JP2007164164A - 光拡散フィルムおよびそれを用いた直下型面光源 - Google Patents

光拡散フィルムおよびそれを用いた直下型面光源 Download PDF

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Abstract

【課題】
輝度均斉度、高輝度特性に優れた光拡散フィルムを提供すること。
【解決手段】
フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度範囲において光線を該光拡散フィルムへ入射したときの法線方向へ透過される光線の比輝度の最小値AIが0.0014以上である光拡散フィルムおよびそれを用いた直下型面光源。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイの面光源(バックライト)やライトボックス、電照式看板装置、面状照明などの面状光源に好適に用いられる光拡散フィルムに関するものである。さらに詳しくは、いわゆる直下型面光源やサイドライト型面光源の出射面に装着するのに好ましく用いられる光拡散性フィルムとそれを用いた直下型面光源、サイドライト型面光源に関するものである。
近年、パソコン、テレビあるいは携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側から面光源を使用して光を照射することにより表示が可能となっている。また、面光源は、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型面光源もしくは直下型面光源と呼ばれる面光源の構造のものが採用されている。
このとき、面光源の出射光に輝度ムラがあるとディスプレイの画質が低下するため、画面全体を均一に照射することが要求される。
なかでも、テレビなどに適用される面光源では、直下型面光源が好適に用いられる。直下型面光源とは、中空の筐体に光源を配置し、該光源から出射光を該筐体の主たる一平面から出射させる方式の面状光源である(たとえば特許文献1)。即ち、光出射面の直ぐ下の位置に、多数の冷陰極線管等の光源が配置される構造となる。
このため、種々の面光源の中でも直下型面光源では、画面上で光源の直上に当たる位置と、そうでない位置で大きな輝度差が生じやすく、輝度ムラとして認識されやすいという問題がある。このため、一般に光出射面には非常に強い光拡散性を持つ半透明の乳白板(いわゆる光拡散板)を用い(図2)、可能な限り輝度ムラを低減させている。この光拡散板には、有機・無機の微粒子(好ましくはシリコーンの微粒子)などを混入させた厚さ数mmのアクリルやポリカーボネートなどの樹脂の板が用いられている。
さらに、それでも均一性が不足する場合、光拡散板に直接遮光パターンを印刷し、光源の上部から透過する光を部分的に遮り、画面全体の輝度を均一させる方法(たとえば特許文献2)等も提案されている。
一方、液晶ディスプレイ等における画面輝度はより高いことが求められおり、これに対しては光源の光出射強度をより大きくするなどの手法が採られている。この場合、輝度ムラはさらに生じやすくなるため、光拡散板の厚みをさらに厚くしたり、微粒子の添加量をさらに増やしたりすることによって、光拡散板の光拡散性を大きくし、輝度ムラの解消が試みられてきた。
特開平5−119311号公報(請求項1、図1) 特開平11−268211号公報(請求項1および2、図1および4)
しかしながら、光拡散板の光拡散性を単に大きくすると、一方で光線透過率が減少してしまい、光源の光出射強度の増大による輝度向上効果が減殺されてしまうという課題があった。
そこで本発明の目的は、これらの点を鑑み、輝度ムラを効率良く解消し、画面上の輝度均斉度と高輝度特性を両立できうる新規な光拡散フィルムを提供することにある。さらに本発明の目的は、この光拡散フィルムを用いた高輝度かつ高均斉度を兼ね備えた新規な面光源、特に直下型面光源を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度範囲において光線を該フィルムへ入射したときの、法線方向へ透過される光線の比輝度の最小値AIが0.0014以上である光拡散フィルムである。
また、本発明の直下型面光源は、上記光拡散フィルムを用いた直下型面光源である。
本発明の光拡散フィルムによれば、高い正面輝度特性と画面均斉度に優れ、液晶画面を明るく照らし、液晶画像をより鮮明かつ見やすくすることができる直下型面光源を提供することができる。
本発明の光拡散フィルムは、フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度範囲において光線を該光拡散フィルムへ入射したときの法線方向へ透過される光線の比輝度の最小値AIが0.0014以上であることが必要である。さらに好ましくは0.004以上であり、特に好ましくは0.008以上である。
比輝度の最小値AIを0.0014以上することで、直下型面光源の輝度ムラを飛躍的に改善させることができる。
また、本発明の光拡散フィルムにおいて、最大平均比輝度Amaxは0.002以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.005以上、特に好ましくは0.01以上である。
ここで、比輝度とはゴニオフォトメータなる測定装置によって求められる値である。具体的な測定法は下記に詳述するが、光拡散フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度で光拡散フィルムへ光線を入射したとき(入射角をθとする)、法線方向へ透過される光強度を入射光の光強度で除し、さらにその値をcosθで除した値を比輝度とする。尚、このときあおりはつけない(あおり角は0°とする)。
また、平均比輝度とはフィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度で光線を該光拡散フィルムへ入射したときの法線方向へ透過される光線の比輝度を平均したものであり、最大平均比輝度Amaxとは、フィルムの表裏およびフィルムの面内異方性を考慮した上で、最大の平均比輝度となる値を指す。詳細な測定法等については後述する。
比輝度の最小値AIおよび/または最大平均比輝度Amaxの値を上記範囲内にすることにより、高い輝度ムラ改善効果および輝度向上効果を有する光拡散フィルムを得ることができる。尚、比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amaxの上限は特に限定されるものではないが、0.5以下であることが好ましい。0.5を超える場合は、特定方向にのみ光が透過され、かえって輝度ムラ改善効果や輝度特性に劣ることがある。
また、比輝度の最小値AIおよび/または最大平均比輝度Amaxが上記範囲内にある本発明の好ましい態様の光拡散フィルムは、二以上の直線光源部を有する直下型面光源により特に好ましく用いられる。ここで二以上の直線光源部とは、図3に示すような直線状の光源が複数並んでいる場合の他に、図4,図5に示すような2以上の直線部がU字状等によって構成されているような場合も含まれる。光源における複数の直線部は平行となっていることが好ましい。
2以上の直線部がU字状等によって構成されている場合、直線部が2以上あれば一つの光源であっても、2以上の直線部を有する光源部に含まれる。
本発明の光拡散フィルムは、フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度で光線を該光拡散フィルムへ入射し、フィルムを面内回転させた場合において、法線方向へ透過される光線の最大平均比輝度Amaxと最小平均比輝度Aminの比Amax/Aminが1.1以上であることが好ましい。さらに好ましくは1.3以上、特に好ましくは1.5以上である。光拡散フィルムのAmax/Aminが1.1以上であると、画面内の輝度を効率良く均斉化させつつ、高輝度特性を得ることができる。
ここで、最小平均比輝度AminおよびAmax/Aminは、ゴニオフォトメーターを用いて下記で述べる方法で求めるものである。
以下、比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amaxと最小平均比輝度Amin、およびそれらの比Amax/Aminの求め方について詳述する。
(1) 測定は透過測定で行い、あおり角は0°(あおりなし)とし、偏光フィルターやバンドパスフィルター(色フィルター等)は使用しない。
(2) 次いで、試料台には何も設置せずに、光線入射角θを0°、受光角を0°として光度を測定し、このときの値をKAとする。
(3) 測定対象フィルムの両表面を、それぞれ便宜的にa面、b面と定める。試料台に測定対象フィルムを光線入射面がa面となるようにかつ、たわみ等がないように設置し、光線入射角θ(対フィルム面法線方向)を20°、受光角を0°(対フィルム面法線方向)とし、光度KB(θ=20°)を測定する。
(4) 下記式より比輝度Aを求める。
A(θ=20°)=(KB/KA)/cosθ
