JP2013130384A - 空気調和装置 - Google Patents

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千晶 安本
Takehiko Hiei
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Abstract

【課題】室内で発生しうる熱中症のリスクを考慮して冷房運転を行う。
【解決手段】少なくとも冷房運転を行う空気調和装置(10)であって、外部から受信した気象情報に基づいて所定の対象時間帯における室内の熱中症指数を予測する予測動作と、前記対象時間帯における室内の熱中症指数が所定の上限値以下に保たれるように冷房運転を行うための運転スケジュールを、前記対象時間帯における熱中症指数の予測値に基づいて設定する設定動作と、前記対象時間帯には、前記運転スケジュールに従って冷房運転を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気を調和する空気調和装置に関するものである。
従来より、室内の空気を調和する空調システムが知られている。特許文献1に開示されている空調システムは、いわゆる壁掛け式の空気調和機を備えている。この空気調和機は、室内の壁面に設置される室内ユニットと、室外に設置される室外ユニットとを備えている。室内ユニットと室外ユニットとは、冷媒配管を介して互いに接続され、冷媒回路が構成される。室外ユニットの圧縮機が運転されると、冷媒回路で冷凍サイクルが行われる。例えば暖房時には、圧縮機で圧縮された冷媒が室内ユニット内の熱交換器で空気へ放熱し、室内空気が加熱される。また、冷房時には、膨張弁で減圧された後の冷媒が室内ユニット内の熱交換器で空気から吸熱し、室内空気が冷却される。
特開2010−085076号公報
近年、夏季等において熱中症の発生件数が増大傾向にある。この熱中症は、室外よりも室内での発生率が比較的高く、例えば熱帯夜など、蒸し暑い夜にも発生しうる。したがって、昼又は夜であるかを問わず、室内を熱中症が発生しにくい環境に保つことが求められる。
そのため、冷房能力が比較的高い空気調和機を導入することが考えられるが、一般に、空気調和機が起動してから所望の冷房能力を発揮するまでには時間を要するため、その時間において、在室者は熱中症の危険にさらされることになる。また、室内空気の温度及び湿度が非常に高い状態である場合、外気温度や室内負荷によっては、冷房運転を行っても、室内空気の温度及び湿度がなかなか低下しないことがあり、熱中症が発生するリスクが高いままとなりうる。
特許文献1では、就寝者の心拍数などを検知し、その検知結果に基づいて空気調和機をフィードバック制御することで室内の温度を調節しているが、熱中症が発生するリスクについては考慮されていない。また、フィードバック制御を行うだけでは、上述した理由から、室内を熱中症が発生しにくい環境に保つことが困難である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内で発生しうる熱中症のリスクを考慮して冷房運転を行うことにある。
第1の発明は、少なくとも冷房運転を行う空気調和装置(10)を対象とする。そして、外部から受信した気象情報に基づいて所定の対象時間帯における室内の熱中症指数を予測する予測動作と、前記対象時間帯における室内の熱中症指数が所定の上限値以下に保たれるように冷房運転を行うための運転スケジュールを、前記対象時間帯における熱中症指数の予測値に基づいて設定する設定動作と、前記対象時間帯には、前記運転スケジュールに従って冷房運転を実行するものである。
第1の発明では、空気調和装置(10)は、少なくとも冷房運転を行うものであり、冷房運転に先立って、予測動作と設定動作とを行う。予測動作では、外部から受信した気象情報に基づいて、所定の対象時間帯における室内の熱中症指数が予測される。設定動作では、冷房運転を行うための運転スケジュールが設定される。この運転スケジュールは、予測動作によって予測された、所定の対象時間帯における熱中症指数の予測値に基づいて、その時間帯における室内の熱中症指数が上限値以下に維持されるように設定される。そして、所定の対象時間帯において、この運転スケジュールに従って冷房運転が実行される。
