JP2009025438A - 拡散シートおよびそれを用いた直下型バックライトユニット - Google Patents

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直樹 辻内
Yusuke Kawabata
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Abstract

【課題】光の異方拡散効果に優れた拡散シートおよび輝度と均斉度に優れたバックライトユニットを提供する。
【解決手段】シートの一方の面に長手方向が略一方向に揃ったライン形状の凹凸パターンが形成され、かつ、シートの他方の面にバインダー樹脂に粒子を分散させて形成された粗面を有する樹脂層が設けられ、バインダー樹脂と粒子との屈折率差が0.1以上であり、シートの他方の面に入射角度0°で光線を入射したときにシートの一方の面から出射される光線の出射強度分布が下記条件(1)、(2)を満たす拡散シートである。(1)ライン形状の凹凸パターンの長手方向に垂直な面内で、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が15〜25°の範囲である。(2)シート面に垂直かつライン形状の凹凸パターンの長手方向に平行な面内で、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が0.5〜5°の範囲である。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種表示装置、特に液晶表示装置のバックライトユニットに好適な拡散シート、およびそれを用いた直下型バックライトユニットに関する。
液晶表示装置は、ノートパソコンや携帯電話機器を始め、テレビ、モニター、カーナビゲーション等、多様な用途に用いられている。液晶表示装置には、光源となるバックライトユニットが組み込まれており、バックライトユニットからの光線を液晶セルを通して制御することにより、表示される仕組みとなっている。このバックライトユニットに求められる特性は、単に光を出射する光源としてだけではなく、画面全体を明るく且つ均一に光らせることである。
バックライトユニットの構成は大きく二つに分けることができる。
1つは、サイドライト型バックライトと称される方式である。これは、例えば薄型化・小型化が求められるノートパソコン等に主に使用される方式であるが、基本構成として導光板を用いるのが特徴である。サイドライト型バックライトの場合、導光板の側面に蛍光管を設置し、側面から導光板に光線を入射させて、導光板内部を全反射させながら面内全体に光を伝搬しつつ、導光板の裏面に施された拡散ドット等により一部を全反射条件から離脱させて導光板前面から採光することにより、バックライトすなわち面光源として機能させるものである。サイドライト型バックライトの場合には、これら構成以外にも、導光板の裏面から漏れ出る光を反射させて再利用させる機能を担う反射フィルム、導光板前面から出射する光を均一化させる拡散シート、そして正面輝度を向上させるプリズムシートなど、多種類の光学フィルムが用いられている。
また、もう1つの方式は、直下型バックライトと称される方式である。これは、大型化・高輝度化が求められるテレビ用途に好ましく用いられる方式であるが、基本構成としては、導光板は用いず、画面奥に直接蛍光管を並べた構造が特徴である。画面奥に線状または一部線状の蛍光管を複数本平行に並べることにより、大画面にも対応可能で、さらに明るさも十分に確保できる。しかしながら、特徴でもある画面奥に設置された蛍光管による画面内の明るさむら(輝度むら)が生じる。つまり、複数本並んでいる蛍光管の真上は明るく、隣接する蛍光管の間が暗くなる(管むら)。このため、直下型バックライトでは、この管むらを解消するため、極めて強い光拡散性を有する光拡散板(乳白板)を蛍光管の上側に設置し、画面の均一化を図っている(特許文献1)。光拡散板は、微粒子を分散させたアクリル樹脂、またはポリカーボネート樹脂等からなる光拡散板である。この光拡散板により管むらが解消され画面の均一化が図れるのであるが、強く拡散させるために全光線透過率が低く光利用効率が悪くなり、また強く拡散しすぎるために不要な方向へ光を散らしてしまい、結果として、必要となる正面の明るさが不十分となる。そこで、光拡散板の上に、光を等方的に拡散しながら、正面方向に集光効果を示す拡散シートを設置している(特許文献2)。この拡散シートは、基材シート上に有機架橋粒子などの微粒子を含有した拡散層を形成したビーズシートと呼ばれるシートであり、光拡散板とは違い、ある程度正面方向への指向性を示す光学フィルムである。またこれら以外にも、蛍光管から後方に出射される光を反射する反射フィルム、必要に応じさらに集光性を向上させるためにプリズムシートなどが組み込まれている。
特開2004−29091号公報 特開2001−324607号公報
