JP2016080339A - 熱需要推定装置、熱需要推定方法、設備制御装置、設備制御方法、設備制御システム、制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空調設備(4)の冷凍機(43)の消費電力を測定する冷凍機電力センサ(5)から冷凍機電力データを取得するデータ収集部(21)と、冷凍機電力データが示す冷凍機(43)の消費電力から推定熱需要量を算出し、出力する推定熱需要量算出部(22)と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明の一実施形態(実施形態1)について図1から図6に基づいて説明すると以下の通りである。
まず、本実施形態に係る設備制御システムの概要について、図2に基づいて説明する。図2は、実施形態1に係る設備制御システム9の構成の一例を示すブロック図である。
制御装置1は、冷凍機電力センサ5から取得したデータに基づいて、空調設備4の熱需要量を推定し、推定した熱需要量に基づいて、空調設備4を制御するものである。具体的には、制御装置1は、制御中継器2を介して、空調設備4の各機器に制御信号を送信して、空調設備4の各機器を制御する。
制御中継器2は、制御装置1から出力された制御信号を受信し、受信した制御信号を空調設備4の各機器に適した信号に変換し、当該機器に変換した制御信号を送信する。制御中継器2は、例えば、PLC(Programmable logic controller)である。
空調設備4は、所定の空間の温湿度等を調整する設備である。本実施形態に係る空調設備4の構成について図3に基づいて説明する。図3は、冷房機能を備える空調設備4の構成の一例を示す図である。
冷凍機電力センサ5は、空調設備4の冷凍機43の消費電力を測定するセンサである。空調設備4が複数の冷凍機43を備えている場合、冷凍機電力センサ5は、複数の冷凍機43のそれぞれの消費電力を測定する。冷凍機電力センサ5は、測定した冷凍機43の消費電力を示す冷凍機電力データ(熱交換機電力データ)を制御装置1に送信する。
次に、本実施形態に係る制御装置1の構成について、図1に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る制御装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、制御装置1は、制御部11、記憶部12、通信部13、表示部14および操作部15を備えている。
通信部13は、無線通信手段または有線通信手段によって、空調設備4、冷凍機電力センサ5等の他の装置と通信を行い、制御部11の指示に従って、データのやりとりを行うものである。例えば、通信部13は、制御部11の指示に従って、冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを取得する。また、通信部13は、制御部11の指示に従って、制御中継器2に制御信号を送信する。
表示部14は、制御部11の指示に従って画像を表示するものである。表示部14は、制御部11の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイなどを適用することが可能である。なお、図1に示す例では、制御装置1が表示部14を備えているが、これに限るものではなく、制御装置1と表示部14とが別体であってもよい。すなわち、制御装置1と別体の表示装置が、制御装置1の指示に従って画像を表示してもよい。
操作部15は、ユーザが制御装置1に指示信号を入力し、制御装置1を操作するためのものである。操作部15は、キーボード、マウス、キーパッド、操作ボタンなどの入力機器等で構成されているものであってもよい。また、操作部15と表示部14とが一体となっているタッチパネルであってもよい。また、操作部15は、制御装置1と別体のリモートコントローラ等の遠隔制御装置であってもよい。
制御部11は、記憶部12から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、制御装置1が備える各部を統括的に制御するものである。
データ収集部21は、空調設備4の各機器に設置されたセンサから送信されるセンサデータを収集するものである。具体的には、データ収集部21は、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21は、受け取った冷凍機電力データを推定熱需要量算出部22に出力する。
