JP2007163675A - レンズフード、及びカメラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】超広角レンズや超広角ズームレンズに装着しストロボ撮影を行っても撮影画像に支障のないレンズフード、及びこのレンズフードを備えたカメラシステムを提供する。
【解決手段】撮影用発光部20を備えたカメラ1の鏡筒4に取り付けるための取付部105と、取付部105から鏡筒4とは反対の方向へ延在した第1の遮光部101,102,103と、取付部105から鏡筒4とは反対の方向へ延在し、撮影用発光部20からの光を通過させ、かつ鏡筒4に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部110とを有し、第2の遮光部110は、撮影用発光部20側に配置可能であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】撮影用発光部20を備えたカメラ1の鏡筒4に取り付けるための取付部105と、取付部105から鏡筒4とは反対の方向へ延在した第1の遮光部101,102,103と、取付部105から鏡筒4とは反対の方向へ延在し、撮影用発光部20からの光を通過させ、かつ鏡筒4に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部110とを有し、第2の遮光部110は、撮影用発光部20側に配置可能であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮影レンズに装着されるレンズフード、及びこのレンズフードを備えたカメラシステムに関する。
従来、カメラの撮影レンズに画角外の有害な光線が入射することを防ぐため、撮影レンズの先端に装着される種々のレンズフードが知られている。例えば、望遠レンズには円筒型のレンズフードがよく用いられ、標準レンズや広角レンズには円錐型や角型のレンズフードが用いられる。また、超広角レンズに用いられるレンズフードとしては、撮影画像の各辺に対応した遮光壁部分のみを先端方向、即ち被写体側へ突出させたレンズフードが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。このタイプのレンズフードは、先端方向へ突出した遮光壁部分の形状が花弁に似ていることから花弁型レンズフードやチューリップ型レンズフードと呼ばれている。
特開平11-295780号公報
しかしながら、超広角レンズによる撮影においてストロボを使用する場合、特にカメラ本体に装備された内蔵ストロボを使用する場合には、レンズに花弁型レンズフードを装備したままでは花弁形状の遮光壁部分によってストロボ光の一部が遮られてしまう、いわゆるストロボ光にケラレが発生してしまう。このため、撮影画像の一部に黒い影ができてしまうという不具合があった。
また、斯かる不具合は超広角領域を含むズームレンズ(以下、「超広角ズームレンズ」という。)でも同様に発生する。このため、超広角ズームレンズによる撮影において内蔵ストロボを使用する際には、常に焦点距離を考慮し、ストロボ光にケラレが発生するおそれがある場合にはレンズフードをレンズから取り外すという煩わしい作業が必要であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、超広角レンズや超広角ズームレンズに装着してストロボ撮影を行っても撮影画像に支障のないレンズフード、及びこのレンズフードを備えたカメラシステムを提供する。
上記課題を解決するために請求項1では、
撮影用発光部を備えたカメラの鏡筒に取り付けるための取付部と、
前記取付部から前記鏡筒とは反対の方向へ延在した第1の遮光部と、
前記取付部から前記鏡筒とは反対の方向へ延在し、前記撮影用発光部からの光を通過させ、かつ前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部とを有し、
前記第2の遮光部は、前記撮影用発光部側に配置可能であることを特徴とするレンズフードを提供する。
撮影用発光部を備えたカメラの鏡筒に取り付けるための取付部と、
前記取付部から前記鏡筒とは反対の方向へ延在した第1の遮光部と、
前記取付部から前記鏡筒とは反対の方向へ延在し、前記撮影用発光部からの光を通過させ、かつ前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部とを有し、
前記第2の遮光部は、前記撮影用発光部側に配置可能であることを特徴とするレンズフードを提供する。