(5) θ=25°、30°、35°、40°、45°、50°、−20°、−25°、−30°、−35°、−40°、−45°、−50°においても、同様に比輝度を求める。θ=20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°、−20°、−25°、−30°、−35°、−40°、−45°、−50°の比輝度の最小値をAM(φ=0°,a面)とする。また、θ=20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°、−20°、−25°、−30°、−35°、−40°、−45°、−50°の比輝度の平均比輝度を求め、これをAav(φ=0°,a面)とする。ここでφは測定における面内回転角を示す(時計回り方向を+方向とする)。
(6) フィルム面内において(3)〜(5)で測定した方向に対して、時計回りに15°回転方向になるようフィルムを回転させる。即ち、φ=15°となる
(7) 上記(3)〜(5)の作業を行い、AM(φ=15°,a面)およびAav(φ=15°,a面)を得る。
(8) フィルム面内において(3)で測定した方向に対して、時計回りに30°、45°、60°、75°、90°、105°、120°、135°、150°、165°回転させた方向になるようフィルムをフィルム面方向に回転させる。そして、それぞれの回転位置において上記(3)〜(5)の作業を行い、それぞれAM(φ=30°,a面)、AM(φ=45°,a面)、・・・、AM(φ=165°,a面)、およびAav(φ=30°,a面)、Aav(φ=45°,a面)、・・・、Aav(φ=165°,a面)を得る。
(9) b面についても上記(3)〜(8)の作業を行い、それぞれAM(φ=0°,b面)、AM(φ=15°,b面)、・・・、AM(φ=165°,b面)、およびAav(φ=−15°,b面)、・・・、Aav(φ=−165°,b面)を得る。
(10) 上記(9)までで得られたAavのうち最も高い値を最大平均比輝度Amaxとする。また、Amaxを測定した際の面及び角度φでのAMを比輝度の最小値AIとする。本願発明において、一方の表面のみに異方度1.1以上の表面凹凸形状が形成されている場合には、通常は、その面とは反対側の面が最大平均比輝度Amaxをとる面になる。
(11) 最大平均比輝度Amaxをとる面において、面内回転角φを変化させた上記測定で得られたAavのうち最も小さい値を最小平均比輝度Aminとする。
(12) AmaxをAminで除した値(Amax/Amin)を求める。尚、Aminが0の場合、Amax/Aminは∞となる。また、AmaxとAminが同じ値の場合、Amax/Aminは1となる。
AI、Amax、Amax/Aminを上記範囲にすることにより、上記効果が得られる詳細な理由については不明であるが、本発明者らは次のように考えている。 本発明の光拡散フィルムが好適に用いられる直下型面光源は、図3〜5に示すように二以上の直線部を有する光源を有し、かつその直線部がほぼ平行となるように設置されていることが多い。即ち、光源からの出射光分布には大きな異方性があることになる。
輝度ムラは、かかる光源からの出射光分布の大きな異方性により、光源直上の輝度と光源間の輝度が異なることにより生じる現象である。直下型面光源を正面から観察すると(面光源の発光面に対して法線方向から観察すると)光源の直上は光源自体が発光体であるために非常に高輝度となる。一方、光源間には当然のことながら、発光体は存在せず、輝度は光源直上と比較して著しく低い。ここで光源間の輝度は、主として近傍に存在する光源から光拡散フィルムへ入射する光がどの程度観察者方向へ屈折・散乱透過されるかが重要となる。
そのため、下記(I)式より導かれるδの角度で光拡散フィルムへ光線が入射されたときに、フィルム面の法線方向へ出射される光量を一定以上とすることにより、光源間に位置する部分の光拡散フィルムの輝度が上昇する。その結果として輝度ムラが改善されつつ、高輝度特性を示すものと考えられる。
tanδ=(a/2)/b ・・・(I)
(I)式において、aは直下型面光源の光源間平均距離、bは直下型面光源の光源と光反射拡散フィルムの平均距離。ここで、角度δとは、即ち図6で示される角度を示している。
尚、(I)式においてaは直下型面光源の光源間平均距離であるが、これは以下のように求められるものである。
(1) 面光源の長辺方向をL辺、短辺方向をS辺とする。尚、面光源が正方形の場合は、便宜的にL辺とS辺を定めることにする。次いで、一方のL辺を11等分し、等分点から他方のL辺へ直線L1〜L10をそれぞれL辺に対して垂直に引く(図7)。
(2) 直線L1が2本以上の蛍光管と交わっている場合は、直線L1と最初の蛍光管との交点(交点は蛍光管の中心部とする)から次の蛍光管との交点の距離(光源間距離)を測定する。同様にして全ての光源間距離を測定し、それらの平均を算出する。この方法で求めた平均光源間距離をLA1とする。尚、直線L1が1本以下の蛍光管としか交わっていない場合は、光源間距離が存在しないため、データなしとする。
(3) 直線L2からL10についても同様の作業を行い、LA2〜LA10を求める。
(4) S辺についても、一方のS辺を11等分し、等分点から他方のS辺へ直線S1〜S10をそれぞれS辺に対して垂直に引く。そして(2)〜(3)と同様の作業を行い、SA1〜SA11およびSAを求める。
(5) LA1〜10およびSA1〜10の平均を、当該面光源の光源間平均距離aとする。尚、データなしの直線については、平均計算の対象としない。
一方、前記(I)式において、bは直下型面光源と光拡散フィルムの平均距離であるが、これは以下のようにして求める。
(1) 各直線光源部に便宜的に直線光源部1、直線光源部2、・・・、直線光源部nというように番号を付する。
(2) 直線光源部1の直線光源部分の長さを計測し、直線光源部1を長さ方向に11等分する。
(3) 直線光源部1について、各等分点における直線光源部の径方向の中心部から光拡散フィルムの光源側表面までの最短距離を計測する。
(4) 各等分点における最短距離を平均し、当該平均値をその直線光源部の直線光源部−光拡散フィルム間距離とする。
(5) 他の直線光源部についても直線光源部−光拡散フィルム間距離を求める。
(6) 以上で得られた直線光源部1から直線光源部nまでの直線光源部−光拡散フィルム間距離を平均し、当該平均値をbとする。
以上のような方法で求められるaおよびbに基づき前記(I)式より角度δが導かれる。
尚、現在市販される液晶ディスプレイ等に用いられている直下型面光源のδは30°〜40°程度のものが多い。
輝度ムラを低減するためには光源の直線方向に対して垂直となる方向については、非常に強く光を拡散させる、もしくは光線の出射方向に一定の指向性を持たせるなど制御することが好ましい。つまり、光の拡散現象を利用したり、光線の出射方向に一定の指向性を持たせるなどして、フィルム面に対してδの角度で入射する光線を観察者正面方向(フィルム面の法線方向)へ出射することにより、光源からの出射光分布の大きな異方性が解消される。その結果、輝度ムラが低減したり、輝度が高くなるといる効果が現れるものと推定している。
このことより、本発明の光拡散フィルムは、δに相当する20°〜50°の角度範囲で入射する光線を、フィルム面の法線方向へ出射する性能を有することが好ましい。具体的には、拡散性が最も高い、もしくは出射光の指向性が最も高い面内角度φにおいて、比輝度の最小値AIが0.0014以上であることが好ましい。つまり、比輝度の最小値AIは、拡散性が最も高い、もしくは出射光の指向性が最も高い面内角度φにおいて、フィルム面に対して20°〜50°の角度範囲で入射する光線をフィルム面の法線方向へ出射する性能の下限を示す指標であると言える。
さらに、最大平均輝度Amaxは、拡散性が最も高い、もしくは出射光の指向性が最も高い面内角度φにおいて、フィルム面に対して20°〜50°の角度範囲で入射する光線をフィルム面の法線方向へ出射する性能の平均を示す指標であると言える。最大平均比輝度Amaxは0.002以上が好ましい。
一方、光源の直線方向に対して平行となる方向については、光を拡散させる必要はないと考えられるため、本発明のフィルムも、面内全てで(言い換えれば何れのφにおいても)比輝度の最小値AIや最大平均比輝度Amaxの値が高い必要はないと推測される。むしろ、光を強く拡散させないせないほうが輝度を低下させずにすむと考えられる
そこで、本発明の光拡散フィルムは、フィルム面内で光学的異方性を有するほうが有利であると考えられ、具体的には最大平均比輝度比Amaxと最小平均輝度比Aminの比Amax/Aminが1.1以上であることが望ましい。
また、最大平均比輝度Amaxを示す面内角度φに対して、最小平均比輝度Aminを示す面内角度φは実質的に直交していることが好ましい。ここで、実質的に直交とは85°以上95°以下をいう。換言すれば、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφは85°以上95°以下であることが好ましい。