第1の発明では、所定の対象時間帯において、運転スケジュールに従って冷房運転を実行することで、その時間帯における室内の熱中症指数を上限値以下に維持することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記設定動作では、前記対象時間帯に熱中症指数が前記上限値を上回る第1の時間帯が存在する場合、該第1の時間帯の開始時刻よりも前に冷房運転が開始されるように運転スケジュールが設定されるものである。
第2の発明では、運転スケジュールは、熱中症指数の予測対象となった時間帯に、熱中症指数が上限値よりも高くなる第1の時間帯が含まれる場合、第1の時間帯の開始時刻よりも前に冷房運転が開始されるように設定される。
第2の発明では、室内の熱中症指数が上限値よりも高くなる時間帯の開始時刻に、冷房運転を遅れることなく開始することができる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記設定動作では、熱中症指数を前記上限値以下にするために必要な冷房能力が、発揮可能な最大の冷房能力を上回る第2の時間帯が存在する場合、該第2の時間帯の開始時刻よりも早い時刻から該第2の時間帯の終了時刻まで、冷房能力が最大となるように運転スケジュールが設定されるものである。
第3の発明では、熱中症指数を上限値以下にするために必要な冷房能力が、空気調和装置(10)が発揮可能な最大冷房能力を超える第2の時間帯が存在する場合、運転スケジュールは、第2の時間帯の開始時刻よりも前から第2の時間帯の終了時刻まで、冷房能力が最大となるように設定される。
第3の発明では、熱中症指数を上限値以下にするために必要な冷房能力が、空気調和装置(10)の最大冷房能力を超える時間帯の開始時刻よりも早い時刻から最大冷房能力で運転することで、室内を予冷することができる。
本発明によれば、運転スケジュールに従った冷房運転により所定の時間帯における室内の熱中症指数が上限値以下に保たれるため、その時間帯における熱中症のリスクを軽減することができる。
また、一般に、空気調和装置を起動しても充分な冷房能力が得られるまでは、しばらく時間を要することになる。このため、熱中症指数が上限値を超える時刻に冷房運転を開始しても間に合わないおそれがある。そこで、上記第2の発明のように、事前に冷房運転を開始することで、熱中症指数を確実に上限値以下にすることができる。
また、従来のようなフィードバック制御を行う場合、冷房負荷が、空気調和装置(10)の最大冷房能力を超える時間帯には、熱中症指数が上限値を超えてしまう。一方、上記第3の発明では、その時間帯の開始時刻よりも早い時刻から室内を予冷している。このため、冷房負荷が最大冷房能力を超える時間帯においても、熱中症指数を上限値以下に抑えることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和装置が設けられた室内を示す概略図である。 図2は、本実施形態に係るコントローラの概略構成図である。 図3は、本実施形態に係る記憶部に記憶されているWBGT値を求めるためのテーブルの一例である。 図4は、本実施形態に係る予測動作及び設定動作を説明するためのフローチャートである。 図5は、空気調和装置の動作を説明するためのグラフであって、(A)は温度と時刻との関係を示すグラフであり、(B)は冷房能力と時刻との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《本発明の実施形態》
本発明の実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態の空気調和装置(10)は、室内(R)の冷房又は暖房を行う。空気調和装置(10)は、室内(R)に設置される室内ユニット(20)と、室外に設置される室外ユニット(図示省略)とを備える。室内ユニット(20)と室外ユニットとは、連絡配管(11)を介して互いに接続される。これにより、空気調和装置(10)では、冷凍サイクルが行われる冷媒回路が構成される。室外ユニットには、圧縮機、室外熱交換器、四方切換弁等が収容される。
室内ユニット(20)は、壁掛け式のルームエアコンを構成している。室内ユニット(20)は、ケーシング(21)と、該ケーシング(21)内に収容される室内熱交換器(25)及びファン(26)を備えている。
ケーシング(21)は、室内(R)の壁面に固定される。ケーシング(21)には、前側上部に吸込口(22)が形成され、前側下部に吹出口(23)が形成される。ケーシング(21)の内部には、吸込口(22)から吹出口(23)までの間に、空気が流れる空気通路(24)が形成される。