請求項2のレンズフードは、
前記第2の遮光部は、前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐための前記撮影用発光部に向かって延びた薄板部を有し、当該薄板部近傍には前記撮影用発光部からの光を通過させるための開口部が形成されていることが望ましい。
前記第2の遮光部は、前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐための前記撮影用発光部に向かって延びた薄板部を有し、当該薄板部近傍には前記撮影用発光部からの光を通過させるための開口部が形成されていることが望ましい。
請求項3のレンズフードは、
前記薄板部は、前記撮影用発光部からの光線に沿うように設けられていることが望ましい。
請求項4のレンズフードは、
前記薄板部は、前記撮影用発光部に向かって延びた短冊形状の複数の薄板部であり、
前記開口部は、当該複数の薄板部どうしの間に形成されたスリット形状の開口部であることが望ましい。
前記薄板部は、前記撮影用発光部からの光線に沿うように設けられていることが望ましい。
請求項4のレンズフードは、
前記薄板部は、前記撮影用発光部に向かって延びた短冊形状の複数の薄板部であり、
前記開口部は、当該複数の薄板部どうしの間に形成されたスリット形状の開口部であることが望ましい。
請求項5のレンズフードは、
前記第1の遮光部は3つ備えられており、
前記第1の遮光部の1つと前記第2の遮光部とは、前記カメラの撮影光軸を挟んで対向して配置されており、
残り2つの前記第1の遮光部どうしも、前記カメラの撮影光軸を挟んで対向して配置されていることが望ましい。
前記第1の遮光部は3つ備えられており、
前記第1の遮光部の1つと前記第2の遮光部とは、前記カメラの撮影光軸を挟んで対向して配置されており、
残り2つの前記第1の遮光部どうしも、前記カメラの撮影光軸を挟んで対向して配置されていることが望ましい。
請求項6のレンズフードは、
前記カメラの撮影光軸を挟んで前記第2の遮光部と対向して配置されている前記第1の遮光部は、先端部分が内側へ折れ曲がった形状であることが望ましい。
前記カメラの撮影光軸を挟んで前記第2の遮光部と対向して配置されている前記第1の遮光部は、先端部分が内側へ折れ曲がった形状であることが望ましい。
請求項7のレンズフードは、
前記取付部は、前記第2の遮光部を前記撮影用発光部側に配置するために、当該レンズフードの前記鏡筒に対する周方向位置を位置決めすることが望ましい。
前記取付部は、前記第2の遮光部を前記撮影用発光部側に配置するために、当該レンズフードの前記鏡筒に対する周方向位置を位置決めすることが望ましい。
請求項8では、
撮像手段を備えたカメラ本体部と、
前記撮像手段に対して被写体の像を結ぶ撮影光学系を備えた鏡筒部と、
前記被写体に対して撮影補助光を照射する撮影用発光部と、
前記鏡筒部の被写体側に取り付けられたレンズフードと、を備えたカメラシステムにおいて、
前記レンズフードは、前記被写体側へ延在した第1の遮光部と、前記被写体側へ延在し前記撮影用発光部からの光を通過させかつ前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部とを有し、前記第2の遮光部が前記撮影用発光部側に位置することを特徴とするカメラシステムを提供する。
撮像手段を備えたカメラ本体部と、
前記撮像手段に対して被写体の像を結ぶ撮影光学系を備えた鏡筒部と、
前記被写体に対して撮影補助光を照射する撮影用発光部と、
前記鏡筒部の被写体側に取り付けられたレンズフードと、を備えたカメラシステムにおいて、
前記レンズフードは、前記被写体側へ延在した第1の遮光部と、前記被写体側へ延在し前記撮影用発光部からの光を通過させかつ前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部とを有し、前記第2の遮光部が前記撮影用発光部側に位置することを特徴とするカメラシステムを提供する。
本発明によれば、良好なストロボ撮影可能なレンズフード、及びこのレンズフードを備えたカメラシステムを提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るレンズフードを備えた一眼レフカメラシステムを添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るレンズフードを備えた一眼レフカメラシステムを示す断面図である(後述のストロボ20は使用状態である)。
