JP2015230111A - 送水温度制御装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源機器の起動順序が変化しても、最適送水温度を決定可能とする。
【解決手段】モデル切替部15が、指定された起動順序に基づいて、モデル蓄積部16から当該起動順序に対応する推定モデルを選択し、最適送水温度決定部18が、送水温度制御の際、新たに入力された制御実績から、モデル切替部で選択された推定モデルに基づいて最適送水温度を決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空調制御技術に関し、特に熱源機器から負荷機器に対して送水する冷温水の送水温度を長期にわたり最適制御する送水温度制御技術に関する。
一般に、空調などの負荷機器に対して冷温水を供給する熱源システムでは、熱源機器から負荷機器に対して送水する冷温水の送水温度を緩和すると、熱源機器の効率が上昇して熱源コストは減少するが、送水ポンプからの送水流量が増加して搬送コストが増加する、というトレードオフが存在する。したがって、熱源システムを効率よく運転するには、これらのトータルコストが最も低くなるよう、送水温度を最適調整する必要がある。ここで、熱源機器や送水ポンプの動作特性は一様ではなく設置される現場に応じて異なるとともに、経年変化や外的環境の影響も受けるため、実際のデータを基に特性を合わせこむ必要がある。
従来、このような送水温度制御技術として、熱源機器の実際の運転から、負荷状況に関連する関連パラメータとして、熱源機器および送水ポンプでの使用エネルギー量、熱源機器から送水する冷温水の送水温度、外気温度を示す学習用実績値を収集・蓄積し、これら学習用実績値を多次元空間モデルに蓄積した後、補間技術を用いて応答曲面モデルからなる推定モデルを作成し、送水温度制御時には、新たに取得した制御用実績値からこの推定モデルにより、使用エネルギーが最も低い最適送水温度を決定し、熱源機器に指示する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。これにより、最適送水温度の決定の際に、機器仕様や機器動作モデルが不要となるだけでなく、機器の経年変化や外的環境の影響にも対応可能となる。
特開2010−236786号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術は、複数の熱源機器の起動順序が単一である場合しか考慮されておらず、メンテナンスなどにより起動順序に変更があった場合には、適切な送水温度を決定できないという問題点があった。
通常、熱源システムでは、複数の熱源機器を用いる場合、負荷機器で発生する熱量に応じて、予め設定しておいた起動順序で各熱源機器の起動/停止を制御している。この際、熱源の運用方法の見直しや熱源機器のメンテナンスなどにより起動順序が変更される場合があり、このような場合には、熱源機器間における熱源効率の違いから、推定モデルにおける負荷状況と使用エネルギー量との入出力関係が変化する。
図8は、従来の負荷状況と使用エネルギー量との関係を示すグラフである。ここでは、熱源機器A(Q1)→熱源機器B(Q3)という起動順序ABと、熱源機器B(Q2)→熱源機器A(Q4)という起動順序BAとが示されている。この場合、熱源機器Bに対して熱源機器Aの定格出力が小さいため、起動順序ABと起動順序BAとでは、各機器が起動される負荷状況(負荷流量または負荷熱量)が異なる。さらに、熱源機器Aと熱源機器Bは効率が異なるため、推定モデルABの特性と起動順序BAの特性とが乖離し、例えば、起動順序AB用の推定モデルABを起動順序BAに適用した場合、負荷流量がQ2〜Q4の領域Rにおいて、推定モデルABにおける入出力関係が崩れ、結果として、最適な送水温度を推定できなくなる。
図9は、送水温度と使用エネルギー量との関係を示すグラフである。ここでは、起動順序ABおよび起動順序BAについて、送水温度の決定に用いられる応答曲面モデルの断面特性AB,BAがそれぞれ示されている。
起動順序ABの場合、送水温度の決定に断面特性ABが用いられるため、使用エネルギー量が最小値Pmin1となる送水温度Topt1が選択される。
一方、前述したように起動順序BAの場合、推定モデルにおける負荷状況と使用エネルギー量との入出力関係が変化するため、送水温度の決定に推定モデルBAの断面特性BAが用いられるべきであり、この際、使用エネルギー量が最小値Pmin2となるのは送水温度Topt2である。
