JP2008071716A - 直下型バックライト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い指向性を有し、かつ輝度むらのない面照明光を出射可能な直下型バックライト装置と、該直下型バックライト装置を表示用光源として用いた表示装置を提供する。
【解決手段】光源として線状の光源を用い、光拡散板の光拡散機能を担うプリズムを前記線状光源の長手方向に沿う線状に形成し、光拡散板の出射面に形成されている複数の線状プリズムの内の前記線状光源の直上部分にも線状プリズムを形成するとともに、この直上部分の線状プリズムの2つの傾斜面の傾斜角を光拡散板の光入射面に対して5度〜80度に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】光源として線状の光源を用い、光拡散板の光拡散機能を担うプリズムを前記線状光源の長手方向に沿う線状に形成し、光拡散板の出射面に形成されている複数の線状プリズムの内の前記線状光源の直上部分にも線状プリズムを形成するとともに、この直上部分の線状プリズムの2つの傾斜面の傾斜角を光拡散板の光入射面に対して5度〜80度に設定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、同一平面から面に垂直な方向に出射する光を前記平面方向に沿って輝度を均一に調整して照射可能とした直下型バックライト装置に関するものである。
従来、液晶表示装置のバックライトなどの表示装置用の光源として、面状の照明装置(直下型バックライト装置と称されている)が用いられている。この直下型バックライト装置は、少なくとも、並列配置された複数の光源と、これら光源からの光を受けて同一平面から高指向性の光として出射する光拡散板とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
前記光拡散板は、透明板状部材であり、特許文献1では、光線方向変換素子と呼称されている。図5に示すように、光拡散板1は、その光源2側の表面(入射面)もしくは反対側の表面(出射面)に(図では入射面)、面方向に連続した2つ一組の傾斜面3a,3bから構成された断面凹状または凸状の複数の線状プリズム3が所定のパターンに従って配列されている。前記複数(多数)の線状プリズム3は、所定のパターンを繰り返しつつ配列されており、その一続きの同一配列パターン領域(変換領域)4が複数形成されている。前記複数の変換領域4は、基本的に一つの光源2と対応するように設けられている。そして、各変換領域4では、その領域を構成している複数の線状プリズム3の各形状(傾斜面の傾斜角度)が、その領域に対応する一つ光源2からの光線と、隣接する複数の光源2の内の少なくとも一つの光源2(2a)からの光線とを受けて、それらの光線を同一方向(光拡散板の面に垂直な方向)に出射するように、設定されている。
特許文献1に開示の照射装置では、光拡散板(光線方向変換素子)1を構成する複数の変換領域4が、いわゆるフレネルレンズ構造を有している。そのため、各変換領域4において光源2の直上の箇所は、必然的に平坦面5となっている。この各変換領域4の中央の平坦面5は、光源2から距離的に最も近く、かつ光源2からの光線は、平坦面5に垂直に入射し、そのまま透過し、面から垂直に出射する。これに対して、各線状プリズム3では、光源2からの光線は傾斜面3aもしくは3bに斜めに入射し、屈折もしくは反射した後、光拡散板1の面に垂直な方向に出射する。従って、前記平坦面5から出射する光線6aと、各線状プリズム3を経て出射する光線6bとでは、輝度が異なり、光線6bに対して光線6aの輝度が高くなる。その結果として、光拡散板1の全表面において光線6b群の中に輝度の高い光線6aが点在している状態になる。この直下型バックライト装置の光源2を点灯させて、光拡散板1の全表面を視認側(出射面側)から見ると、光拡散板1からの照明光に輝度のむらが生じていることが確認できる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その課題は、高輝度で、かつ輝度むらのない面照明光を出射可能な直下型バックライト装置を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明にかかる直下型バックライト装置は、並列配置された複数本の線状光源と、前記線状光源からの光を反射する反射板と、前記線状光源からの直射光および前記反射板からの反射光をその光入射面から入射し、光出射面から拡散して出射する光拡散板とを備えた直下型バックライト装置であって、前記光出射面には、前記線状光源の長手方向に沿って略平行に並んだ複数の線状プリズムからなるプリズム条列が形成され、各線状プリズムは、2つの傾斜面を含む断面凹状または凸状の三角形状に形成され、前記光拡散板には、前記線状光源を前記光入射面に投影した光源直上領域と、前記光源直上領域以外の位置である光源非直上領域とが設けられ、前記光源直上領域では、線状プリズムの各傾斜面は、前記光拡散板の厚み方向に垂直な平面に対する傾斜角が5〜80度であり、前記光源非直上領域では、各線状プリズムの傾斜面は、当該線状プリズムから最も近い2つの線状光源からの各直射光を、それぞれ前記光拡散板の厚み方向に略平行な光として出射し得る傾斜角を有することを特徴とする。
