JP7203946B2 - 空調管理装置、空調管理システム、空調管理方法及びプログラム - Google Patents

空調管理装置、空調管理システム、空調管理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、空調管理装置、空調管理システム、空調管理方法及びプログラムに関する。
空調に係るコストは、ビル費用の40%程度を占めるため、空調についての省コストが求められている。省コストの観点から、特許文献1には、複数の空調機を有する空調設備において、少なくとも1台の空調機の送風温度、冷凍機の冷水温度、冷却塔の冷却水温度の設定値を最適化することで、空調設備の消費エネルギー量や運転コストを低くする技術が開示されている。また、特許文献2には、電力負荷及び熱負荷に対するエネルギー消費量に基づいてイニシャルコストとランニングコストを計算し、イニシャルコストとランニングコストの小さい空調システムを決定する技術が開示されている。
特許第3783859号公報 特開2002-215760号公報
空調機は比較的長期間使用され、その間にはメンテナンスやリニューアルといったコストも必要になる。しかしながら、従来は、これらを含めた空調機の総合的なコストが勘案されていなかった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、空調機の運転に関する総合的なコストを低減するための仕組みを提供することを目的とする。
そこで、本発明は、空調機を管理する空調管理装置であって、前記空調機を構成する機器のうち予め設定された機器の運転結果を反映した出力値を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記出力値と、前記空調機に対し予め設定された運転モデルから予測される前記機器の出力値と、に基づいて、前記出力値を取得した時点以降における、前記空調機の運転コストとリニューアルコストとメンテナンスコストとを含む総合コストを推定するコスト推定手段と、前記総合コストに基づいて、1又は2以上の推奨リニューアル時期及び1又は2以上の推奨メンテナンス時期を決定する推奨時期決定手段と、前記コスト推定手段が推定した、前記出力値を取得した時点以降における、前記総合コストに係る情報を出力する出力手段とを有し、前記運転コストとして、リニューアルが行われた場合に、前記リニューアルが行われなかった場合に比べて、前記空調機の運転時間の増加に伴う前記運転コストの増加率が小さくなり、メンテナンスが行われた場合に、前記メンテナンスが行われなかった場合に比べて、前記運転コストの増加率が小さくなるような値が用いられる
本発明によれば、空調機の運転に関する総合的なコストを低減するための仕組みを提供することができる。
空調機管理システムの全体図である。 空調管理装置のハードウェア構成図である。 空調管理装置の機能構成図である。 圧縮機の電流値の時間変化の一例を示す図である。 総合コストの時間変化を模式的に示す図である。 運転制御処理を示すフローチャートである。 推奨時期提示処理を示すフローチャートである。
図1は、空調機管理システムの全体図である。空調機管理システムは、空調機10と、空調管理装置20とを有している。空調機10は、室外機11及び2室内機12が液側接続配管15とガス側接続配管16で接続されて閉回路を構成している。この閉回路の中には冷媒が封入されており、冷媒が循環することで冷凍サイクルが実現される。室内機12は、利用部(各室内)200に設けられているものとする。
まず、室外機11の構成について説明する。室外機11には、インバータにより回転周波数を可変できる圧縮機111、四方弁(可逆弁)112、室外空気と熱交換を行う室外熱交換器113、室外熱交換器113の冷媒流量を調整するために電子膨張弁などで構成された室外膨張弁114、過冷却熱交換器115、受液器116、アキュムレータ117などが配管接続されて設けられている。室外熱交換器113の近傍には、室外熱交換器113に送風するための室外ファン118が設けられている。また、室外機11には、冷媒の一部を分岐させて過冷却熱交換器115を通過させた後、圧縮機111の吸込側に戻すためのバイパス回路が設けられており、このバイパス回路には室外バイパス膨張弁119が設けられている。
室外機11には、さらに、圧縮機111の周波数を操作するインバータ圧縮機周波数操作器120、室外ファン118の送風能力を操作する室外ファン送風能力操作器121、室外膨張弁114の開度を操作する室外膨張弁開度操作器122、室外バイパス膨張弁119の開度を操作する室外バイパス膨張弁操作器123、四方弁112を操作する四方弁操作器124が設けられている。
室外機11には、また圧縮機吸入温度検知器125、圧縮機吐出温度検知器126、過冷却熱交換器出口温度検知器127、室外熱交換器液温度検知器128、室外気温を検知する室外気温検知器129、圧縮機111への吸入圧力を検知する圧縮機吸入圧力検知器130、圧縮機111の吐出圧力を検知する圧縮機吐出圧力検知器131が設けられている。室外機11には、また圧縮機111の電流値を検出する検出部132が設けられている。室外機11にはまた、室外機11の各部を制御する制御部134が設けられている。
