JP2007166696A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源供給が一旦遮断された後復旧した場合に、駆動対象の保護をより確実に行うことができるインバータ装置を提供する。
【解決手段】CPU1は、電源異常検出回路7が電源の異常状態を検出すると、冷却フィン3の温度データθH0を読込み不揮発性憶装置7に書込んで記憶させる。そして、電源リセットされた後電源が再投入され、不揮発性憶装置8における温度データθH0の記憶状態が正しいと判断すると、再投入直後の冷却フィン3の温度データθH1と記憶させた温度データθH0とに基づいて温度積算値θSUM を演算し、電源復帰後の初期値を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ主回路が例えばモータ等の駆動対象を駆動する場合に、その駆動対象の運転状態に関するパラメータの積算値に基づいて、駆動対象の過負荷状態を検出する過負荷検出手段を備えたインバータ装置に関する。
図16及び図17は、インバータ装置に組み込まれているCPU (マイクロコンピュータ)の制御内容を示すフローチャートの一例である。図16において、CPUは、電源が投入されて処理を開始すると、先ず、所定の初期処理(イニシャライズ)を行った後にメイン処理を行う(ステップX1,X2)。そのメイン処理(メインルーチン)の中ではモータの駆動制御(図示せず)が行われると共に、過負荷検出処理が行われるようになっている。
図17は、過負荷検出処理部分のフローチャートである。先ず、CPUは、モータの温度(パラメータ)を推定するためにモータの電流IM を検出すると、その電流IM がモータの定格電流IM100以上であるか否かを判断する(ステップY1,Y2)。モータ電流IM がモータの定格電流IM100以上である場合は、両者の差分(IM −IM100)に係数ka を乗じたものを温度積算値θSUM (初期処理においてゼロクリアされている)に加算し、新たな温度積算値θSUM とする(ステップY3)。
そして、温度積算値θSUM が過負荷レベルθOL以上であるか否かを判断し、 (θSUM <θOL)であれば処理を終了し、(θSUM ≧θOL)であればモータが過負荷状態にあると判断して過負荷エラーフラグをセットし、モータの駆動制御処理部分で制御されるインバータ主回路によるモータの駆動を停止させる(ステップY4,Y5)。
また、ステップY2において、電流IM がモータの定格電流IM100未満である場合は、温度積算値θSUM が“0”であるか否かを判断し(ステップY6)、 “0”である場合は処理を終了する。温度積算値θSUM が“0”でない場合は、両者の差分(IM −IM100)に係数ka を乗じたものを温度積算値θSUM から減算し、新たな温度積算値θSUM として設定した後(ステップY7)ステップY4に移行する。
しかしながら、従来、インバータ装置に供給されている電源の電圧低下や遮断状態、或いは、異常トリップの発生などによりインバータ装置が電源リセットされると、その時点での温度積算値θSUM は保存されずにクリアされていた。従って、その後比較的短時間内に電源が再投入されてインバータ装置が制御を再開すると、モータが加熱されている状態であるにもかかわらず、温度積算値θSUM は初期値が“0”の状態で過負荷検出処理が開始されるため、その後の運転によりモータが過負荷状態になったとしても、その状態を検出することができなくなるという不具合があった。
上記の問題を解決するための従来技術として特許文献1に開示されているものがある。
特許第3493123号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、電源の遮断が発生した時点から、必要なデータをメモリに書き込んで記憶するための時間が必ずしも確保できるとは限らず、データの記憶が不完全な状態のまま電源供給が断たれてしまう場合があった。従って、次回に電源の供給が復帰して動作を再開させると、過去数回以前に記憶させたデータであって全く信頼性のないデータにより初期設定を行ってしまうおそれがある。その結果、実際のモータの温度状態とは無関係に、過熱状態、或いは非過熱状態と誤判定してしまう場合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源供給が一旦遮断された後復旧した場合に、駆動対象の保護をより確実に行うことができるインバータ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載のインバータ装置は、インバータ主回路が駆動する駆動対象の運転状態に関するパラメータの積算値に基づいて、前記駆動対象の過負荷状態を検出する過負荷検出手段と、
不揮発性の記憶手段と、
所定の異常状態を検出した場合は、前記積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方を前記記憶手段に記憶させると共に、前記異常状態が解除された場合に前記積算値の初期値を設定する初期値設定手段と、
前記記憶手段におけるデータの記憶状態の正否を判断する記憶状態判断手段とを備え、
前記初期値設定手段は、前記異常状態が解除された場合、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が正しいと判断されると、前記記憶手段に記憶させた積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方に基づいて前記積算値の初期値を設定することを特徴とする。
斯様に構成すれば、異常状態が検出された場合に初期値設定手段によって記憶手段にデータが正しく記憶されていることが記憶状態判断手段により判断されると、異常状態の発生からその状態が解除されるまでの期間が比較的短く、駆動対象が未だ過熱された状態にある場合でも、積算値の初期値として適当な値を設定することができる。従って、過負荷検出手段は、その後に駆動対象が過負荷状態になったとしても、その状態を確実に検出することができる。
