JP2005316227A - カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンバージョンレンズ等のアクセサリ用アダプタ装着時に発生する撮影での弊害を自動的に補正して適正な撮影を可能にしたカメラを提供する。
【解決手段】 カメラボディ1にアクセサリ用のアダプタ12が装着可能で、装着されたアダプタによって光路が遮られることにより正常動作が阻害される装置を含むカメラであって、アダプタが装着されたことを検知スイッチ13で検知し、アダプタの装着を検知したときにCPUにより装置の設定を変更する。アダプタが装着されたときに各装置で使用する光がアダプタによって遮光されることによる各装置の不適正な制御を未然に防止し、適正な撮影を確保する。
【選択図】 図2
【解決手段】 カメラボディ1にアクセサリ用のアダプタ12が装着可能で、装着されたアダプタによって光路が遮られることにより正常動作が阻害される装置を含むカメラであって、アダプタが装着されたことを検知スイッチ13で検知し、アダプタの装着を検知したときにCPUにより装置の設定を変更する。アダプタが装着されたときに各装置で使用する光がアダプタによって遮光されることによる各装置の不適正な制御を未然に防止し、適正な撮影を確保する。
【選択図】 図2
Description
本発明はフィルタやコンバージョンレンズ等のいわゆるアクセサリを取り付けるためのアダプタを着脱可能に構成したカメラに関し、特にアダプタを装着したときの最適撮影を確保したカメラに関するものである。
一眼レフカメラ等のように口径の大きなレンズを使用するカメラでは、当該レンズの鏡筒にフィルタやコンバージョンレンズ等のアクセサリを装着することが可能であるが、レンズの鏡筒にこれらアクセサリを直接に取り付けることができないカメラ、例えば、レンズの口径が小さいレンズシャッターカメラや、レンズをカメラボディから出没させる沈胴式レンズのカメラでは、カメラボディに対してアダプタを着脱可能にし、装着したアダプタを利用してアクセサリを取り付ける構成がとられている。例えば、図1はこの種のカメラの概念構成図であり、カメラボディ1の前面に沈胴式のレンズ2を配設したカメラの例である。このカメラでは、レンズ2の口径が小さいためレンズ鏡筒の前端部に直接アクセサリを取り付けることはできない。そのため、カメラボディ1の前面にレンズ2の周囲に沿ってバヨネット構造のマウント部3を設けておき、このマウント部3を利用して筒状のアダプタ12を装着可能にしている。このマウント部3はアクセサリを取り付けないときには円環状をした化粧リング11を装着して覆い隠される。アクセサリを取り付けるときには当該化粧リング11を取り外し、代わりに円筒状をしたアダプタ12を装着する。このアダプタの前端部には、フィルタや、テレ(望遠)あるいはワイド(広角)のコンバージョンレンズを交換して取り付けることができるようになっている。これにより、撮影した画像に対するフィルタ効果が得られ、あるいはテレ、ワイドの撮影が可能になる。
このようなアダプタをカメラボディに装着すると、装着したアダプタの一部が図1に示したカメラボディ1の上部に配設されているストロボ装置8の光照射領域、外部測距装置7の測距領域、光学ファインダ装置6の視野領域内に入り、これら装置から出射する光や受光する光がアダプタ12によって遮光され、装置における死角部分、いわゆる「蹴られ」が生じ、適正なストロボ光照射、適正な測距、適正なファインダ視野が得られなくなる。そのため、アダプタを装着したときにはストロボ装置、外部測距装置、光学ファインダ装置を使用しないで撮影を行うように撮影者が手操作で設定を変更することが好ましいが、設定を変更する操作が面倒であったり、設定を忘れたときには適正な撮影を行うことができなくなる。
この問題に対しては、特許文献2に記載の技術のように、アダプタを装着したときにストロボ発光を禁止して不適正なストロボ照射を未然に防止する技術を採用することが考えられる。特許文献2では、カメラにワイド・コンバータを装着して撮影領域を拡大したときに、当該撮影領域の一部がストロボ光が照射されなくなることを防止するために、ストロボ発光を禁止している。具体的にはワイド・コンバータが装着されたことを制御回路が電気的に検出し、制御回路においてストロボ回路を制御してストロボ発光を禁止している。
特開2000−330179号公報
特開平6−194722号公報