本発明にかかる直下型バックライト装置は、並列配置された複数本の線状光源と、前記線状光源からの光を反射する反射板と、前記複数本の線状光源からの直射光および前記反射板からの反射光をその光入射面から入射し、光出射面から拡散して出射する光拡散板とを備え、前記光出射面には、前記線状光源の長手方向に沿って略平行に並んだ複数の線状プリズムからなるプリズム条列が形成され、各線状プリズムは、2つの傾斜面を含む断面凹状または凸状の三角形状に形成され、前記光拡散板には、前記線状光源を前記光入射面に投影した光源直上領域と、前記光源直上領域以外の位置である光源非直上領域とが設けられ、前記光源直上領域では、線状プリズムの各傾斜面は、前記光拡散板の厚み方向に垂直な平面に対する傾斜角が5〜80度であり、前記光源非直上領域では、各線状プリズムの傾斜面は、当該線状プリズムから最も近い2つの線状光源からの各直射光を、それぞれ前記光拡散板の厚み方向に略平行な光として出射し得る傾斜角を有する。
前記光拡散板の線状光源の直上領域では、光源の直上ということもあって、光源非直上領域に比べて光出射強度が高いが、本発明のように、当該領域の線状プリズムに5〜80度の傾斜面を形成したので、光拡散板の厚み方向に沿った出射光が減少し、光出射面全体としての輝度むらを減少させることができる。したがって、本発明の直下型バックライト装置によれば、輝度むらのない照明光を出力することができる。
なお、本発明において、光源直上領域とは、光源の発光部を光拡散板の光入射面の法線方向に投影した領域を意味する。また、前記線状プリズムの配列における「略平行」とは、厳密に平行な状態と、この厳密な平行状態から−5度〜+5度の誤差がある状態までを含む意味を持った用語である。また、前記光拡散板からの出射光における「略平行」とは、厳密に平行な状態と、この厳密な平行状態から−5度〜+5度の誤差がある状態までを含む意味を持った用語である。
図1に示すように、本発明にかかる直下型バックライト装置は、並列配置された複数本の線状光源10と、前記線状光源10からの光を反射する反射板11と、前記線状光源10からの直射光および前記反射板11からの反射光を光入射面12aから入射し、光出射面12bから拡散して照射する光拡散板12とを備えている。前記光拡散板12の光出射面12bには、前記線状光源10の長手方向に沿う2つの傾斜面13a、13bにより構成された凹状または凸状の複数の線状プリズム13が形成されている。これらの各線状プリズム13を構成している2つの傾斜面13a、13bの傾斜角度は、個々の線状プリズム13毎に異なるように設定されており、光拡散板12の全面に亘って、線状プリズム13の傾斜角度が所定の変化パターンを繰り返している。この傾斜角度の繰り返し変化パターンの一単位(以下、変換領域と記す)14は、一つの線状光源10に一対一に対応するように形成されており、前記変換領域14の中央の下方に対応する一つの線状光源10が位置するように設定されている。
前記各変換領域14において、その領域に位置する線状光源10と隣接の線状光源10のそれぞれからの直射光が、この領域14を構成している各線状プリズム13の傾斜面13a、13bに入射した場合、光拡散板12の光入射面12bの法線方向Hに高度に指向された光として出射するように、線状プリズム13の傾斜面13a、13bの傾斜角が設定されている。かかる条件を満たすように、各変換領域14内における複数の線状プリズム13の各傾斜面13a、13bの個々の傾斜角度が少しずつ変化している。
なお、この変換領域14内の複数の線状プリズム13の各傾斜面13a、13bの傾斜角度の変化は、出射光が光拡散板の厚み方向に略平行であれば、図1に示すように、一つずつ連続的に変化させても良いし、複数個を一つのブロックに分けて、一つのブロック内では、同一の傾斜角度に設定し、複数のブロック間で傾斜角を少しずつ変化させても良い。このブロック毎の傾斜角の設定例は、後述の実施例において、示されている。なお、ここでいう「略平行」とは、前記したように、厳密に平行な状態と、この厳密な平行状態から−5度〜+5度の誤差がある状態までを含む意味である。
また、前記各変換領域14において線状光源10の直上領域Aにも線状プリズム113は途切れることなく連続して配列されている。そして、この線状光源10の直上領域Aの線状プリズム113の各傾斜面113a、113bは、光拡散板12の光入射面12bに対し5度以上の傾斜角を有するように、好ましくは、5度〜80度の傾斜角を有するように形成されている。この条件を満たすことによって、線状光源10から光拡散板12の光入射面12aに垂直に入射する光線は、そのまま光拡散板12を透過せずに拡散されるか、好ましくは、屈折もしくは反射プロセスを経て、前記光入射面12aの法線H方向から逸らされて、視認側に向かって出射することになる。その結果、光拡散板12の全面から出射される照明光は、光源が位置する部分が他の部分より輝度が高くなることがなく、光拡散板12の全面に亘って輝度むらが生じることがない。
前記線状光源10の直上領域Aは、より正確に定義すると、線状光源10の発光部を光拡散板12の光入射面12aの法線方向Hに沿って光拡散板12に投影した領域である。例えば、内面が発光部である冷陰極管(内径3.0mm)を光源として使用した場合を考えると、この冷陰極管の内径部分を法線方向Hに沿って直上の光拡散板12の出射面12b上に投影した幅3.0mmの冷陰極管の長手方向に延びる短冊状の領域が、線状光源10の直上領域Aということになる。この光源直上領域Aと隣接の他の光源直上領域Aとの間が光源非直上領域Bとなる。