直下型バックライトにおいては、画面奥の蛍光管に由来する輝度むらを解消し、画面の均一化と高輝度化を両立させることが必要とされる。通常、直下型バックライトとしては、前述したように極めて強い光拡散性を有する光拡散板が設置され、この板状部材により管むらを解消し画面の均斉度を高めているのであるが、均斉度を重視した光拡散板の場合には全光線透過率が低く光利用効率が悪いために高輝度化が図れず、また輝度を重視した光拡散板の場合には全光線透過率が高く光拡散性が低下するために均斉度を高めることができないという、二律背反の現象が生じる。また、当然ながら従来から用いられているビーズシート、プリズムシート、輝度向上シートだけでは、さらに均斉度が劣ることは明白である。
そこで本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、光の異方拡散効果に優れた拡散シートを提供せんとするものである。すなわち、本発明は、かかる拡散シートにより効率的な拡散効果が発揮され、それにより蛍光管に由来する管むらを効率的に解消し、画面均一性と高い輝度特性を発現させることができるという効果を奏するものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次の手段を採用するものである。すなわち、本発明の拡散シートは、シートの一方の面に長手方向が略一方向に揃ったライン形状の凹凸パターンが形成され、かつ、シートの他方の面にバインダー樹脂に粒子を分散させて形成された粗面を有する樹脂層が設けられ、粗面を有する樹脂層を構成するバインダー樹脂と粒子との屈折率差が0.1以上であり、シートの他方の面に入射角度0°で光線を入射したときにシートの一方の面から出射される光線の出射強度分布が下記条件(1)、(2)を満たす拡散シートである。
(1)ライン形状の凹凸パターンの長手方向に垂直な面内での出射強度分布について、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が15〜25°の範囲である。
(2)シート面に垂直かつライン形状の凹凸パターンの長手方向に平行な面内での出射強度分布1について、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が0.5〜5°の範囲である。
また、本発明の拡散シートを用いた直下型バックライトユニットは、2本の蛍光ランプ間距離をL、蛍光ランプから最下層の光学シートまでの距離をHとしたとき、下式を満たすバックライトに本発明の拡散シートを、光源の直線部に平行な方向と前記ライン形状の凹凸パターンの長手方向とが平行となるように設置された直下型バックライトユニットである。
式:θ=tan-1 ((L/2)/H),40°≦θ≦70°
本発明によれば、光の異方拡散効果を効率的に発揮する拡散シートを提供することができ、これを液晶表示装置のバックライトユニット、特に直下型バックライトに組み込むことにより、高い画面均一性と高い輝度特性の両立が図れる。
本発明は、前記課題、つまり光の異方拡散効果に優れた拡散シートについて、鋭意検討した結果、シートの一方の面(以下、A面とする)に長手方向が略一方向に揃ったライン形状の凹凸パターン(以下、ライン状凹凸パターンとする)を形成し、シートの他方の面(以下、B面とする)にバインダー樹脂に粒子を分散させて形成された粗面を有する樹脂層を設けることによって、拡散シートの光拡散挙動を制御したところ、かかる課題を一挙に解決できることを究明したものである。
本発明の拡散シートは、A面にライン状凹凸パターンを形成し、B面に粗面を有する樹脂層を設けた構成である。B面に粗面を有する樹脂層を設けることによって、B面から入射する光線の利用効率を上げ、さらにA面のライン状凹凸パターンによって異方拡散性を発現させる構成となっている。
線状光源を面内に平行配列させた直下型バックライトにおいて、光源の形状に応じた輝度むらを解消して画面均斉度を効率的に高めるためには、その上側に設置する部材が、光を等方的に強く拡散するのではなく、光源の長手方向と垂直な方向に強く拡散することで達成できる。一方向への強い光拡散性、すなわち異方拡散性を示す拡散シートが適しているということであり、本発明において、この異方拡散性を表面のライン状凹凸パターンで実現させたものである。
よって、本発明の拡散シートを、後述する構成のバックライトユニットに組み込むと、異方拡散の効果によって直線状の光源像が拡散されて輝度むらが解消され、粗面による光利用効率の向上によって輝度が向上する効果を発揮し、高均斉度かつ高輝度のバックライトユニットが得られる。
本発明の拡散シートのA面に形成されるパターンは、長手方向が略一方向に揃ったライン形状の凹凸パターンであることを特徴とする。図1に、本発明の拡散シートのA面の表面形状を例示する。図1(a)はシート面内パターン、図1(b)はライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な断面におけるシート断面パターンを示している。
本発明の拡散シートのA面のシート面内パターンは、図1(a)に例示されるように、個々の凹凸が一方向に延びた形状(ライン状)であることを特徴とする。さらに、個々のライン状凹凸の長手方向が略一方向に敷き詰められた表面である。本発明の拡散シートは、ライン状凹凸の長手方向を略一方向に揃えて形成することにより、長手方向に垂直な方向には強く、平行な方向には弱く拡散するという異方拡散性を発現するようになる。また、このライン状凹凸は、シート表面に隙間無く、即ち平坦部無く敷き詰めることが好ましく、これにより、拡散シートに入射した光線のうち拡散せずにそのままの方向で出射する成分が少なくなり、拡散性が向上するため好ましい。