図1に示すように、本実施形態の一眼レフカメラシステム1は、カメラ本体2と、交換レンズ3と、レンズフード100とから構成されている。
以下、本発明の第1実施形態に係るレンズフードを備えた一眼レフカメラシステムを添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るレンズフードを備えた一眼レフカメラシステムを示す断面図である(後述のストロボ20は使用状態である)。
図1に示すように、本実施形態の一眼レフカメラシステム1は、カメラ本体2と、交換レンズ3と、レンズフード100とから構成されている。
交換レンズ3は、撮影レンズを収納した円筒形状の固定筒部4からなり、焦点距離18mm〜120mmの範囲で変倍可能な超広角ズームレンズである。
固定筒部4におけるカメラ本体2側の端部にはマウント部5が形成されており、交換レンズ3はカメラ本体2に対してバヨネット方式で取り外し自在に取り付けられている。また、固定筒部4における反対側端部、即ち不図示の被写体側の端部外周にはレンズフード100を装着するためのフード受け部6が形成されている。さらに固定筒部4の外周には、ズーム操作を行うためのズーム操作環7が設けられている。なお、フード受け部6の構成については後述する。
固定筒部4におけるカメラ本体2側の端部にはマウント部5が形成されており、交換レンズ3はカメラ本体2に対してバヨネット方式で取り外し自在に取り付けられている。また、固定筒部4における反対側端部、即ち不図示の被写体側の端部外周にはレンズフード100を装着するためのフード受け部6が形成されている。さらに固定筒部4の外周には、ズーム操作を行うためのズーム操作環7が設けられている。なお、フード受け部6の構成については後述する。
撮影レンズは、不図示の被写体側から順に、第1レンズ群L1と、ズーム操作環7のズーム操作によって光軸AX方向へ移動する第2レンズ群L2と、第3レンズ群L3と、第4レンズ群L4とからなり、それぞれのレンズ群は固定筒部4に支持されている。また第2レンズ群L2は、不図示の合焦操作環の操作や不図示の超音波モータの駆動によって光軸AX方向へ移動することで合焦動作を行うことができる。
カメラ本体2は、カメラボディ10内に、ファインダー11と、被写体像を電気信号に変換するCCDからなる撮像部12と、撮影時の露光条件を決定するために光量を測定する測光部13と、CPU14と、電源電池を収納した電池室15と、撮影実行の指示を与える不図示のレリーズスイッチとを備えてなる。またカメラボディ10には、交換レンズ3を装着するための開口部16が形成されている。さらに、カメラ本体2上部、詳しくは前記開口部16の略真上位置には、レリーズ動作と露光条件からCPU14が必要と判断したときに自動的に発光準備状態となるストロボ20を有している。
ここで一般に、ストロボを発光させて撮影を行う即ちストロボ撮影時には、ストロボの発光部と光軸とが近い場合、目の網膜中で血液が多く流れている脈絡膜層にストロボの光が反射し、被写体像の目が赤く写ってしまう、いわゆる赤目現象が起きやすくなる。このため、ストロボの発光部は光軸からなるべく離す必要がある。
本実施形態におけるストロボ20は、不使用時はカメラボディ10の上部に収納されており、使用時にはカメラボディ10の上後部にある不図示の回転軸周りに回動することで図1に示す使用状態となるオートポップアップストロボである。この構成により、ストロボ20使用時にはその発光部21が光軸AXと離れ、赤目現象の発生を低減させることができる。なお、本実施形態におけるストロボ20は、交換レンズ3として焦点距離18mmの撮影レンズを用いた場合の撮影範囲を照射する能力を有している。
以下、本実施形態におけるレンズフード100について説明する。
はじめに、本実施形態に係るレンズフード100の基本的な機能について説明する。
撮影レンズは、円形のレンズで構成されているため、結像面において撮影画像は撮影レンズの光軸AXと交差する点を中心に同心円上では同等な像が得られる。即ち、結像面の中央付近では歪みも小さく鮮明な像を得られるが、中心からある程度離れる(像高が高くなる)と、次第に像は暗くなり歪み等も大きくなる。このため、所定の規格を設けて撮影画像として適した範囲(以下、「イメージサークル」という。)が決められている。
はじめに、本実施形態に係るレンズフード100の基本的な機能について説明する。