前記構成においては、反射板11によって、光源10から出力される光の利用効率を高めることができ、直下型バックライト装置の光エネルギーの利用率を高め、全体的な輝度の向上を図ることができる。
前記形状の光拡散板12を構成する材料としては、従来公知の光拡散板と同様の材料を使用することができ、その成形方法も従来と同様である。
本発明の光拡散板を構成する材質としては、ガラス、混合しにくい2種以上の樹脂の混合物、透明樹脂に光拡散剤を分散させたもの、および1種類の透明樹脂等を用いることができる。これらの中で、軽量であること、成形が容易であることから樹脂が好ましく、輝度向上が容易である点からは1種類の透明樹脂が好ましく、全光線透過率とヘーズの調整が容易である点からは透明樹脂に光拡散剤を分散させたものが好ましい。
前記透明樹脂とは、JIS K7361−1に基づいて、両面平滑な2mm厚の板で測定した全光線透過率が70%以上の樹脂のことであり、例えば、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、芳香族ビニル単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、アクリル樹脂、および脂環式構造を有する樹脂などを挙げることができる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸のことである。
これらの中でも、透明樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、芳香族ビニル単量体を10%以上含有する芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、および脂環式構造を有する樹脂等の吸水率が0.25%以下である樹脂が、吸湿による変形が少ないので、反りの少ない大型の光拡散板を得ることができる点で好ましい。
脂環式構造を有する樹脂は、流動性が良好であり、大型の光拡散板を効率よく製造できる点でより好ましい。脂環式構造を有する樹脂と光拡散剤の混合物は、光拡散板に必要な高透過性と高拡散性とを兼ね備え、色度が良好なので、好適に用いることができる。
脂環式構造を有する樹脂は、主鎖および/または側鎖に脂環式構造を有する樹脂である。機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有する樹脂が特に好ましい。脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、および不飽和環状炭化水素(シクロアルケン、シクロアルキン)構造などを挙げることができる。機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造およびシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数は、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性及び光拡散板の成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
脂環式構造を有する樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと、耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造を有する樹脂中における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は、使用目的に応じて適宜選択される。
脂環式構造を有する樹脂の具体例としては、(1)ノルボルネン単量体の開環重合体及びノルボルネン単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、並びにこれらの水素添加物、ノルボルネン単量体の付加重合体及びノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加共重合体などのノルボルネン重合体;(2)単環の環状オレフィン重合体及びその水素添加物;(3)環状共役ジエン重合体及びその水素添加物;(4)ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びビニル脂環式炭化水素系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体、並びにこれらの水素添加物、ビニル芳香族単量体の重合体の芳香環の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の芳香環の水素添加物などのビニル脂環式炭化水素重合体;などを挙げることができる。
これらの中でも、耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン重合体およびビニル脂環式炭化水素重合体が好ましく、ノルボルネン単量体の開環重合体水素添加物、ノルボルネン単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体水素添加物、ビニル芳香族単量体の重合体の芳香環の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の芳香環の水素添加物がさらに好ましい。