最大平均比輝度Amaxを示す面内角度に対して、最小平均比輝度Aminを示す面内角度の関係をかかる範囲内とすることにより、より高い輝度特性を得ることができる。これは、上述したように、直下型面光源において光を強く拡散せねばならない方向とそれほど拡散させなくともよい方向は直行しているため、かかる好適な効果が発現されるものと思われる。
これらの結果として、本発明の光拡散フィルムは、入射した光線の出射方向を効率良く制御することとなり、輝度ムラを低減させつつ輝度特性も従来の光拡散フィルムと比較して向上したものと考えられる。
本発明者らの検討によれば、従来のいかなる手法によっても、このような輝度ムラ改善効果を有する光拡散フィルムを得ることはできなかった。
この理由の詳細は不明であるが、従来の光拡散板は光拡散性を高めることのみを目的としているためと考えられる。そのため、本発明で狙いとする光拡散フィルム用途にとっては、輝度ムラの改善が不充分であると言わざるを得ないものであった。
市販の液晶ディスプレイには直下型面光源が多く用いられていることから、これら液晶ディスプレイを分解し、光拡散板を取り出し、比輝度を測定したところ光線入射角θが20°〜50°の範囲では比輝度の最小値AI、最大平均輝度Amaxは0.0014未満であり、Amax/Aminもほぼ1.0であった。
また、本発明の光拡散フィルムはδが10°〜60°の範囲である直下型面光源で高い輝度ムラ改善効果と輝度特性が発現される。より好ましくは20°〜50°であり、さらに好ましくは30°〜40°である。
δが60°よりも大きいと、光源間の間隔が非常に大きくなり、比輝度AI、Amax、Amax/Aminを好適な範囲にしたとしても輝度ムラが充分に解消できないことがある。一方、δが10°よりも小さい場合、輝度特性に劣ることがある。
また、本発明の光拡散フィルムは、平均比輝度A(+5)が下記(II)式を満たす、又は平均比輝度A(−5)が下記(III)式を満たすことが好ましい。より好ましくは(II)および(III)式の両方を満たすことである。ここで、平均比輝度A(+5)とは、フィルム面方向の法線方向に対して20°〜50°の角度で入射した場合において、法線方向に対して+5°方向へ透過される平均比輝度のことである。また、平均比輝度A(−5)とは、フィルム面方向の法線方向に対して20°〜50°の角度で入射した場合において、法線方向に対して−5°方向へ透過される平均比輝度のことである。尚、A(+5)およびA(−5)の測定は、Amaxの測定条件を基準として行うものとする。即ち、まず、Amaxの値が測定される条件にし、次いで、受光器の受光角をフィルムの法線方向から+5°もしくは−5°へとするものとする(図8)。但し、あおり角は0°とする(あおりはつけないものとする)。
A(+5)/Amax≧0.5 ・・・(II)
A(−5)/Amax≧0.5 ・・・(III)。
本発明の拡散フィルムが、(II)式または(III)式を満たすことによって、輝度ムラ改善をさらに高めることができる。その理由の詳細については現在、鋭意解析中であるが、本発明者らは次のように考えている。即ち、A(+5)/AmaxもしくはA(−5)/Amaxが小さいということは、一定の入射角θを有する入射光線に対し、指向性の強い光線が出射されるということを意味する。言いかえると、ある特定の角度方向にのみ光線が強く出射されるということである。ここで、光拡散フィルムは画面内の輝度を均斉化する役割を有するが、プリズムのようにある特定の角度方向にのみ光線が強く出射されるということは好ましくない。ある特定の角度方向にのみ光線が強く出射されると、他の方向には光はほとんど出射されないこととなるため、画面内の輝度均斉化にはほとんど寄与しないことがある。
ここで、比輝度の最小値AIを0.0014以上としたり、最大平均比輝度Amaxを0.002以上とするための手段としては、例えば、光拡散フィルムの表面微細凹凸形状のアスペクト比の最大値Bmaxを0.3以上とすることなどが挙げられる。Bmaxは、より好ましくは0.5以上であり、特に好ましくは0.7以上である。アスペクト比Bmaxを0.3以上とすることにより、比輝度の最小値AIや比輝度Amaxの値をより大きくすることができる。尚、Bmaxの上限は特に規定されるものではないが、10以下であることが好ましい。10を越えると、特定の方向にのみ光線が出射される傾向が強くなり、A(+5)/AmaxやA(−5)/Amaxが小さくなることがあり、画面内の輝度均斉化にはあまり寄与しないことがあるためである。
また、本発明の光拡散フィルムは、異方度Bmax/Bminが1.1以上であるが、Bmax/Bminが1.1以上であることにより、Amax/Aminの値をより大きくすることができる。Bmax/Bminは、さらに好ましくは1.3以上、特に好ましくは1.5以上である。
尚、本発明において表面形状は特に限定されるものではない。
また、本発明の光拡散フィルムのフィルム面内において、フィルム表面形状のアスペクト比の最大値Bmaxと最小値Bminの比Bmax/Bminが1.1以上であることが好ましい。より好ましくは1.3以上、さらに好ましくは1.5以上である。Bmax/Bminをかかる範囲にすることにより、Amax/Aminの値をより大とすることができる。
ここで、アスペクト比の最大値Bmaxと最小値Bminは、次のようにして求められるものである。
(1) フィルムを厚み方向に潰さないようにフィルム面に対して垂直に切断し、断面を観察する。ここでフィルム断面において、フィルム面方向をx軸方向とし(任意の方向をプラス方向とする)、フィルムの厚み方向をy軸方向とする。
(2) 表面凹凸形状の凸部(極大地点)のうち、任意の一点をB0とする。(図9を参照)
(3) ついで、B0に対してx軸プラス方向において直近の凹部(厚み方向の極小地点)をB1とする。
(4) B0とB1のx軸方向の距離の絶対値を計測し、これをBx1とする。このとき、該距離が0.5μm未満の場合は、該極小地点は凹部とはみなさず、x軸プラス方向において次に直近の凹部を探し、それをB1とする。
(5) B0とB1のy軸方向の距離の絶対値を計測し、これをBy1とする。このとき、該距離が0.5μm未満の場合は、該極小地点は凹部とはみなさず、x軸プラス方向において次に直近の凹部を探し、それをB1とする。
(6) 以下の式に則りBs1を求める。
・Bs1=By1/Bx1
(7) ついで、B1に対してx軸プラス方向において直近の凸部(厚み方向の極大地点)をB2とする。
(8) B1とB2のx軸方向の距離の絶対値を計測し、これをBx2とする。このとき、該距離が0.5μm未満の場合は、該極大地点は凸部とはみなさず、x軸プラス方向において次に直近の凸部を探し、それをB2とする。
(9) B1とB2のy軸方向の距離の絶対値を計測し、これをBy2とする。このとき、該距離が0.5μm未満の場合は、該極大地点は凸部とはみなさず、x軸プラス方向において次に直近の凸部を探し、それをB2とする。
(10) 以下の式に則りBs2を求める。
・Bs2=By2/Bx2
(11) 上記(3)から(10)の作業を繰り返すことにより、B3からB100に該当する凹凸部を定め、Bs3〜Bs100を求める。
(12) Bs1からBs100の単純平均を求め、これを表面形状のアスペクト比Bs(0°)とする。ただし、凹凸部がBnまでしかない場合は、Bs1からBsnの単純平均を求め、これを表面凹凸形状のアスペクト比Bs(0°)とする。ここでnは100未満の整数である。
また、フィルム面内におけるアスペクト比の異方度は以下のように求める。
(13) フィルム面内において上記(1)で切断した方向に対して、時計回りに15°ずらした方向になるようフィルムをフィルム面に対して垂直に切断する。
(14) 上記(1)から(13)の作業を行い、得られた表面形状のアスペクト比をBs(15°)とする。
(15) 同様に、フィルム面内において上記(1)で切断した方向に対して、時計回りに30°、45°、60°、75°、90°、105°、120°、135°、150°、165°ずらした方向になるようフィルムをフィルム面に対してそれぞれ垂直に切断し、上記(1)から(13)の作業を行い、得られた表面形状のアスペクト比をそれぞれBs(30°)、Bs(45°)、Bs(60°)、Bs(75°)・・・Bs(165°)とする。
(16) Bs(0°)、Bs(15°)、Bs(30°)、Bs(45°)、Bs(60°)、Bs(75°)・・・Bs(165°)のうち、最大値をBmax、最小値をBminとする。
(17) BmaxをBminで除した値(Bmax/Bmin)を異方度とする。尚、Bminが0の場合、異方度は∞となる。また、Bs(n°)(n=0〜165°)の何れもが同じ値の場合、異方度は1となる。
また、本発明の光拡散フィルムにおいて、表面に凹凸が形成される場合、その凹凸は微細であることが必要であることが好ましい。
本発明の光拡散フィルムは液晶ディスプレイ等に好適に用いることができるが、該ディスプレイは人間の目によって観察されるので、光拡散フィルムの表面凹凸形状が視認されることは液晶ディスプレイ等の品質上、好ましくないことが多いためである。