また、請求項12記載のインバータ装置は、インバータ主回路が駆動する駆動対象の運転状態に関するパラメータの積算値に基づいて、前記駆動対象の過負荷状態を検出する過負荷検出手段と、
不揮発性の記憶手段と、
所定の異常状態を検出した場合は、前記積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方を前記記憶手段に記憶させると共に、前記異常状態が解除された場合は、待機時間の経過後にインバータ主回路に駆動対象の駆動を開始させる待機時間設定手段と、
前記記憶手段におけるデータの記憶状態の正否を判断する記憶状態判断手段とを備え、
前記待機時間設定手段は、前記異常状態が解除された場合、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が正しいと判断されると、前記記憶手段に記憶させた積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方に基づいて待機時間を設定して前記積算値の初期値をゼロクリアすることを特徴とする。
斯様に構成すれば、異常状態が検出された場合に待機時間設定手段によって記憶手段にデータが正しく記憶されていることが記憶状態判断手段により判断されると、所定の異常状態が解除された場合、その異常状態が検出された時に不揮発性の記憶手段に記憶させたデータに基づいて待機時間が設定され、その待機時間の経過後にゼロクリアした初期値を以てインバータ主回路に駆動対象の駆動を開始させる。
即ち、待機時間設定手段は、異常状態の発生から解除されるまでの期間が比較的短く駆動対象が未だ過熱された状態にある場合でも、ゼロクリアした初期値で駆動を再開しても問題のないように、待機時間が経過して駆動対象が冷却された状態になってから駆動を再開させる。従って、過負荷検出手段は、その後に駆動対象が過負荷状態になったとしても、その状態を確実に検出することができる。
請求項1記載のインバータ装置によれば、異常状態が検出された場合に記憶手段に正しく記憶されたデータに基づき、積算値の初期値として適当な値を設定できるので、過負荷検出手段は、その後に駆動対象が過負荷状態になった場合に検出を確実に行うことができる。
請求項12記載のインバータ装置によれば、異常状態が検出された場合に記憶手段に正しく記憶されたデータに基づいて待機時間を設定し、その待機時間が経過して駆動対象が冷却された状態になってから駆動を再開させるので、過負荷検出手段は、その後に駆動対象が過負荷状態になった場合に、検出を確実に行うことができる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図4を参照して説明する。電気的構成の機能ブロックを示す図1において、CPU(マイクロコンピュータ,過負荷検出手段,初期値設定手段,記憶状態判断手段)1は、内蔵のROMに記憶された制御プログラムに従って動作するようになっており、内蔵の駆動回路部(何れも図示せず)を介してインバータ主回路2に駆動信号を出力するようになっている。
インバータ主回路2は、例えばIGBT等のスイッチング素子が三相ブリッジ接続されたものが1つのモジュールとして構成されており、そのインバータ主回路2には、放熱用の冷却フィン3が取り付けられている。
インバータ主回路2の各相出力端子には、駆動対象たるモータ(図示せず)の各層巻線が接続されている。また、両者の間には、例えば変流器などで構成される電流検出器(図示せず)が、モータ電流IM を検出するために介挿されている。電流検出器が検出するモータ電流IM は、A/Dコンバータ4を介してCPU1に与えられるようになっている。
冷却フィン3には、例えばサーミスタで構成される温度センサ(温度検出手段)5が取り付けられており、その温度センサ5が検出する冷却フィン3の温度(即ち、インバータ主回路2の温度に等しい)θH は、A/Dコンバータ6を介してCPU1に与えられるようになっている。
CPU1には、自身を含むインバータ装置に供給される電源の電圧低下または遮断状態を検出する電源異常検出回路(電源異常検出手段)7の検出信号が割り込み信号として与えられるようになっている。また、CPU1には、例えばEEPROMで構成される不揮発性憶装置(記憶手段)8が書込み及び読出し可能に接続されている。
次に、本実施例の作用について図2及び図3をも参照して説明する。尚、通常の電源投入後からのメイン処理及び過負荷検出処理については、図16及び図17と同様に行われるようになっている。そして、モータの駆動制御中に、電源電圧の低下や遮断などが発生し、電源異常検出回路7の検出信号がCPU1に割り込み信号として与えられると、CPU1は、所定の異常状態を検出したと判断して図2に示す電源異常検出時の割込み処理を行う。
図2において、CPU1は、先ず、温度センサ5が検出する冷却フィン3の温度データθH0を読み込んで(ステップA1)、その温度データθH0を温度積算値の相当量として不揮発性憶装置8に書込んで記憶させる(ステップA2)と処理を終了する。その後、インバータ装置には電源リセットがかけられる。
そして、図3は、電源リセットが解除されて電源が正常状態に復帰した復電時の過負荷検出処理に関する初期設定処理のフローチャートである。図3において、CPU1は、電源が再投入されると、先ずその時点の冷却フィン3の温度データθH1を読み込んで(ステップB1)、次に、ステップA2で記憶させた温度データθH0を不揮発性憶装置8から読み出す(ステップB2)。
而して、CPU1は、温度データθH0,θH1から温度積算値θSUM を次式(1)に従って演算する(ステップB3)。
θSUM =kβ(θH0−θH1) …(1)
尚、kβは所定の係数である。