次に、室内機12の構成について説明する。室内機12においては、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器140、室内熱交換器140の冷媒流量を調整するために電子膨張弁などで構成された室内膨張弁141が順次配管で接続されている。室内熱交換器140の近傍には、室内熱交換器140に送風するための室内ファン142が設けられている。
室内機12には、さらに、室内ファン142の送風能力を操作する室内ファン送風能力操作器143、室内膨張弁141の開度を操作する室内膨張弁開度操作器144、室内(利用部)温度を検知する室内機吸込温度検知器145、室内(利用部)への吹出空気温度を検知する室内機吹出温度検知器146が設けられている。さらに、利用部200には、室内の温度設定値を記憶し、好みの室温に設定するための利用部温度設定器(リモコン等)147が設けられている。さらに、室内機12には、室内機12の各部を制御する制御部148が設けられている。室内機12の制御部148及び室外機11の制御部134は、いずれも空調管理装置20と接続している。
除霜運転の制御や除霜開始判定等、冷媒側、つまり冷凍サイクルを管理するための運転判断は制御部134にて行う。一方で、空調管理装置20は、例えば、暖房運転開始時における予熱運転の要否判定、予熱運転の制御等、空気側、つまり利用部に対してどの様な運転が良いかという判断を行う。さらに、本実施形態の空調管理装置20は、空調機10の推奨リニューアル時期及び推奨メンテナンス時期を推定し、これを管理者等に提示する。ここで、推奨リニューアル時期及び推奨メンテナンス時期とは、それぞれ省コストの観点から予測される最適なリニューアル時期及びメンテナンス時期である。以下、推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期を適宜まとめて、推奨時期と称するものとする。また、空調管理装置20が、推奨時期を求める処理を推奨時期推定処理と称するものとする。
図2は、空調管理装置20のハードウェア構成図である。空調管理装置20は、情報処理装置であり、室外機11及び室内機12と通信可能に接続されている。なお、室外機11及び室内機12と、空調管理装置20と、の間の通信は無線でも有線でもよい。
空調管理装置20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD204と、表示部205と、入力部206と、通信部207とを有している。CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラムを読み出して各種処理を実行する。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD204は、各種データや各種プログラム等を記憶する。表示部205は、各種情報を表示する。入力部206は、キーボードやマウスを有し、ユーザによる各種操作を受け付ける。通信部207は、室外機11及び室内機12等の外部装置との通信を行う。
なお、後述する空調管理装置20の機能や処理は、CPU201がROM202又はHDD204に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することにより実現されるものである。また、他の例としては、空調管理装置20の機能や処理の少なくとも一部は、例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させることにより実現してもよい。また、他の例としては、空調管理装置20の機能や処理の少なくとも一部は、ハードウェア回路を用いて実現してもよい。
図3は、空調管理装置20の機能構成図である。空調管理装置20は、通信制御部301と、受付部302と、運転制御部303と、劣化率推定部304と、推奨時期決定部305と、表示処理部306と、を有している。
通信制御部301は、室外機11の制御部134及び室内機12の制御部148との間で各種データのやり取りを行う。通信制御部301は、例えば、室外機11の圧縮機111の検出部132により検知された電流値を取得する。通信制御部301は、また圧縮機111等の運転制御のための信号を出力する。
受付部302は、ユーザ操作に応じた指示等を受け付ける。受付部302は、例えば、天気予報に関する情報を受け付ける。なお、空調管理装置20は、インターネット等のネットワークに接続されており、ネットワークを介して適宜天気予報に関する情報を取得するものとしてもよい。
運転制御部303は、室外機11の最適制御を求め、通信制御部301を介して、最適制御に応じた運転制御のための信号を室外機11に出力する。以下において、圧縮機111に係る最適制御について詳述する。
まず、空調場の室温モデルを(式1)とする。
Figure 0007203946000001
ここで、tは時刻[s]、Tiは室温[℃]、Taは外気温度[℃]、Qは空調機能力[kW]、Cは部屋の熱容量[kJ/K]、Kは部屋の熱通過率[kW/K]である。一般に室温は空間的な広がりを持つ分布定数系であるので偏微分方程式で記述されるが、計測の問題や負荷計算の軽減を考慮して室温を代表点で表し、常微分方程式で表す事とした。基本的に室温は、室内機の吸込み温度で代表させる。また部屋の内部負荷は外部からの負荷と切り分けする必要が無いとし省略した。
次に最適制御を求める際の制御規範Jを(式2)で表すものとする。