本発明の拡散シートのA面のシート断面パターン(ライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な断面において観察されるパターン)は、円弧などの曲線が連繋した曲線パターンであり、例えば、正弦曲線のように滑らかに連繋したパターン、レンチキュラーレンズのように半円状(またはその反転形状)の曲線が連繋したパターン、それらが組合されたパターンなどが好ましい例として挙げられる。
本発明の拡散シートのA面のシート面内パターンとシート断面パターンの規則性については、同じ形で同じ大きさの形状が繰り返される規則的なパターンよりも、形や大きさが不規則に異なる形状が並んだランダムパターンのほうが好ましい態様である。ランダムパターンであると、光干渉縞やモアレ模様を防止し、欠陥も目立ちにくくし、バックライトユニットに搭載したときの均斉度が向上する。すなわち、図1(a)に例示するように、シート面内パターンにおいて、個々の一方向に延びたライン形状の縦横の長さは各々で不規則であるのが良い。また、図1(b)に例示するように、シート断面パターンおいても、各々の形状は同じではなく不規則な形状が連繋し配列ピッチもランダムであるのが良い。
本発明の拡散シートのA面のシート面内パターンにおいて、ライン状パターンの長手方向の長さ(l)は、短軸方向の長さ(s)に比べて長ければ長いほど好ましい。長手方向の長さが長いと異方拡散性を向上させることができる。ライン状パターンの長手方向長さ(l)と短軸方向長さ(s)の比率(長手方向長さ(l)/短軸方向長さ(s))としては好ましくは10以上である。
本発明の拡散シートのA面のシート断面パターンの好ましいサイズの一例を挙げると、ピッチ(p)(すなわち、ラインパターンの短軸方向の長さ)は2〜15μm、高さ(h)は0.5〜10μmの範囲である。ここで、ピッチ(p)とはパターンの隣接する頂部間の長さ、高さ(h)とはパターンの隣接する凹部を結ぶ直線から頂部までの厚み方向長さのことをいう。この範囲で不規則な曲線形状を形成することによって、後述する出射強度分布の範囲を満たすことが可能となる。また、この範囲は一例を示しており、この範囲外においても、後述の出射強度分布を満たすものであれば好ましく用いることができる。
本発明の拡散シートは、シートのB面に粗面を有する樹脂層が設けられていることが特徴である。本発明の拡散シートは、前述したようにシートのA面にライン状パターンが形成され、このパターンにより異方拡散性を発現させるものであるが、バックライトユニットに搭載する場合には、このA面が光出射側になるように設置する方が、バックライトの均斉度を高める上で好ましい。出射面にライン状パターンが形成されている方が、異方拡散効果が高いため好ましい設置方法である。よって、B面を光入射面とするのが好ましい。
そこで、本発明の拡散シートではシートのB面に粗面を有する樹脂層を設けることで、バックライトユニットに搭載したとき、光入射面であるB面の光反射を抑え、光源から直接入射する光線のほか、バックライト内部で反射・再利用される光線の利用効率を向上させ、バックライトの輝度を高めることができる。また、他の部材と重ねて用いる場合には、下側部材との密着を防止することができる。またさらに、粗面になっていることにより滑り性が向上するため、拡散シート製造時のハンドリング性向上はもちろん、バックライト形状に応じたシートの断裁、バックライトへの組み込みなどの各種工程中での取り扱いが容易になり、各工程のスピードアップおよび欠点率の低下に寄与することができる。
本発明の拡散シートのB面に設けられる粗面を有する樹脂層は、バインダー樹脂に粒子を分散させた塗剤をコーティングして作製する。この方法は、粒子の種類・組み合わせ、粒子径、添加量、樹脂種類、樹脂膜厚などを選択することにより、容易に粗面の状態・程度を変更できるため好ましい方法である。
この方法に用いられる粒子の種類としては特に限定されるものではなく、有機系、無機系いずれでも用いることができる。有機系球状粒子としては、アクリル系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、ナイロン系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ポリエチレン系樹脂粒子、ベンゾグアナミンのようなポリアミド系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子等を用いることができる。無機系球状粒子としては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物等を用いることができる。一般に使用される樹脂バインダーとの分散性、塗布性および経済性等から有機系球状粒子を使用するのが好ましい。粒子径としては80nm〜50μmの範囲のものを用いるのが好ましい。粒子は1種類単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。また、バインダー樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられる。