次に、CPU1は、温度データθH0が不揮発性憶装置8に正しく記憶された値であるか否かを判断し(ステップB4)、正しく記憶された値であると判断すると(「OK」)、不揮発性憶装置8に温度データθH0として所定の値(例えば−50℃)を書き込んで記憶させる(ステップB5)。そして、メインルーチン(図16のステップX1)に移行する。
即ち、ステップB4における判断は、温度データθH0がステップB5で書き込んだ所定値のままであるか否かによって行なう。所定値のままであるとすれば、図2に示すステップA2において、温度データθH0が不揮発性憶装置8に正しく記憶されていない(更新されていない)と判断することができる。従って、この場合、不揮発性憶装置8より読み出した温度データθH0は、初期値として設定することはできない。
そこで、ステップB4において、上記のように温度データθH0が正しく記憶された値ではないと判断すると(「NG」)、その時点の冷却フィン3の温度データθH2を読出し(ステップB6)、CPU1は、温度データθH1,θH2から温度積算値θSUM を(2)式に従って演算する(ステップB7)。
θSUM =kβ(θH1−θH2) …(2)
それから、メインルーチンに移行する。
従って、CPU1は、ステップB4における判断結果に応じて、(1)式又は(2)式で演算された温度積算値θSUM を初期値として、以降の過負荷検出処理を行う。
一般に、CPU1とインバータ主回路2とは一体に構成され、モータは、インバータ主回路2から数10〜100m程度の間隔をおいて設置される場合が多い。従って、モータの温度を直接測定するには、温度センサのケーブルを上記間隔分引き回してCPU1に温度検出信号を入力する必要があり、容易ではない。故に、過負荷検出処理においては、モータ電流IM を検出して、その電流IM に基づきモータの温度に相当する温度積算値θSUM を加減算して過負荷状態を検出するようにしている。
これに対して、インバータ主回路2及び冷却フィン3はCPU1の近傍に配置されるので、冷却フィン3の温度(即ち、インバータ主回路2の温度)θH の測定は容易であり、しかも、その温度θH の変化は、モータの温度変化と相関を有している。
従って、予め実測を行うことなどにより、温度差(θH0−θH1)とモータの実際の温度との相関関係を得て、温度積算値θSUM に反映させるのに適当な係数kβを定めておく。そして、ステップB3のケースでは、不揮発性憶装置8より読み出した温度データθH0を用いて(1)式を演算すれば、電源再投入後のモータの温度に相当する温度積算値θSUM として妥当な値を設定することができる。
また、ステップB7のケースでは、冷却フィン3が過熱状態となって電源が断たれた場合、冷却フィン3の温度は図4に示すように室温に向って急激に低下して行く。従って、温度データθH1,θH2の差が大きい場合は、電源が断たれた時点からの経過時間は比較的短いと推定できるため初期値が大きくなるように設定する。逆に、温度データθH1,θH2の差が小さい場合は、電源が断たれた時点からの経過時間は比較的長いと推定できるので、初期値が小さくなるように設定するのが妥当である。
以上のように本実施例によれば、CPU1は、電源異常検出回路7が電源の異常状態を検出すると冷却フィン3の温度データθH0を読込み不揮発性憶装置8に書込んで記憶させ、電源が再投入された場合に、不揮発性憶装置8における温度データθH0の記憶状態が正しいと判断すると、再投入直後の冷却フィン3の温度データθH1と記憶させた温度データθH0とに基づいて温度積算値θSUM を演算し、電源復帰後の初期値として設定する。
従って、比較的短時間内に電源が再投入されてインバータ装置が制御を再開しても、モータの加熱されている状態に応じた温度積算値θSUM を適切な初期値として設定でき、その後の運転においてモータが過負荷状態になった場合でも、その状態を正しく検出してモータを保護することができる。
また、CPU1は、電源が再投入された場合に、不揮発性憶装置8における温度データθH0の記憶状態が不正であると判断すると、温度センサ5が2回に亘って検出するインバータ主回路2の温度変化の勾配に基づいて温度積算値θSUMの相当量を演算し、当該相当量を初期値として設定する。従って、不揮発性憶装置8に温度データθH0を正しく記憶するための時間が確保できなかった場合でも、初期値を妥当に設定して利用することができる。
(第2実施例)
図5乃至図7は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。電気的構成を示す図5においては、第1実施例のインバータ装置について温度センサ5及びA/Dコンバータ6を設けない構成としたものである。その他の構成は第1実施例と同様である。
次に、第2実施例の作用について図6及び図7をも参照して説明する。図6に示す電源異常検出時の割込み処理のフローチャートにおいて、CPU1は、その時点の温度積算値θSUM0 を不揮発性憶装置8に書込んで記憶させると(ステップC1)処理を終了する。
また、図7に示す復電時の過負荷検出処理に関する初期設定処理のフローチャートでは、CPU1は、ステップC1で記憶させた温度積算値θSUM0 を不揮発性憶装置8から読み出して、それをそのまま初期値θSUMとして設定する(ステップD1)。それから、温度積算値θSUM0が不揮発性憶装置8に正しく記憶された値であるか否かを判断し(ステップD2)、正しく記憶された値であると判断すると(「OK」)、不揮発性憶装置8に温度積算値θSUM0として所定の値(例えば「0」)を書き込んで記憶させる(ステップD3)。そして、メインルーチンに移行する。
即ち、ステップD2における判断は、温度積算値θSUM0がステップD3で書き込んだ所定値のままであるか否かによって行なう。所定値のままであるとすれば、図6に示すステップC1において、温度積算値θSUM0が不揮発性憶装置8に正しく記憶されていない(更新されていない)と判断できる。従って、この場合、不揮発性憶装置8より読み出した温度積算値θSUM0は、初期値として設定することはできない。