推定熱需要量算出部22は、空調設備4の熱需要量を推定するものである。具体的には、推定熱需要量算出部22は、データ収集部21から冷凍機電力データを受け取り、記憶部12から換算関数31を読み出す。そして、推定熱需要量算出部22は、受け取った冷凍機電力データが示す冷凍機43の消費電力と、読み出した換算関数31とに基づいて、熱需要量の推定値(推定熱需要量)を算出する。推定熱需要量算出部22は、算出した推定熱需要量を表示制御部23および設備制御部24に出力する。換言すると、推定熱需要量算出部22は、冷凍機電力データが示す冷凍機43の消費電力から推定熱需要量を算出する。
表示制御部23は、表示部14に画像または文字等を表示させるものである。具体的には、表示制御部23は、推定熱需要量算出部22から推定熱需要量を受け取り、受け取った推定熱需要量を表示部14に表示させる。
設備制御部24は、空調設備4の各機器を制御するものである。具体的には、設備制御部24は、推定熱需要量算出部22から推定熱需要量を受け取り、受け取った推定熱需要量に基づいて、空調設備4の各機器に対する制御内容を決定し、決定した制御内容を示す制御信号を、通信部13を介して制御中継器2に送信する。
入力解析部25は、操作部15から指示信号を受け取り、受け取った指示信号を解析してユーザの操作内容を特定し、特定した操作内容に応じた処理を実行するものである。例えば、入力解析部25は、ユーザが冷凍機43の冷凍機効率を入力した場合、入力された冷凍機43の冷凍機効率を係数とする換算関数31を記憶部12に格納する。
記憶部12は、制御部11が参照するプログラムやデータ等を格納するものであり、例えば、前記の換算関数31等を格納している。
次に、制御装置1の制御処理について図4に基づいて説明する。図4は、制御装置1が実行する制御処理の一例を示すフローチャートである。
次に、本実施形態の一実施例について説明する。
本発明の他の実施形態(実施形態2)について図7から図11に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施形態1において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係る設備制御システムの概要について、図7に基づいて説明する。図7は、実施形態2に係る設備制御システム9aの構成の一例を示すブロック図である。
制御装置1aは、学習により事前に換算関数31を導出し、導出した換算関数を用いて空調設備4の熱需要量を推定し、推定した熱需要量に基づいて空調設備4を制御するものである。制御装置1aの構成および機能の詳細については後述する。
冷水還温度センサ6は、空気調和機45から冷凍機43に戻ってくる冷水の温度(冷水還温度)を測定するセンサである。空調設備4が複数の冷凍機43を備えている場合、冷水還温度センサ6は、複数の冷凍機43のそれぞれの冷水還温度を測定する。冷水還温度センサ6は、測定した冷水還温度を示す冷水還温度データ(流体還温度データ)を制御装置1aに送信する。
次に、本実施形態に係る制御装置1aの構成について、図8に基づいて説明する。図8は、実施形態2に係る制御装置1aの要部構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、制御装置1aは、実施形態1に係る制御装置1と比較して、制御部11に代えて制御部11aを備え、記憶部12に代えて、記憶部12aを備えている。
記憶部12aは、実施形態1に係る記憶部12と比較して、さらに、機器設定値32を格納している。
本実施形態では、制御部11aは、実施形態1に係る制御部11と比較して、データ収集部21および推定熱需要量算出部22に代えてデータ収集部21aおよび推定熱需要量算出部22aを備え、さらに、実効熱需要量算出部26および換算関数導出部(関数導出部)27を備える構成である。
データ収集部21aは、空調設備4の各機器に設置されたセンサから送信されるセンサデータを収集するものである。具体的には、データ収集部21aは、制御モード時には、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21aは、受け取った冷凍機電力データを推定熱需要量算出部22aに出力する。一方、学習モード時には、データ収集部21aは、空調設備4に設置された冷水還温度センサ6から冷水還温度データ、および、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21aは、受け取った冷水還温度データを実効熱需要量算出部26に出力し、受け取った冷凍機電力データを換算関数導出部27に出力する。