粒子とバインダー樹脂の組み合わせとしては、粒子−バインダー樹脂間の界面で光散乱を発生させるため、両者の屈折率差が大きい方が好ましい。本発明においては、粒子の屈折率と塗布層のバインダー樹脂の屈折率との屈折率差は0.10以上である。ここで「屈折率差」とは球状粒子の屈折率とバインダー樹脂の屈折率との差の絶対値のことである。ここで屈折率とは、直進する波動(光線など)が異なる媒質の境界で進行方向の角度を変える割合のことであり、真空を基準とした物質固有の値つまり絶対屈折率のことである。また、屈折率は観測波長固有の値であるため、屈折率差とは同観測波長にて測定した値の差である。例えば波長589.3nmの光に対して、代表的なアクリル樹脂であるポリメタクリル酸メチルの屈折率は1.49である。
さらに、滑り性を付与しやすくするため、コーティング後のバインダー樹脂の膜厚は、粒子径よりも薄いことが好ましい。粒子径よりも薄くすることで、コーティング後に粒子が樹脂層から頭を出し、突起として機能するため滑り性が容易に付与できる。膜厚に関して粒子との組み合わせによるが、好ましくは0.1μm〜20μm、さらに好ましくは1〜10μmである。0.1μm以下であると添加した粒子との設置面積が小さく脱落することがある。また20μm以上であると拡散シート全体の全光線透過率が低下し、バックライトに搭載した際に輝度が低下することがある。
粒子の添加量としてはバインダー樹脂に対し、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。0.01重量%未満であると拡散機能が発現しないことがある。また、10重量%より多くなると拡散シートの全光線透過率が低下し、輝度が著しく低下してしまことがある。
本発明の拡散シートの基材としては透明基材が好ましい。透明基材は、内部に光線を後方散乱させる成分を含まないため光の利用効率が高く、結果として輝度向上に寄与する。また、バックライトの構成として本発明の拡散シートと光源との間に、拡散性の基材(例えば、拡散板など)を挿入する場合には、拡散板との組み合わせで均斉度が確保できるため、輝度を優先し透明基材を用いて拡散シートとするのが好ましい。
透明基材の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スピログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、およびこれらを成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらのうちでは、機械的強度、耐熱性、寸法安定性の点において、二軸延伸されたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、またはこれらをベースとしたその他成分との共重合体や、混合物などのポリエステル樹脂がより好ましく用いられる。
本発明の拡散シートの各層には、各種添加剤を添加することも好ましい態様である。添加剤としては、例えば、帯電防止剤、耐光剤、分散剤、相溶化剤、顔料、染料、などが好ましく用いられるが、拡散シートとしての効果を阻害しない範囲内で、これら以外の添加剤も好ましく用いられる。
本発明の拡散シートは、全膜厚が25〜500μmであることが好ましい。膜厚が25μm以上であると、シートのハンドリング性が向上するため好ましい。また、膜厚が500μmを越えるシートは、拡散性の点では好ましいシートが得られるものの、バックライトユニット全体の薄型化の観点から500μm以下であるのが好ましい。
本発明の拡散シートは、シートのB面に入射角度0°で光線を入射したときに、シートのA面から出射される光線の出射強度分布が下記条件(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
(1)A面のライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な面内での出射強度分布について、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が15〜25°の範囲であること。
(2)シート面に垂直かつA面のライン状凹凸パターンの長手方向に平行な面内での出射強度分布について、出射強度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が0.5〜5°の範囲であること。
なお、本願発明において、入射角度とはシート面の法線方向と入射光線の光軸とがなす鋭角のことであり、出射角度とはシート面の法線方向と出射光線の光軸とがなす鋭角のことである。
以下、本発明の拡散シートの光線挙動に関しては、(株)村上色彩技術研究所製、変角光度計GP−200を用いて測定した結果でもって規定する。該装置の光源はハロゲンランプ12V50Wを使用し、平均透過率1%の光量調整フィルターを入れ、光束絞り設定3(φ約11mm)、受光絞り設定6(φ約13mm)とし、反射透過用あおり付標準試料台に拡散シートをセットして測定する。