そこで、ステップD2において、上記のように温度積算値θSUM0が正しく記憶された値ではないと判断すると(「NG」)、第1実施例のステップB6と同様にその時点の冷却フィン3の温度データθH1を読出し(ステップD4)、CPU1は、その温度データθH1と、予め定められた室温θHt(例えば、20℃)との温度差に基づき、温度積算値θSUM を(3)式に従って演算する(ステップD5)。
θSUM =kβ(θH1−θHt) …(3)
それから、メインルーチンに移行する。
従って、CPU1は、ステップD2における判断結果に応じて、ステップD1で設定した値、若しくは(3)式で演算された温度積算値θSUM を初期値として、以降の過負荷検出処理を行う。
即ち、ステップD5のケースでは、冷却フィン3が過熱状態となって電源が断たれた場合、冷却フィン3の温度は第1実施例の図4に示したように室温に向って急激に低下して行く。従って、温度データθH1と予め設定した室温θHtとの差が大きい場合は、電源が断たれた時点からの経過時間は比較的短いと推定できるため初期値が大きくなるように設定する。逆に、温度データθH1と予め設定した室温θHtとの差が小さい場合は、電源が断たれた時点からの経過時間は比較的長いと推定できるので、初期値が小さくなるように設定するのが妥当である。
尚、実際の室温と、予め設定した仮想室温θHtとには当然差があるが、本発明で想定している過熱状態、或いは過負荷状態により問題となる温度は、実際の室温に比較するとかなり高い。従って、仮想室温θHtを、例えばインバータ装置が使用される地域の年間平均気温などに基づいてある程度妥当に設定しておけば、実際の室温との間に多少のずれがあったとしても問題はないと考える。
以上のように第2実施例において、CPU1は、電源異常検出時における温度積算値θSUM0を不揮発性憶装置8に書込んで記憶させ、電源復帰後は、記憶させた温度積算値θSUM0を読み出し、その値が正しく記憶されていると判断した場合は、そのまま初期値θSUMとして設定するようにした。
即ち、電源異常が生じた後の電源の復帰は、比較的短時間内に行われるのが一般的であり、従来は、特にそのような場合における温度積算値θSUM0 の喪失が問題となっていた。何故なら、比較的短時間内に電源が復帰した場合、モータは電源異常の発生前に駆動され加熱されていた状態を略維持しているので、そのモータが加熱されている状態とゼロクリアされてしまった温度積算値θSUM との差がより大きくなるからである(逆に、電源の復帰にモータが完全に冷却されるのに十分な長時間を要した場合、ゼロクリアされた温度積算値θSUM はモータの温度を略正確に反映している)。
従って、第2実施例では、電源復帰時のモータの状態を直接推定するためのデータを得ていなくても比較的短時間内に電源が復帰すれば、不揮発性憶装置8に記憶させた温度積算値θSUM0 を初期値として設定しても、その値はモータの温度を略正確に反映した値となり、モータの過負荷保護を確実に行うことができる。また、電源復帰に要した時間が長くなるほど温度積算値θSUM0 はモータの温度を正確に反映しなくなるが、その間にモータの温度は漸次低下するので、少なくとも過負荷時に保護が行われないという不具合は生じない。
また、CPU1は、電源復帰後に不揮発性憶装置8より読み出した温度積算値θSUM0が不正であると判断すると、その時点の冷却フィン3の温度データθH1を読出し、その温度データθH1と、予め定められた室温θHtとの温度差に基づき、温度積算値θSUMを演算するようにした。従って、不揮発性憶装置8に温度積算値θSUM0を正しく記憶するための時間が確保できなかった場合でも、初期値を妥当に設定して利用することができる。
(第3実施例)
図8及び図9は本発明の第3実施例を示すものである。第3実施例の構成は第1実施例と同様であり、CPU1の処理内容が異なるだけである。即ち、図8に示す電源異常検出時の割込み処理のフローチャートでは、図2に示す第1実施例のステップA2の実行後に、その時点における温度積算値θSUM をθSUM0として不揮発性憶装置8に記憶させる(ステップA3)と処理を終了する。
また、図9に示す復電時の過負荷検出処理に関する初期設定処理のフローチャートでは、CPU1は、ステップB1の実行後、ステップA2及びA3で記憶させた温度データθH0及び温度積算値θSUM0を不揮発性憶装置8から読み出す(ステップB2a)。そして、温度積算値の初期値θSUM を(4)式により演算する(ステップB3a)。
θSUM =kc ・θSUM0・exp{β(θH1−θH0)} …(4)
尚、kc ,βは夫々係数である。
一般に、温度は指数関数的に変化するため、温度データθH1,θH0の差に所定の係数βを乗じたものをパラメータとする指数関数は、電源異常検出時と電源復帰時との温度データの差分に基づくその間の温度の変化状態を表している。そして、上記関数値に、電源異常検出時に記憶させた温度積算値θSUM0及び所定の係数kc を乗じることによりθSUM を演算すれば、電源復帰時における温度積算値の初期値として妥当な値を得ることができる。
次に、CPU1は、温度データθH0と温度積算値θSUM0が不揮発性憶装置8に正しく記憶された値であるか否かを判断し(ステップB4a)、正しく記憶された値であると判断すると(「OK」)、不揮発性憶装置8に、温度データθH0として所定の値(例えば−50℃)を書き込んで記憶させると共に、温度積算値θSUM0として所定の値(例えば「0」)を書き込んで記憶させる(ステップB5a)。そして、メインルーチンに移行する。
従って、ステップB4aにおける判断は、第1実施例におけるステップB4,また第2実施例におけるステップD2と同様に、温度データθH0,温度積算値θSUM0がステップB5aで書き込んだ所定値のままであるか否かによって行なう。所定値のままであるとすれば、図8に示すステップA2,A3において、温度データθH0,温度積算値θSUM0が不揮発性憶装置8に正しく記憶されていない(更新されていない)と判断できる。この場合、不揮発性憶装置8より読み出した温度データθH0,温度積算値θSUM0は、初期値として設定できない。