実効熱需要量算出部26は、学習モード時における空調設備4の実際の熱需要の値(実効熱需要量)を算出するものである。具体的には、実効熱需要量算出部26は、データ収集部21aから冷水還温度データを受け取り、記憶部12aから機器設定値32を読み出す。そして、実効熱需要量算出部26は、受け取った冷水還温度データが示す冷水還温度と、読み出した機器設定値32が示す予め設定された冷凍機43の設定温度および冷水ポンプ44の設定流量とに基づいて、学習モード時における空調設備4の実効熱需要量を算出する。より詳細には、実効熱需要量算出部26は、設定温度(すなわち、冷水往温度)と冷水還温度との差分値に設定流量(すなわち、冷水流量)を乗算して実効熱需要量を算出する。実効熱需要量算出部26は、算出した実効熱需要量を換算関数導出部27に出力する。なお、実効熱需要量算出部26は、冷水往還温度差および冷水流量に加え、さらに、冷水の比重および冷水の比熱等を考慮して、実効熱需要量を算出してもよい。
換算関数導出部27は、学習モード時における空調設備4の実効熱需要量と、冷凍機43の消費電力との対応関係を表す関数を換算関数31として導出するものである。具体的には、換算関数導出部27は、データ収集部21aから冷凍機電力データを受け取り、実効熱需要量算出部26から実効熱需要量を受け取る。そして、換算関数導出部27は、受け取った実効熱需要量と、受け取った冷凍機電力データが示す冷凍機43の消費電力との対応関係を表す関数を導出する。換算関数導出部27は、導出した関数を換算関数31として記憶部12aに格納する。
推定熱需要量算出部22aは、空調設備4の熱需要量を推定するものである。具体的には、推定熱需要量算出部22aは、データ収集部21から冷凍機電力データを受け取り、記憶部12から換算関数31、すなわち、換算関数導出部27が導出した関数を読み出す。そして、推定熱需要量算出部22aは、読み出した関数を用いて、受け取った冷凍機電力データが示す冷凍機43の消費電力に対する値を推定熱需要量として算出する。推定熱需要量算出部22aは、算出した推定熱需要量を表示制御部23および設備制御部24に出力する。換言すると、推定熱需要量算出部22は、換算関数導出部27が導出した関数を用いて、冷凍機電力データが示す冷凍機43の消費電力から推定熱需要量を算出する。
本実施形態に係る設備制御部24は、前記実施形態1において説明した処理に加え、推定熱需要量および冷水還温度に基づいて、空調設備4の各機器を制御してもよい。例えば、設備制御部24は、空調設備4の熱需要および冷水往還温度差に対する最適な冷水流量を示す最適冷水流量情報を参照して、推定熱需要量および冷水往還温度差に対する最適な冷水流量を特定し、特定した冷水流量の値に冷水ポンプ44の設定流量を設定してもよい。なお、前記最適冷水流量情報は、空調設備4の熱需要と、冷水往還温度差とが対応付けられたテーブルであってよい。また、設備制御部24は、冷水還温度データが示す冷水還温度および冷凍機43の設定温度から冷水往還温度差を算出する。
次に、本実施形態に係る制御装置1aの学習処理について図10に基づいて説明する。図10は、実施形態2に係る制御装置1aの学習処理の一例を示すフローチャートである。
次に、本実施形態の一実施例について説明する。
本発明の他の実施形態(実施形態3)について図12から図14に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施形態1および実施形態2において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係る設備制御システムの概要について、図12に基づいて説明する。図12は、実施形態3に係る設備制御システム9bの構成の一例を示すブロック図である。
制御装置1bは、学習により事前に換算関数31を導出し、導出した換算関数を用いて空調設備4の熱需要量を推定し、推定した熱需要量に基づいて空調設備4を制御するものである。制御装置1bの構成および機能の詳細については後述する。
冷水ポンプ電力センサ7は、空調設備4の冷水ポンプ44の消費電力を測定するセンサである。空調設備4が複数の冷水ポンプ44を備えている場合、冷水ポンプ電力センサ7は、複数の冷水ポンプ44のそれぞれの消費電力を測定する。冷水ポンプ電力センサ7は、測定した冷水ポンプ44の消費電力を示す冷水ポンプ電力データ(流体ポンプ電力データ)を制御装置1bに送信する。
次に、本実施形態に係る制御装置1bの構成について、図13に基づいて説明する。図13は、実施形態3に係る制御装置1bの要部構成の一例を示すブロック図である。図13に示すように、制御装置1bは、実施形態2に係る制御装置1aと比較して、制御部11aに代えて制御部11bを備えている。
本実施形態では、制御部11bは、実施形態2に係る制御部11aと比較して、データ収集部21aおよび実効熱需要量算出部26に代えてデータ収集部21bおよび実効熱需要量算出部26bを備え、さらに、冷水流量推定部(流量推定部)28を備える構成である。