撮影レンズは、円形のレンズで構成されているため、結像面において撮影画像は撮影レンズの光軸AXと交差する点を中心に同心円上では同等な像が得られる。即ち、結像面の中央付近では歪みも小さく鮮明な像を得られるが、中心からある程度離れる(像高が高くなる)と、次第に像は暗くなり歪み等も大きくなる。このため、所定の規格を設けて撮影画像として適した範囲(以下、「イメージサークル」という。)が決められている。
一方、撮像部12における撮像面は、横23.7mm×縦15.6mmの長方形である。このため、通常は撮像部12の対角線長さとイメージサークルの直径とが等しい、又は撮像部12の対角線長さよりもイメージサークルの直径が長くなるように設定されている。
ここで、撮像部12の四隅がイメージサークルにちょうど収まる場合、即ち撮像部12の対角線長さとイメージサークルの直径とが同じ場合を考える。イメージサークル内では全領域で結像しているものの、撮像部12の撮像面は上述のように長方形であるため、この長方形よりも外側に結ばれた像は、撮影画像に寄与しない。そしてこの撮影画像に寄与しない像を形成する光束(以下、「不要光束」という。)は、不要であるばかりでなく内部散乱等によって撮影画像に悪影響をもたらすことがある。したがってレンズフード100の働きは、斯かる不要光束を遮光することで、撮影画像に対して悪影響を及ぼすことを低減することにある。
次に、本実施形態に係るレンズフード100の構成について説明する。
図2(a),(b)、及び図3はそれぞれ、本発明の第1実施形態に係るレンズフードの構成を示す断面図、正面図、及び外観図である。
図2及び図3に示すように本実施形態に係るレンズフード100は、被写体側へ向かって径が広がる形状の環状部材106に、不要光束を遮光するために被写体側へ延在した花弁形状の3つの遮光部101,102,103と、同じく不要光束を遮光するために被写体側へ延在しその先端部分に後述する変形部111を備えた変形遮光部110とを一体的に備えて構成されている。
図2(a),(b)、及び図3はそれぞれ、本発明の第1実施形態に係るレンズフードの構成を示す断面図、正面図、及び外観図である。
図2及び図3に示すように本実施形態に係るレンズフード100は、被写体側へ向かって径が広がる形状の環状部材106に、不要光束を遮光するために被写体側へ延在した花弁形状の3つの遮光部101,102,103と、同じく不要光束を遮光するために被写体側へ延在しその先端部分に後述する変形部111を備えた変形遮光部110とを一体的に備えて構成されている。
遮光部101と遮光部103とは、被写体方向への長さが同じであって、かつ図2(b)に示すように左右に対向するように、本レンズフード100を交換レンズ3に装着した際に該レンズ3の光軸AXを挟んで対向するように配置されている。
また遮光部102と変形遮光部110とは、被写体方向への長さが同じで、さらにその長さは遮光部101,103よりも長く、かつ図2(b)に示すように上下に対向するように、交換レンズ3の光軸AXを挟んで対向するように配置されている。
また遮光部102と変形遮光部110とは、被写体方向への長さが同じで、さらにその長さは遮光部101,103よりも長く、かつ図2(b)に示すように上下に対向するように、交換レンズ3の光軸AXを挟んで対向するように配置されている。
また環状部材106における被写体と反対側の端部内周には、被写体側から見て上記変形遮光部110が交換レンズ3の真上、即ちカメラ本体2におけるストロボ20の真下に位置するように、本レンズフード100を交換レンズ3のフード受け部6に取り付けるための取付部105が設けられている。
ここで本実施形態において、交換レンズ3のフード受け部6は、固定筒部4の被写体側端部外周に形成された、周方向へ延びる不図示の案内溝からなり、フード100の取付部105は、環状部材106端部内周において周方向へ延び、前記案内溝と嵌まり合って固定筒部4に対するレンズフード100の周方向位置を位置決めする不図示の凸条からなる。なお、取付部105とフード受け部6の構成はこれに限られず、変形遮光部110をストロボ20の真下に配置するように、固定筒部4に対するレンズフード100の周方向位置を位置決めできるような公知の構成としてもよい。
なお、上述のストロボ20と開口部16との位置関係、及び前述したフード100の位置決めの構成により、レンズフード100を装着した交換レンズ3をカメラ本体2に取り付けた際には、カメラ本体2を正面から見てストロボ20の発光部21、変形遮光部110、及び交換レンズ3の光軸AXは上下方向に一直線上に位置することとなる。