特許文献2の技術は、ワイド・コンバータを装着したときの広い撮影画角に対してストロボ装置で発光された光が撮影画角の全領域にまで照射されないことによる不適切な撮影が生じることを未然に防止するために、ワイド・コンバータを装着したときにストロボ発光を禁止する技術である。そのため、この技術を図1に示したようなカメラにそのまま適用するだけでは、測距装置での適正な測距や光学ファインダでの適正なファインダ表示を確保することができず、適正な画角で合焦した撮影ができないという弊害が生じることになる。特に、特許文献2では、アダプタとしてテレ・コンバータを装着した場合にはストロボ発光を禁止する必要がないが、図1に示したカメラではテレ・コンバージョンレンズやフィルタの場合でも同様な問題が生じるため、特許文献2の技術のみでかかる問題を解決することはできない。さらに、特許文献2の技術ではストロボ発光を全く禁止してしまうため、ストロボ光をスレーブ発光の補助光として利用する撮影もできなくなる。
本発明の目的は、アダプタ装着時に発生する撮影での弊害を自動的に補正して適正な撮影を可能にしたカメラを提供するものである。
本発明は、カメラボディの前面に設けられたマウント部を利用してアクセサリ用のアダプタが装着可能で、カメラボディに設けられた装置のうち装着されたアダプタによって光路が遮られることにより正常動作が阻害される装置を含むカメラであって、アダプタが装着されたことを検出するアダプタ検出手段と、アダプタ検出手段がアダプタの装着を検出したときに装置の設定を変更する制御手段とを備えることを特徴とする。
ここで、アダプタ検出手段は、マウント部に設けられ、アダプタが装着されたときに切替動作される検知スイッチを備える構成とする。また、マウント部には当該マウント部を覆い隠す化粧リングが装着可能であり、検知スイッチは化粧リングが装着されたときにはオフであり、アダプタが装着されたときにオンするように構成される。
本発明によれば、アダプタが装着されたときに、カメラに備えられている測距装置、ファインダ装置、ストロボ装置等のように、装置から発光され、あるいは装置で受光される光がアダプタによって遮られることによって正常動作が阻害される各装置における各種設定を自動制御することが可能であり、アダプタを装着したときの各装置における不適正な動作による弊害を解消し、適正な撮影を確保することを可能にする。
本発明の好ましい形態は、第1の形態として、カメラボディの前面に配設された外部測距装置と、カメラのレンズの光学系内に設けられたTTL測距装置とを備え、制御手段はアダプタの装着を検出したときに外部測距装置での測距を禁止する構成とする。また、同時に、カメラボディの前面に配設されて外部測距装置とTTL測距装置の各測距を行うときに補助光を発光する補助光源を備え、制御手段はアダプタの装着を検出したときに補助光源の発光を禁止する構成としてもよい。
第2の形態として、カメラボディの前面に配設された光学ファインダと、カメラボディに設けられて撮影する被写体画像を表示するモニタとを備え、制御手段はアダプタの装着を検出したときに強制的にモニタに被写体画像を表示する構成とする。この場合、制御手段はカメラに対する任意の設定により、モニタに被写体画像を表示した後、当該表示を禁止することが可能な構成としてもよい。
第3の形態として、カメラボディの前面に配設されたストロボ装置を備え、制御手段はアダプタの装着を検出したときにストロボ装置での通常発光を禁止する構成とする。この場合、制御手段は通常発光を禁止する際には当該カメラに設定されている発光モードを判定し、当該モードが発光モードに設定されているときにはソフト発光を行う構成としてもよい。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。実施例1では図1に示したカメラに本発明を適用した例である。図1を再度参照すると、前記カメラボディ1の前面には当該前面に対して出没可能な沈胴式レンズ2が配設され、かつこのカメラボディ1の前面には前記レンズの周囲に沿ってマウント部3が形成されている。このマウント部3には化粧リング11とアダプタ12が装着可能である。また、前記カメラボディ1の上面にはレリーズボタン4や各種モードスイッチ5が配設され、前記カメラボディ1の前面の上部領域には、光学ファインダ装置6、外部測距装置7、ストロボ装置8がカメラボディ1の横方向に並んで配設されている。さらに、その近傍には測距を行う際の補助光を発光するAF(自動焦点)補助光源9が配設されている。また、この実施例1は本発明のカメラをデジタルカメラに適用した例を示しており、図1には表れないが、前記カメラボディ1の背面には撮影しようとする被写体を表示し、あるいは撮影した画像を表示することが可能なLCD(液晶)モニタ10(図3参照)が配設されている。
図2(a),(b)はそれぞれカメラボディ1に化粧リング11を装着した状態、アダプタ12を装着した状態の各断面図であり、図1のA−A線に沿った箇所の断面構造を示している。図1及び図2を参照すると、前記マウント部3は円周方向に所定の間隔をおいて配列される複数のバヨネット片31を突出形成したバヨネットリング32で構成されている。また、前記バヨネットリング32の一部にはカメラボディ1の内部に連通する開口溝33が設けられており、この開口溝33に臨んでカメラボディ内には常態でオフに設定される検知スイッチ13が内装されており、カメラボディ1内に内装されているカメラ回路の後述するCPU15に電気接続されている。