データ収集部21bは、空調設備4の各機器に設置されたセンサから送信されるセンサデータを収集するものである。具体的には、データ収集部21bは、制御モード時には、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21bは、受け取った冷凍機電力データを推定熱需要量算出部22aに出力する。一方、学習モード時には、データ収集部21bは、空調設備4の冷水ポンプ44に設置された冷水ポンプ電力センサ7から冷水ポンプ電力データ、空調設備4に設置された冷水還温度センサ6から冷水還温度データ、および、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21bは、受け取った冷水ポンプ電力データを冷水流量推定部28に出力し、受け取った冷水還温度データを実効熱需要量算出部26bに出力し、受け取った冷凍機電力データを換算関数導出部27に出力する。
冷水流量推定部28は、冷水流量を推定するものである。具体的には、冷水流量推定部28は、データ収集部21bから冷水ポンプ電力データを受け取り、受け取った冷水ポンプ電力データが示す冷水ポンプ44の消費電力に基づいて、冷水流量を推定する。冷水流量推定部28は、推定した冷水流量(推定流量)を実効熱需要量算出部26bに出力する。
実効熱需要量算出部26bは、学習モード時における空調設備4の実際の熱需要の値(実効熱需要量)を算出するものである。具体的には、実効熱需要量算出部26bは、データ収集部21aから冷水還温度データを受け取り、記憶部12aから機器設定値32を読み出し、冷水流量推定部28から冷水ポンプ44の推定流量を受け取る。そして、実効熱需要量算出部26bは、受け取った冷水還温度データが示す冷水還温度と、読み出した機器設定値32が示す予め設定された冷凍機43の設定温度と、受け取った推定流量とに基づいて、学習モード時における空調設備4の実効熱需要量を算出する。より詳細には、実効熱需要量算出部26bは、設定温度(すなわち、冷水往温度)と冷水還温度との差分値に推定流量を乗算して実効熱需要量を算出する。実効熱需要量算出部26bは、算出した実効熱需要量を換算関数導出部27に出力する。
次に、本実施形態に係る制御装置1bの学習処理について図14に基づいて説明する。図14は、実施形態3に係る制御装置1bの学習処理の一例を示すフローチャートである。
本発明の他の実施形態(実施形態4)について図15に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施形態1において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係る制御装置1cの構成について、図15に基づいて説明する。図15は、実施形態4に係る制御装置1cの要部構成の一例を示すブロック図である。図15に示すように、制御装置1cは、実施形態1に係る制御装置1と比較して、制御部11に代えて制御部11cを備えている。
本実施形態では、制御部11cは、実施形態1に係る制御部11と比較して、推定熱需要量算出部22および表示制御部23に代えて、推定熱需要量算出部22cおよび表示制御部23cを備え、さらに、原単位評価部29を備える構成である。
推定熱需要量算出部22cは、空調設備4の熱需要量を推定するものである。推定熱需要量算出部22cは、算出した推定熱需要量を表示制御部23および設備制御部24に加え、原単位評価部29にも出力する。
原単位評価部29は、推定熱需要量に基づいて空調設備の原単位を評価し、その評価結果を出力するものである。具体的には、原単位評価部29は、推定熱需要量算出部22cから推定熱需要量を受け取り、受け取った推定熱需要量を、空調設備が空調を行う空間の延べ床面積で除算して原単位を算出する。そして、原単位評価部29は、算出した原単位と、同じ空調設備4の過去の原単位、または、他の空調設備(他の場所に設置されている同種の空調設備等)の原単位とを比較する。原単位評価部29は、比較結果を表示制御部23cに出力する。
表示制御部23は、表示部14に画像または文字等を表示させるものである。具体的には、表示制御部23は、原単位評価部29から比較結果(判定結果)を受け取り、受け取った比較結果に基づく画像等を表示部14に表示させる。
本発明の他の実施形態(実施形態5)について図16に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施形態1において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係る制御装置1dの構成について、図16に基づいて説明する。図16は、実施形態5に係る制御装置1dの要部構成の一例を示すブロック図である。図16に示すように、制御装置1dは、熱需要推定装置100および設備制御装置200を備える。