そのため、本発明において微細とは、Bmaxとなった断面において求めたBx1からBx100の単純平均Bxavが1mm以下である場合をいう。Bxavが1mm以下であると、光拡散フィルムの表面凹凸形状がディスプレイ観察者によって視認されることを防ぐことができ、高品位なディスプレイ等を提供することができる。
また、Bxavは0.5mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.2mm以下である。下限は特に規定されるものではないが、0.1μm以上である。Bxavを0.1μm以上とすることにより、表面の凹凸形状に入射した光線を幾何光学的に拡散させることが可能となり、より効率的に光を拡散させることができる。
さらに、本発明においてBmaxは0.3以上であることが好ましい。さらに好ましくは0.5以上であり、特に好ましくは0.7以上であり、最も好ましくは1.0以上である。Bmaxが0.3以上であると、優れた光拡散性を得ることができ、画面均斉度や輝度特性を向上させることができる。尚、上限は特に規定されるものではないが、10以下であることが好ましい。10を越えると、特定の方向にのみ光線が出射される傾向が強くなり、画面内の輝度均斉化にはあまり寄与しないことがあるためである。
尚、表面凹凸の形状としては、特に限定されず、規則的な形状であっても不規則的な形状であっても良い。規則的な形状の例としては二次曲線や三角関数の一部や全部などが挙げられる。
このような微細な表面凹凸形状を基材フィルムに付与する方法としては特に限定されないが、熱インプリントや光インプリントを好適に用いることができる。
熱インプリントとは、微細な表面形状が施された金型と樹脂を熱し、樹脂に金型を押し付け、金型と樹脂を冷却後、金型を離型し、金型表面に施された形状を樹脂へ転写させる手法である。ここで、熱インプリントに用いられる樹脂は熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であってもよいが、透明性の高い樹脂が好ましい。熱インプリントに適した樹脂としては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、各種シクロオレフィンコポリマー、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。ここで、ポリエチレンテレフタレートを用いるときは、結晶性を低下させるために、イソフタル酸、シクロヘキサンジメタノール、ナフタレート、スピログリコール、フルオレン等を共重合することが好ましい。結晶性が高いと、熱インプリントした際にフィルムが結晶化し、白色化することがあるためである。
一方、光インプリントとは、基材フィルム上に光硬化性樹脂を塗布し、微細な表面形状が施された金型を光硬化性樹脂を塗布した部分に押し付け、該部分に紫外線等の光線を照射し、光硬化性樹脂を硬化させ、その後離型し、金型表面に施された形状を樹脂へ転写させる手法である。光インプリントに適した樹脂としては、アクリル系樹脂が挙げられる.
また、本発明において、フィルムを構成する主たる樹脂は特に限定されるものではないが、可視光領域に吸収を有しないものが好ましい。ここでいう透明とは、それら樹脂のみからなる膜厚200μmの両表面が平滑なフィルムの全光線透過率が400nm〜700nmの全領域において70%以上であることを指す。かかる条件を満たす樹脂の例としては、ポリオレフィン(シクロオレフィンコポリマー等も含む)、ポリカーボネートやポリエステル等が挙げられる。中でも寸法安定性、機械特性、ハンドリング特性(取扱い性)が良好な樹脂として、芳香族ポリエステルが好適に用いられる。尚、フィルムを構成する主たる樹脂成分とは、フィルムを構成する樹脂成分のうち、最も重量比の大きな成分を指す。
芳香族ポリエステルの中でも、生産性に優れるポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどを用いることがより好ましい。さらに、これらの中でもPET樹脂は、安価かつ入手容易であることから、最も好ましく用いることができる。
これらのポリエステルはホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。コポリマーである場合の共重合成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、炭素数2〜15のジオール成分を挙げることができ、これらの例としては、たとえばイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、スルホン酸塩基含有イソフタル酸、およびこれらのエステル形成性化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリアルキレングリコールなどを挙げることができる。
これらのポリエステル樹脂中には本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、有機の滑剤、有機、無機の微粒子、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤、カップリンブ剤などが添加されていてもよい。
また、光インプリント法により表面形状を形成する場合は、基材フィルムが必要になることが多いが、基材フィルムとして上述した樹脂(フィルムを構成する主たる樹脂の好適例として例示した樹脂)より構成されるフィルムを好適に用いることができる。
一方、熱インプリント法を用いて、表面形状を付与する場合においても、基材フィルムの一方の側に熱インプリントに適した樹脂を積層することも可能である。この場合においても、基材フィルムとしては上述した樹脂(フィルムを構成する主たる樹脂の好適例として例示した樹脂)より構成されるフィルムを好適に用いることができる。
ここで、本発明の光拡散フィルムは延伸されていることが好ましい。光拡散フィルムが前述した基材フィルムを含む場合は、少なくとも基材フィルム部分が延伸されていることが好ましい。延伸することにより、光拡散フィルムに高い機械強度を付与することができ、ハンドリング性が向上するためである。
さらに、本発明の光拡散フィルムは、透明体であっても良いし、乳白色であっても良く、フィルム濁度によって制限されるものではない。フィルム内部に光拡散素子(粒子・気泡等)を含有させることなどによって、適度な濁度を持たせることは、画面輝度の均斉化に寄与することがあるため、好ましい態様の一つである。ここで、適度な濁度とは、特に限定されるものではないが一般的に好ましい範囲としては、ヘイズが40以上95以下である。より好ましくは50以上、さらに好ましくは65以上、特に好ましくは80以上である。ヘイズが50以上であると、光拡散フィルムを面光源に用いた場合の画面均斉度を向上させることができるためである。
本発明の光拡散フィルムの光線透過率は40%以上であることが好ましい。さらに好ましくは50%以上、特に好ましくは60%以上である。光線透過率を40%以上にすることにより、輝度特性を向上させることができるためである。
ここで、本発明の光拡散フィルムは、フィルムの表面に異方度1.1以上の表面凹凸形状が形成されていることが好ましいが、前記より本発明の光拡散フィルムは、透明体であっても良いし、乳白色であっても良く、例えばフィルム内部に光拡散素子(粒子・気泡等)が含有されている形態も排除されるものではない。このような、1枚のフィルムのフィルム内部粒子等が含有され、かつ、異方度1.1以上の表面凹凸形状が形成されている形態は光拡散性の観点からむしろ好ましい形態の一つ(以下、本発明の好ましい形態Iとする)であるとも言える。ここで念のため換言すると、この本発明の好ましい形態Iはフィルム内部に粒子等を含有するフィルムと、表面に異方度1.1以上の凹凸形状が形成されているフィルムとを重ね合わせたような、別々のフィルムを重ね合わせた形態ではない。
光拡散フィルムの光学特性は、本発明の好ましい形態Iと、別々のフィルムを重ね合わせた形態とでは大きく異なる。この理由の詳細については鋭意検討中であるが、本発明者らは以下のように考えている。
すなわち、単にフィルムを重ね合わせた場合は、フィルムとフィルムの間に空気層が存在するため、一枚目のフィルム内部から空気層へ光が透過する際に、臨界角が存在する。この臨界角以上の角度を有する光線は全反射現象のため、フィルムと空気層との界面を透過できず、100%反射してしまう。そのため、一枚目のフィルムからは限られた出射角をもった光線が限られた光量で出射されることとなる。つまり、限られた出射光しか2枚目のフィルムへ入射しない。
一方、本発明の好ましい形態Iでは、上記のような現象は生じない。まず、フィルム表面に異方度1.1以上の表面凹凸形状を形成した場合には、当然のことながら臨界角は存在せず、光線透過率は高くなる。また、基材フィルムに塗布した塗布層に異方度1.1以上の表面凹凸形状を形成した場合であっても、基材フィルムの屈折率が塗布層を構成する物質の屈折率より小さければ、やはり臨界角は存在せず、光線透過率は高くなる。たとえ基材フィルムの屈折率が塗布層を構成する物質の屈折率より大きくても、その屈折率差は、基材フィルムと空気との屈折率差よりも小さくなるため、臨界角はより大きくなり、やはり光線透過率は高くなる。