化粧リング11は前記レンズ2の外径よりも若干大きな内径をして前記バヨネットリング32を覆い隠すことが可能な円形のリングとして形成されており、その背面には前記バヨネット片31に係合してマウント部3に嵌合させるためのバヨネットフランジ111が円周方向の複数箇所に内径方向に向けて形成されている。前記化粧リング11を前記マウント部3に装着するときには、化粧リング11のバヨネットフランジ111をバヨネット片31の間に嵌入させた状態で化粧リング11を化粧リング11の軸回りに小角度だけ回動することでバヨネットフランジ111をバヨネット片31とカメラボディ1の前面との間に挟持して、いわゆる周知のバヨネット構造を構成するものである。
アダプタ12はレンズ2の外径よりも大きな内径で、かつ図2(b)のように、レンズ2が最も突出したときの光軸方向の長さよりも長い筒軸長を有する円筒状に形成され、その基端部には前記化粧リングと同様なバヨネットフランジ121が設けられており、化粧リング11と同様に前記マウント部3に装着することが可能である。ここで、アダプタ12の基端部の一部には筒軸方向に所定長さのステム122が突出されており、アダプタ12をマウント部3に装着したときには前記ステム122は前記マウント部3の開口溝33を通してカメラボディ1内に進入され、前記検知スイッチ13をオン状態に切り替えることが可能にされている。前記アダプタ12の前端縁には雌ネジ123が形成されており、この雌ネジ123を利用してフィルタあるいはコンバージョンレンズが着脱可能とされている。ここではコンバージョンレンズ14が取着された例を示しており、コンバージョンレンズ14は円形をしたレンズ枠141内にレンズ142が支持されており、このレンズ枠141の一方の端部に形成された雄ネジ142を前記アダプタ12の雌ネジ123に螺合することで連結されるようになっている。したがって、アダプタ12の雌ネジ123に対して螺合するアクセサリを交換することでフィルタやコンバージョンレンズを任意に装着することが可能である。
レンズ2は沈胴式に構成されており、外筒21と内筒22とで構成されるとともに、それぞれレンズ23,24を備えている。これらの外筒21と内筒22は図には表れないレンズ駆動機構によってカメラボディ1の前面から出没させることで、レンズ2の焦点距離を変化させ、かつ被写体に対する合焦を行う。
図3は前記カメラボディ1に内装されているカメラ回路の主要部の構成を示すブロック回路図である。後述する各部は制御手段としてのCPU15によりそれぞれ制御が行われるようになっている。前記レンズ2の光学系で結像した被写体像をCCD(電荷転送素子)等の撮像素子21で撮像し、撮像により得られた撮像信号を図示を省略した信号処理回路等によって画像データとした上でメモリ等に記録する一方で、画像データから得られる撮像画像を前記LCDモニタ10において表示することが可能とされている。したがって、撮影者はカメラに対する設定を行うことで、撮影しようとする被写体像を前記光学ファインダ装置6で確認し、あるいはCPU15の制御によってLCDモニタ10に被写体の画像を表示し、このLCDモニタ10によって被写体像を確認することが可能になる。なお、前記光学ファインダ装置6は対物レンズ61と接眼レンズ62で簡略に構成した例を示してある。
前記光学ファインダ装置6に隣接配置された外部測距装置7は前記カメラボディの前面上部に配設された測距レンズ71により被写体像をラインセンサ72に結像して測距を行うパッシブ測距方式の測距装置として構成されている。また、前記レンズ2の光学系内には当該レンズの光学系で結像した被写体像を利用して測距を行うTTL方式のTTL測距装置16が構成されているが、ここではTTL測距装置16は前記撮像素子21に結像された被写体像のコントラストに基づいて測距を実行する。その上でCPUはこれらの外部測距装置7とTTL測距装置16のうち、TTL測距装置16のみ、あるいは両方を併用して測距を行うように構成されている。そして、測距により得られた測距データに基づいてAF機構17を制御し、その後AF機構17を制御し、レンズ2を動かし合焦位置にレンズを合わせる。また、前記外部測距装置7及びTTL測距装置16での測距を行う際の補助光を発光するAF補助光源9はLED(発光ダイオード)で構成され、CPU15の制御により必要に応じて発光するようになっている。
前記レンズ2の光学系では、CCD21に結像される被写体の明るさをCCD自体で測光し、CPU15に出力するようになっている。