室内熱交換器(25)は、空気通路(24)に配置される。室内熱交換器(25)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器であり、室内空気と冷媒とを熱交換させる。ファン(26)は、空気通路(24)における室内熱交換器(25)の下流側に配置される。室内熱交換器(25)で加熱又は冷却された空気は、ファン(26)によって搬送されて吹出口(23)より室内(R)へ供給される。
室内ユニット(20)は、温度センサ(31)と湿度センサ(32)とを備えている。温度センサ(31)は、吸込口(22)に配置され、室内(R)からの吸込空気の温度を検出する。湿度センサ(32)は、吸込口(22)に配置され、室内(R)からの吸込空気の湿度(相対湿度)を検出する。
また、室内ユニット(20)は、図2に示すようなコントローラ(40)を備えている。コントローラ(40)は、入力部(41)、記憶部(42)、予測部(43)、及び制御部(44)を備えている。
入力部(41)には、ユーザ(H)等によって、所定の対象時間帯として例えば、9時から17時といった時間帯が入力される。また、入力部(41)には、温度センサ(31)及び湿度センサ(32)によって検出された値が入力される。さらに、入力部(41)は、気象情報の提供サービスを行っている会社(45)等から配信される気象情報を、インターネット等の通信回線を介して受信する。気象情報には、例えば、入力部(41)に入力した時間帯における外気温度及び外気湿度に関する情報が含まれている。尚、気象情報には、その時間帯における天候等の情報が含まれていてもよい。
記憶部(42)には、熱中症指数となる、WBGT値を求めるためのデータが記憶されている。本実施形態の記憶部(42)には、室内の相対湿度、室内の温度、及びWBGT値との関係を経験的に求めたデータがテーブルとして記憶されている(図3を参照)。ここで、「WBGT値」とは、湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)を示し、人体の熱収支に影響の大きい湿球温度や黒球温度を考慮して、熱中症の発生のし易さを表した指数である。
また、記憶部(42)は、室内負荷情報を記憶していてもよい。室内負荷情報とは、例えば、所定の外気温度のときに圧縮機を所定の運転周波数で作動させたときに室内温度がどれだけ変化するかを表すものであり、空気調和装置(10)の過去の運転記録から求めることができる。
予測部(43)は、入力部(41)に入力される各情報及び記憶部(42)に記憶されている情報に基づいて、上記時間帯における室内のWBGT値を予測する予測動作を行う。一般的に、室内のWBGT値は、以下の(1)式で求められる。
室内のWBGT=0.7×湿球温度+0.3×黒球温度・・・(1)
黒球温度を直接計測して上記(1)式によりWBGT値を算出する場合、黒球温度を検出するためのセンサが必要となるが、そのコストは比較的高価である。そこで、本実施形態の予測部(43)は、黒球温度を計測せずに、温度センサ(31)及び湿度センサ(32)による検出結果と、気象情報とから、所定の時間帯における室内の温度と室内の相対湿度とを予測する。例えば、ある時刻tにおける室内の温度Tiの予測には、以下の(2)式が用いられる。
dTi/dt=KA/C(To−Ti)+q/C・・・(2)
尚、上記式(2)において、Kは室内を含む建物固有の熱貫流率、Aは壁面等の面積、Cは室内空間の熱容量、Toは気象情報から得られる外気温度、qは空気調和装置(10)が発揮すべき冷房能力を表す。また、室内の相対湿度Riは、例えば、室内の換気に伴って室内に流入する外気に含まれる湿度に基づいて予測すればよい。
そして、予測部(43)は、予測した室内の相対湿度と室内の温度、及び図3に示すテーブルに基づいてWBGT値を予測する。尚、温度センサ(31)は、予測動作が行われる時点における室内の温度を検出し、湿度センサ(32)は、その時点の室内の相対湿度を検出する。例えば、予測部(43)は、ある時刻における室内の温度Tiが28℃、室内の相対湿度Riが50%であると予測した場合、これらの値に対応するWBGT値を24℃と予測する。
ここで、室内のWBGT値が25℃以上であることは、ユーザ(H)に熱中症が発生する危険が高まることを意味している。予測部(43)の予測動作では、WBGT値が上限値である24℃を上回る時間帯も予測される。この時間帯は、例えば予測したWBGT値と上限値とを比較することで求められる。