図16に示すように、熱需要推定装置100は、制御部110、記憶部120、通信部130、表示部140および操作部150を備える。
図16に示すように、設備制御装置200は、制御部210、記憶部220および通信部230を備える。
本発明の他の実施形態(実施形態6)について図17から図19に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施形態1〜3において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係る設備制御システムの概要について、図17に基づいて説明する。図17は、実施形態6に係る設備制御システム9eの構成の一例を示すブロック図である。
制御装置1eは、学習により事前に換算関数31を導出し、導出した換算関数を用いて空調設備4の熱需要量を推定し、推定した熱需要量に基づいて空調設備4の冷水ポンプ44以外の機器を制御するものである。制御装置1eの構成および機能の詳細については後述する。
冷水還温度センサ6eは、冷水還温度センサ6と同じ機能を有し、空気調和機45から冷凍機43に戻ってくる冷水の温度(冷水還温度)を測定するセンサである。冷水還温度センサ6eは、測定した冷水還温度を示す冷水還温度データを制御装置1eおよび冷水ポンプ制御装置46に送信する。
冷水往温度センサ8は、冷凍機43から空気調和機45に供給される冷水の温度(冷水往温度)を測定するセンサである。空調設備4が複数の冷凍機43を備えている場合、冷水往温度センサ8は、複数の冷凍機43のそれぞれの冷水往温度を測定する。冷水往温度センサ8は、測定した冷水往温度を示す冷水往温度データ(流体往温度データ)を制御装置1eおよび冷水ポンプ制御装置に送信する。
冷水ポンプ制御装置46は、空調設備4に含まれる冷水ポンプ44の稼働台数および各冷水ポンプ44の出力(稼働率)を制御して、冷水流量を制御するものである。具体的には、冷水ポンプ制御装置46は、冷水還温度センサ6eおよび冷水往温度センサ8から冷水還温度データおよび冷水往温度データを受け取り、冷水還温度データが示す冷水還温度と冷水往温度データが示す冷水往温度との差分である冷水往還温度差を算出する。そして、冷水ポンプ制御装置46は、所定のアルゴリズムを用いて、算出した冷水往還温度差から冷水ポンプ44の稼働台数および各冷水ポンプ44の出力を決定し、決定した稼働台数および出力で冷水ポンプ44が動作するように、冷水ポンプ44を制御する。冷水ポンプ制御装置46は、冷水ポンプ44が定格値で動作すると仮定することにより、冷水ポンプ44が決定した稼働台数および出力で動作した場合の冷水流量に制御することができる。
次に、本実施形態に係る制御装置1eの構成について、図19に基づいて説明する。図19は、実施形態6に係る制御装置1eの要部構成の一例を示すブロック図である。図19に示すように、制御装置1eは、実施形態3に係る制御装置1bと比較して、制御部11b、記憶部12aに代えて、それぞれ制御部11e、記憶部12eを備えている。
記憶部12eは、実施形態3に係る記憶部12aと比較して、さらに、冷水ポンプ出力制御情報33を格納している。冷水ポンプ出力制御情報33は、冷水ポンプ制御装置46の記憶部に格納されている冷水ポンプ出力制御情報と同一のものである。換言すると、本実施形態では、冷水ポンプ制御装置46が使用する前記所定のアルゴリズムが記憶部12eに格納されていればよい。前記所定のアルゴリズムとは、冷水往還温度差から冷水ポンプ44の稼働台数および各冷水ポンプ44を決定するためのアルゴリズムである。
本実施形態では、制御部11eは、実施形態3に係る制御部11bと比較して、データ収集部21b、設備制御部24、実効熱需要量算出部26b、冷水流量推定部28に代えて、それぞれデータ収集部(取得部)21e、設備制御部(制御部)24e、実効熱需要量算出部26e、冷水流量推定部(流量推定部)28eを備える構成である。
データ収集部21eは、空調設備4の各機器に設置されたセンサから送信されるセンサデータを収集するものである。具体的には、データ収集部21eは、制御モード時には、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21eは、受け取った冷凍機電力データを推定熱需要量算出部22aに出力する。一方、学習モード時には、データ収集部21eは、空調設備4に設置された冷水還温度センサ6eから冷水還温度データ、空調設備4に設置された冷水往温度センサ8から冷水往温度データ、および、空調設備4の冷凍機43に設置された冷凍機電力センサ5から冷凍機電力データを受け取る。データ収集部21eは、受け取った冷水還温度データおよび冷水往温度データを冷水流量推定部28eおよび実効熱需要量算出部26eに出力し、受け取った冷凍機電力データを換算関数導出部27に出力する。