前記ストロボ装置8は周知の構成であるので具体的な構成の説明は省略するが、前記CPU15によって発光と発光禁止が制御されるようになっている。また、ここではソフト発光と称して、通常の発光量よりも少ない発光量での発光を行うことができるようになっている。このソフト発光でのストロボ撮影では、例えばマクロ撮影のような近距離の被写体に対してストロボ光を弱く照射することで適正な撮影が可能な被写体に対して有効である。
前記CPU15には前記レリーズボタン4によって段階的に動作される測光スイッチ41及びレリーズスイッチ42が接続され、この測光スイッチ41及びレリーズスイッチ42のタイミングで後述する測光や測距並びに撮像を実行させる。また、前記CPU15には前記検知スイッチ13が接続されており、マウント部3にアダプタ12が装着されて検知スイッチ13がオンされたときにアダプタ12が装着されたことを認識する。また、前記CPU12には前記各種モードスイッチ5が接続されており、特に本発明に関係するモードとして、CPU15によってストロボ発光が禁止される場合でもストロボ発光を強制発光させるための強制発光モードがある。
以上の構成のカメラによれば、図2(a)に示したように、マウント部3にアダプタ12が装着されていないときには、通常はマウント部3に化粧リング11が装着され、マウント部3を化粧リング11によって覆い隠している。この状態では検知スイッチ13はオフの状態にあり、CPU15はこれを認識する。一方、フィルタやコンバージョンレンズ等のアクセサリを使用する場合には、図2(b)に示したように、化粧リング11を取り外し、代わりにアダプタ12を装着し、このアダプタ12に例えばコンバージョンレンズ14を取着する。アダプタ12の装着によりステム122が検知スイッチ13を操作し、検知スイッチ13はオンになる。CPU15はこの検知スイッチ13のオンを認識し、次のように各部の制御を行う。
(A)測距装置の制御
図4は測距装置の制御を示すフローチャートであり、ここでは外部測距装置7とTTL測距装置16の設定を制御する。CPU15は検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S101)、検知スイッチ13がオフのとき、すなわちアダプタ12が装着されていない場合には通常の測距動作を行うように設定する。この通常の測距動作は、外部測距装置7による測距動作とTTL測距装置16による測距動作とを併用する動作であり、例えば、先に外部測距装置7での測距を行い、得られた測距データからピント位置までAFレンズを迅速に移動させるとともに、TTL測距装置16での測距を行った測距データからAFレンズの位置を微調整することによりレンズ合焦時間の短縮を図っている(S102)。この測距はレリーズボタン4の押し込みに伴う測光スイッチ41のオンにより被写体の測光と同時に行われ、得られた測距データに基づいて被写体の合焦を行ない、レリーズボタン4のさらなる押し込みによるレリーズスイッチ42のオンを待って被写体の撮像、いわゆるAF撮影を行っている(S104)。このように外部測距装置7での測距を優先して行うことでTTL測距装置16での測距動作を可及的に削減し、短時間での合焦を行うことができる。
図4は測距装置の制御を示すフローチャートであり、ここでは外部測距装置7とTTL測距装置16の設定を制御する。CPU15は検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S101)、検知スイッチ13がオフのとき、すなわちアダプタ12が装着されていない場合には通常の測距動作を行うように設定する。この通常の測距動作は、外部測距装置7による測距動作とTTL測距装置16による測距動作とを併用する動作であり、例えば、先に外部測距装置7での測距を行い、得られた測距データからピント位置までAFレンズを迅速に移動させるとともに、TTL測距装置16での測距を行った測距データからAFレンズの位置を微調整することによりレンズ合焦時間の短縮を図っている(S102)。この測距はレリーズボタン4の押し込みに伴う測光スイッチ41のオンにより被写体の測光と同時に行われ、得られた測距データに基づいて被写体の合焦を行ない、レリーズボタン4のさらなる押し込みによるレリーズスイッチ42のオンを待って被写体の撮像、いわゆるAF撮影を行っている(S104)。このように外部測距装置7での測距を優先して行うことでTTL測距装置16での測距動作を可及的に削減し、短時間での合焦を行うことができる。