前記光拡散剤は、光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーとに大別できる。無機フィラーとしては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マグネシウムシリケート、およびこれらの混合物を挙げることができる。有機フィラーとしては、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリシロキサン樹脂、メラミン樹脂、およびベンゾグアナミン樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、有機フィラーとしては、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、およびこれらの架橋物からなる微粒子が、高分散性、高耐熱性、成形時の着色(黄変)がない点で好ましく、これらの中でも、より耐熱性に優れる点でポリシロキサン樹脂の架橋物からなる微粒子がより好ましい。
前記光拡散剤の形状としては、例えば、球状、立方状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、および繊維状などを挙げることができ、これらの中でも、光の拡散方向を等方的にできる点で球状が好ましい。前記光拡散剤は、透明樹脂内に均一に分散された状態で使用される。
透明樹脂に分散させる光拡散剤の割合は、光拡散板の厚みや、線状光源の間隔などに応じて適宜選択できるが、通常は、分散物の全光線透過率が60%〜98%となるように光拡散剤の含有量を調整することが好ましく、65%〜95%となるように光拡散剤の含有量を調整することがより好ましい。また、光拡散剤の割合は、ヘーズが20%〜100%となるように光拡散剤の含有量を調整することが好ましく、25%〜100%となるように光拡散剤の含有量を調整することがより好ましい。全光線透過率およびヘーズを上記好適な範囲とすることにより、輝度および輝度均斉度をより向上させることができる。
なお、全光線透過率とは、JIS K7361-1に基づいて、両面平滑な2mm厚みの板で測定した値であり、ヘーズとはJIS K7136により両面平滑な2mm厚みの板で測定した値である。
以下に、本発明にかかる直下型バックライト装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本発明はなんら限定されるものではない。
(実施例1)
(光拡散板)
本実施例1では、脂環式構造を有する樹脂(日本ゼオン株式会社製、商品名「ゼオノア1060R」、屈折率1.53)99.9重量部と、光拡散剤としてポリシロキサン系重合体の架橋体の微粒子(GE東芝シリコーン株式会社製、商品名「トスパール120」)0.1重量部とが混合された組成物のペレットから、射出成形により光拡散板を作成した。図2に示すように、作成した光拡散板22は、横(W)308mm×縦(H)387mm×厚み2mmで、表面(光出射面)22aには多数の線状プリズムを形成した。この多数の線状プリズムは、縦方向の全域に延伸し、横方向には200mm幅に亘って平行に配列した。すなわち、線状プリズムの条列群23の線方向(N)が387mmの縦方向であり、線状プリズムの条列群23の幅範囲(M)が387mmの横方向の中央200mmの範囲となっている。
(光拡散板)
本実施例1では、脂環式構造を有する樹脂(日本ゼオン株式会社製、商品名「ゼオノア1060R」、屈折率1.53)99.9重量部と、光拡散剤としてポリシロキサン系重合体の架橋体の微粒子(GE東芝シリコーン株式会社製、商品名「トスパール120」)0.1重量部とが混合された組成物のペレットから、射出成形により光拡散板を作成した。図2に示すように、作成した光拡散板22は、横(W)308mm×縦(H)387mm×厚み2mmで、表面(光出射面)22aには多数の線状プリズムを形成した。この多数の線状プリズムは、縦方向の全域に延伸し、横方向には200mm幅に亘って平行に配列した。すなわち、線状プリズムの条列群23の線方向(N)が387mmの縦方向であり、線状プリズムの条列群23の幅範囲(M)が387mmの横方向の中央200mmの範囲となっている。
本実施例の直下型バックライト装置では、後述のように、8本の線状光源を用いるため、それに対応して、前記線状プリズムの条列群23は、25mm幅の8つの変換領域24−1〜24−8に分割されている。そして、各変換領域24は8つの単位に分けられ、各1単位には同形状の複数の線状プリズムが配置されている。図3に示すように、各線状プリズム25の形状を、線状プリズムの傾斜面25aの傾斜角X(度)、傾斜面25bの傾斜角Y(度)、高さZ(μm)で示すと、単位1〜8からなる変換領域24における線状プリズムの形状は、表1に示すとおりである。
上記各単位を3つの線状プリズム25から構成した場合の光拡散板22の断面図を図4に示す。各単位には、下記表1に示す傾斜角X,Yおよび高さZが同じ3つの線状プリズム25が配置されている。中央の単位4と5の境目の下方に線状光源の中心が位置する。