Figure 0007203946000002
ここで、Tsは設定温度、Wは空調機の消費電力である。tは制御終端時刻、m、nは重み係数を表す。(式2)の制御規範Jは、制御偏差[T(t)-T]を小さくしたい時、起動時の応答を良くして消費電力Wが大きくなるトレードオフのシステムにおいて、互いの二乗和を最小化することで、どちらも小さくなるよう抑制するという考えを示している。このとき、(式3)に示すように、空調機能力Qと消費電力Wを、圧縮機回転数rに対する静的な一次式で近似する。ここで、定数q、q、w、wは既知とする。
Figure 0007203946000003
本来、パッケージエアコンの空調機能力は動特性を持ち、かつ安定後の特性も(式3)のような一次式ではなく、二次式以上で近似される形であるが、今回は最適解を解く上での隘路となる事を避けるため、静特性の一次式とした。
(式1)~(式3)は、準標準的な最適制御問題となるため解を持つ。以下にBellmanの動的計画法による解の導出を説明する。先ず(式1)と(式2)において変数を出来るだけ同じ形に対応させるため、(式4)に示すようにΔT(t)を定義する。
Figure 0007203946000004
(式1)及び(式2)に、(式3)及び(式4)を代入すると、(式5)及び(式6)が得られる。
Figure 0007203946000005
次に、(式6)に対し、最小コスト汎関数Vを(式7)で定義する。
Figure 0007203946000006
さらに、(式7)の両辺をΔtで除算し、Δt→0の極限操作を行うことで、(式8)に示すBellman方程式を得る。
Figure 0007203946000007
ここで右辺を圧縮機回転数rに関して偏微分し、最小となる条件は、(式9)となる。
Figure 0007203946000008
したがって、(式9)を満たすr(t)が最適圧縮機回転数である。最適圧縮機回転数をr(t)で表すと、(式10)が得られる。
Figure 0007203946000009
(式10)によって、(式8)に示すBellman方程式の右辺を最小化できるので、(式10)を(式8)に代入して整理すると(式11)が得られる。
Figure 0007203946000010
ここで、(式11)の解をΠ(t)、α(t)、β(t)を用いて、(式12)のように仮定する。
Figure 0007203946000011
(式12)をΔTで偏微分すると(式13)が得られる。
Figure 0007203946000012
(式13)を(式11)に代入することで(式14)を得る。ここで、(・)は時間微分を表す。
Figure 0007203946000013
ここで制御終端時刻t=∞の定常解を考えると、(式15)となる。
Figure 0007203946000014
したがって、定常解をそれぞれ
Figure 0007203946000015
で表すと、(式16)が(式14)の十分条件となる。
Figure 0007203946000016
(式16)を解くことで、(式17)が得られる。
Figure 0007203946000017
以上より、(式17)と、(式13)を(式10)に代入することで得られるr(t)が最適値r(t)として得られる。r(t)は、(式18)のように表される。
Figure 0007203946000018
ここで、K 、K はフィードバック係数、vは制御係数であり、(式19)のように表される。
Figure 0007203946000019
上記においては、説明の便宜上劣化を考慮しない場合の空調場の室内モデル(式1)を基準とした場合の最適制御について説明した。ただし、実際には、空調機10はその使用により次第に劣化していくことから、劣化率を考慮する必要がある。劣化率をd(t)と定義することで、室内モデルは(式20)のように表される。
Figure 0007203946000020
本実施形態の運転制御部303は、(式20)から得られる最適制御r(t)を行うよう、圧縮機111を制御する。さらに、運転制御部303は、例えば、15分毎というように定期的に、(式20)に空調機能力Q(t)を入力することで、熱容量C及び熱通過率Kを予測し、これを反映して最適制御を更新することで、最適制御を継続する。運転制御部303は、運転制御に必要な情報として、通信制御部301を介して、室外機11から外気温度を取得し、室内機12から室内温度を取得する。運転制御部303はまた、後述の劣化率推定部304から劣化率d(t)を取得する。運転制御部303はまた、受付部302を介して将来の天気予報に関する情報を取得する。なお、天気予報に関する情報は、外気温度T(t)として用いられる。
劣化率推定部304は、室外機11の劣化率を推定する。なお、劣化率は、室外機11の運転モデルとの差分に応じて定まる値である。ここで、運転モデルは、室外機11の性能や設置環境等から予測されるものである。運転モデルは、劣化率推定部304に予め設定されているものとする。本実施形態の劣化率推定部304は、実際に測定された圧縮機111の電流値と運転モデルから求まる圧縮機111の電流値の予測値との差分に基づいて、室外機11の劣化率を推定する。具体的には、劣化率推定部304は、通信制御部301を介して室外機11から、圧縮機111の電流値を取得する。そして、劣化率推定部304は、運転モデルから想定される圧縮機111の電流値の予測値と、実際に測定された圧縮機111の電流値とに基づいて、室外機11の劣化率を推定する。なお、劣化率推定部304は、劣化率の推定には、電流値の測定値と予測値の差分から劣化率を得るような関数を用いるものとする。なお、関数は予めHDD204等に記憶されているものとする。また、他の例としては、HDD204等に電流値の測定値と予測値の差分かと劣化率とを対応付けた対応テーブルが記憶されており、劣化率推定部304は、この対応テーブルを参照することで劣化率を推定してもよい。