そこで、ステップB4aにおいて、上記のように温度データθH0が正しく記憶された値ではないと判断すると(「NG」)、第2実施例と同様にステップD4,D5を実行する。
以上のように第3実施例によれば、CPU1は、電源異常検出回路7が電源の異常状態を検出すると、その時点の冷却フィン3の温度データθH0及び温度積算値θSUM0を不揮発性憶装置8に書込んで記憶させ、電源が再投入されると、再投入直後の冷却フィン3の温度データθH1と記憶させた温度データθH0及び温度積算値θSUM0とを読出し、それらが正しく記憶されていると判断すると、(4)式により温度積算値θSUM を演算し、電源復帰時の初期値として設定するようにした。
従って、電源復帰時における冷却フィン3の温度データθH1を加味して温度積算値の初期値θSUM を求めることにより、制御を再開する場合に、モータの加熱されている状態に応じた温度積算値θSUM をより適切な初期値として設定することができる。
また、CPU1は、電源復帰後に不揮発性憶装置8より読み出した温度データθH0及び温度積算値θSUM0が不正であると判断すると、その時点の冷却フィン3の温度データθH1を読出し、その温度データθH1と、予め定められた室温θHtとの温度差に基づき、温度積算値θSUMを演算するようにした。従って、第2実施例と同様の効果を得ることができる。
(第4実施例)
図10及び図11は本発明の第4実施例を示すものである。第4実施例では、図10に示す復電時の過負荷検出処理に関する初期設定処理のフローチャートでは、CPU(待機時間設定手段)1は、先ず、ステップE1において温度積算値の初期値θSUM を設定する。尚、ここでの初期値θSUM の設定方式は、第1乃至第3実施例の何れの構成によるものでも良い。
次に、CPU1は、初期値θSUM に応じて運転待機時間(以下、単に待機時間と称す)TW を設定する(ステップE2)。ここで、待機時間TW は、電源異常が発生するまで運転制御されていたことにより加熱されていたモータが、温度積算値の初期値θSUM をゼロに設定して制御を開始しても問題ない程度に、十分冷却されるのに必要な時間として設定される。
具体的には、例えば、初期値θSUM に応じて実際にモータが十分冷却されるのに必要な時間を実測しておき、適当な範囲に区分した各初期値θSUM に応じた待機時間TW をデータテーブルとして予め作成し、CPU1内部のROMに記憶させておく。尚、待機時間TW は、後述のようにCPU1のメインルーチン内で減算されるカウント値であり、そのメインルーチンの処理周期をも加味した値として設定される。
そして、CPU1は、ステップE1で設定された初期値θSUM に応じた待機時間TW をデータテーブルから読み出すことにより設定する。或いは、両者の相関関係を適当な関数f(θSUM )により近似して、その関数f(θSUM )を演算することにより待機時間TW を求めても良い。ステップE2で待機時間TW を設定すると、CPU1は、ステップE3で初期値θSUM をゼロクリアしてから次の処理に移行する。
一方、図11に示す過負荷検出処理のフローチャートにおいては、CPU1は、待機時間TW が“0”であるか否かを判断し(ステップF1)、“0”でなければ待機時間TW をデクリメントして(ステップF2)、内部のRAMの該当するフラグ格納領域に“1”を書込むことにより、インバータ停止フラグをセットする(ステップF3)。
このインバータ停止フラグは、メインルーチン内のモータ駆動制御処理の冒頭部分で参照され、当該フラグがセットされている場合は、CPU1はモータの駆動制御を開始させないようになっている。その後は、図1 に示すステップY1以降の過負荷検出処理をおこなう。尚、ここで、過負荷検出処理は、メインルーチン内ではモータの駆動制御を実行する以前に行われるようになっている。
以上のようにして電源復帰直後に待機時間TW が設定されると、以降の過負荷検出処理では、ステップF1→F2→F3→…を繰返すことにより待機時間TW がデクリメントされて行き、待機時間TW が“0”となると、CPU1は、ステップF1において「YES」と判断し、インバータ停止フラグをリセットする (ステップF4)。すると、モータの駆動制御が開始されるようになる。
以上のように第4実施例によれば、CPU1は、温度積算値の初期値θSUM に応じた待機時間TW を設定して前記初期値θSUM をゼロクリアし、待機時間TW を過負荷検出処理を実行する毎にデクリメントして、待機時間TW が“0”になった場合、CPU1は、インバータ停止フラグをリセットすることによりモータの駆動制御を開始するようにした。
従って、電源異常が発生して駆動制御が中止されたモータは、温度積算値の初期値θSUM をゼロに設定して制御を開始しても問題ない程度に十分冷却されてから制御が再開されるので、従来とは異なり、モータが加熱されたままで且つ初期値θSUM がゼロクリアされた状態のままで制御が再開されることがなく、モータの保護を確実に行うことができる。
(第5実施例)
図12及び図13は本発明の第5実施例を示すものである。第5実施例では、図12に示す復電時の過負荷検出処理に関する初期設定処理のフローチャートでは、CPU1は、先ず、ステップG1において、第4実施例と同様に温度積算値の初期値θSUM を設定すると、次のステップG2において内部のRAMの該当領域に“1”を書込むことによりWaitフラグをセットする。その後、メインルーチンに移行する。