しかし、起動順序BAの場合にも推定モデルABを用いた場合、起動順序ABの場合と同様に送水温度Topt1が選択されるため送水温度Topt2との間に誤差が生じ、使用エネルギー量としてPmin2より大きい最小値Pmin2‘となるため、使用エネルギー量を最小化することはできない。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、熱源機器の起動順序が変化しても、最適送水温度を決定できる送水温度制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる送水温度制御装置は、異なる負荷状況に応じて起動/停止される複数の熱源機器から負荷機器に対して送水ポンプで送水する冷温水の最適送水温度を、推定モデルに基づいて決定し、前記熱源機器へ指示する送水温度制御装置であって、前記各熱源機器を起動/停止する起動順序ごとに、入力された負荷状況に関連する制御用実績値から前記熱源機器および前記送水ポンプでの使用エネルギーが最も低い最適送水温度を推定するための推定モデルを蓄積するモデル蓄積部と、指定された前記起動順序に基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動順序に対応する推定モデルを選択するモデル切替部と、前記送水温度制御の際、新たに入力された前記制御用実績値から、前記モデル切替部で選択された前記推定モデルに基づいて前記最適送水温度を決定する最適送水温度決定部とを備えている。
また、本発明にかかる上記送水温度制御装置の一構成例は、前記モデル蓄積部が、前記起動順序に代えて、前記熱源機器のうち起動中の熱源機器を示す起動組み合わせごとに前記推定モデルを蓄積し、前記モデル切替部は、前記起動順序に代えて、指定された前記起動組み合わせに基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動組み合わせに対応する推定モデルを選択するようにしたものである。
また、本発明にかかる送水温度制御方法は、異なる負荷状況に応じて起動/停止される複数の熱源機器から負荷機器に対して送水ポンプで送水する冷温水の送水温度を、推定モデルに基づいて決定し、前記熱源機器へ指示する際に用いられる送水温度制御方法であって、前記各熱源機器を起動/停止する起動順序ごとに、入力された負荷状況に関連する制御用実績値から前記熱源機器および前記送水ポンプでの使用エネルギーが最も低い最適送水温度を推定するための推定モデルを蓄積するモデル蓄積ステップと、指定された前記起動順序に基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動順序に対応する推定モデルを選択するモデル選択ステップと、前記送水温度制御の際、新たに入力された前記制御用実績値から、前記モデル切替ステップで選択された前記推定モデルに基づいて前記最適送水温度を決定する最適送水温度決定ステップとを備えている。
また、本発明にかかる上記送水温度制御方法の一構成例は、前記モデル蓄積ステップは、前記起動順序に代えて、前記熱源機器のうち起動中の熱源機器を示す起動組み合わせごとに前記推定モデルを蓄積し、前記モデル切替ステップは、前記起動順序に代えて、指定された前記起動組み合わせに基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動組み合わせに対応する推定モデルを選択するようにしたものである。
本発明によれば、送水温度の決定に用いる推定モデルが、各熱源機器の起動順序に応じて切り替えられる。このため、各熱源機器の起動順序により変化する負荷状況と使用エネルギー量との関係に合致した推定モデルを、送水温度の決定に用いることができる。したがって、負荷状況が変化しても最適な送水温度を決定することができ、熱源システムを効率よく運転することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる送水温度制御装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態にかかる送水温度制御装置の適用例を示すブロック図である。 データ収集処理およびモデル作成処理を示すフローチャートである。 送水温度制御動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる負荷状況と使用エネルギー量との関係を示すグラフである。 熱源機器の起動・停止制御に関するヒステリシス特性を示すグラフである。 第2の実施の形態にかかる熱源機器の起動・停止制御に関するヒステリシス特性を示すグラフである。 従来の負荷状況と使用エネルギー量との関係を示すグラフである。 送水温度と使用エネルギー量との関係を示すグラフである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる送水温度制御装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる送水温度制御装置の構成を示すブロック図である。図2は、第1の実施の形態にかかる送水温度制御装置の適用例を示すブロック図である。
この送水温度制御装置(熱源機器制御装置)10は、全体としてサーバ装置、パーソナルコンピュータ、産業用コントローラなどの情報処理装置からなり、熱源システム50とともに用いられて、異なる負荷状況に応じて起動/停止される複数の熱源機器から負荷機器に対して送水ポンプで送水する冷温水の送水温度を、推定モデルに基づいて決定し、熱源機器へ指示する機能を有している。