つまり、本発明の好ましい形態Iでは、幅広い出射角を有する光線が、十分な光量をもって表面凹凸形状へ入射することとなり、結果的により多くの光を表面凹凸形状により異方拡散させることができるものと考えられる。従って、本発明の好ましい形態Iの光拡散フィルムでは、高輝度特性と輝度均斉度の二つの効果を有することが容易となる。
また、本発明の光拡散フィルムは、面光源に搭載するに際し、異方度1.1以上の表面凹凸形状を設けた面が観察者方向に位置するように設置されることが好ましい。この位置関係で面光源に搭載することにより、面光源の面内輝度を特に向上させ、面内輝度均斉度も併せて向上させることができる。
本発明の光拡散フィルムの全体の厚みは1000μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは10〜500μm、特に好ましくは20〜300μmである。ここで「光拡散フィルムの全体の厚み」とは、光拡散フィルムが基材フィルムのみで構成されている場合には、その基材フィルムの厚みである。また、光拡散フィルムが基材フィルム表面に他の樹脂層が積層されている場合には、基材フィルムと樹脂層とを合わせた厚みである。全体の厚みが1000μm以下であると、光拡散フィルムを軽量化させることができ、また、ハンドリング性を向上させることができる。軽量化することにより、実際に光拡散フィルムを面光源に搭載した際に、面光源にかかる荷重を小さくすることも可能である。特に全体厚みを300μm以下とした場合は、光拡散フィルムをロール状に巻き取ることが容易となり、ハンドリング性や後加工性を著しく向上させることが可能である。一方、1000μmを超えると光拡散フィルムとして液晶ディスプレイなどに用いた場合、面光源全体の厚みが大きくなり好ましくないことがある。
光拡散フィルムとは、前述したように光拡散のために面光源に組込まれる板状材である。具体的には直下型面光源の光拡散板に用いられることが多い。従って、画面の色調の点で光拡散フィルムは無彩色に近いか、僅かに青みを帯びている色目が好ましい。この点を考慮して光拡散フィルム中に蛍光増白剤を適量添加することも好ましい態様の1つである。蛍光増白剤としては市販のものを適宜使用すればよく、たとえば、ユビテック(R)(チバガイギ−社製)、OB−1(イーストマン社製)、TBO(住友精化社製)、ケイコール(R)(日本曹達社製)、カヤライト (R)(日本化薬社製)、リューコプア (R)EGM(クライアントジャパン社製)などを用いることができる。
また、本発明の光拡散フィルムを搭載した面光源において、光拡散フィルムと光源の間に布帛を有することが好ましい。
ここで、布帛とは繊維より構成される。光拡散布帛を構成する繊維としては、ポリメチルメタクリレートやポリアクリロニトリル等のアクリル繊維、ポリエチレンテレフタレートやポリブリレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリイミド繊維、ポリアセタール繊維、ポリエーテル繊維、ポリスチレン繊維、ポリカーボネート繊維、ポリエステルアミド繊維、ポリフェニレンスルファイド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエーテルエステル繊維、ポリ酢酸ビニル繊維、ポリビニルブチラール繊維、ポリフッ化ビニリデン繊維、エチレン−酢酸ビニル共重合繊維、フッ素樹脂系繊維、及びスチレン−アクリル共重合繊維などのいずれの合成繊維を含んでいてもよく、1種類の合成繊維からなっていてもよいし、2種類以上の合成繊維から構成されていてもよい。吸湿安定性や熱安定性等からポリエステル繊維やポリフェニレンサルファイド繊維、フッ素樹脂系繊維等を好ましく用いることができるが、さらに、汎用性、透明性の観点からポリエステル繊維を特に好ましく用いることができる。
前記繊維は、捲縮を付与され所定の長さにカットされたステープルを紡績して得た紡績糸でもよいし、連続した合成繊維からなるフィラメントヤーンであってもよい。構成する単糸の本数は、1本のモノフィラメントヤーンでもよいし、2本以上の単糸からなるマルチフィラメントヤーンであってもよい。高光線透過率の観点からフィラメントヤーンを用いることが好ましい。
また、布帛は、織物、編物、乾式不織布、湿式不織布などいかなる構造のものであってもよいが、布帛取り扱い時の寸法安定性がよく、厚みムラも小さく、かつ機械強度に優れるという観点から、織物が特に好ましい。織物の織り組織は特に限定されるものではなく、平織り、綾織り、朱子織り等いかなる組織であってもよい。
このような布帛は、一般に軽量であるが、それ自体が光拡散性を有するため、光拡散フィルムと組み合わせることにより、画面輝度均斉化・高輝度化をさらに向上させることができる。こうした観点から、布帛は50%以上のヘイズを有することが好ましい。
さらに、このような布帛を展張し、面光源筐体に固定化することにより、布帛に光拡散フィルムをはじめとする光学フィルムの支持体としての役割を持たせることも可能である。このような観点からも布帛は、機械強度に優れる織物であることが好ましい。
尚、布帛やそれを構成する繊維の色調としては、色付きがなく、無彩色が好ましい。なかでも光吸収がない透明色や白色が好ましい。これらの色調の布帛を用いることにより、光損失を低減でき、高輝度特性に寄与することが可能となる。
また、前記布帛は、液晶ディスプレイの面光源の光源が点灯している間は光源中に含まれる紫外線に曝露され、黄変、強度劣化が発生する場合があり、紫外線耐久性が十分でない場合がある。布帛が黄変すると、黄変した布帛を透過した光の色調が変化してしまいディスプレイ画面も色調が変化してしまうことがある。よって、前記布帛は、耐紫外線処理がなされていることが好ましい。耐紫外線処理とは、布帛に紫外線吸収剤や酸化防止剤など(以下、紫外線吸収剤等)を付与し、布帛が紫外線に暴露させても黄変や強度劣化の発生を少なくすることをいう。付与する方法は、紫外線吸収剤等をスプレーする方法や、紫外線吸収剤等の入った浴などに浸漬した後に乾燥するパッド・キュア方法、コーティング法、プリンティング法等繊維の表面に付与する方法であってもよいし、繊維の内部に吸尽されてなるものであってもよい。
次に本発明の光拡散フィルムの製造方法について、その一例を説明するが、かかる例に限定されるものではない。
押出機を有する製膜装置において、必要に応じて十分な真空乾燥を行った光拡散フィルムを構成する主たる熱可塑性樹脂チップを加熱された押出機に供給する。このとき、フィルムの濁度を上げる目的で光拡散素子(無機粒子、有機粒子、各種樹脂等)を添加しても良い。
押出機に原料を供給し、Tダイ口金を用いてシート状に押し出し成形し、溶融シートを得る。
この溶融シートを、冷却されたドラム上で密着冷却固定化し、未延伸フィルムを作製する。この時、均一なフィルムを得るために静電気を印加してドラムに密着させることが望ましい。その後、必要により延伸工程、熱処理工程等を経て基材フィルムを得る。
延伸の方法は特に問わないが、長手方向の延伸と巾方向の延伸を分離して行う逐次二軸延伸法や長手方向の延伸と巾方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸法がある。
逐次二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムを加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に延伸し、次いで冷却ロール群で冷却する。
続いて長手方向に延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、長手方向に垂直な方向(横方向あるいは幅方向)に延伸を行うことができる。
同時二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、巾方向に延伸を行うと同時にクリップ走行速度を加速していくことで、長手方向の延伸を同時に行う方法がある。この同時二軸延伸法は、フィルムが加熱されたロールに接触することがないため、フィルム表面に光学的な欠点となるキズが入らないという利点を有する。
こうして得られた二軸延伸積層フィルムに平面安定性、寸法安定性を付与するために、引き続いてテンター内で熱処理(熱固定)を行う。熱処理後、均一に徐冷後、室温付近まで冷却することにより基材フィルムが得られる。
次いで、基材フィルム上に公知の塗布手段を用いて光硬化性樹脂を塗布する。塗布後、フィルム表面のアスペクト比Bmaxが0.3となるような微細な表面凹凸形状が施された金型を押し付け、光線を照射する。光線の照射方法は特に問わない。光線を照射し、光硬化性樹脂が硬化した後、金型を離すことによって本発明の光拡散フィルムを得ることができる。
各実施例、比較例で得られた光拡散フィルムの評価方法について説明する。
[特性の測定方法および評価方法]
(1)比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin
比輝度は、(株)村上色彩技術研究所製の自動変角光度計(ゴニオフォトメータ)GP−200型を用いて測定する、以下、測定条件および方法を示す。なお、各実施例、比較例、参考例について測定したサンプルのN数は1である。
(i) 測定は透過測定で行い、あおり角は0°(あおりなし)、光束絞りの目盛値VS1を3.0に、受光絞りの目盛値VS3を2.0にする。偏光フィルターやバンドパスフィルター(色フィルター等)は使用しない。
(ii) 上記の条件にした後、試料台には何も設置せずに、光線入射角θを0°、受光角を0°として光度を測定する。このときパネルメーター(出力信号)の数値の表示が90〜110となるように本体のHIGH VOLT ADJ.のつまみを調整する。このときのHIGH VOLT ADJ.の値をHVA、パネルメーター(出力信号)の数値をKAAとする。尚、HIGH VOLT ADJ.のつまみを調整しても、パネルメーター(出力信号)の数値の表示が110を越える場合は、減光フィルターを用いる。減光フィルターは2枚以上用いてもよい。尚、減光フィルターを用いる場合は、減光率GAを予め測定しておく。減光率GAの測定法については後述する。また、減光フィルターは(株)村上色彩技術研究所製のGP−200型用の減光フィルターを用いる。
従って、実際の光度KAは
・KA=(KAA/GA)
となる。
(iii) 測定対象フィルムの両表面を、それぞれ便宜的にa面、b面と定める。試料台に測定対象フィルムを光線入射面がa面となるようにかつ、たわみ等がないように設置する。光線入射角θ(対フィルム面法線方向)を20°、受光角を0°(対フィルム面法線方向)とし、光度KB(θ=20°)を測定する。
また、測定においては、本体のHIGH VOLT ADJ.の値はHVAとする。また、パネルメーター(出力信号)の数値の表示が110を超える場合は、減光フィルターを用いる。減光フィルターは2枚以上用いてもよい。尚、減光フィルターを用いる場合は、減光率GBを予め測定しておく。減光率GBの測定法は減光率GAの測定法に準拠する。パネルメーター(出力信号)の数値の表示が110を超えない場合は、該数値をKBBとする。
従って、実際の光度KBは
・KB=(KBB/GB)
となる。
(iv) 前述した方法に基づき、比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Aminを算出する。
(減光率GAの測定法)
直読ヘーズコンピューターHGM−2DP(C光源用)(スガ試験機(株)製)を用いて直進光透過率を測定し、該測定値をGAとした。尚、減光フィルターを2枚以上用いる場合は、減光フィルターを重ねた状態で測定する。測定の結果、得られた直進光透過率を減光率とする。尚、減光フィルターを使用しない場合の減光率は1.00である。
(2)最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ
(1)にて求めた最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角をφmax、最小平均比輝度Aminを示す面内回転角をφminとしたとき、その差Δφを下記式より求めた。
Δφ=|φmax−φmin|。
(3)表面凹凸形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、異方度Bmax/Bmin
まず、ミクロトームを用いて、光拡散フィルムを厚み方向に潰すことなく、フィルム面方向に対して垂直に切断する。次いで、切断した断面をS−2100A型((株)日立製作所)などの走査型電子顕微鏡を用いて、適当な倍率(目安として500〜10000倍)で拡大観察し、先述した方法に則り、表面凹凸形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、異方度Bmax/Bminを算出する。なお、各実施例、比較例、参考例について測定したサンプルのN数は1である。
(4)光線透過率、ヘイズ
直読ヘーズコンピューターHGM−2DP(C光源用)(スガ試験機(株)製)を用いて光線透過率およびヘイズを測定した。尚、全光線透過率およびヘイズは光拡散フィルムの両面について求め、より光線透過率の高い面における数値を当該光拡散フィルムの光線透過率およびヘイズとする。なお、各実施例、比較例、参考例について測定したサンプルのN数は1である。
(5)面光源正面輝度と均斉度
長さ39cmの4Wの直線蛍光管が12本設置されている直下型面光源を用いた。各蛍光管は、蛍光管の長さ方向に平行で、蛍光間距離(蛍光管の中心間距離)が26mmとなるように設置されている。蛍光管の断面厚み(直径)は2mmである。該直下型面光源には、形状が長方形(長辺が40cm、短辺が30cm)の光反射フィルム(東レ(株)製#188E60L)が、光源中心部と反射板底面部との距離が3mmとなるよう蛍光管の下に設置されている。
この直下型面光源を用いて、形状が長方形(長辺が40cm、短辺が30cm)の光拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの観察者方向の表面との距離が18.6mmとなるように設置した。この場合、面光源のδは35°となる。
何れの場合も、光拡散フィルムのアスペクト比が最大となる方向と、蛍光灯の長手方向が直交するように設置した。
すべての蛍光管を点灯させ、1時間経過後に下記方法に従って輝度測定を行った。
輝度測定は、(株)アイ・システムのEyeScale−3を用いて行った。附属のCCDカメラを面光源の中心から1mの地点に、面光源面に対し正面となるように設置した。ここで面光源の中心とは、光拡散フィルムの面の重心点を指す。
面光源正面輝度は、面光源の中央部10cm×10cmの範囲の平均輝度とした。本評価方法においては、面光源正面輝度が5500cd/mm以上あれば良好である。
また、均斉度は面光源の中央部10cm×10cmの範囲の最大輝度を最小輝度で除することにより求めた。尚、均斉度は1.2以下であることが好ましく、より好ましくは1.1以下、さらに好ましくは1.05以下である。均斉度が大きいと輝度ムラにより見づらい画面となることがあるからである。
なお、各実施例、比較例、参考例について測定したサンプルのN数は1である。
[実施例と比較例]
[実施例1]
押出機に、光拡散フィルムを構成する主たる樹脂成分としてポリカーボネートのペレットを供給した。次いで溶融押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して単層シートを作成した。
この単層シートに下記方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。尚、ここで、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.0942×x)+5×sin(0.0942×y)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
まず、得られた単層シートと金型を175℃まで加熱し、2.5分保持した。次いで12MPaの圧力で単層シートに金型の形状が付与されている面を押し当て、3分間保持した。その後、圧力を保持させたまま、125℃まで冷却し、圧力を開放した。金型より表面凹凸形状が付与されたフィルムを離型し、光拡散フィルムを得た。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるよう(以下の実施例・比較例でも光拡散フィルムの設置方向は同様とする)に敷設したところ、均斉度は1.19、平均正面輝度は6100cd/mと良好な性能を示した。
[実施例2]
押出機に、光拡散フィルムを構成する主たる樹脂成分として、PETにグリコール単位に対してシクロヘキサンジメタノール成分を20mol%共重合させたポリエステル樹脂を99.8体積%、光拡散素子としてポリメチルペンテンを0.2体積%混合したペレットを供給した。次いで溶融押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して単層シートを作成した。
この単層シートに下記方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。尚、ここで、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.157×x)+5×sin(0.157×y)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
まず、得られた単層シートと金型を135℃まで加熱し、3分保持した。次いで10MPaの圧力で単層シートに金型の形状が付与されている面を押し当て、3分間保持した。その後、圧力を保持させたまま、65℃まで冷却し、圧力を開放した。金型より表面凹凸形状が付与されたフィルムを離型し、光拡散フィルムを得た。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.14、平均正面輝度は5800cd/mと良好な性能を示した。
