)〜27mm(最長、前後端部)とした。そして、このサンプルを用いて下記のとおり動き追従性を評価した。
(動き追従性の評価)
(1)風船を半径10cmの球状に膨らませる。
(2)膨らませた風船内に、25℃の常温水を157cm3入れる。これにより風船の容積の丁度半分が水により満たされる。
(3)サンプルを広げ、トップシート側を上にして平坦面上に載置した後、その上に、サンプルの幅方向および長手方向中央に風船の下端を合わせるようにして風船を載置する。
(4)サンプル上に載せた風船を、風船下端中央を中心として揺動させる。この際、揺動範囲は、鉛直方向に対してサンプル前側30度の位置から後側30度の位置までとし、10秒間で10回揺動(往復)させる。
(5)風船を揺動させている間に、風船とサンプルの側縁との間に隙間が発生しないが観察し、動き追従性を評価する。
(実施例2)
図7に示すように、弾性伸縮部材5の前端部及び後端部が吸収体4と重なっておらず、内側弾性伸縮部材5の前後端は5mmだけ、また外側弾性伸縮部材の前後端は20mmだけ吸収体から前後方向に離間していること以外は実施例1と同様のサンプルを製造し、評価を行った。
(比較例)
図8に示すように、括れ部分を有しないように両側縁が前後方向に沿って直線状をなす吸収体104を用いたこと、および内側の弾性伸縮部材5も外側と同様に前後方向に沿って直線状をなすように配置したこと以外は実施例2と同様にして、比較例を製造し評価を行った。
(評価結果)
各サンプルを評価した結果、実施例1では、風船揺動前・揺動中・揺動後の全てにおいて、図9に示すように全く隙間を生じず、高い追従性を示した。これに対して、実施例2では風船の揺動に伴い図10に示すように前後側部分に隙間が発生した。また、比較例では図11に示すように風船揺動前においても側縁全体に隙間が発生しており、風船を揺動すると更に隙間が大きくなり、動きに対する追従性が低かった。
本発明は、パンティライナー、生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッド等の身体から排出される体液を吸収保持する身体装着品に適用できるものである。
本発明に係るパッド型吸収体例の展開図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図6のIV−IV断面図である。 図6のV−V断面図である。 自身の変形作用のみによって変形した状態の平面図である。 実施例2のパッド型吸収体の展開図である。 比較例のパッド型吸収体の展開図である。 実施例1の観察結果を示す写真である。 実施例2の観察結果を示す写真である。 比較例の観察結果を示す写真である。
1…パッド型吸収性物品、2…バックシート、3…トップシート、4…吸収体、5…弾性伸縮部材、6…サイドシート、7A,7B…サイド圧搾凹部、8A,8B…前後圧搾凹部、9A,9B…折り畳み線、10…補強部材。

Claims (6)

  1. トップシートと、バックシートと、これらの間に挟まれた吸収体と、両側部にそれぞれ設けられた弾性伸縮部材とを有するパッド型吸収性物品であって、
    前記吸収体は、前端部と、後端部と、前端部および後端部間に設けられた、前端部および後端部よりも幅の狭い括れ部分とを有し、
    前記弾性伸縮部材は、前記括れ部分の側縁から側方に離間した位置を通り前後方向に延在されており、且つ
    前記弾性伸縮部材は各側部に複数列設けられるとともに、各側部の弾性伸縮部材のうち幅方向外側の弾性伸縮部材の伸縮力が幅方向内側の弾性伸縮部材の伸縮力よりも大きい、
    ことを特徴とするパッド型吸収性物品。
  2. 前記弾性伸縮部材は、前端部及び後端部では吸収体と重なるように配置されている、請求項1記載のパッド型吸収性物品。
  3. 前記括れ部分の側縁は曲線状をなしており、前記弾性伸縮部材は前記括れ部分の側縁に沿って曲線状に設けられている、請求項1または2記載のパッド型吸収性物品。
  4. 前記吸収体のトップシート側面に、前後方向に沿う圧搾凹部および幅方向に沿う圧搾凹部の少なくとも一方が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のパッド型吸収性物品。
  5. 周縁部を除く中央側部分に補強部材が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のパッド型吸収性物品。
  6. 前記吸収体のトップシート側面における排泄位置の前側および後側に、幅方向に沿う前圧搾凹部および後圧搾凹部がそれぞれ設けられるとともに、吸収体の前端縁と前記前圧搾凹部との間にある折り目を境にその前側が排泄位置側に折り返され、かつ吸収体の後端縁と前記後圧搾凹部との間にある折り目を境にその後側が排泄位置側に折り返されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のパッド型吸収性物品。
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