制御部(44)は、予測部(43)が行った予測動作の結果に基づいて、入力部(41)に入力された時間帯における冷房運転の運転スケジュールを設定する設定動作を行う。冷房運転の運転スケジュールでは、この時間帯における室内の熱中症指数を、上限値である24℃以下にするために圧縮機の運転周波数が制御される。つまり、本実施形態の空気調和装置(10)では、入力部(41)に入力された時間帯において、室内のWBGT値が24℃以下となるように圧縮機の運転周波数が制御されるような運転スケジュールで冷房運転が実行される。
また、制御部(44)における設定動作では、予測部(43)がWBGT値が上限値を上回ると予測した時間帯の開始時刻よりも前に、冷房運転が開始されるように運転スケジュールが設定される。例えば、予測部(43)が、12時にWBGT値が24℃を上回ると予測すると、制御部(44)は、12時よりも前から冷房運転を開始するように運転スケジュールを設定する。さらに、制御部(44)は、圧縮機を最大の運転周波数で作動させても、WBGT値を24℃以下にするために必要な冷房能力を得られないような時間帯が存在すると判断した場合には、その時間帯よりも前から圧縮機を最大の運転周波数で作動させるように運転スケジュールを設定する。つまり、この時間帯の開始時刻よりも前から終了時刻までは、空気調和装置(10)は、発揮できる最大の冷房能力で運転することになる。
−予測動作及び設定動作−
本実施形態の空気調和装置(10)の予測動作及び設定動作について図4及び図5を参照しながら説明する。尚、本実施形態では、冷房運転を行う場合について説明する。
まず、ユーザ(H)がリモコン等を用いて、入力部(41)に、室内のWBGT値を例えば24℃以下にしたい時間帯を、その時間帯の開始時刻よりも前に入力する(S101)。ここでは、翌日1日間の時間帯をその前日に入力したとする。これにより、入力部(41)は、外部から翌日の気象情報を受信するとともに、温度センサ(31)の検出結果及び湿度センサ(32)の検出結果を取得する。
S101で入力部(41)に対象の時間帯が設定されると、予測部(43)は、予測動作を行う(S102,S103)。具体的に、予測部(43)は、入力部(41)が取得した各種情報、及び記憶部(42)に記憶された室内負荷情報に基づいて、翌日の室内空気の温度及び湿度を予測する(S102)。尚、本実施形態では、説明を簡単にするために、室内の相対湿度は50%で一定であるとする。また、記憶部(42)に室内負荷情報が記憶されていない場合には、入力部(41)が取得した各種情報に基づいて予測動作を行ってもよい。
例えば、気象情報に含まれる外気温度が、図5(A)の符号(51)を付した二点鎖線で示すように変化するとき、この情報と、温度センサ(31)の検出結果とに基づいて、予測部(43)は、室内の温度が図5(A)の符号(52)を付した破線のように変化すると予測する。尚、図5では、1日の時間帯のうち、特に8時から20時までの時間帯を図示している。このように予測された室内の温度と室内の相対湿度から図3に基づいて、室内のWBGT値が予測される(S103)。尚、図5(A)においてWBGT値を省略しているが、WBGT値は室内温度に連動して変化する。また、本実施形態では、室内の相対湿度を50%として説明しているため、図5(A)の符号(52)で示す破線から、室内温度が28℃となる12時以降においてWBGT値が上限値である24℃を上回る時間帯となることが予測される。
そして、制御部(44)は、予測動作の結果に基づいて、運転スケジュールの設定動作を行う(S104)。具体的に、制御部(44)は、12時以降において室内のWBGT値が24℃を上回るため、12時よりも前に圧縮機の運転、つまり冷房運転を開始するように運転スケジュールを設定する。このとき、制御部(44)は、空気調和装置(10)の起動特性、空気調和装置(10)が設置される建物の熱負荷、冷房対象の空間の熱容量、室内温度、室外温度、室内湿度、目標温度及び目標時刻を考慮して、圧縮機の起動時刻(冷房運転の開始時刻)を決定する。本実施形態では、図5(B)の符号(61)を付した太線で示すように、およそ11時30分に冷房運転を開始する運転スケジュールが設定される。ここで、図5(B)の縦軸は、単位時間当たりに、空気調和装置が発揮している冷房能力を示す。尚、建物の熱負荷とは、建物固有の値である建物の熱貫流率にその建物の表面積を乗じることで求められる。目標温度とは、ユーザ(H)によって設定される温度であり、入力部(41)に設定される温度、例えば28℃である。また、目標時刻とは、WBGT値を上限値以下に保つべき時間帯の開始時刻であり、本実施形態では例えば12時である。