(直下型バックライト装置)
前記実施例1で得た光拡散板(以下、光拡散板E1と記す)において、前記単位1〜8の8つの線状プリズム25からなる各変換領域24には一つの線状光源(不図示)を下方に設置した。線状光源としては、外径3.0mmで、内径2.0mmの4.7mA冷陰極管を使用した。各冷陰極管の設置位置は、各冷陰極管の発光中心が単位4と5の中間の真下15mmに位置するように定めた。
前記実施例1で得た光拡散板(以下、光拡散板E1と記す)において、前記単位1〜8の8つの線状プリズム25からなる各変換領域24には一つの線状光源(不図示)を下方に設置した。線状光源としては、外径3.0mmで、内径2.0mmの4.7mA冷陰極管を使用した。各冷陰極管の設置位置は、各冷陰極管の発光中心が単位4と5の中間の真下15mmに位置するように定めた。
本発明では、線状光源の直上部分に位置する前記線状プリズムの各傾斜面が前記光入射面に対し5度〜80度の傾斜角を有することに特徴がある。そして、前記「線状光源の直上部分」とは、線状光源の発光部を光拡散板の光入射面の法線方向に投影した領域である。この実施例では、光源として外径3.0mmで、内径2.0mmの冷陰極管を使用しており、冷陰極管では管内面が発光部となるので、内径2.0mmの部分を光拡散板22の光入射面の法線方向に投影した領域である。具体的には、単位4と単位5にかかる2.0mmの領域となる。
次に、光拡散板E1の出射面側に光拡散シート(株式会社きもと製、商品名「188GM−3」)、複屈折使用偏光子(住友スリーエム株式会社製、商品名「DBEF−D」)、および偏光板をこの順に積層配置して直下型バックライト装置を得た。
(比較例1)
(光拡散板)
実施例1の光拡散板22において、各変換領域24の冷陰極管の発光中心直上の位置を中央にして幅2.5の領域を平坦面としたこと以外、同様にして光拡散板(以下、光拡散板C1と記す)を得た。
(光拡散板)
実施例1の光拡散板22において、各変換領域24の冷陰極管の発光中心直上の位置を中央にして幅2.5の領域を平坦面としたこと以外、同様にして光拡散板(以下、光拡散板C1と記す)を得た。
(直下型バックライト装置)
前記光拡散板C1に対して実施例1と同様の冷陰極管を同様の位置に配置した。続いて、前記光拡散板C1の出射面側に、実施例1に用いたものと同様の光拡散シート、複屈折使用偏光子、および偏光板を順次積層配置して直下型バックライト装置を得た。
前記光拡散板C1に対して実施例1と同様の冷陰極管を同様の位置に配置した。続いて、前記光拡散板C1の出射面側に、実施例1に用いたものと同様の光拡散シート、複屈折使用偏光子、および偏光板を順次積層配置して直下型バックライト装置を得た。
(比較例2)
実施例1の光拡散板22において、線状プリズム条列23の全域において各線状プリズムを全て同じ形状(頂角90度、幅0.1mmの等三角形)としたこと以外、同様にして光拡散板(以下、光拡散板C2と記す)を得た。
実施例1の光拡散板22において、線状プリズム条列23の全域において各線状プリズムを全て同じ形状(頂角90度、幅0.1mmの等三角形)としたこと以外、同様にして光拡散板(以下、光拡散板C2と記す)を得た。
(直下型バックライト装置)
前記光拡散板C2に対して実施例1と同様の冷陰極管を同様の位置に配置した。続いて、前記光拡散板C2の出射面側に、実施例1に用いたものと同様の光拡散シート、複屈折使用偏光子、および偏光板を順次積層配置して直下型バックライト装置を得た。
前記光拡散板C2に対して実施例1と同様の冷陰極管を同様の位置に配置した。続いて、前記光拡散板C2の出射面側に、実施例1に用いたものと同様の光拡散シート、複屈折使用偏光子、および偏光板を順次積層配置して直下型バックライト装置を得た。
(評価)
前記実施例1、比較例1、比較例2の各直下型バックライト装置を用いて輝度むらの評価を行った。評価は、各直下型バックライト装置の冷陰極管を点灯させ、各出射面側から輝度を測定するとともに、目視により輝度むらの有無を確認した。輝度測定は、二次元色分布測定器(コニカミノルタ社製、機種名「CA1500W」)を用いて短手方向中心線上で等間隔に100点の輝度を測定し、平均輝度を求めた。その結果を下記表2に併記した。なお、表中の「○」は、最左欄の光学部材を用いたことを示す。
前記実施例1、比較例1、比較例2の各直下型バックライト装置を用いて輝度むらの評価を行った。評価は、各直下型バックライト装置の冷陰極管を点灯させ、各出射面側から輝度を測定するとともに、目視により輝度むらの有無を確認した。輝度測定は、二次元色分布測定器(コニカミノルタ社製、機種名「CA1500W」)を用いて短手方向中心線上で等間隔に100点の輝度を測定し、平均輝度を求めた。その結果を下記表2に併記した。なお、表中の「○」は、最左欄の光学部材を用いたことを示す。
表2から明らかなように、本発明の実施例の直下型バックライト装置は、輝度を低下させることなく、輝度むらの発生を抑制していることが分かる。比較例1では、従来のフレネル構造の光拡散板を用いた場合と同様に、輝度の低下はないものの、顕著な輝度むらが生じている。比較例2では、線状光源の直上位置での法線方向への出射光量が低下し、この部分がやや暗く、法線方向への指向性が弱いため輝度の低下が生じている。入射光を全ての領域で均等に散乱させる形状の光拡散板を用いているので、輝度むらは発生しないが、出射光の指向性が悪化し、輝度の低下が生じている。