次に、変形遮光部110の構成について説明する。
図1における光線LEは、焦点距離18mmの撮像に必要な光束の最外周光線を示しており、該光線LEよりも外側から交換レンズ3へ入射する光は不要光束となる。本実施形態に係るレンズフード100は、図1に示すように遮光部101,102,103及び変形遮光部110によって不要光束を遮光している。なお、図1における光線FEは、焦点距離18mmの撮影範囲をカバーするストロボ光の最外周光線を示している。
図1における光線LEは、焦点距離18mmの撮像に必要な光束の最外周光線を示しており、該光線LEよりも外側から交換レンズ3へ入射する光は不要光束となる。本実施形態に係るレンズフード100は、図1に示すように遮光部101,102,103及び変形遮光部110によって不要光束を遮光している。なお、図1における光線FEは、焦点距離18mmの撮影範囲をカバーするストロボ光の最外周光線を示している。
ここで一般に、花弁形状の4つの遮光部を備えた従来の花弁型レンズフードは、ストロボ側の遮光部も、当該ストロボ側の遮光部が対向する遮光部(本実施形態における遮光部102)と同様の形状をしており、被写体側にせり出た構成である。一方、超広角レンズを用いて撮影を行う場合には、大きな画角に対応する撮影範囲全体にわたってストロボ光を供給する必要があるため、ストロボ光の照射範囲を広くする必要がある。このため、被写体側にせり出た当該ストロボ側の遮光部は、ストロボ光の照射範囲内へ入り込んでしまう。したがって、ストロボ撮影に必要な光線FE及び当該ストロボ側の遮光部に入射する光束はこの遮光部によって遮光され、これにより撮影範囲の一部を照明することができなくなってしまう。
そこで本レンズフード100における変形遮光部110は、ストロボ光を被写体側へ通過させ、かつ交換レンズ3の固定筒部4内へ不要光束が入ることを防ぐために、当該変形遮光部110の先端部分に変形部111を備えている。本実施形態において変形部111は、図1〜図3に示すようにストロボ20側へ傾斜した短冊形状の3つの薄板部111aからなり、当該薄板部111aどうしの間にはそれぞれスリット形状の開口部111bが形成されている。また詳細には、各薄板部111aは図1中の光線FEに対して平行となるようにストロボ20側へ傾斜して設けられている。
この構成により、不要光束は傾斜した各薄板部111aによって遮光されるため、不要光束の固定筒部4内への侵入を防ぐことができる。また、ストロボ光は傾斜した各薄板部111aの間を通過しさらに開口部111bを通過するため、ストロボ光が変形遮光部110によって遮光されることを防ぐことができる。
なお、斯かる構成の変形部111は、被写体側へせり出た変形遮光部110におけるストロボ光の照射範囲内へ入り込んだ先端部分、即ち光線FEよりも内側へ入り込んだ先端部分全体にわたって設けられている。したがって、不要光束のみを過不足なく適切に遮光し、かつストロボ撮影に必要なストロボ光のケラレを良好に防ぐことができる。
また、遮光部111における薄板部111aの枚数や傾斜角度、開口部111bの大きさや形状等は、交換レンズ3の焦点距離、ストロボ20の発光部21の位置、ストロボ光の放射角等に基づいて、ストロボ光のケラレを良好に防止し不要光束を適切に遮光するように設計されている。
以上より本実施形態に係るレンズフード100は、超広角の交換レンズを用いたストロボ撮影においても、ストロボ光を遮ることなく、かつ不要光束を適切に遮光することができるため、交換レンズから取り外さずにそのまま撮影を行うことができる。
また、本実施形態に係るレンズフードを備えた一眼レフカメラシステム1は、レンズフードを装着したままで焦点距離に関わりなくストロボ撮影を行うことができる。このため、ストロボ撮影時にレンズフード100を取り外す煩わしさを解消することができる。そして、従来のように不意にレンズフードを装着したままでストロボ撮影を行った際に起こっていた、撮影画像の一部が暗くなってしまうという撮影の失敗を解消することができる。
また、本実施形態に係るレンズフードを備えた一眼レフカメラシステム1は、レンズフードを装着したままで焦点距離に関わりなくストロボ撮影を行うことができる。このため、ストロボ撮影時にレンズフード100を取り外す煩わしさを解消することができる。そして、従来のように不意にレンズフードを装着したままでストロボ撮影を行った際に起こっていた、撮影画像の一部が暗くなってしまうという撮影の失敗を解消することができる。