本発明の拡散シートは、シートのB面に入射角度0°で光線を入射したときに、シートのA面から出射される光線の出射強度分布が、A面のライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な面内において、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が15〜25°の範囲を満たすことにより、輝度と均斉度のバランスのとれた特性を発現することができる。後述するように、本発明の拡散シートをバックライトユニットに搭載する場合、光源の直線部に平行な方向とライン状凹凸パターンの長手方向とを平行に設置することで、拡散性の強い方向(長手方向に垂直な方向)の作用により光源の像を拡散し均斉度が向上させるため、この方向の拡散性が不十分である場合には光源像が透けて見え、均斉度が劣る結果となる。すなわち、50%の強度となる出射角度が15°未満では拡散性が不足するため輝度ムラが顕著に現れてしまう。また、50%の強度となる角度が25°を超える場合、拡散性は充分であり均斉度の点では好ましいのであるが、光線を拡散しすぎて正面方向の輝度が低下するため、輝度と均斉度のバランスの点では好ましい範囲とは言い難い。
また、本発明の拡散シートは、シートのB面に入射角度0°で光線を入射したときに、シートのA面から出射される光線の出射強度分布1が、シート面に垂直かつA面のライン形凹凸パターンの長手方向に平行な面内において、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が0.5〜5°の範囲を満たすことにより、不要な方向への光の拡散を減少させ輝度の高いバックライトを達成することができる。本発明の拡散シートをバックライトユニットに搭載する場合、この方向は光源の直線部に平行な方向に対応するため、強い拡散性が不要となる。すなわち、前記範囲を満たし、不要な方向への拡散を極力おさえながら微拡散効果を持たせることで、干渉縞などのムラを防止しつつ輝度向上に寄与することができる。出射角度が0.5°未満の場合は、A面のライン状凹凸パターンの規則性が高く、干渉縞などのムラが現れてしまう。また、出射角度が5°を超える場合にはA面のライン凹凸パターンによるシートの異方拡散性が不十分であり効率的な拡散効果が得られない。
このように、本発明の拡散シートが前記出射強度分布を満たす異方拡散性を示すことにより、該拡散シートをバックライトユニットに搭載したときに、高輝度かつ高均斉度のバックライトが得られる。
また、本発明の拡散シートは、シートのB面から光線を入射して測定した全光線透過率が70%以上かつヘイズが80%以上であることが好ましい。全光線透過率は、拡散シートの光利用効率にも関わる指標であり、全光線透過率が極端に低い場合には利用効率が劣り、輝度を高めることが難しい。またヘイズにおいては光の拡散効果を上げるために高い方が好ましい。
次に、本発明の拡散シートを製造する方法について説明するが、これらの方法に限定されることなく、その他の方法も好ましく用いられる。以下に、シートのA面のライン状凹凸パターン、およびシートのB面の粗面を有する樹脂層の形成方法について説明する。
シートのA面のライン状凹凸パターンを形成する方法としては、(a)金型を用いた金型転写方法、(b)表面を直接加工する方法、(c)形状に異方性をもつ粒子を含有した塗剤をコーティングする方法、等が挙げられる。
(a)金型転写方法についてさらに詳述すると、(a1)表面に光又は熱硬化性樹脂が積層されたシートに金型を押しあて、活性エネルギー線の照射、又は加熱により樹脂を硬化させて賦形する方法、(a2)予め金型の凹部に充填された樹脂を、基材上に転写する方法等が挙げられる。
また、(b)直接加工する方法としては、表面に光硬化性樹脂を積層したシートを、リソグラフィーや光干渉露光法などの手法を用いて所望の形状に加工する方法が挙げられる。
また、(c)形状に異方性をもつ粒子を含有した塗剤をコーティングする方法としては、棒状、針状、繊維状、回転楕円体などの異方形状を有する粒子またはこれら粒子を含む塗剤を、例えば剪断を掛けながらコーティングすることにより粒子が一定方向に配向したシートを形成する方法などが挙げられる。
これらのうちでは、生産性の観点から(a)金型転写方法がより好ましい製造方法であるが、これらのプロセスを組み合わせることも可能であり、適宜プロセスを選択することで、求める拡散シートを得ることができる。
また、シートのB面粗面を有する樹脂層の形成方法としては、前記した粒子分散樹脂層を形成する方法が挙げられる。ここで塗剤は、少なくともバインダー樹脂として、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂から選ばれる1種以上の樹脂を含有し、必要に応じて溶媒で希釈し、さらには各種添加剤を添加して所望の物性を有するコーティング膜を形成することができる。