また、制御部(44)は設定動作において、ある時刻の室内温度及び相対湿度の予測値をWBGT値が上限値である24℃以下となる室内温度及び相対湿度にするのに必要な冷房能力(即ち冷房負荷)を算出する。本実施形態では、この冷房負荷を翌日1日について予測し、図5(B)の符号(62)を付した破線で示すように変化すると予測したとする。また、図5(B)の符号(62)の破線で示すような冷房負荷を処理するように空気調和装置を運転させた場合、室内温度は図5(A)の符号(53)を付した太い破線のように変化するものとする。つまり、図5(B)の符号(62)の破線は、空気調和装置が処理すべき理想的な冷房負荷を示し、図5(A)の符号(53)で示す太い破線は室内の理想的な温度を示している。室内がこの温度以下であれば熱中症が発生するリスクが低くなることを意味する。
制御部(44)は、空気調和装置(10)が発揮できる最大の冷房能力(以下、最大冷房能力と称する。)と、冷房負荷とを比較し、冷房負荷が最大冷房能力を上回る時間帯が存在する場合、この時間帯の開始時刻よりも前からこの時間帯の終了時刻まで、空気調和装置(10)を最大冷房能力で運転するように運転スケジュールを設定する。本実施形態では、図5(B)の符号(65)で示す領域のように、およそ13時から15時30分まで冷房負荷が最大冷房能力を上回っているため、11時40分頃から16時過ぎまでは空気調和装置(10)を最大冷房能力で運転させるように運転スケジュールを設定している。
最大冷房能力で運転を開始する時刻は、次のようにして求めることができる。図5(B)において、符号(65)で示す領域は冷房能力が不足していることを示す。したがって、冷房能力が不足し始める時刻(13時)以前に、最大冷房能力が冷房負荷よりも大きくなる領域(図5(B)の符号(66)で示す領域)の面積が、符号(65)で示す領域の面積と同じとなるような領域を確保するようにすればよい。つまり、冷房能力の不足分を、事前に補うような運転スケジュールを設定すればよい。
例えば、図5(B)の符号(65)で示す領域の面積は、13時から15時30分における冷房負荷と最大冷房能力との差の積分値として求められる。一方、符号(66)で示す領域の面積は、冷房能力が不足し始める時刻(13時)から遡って、空気調和装置を最大冷房能力で運転させたときの積分値の増加分として求めることができる。したがって、その増加分が図5(B)の符号(65)で示す領域の面積と等しくなる時刻を、最大冷房能力の運転開始時刻とすればよい。これにより、図5(B)に示すように、最大冷房能力の運転開始時刻はおよそ11時40分頃となる。
尚、S101で入力された時間帯のうち熱中症の危険性が低い時間帯、例えば11時以前の時間帯では、空気調和装置(10)を特に駆動する必要がないため停止状態として運転スケジュールを設定すればよい。
以上の予測動作及び設定動作によって、図5(B)の符号(61)の太線で示すような運転スケジュールが設定されるため、S101で入力された時間帯において、この運転スケジュールに従って実際に冷房運転を実行することで、室内温度は、図5(A)の符号(54)を付した太線で示すように変化する。したがって、冷房運転中にWBGT値が24℃を上回ることがない。
−本実施形態の効果−
本実施形態の空気調和装置(10)では、外部から気象情報を受信し、入力部(41)に入力された時間帯における室内のWBGT値を予測し、その予測結果に基づいて、その時間帯において、図5(B)の符号(61)で示すような冷房運転の運転スケジュールが設定される。そして、予め設定した運転スケジュールに従って、実際に冷房運転が実行される。これにより、室内温度は、図5(A)の符号(54)の太線で示すようになるため、実際の室内温度を、図5(A)の符号(53)の破線で示す理想の室内温度以下とすることができる。したがって、入力された時間帯において、ユーザ(H)に熱中症が発生するリスクを軽減することができる。
