JP2020041767A - 制御装置、熱源システム、ファン起動台数決定方法及びプログラム - Google Patents
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Description
以下、第一実施形態および第二実施形態に係る熱源システムについて説明する。
図1は、第一実施形態および第二実施形態に係る熱源システムの構成例を示す図である。
冷却システム1は、制御装置10、N台の冷却塔201〜20N、N台の冷却水ポンプ301〜30N、配管311a〜31Na、配管311b〜31Nb、N台の冷凍機401〜40Nを備える。冷却塔201は4台のファン、ファン211a〜ファン211dを備える。ファン211a〜ファン211dは、冷却水の冷却に用いる外気を冷却塔内に導くためのファンである。
同様に冷却塔202は、ファン212a〜ファン212dを備え、冷却塔20Nは、ファン21Na〜ファン21Ndを備える。なお、ファン211a〜ファン211d、ファン212a〜ファン212d、ファン21Na〜ファン21Ndは何れも固定速のファンである。
また、冷却システム1には、外気湿球温度を計測できる温湿度センサ361が設けられている。温湿度センサ361は、計測した外気湿球温度を制御装置10へ出力する。
初期起動台数決定部12は、冷却塔201の運転開始時に起動するファン211の台数(以下、初期起動台数とよぶ。)を決定する。具体的には、初期起動台数決定部12は、冷却塔201の動作環境のパラメータのうち冷却水の温度制御に影響する所定のパラメータがとる値の範囲と、冷却塔201に接続されたファン211の数と、冷却塔201の起動時における当該パラメータの値に基づいて、ファン211の初期起動台数を決定する。後に説明するように冷却水の温度制御に影響するパラメータとは、例えば、冷却水の温度や、冷却システム1を運転する場所の外気湿球温度である。
記憶部14は、各種閾値など種々の情報を記憶する。
次に第一実施形態におけるファン211の初期起動台数の決定方法について説明する。
図2は、第一実施形態におけるファンの初期起動台数を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
例えば、冷凍機401に冷却水の供給を開始するために冷却塔201の運転を開始する場面であるとする。
また、冷凍機401には、定格の冷却水入口温度T1が設定され、温度センサ341が計測する冷却水入口温度Ti1が所定の目標温度Tαとなるよう制御される。また、冷凍機401の冷凍サイクルを正常に運転するために冷却水入口温度Ti1には下限値TLが設定されている。これら定格の冷却水入口温度T1および冷却水入口温度下限値TLは記憶部14に予め登録されている。制御装置10は、冷却水入口温度Ti1が目標温度Tαとなるように冷却塔201のファン211a〜211dの起動・停止制御を行う。
また、センサ情報取得部11は、温度センサ341、351から所定の時間間隔で各センサが計測した冷却水の温度を取得し、取得した時刻と共に記憶部14に記録する。
ファン運転点閾値ΔT[℃/点] = (Tmax−Tmin)/運転開始する冷却塔201に接続されたファン211の数 ・・・・(A)
閾値T0 = 下限値Tmin
閾値T1 = 下限値Tmin + ファン運転点閾値ΔT×(2−1)
閾値T2 = 下限値Tmin + ファン運転点閾値ΔT×(3−1)
閾値T3 = 下限値Tmin + ファン運転点閾値ΔT×(4−1)
閾値T4 = 上限値Tmax
初期起動台数決定部12は、閾値T0〜T4を記憶部に記録する。
図3に示すグラフの縦軸はファン211の初期起動台数を示し、横軸は冷却水入口温度を示す。グラフL1は、冷却水入口温度Ti1と初期起動台数の関係を示す。具体的には、グラフL1にて、冷却水入口温度Ti1の範囲とファン211の初期起動台数とが対応付けられている。例えば、グラフL1に基づくと、冷却水入口温度Ti1の値がTa℃であればファン211の初期起動台数は1台、Tb℃であれば2台、Tc℃であれば3台、Td℃であれば4台のようになる。つまり、本例では、冷却水入口温度Tiとファン211の初期起動台数の関係は以下のようになる。
閾値T0≦ 冷却水入口温度Ti<閾値T1のとき、1台
閾値T1≦ 冷却水入口温度Ti<閾値T2のとき、2台
閾値T2≦ 冷却水入口温度Ti<閾値T3のとき、3台
閾値T3≦ 冷却水入口温度Ti≦閾値T4のとき、4台
このように本実施形態によれば、冷却水入口温度がとりうる値の範囲と冷却塔201に接続されたファン211の台数と、冷却塔運転開始時の冷却水入口温度とに基づいて、冷却塔ファンの初期起動台数を決定することができる。これにより、冷却塔の初期起動時から冷却能力に過不足が発生することを防ぐことができる。