本発明の拡散シートの設置方法は、少なくとも、略平行配列の複数の直線状光源、略平行配列の複数の直線状部分を有する形状の光源、及び略平行配列の直線状に明暗が観察される光源からなる群より選ばれる少なくとも1種で構成された光源の上側に、本発明の拡散シートを、光源の直線部に平行な方向と拡散シートのA面に形成されたライン状凹凸パターンの長手方向とが平行になるように設置することを特徴とする。ライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な方向は、該シートが最も強い拡散性を示す方向であるため、拡散シートの異方拡散性が最大限に発揮され、蛍光管像が透けて見える輝度ムラを効率的に解消することが可能となる。
本発明の拡散シートが効果を発揮する直下型バックライトの光源としては、直線状、または直線状部分を有する形状(U字管、W字管など)のもの、または直線状に明暗が観察されるものであればよく、特に限定されないが、例えば蛍光管が好ましく用いられる。また、光源の配列ピッチは、バックライトユニット面内において不等であることも好ましい態様である。例えば、バックライトの中央部を明るくしたい場合には、画面中央部での光源配列ピッチを短くすることで達成できる。また、画面端部において筐体の枠付近では暗くなるため、ここでも配列ピッチを短くすることで明るくできる。このように、画面内で明るさを調整する目的において、光源の配列ピッチを不等にすることで効果を発揮することがあり好ましい態様である。
さらに好ましい態様としては、蛍光ランプのランプ間距離をL、蛍光ランプから最下層の光学シートまでの距離をHとしたとき、θ=tan-1 ((L/2)/H),θ≧40°を満たすバックライトである(図2参照)。θが40°未満であるとB面の粗面によって必要以上に光の拡散が大きくなるために輝度が低下してしまう。θが高すぎるバックライトは輝度あるいは輝度ムラの特性が満たされないため、θの上限は好ましくは70°以下、さらに好ましくは60°以下である。
また、通常これら光源の下側(画面とは逆方向)に光反射フィルムなどの反射部材を設置することが好ましい。この反射部材によって、光源から直接下側に出射される光線や上側の部材から戻ってきた光線を画面側に反射することで光利用効率を上げ輝度向上に寄与することが可能となる。
また、本発明のバックライトユニットは、前記拡散シートの上側に、さらに本発明の拡散シートを重ねて用いることも好ましい態様である。ここで、上側に重ねる拡散シートのより好ましい設置方向としては、A面に形成されたライン状凹凸パターンの長手方向と該光源の直線状部に平行な方向とが平行または垂直になる方向が挙げられる。平行に設置する場合には、異方拡散性がさらに増強され、よりバックライトユニットの均斉度が向上するため好ましい構成である。また、垂直に設置する場合、バックライトユニットの縦横両方向において均斉度を高められること、および輝度が向上するため好ましい構成である。本発明の拡散シートは、A面のライン状凹凸パターンによって、異方拡散性とともに、ライン長手方向に垂直な方向において集光機能をも発揮するため、垂直に設置することにより縦横両方向において均斉度を高めながら輝度の向上をも見込むことができる。
また、本発明のバックライトユニットの構成として、光源、本発明の拡散シート、前述した光反射フィルム以外にも、次に示すように種々の部材を好ましく用いることができる。
本発明のバックライトユニットにおいて、本発明の拡散シートの下側に、内部に粒子を含有する板状部材である光拡散板を設置することも好ましい構成である。バックライトユニットに求められる要件として、特に直下型バックライトユニットの場合、画面直下に設置される光源の形状および配置によって現れる輝度ムラを解消し、全面均一な明るさであることである。ここで、本発明の拡散シートは、異方拡散性を示すことで効率的に輝度ムラを解消しながら輝度を高められるシートであるが、内部に粒子を含有する光拡散板を設置することにより、さらに画面の均一性を高めることが可能となる。バックライトユニットは、光源の配列ピッチ、光源と拡散シートなどの部材間距離が、画面均一性に大きく関わっている。例えば、光源の配列ピッチが広がった場合や、光源と部材間距離が短くなった場合には、より輝度ムラが顕著に現れる。そこで、本発明の拡散シートと前記光拡散板とを組合せることによって、種々構造のバックライトユニットに対応し輝度ムラを容易に解消できるようになるため好ましい。
また、前記光拡散板は、少なくとも片側表面にライン状の凹凸パターンが形成されていることも好ましい。ここで、ライン状の凹凸パターンとは、略一方向に長手方向が揃ったパターンである。バックライトユニットの均斉度をさらに高めるために、光源の直線状部に平行な方向と光拡散板のライン状凹凸パターンの長手方向とが平行になるように設置するのが好ましい。また、ライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な断面における形状は特に限定されず、例えば、半円・楕円などの円弧形状、正弦曲線などの波形形状、三角形などのプリズム形状、矩形など、規則的、不規則にかかわらず好ましく用いることができる。
また、前記光拡散板のように内部に粒子を含有した拡散性の基材ではなく、実質的に透明な板状部材を用いることもできる。両面が平滑な透明基材を用いる場合には、本発明の拡散シートなどの光学部材の支持体として機能し、また、表面にライン状の凹凸パターンを形成することによって、前記光拡散板の場合と同様にバックライトユニットの均斉度および輝度を向上することが可能となる。