[実施例3]
主押出機に、光拡散フィルムを構成する主たる樹脂成分としてPETに酸単位に対してイソフタル酸成分を10mol%、グリコール単位に対してシクロヘキサンジメタノール成分を10mol%共重合させたポリエステル樹脂(融点225℃)(以下、「IC−PET」と言う。)を98体積%、光拡散素子としてポリメチルペンテンを2体積%混合したペレットを供給し、また、主押出機とは別に副押出機を用い、この副押出機に、PET(融点265℃)ペレットを供給した。次いで主押出機に供給した成分層の両側表層に副押出機に供給した成分層が厚み比率で 副押出機の成分比:主押出機の成分比:副押出機の成分比=1:8:1 となるよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。この積層シートを温度88℃で長手方向に3.3倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して115℃で巾方向に3.5倍に延伸した。さらに熱処理温度を240℃として30秒間熱処理することにより厚み390μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに下記方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。尚、ここで、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.314×x)+5×sin(0.314×y)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
まず、紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学工業(株)製:ユニディック15−829)に開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製:イルガキュア907)を紫外線硬化樹脂:開始剤=99:1の割合で混合し、ミキサーで30分間混合・攪拌し、塗液を得た。次いで、該塗液を金型の表面形状が付与された面に、塗膜の厚みが50μmとなるように塗布した。塗布後、塗膜の上面に基材フィルムを乗せ、密着させる。その後、基材フィルム面側より金型面方向に対して合計500mJ/Wの紫外線を照射する。紫外線照射後、40℃で30分間熱固定する。その後、金型を離型することにより、基材フィルムの一方の面に表面凹凸形状が付与された紫外線効果樹脂層が積層された光拡散フィルムを得た。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.10、平均正面輝度は5800cd/mと良好な性能を示した。
[実施例4]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.314×x)+5×sin(0.251×y)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.08、平均正面輝度は5900cd/mと良好な性能を示した。
[実施例5]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.314×x)+5×sin(0.188×y)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.06、平均正面輝度は5800cd/mと良好な性能を示した。
[実施例6]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.314×x)+5×sin(0.126×y)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.04、平均正面輝度は5700cd/mと良好な性能を示した。
[実施例7]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.251×x)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.03、平均正面輝度は5900cd/mと良好な性能を示した。
[実施例8]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.440×x)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.03、平均正面輝度は5800cd/mと良好な性能を示した。
[実施例9]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を付与した。但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・z=5×sin(0.628×x)
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.02、平均正面輝度は5800cd/mと良好な性能を示した。
[実施例10]
実施例6で得られた拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの光源側の表面との距離が23.5mmとなるようにバックライトへ組み込んだ。かかるバックライトのδを計算したところ、30°であったが、均斉度は1.03、平均正面輝度は6000cd/mと良好な性能を示した。
[実施例11]
実施例9で得られた拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの光源側の表面との距離が23.5mmとなるようにバックライトへ組み込んだ。かかるバックライトのδを計算したところ、30°であったが、均斉度は1.02、平均正面輝度は5900cd/mと良好な性能を示した。
[実施例12]
実施例6で得られた拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの光源側の表面との距離が15.5mmとなるようにバックライトへ組み込んだ。かかるバックライトのδを計算したところ、40°であったが、均斉度は1.05、平均正面輝度は5600cd/mと良好な性能を示した。
[実施例13]
実施例9で得られた拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの光源側の表面との距離が15.5mmとなるようにバックライトへ組み込んだ。かかるバックライトのδを計算したところ、40°であったが、均斉度は1.03、平均正面輝度は5700cd/mと良好な性能を示した。
[実施例14]
実施例3と同様の方法で厚み140μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を形成した。
但し、使用した金型は下記式で示される曲面が施されたニッケル製の金型である。
・{(x+n×100)2/502}+{z2/37.52}=1
ただし、−50≦(x+n×100)≦50 (n=0,±1, ±2, ±3・・・) 、 z≦0。
ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、単位はμmである。
即ち、金型の断面形状は図10で示され、また、y軸方向に凹凸はなく、形状はストライプレンズ柱となっている。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.02、平均正面輝度は5900cd/mと良好な性能を示した。
[実施例15]
実施例3と同様の方法で厚み120μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を形成した。但し、使用した金型は図11で示された単位曲面形状のA側端部とB側端部(図11の A−END と B−END)が連続的に接合された形状が施されたニッケル製の金型である。ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、y軸方向には凹凸はなく、形状はストライプレンズ柱となっている。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.01、平均正面輝度は6000cd/mと良好な性能を示した。
[実施例16]
実施例3と同様の方法で厚み120μmの基材フィルムを得た。
この基材フィルムに実施例3と同様の方法で一方の表面に凹凸形状を形成した。但し、使用した金型は図12で示された単位曲面形状のA側端部とB側端部(図12の A−END と B−END)が連続的に接合された形状が施されたニッケル製の金型である。ここで、zは金型厚み方向、x,yは金型面方向を示す。また、y軸方向には凹凸はなく、形状はストライプレンズ柱となっている。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムを表面凹凸形状を付与した面が観察者方向(表面凹凸形状を付与していない面が光源側)になるように敷設したところ、均斉度は1.00、平均正面輝度は5900cd/mと良好な性能を示した。