冷水流量推定部28eは、冷水往還温度差に基づいて冷水流量を推定するものである。具体的には、冷水流量推定部28eは、データ収集部21eから冷水還温度データおよび冷水往温度データを受け取り、冷水還温度データが示す冷水還温度と冷水往温度データが示す冷水往温度との差分である冷水往還温度差を算出する。そして、冷水流量推定部28eは、冷水ポンプ制御装置46が使用するアルゴリズムと同じアルゴリズムを記憶部12eから読み出し、読み出したアルゴリズムに基づいて、算出した冷水往還温度差から冷水流量を推定する。冷水流量推定部28eは、推定した冷水流量(推定流量)を実効熱需要量算出部26eに出力する。
実効熱需要量算出部26eは、学習モード時における空調設備4の実際の熱需要の値(実効熱需要量)を算出するものである。具体的には、実効熱需要量算出部26bは、データ収集部21eから冷水還温度データおよび冷水往温度データを受け取り、冷水流量推定部28eから冷水ポンプ44の推定流量を受け取る。そして、実効熱需要量算出部26eは、受け取った冷水還温度データが示す冷水還温度と、受け取った冷水往温度データが示す冷水往温度と、受け取った推定流量とに基づいて、学習モード時における空調設備4の実効熱需要量を算出する。より詳細には、実効熱需要量算出部26eは、冷水往温度と冷水還温度との差分値に推定流量を乗算して実効熱需要量を算出する。実効熱需要量算出部26eは、算出した実効熱需要量を換算関数導出部27に出力する。
設備制御部24eは、空調設備4の冷水ポンプ44以外の各機器を制御するものである。すなわち、設備制御部24eは、空調設備4の冷却塔41、冷却水ポンプ42、冷凍機43および空気調和機45を制御する。
制御装置1、1a、1b、1cおよび1dの制御ブロック(特に制御部11、11a、11b、11c、110および210)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
4 空調設備
5 冷凍機電力センサ
6 冷水還温度センサ
7 冷水ポンプ電力センサ
8 冷水往温度センサ
9 設備制御システム
21、21a、21b、21e データ収集部(取得部)
22、22a、22c 推定熱需要量算出部(出力部)
23、23c 表示制御部(出力部)
24、24e 設備制御部(制御部)
26、26b、26e 実効熱需要量算出部
27 換算関数導出部(関数導出部)
28、28e 冷水流量推定部(流量推定部)
43 冷凍機(熱交換機)
100 熱需要推定装置
200 設備制御装置
Claims (15)
- 熱交換機を備えた空調設備の熱需要を推定する熱需要推定装置であって、
前記熱交換機の消費電力を測定するセンサから熱交換機電力データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力から前記熱需要の推定値である推定熱需要量を算出する推定熱需要量算出部と、
前記推定熱需要量算出部が算出した推定熱需要量を出力する出力部と、を備えることを特徴とする熱需要推定装置。 - 前記取得部は、前記熱交換機が供給する流体の還温度を測定するセンサから流体還温度データをさらに取得し、
前記取得部が取得した流体還温度データが示す前記流体の還温度と、前記空調設備において予め設定された前記流体の往温度および前記流体の流量とに基づいて、学習時における実際の前記熱需要の値である実効熱需要量を算出する実効熱需要量算出部と、
前記実効熱需要量算出部が算出した実効熱需要量と、前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力との関係を表す関数を導出する関数導出部と、をさらに備え、
前記推定熱需要量算出部は、前記関数導出部が導出した関数を用いて、前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力から前記推定熱需要量を算出することを特徴とする請求項1に記載の熱需要推定装置。 - 前記推定熱需要量算出部は、前記取得部が取得した熱交換器電力データが示す熱交換器の消費電力に予め定められた熱交換器効率を乗算して前記推定熱需要量を算出することを特徴とする請求項1に記載の熱需要推定装置。
- 前記取得部は、前記熱交換機が供給する流体の還温度を測定するセンサから流体還温度データ、および、前記流体を循環させる流体ポンプの消費電力を測定するセンサから流体ポンプ電力データをさらに取得し、
前記取得部が取得した流体ポンプ電力データが示す流体ポンプの消費電力に基づいて前記流体の流量を推定する流量推定部と、