また、本発明のバックライトユニットにおいて、前記拡散シートの上側または/および下側に、拡散シート、プリズムシート、偏光分離シートの群から選ばれる光学シートを設置することも好ましい態様である。これら光学シートは、バックライトユニットに求める輝度および画面均斉度により適宜選定することができる。
また、本発明の拡散シートの設置方法について、粗面を有する樹脂層が設けられたB面を光源側、すなわち光入射面とし、ライン状凹凸パターンが形成されたA面を光出射面とすることが好ましい。前述したように、粗面を有する樹脂層が設けられたB面を光入射面とすることによって光利用効率を高め輝度を向上させることができ、また光出射面にライン状凹凸パターンを形成することで異方拡散効果が増強するため好ましい設置方法である。また、直下型バックライトの場合には、内部が空洞の構造であるため、本発明の拡散シートを設置するにあたり、筐体に展張する方法、若しくは板状部材を支持体としてその上に本発明の拡散シートを設置する方法が好ましく用いられる。
以下に各実施例・比較例の測定方法及び評価方法について説明する。以下の各測定において、それぞれ1つのサンプルで3回測定を実施して得られた値の平均値でもって評価した。
(測定・評価方法)
A.出射強度分布
拡散シートの出射強度分布を(株)村上色彩技術研究所製、変角光度計GP−200を用いて測定した。拡散シートは、B面から光線が入射するように試料台にセットし、A面から出射される出射強度分布の測定を行った。
拡散シートのB面に入射角度0°(法線方向)で光線を入射したときにA面から出射される出射光強度を、A面のライン状凹凸パターンの長手方向に垂直な面内、および拡散シート面に垂直かつライン状凹凸パターンの長手方向に平行な面内において、いずれも出射角度−90°〜90°の範囲で、0.1°刻みにて測定した。得られた出射強度分布から、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となるプラス側の出射角度を、それぞれの方向において読み取った。また、出射角度とは出射面の法線方向と出射光線の光軸とがなす鋭角のことであり、法線方向に対して一方の方向をプラス、他方の方向をマイナスとした。測定条件は以下の通りである。
・光源:ハロゲンランプ12V50W
・光源側フィルター:平均透過率1%の光量調整フィルター
・光束絞り:設定3(φ約11mm)
・受光絞り:設定6(φ約13mm)
・試料台:反射透過用あおり付標準試料台(あおりは不使用)
・測定モード:透過。
B.透過率、ヘイズ
日本電色(株)製、ヘーズメーターNDH2000を用い、透過率およびヘイズを測定した。サンプルは80mm角に切り出し、光が拡散シートのB面(粗面を有する樹脂層が設けられた面)から入射するようにセットして測定した。
C.バックライト特性
評価用24インチ(531mm×335mm:対角725mm)直下型バックライト(筐体、反射フィルム、蛍光管部分)を24Vにて点灯させ、1時間経過後に、蛍光管上側に本発明の拡散シート(531mm×335mm)を含む部材(実施例に記載)を設置し、(株)コニカミノルタセンシング製、2次元輝度計CA−2000を用いて、正面方向における輝度および均斉度を測定した。
拡散シートの設置方向は、B面を光源側に向け、さらにA面のライン状凹凸パターンの長手方向を蛍光管の直線状部に平行な方向と平行となるように設置した。
輝度は、バックライト全面の平均値として評価した輝度ムラは、バックライト全面において得られる輝度の最大値から最小値を引いた値を平均輝度で割った値とした。
評価用バックライト構成は次のものを使用した。
(蛍光管)
直径:3mm
本数:14本
隣接間隔(ピッチ)L:23.5mm
管中心と反射板との距離(下側):5mm
管中心と部材との距離(上側)7.5mm(=H)
θ:57.4°(tanθ=L/2H=1.56)
(反射シート)
東レ(株)製、ルミラー(登録商標)188E6SV。
以上の測定はすべて室温23℃、湿度65%の条件で行った。
D.バインダー樹脂の屈折率、球状粒子の屈折率
(i) サンプルの塗布層より有機溶剤を用いてバインダー樹脂を抽出し、有機溶剤を留去した後、エリプソメトリー法によって、25℃における589.3nmの波長の光に関して測定を行う。ここで得られた値を「バインダー樹脂の屈折率」とする。
(ii) 次いで、塗布層を有機溶剤に浸漬して、塗布層を剥離採取した後、スライドガラスに圧着・摺動することで球状粒子を塗布層から脱落させた。ここで得られた球状粒子をベッケ線検出法により、各液体有機化合物の屈折率既知の温度に於いて、粒子の輪郭が見えなくなることを確認し、このとき用いた液体有機化合物の屈折率を「球状粒子の屈折率」とする。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