そして、図13に示す過負荷検出処理のフローチャートにおいては、CPU1は、先ず、Waitフラグが“1”にセットされているか否かを判断し(ステップH1)、“1”にセットされている場合は、初期値θSUM が温度判定値θTH以下(θSUM ≦θTH)であるか否かを判断する(ステップH2)。ここで、温度判定値θTHは、電源異常が発生するまで運転制御されて加熱されていたモータが十分冷却されたと想定した場合に、温度積算値の初期値θSUM を温度判定値θTH以下の値としても問題ない程度に設定される。
ステップH2において、初期値θSUM が温度判定値θTHを超えている場合は、初期値θSUM より所定の温度減算定数θa を減じたものを新たな初期値θSUM として設定する(ステップH3)。ここで、温度減算定数θa は、過負荷検出処理の実行間隔であるメインルーチンの一周期が経過した場合に、その時間の経過に応じたモータ温度の低下分に相当するものとして設定される。その後、ステップH4において、CPU1は、インバータ停止フラグをセットした後、次の処理に移行する。
即ち、電源復帰直後に初期値θSUM が設定されると、以降の過負荷検出処理では、ステップH1→H2→H3→H4…を繰返すことにより初期値θSUM は温度減算定数θa ずつ減算されて行き、初期値θSUM が温度判定値θTH以下になると、CPU1は、ステップH2において「YES」と判断し、Waitフラグをリセットすると共に(ステップH5)、インバータ停止フラグをリセットする(ステップH6)。
すると、モータの駆動制御が開始されると共に、次回以降の過負荷検出処理では、CPU1はステップH1で「YES」と判断して、ステップY1→Y2→…を実行して、実質的な過負荷検出処理を開始するようになる。
以上のように第5実施例によれば、CPU1は、温度積算値の初期値θSUM を設定すると共にWaitフラグをセットし、その初期値θSUM を過負荷検出処理を実行する毎に温度減算定数θa ずつ減算して、初期値θSUM が温度判定値θTH以下になると、Waitフラグ及びインバータ停止フラグをリセットするようにした。
従って、電源異常が発生して駆動制御が中止されたモータは、温度積算値の初期値θSUM を温度判定値θTH以下に設定して制御を開始しても問題ない程度に十分冷却されてから制御が再開されるので、従来とは異なり、モータが加熱されたままで且つ初期値θSUM がゼロクリアされた状態のままで制御が再開されることがなく、モータの保護を確実に行うことができる。
(第6実施例)
図14は本発明の第6実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。第6実施例は、第1実施例の図3に示すフローチャートのステップB7を、ステップB8に置き換えて実行するものであり、そのステップB8では、初期値θSUM を以下に示すように、予め設定した値θSUMerrorとする。
θSUM=θSUMerror ・・・(5)
ここで、θSUMerrorとしては、インバータ装置により駆動されるモータの使用形態に応じて、負荷がかからない状態でモータの運転が可能な条件であればリセット状態の値として例えば「0」を、モータの冷却を重視しなければならない条件であれば最大値とするなど、使用形態に併せた条件に基づいて適宜設定すれば良い。尚、ユーザがθSUMerrorを任意の値に設定できるように構成しても良いことは勿論である。
以上のように第6実施例によれば、CPU1は、電源が再投入された場合に、不揮発性憶装置8における温度データθH0の記憶状態が不正であると判断すると、積算値の相当量θSUMとして予め設定した所定値θSUMerrorを初期値として設定する。従って、不揮発性憶装置8に温度データθH0を正しく記憶するための時間が確保できなかった場合でも、インバータ装置の運転条件に応じて初期値を妥当に設定して利用することができる。
(第7実施例)
図15は本発明の第7実施例を示すものである。第7実施例は、CPU1が、例えば第1実施例におけるステップB4,第2実施例におけるステップD2,第3実施例におけるステップB4aの何れかにおいて「NG」と判断した場合に、温度積算値の初期値としてθSUMを、第1実施例におけるステップB6及びB7,第2実施例におけるステップD4及びD5により設定するか、第6実施例のステップB8による設定するかをユーザが選択できるようにしたものである。
即ち、上述のように、ステップB4,D2,B4aの何れかにおいて「NG」と判断するとステップZ1に移行し、ユーザによる選択が、初期値を「計算」により設定するか、「所定値を与えてリセット」するか、の何れであるかを判断する。そして前者の場合はステップZ2に移行して、各実施例に応じてステップB6及びB7,ステップD4及びD5の何れかにより設定する。また、ユーザによる選択が後者の場合は、第6実施例と同様にステップB8を実行する。
以上のように第7実施例によれば、不揮発性憶装置8におけるデータの記憶状態が不正であると判断した場合に、ユーザが行った設定に応じて、初期値を「計算」により設定するか、「所定値を与えてリセット」するかを選択できるようにした。従って、ユーザは、インバータ装置により駆動されるモータの使用形態に応じて、負荷がかからない状態でモータの運転が可能な条件であればリセット状態の値として例えば「0」を、モータの冷却を重視しなければならない条件であればステップB6及びB7、又はステップD4及びD5により計算で求めるといったように、使用形態に合わせて選択することができる。
例えば、モータの始動時は、常に負荷がかからないという条件が決まっている場合は、リセットした積算値を初期値とすれば、無用な待機時間が発生せずスムーズに始動させることが可能となる。
本発明は上記しかつ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
電源異常検出回路7が電源電圧の低下や遮断などの発生を検出する場合を所定の異常状態とするものに限らず、例えば、インバータ主回路2の入力電圧が過電圧となったり、或いは、インバータ主回路2の出力側が短絡するなどにより出力電流値が過剰に増大した場合などの異常トリップ状態が発生した場合を所定の異常状態としても良い。また、両者の何れか一方が発生した場合を、OR条件で所定の異常状態としても良い。更に、CPU1が過負荷状態(θSUM ≧θOL)を検出した場合を所定の異常状態としても良い。