図4は、圧縮機111の電流値の時間変化の一例を示す図である。図4に示すグラフの横軸は、年月を示している。縦軸は、圧縮機111の電流値の予測値に対する、検出された電流値(実測値)の割合を示している。ここで、予測値は、運転モデルから予測される値である。図4の例では、2016年7月から、電流値の割合が急激に増加していることがわかる。これは、圧縮機111の劣化に起因している。その後、2016年12月に部品交換を行うと、図4に示すように、その後、再び電流値の割合は100%前後に戻る。このように、圧縮機111の電流値は、劣化に起因して運転モデルから予測される予測値から大きく外れるため、圧縮機111の電流値に基づいて、劣化率を推定することができる。また力率を用いて電流値から消費電力量が分かるので、運転コストは電流値から推定出来る。
なお、劣化率推定部304は、空調機10の劣化率を推定すればよく、そのために参照する機器及びその出力値は実施形態に限定されるものではない。他の例としては、劣化率推定部304は、室内機12における空気の吹出温度と室内熱交換器140の運転量とに基づいて、空調機10の劣化率を推定することとしてもよい。室内熱交換器140あるいはその前に設置されているフィルタが詰まってくると空気の循環流量が小さくなる。このため、暖房時には、室内熱交換器140に同じ冷媒量が循環している場合でも、検知される温度差は、予測される温度差よりも高い温度になる。ここで、温度差は、吹出温度(室内機吹出温度検知器146の検知温度)と吸込温度(室内機吸込温度検知器145の検知温度)の温度差である。そのため、室内熱交換器140のあるべき温度差から想定される「温度差の差分」に基づいて、劣化率を推定することができる。ただし、これは、圧縮機111の回転数と室内膨張弁141の開度から、室内熱交換器140に流入する冷媒が規定値に基づいている事を前提とした場合である。冷媒量が異なる場合は、あるべき温度差は冷媒量に比例して修正される。この場合、劣化率推定部304は、通信制御部301を介して、室内機12から、室内熱交換器140の制御情報と、吹出空気温度を取得する。
また、劣化率推定部304は、空調機10の複数の機器の出力値それぞれから劣化率を求め、これらに基づいて、空調機10の劣化率を総合的に判断してもよい。このように、劣化率推定部304は、予め設定された機器の運転結果を反映した出力値を取得し、この出力値に基づいて劣化率を推定すればよく、そのための具体的な処理は実施形態に限定されるものではない。
推奨時期決定部305は、運転コスト、リニューアルコスト、メンテナンスコストに基づいて、室外機11の総合コストを推定する。なお、推奨時期決定部305は、さらに劣化率を考慮して総合コストを推定する。具体的には、推奨時期決定部305は、(式21)により、総合コストCを推定する。
Figure 0007203946000021
ここで、CW(t)は、圧縮機111の運転コストである。なお、他の例としては、CW(t)として、圧縮機111に加えて室外ファン118や室内ファン142、制御部134や148の電力から算出される総合的な運転コストを用いてもよい。Mはメンテナンスコスト、Rはリニューアルコストである。k及びΔTは、それぞれメンテナンス回数及びメンテナンス期間幅である。メンテナンス期間幅とは、メンテナンスを行ってから次にメンテナンスを行うまでの期間幅である。n及びΔTは、それぞれリニューアル回数及びリニューアル期間幅である。ここで、リニューアル期間幅とは、リニューアルを行うタイミングから次にリニューアルを行うまでの期間幅である。なお、1回に要するメンテナンスコスト及びリニューアルコストは予め定まる値であり、ユーザ操作等に応じて予め推奨時期決定部305に設定されているものとする。また、tは、室外機11の使用期間の終端時刻である。ここで、使用期間とは、空調機10がその設置環境において使用される長期的な期間のことであり、例えば、10年といった期間である。使用期間の終端時刻tは、ユーザ操作等に応じて予め設定され、HDD204等の記憶部に記憶されているものとする。
(式21)は理解しやすいために連続時間を前提に積分で示した。ただし、コストを判定する時間幅が長く、時間ステップ毎に判定するさまを表現する場合は、積分の部分を積和(Σ)で表しても同様の扱いが出来る。
(式21)における右辺の第1項、第2項及び第3項は、それぞれ使用期間における合計運転コスト、合計メンテナンスコスト及び合計リニューアルコストに相当する。合計運転コストとは、使用期間において要する運転コストの合計値である。また、合計メンテナンスコストは、使用期間において要するメンテナンスコストの合計値である。合計メンテナンスコストは、メンテナンス期間幅及びメンテナンス回数により求まる。例えば、使用期間中に2回メンテナンスを行った場合には、1回当たりのメンテナンスコストにメンテナンス回数2回を乗じた値が使用期間におけるメンテナンスコストとなる。合計リニューアルコストは、合計メンテナンスコストと同様に使用期間において要するリニューアルコストの合計値であり、リニューアル期間幅及びリニューアル回数により求まる。