前記取得部が取得した流体還温度データが示す前記流体の還温度と、前記空調設備において予め設定された前記流体の往温度と、前記流量推定部が推定した前記流体の流量とに基づいて、学習時における実際の前記熱需要の値である実効熱需要量を算出する実効熱需要量算出部と、
前記実効熱需要量算出部が算出した実効熱需要量と、前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力との関係を表す関数を導出する関数導出部と、をさらに備え、
前記推定熱需要量算出部は、前記関数導出部が導出した関数を用いて、前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力から前記推定熱需要量を算出することを特徴とする請求項1に記載の熱需要推定装置。 - 前記取得部は、前記熱交換機が供給する流体の還温度を測定するセンサから流体還温度データ、および、前記熱交換機が供給する流体の往温度を測定するセンサから流体往温度データをさらに取得し、
前記取得部が取得した流体還温度データが示す前記流体の還温度と、前記取得部が取得した流体往温度データが示す前記流体の往温度との差分である前記流体の往還温度差に基づいて前記流体の流量を推定する流量推定部と、
前記取得部が取得した流体還温度データが示す前記流体の還温度と、前記取得部が取得した流体往温度データが示す前記流体の往温度と、前記流量推定部が推定した前記流体の流量とに基づいて、学習時における実際の前記熱需要の値である実効熱需要量を算出する実効熱需要量算出部と、
前記実効熱需要量算出部が算出した実効熱需要量と、前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力との関係を表す関数を導出する関数導出部と、をさらに備え、
前記推定熱需要量算出部は、前記関数導出部が導出した関数を用いて、前記取得部が取得した熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力から前記推定熱需要量を算出することを特徴とする請求項1に記載の熱需要推定装置。 - 前記出力部は、前記推定熱需要量算出部が算出した推定熱需要量を表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の熱需要推定装置。
- 前記請求項1〜6の何れか1項に記載の熱需要推定装置が推定した推定熱需要量に基づいて、前記空調設備を制御する制御部を備えることを特徴とする設備制御装置。
- 前記制御部は、前記熱需要推定装置が推定した推定熱需要量と、前記熱交換機1台当たりの定格熱量とに基づいて、前記熱交換機の稼働台数を決定することを特徴とする請求項7に記載の設備制御装置。
- 前記制御部は、前記熱需要に対する最適な流体往温度を示す最適流体往温度情報を参照して、前記熱需要推定装置が推定した推定熱需要量に対する最適な流体往温度を、前記熱交換機が供給する流体の設定温度として設定することを特徴とする請求項7に記載の設備制御装置。
- 前記請求項1〜6の何れか1項に記載の熱需要推定装置と、
前記請求項7〜9の何れか1項に記載の設備制御装置と、
前記熱交換機の消費電力を測定するセンサと、を備えることを特徴とする設備制御システム。 - 熱交換機を備えた空調設備の熱需要を推定する熱需要推定方法であって、
前記熱交換機の消費電力を測定するセンサから熱交換機電力データを取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された熱交換機電力データが示す熱交換機の消費電力から前記熱需要の推定値である推定熱需要量を算出する推定熱需要量算出ステップと、
前記推定熱需要量算出ステップにおいて算出された推定熱需要量を出力する出力ステップと、を含むことを特徴とする熱需要推定方法。 - 空調設備を制御する設備制御方法であって、
前記請求項11に記載の熱需要推定方法により推定された推定熱需要量に基づいて、前記空調設備を制御する制御ステップを含むことを特徴とする設備制御方法。 - 請求項1〜6の何れか1項に記載の熱需要推定装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、コンピュータを前記各部として機能させるための制御プログラム。
- 請求項7〜9の何れか1項に記載の設備制御装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、コンピュータを前記各部として機能させるための制御プログラム。
- 請求項13または14に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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