温度センサ5は、インバータ主回路2のモジュールに直接取り付けて温度を測定するようにしても良い。
電源異常検出手段は、電源電圧の低下若しくは遮断の何れか一方の状態のみを検出するものでも良い。
過負荷検出処理は、メインルーチンを複数回実行する毎に1回実行するようにしても良い。
第2実施例において、第1実施例と同様に、所定時間をおいて温度データを2回読み出して初期値を設定しても良い。また、3回以上読み出しても良い。
第5実施例において、インバータ停止フラグが図13に示すフローチャートにおいてのみセットされる場合は、Waitフラグをインバータ停止フラグと共用しても良い。即ち、図11に示すフローチャートのステップG2ではインバータ停止フラグを“1”にセットするようにして、図12に示すフローチャートの判断ステップH1では、インバータ停止フラグが“1”にセットされているか否かを判断するようにする。そして、ステップH4及びH5を削除しても良い。
第6実施例を、第2又は第3実施例に適用しても良い。
ステップB5,B5a,D3において記憶させるθH0やθSUMの値、ステップB8のθSUMerrorの値は一例であり、記憶状態の正否を判定可能な値を適宜設定すれば良い。
駆動対象はモータに限ることなく、インバータ主回路により駆動されるものであれば適宜適用が可能である。
本発明の第1実施例における電気的構成を示す機能ブロック図 電源異常検出時の割込み処理の内容を示すフローチャート 電源復帰時における初期設定の処理内容の一部を示すフローチャート 冷却フィンが過熱状態となって電源が断たれた場合、その温度が室温に向って低下して行く状態を示す図 本発明の第2実施例を示す図1相当図 図2相当図 図3相当図 本発明の第3実施例を示す図2相当図 図3相当図 本発明の第4実施例を示す図3相当図 過負荷検出処理の一部の処理内容を示すフローチャート 本発明の第5実施例を示す図3相当図 過負荷検出処理の内容を示すフローチャート 本発明の第6実施例を示す図3相当図 本発明の第7実施例を示す図3の一部相当図 従来技術におけるインバータ装置の電源投入時からの制御内容を概略的に示すフローチャート 図13相当図
符号の説明
1はCPU(過負荷検出手段,初期値設定手段,待機時間設定手段,記憶状態判定手段)、2はインバータ主回路、5は温度センサ(温度検出手段)、7は電源異常検出回路(電源異常検出手段)、8は不揮発性記憶装置(記憶手段)を示す。

Claims (24)

  1. インバータ主回路が駆動する駆動対象の運転状態に関するパラメータの積算値に基づいて、前記駆動対象の過負荷状態を検出する過負荷検出手段と、
    不揮発性の記憶手段と、
    所定の異常状態を検出した場合は、前記積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方を前記記憶手段に記憶させると共に、前記異常状態が解除された場合に前記積算値の初期値を設定する初期値設定手段と、
    前記記憶手段におけるデータの記憶状態の正否を判断する記憶状態判断手段とを備え、
    前記初期値設定手段は、前記異常状態が解除された場合、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が正しいと判断されると、前記記憶手段に記憶させた積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方に基づいて前記積算値の初期値を設定することを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記初期値設定手段は、
    前記記憶手段に記憶させた積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方に基づいて前記積算値のその時点における推定値を演算し、前記推定値を一定時間毎に減算すると共に、
    前記推定値が所定値以下になった時に当該値を初期値として、前記インバータ主回路に駆動対象の駆動を開始させることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記初期値設定手段は、異常トリップ状態が発生した場合を所定の異常状態とすることを特徴とする請求項1または2記載のインバータ装置。
  4. 前記異常トリップ状態は、過負荷検出手段が駆動対象の過負荷状態を検出した場合であることを特徴とする請求項3記載のインバータ装置。
  5. 電源電圧の低下若しくは遮断などの電源異常を検出する電源異常検出手段を備え、
    前記初期値設定手段は、前記電源異常検出手段が電源異常を検出した場合を、所定の異常状態とすることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインバータ装置。
  6. 前記インバータ主回路の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記初期値設定手段は、前記温度検出手段が検出する前記インバータ主回路の温度を、積算値の相当量として前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のインバータ装置。
  7. 前記初期値設定手段は、前記温度検出手段が検出する前記インバータ主回路の温度と、前記記憶手段に記憶させた積算値または温度若しくはそれらの双方とに基づいて積算値の初期値を設定することを特徴とする請求項6記載のインバータ装置。
  8. 前記初期値設定手段は、異常状態が解除された場合に、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が不正であると判断されると、