一方、ステップS101において検知スイッチ13がオンのとき、すなわちアダプタ12が装着されているときには、カメラボディ1の前面にレンズ2を覆うように太径の長いアダプタ12が突出状態に存在されることになるため、外部測距装置7のレンズ71の受光域内にアダプタ12ないしこれに取着されたコンバージョンレンズ14が配置されることになる。そのため外部測距装置7ではレンズ71を通して被写体像をラインセンサ72に結像することができなくなり、正常な測距動作の妨げになる。そこで、CPU15は外部測距装置7での測距を禁止し、TTL測距装置16のみでの測距を行うよう設定する(S103)。その後は、TTL測距装置16から得られた測距データに基づいて被写体の合焦を行い、AF撮影を行なう(S104)。
このようにTTL測距装置16からの測距データを利用することで、アダプタ12を装着したときの外部測距装置7から信頼性のない測距データが出力された場合でも適正なAF制御を実行することができる。因みに、外部測距装置からの測距データに基づいてAF制御を行う場合には、その信頼性のない測距データのために適正なAF制御を行うための時間がかかることになる。
(B)測距補助光の制御
図5は測距補助光の制御を示すフローチャートであり、前記(A)の測距制御に際し、被写体のコントラストが低く、高い測距精度が得られない場合にAF補助光源を発光させる。CPU15は、検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S201)、検知スイッチ13がオフのとき、すなわちアダプタ12が装着されていない場合には通常のAF補助光制御を実行する。この通常のAF補助光制御は、外部測距装置7及びTTL測距装置16のいずれの測距時においても、測光素子18において測光した被写体の明るさが所定以下のときにAF補助光源9を発光させる(S202)。発光されたAF補助光は被写体に照射されて被写体の輝度を高めるため、外部測距装置7及びTTL測距装置16における測距時のコントラストが高められ、測距精度を高めることができる。
図5は測距補助光の制御を示すフローチャートであり、前記(A)の測距制御に際し、被写体のコントラストが低く、高い測距精度が得られない場合にAF補助光源を発光させる。CPU15は、検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S201)、検知スイッチ13がオフのとき、すなわちアダプタ12が装着されていない場合には通常のAF補助光制御を実行する。この通常のAF補助光制御は、外部測距装置7及びTTL測距装置16のいずれの測距時においても、測光素子18において測光した被写体の明るさが所定以下のときにAF補助光源9を発光させる(S202)。発光されたAF補助光は被写体に照射されて被写体の輝度を高めるため、外部測距装置7及びTTL測距装置16における測距時のコントラストが高められ、測距精度を高めることができる。
一方、ステップS201において検知スイッチ13がオンのとき、すなわちアダプタ12が装着されているときには、カメラボディ1の前面に存在するアダプタ12によってAF補助光源9から出射されるAF補助光の一部が遮光されて被写体のAF測距エリアに照射されない状態になり、補助光としての機能がなくなる。そこで、CPU15はAF補助光源9の発光を禁止する(S203)。したがって、アダプタ12の装着時にはAF補助光を発光しないため節電できる。得られた測距データに基づいて被写体の合焦を行い、AF撮影を行なうことは図4のフローと同じである(S204)。
(C)LCDモニタの制御
図6は撮影対象の被写体を確認する際のLCDモニタ10の制御を示すフローチャートである。CPU15は、検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S301)、検知スイッチ13がオンのとき、すなわちアダプタ12が装着されているときには、カメラボディ1の前面に装着されたアダプタ12によって光学ファインダ装置6を透して見る被写体の一部が陰になって確認できなくなる。そのため、CPU15はモニタ表示モードの設定いかんにかかわらず強制的にLCDモニタ10での表示をオンに設定する(S302)。これにより、LCDモニタ10には被写体像が表示されることになり、撮影者は何らの設定操作を行うことなくLCDモニタ10を利用して画面設定を行うことができる(S303)。勿論、撮影者のスイッチ操作によってLCDモニタ10での表示を強制的に禁止することは可能である。
図6は撮影対象の被写体を確認する際のLCDモニタ10の制御を示すフローチャートである。CPU15は、検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S301)、検知スイッチ13がオンのとき、すなわちアダプタ12が装着されているときには、カメラボディ1の前面に装着されたアダプタ12によって光学ファインダ装置6を透して見る被写体の一部が陰になって確認できなくなる。そのため、CPU15はモニタ表示モードの設定いかんにかかわらず強制的にLCDモニタ10での表示をオンに設定する(S302)。これにより、LCDモニタ10には被写体像が表示されることになり、撮影者は何らの設定操作を行うことなくLCDモニタ10を利用して画面設定を行うことができる(S303)。勿論、撮影者のスイッチ操作によってLCDモニタ10での表示を強制的に禁止することは可能である。