図4は、第一実施形態におけるファンの起動台数制御の一例を示すフローチャートである。
前提として、図2で説明した処理によって決定された初期起動台数のファン211を起動して、冷却塔201の運転が開始されたとする。
まず、ファン制御部13は、センサ情報取得部11から温度センサ341が計測した現在の冷却水入口温度Ti1を取得する(ステップS21)。
次にファン制御部13は、冷却水入口温度の目標温度TαとステップS21で取得した現在の冷却水入口温度Ti1の偏差を算出する(ステップS22)。次にファン制御部13は、ステップS22で算出した偏差に基づいて、ファン211の起動台数を制御する(ステップS23)。例えば、偏差が所定の許容範囲内であれば、ファン制御部13は、現在の起動台数を維持する。例えば、現在の冷却水入口温度Ti1が目標温度Tαよりも許容範囲を超えて高ければ、ファン制御部13は、ファン211の起動台数を1台増やす。反対に現在の冷却水入口温度Ti1が目標温度Tαに比べて許容範囲を超えて低ければ、ファン制御部13は、ファン211の起動台数を1台減らして運転する。
冷却塔201の運転中、ファン制御部13は、ステップS21〜ステップS23の処理を所定の制御周期で繰り返す。ステップS22〜ステップS23の処理には、例えば、PID制御などのフィードバック制御を用いることができる。
第一実施形態では、冷却水入口温度に基づいて、ファン211の初期起動台数を決定した。第二実施形態では、外気湿球温度に基づいて、ファンの初期起動台数を決定する。
図5は、第二実施形態におけるファンの初期起動台数を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
図2の場合と同様に冷却塔201の運転を開始する場面であるとする。また、記憶部14には、外気湿球温度の上限値Wmaxおよび下限値Wminが登録されている。外気湿球温度の上限値Wmaxには、例えば、冷却システム1が運転する場所での夏期などの最も高い時期に計測された外気湿球温度、あるいは冷却塔201の設計時に設定された上限値を設定する。外気湿球温度の下限値Wminには、冷却水入口温度下限値TLから冷却塔アプローチ温度を引いた値を設定する。冷却塔アプローチ温度は、冷却水出口温度(例えば、所定の下限値)と外気湿球温度(例えば、上記の上限値)との差を示す。
センサ情報取得部11は、温湿度センサ361から所定の時間間隔で、温湿度センサ361が計測した外気湿球温度Wiを取得し、取得した時刻と共に記憶部14に記録する。
ファン運転点閾値ΔW[℃WB/点] = (Wmax−Wmin)/運転開始する冷却塔201に接続されたファン211の数 ・・・・(B)
閾値W0 = 下限値Wmin
閾値W1 = 下限値Wmin + ファン運転点閾値ΔW×(2−1)
閾値W2 = 下限値Wmin + ファン運転点閾値ΔW×(3−1)
閾値W3 = 下限値Wmin + ファン運転点閾値ΔW×(4−1)
閾値W4 = 上限値Wmax
初期起動台数決定部12は、閾値W0〜W4を記憶部に記録する。
閾値W0≦ 外気湿球温度Wi <閾値W1のとき、1台
閾値W1≦ 外気湿球温度Wi <閾値W2のとき、2台
閾値W2≦ 外気湿球温度Wi <閾値W3のとき、3台
閾値W3≦ 外気湿球温度Wi ≦閾値W4のとき、4台
このように本実施形態によれば、冷却塔運転開始時に例えば冷却塔201や冷凍機401の付近で計測された外気湿球温度Wiに基づいて、ファン211の初期起動台数を決定することができる。
図6は、第一実施形態および第二実施形態に係る熱源システムの他の構成例を示す図である。
冷却システム2は、制御装置10a、冷却塔21〜23、冷却水ポンプ31〜3N、冷凍機41〜4N、ヘッダ61、ヘッダ62を備える。冷却塔21は、ファン21a〜ファン21dを備える。冷却塔22はファン22a〜ファン22dを備え、冷却塔23はファン23a〜ファン23dを備える。なお、ファン21a〜21d、ファン22a〜22d、ファン23a〜ファン23dは何れも固定速のファンである。
また、冷却塔201に接続にされたファンの数は様々であるが、式A、式Bに示すように冷却塔201に接続されたファン211の台数で除算した運転点閾値を用いるので、第一実施形態および第二実施形態のファン起動台数決定方法は、任意の台数のファンを備える冷却塔201に対して適用することができる。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の制御装置10は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