なお、本実施形態では、交換レンズ3として超広角ズームレンズを備えているが、本レンズフード100はズーム機能を有しない超広角レンズに対しても勿論有用である。
また、本実施形態において、変形遮光部110における変形部111の構成は上述のとおりであるが本発明はこれに限られるものでなく、薄板部111aの枚数や傾斜角度、及び開口部111bの大きさや形状等は、カメラ本体や交換レンズに合わせて適宜設計変更したレンズフードを構成すれば、本発明の効果を最大限に発揮することが可能である。なおこのことは、以下に述べる実施形態においても同様である。
また、本実施形態において、変形遮光部110における変形部111の構成は上述のとおりであるが本発明はこれに限られるものでなく、薄板部111aの枚数や傾斜角度、及び開口部111bの大きさや形状等は、カメラ本体や交換レンズに合わせて適宜設計変更したレンズフードを構成すれば、本発明の効果を最大限に発揮することが可能である。なおこのことは、以下に述べる実施形態においても同様である。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係るレンズフード200を備えた一眼レフカメラシステムを添付図面に基づいて説明する。
本実施形態の一眼レフカメラシステムは、カメラ本体と、交換レンズと、後述するレンズフード200とから構成されており、カメラ本体及び交換レンズの構成は上記第1実施形態と同様であるため図面及びその説明を省略する。また、本実施形態に係るレンズフード200については、上記第1実施形態に係るレンズフード100と同様の構成である部分には同じ符号を付して説明を省略し、特徴的な部分について詳細に説明する。なお、これらのことは後述の第3実施形態についても同様である。
以下、本発明の第2実施形態に係るレンズフード200を備えた一眼レフカメラシステムを添付図面に基づいて説明する。
本実施形態の一眼レフカメラシステムは、カメラ本体と、交換レンズと、後述するレンズフード200とから構成されており、カメラ本体及び交換レンズの構成は上記第1実施形態と同様であるため図面及びその説明を省略する。また、本実施形態に係るレンズフード200については、上記第1実施形態に係るレンズフード100と同様の構成である部分には同じ符号を付して説明を省略し、特徴的な部分について詳細に説明する。なお、これらのことは後述の第3実施形態についても同様である。
図4(a),(b)はそれぞれ、本発明の第2実施形態に係るレンズフードの構成を示す断面図,正面図である。
図4に示すように、本実施形態に係るレンズフード200は、上記第1実施形態における遮光部102にかえて、先端部分が光軸AXに対して略垂直となるように内側へ折り曲がった形状の折り曲げ遮光部112を備えた構成である。そしてこの折り曲げ遮光部112の先端部分112aは、光線LEを遮光する僅かに手前まで延在するように長さを調整して設けられている。これにより、被写体からの撮影に必要な光束を遮光することなく、不要光束のみを過不足なく適切に遮光することができる。
図4に示すように、本実施形態に係るレンズフード200は、上記第1実施形態における遮光部102にかえて、先端部分が光軸AXに対して略垂直となるように内側へ折り曲がった形状の折り曲げ遮光部112を備えた構成である。そしてこの折り曲げ遮光部112の先端部分112aは、光線LEを遮光する僅かに手前まで延在するように長さを調整して設けられている。これにより、被写体からの撮影に必要な光束を遮光することなく、不要光束のみを過不足なく適切に遮光することができる。
ここで、通常、従来の花弁型レンズフードを撮影に用いる場合には、カメラ本体の下側に配置される遮光部は光軸方向への長さが大きいためにカメラボディの底面よりも下方にせり出してしまう。このため、従来の花弁型レンズフードを装着したカメラを机上等に置く際にはとても不安定となってしまう。
これに対し本実施形態に係るレンズフード200では、上述の構成によってカメラ本体2の下側に配置される遮光部即ち折り曲げ遮光部112の光軸方向への長さを短縮化しているため、当該遮光部112がカメラボディ10の底面よりも下方にせり出す量が少なくなる。したがって、カメラを机上等に置いた際の安定性を向上させることができる。
以上より本実施形態に係るレンズフードは、上記第1実施形態と同様の効果に加え、前述したカメラ本体2の安定性向上という効果も奏することができる。
なお、本実施形態は上述のようにカメラ本体2の下側に配置される遮光部のみを折り曲げ遮光部として構成しているが、例えば、全ての遮光部を折り曲げ遮光部として構成しても構わない。この場合、フードの開口を大きくすることができるため、従来の角窓型レンズフード等に比してフィルター操作等をより容易に行うことができる。