ここで、(式21)に示される運転コスト、合計メンテナンスコスト及び合計リニューアルコストについて説明する。運転コストは、劣化率に応じて定まり、メンテナンス時期やリニューアル時期も劣化率に応じて定まる値である。さらに、運転コストは、メンテナンス時期やリニューアル時期に応じても変動する。すなわち、(式21)の右辺の第1項、第2項及び第3項で表される、使用期間における運転コスト、合計メンテナンスコスト及び合計リニューアルコストは、いずれも劣化率に依存し、かつ相互に関連して変動する値である。したがって、劣化率推定部304により推定された劣化率は、圧縮機111の電流値を取得した時点以降の運転コスト、合計メンテナンスコスト及び合計リニューアルコストに反映されることになる。ここで、運転コストは、電流値から推察することができる。本実施形態の推奨時期決定部305は、使用期間において総合コストが最小となるようなメンテナンス時期及びリニューアル時期をそれぞれ推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期として決定する。
以下、図5を参照しつつ、推奨時期を決定する処理について詳述する。図5は、総合コストの時間変化を模式的に示す図である。図5に示すグラフの横軸は時間、縦軸は総合コストを示している。図5に示すグラフにおける実線500は、リニューアルを行う場合の総合コストを示し、点線510は、リニューアルを行わない場合の総合コストを示している。いずれの場合も、タイミングt1、t2において、メンテナンスが行われ、メンテナンスコストがかかっている。なお、メンテナンスを行っても、初期状態には戻らないため、各線の傾き、すなわち運転コストの増加率は徐々に大きくなっていく。ただし、メンテナンスを行った場合の運転コストの増加率は、メンテナンスを行わない場合に比べると小さくなる。
実線500の例では、t3においてリニューアルが行われている。このように、リニューアルを行うことで、リニューアルコストはかかるものの、その後の運転コストの増加率は、リニューアルを行わない場合に比べて小さくなる。なお、図示していないが、メンテナンス及びリニューアルのいずれも行わない場合には、メンテナンス及びリニューアルを行う場合に比べて、総合コストが大きくなる。これは、メンテナンス及びリニューアルを行わない場合には、メンテナンスやリニューアルを行う場合に比べて、運転コストの増加率が大きくなるためである。
以上のように、メンテナンス時期やリニューアル時期により、使用期間における総合コストの値が変わってくる。省コストの観点からは、使用期間において総合コストが最小となるのが望ましい。そこで、本実施形態においては、推奨時期決定部305は、総合コストが最小となるようなメンテナンス時期及びリニューアル時期を、それぞれ推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期として決定することとした。
具体的には、推奨時期決定部305は、メンテナンス回数、メンテナンス期間幅、リニューアル回数及びリニューアル期間幅に、これらが取り得る値の組み合わせを入れ、各組合せについてCを計算する。そして、推奨時期決定部305は、得られた複数の総合コストCの最小値を特定し、Cが最小値を取るときの、メンテナンス期間幅及びリニューアル期間幅を特定する。そして推奨時期決定部305は、メンテナンス期間幅及びリニューアル期間幅それぞれからメンテナンス時期及びリニューアル時期を求め、これらをそれぞれ推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期として決定する。
図6は、空調管理装置20による運転制御処理を示すフローチャートである。S600において、運転制御部303は、前述の通り最適制御のための回転数r(t)を求める。次に、S601において、運転制御部303は、最適制御に応じた運転指示を圧縮機111に出力することで、圧縮機111の運転を制御する。その後、運転制御部303は、一定期間が経過するまで待機し、一定時間が経過すると(S602でYES)、処理をS603へ進める。S603において、運転制御部303は、圧縮機111から熱容量C、熱通過率Kといった空調場のパラメータを求める。次に、S604において、運転制御部303は、劣化率推定部304から劣化率を取得する。そして、運転制御部303は、再び処理をS600へ進め、S603、S604において得られたパラメータを用いて、再び最適制御を特定する。運転制御部303は、圧縮機111の稼働中、S600~S604の処理を繰り返す。これにより、圧縮機111は、最適制御を行うことができる。
図7は、空調管理装置20による推奨時期提示処理を示すフローチャートである。S700において、推奨時期決定部305は、処理タイミングか否かを判定する。なお、推奨時期提示処理は、例えば、6か月毎など定期的に行われるものとし、その実行タイミングは推奨時期決定部305に設定されているものとする。なお、処理タイミングは、任意に決定することができ、処理タイミングの間の期間は一定でなくともよい。また、他の例としては、空調管理装置20は、ユーザ操作に応じて開始指示を受け付けた場合に推奨時期提示処理を実行することとしてもよい。