熱源システム50は、送水ポンプ51と熱源機器群52を有し、空調などの負荷機器56に対して冷温水を供給する機能を有している。送水ポンプ51から送水された冷温水は、熱源機器群52内に設けられた各熱源機器での熱交換により、送水温度制御装置10から指示された送水温度TSspに調整されて出力される。この冷温水は、送水ヘッダ55を介して負荷機器56へ供給され、還水ヘッダ57を介して送水ポンプ51へ戻る。
各熱源機器は、負荷機器56へ供給される冷温水の流量を示す負荷流量や、負荷機器56で発生した熱量を示す負荷熱量などの負荷状況に関連付けて、起動/停止に関する条件が予め設定されている。これにより、負荷が増大するにつれて熱源機器が起動される順序、すなわち起動順序が決定される。
送水温度計53は、熱源機器群52の出口や送水ヘッダに設けられて、負荷機器56へ送水される冷温水の送水温度TSpvを測定する機能を有している。外気温度計54は、送水温度制御装置10に取り込まれる外気の外気温度Toutを測定する機能を有している。
これら送水温度TSpvや外気温度Toutは、熱源機器全体における熱源使用エネルギー量PW1や、送水ポンプ51における送水使用エネルギー量PW2とともに、送水温度制御装置10に収集される。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる送水温度制御装置10の構成について詳細に説明する。
送水温度制御装置10には、主な機能部として、学習用実績値収集部11、実績値切替部12、実績値蓄積部13、モデル作成部14、モデル切替部15、モデル蓄積部16、制御用実績値収集部17、および最適送水温度決定部18が設けられている。
学習用実績値収集部11は、負荷状況に関連する関連パラメータとして、送水温度TSpv、外気温度Tout、熱源使用エネルギー量PW1、送水使用エネルギー量PW2を含む、モデル構築・学習のための学習用実績値21を、熱源システム50から収集する機能と、収集した学習用実績値を実績値切替部12へ出力する機能とを有している。
実績値切替部12は、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けて、学習用実績値収集部11から出力された学習用実績値を実績値蓄積部13へ蓄積する機能と、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けられている学習用実績値を実績値蓄積部13から読み出してモデル作成部14へ出力する機能とを有している。この実績値切替部12については、学習用実績値を蓄積する機能と学習用実績値を出力する機能を2つに分け、それぞれを学習用実績値収集部11とモデル作成部14に実装してもよい。
実績値蓄積部13は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、学習用実績値収集部11で収集された学習用実績値を、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けて蓄積する機能を有している。
モデル作成部14は、実績値切替部12から出力された、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けられている学習用実績値を取得する機能と、取得した学習用実績値に基づいて、入力された負荷状況に関連する制御用実績値から熱源機器および送水ポンプでの使用エネルギーが最も低い最適送水温度を推定するための、当該起動順序に関する推定モデルを作成する機能と、作成した推定モデルをモデル切替部15へ出力する機能とを有している。
モデル切替部15は、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けて、モデル作成部14から出力された推定モデルをモデル蓄積部16へ蓄積する機能と、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けられている推定モデルをモデル蓄積部16から読み出して最適送水温度決定部18へ出力する機能とを有している。このモデル切替部15については、推定モデルを蓄積する機能と推定モデルを出力する機能を2つに分け、それぞれをモデル作成部14と最適送水温度決定部18に実装してもよい。
モデル蓄積部16は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、モデル作成部14で作成された推定モデルを、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けて蓄積する機能を有している。
制御用実績値収集部17は、負荷状況に関連する関連パラメータとして、外気温度Toutを含む、最適送水温度決定のための制御用実績値22を、熱源システム50から収集する機能と、収集した制御用実績値22を最適送水温度決定部18へ出力する機能とを有している。