一方、ステップS301において検知スイッチ13がオフのときには、直ちに画面設定ステップS303に行く。したがって、LCDモニタ10でのモニタ表示は行われず、撮影者は光学ファインダ装置6のみを利用して被写体を確認することになる。この場合にはLCDモニタ10の表示に伴う消費電力を低減できる上で有利である。
(D)ストロボ発光の制御
図7はストロボ発光装置8の制御を示すフローチャートである。CPU15は、検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S401)、検知スイッチ13がオフのとき、すなわちアダプタ12が装着されていない場合には通常のストロボ発光制御フローとする。この通常のストロボ発光フローは、各種モードスイッチ5により設定されたストロボモードに従ってストロボを発光するものであり、設定されているストロボモードを判定し(S402)、判定したストロボモードが通常発光モードのときには通常発光による撮影を行なう(S405)。このとき、測光素子18で測光した被写体の明るさに基づいて発光を行い、あるいは発光を禁止するものであることは言うまでもない。また、判定したストロボモードが発光禁止モードのときには発光を禁止した撮影を行う(S406)。
図7はストロボ発光装置8の制御を示すフローチャートである。CPU15は、検知スイッチ13のオン、オフを判定し(S401)、検知スイッチ13がオフのとき、すなわちアダプタ12が装着されていない場合には通常のストロボ発光制御フローとする。この通常のストロボ発光フローは、各種モードスイッチ5により設定されたストロボモードに従ってストロボを発光するものであり、設定されているストロボモードを判定し(S402)、判定したストロボモードが通常発光モードのときには通常発光による撮影を行なう(S405)。このとき、測光素子18で測光した被写体の明るさに基づいて発光を行い、あるいは発光を禁止するものであることは言うまでもない。また、判定したストロボモードが発光禁止モードのときには発光を禁止した撮影を行う(S406)。
一方、ステップS401において検知スイッチ13がオンのとき、すなわちアダプタ12が装着されているときには、カメラボディ1の前面に装着されたアダプタ12によってストロボ装置8から発光する光の一部が遮光されて被写体を照明しなくなる。そのため、CPU15は強制的に発光を制限するモードに設定する(S403)。その上で、各種モードスイッチ5により設定されているストロボモードを判定し(S404)、判定したストロボモードが発光禁止モードのときにはステップS406の場合と同様に発光を禁止した撮影を実行する(S407)。また、判定したストロボモードが通常発光モードのときにはソフト発光による撮影を行なう(S408)。このソフト発光による撮影は、前述したように通常の発光量よりも少ない発光量での発光を行うものであり、被写体における明暗のコントラストが低い照明での撮影となる。例えば、本体の発光を受光し、それに連動して発光する(スレーブ発光)外部ストロボを使用するとき、外部ストロボより本体が弱い発光(ソフト発光)すれば、アダプタのけられによる影を外部ストロボで消すことができ有効である。
なお、図示は省略するが、スレーブ発光ではなく本実施例のカメラに外部ストロボを有線接続し、外部ストロボを発光して撮影を行う撮影モードに設定したときには、当該外部ストロボで発光された光がアダプタによって遮光されるおそれはないため、外部ストロボを利用しての通常発光での撮影が実行できるように構成できることは言うまでもない。
本実施例は沈胴式のレンズを備えるカメラに適用したが、固定レンズを備えるカメラにおいても本実施例のような着脱可能なアダプタを備えるカメラであれば同様に適用することが可能である。また、本発明は撮像素子を用いたデジタルカメラに限られるものではなく、銀塩フィルムを用いたカメラについても同様に適用することが可能である。
また、本実施例ではアダプタを装着するマウント部をバヨネット構造で構成した例を示しているが、アダプタをカメラボディに対して着脱する構造であればバヨネット構造に限られるものではない。
また、本実施例では、アダプタを装着することによって正常な動作に影響を受ける装置として測距装置、光学ファインダ、ストロボ装置の各制御についての構成例を示したが、アダプタの装着によっても影響を受けることがない装置であれば本実施例のような制御を省略したカメラとして構成することが可能である。