推奨時期決定部305は、処理タイミングであると判定すると(S700でYES)、処理をS701へ進める。S701において、推奨時期決定部305は、劣化率推定部304に劣化率推定を指示する。これに対応し、劣化率推定部304は、通信制御部301を介して、圧縮機111の電流値を取得し、圧縮機111の電流値に基づいて、空調機10の劣化率を推定する。
次に、S702において、推奨時期決定部305は、劣化率推定部304から劣化率を取得し、(式21)の総合コストCが最小となるようなメンテナンス時期及びリニューアル時期を求め、これらをそれぞれ推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期として決定する。次に、S703において、表示処理部306は、推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期を表示部205に表示するよう制御する。以上で、推奨時期提示処理が終了する。なお、表示処理部306は、推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期とともに、または、推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期に変えて、S702で取得された各時期における総合コストCを表示させてもよい。これにより、ユーザは、予算および各時期における総合コストCを考慮して、リニューアル時期を決定することができる。
以上のように、本実施形態に係る空調管理装置20は、空調機10の使用期間を設定し、使用期間における総合コストが最小になるような推奨メンテナンス時期及び推奨リニューアル時期を求めることができる。空調管理装置20は、さらに、これらの時期を表示することで、管理者等に提示することができる。したがって、管理者は、これらの情報に従い、適宜メンテナンスやリニューアルを行うことで、長期的な空調機10の総合コストが小さくなるような運転を行うことができる。
空調機システムは、その運転に応じて劣化していくため、運転コストは劣化に応じて変動していく。また、劣化等に起因して、長期的には、空調機システムのメンテナンスやリニューアルが必要になるが、従来は、故障の頻度や冷え温まりの感覚的な判断でメンテナンスやリニューアルの時期が判断されていた。しかしながら、メンテナンスやリニューアルの時期をいつにするかにより、長期的な空調機のコストが変わってくるため、省コストの観点でメンテナンスやリニューアルの時期を判断する必要がある。
これに対し、本実施形態に係る空調管理システムは、メンテナンスやリニューアルを考慮した長期的な総合コストを推定し、総合コストが小さくなるようなメンテナンス時期やリニューアル時期を最適なメンテナンス時期、リニューアル時期として管理者等に提示することとした。これにより、使用期間に渡る総合的なコストを低減することができる。また、空調機の稼働においても、劣化を考慮した、無理のない最適な運転を実現することができるため、運転コストも低減することができる。すなわち、本実施形態に係る空調管理装置20は、空調機10の運転に関する総合的なコストを低減するための仕組みを提供することができる。
第1の変形例について説明する。空調管理装置20は、推奨時期を管理者等に提示できればよく、そのための具体的な処理は実施形態に限定されるものではない。他の例としては、空調管理装置20が、管理者等が使用する情報処理装置等とネットワークを介して接続されている場合には、管理者等が使用する情報処理装置等に、推奨時期を出力してもよい。また、空調管理装置20がビル管理装置の管理下にあるような場合には、推奨時期をビル管理装置に送信し、ビル管理装置が自装置の表示部に表示してもよい。
第2の変形例について説明する。本実施形態において説明した推奨時期提示処理を行う装置は空調管理装置20に限定されるものではない。他の例としては、上述のように空調管理装置20がビル管理装置の管理下にあるような場合には、推奨時期提示処理の一部をビル管理装置が行ってもよい。このように、推奨時期提示処理は、複数の装置を含んだシステムにおいて、各装置の協働により実現されてもよい。また、他の例としては、推奨時期提示処理はネットワーク上の1又は2以上の装置で構成されたクラウドシステムにより実行されてもよい。さらに、推奨時期提示処理を実現するプログラムはネットワークを介して、または記憶媒体等から読み出されてシステム又は装置に提供されてもよい。そして、システム又は装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行してもよい。
第3の変形例について説明する。本実施形態においては、空調管理装置20は、(式21)を用いて推奨時期を決定する際に、空調機10の使用期間の終端時刻をtとして用いたが、tは、任意の値であってもよい。例えば、空調機10の使用期間に関わらず、空調管理装置20に設定された固定値を用いることとしてもよい。また、他の例としては、管理者等からの入力に応じて設定された値を用いることとしてもよい。これにより、使用期間が定まっていない場合においても、空調管理装置20は、大まかな推奨時期を提示することができる。