最適送水温度決定部18は、送水温度制御の際、モデル切替部15で切替選択された、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けられている推定モデルに基づいて、制御用実績値収集部17から新たに入力された制御用実績値から、最適送水温度を決定する機能と、決定した最適送水温度を送水温度TSspとして熱源システム50へ出力することにより、熱源機器から負荷機器56へ送水される冷温水の送水温度を制御する機能とを有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図面を参照して、本実施の形態にかかる送水温度制御装置10の動作について説明する。
まず、図3を参照して、送水温度制御装置10のデータ収集動作およびモデル作成動作について説明する。図3は、データ収集処理およびモデル作成処理を示すフローチャートである。送水温度制御装置10は、実際の熱源システム50に対する送水温度制御を実行する前に、例えば定期実行プログラムやオペレータの指示に応じて、図3のデータ収集処理およびモデル作成処理を実行する。
まず、データ収集を行う場合(ステップ100:YES)、学習用実績値収集部11は、熱源システム50から、負荷状況に関連する関連パラメータとして、送水温度TSpv、外気温度Tout、熱源使用エネルギー量PW1、送水使用エネルギー量PW2を含む、モデル構築・学習のための学習用実績値21を収集し、実績値切替部12へ出力する(ステップ101)。
実績値切替部12は、学習用実績値収集部11で収集された学習用実績値21を、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けて、実績値蓄積部13へ蓄積する(ステップ102)。
次に、モデル作成を行う場合(ステップ103:YES)、実績値切替部12は、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けられている学習用実績値を実績値蓄積部13から読み出してモデル作成部14へ出力する(ステップ104)。
これに応じて、モデル作成部14は、実績値切替部12から出力された学習用実績値を取得し、モデル切替部15により選択された起動順序に関連付けられている当該多次元空間モデルに、これら学習用実績値を蓄積する(ステップ105)。これにより、例えば送水温度TSpv、外気温度Tout、および熱源使用エネルギー量PW1と送水使用エネルギー量PW2の和からなる合計使用エネルギー量からなる3次元空間モデルに、各学習用実績値が蓄積される。
この後、処理を継続する場合は(ステップ106:NO)、ステップ100に戻り、処理を終了する場合は(ステップ106:YES)、一連の処理を終了する。
次に、図4を参照して、送水温度制御動作について説明する。図4は、送水温度制御動作を示すフローチャートである。送水温度制御装置10は、前述した図3のデータ収集処理およびモデル作成処理を実行した後、例えば定期実行プログラムやオペレータの指示に応じて、図4の送水温度制御処理を実行する。
まず、モデル切替部15は、起動順序データ23で指定された起動順序に関連付けられている多次元空間モデルをモデル蓄積部16から読み出して最適送水温度決定部18へ出力する(ステップ110)。
これに応じて、最適送水温度決定部18は、モデル切替部15から出力された多次元空間モデルを、RSM−S(Response Surface Method by Spline)などの補間技術により、多次元空間に蓄積された各学習用実績値間を補間して、応答曲面モデルからなる推定モデルを作成する(ステップ111)。これにより、多次元空間モデルから出力される推定値間が補間され、入力パラメータとなる外気温度Toutから送水温度TSpvを一義的に特定できる応答曲面モデルが作成される。
一方、制御用実績値収集部17は、負荷状況に関連する関連パラメータとして、外気温度Toutを含む、最適送水温度決定のための制御用実績値22を、熱源システム50から収集し最適送水温度決定部18へ出力する(ステップ112)。
これに応じて、最適送水温度決定部18は、作成した応答曲面モデルからなる推定モデルを、制御用実績値収集部17から新たに入力された制御用実績値22、ここでは外気温度Toutで切り出し(ステップ113)、切り出し断面のうち、熱源使用エネルギー量PW1と送水使用エネルギー量PW2の和からなる合計使用エネルギー量が最小となる送水温度TSpvを最適送水温度として決定する(ステップ114)。
続いて、最適送水温度決定部18は、決定した最適送水温度を送水温度TSspとして熱源システム50へ出力する(ステップ115)。
この後、処理を継続する場合は(ステップ116:NO)、ステップ110に戻り、処理を終了する場合は(ステップ116:YES)、一連の処理を終了する。
これにより、与えられた外気温度Toutで示される負荷状況において、熱源システム50の使用エネルギー量が最小となる送水温度TSspで、熱源システム50から負荷機器56へ冷温水が送水される。