ここで、従来のように、空気調和装置の起動又は停止を、フィードバック制御によって行う場合について説明する。尚、室内の相対湿度は50%であるとする。この場合、図5(A)の符号(52)に示すように、12時で室内のWBGT値は24℃を上回るため、12時に空気調和装置が起動するように制御される。ところが、空気調和装置において、冷媒の蒸発温度等が安定するまでには時間を要するため、空気調和装置が所望の冷房能力を発揮するまでには時間がかかる。つまり、フィードバック制御を行う従来の空気調和装置によると、12時から冷房能力が増加しはじめることになり、その冷房能力は、例えば、図5(B)の符号(63)を付した一点鎖線で示すように変化する。その結果、図5(A)の符号(55)を付した一点鎖線で示すように、室内温度はなかなか28℃以下とはならず、WBGT値が24℃を上回る状態がしばらく継続するため、ユーザ(H)が熱中症の危険にさらされることになる。
これに対して、本実施形態では、上述したような予測動作及び設定動作によって設定した運転スケジュールに従って冷房運転を行うため、熱中症のリスクを軽減することができる。
また、本実施形態では、入力部(41)に入力された時間帯にWBGT値が上限値を上回る時間帯が存在する場合、その時間帯の開始時刻よりも前に冷房運転を開始しているため、熱中症のリスクが高まる時刻から冷房運転が遅れることがない。
さらに、本実施形態では、WBGT値を上限値以下にするために必要な冷房能力が空気調和装置(10)の最大冷房能力を超える時間帯がある場合、その時間帯の開始時刻よりも前に圧縮機を最大の運転周波数で作動させるようにしている。つまり、この場合には、予め室内温度を下げるように冷房運転が実行される。これにより、室内が予冷されるため、冷房能力が不足する時間帯において、WBGT値を確実に上限値以下とすることができる。
−実施形態の変形例1−
上記実施形態では、入力部(41)に所定の時間帯を入力する場合について説明したが、この時間帯を自動的に設定するようにしてもよい。例えば、1日のうちで最も熱中症の危険が高まる時間帯を設定してもよく、過去の運転スケジュールに基づいて、冷房運転が必要な時間帯を設定してもよい。
−実施形態の変形例2−
また、上記実施形態において、記憶部(42)は、制御部(44)によって設定された運転スケジュールを記憶するようにしてもよい。このようにすれば、空気調和装置(10)を一旦停止した場合であっても、再起動した際に、制御部(44)が、記憶部(42)に記憶された運転スケジュールを読み込むことで、再度その運転スケジュールに従って冷房運転が可能となる。
−実施形態の変形例3−
上記実施形態において、冷房運転の運転スケジュールは、入力部(41)に入力された時間帯の開始時刻よりも先立って設定されるものとして説明したが、この時間帯において、気象情報を再度取得し、その気象情報が変化している場合、再度予測動作及び設定動作を行い、これら動作に基づいて運転スケジュールを更新するようにしてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、特に冷房運転を行う空気調和装置について有用である。
10 空機調和装置
20 室内ユニット
40 コントローラ

Claims (3)

  1. 少なくとも冷房運転を行う空気調和装置(10)であって、
    外部から受信した気象情報に基づいて所定の対象時間帯における室内の熱中症指数を予測する予測動作と、
    前記対象時間帯における室内の熱中症指数が所定の上限値以下に保たれるように冷房運転を行うための運転スケジュールを、前記対象時間帯における熱中症指数の予測値に基づいて設定する設定動作と、
    前記対象時間帯には、前記運転スケジュールに従って冷房運転を実行する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1において、
    前記設定動作では、前記対象時間帯に熱中症指数が前記上限値を上回る第1の時間帯が存在する場合、該第1の時間帯の開始時刻よりも前に冷房運転が開始されるように運転スケジュールを設定する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記設定動作では、熱中症指数を前記上限値以下にするために必要な冷房能力が、発揮可能な最大の冷房能力を上回る第2の時間帯が存在する場合、該第2の時間帯の開始時刻よりも早い時刻から該第2の時間帯の終了時刻まで、冷房能力が最大となるように運転スケジュールを設定する
    ことを特徴とする空気調和装置。
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