バインダー樹脂としてハルスハイブリッド(登録商標)UV−G13(アクリル重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製)10g、粒子としてエポスターM05(屈折率1.66、平均粒径5.2μm、(株)日本触媒製)4g、酢酸エチル132gを攪拌し塗工液1を作製した。188μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)基材の片面に、塗工液1をコーティングし80℃で1分間乾燥することにより、乾燥後の厚み3.5μmの粒子含有塗膜を形成した(B面)。
次に、アデカオプトマー KRM−2199(旭電化工業(株)製)10g、アロンオキセタン OXT−221(東亞合成(株)製)1g、アデカオプトマー SP170(旭電化工業(株)製)0.25gを攪拌し塗工液2を作製した。塗工液1をコーティングした面(B面)とは逆の面(A面)に塗工液2をコーティングし、膜厚30μmの塗膜を形成した。この塗工液2をコーティングした基材のA面に、ライン状凹凸形状が掘り込まれた金型を押しあて、基材のB面側から超高圧水銀灯により1J/m照射して塗剤を硬化させ、金型を離型し拡散シート1を得た。得られた拡散シートのA面のライン状凹凸パターンは、およそ、ピッチ(p)が3〜8μm、高さ(h)が0.6〜6μmで変動する不規則な形状であった。
次に、評価用バックライトに、光源側から透明アクリル板(透過率92%)、本拡散シート、の順に重ねて設置し、輝度および輝度ムラを測定した。評価結果を表1に示す。
本発明の拡散シート1を搭載したこのバックライトユニットは、高い輝度と優れた画面均斉度を示すことがわかった。
(比較例1)
B面に粒子を含有する塗布層を設けなかった以外は実施例1と同様に作製し、拡散シート2を得た。また実施例1と同様にしてバックライト特性を評価した。光源像に由来する輝度ムラが解消されず画面の均斉度が劣る結果となった。
(比較例2)
粒子としてバインダー樹脂と同じ屈折率であるアクリル粒子(積水化成品工業(株)製 テクポリマー(登録商標)SSX−105、屈折率1.49、平均粒子径5.0μm)とした以外は実施例1と同様に作製し、拡散シート3を得た。また実施例1と同様にしてバックライト特性を評価した。実施例1と比較して光源像に由来する輝度ムラが解消されず画面の均斉度が劣る結果となった。
(比較例3)
実施例1において、本発明の拡散シートの代わりに、きもと製拡散シート“ライトアップ”188GM2を用いた以外は、同様にしてバックライト特性を評価した。GM2の特性およびバックライト評価結果を表1に示す。このシートは、本発明の拡散シートのような異方拡散性は示さず、また拡散度や角度変換作用についても本発明の範囲を満たさないシートであり、光源像に由来する輝度ムラが解消されず画面の均斉度が劣る結果となった。
Figure 2009025438
本発明の拡散シートは、各種表示装置、中でも液晶表示装置のバックライトユニットに組み込むことにより高い画面均一性と高い輝度特性を発現させる薄型の光学部材として適用可能である。
本発明の拡散シートの表面形状及び断面形状を模式的に示す図である。 本発明の直下型バックライトユニットの断面形状を模式的に示す図である。
符号の説明
1 本発明の拡散シート
2 拡散シートの一方の面(A面)のライン状凹凸パターン
3 基材
4 拡散シートの他方の面(B面)の粗面層
5 蛍光ランプ
6 反射板
7 拡散板
h ライン状凹凸パターンの高さ
p ライン状凹凸パターンのピッチ
l ライン状凹凸パターンの長手方向長さ
s ライン状凹凸パターンの短軸方向長さ
L 蛍光ランプ間長さ
H 蛍光ランプから拡散板までの高さ

Claims (4)

  1. シートの一方の面に長手方向が略一方向に揃ったライン形状の凹凸パターンが形成され、かつ、シートの他方の面にバインダー樹脂に粒子を分散させて形成された粗面を有する樹脂層が設けられ、粗面を有する樹脂層を構成するバインダー樹脂と粒子との屈折率差が0.1以上であり、シートの他方の面に入射角度0°で光線を入射したときにシートの一方の面から出射される光線の出射強度分布が下記条件(1)、(2)を満たす拡散シート。
    (1)ライン形状の凹凸パターンの長手方向に垂直な面内での出射強度分布について、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が15〜25°の範囲である。
    (2)シート面に垂直かつライン形状の凹凸パターンの長手方向に平行な面内での出射強度分布1について、出射角度0°の出射強度に対して50%の強度となる出射角度が0.5〜5°の範囲である。
  2. 前記粗面を有する樹脂層中のバインダー樹脂に対する粒子の含有量が0.01〜10重量%である請求項1に記載の拡散シート。
  3. 前記他方の面から光を入射した場合の全光線透過率が70%以上かつヘイズが80%以上である請求項1または2に記載の拡散シート。
  4. 直下型バックライトにおいて、2本の蛍光ランプ間距離をL、蛍光ランプから最下層の光学シートまでの距離をHとしたとき、下式を満たすバックライトに請求項1〜3のいずれかに記載の拡散シートが、光源の直線部に平行な方向と前記ライン形状の凹凸パターンの長手方向とが平行となるように設置された直下型バックライトユニット。
    式:θ=tan-1 ((L/2)/H),40°≦θ≦70°
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