    前記温度検出手段が検出する前記インバータ主回路の温度に基づいて積算値の相当量を演算し、当該相当量を初期値として設定することを特徴とする請求項6又は7記載のインバータ装置。
  9. 前記初期値設定手段は、異常状態が解除された場合に、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が不正であると判断されると、
    前記温度検出手段が複数回に亘って検出するインバータ主回路の温度変化の勾配に基づいて積算値の相当量を演算し、当該相当量を初期値として設定することを特徴とする請求項6又は7記載のインバータ装置。
  10. 前記初期値設定手段は、異常状態が解除された場合に、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が不正であると判断されると、
    積算値の相当量として予め設定した所定値を、初期値として設定することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のインバータ装置。
  11. 前記初期値設定手段は、初期値を、積算値に基づく値とするか若しくはゼロリセット値とするかを、ユーザ設定に基づき選択可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のインバータ装置。
  12. インバータ主回路が駆動する駆動対象の運転状態に関するパラメータの積算値に基づいて、前記駆動対象の過負荷状態を検出する過負荷検出手段と、
    不揮発性の記憶手段と、
    所定の異常状態を検出した場合は、前記積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方を前記記憶手段に記憶させると共に、前記異常状態が解除された場合は、待機時間の経過後にインバータ主回路に駆動対象の駆動を開始させる待機時間設定手段と、
    前記記憶手段におけるデータの記憶状態の正否を判断する記憶状態判断手段とを備え、
    前記待機時間設定手段は、前記異常状態が解除された場合、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が正しいと判断されると、前記記憶手段に記憶させた積算値または当該積算値の相当量若しくはこれらの双方に基づいて待機時間を設定して前記積算値の初期値をゼロクリアすることを特徴とするインバータ装置。
  13. 前記待機時間設定手段は、異常トリップ状態が発生した場合を所定の異常状態とすることを特徴とする請求項12記載のインバータ装置。
  14. 前記異常トリップ状態は、過負荷検出手段が駆動対象の過負荷状態を検出した場合であることを特徴とする請求項13記載のインバータ装置。
  15. 電源電圧の低下若しくは遮断などの電源異常を検出する電源異常検出手段を備え、
    前記待機時間設定手段は、前記電源異常検出手段が電源異常を検出した場合をも、所定の異常状態とすることを特徴とする請求項13または14記載のインバータ装置。
  16. インバータ主回路の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記待機時間設定手段は、前記温度検出手段が検出するインバータ主回路の温度を積算値の相当量として前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載のインバータ装置。
  17. 前記待機時間設定手段は、前記温度検出手段が検出する前記インバータ主回路の温度と、前記記憶手段に記憶させた積算値または温度若しくはそれらの双方とに基づいて待機時間を設定することを特徴とする請求項16記載のインバータ装置。
  18. 前記待機時間設定手段は、異常状態が解除された場合に、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が不正であると判断されると、
    前記温度検出手段が検出する前記インバータ主回路の温度に基づいて積算値の相当量を演算し、当該相当量を待機時間として設定することを特徴とする請求項16又は17記載のインバータ装置。
  19. 前記待機時間設定手段は、異常状態が解除された場合に、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が不正であると判断されると、
    温度検出手段が複数回に亘って検出するインバータ主回路の温度変化の勾配に基づいて積算値の相当量を演算し、当該相当量を待機時間として設定することを特徴とする請求項16又は17記載のインバータ装置。
  20. 前記待機時間設定手段は、異常状態が解除された場合に、前記記憶状態判断手段により前記データの記憶状態が不正であると判断されると、
    積算値の相当量として予め設定した所定値を、待機時間として設定することを特徴とする請求項12乃至17の何れかに記載のインバータ装置。
  21. 前記待機時間設定手段は、初期値を、積算値に基づく値とするか若しくはゼロリセット値とするかを、ユーザ設定に基づき選択可能となるように構成されていることを特徴とする請求項12乃至20の何れかに記載のインバータ装置。
  22. 前記記憶状態判断手段は、記憶状態の正否を、前記記憶手段に記憶されたデータ値に基づいて判断することを特徴とする請求項1乃至21の何れかに記載のインバータ装置。
  23. 前記記憶状態判断手段は、前記記憶手段に記憶されたデータ値が所定の値である場合に、記憶状態が不正であると判断することを特徴とする請求項22記載のインバータ装置。
  24. 前記記憶状態判断手段は、前記記憶手段に記憶されたデータ値が、前回の積算値或いは「0」である場合に、記憶状態が不正であると判断することを特徴とする請求項23記載のインバータ装置。

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