[実施例17]
下記の布帛を作成し、展張し、面光源筐体に両面接着テープ(日東電工(株)製No.500)で固定した。該布帛の上(蛍光灯に面する側とは反対側の面)に、実施例3で得られた光拡散フィルムを表面凹凸形状が形成された面が観察者方向(表面凹凸形状が形成されていない面が布帛側)になるように重ねたところ、均斉度は1.02、平均正面輝度は5900cd/mであり、良好な性能を示した。また布帛による光拡散フィルムの支持については、布帛の撓みが僅かにみられたものの概ね良好であった。
(布帛の構成)
1.使用糸:タテ糸(56dtex−18フィラメント、ポリエステル100%フィラメントヤーン)、 ヨコ糸(84dtex−36フィラメント、ポリエステル100%フィラメントヤーン)
2.織り組織:平織り
3.織り密度:タテ織り密度 118本/インチ、ヨコ織り密度 92本/インチ。
上記構成で作成された布帛の全光線透過率、ヘイズはそれぞれ55%、91%であった。
[実施例18]
実施例17で得られた布帛を、展張し、面光源筐体に両面接着テープ(日東電工(株)製No.500)で固定した。該布帛の上(蛍光灯に面する側とは反対側の面)に、実施例15で得られた光拡散フィルムを表面凹凸形状が形成された面が観察者方向(表面凹凸形状が形成されていない面が布帛側)になるように重ねたところ、均斉度は1.00、平均正面輝度は6000cd/mであり、良好な性能を示した。また布帛による光拡散フィルムの支持については、布帛の撓みもほとんどなく極めて良好であった。
[比較例1]
主押出機に、光拡散フィルムを構成する主たる樹脂成分としてIC−PETを90体積%、光拡散素子としてポリメチルペンテンを10体積%混合したペレットを供給し、また、主押出機とは別に副押出機を用い、この副押出機に、PET(融点265℃)ペレットを供給した。次いで主押出機に供給した成分層の両側表層に副押出機に供給した成分層が厚み比率で 副押出機の成分比:主押出機の成分比:副押出機の成分比=1:8:1 となるよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。この積層シートを温度88℃で長手方向に3.3倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して115℃で巾方向に3.5倍に延伸した。さらに熱処理温度を240℃として30秒間熱処理することにより厚み140μmの基材フィルムを得た。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムをバックライトへ組み込んだところ、均斉度は1.24、平均正面輝度は4300cd/mであった。
[比較例2]
主押出機に、光拡散フィルムを構成する主たる樹脂成分としてIC−PETを98体積%、光拡散素子としてポリメチルペンテンを2体積%混合したペレットを供給し、また、主押出機とは別に副押出機を用い、この副押出機に、PET(融点265℃)ペレットを供給した。次いで主押出機に供給した成分層の両側表層に副押出機に供給した成分層が厚み比率で 副押出機の成分比:主押出機の成分比:副押出機の成分比=1:8:1 となるよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。この積層シートを温度88℃で長手方向に3.3倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して115℃で巾方向に3.5倍に延伸した。さらに熱処理温度を240℃として30秒間熱処理することにより厚み140μmの基材フィルムを得た。
得られた光拡散フィルムの比輝度の最小値AI、最大平均比輝度Amax、最小平均比輝度Amin、最大値と最小値の比Amax/Amin、最大平均比輝度Amaxを示す面内回転角と最小平均比輝度Aminを示す面内回転角の差Δφ、表面形状のアスペクト比の最大値Bmax、最小値Bmin、最大値と最小値の比Bmax/Bmin、透過率、ヘイズ、総厚みは表1に示すとおりであった。
かかる光拡散フィルムをバックライトへ組み込んだところ、均斉度は1.79、平均正面輝度は5200cd/mであった。
[比較例3]
比較例2で得られた拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの光源側の表面との距離が23.5mmとなるようにバックライトへ組み込んだ。かかるバックライトのδを計算したところ、30°であった。均斉度は1.73、平均正面輝度は5300cd/mであった。
[比較例4]
比較例2で得られた拡散フィルムを、蛍光管の中心と光拡散フィルムの光源側の表面との距離が15.5mmとなるようにバックライトへ組み込んだ。かかるバックライトのδを計算したところ、40°であった。均斉度は1.86、平均正面輝度は5000cd/mであった。
Figure 2007164164
本発明の光拡散フィルムは、パソコン、テレビあるいは携帯電話などの表示装置、特に液晶表示装置等の平面表示装置に用いられる面光源用として好適であり、有用である。
本発明の光拡散フィルムを用いた直下型面光源の構造を例示説明するための斜視図である。 従来の直下型面光源の構造を例示説明するための斜視図である。 直線状光源構造を例示説明するための鳥瞰図(光拡散フィルムを除く)である。 直線状光源構造を例示説明するための鳥瞰図(光拡散フィルムを除く)である。 直線状光源構造を例示説明するための鳥瞰図(光拡散フィルムを除く)である。 直下型面光源の光源間平均距離a、直下型面光源の光源と光拡散フィルムの平均距離、および式(1)で示される角度θの関係を例示説明するための断面図である。 直線L1〜L10の位置関係を例示説明するための鳥瞰図(光拡散フィルムを除く)である。 A(−5),A(+5)の測定系を説明するための鳥瞰図である。 アスペクト比Bmax、Bminの求め方を例示するための断面図である。 実施例14で用いた金型の(x-z)断面図である。 実施例15で用いた金型の(x-z)断面図である。 実施例16で用いた金型の(x-z)断面図である。
符号の説明
1:光反射フィルム
2:光源
3:光拡散フィルム
4:投光器
5:入射光線
6:受光器
7:金型
8:光拡散板

Claims (13)

  1. フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度範囲において光線を該フィルムへ入射したときの、法線方向へ透過される光線の比輝度の最小値AIが0.0014以上である光拡散フィルム。
  2. フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度範囲において光線を該フィルムへ入射したときの、法線方向へ透過される光線の最大平均比輝度Amaxが0.002以上である請求項1に記載の光拡散フィルム。
  3. フィルム表面の法線方向に対して20°〜50°の角度で光線を該フィルムへ入射し、フィルムを面内回転させた場合において、法線方向へ透過される光線の最大平均比輝度Amaxと最小平均比輝度Aminの比Amax/Aminが1.1以上である請求項1または2に記載の光拡散フィルム。
  4. フィルムの少なくとも一方の表面に、アスペクト比Bmaxが0.3以上となる表面凹凸形状が付与されている請求項1から3のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  5. 主たる構成成分がポリエステル樹脂である請求項1から4のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  6. 光線透過率が40%以上である請求項1から5のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  7. フィルム厚みが1000μm未満である請求項1から6のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  8. フィルム面内において、フィルム表面における表面凹凸形状のアスペクト比の最大値Bmaxと最小値Bminの比Bmax/Bmin(異方度)が1.1以上である請求項1から7のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の光拡散フィルムを用いた直下型面光源。
  10. 請求項8に記載の光拡散フィルムを用い、光拡散フィルムが、その異方度が1.1以上である表面凹凸形状の形成された面が観察者側に向けられて配置されている直下型面光源。
  11. 二以上の直線光源部を有する請求項9又は10に記載の直下型面光源。
  12. 前記光拡散フィルムと光源との間に布帛を有する請求項9から11のいずれかに記載の直下型面光源。
  13. 前記光拡散フィルムが前記布帛によって支持されている請求項12に記載の直下型面光源。
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