図5は、第1の実施の形態にかかる負荷状況と使用エネルギー量との関係を示すグラフである。ここでは、熱源機器A(Q1)→熱源機器B(Q3)という起動順序ABと、熱源機器B(Q2)→熱源機器A(Q4)という起動順序BAとが示されている。この場合、熱源機器Bに対して熱源機器Aの定格出力が小さいため、起動順序ABと起動順序BAとでは、各機器が起動される負荷状況(負荷流量または負荷熱量)が異なる。さらに、熱源機器Aと熱源機器Bは効率が異なるため、推定モデルABの特性と起動順序BAの特性とが乖離し、例えば、起動順序AB用の推定モデルABを起動順序BAに適用した場合、負荷流量がQ2〜Q4の領域Rにおいて、推定モデルABにおける入出力関係が崩れ、結果として、最適な送水温度を推定できなくなる。
一方、本実施の形態によれば、起動順序ごとに推定モデルが設けられているため、起動順序BAが起動順序データ23で指定された時点で、送水温度の決定に用いる推定モデルが起動順序BA用の推定モデルBAに切り替えられる。
これにより、例えば負荷流量がQ2〜Q4の領域Rにおいて、起動順序BAの特性と推定モデルBAの特性とが合致して、推定モデルBAにおける入出力関係が崩れることがなくなり、結果として、最適な送水温度を推定することができる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、モデル切替部15が、指定された起動順序に基づいて、モデル蓄積部16から当該起動順序に対応する推定モデルを選択し、最適送水温度決定部18が、送水温度制御の際、新たに入力された制御実績から、モデル切替部15で選択された推定モデルに基づいて最適送水温度を決定するようにしたものである。さらには、収集した学習用実績値を、指定された起動順序に関連付けられた多次元空間モデルに蓄積するようにしたものである。
これにより、送水温度の決定に用いる推定モデルが、各熱源機器の起動順序に応じて切り替えられる。このため、各熱源機器の起動順序により変化する負荷状況と使用エネルギー量との関係に合致した推定モデルを、送水温度の決定に用いることができる。したがって、負荷状況が変化しても最適な送水温度を決定することができ、熱源システム50を効率よく運転することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる送水温度制御装置10について説明する。
通常、熱源システム50では、負荷流量や負荷熱量などの負荷状況に応じて熱源機器の起動・停止を切り替える場合、負荷状況が短期間で繰り返し上下した場合、熱源機器の起動・停止が短期間で繰り返される場合があり、熱源機器に対して大きな負担だけでなく、使用エネルギー量の増大にもつながる。このため、熱源機器の起動・停止にヒステリシス特性を持たせている。
図6は、熱源機器の起動・停止制御に関するヒステリシス特性を示すグラフである。ここでは、熱源機器Aを起動した後、負荷流量がQ3まで増大した時点で、熱源機器Bを起動し、その後、負荷流量がQ3よりも小さいQ2まで低下した時点で、熱源機器Bを停止するヒステリシス特性が示されている。
したがって、熱源機器Bを追加起動させる場合には、Q2〜Q3の領域Rにおいて熱源機器Aだけが動作し、熱源機器Bを停止させる場合には、Q2〜Q3の領域Rにおいて熱源機器A,Bの両方が動作している状態となる。
このため、起動順序ABに応じた推定モデルABを、熱源機器Bの追加時における特性と合致させた場合、熱源機器Bの停止時における特性と乖離することになり、結果として適切な送水温度を決定できなくなる。
また、前述した図5において、負荷流量Q4以上の領域では、モデルABとモデルBAの両方が同じ特性を持つことになり、これらモデル作成に要するデータ収集処理およびモデル作成処理に無駄が生じることになる。
本実施の形態では、これら熱源機器Bの追加時と熱源機器Bの停止時に、別個の推定モデルを用いて最適送水温度を決定するため、第1の実施の形態にかかる熱源機器の起動順序に代えて、熱源機器のうち起動中の熱源機器を示す起動組み合わせごとに推定モデルを切り替えるようにしたものである。
図7は、第2の実施の形態にかかる熱源機器の起動・停止制御に関するヒステリシス特性を示すグラフである。ここでは、前述した図6と同様、熱源機器Aを起動した後、負荷流量がQ3まで増大した時点で、熱源機器Bを起動し、その後、負荷流量がQ3よりも小さいQ2まで低下した時点で、熱源機器Bを停止するヒステリシス特性が示されている。
本実施の形態では、熱源機器のうち起動中の熱源機器を示す起動組み合わせごとに推定モデルが設けられており、熱源機器Aだけが運転されている起動組み合わせAに対応するモデルが推定モデルAであり、熱源機器A,Bが同時に運転されている起動組み合わせABに対応するモデルが推定モデルABである。これら推定モデルA,ABについては、第1の実施の形態と同様、実績値切替部12により起動組み合わせA,ABごとに学習用実績値を実績値蓄積部13に蓄積し、これら起動組み合わせA,ABごとに学習用実績値を読み出してモデル作成部14でそれぞれ作成すればよい。