なお、本実施形態は上述のようにカメラ本体2の下側に配置される遮光部のみを折り曲げ遮光部として構成しているが、例えば、全ての遮光部を折り曲げ遮光部として構成しても構わない。この場合、フードの開口を大きくすることができるため、従来の角窓型レンズフード等に比してフィルター操作等をより容易に行うことができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態に係るレンズフード300を備えた一眼レフカメラシステムを添付図面に基づいて説明する。
図5(a),(b)はそれぞれ、本発明の第3実施形態に係るレンズフードの構成を示す断面図,正面図である。
以下、本発明の第3実施形態に係るレンズフード300を備えた一眼レフカメラシステムを添付図面に基づいて説明する。
図5(a),(b)はそれぞれ、本発明の第3実施形態に係るレンズフードの構成を示す断面図,正面図である。
図5に示すように、本実施形態に係るレンズフード300は、上記第1実施形態における変形遮光部110にかえて、変形遮光部113を備えた構成である。
本実施形態において変形部114は、図5に示すようにストロボ20側へ傾斜した短冊形状の1つの薄板部114aからなり、当該薄板部114aの環状部材106側近傍にはスリット形状の開口部114bが形成されている。
本実施形態において変形部114は、図5に示すようにストロボ20側へ傾斜した短冊形状の1つの薄板部114aからなり、当該薄板部114aの環状部材106側近傍にはスリット形状の開口部114bが形成されている。
薄板部114aは傾斜方向上にストロボ20の発光部21が位置するような傾斜角度で傾けて設けられている。さらに、開口部114bは上記第1実施形態における開口部111bに比して大きく形成されており、薄板部114aは斯かる大きな開口部114bから不要光束が固定筒部4内へ侵入することを防ぐためにその傾斜方向長さが長く設けられている。
以上より本実施形態に係るレンズフード300は、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、上述のように変形遮光部113における変形部114の開口部114bを大きく設けることで、上記第1実施形態よりも薄板部の枚数を減らす構成としたことで、より良好にストロボ光のケラレを防止することができる。
以上の各実施形態によれば、超広角レンズや超広角ズームレンズに装着しストロボ撮影を行っても撮影画像に支障のないレンズフード、及びこのレンズフードを備えたカメラシステムを実現することができる。
1 一眼レフカメラシステム
2 カメラ本体
3 交換レンズ
20 ストロボ
100 レンズフード
101,102,103 遮光部
110,113 変形遮光部
111,114 変形部
111a,114a 薄板部
111b,114b 開口部
105 取付部
106 環状部材
AX 光軸
2 カメラ本体
3 交換レンズ
20 ストロボ
100 レンズフード
101,102,103 遮光部
110,113 変形遮光部
111,114 変形部
111a,114a 薄板部
111b,114b 開口部
105 取付部
106 環状部材
AX 光軸
Claims (8)
- 撮影用発光部を備えたカメラの鏡筒に取り付けるための取付部と、
前記取付部から前記鏡筒とは反対の方向へ延在した第1の遮光部と、
前記取付部から前記鏡筒とは反対の方向へ延在し、前記撮影用発光部からの光を通過させ、かつ前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部とを有し、
前記第2の遮光部は、前記撮影用発光部側に配置可能であることを特徴とするレンズフード。 - 前記第2の遮光部は、前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐための前記撮影用発光部に向かって延びた薄板部を有し、当該薄板部近傍には前記撮影用発光部からの光を通過させるための開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズフード。
- 前記薄板部は、前記撮影用発光部からの光線に沿うように設けられていることを特徴とする請求項2に記載のレンズフード。
- 前記薄板部は、前記撮影用発光部に向かって延びた短冊形状の複数の薄板部であり、