1 カメラボディ
2 レンズ
3 マウント部
4 レリーズボタン
5 各種モードスイッチ
6 光学ファインダ装置
7 外部測距装置
8 ストロボ装置
9 AF補助光源
10 LCDモニタ
11 化粧リング
12 アダプタ
13 検知スイッチ
14 コンバージョンレンズ
15 CPU
16 TTL測距装置
17 AF機構
2 レンズ
3 マウント部
4 レリーズボタン
5 各種モードスイッチ
6 光学ファインダ装置
7 外部測距装置
8 ストロボ装置
9 AF補助光源
10 LCDモニタ
11 化粧リング
12 アダプタ
13 検知スイッチ
14 コンバージョンレンズ
15 CPU
16 TTL測距装置
17 AF機構
Claims (9)
- カメラボディの前面に設けられたマウント部を利用してアクセサリ用のアダプタが装着可能で、前記カメラボディに設けられた装置のうち装着されたアダプタによって光路が遮られることにより正常動作が阻害される装置を含むカメラであって、前記アダプタが装着されたことを検出するアダプタ検出手段と、前記アダプタ検出手段が前記アダプタの装着を検出したときに前記装置の設定を変更する制御手段とを備えることを特徴とするカメラ。
- 前記カメラの測距装置として前記カメラボディの前面に配設された外部測距装置と、前記カメラのレンズの光学系内に設けられたTTL測距装置とを備え、前記制御手段はアダプタの装着を検出したときに前記外部測距装置での測距を禁止することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記カメラボディの前面に配設されて前記外部測距装置と前記TTL測距装置の各測距を行うときに補助光を発光する補助光源を備え、前記制御手段はアダプタの装着を検出したときに前記補助光源の発光を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ。
- 前記カメラのファインダ装置として前記カメラボディの前面に配設された光学ファインダと、前記カメラボディに設けられて撮影する被写体画像を表示するモニタとを備え、前記制御手段はアダプタの装着を検出したときに強制的にモニタに被写体画像を表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記制御手段はカメラに対する任意の設定により、前記モニタに被写体画像を表示した後、当該表示を禁止することが可能であることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
- 前記カメラボディの前面に配設されたストロボ装置を備え、前記制御手段はアダプタの装着を検出したときに前記ストロボ装置での通常発光を禁止することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記制御手段は通常発光を禁止する際には当該カメラに設定されている発光モードを判定し、当該モードが発光モードに設定されているときにはソフト発光を行うことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
- 前記アダプタ検出手段は、前記マウント部に設けられ、前記アダプタが装着されたときに切替動作される検知スイッチを備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のカメラ。
- 前記マウント部には当該マウント部を覆い隠す化粧リングが装着可能であり、前記検知スイッチは前記化粧リングが装着されたときにはオフであり、前記アダプタが装着されたときにオンするように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のカメラ。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008058905A (ja) * | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Canon Inc | カメラおよびアクセサリ取り付け部材の取り付け構造 |
JP2013235070A (ja) * | 2012-05-07 | 2013-11-21 | Olympus Imaging Corp | カメラ |
CN107018303A (zh) * | 2017-05-18 | 2017-08-04 | 深圳天珑无线科技有限公司 | 移动终端 |
-
2004
- 2004-04-30 JP JP2004135286A patent/JP2005316227A/ja active Pending
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