以上のように、本発明にかかる直下型バックライト装置によれば、輝度の低下を伴うことなく、輝度むらのない照明光を出力することができ、この直下型バックライト装置を表示光源として用いた表示装置は、視認性の良好な表示を実現することができる。
10 線状光源
11 反射板
12 光拡散板
12a 光拡散板の光入射面
12b 光拡散板の光出射面
13 線状プリズム
13a、13b 線状プリズムの傾斜面
14 変換領域
22 光拡散板
22a 線状プリズムの光出射面
23 線状プリズムの条列群
24 変換領域
25 線状プリズム
25a、25b 線状プリズムの傾斜面
A 光源直上領域
B 光源非直上領域
11 反射板
12 光拡散板
12a 光拡散板の光入射面
12b 光拡散板の光出射面
13 線状プリズム
13a、13b 線状プリズムの傾斜面
14 変換領域
22 光拡散板
22a 線状プリズムの光出射面
23 線状プリズムの条列群
24 変換領域
25 線状プリズム
25a、25b 線状プリズムの傾斜面
A 光源直上領域
B 光源非直上領域
Claims (1)
- 並列配置された複数本の線状光源と、前記線状光源からの光を反射する反射板と、前記線状光源からの直射光および前記反射板からの反射光を光入射面から入射し、光出射面から拡散して出射する光拡散板とを備えた直下型バックライト装置であって、
前記光出射面には、前記線状光源の長手方向に沿って略平行に並んだ複数の線状プリズムからなるプリズム条列が形成され、
各線状プリズムは、2つの傾斜面を含む断面凹状または凸状の三角形状に形成され、
前記光拡散板には、前記線状光源を前記光入射面に投影した光源直上領域と、前記光源直上領域以外の位置である光源非直上領域とが設けられ、
前記光源直上領域では、線状プリズムの各傾斜面は、前記光拡散板の厚み方向に垂直な平面に対する傾斜角が5〜80度であり、
前記光源非直上領域では、各線状プリズムの傾斜面は、当該線状プリズムから最も近い2つの線状光源からの各直射光を、それぞれ前記光拡散板の厚み方向に略平行な光として出射し得る傾斜角を有することを特徴とする直下型バックライト装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006251626A JP2008071716A (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 直下型バックライト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006251626A JP2008071716A (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 直下型バックライト装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008071716A true JP2008071716A (ja) | 2008-03-27 |
Family
ID=39293116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006251626A Pending JP2008071716A (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 直下型バックライト装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008071716A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009119912A1 (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-01 | 住友化学株式会社 | 面光源装置及び透過型画像表示装置 |
WO2015107883A1 (ja) * | 2014-01-15 | 2015-07-23 | 株式会社デンソー | 照明用レンズ、照明ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置 |
CN115407561A (zh) * | 2022-09-22 | 2022-11-29 | 上海天马微电子有限公司 | 分光膜、背光模组及显示装置 |
-
2006
- 2006-09-15 JP JP2006251626A patent/JP2008071716A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009119912A1 (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-01 | 住友化学株式会社 | 面光源装置及び透過型画像表示装置 |
WO2015107883A1 (ja) * | 2014-01-15 | 2015-07-23 | 株式会社デンソー | 照明用レンズ、照明ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置 |
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