前記開口部は、当該複数の薄板部どうしの間に形成されたスリット形状の開口部であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のレンズフード。 - 前記第1の遮光部は3つ備えられており、
前記第1の遮光部の1つと前記第2の遮光部とは、前記カメラの撮影光軸を挟んで対向して配置されており、
残り2つの前記第1の遮光部どうしも、前記カメラの撮影光軸を挟んで対向して配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレンズフード。 - 前記カメラの撮影光軸を挟んで前記第2の遮光部と対向して配置されている前記第1の遮光部は、先端部分が内側へ折れ曲がった形状であることを特徴とする請求項5に記載のレンズフード。
- 前記取付部は、前記第2の遮光部を前記撮影用発光部側に配置するために、当該レンズフードの前記鏡筒に対する周方向位置を位置決めすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレンズフード。
- 撮像手段を備えたカメラ本体部と、
前記撮像手段に対して被写体の像を結ぶ撮影光学系を備えた鏡筒部と、
前記被写体に対して撮影補助光を照射する撮影用発光部と、
前記鏡筒部の被写体側に取り付けられたレンズフードと、を備えたカメラシステムにおいて、
前記レンズフードは、前記被写体側へ延在した第1の遮光部と、前記被写体側へ延在し前記撮影用発光部からの光を通過させかつ前記鏡筒に不要な光が入ることを防ぐ第2の遮光部とを有し、前記第2の遮光部が前記撮影用発光部側に位置することを特徴とするカメラシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005357813A JP2007163675A (ja) | 2005-12-12 | 2005-12-12 | レンズフード、及びカメラシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005357813A JP2007163675A (ja) | 2005-12-12 | 2005-12-12 | レンズフード、及びカメラシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007163675A true JP2007163675A (ja) | 2007-06-28 |
Family
ID=38246656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005357813A Withdrawn JP2007163675A (ja) | 2005-12-12 | 2005-12-12 | レンズフード、及びカメラシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007163675A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107329250A (zh) * | 2017-08-16 | 2017-11-07 | 南通云天光电科技有限公司 | 一种蜂窝状遮光罩 |
CN115988307A (zh) * | 2023-03-20 | 2023-04-18 | 湖南省迈德威视科技有限公司 | 一种利于多种加工环境使用的防护型工业相机 |
-
2005
- 2005-12-12 JP JP2005357813A patent/JP2007163675A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107329250A (zh) * | 2017-08-16 | 2017-11-07 | 南通云天光电科技有限公司 | 一种蜂窝状遮光罩 |
CN107329250B (zh) * | 2017-08-16 | 2024-02-27 | 南通云天光电科技有限公司 | 一种蜂窝状遮光罩 |
CN115988307A (zh) * | 2023-03-20 | 2023-04-18 | 湖南省迈德威视科技有限公司 | 一种利于多种加工环境使用的防护型工业相机 |
CN115988307B (zh) * | 2023-03-20 | 2023-05-26 | 湖南省迈德威视科技有限公司 | 一种利于多种加工环境使用的防护型工业相机 |
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