また、1台の冷却塔に接続されたファンの数は4台に限らない。2〜3台でも良いし、5台以上でもよい。また、ファン初期起動台数で運転を開始した後のファンの起動台数の制御は、図4に示すフィードバック制御に限らない。他の制御方法の場合でも、本実施形態の初期起動台数の決定方法は有効である。
冷却システム1、2は熱源システムの一例である。
10、10a・・・制御装置
11・・・センサ情報取得部
12・・・初期起動台数決定部
13・・・ファン制御部
14・・・記憶部
21、22、23、201、202、20N・・・冷却塔
31、32、3N、301、302、301N・・・冷却水ポンプ
311a〜31Na、311b〜31Nb・・・配管
41〜4N、401〜401N・・・冷凍機
21a〜21d、22a〜22d、23a〜23d・・・ファン
211a〜211d、212a〜212d、21Na〜21Nd・・・ファン
51、52、5N、331、332、33N・・・バイパス弁
321、322、32N・・・バイパス管路
341、351、342、352、34N、35N・・・温度センサ
361・・・温湿度センサ
61、62・・・ヘッダ
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
Claims (9)
- 複数のファンが接続された冷却塔の制御装置であって、
冷却水の温度制御に影響する前記冷却塔の動作環境のパラメータがとる値の範囲と、前記ファンの数と、前記冷却塔の運転開始時における前記パラメータの値と、に基づいて、
前記冷却塔の運転開始時における前記ファンの初期起動台数を決定する、
制御装置。 - 前記パラメータがとる値の範囲を前記ファンの数で除算した値を運転点閾値とし、前記初期起動台数をPとした場合、
前記冷却塔の運転開始時における前記パラメータの値Qについて、
前記範囲の下限値+運転点閾値×(P−1)≦Q<前記範囲の下限値+運転点閾値×(P)、が成立する場合に前記初期起動台数をPと決定する、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記冷却水の供給先の冷凍機の入口における前記冷却水の温度であって、前記パラメータがとる値の上限値には所定の定格冷却水入口温度が設定され、前記パラメータがとる値の下限値には前記冷凍機において定められた前記冷凍機の入口側における前記冷却水の下限値が設定される、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。 - 前記パラメータは、外気湿球温度であって、前記パラメータがとる値の上限値には、所定の高温時の外気湿球温度が設定され、前記パラメータがとる値の下限値には前記冷却水の供給先の冷凍機において定められた前記冷凍機の前記冷却水の入口側における前記冷却水の下限値から所定のアプローチ温度を減算した値が設定される、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。 - 前記ファンは、固定速のファンである、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。 - 前記ファンを前記初期起動台数だけ起動して前記冷却塔の運転を開始した後は、
前記冷却水の目標温度と、前記冷却水の温度の計測値との偏差に基づくフィードバック制御により、前記ファンの起動台数を調整する、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の制御装置。 - 複数のファンが接続された冷却塔と
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の制御装置と、
を含む熱源システム。 - 複数のファンが接続された冷却塔の制御装置が、
冷却水の温度制御に影響する前記冷却塔の動作環境のパラメータがとる値の範囲と、前記ファンの数と、前記冷却塔の運転開始時における前記パラメータの値と、に基づいて、前記冷却塔の運転開始時における前記ファンの初期起動台数を決定するステップ、
を有するファン起動台数決定方法。 - 複数のファンが接続された冷却塔を制御するコンピュータを、
冷却水の温度制御に影響する前記冷却塔の動作環境のパラメータがとる値の範囲と、前記ファンの数と、前記冷却塔の運転開始時における前記パラメータの値と、に基づいて、
前記冷却塔の運転開始時における前記ファンの初期起動台数を決定する手段、
として機能させるためのプログラム。
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CN112857131A (zh) * | 2021-01-07 | 2021-05-28 | 丁一 | 冷却塔控制方法、装置和冷却系统 |
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