第4の変形例について説明する。本実施形態においては、空調管理装置20は、(式21)を用いて、総合コストが最小となるようなメンテナンス時期及びリニューアル時期を求めた。ただし、推奨時期は、総合コストに応じて決定されればよく、そのための具体的な処理は実施形態に限定されるものではない。例えば、空調管理装置20は、総合コストが閾値未満となるようなリニューアル時期を求め、そのうちで最も早いリニューアル時期を推奨リニューアル時期として決定してもよい。また例えば、空調管理装置20は、総合コストが閾値未満となるようなリニューアル時期を求め、そのうちで最も後のリニューアル時期を推奨リニューアル時期として決定してもよい。
第5の変形例について説明する。空調機10の運転において、リニューアルを行わず、メンテナンスだけを行うことを想定している場合も考えられる。このような場合には、推奨時期決定部305は、(式22)に示すような総合コストCT1を、複数のメンテナンス期間それぞれに対して推定することで、推奨メンテナンス時期を決定してもよい。ここで、(式22)は、(式21)の右辺の第3項を省いた式である。すなわち、推奨時期決定部305は、運転コストとメンテナンスコストとを含んだ総合コストに基づいて、推奨メンテナンス時期を決定する。
Figure 0007203946000022
また、空調機10の運転において、メンテナンスを行わず、リニューアルだけを行うことを想定している場合も考えられる。このような場合には、空調管理装置20は、(式23)に示すような総合コストCT2を、複数のリニューアル期間それぞれに対して推定することで、推奨リニューアル時期を決定してもよい。ここで、(式23)は、(式21)の右辺の第2項を省いた式である。すなわち、推奨時期決定部305は、運転コストとリニューアルコストとを含んだ総合コストに基づいて、推奨リニューアル時期を決定する。
Figure 0007203946000023
さらに、表示処理部306は、上記のように(式22)又は(式23)により得られる総合コストCT1,CT2を表示させてもよい。
第6の変形例について説明する。本実施形態においては、推奨時期決定部305は、(式21)において、メンテナンス回数、メンテナンス期間幅、リニューアル回数及びリニューアル期間幅に取り得る値を入れてCを計算することで、Cの最小値を得ることとした。ただし、Cの最小値を求める処理は実施形態に限定されるものではない。他の例としては、推奨時期決定部305は、演算量を低減すべく、まず(式22)によりメンテナンスのみを考慮した場合の総合コストCT1が最小となるような推奨メンテナンス時期を求めることで、(式21)の右辺の第2項を求める。その上で、推奨時期決定部305は、(式21)により最適リニューアル時期を決定してもよい。これにより、演算量を低減することができる。
第7の変形例について説明する。本実施形態においては、推奨時期決定部305は、(式21)において、メンテナンス回数、リニューアル回数等の取り得る値の複数の組み合わせそれぞれに対し総合コストCを算出した。ただし、推奨時期決定部305は、少なくとも一つの組み合わせに対する総合コストCを算出すればよい。この場合には、さらに表示処理部306が、1つの組み合わせに対する総合コストCを表示してもよい。これにより、ユーザは、予算と総合コストとの関係から算出に用いられた時期(メンテナンス時期及びリニューアル時期)が適切か否かを判断することができる。
以上、上述した各実施形態によれば、空調機の運転に関する総合的なコストを低減するための仕組みを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

Claims (10)

  1. 空調機を管理する空調管理装置であって、
    前記空調機を構成する機器のうち予め設定された機器の運転結果を反映した出力値を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記出力値と、前記空調機に対し予め設定された運転モデルから予測される前記機器の出力値と、に基づいて、前記出力値を取得した時点以降における、前記空調機の運転コストとリニューアルコストとメンテナンスコストとを含む総合コストを推定するコスト推定手段と、
    前記総合コストに基づいて、1又は2以上の推奨リニューアル時期及び1又は2以上の推奨メンテナンス時期を決定する推奨時期決定手段と、
    前記コスト推定手段が推定した、前記出力値を取得した時点以降における、前記総合コストに係る情報を出力する出力手段と
    を有し、
    前記運転コストとして、リニューアルが行われた場合に、前記リニューアルが行われなかった場合に比べて、前記空調機の運転時間の増加に伴う前記運転コストの増加率が小さくなり、メンテナンスが行われた場合に、前記メンテナンスが行われなかった場合に比べて、前記運転コストの増加率が小さくなるような値が用いられる空調管理装置。
  2. 前記コスト推定手段は、複数のリニューアル時期と複数のメンテナンス時期の組み合わせそれぞれについて、前記総合コストを推定し、
    前記推奨時期決定手段は、前記コスト推定手段により推定された複数の前記総合コストのうち、最小の前記総合コストに対応するリニューアル時期及びメンテナンス時期をそれぞれ前記推奨リニューアル時期及び前記推奨メンテナンス時期として決定する請求項1に記載の空調管理装置。