したがって、負荷流量Q1〜Q3までの区間において熱源機器Aだけが運転されている場合には、推定モデルAがモデル切替部15により切替選択されて、最適送水温度決定部18で用いられ、負荷流量Q2以上の区間において熱源機器A,Bの両方が運転されている場合には、推定モデルABがモデル切替部15により切替選択されて、最適送水温度決定部18で用いられる。
これにより、熱源機器Bを追加起動させる場合には、Q2〜Q3の領域Rにおいて推定モデルAが選択され、熱源機器Bを停止させる場合には、Q2〜Q3の領域Rにおいて推定モデルABが選択される。このため、熱源機器の起動・停止制御においてヒステリシス特性を用いた場合でも、最適送水温度を決定することができ、熱源システムを効率よく運転することが可能となる。
また、モデル作成に要するデータ収集処理およびモデル作成処理の無駄を省くことができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
また、各実施の形態では、推定モデルの作成に用いる学習用実績値21として、送水温度TSpvや外気温度Toutは、熱源機器全体における熱源使用エネルギー量PW1や、送水ポンプ51における送水使用エネルギー量PW2を用い、最適送水温度の決定に用いる制御用実績値22として外気温度Toutを用いた場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、負荷機器56へ送水される冷温水に関する負荷流量や負荷機器56で消費される負荷熱量を、学習用実績値21や制御用実績値22として用いてもよい。
10…送水温度制御装置、11…学習用実績値収集部、12…実績値切替部、13…実績値蓄積部、14…モデル作成部、15…モデル切替部、16…モデル蓄積部、17…制御用実績値収集部、18…最適送水温度決定部、21…学習用実績値、22…制御用実績値、23…起動順序データ、50…熱源システム、51…送水ポンプ、52…熱源機器群、53…送水温度計、54…外気温度計、55…送水ヘッダ、56…負荷機器、57…還水ヘッダ。

Claims (4)

  1. 異なる負荷状況に応じて起動/停止される複数の熱源機器から負荷機器に対して送水ポンプで送水する冷温水の最適送水温度を、推定モデルに基づいて決定し、前記熱源機器へ指示する送水温度制御装置であって、
    前記熱源機器を起動/停止する起動順序ごとに、入力された負荷状況に関連する制御用実績値から前記熱源機器および前記送水ポンプでの使用エネルギーが最も低い最適送水温度を推定するための推定モデルを蓄積するモデル蓄積部と、
    指定された前記起動順序に基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動順序に対応する推定モデルを選択するモデル切替部と、
    前記送水温度制御の際、新たに入力された前記制御用実績値から、前記モデル切替部で選択された前記推定モデルに基づいて前記最適送水温度を決定する最適送水温度決定部と
    を備えることを特徴とする送水温度制御装置。
  2. 請求項1に記載の送水温度制御装置において、
    前記モデル蓄積部は、前記起動順序に代えて、前記熱源機器のうち起動中の熱源機器を示す起動組み合わせごとに前記推定モデルを蓄積し、
    前記モデル切替部は、前記起動順序に代えて、指定された前記起動組み合わせに基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動組み合わせに対応する推定モデルを選択する
    ことを特徴とする送水温度制御装置。
  3. 異なる負荷状況に応じて起動/停止される複数の熱源機器から負荷機器に対して送水ポンプで送水する冷温水の送水温度を、推定モデルに基づいて決定し、前記熱源機器へ指示する際に用いられる送水温度制御方法であって、
    前記熱源機器を起動/停止する起動順序ごとに、入力された負荷状況に関連する制御用実績値から前記熱源機器および前記送水ポンプでの使用エネルギーが最も低い最適送水温度を推定するための推定モデルを蓄積するモデル蓄積ステップと、
    指定された前記起動順序に基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動順序に対応する推定モデルを選択するモデル切替ステップと、
    前記送水温度制御の際、新たに入力された前記制御用実績値から、前記モデル切替ステップで選択された前記推定モデルに基づいて前記最適送水温度を決定する最適送水温度決定ステップと
    を備えることを特徴とする送水温度制御方法。
  4. 請求項3に記載の送水温度制御方法において、
    前記モデル蓄積ステップは、前記起動順序に代えて、前記熱源機器のうち起動中の熱源機器を示す起動組み合わせごとに前記推定モデルを蓄積し、
    前記モデル切替ステップは、前記起動順序に代えて、指定された前記起動組み合わせに基づいて、前記モデル蓄積部から当該起動組み合わせに対応する推定モデルを選択する
    ことを特徴とする送水温度制御方法。
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