  3. 前記コスト推定手段は、リニューアル回数、リニューアル期間幅、メンテナンス回数及びメンテナンス期間幅の組み合わせを異ならせた、各組み合わせについて、前記総合コストを推定し、
    前記推奨時期決定手段は、推定された前記総合コストのうち、最小の前記総合コストに対応するリニューアル時期及び前記メンテナンス時期をそれぞれ前記推奨リニューアル時期及び前記推奨メンテナンス時期として決定する、請求項2に記載の空調管理装置。
  4. 前記取得手段が取得した前記出力値と、前記運転モデルから予測される前記機器の出力値と、に基づいて、前記空調機の劣化率を推定する劣化率推定手段をさらに有し、
    前記コスト推定手段は、前記劣化率に基づいて、前記総合コストを推定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の空調管理装置。
  5. 前記コスト推定手段は、予め設定された期間に対応した前記総合コストを推定することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の空調管理装置。
  6. 前記コスト推定手段は、前記空調機の使用期間に対応した前記総合コストを推定することを特徴とする請求項に記載の空調管理装置。
  7. 前記コスト推定手段は、ユーザ操作に応じて設定された期間に対する前記総合コストを推定することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の空調管理装置。
  8. 空調機を管理する空調管理システムであって、
    前記空調機を構成する機器のうち予め設定された機器の運転結果を反映した出力値を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記出力値と、前記空調機に対し予め設定された運転モデルから予測される前記機器の出力値と、に基づいて、前記出力値を取得した時点以降における、前記空調機の運転コストとリニューアルコストとメンテナンスコストとを含む総合コストを推定するコスト推定手段と、
    前記総合コストに基づいて、1又は2以上の推奨リニューアル時期及び1又は2以上の推奨メンテナンス時期を決定する推奨時期決定手段と、
    前記コスト推定手段が推定した、前記出力値を取得した時点以降における、前記総合コストに係る情報を出力する出力手段と
    を有し、
    前記運転コストとして、リニューアルが行われた場合に、前記リニューアルが行われなかった場合に比べて、前記空調機の運転時間の増加に伴う前記運転コストの増加率が小さくなり、メンテナンスが行われた場合に、前記メンテナンスが行われなかった場合に比べて、前記運転コストの増加率が小さくなるような値が用いられることを特徴とする空調管理システム。
  9. 空調機を管理する空調管理方法であって、
    前記空調機を構成する機器のうち予め設定された機器の運転結果を反映した出力値を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得した前記出力値と、前記空調機に対し予め設定された運転モデルから予測される前記機器の出力値と、に基づいて、前記出力値を取得した時点以降における、前記空調機の運転コストとリニューアルコストとメンテナンスコストとを含む総合コストを推定するコスト推定ステップと、
    前記総合コストに基づいて、1又は2以上の推奨リニューアル時期及び1又は2以上の推奨メンテナンス時期を決定する推奨時期決定ステップと、
    前記コスト推定ステップにおいて推定した、前記出力値を取得した時点以降における、前記総合コストに係る情報を出力する出力ステップと
    を含み、
    前記運転コストとして、リニューアルが行われた場合に、前記リニューアルが行われなかった場合に比べて、前記空調機の運転時間の増加に伴う前記運転コストの増加率が小さくなり、メンテナンスが行われた場合に、前記メンテナンスが行われなかった場合に比べて、前記運転コストの増加率が小さくなるような値が用いられることを特徴とする空調管理方法。
  10. 空調機を管理するコンピュータを、
    前記空調機を構成する機器のうち予め設定された機器の運転結果を反映した出力値を取得する取得手段、
    前記取得手段が取得した前記出力値と、前記空調機に対し予め設定された運転モデルから予測される前記機器の出力値と、に基づいて、前記出力値を取得した時点以降における、前記空調機の運転コストとリニューアルコストとメンテナンスコストとを含む総合コストを推定するコスト推定手段、
    前記総合コストに基づいて、1又は2以上の推奨リニューアル時期及び1又は2以上の推奨メンテナンス時期を決定する推奨時期決定手段、及び
    前記コスト推定手段が推定した、前記出力値を取得した時点以降における、前記総合コストに係る情報を出力する出力手段
    として機能させ、
    前記運転コストとして、リニューアルが行われた場合に、前記リニューアルが行われなかった場合に比べて、前記空調機の運転時間の増加に伴う前記運転コストの増加率が小さくなり、メンテナンスが行われた場合に、前記メンテナンスが行われなかった場合に比べて、前記運転コストの増加率が小さくなるような値が用いられるプログラム。
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