JP2007162329A - 既存鋼製構造物の補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に補強鋼材を接合して当該既存鋼製構造物を補強する従来の補強方法に付随していた問題を解決する。
【解決手段】既存鋼製構造物10のラチス柱12は、山形鋼から成る柱弦材20と、平鋼から成るラチス材22とを、リベット24で接合して構成されている。この既存鋼製構造物10を構成している既存鋼材である柱弦材20に、平鋼板から成る補強鋼材32〜46をドリルねじ50により接合して、この既存鋼製構造物10のラチス柱12の部分を補強するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、既存鋼製構造物の補強方法に関し、より詳しくは、既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に補強鋼材を接合して当該既存鋼製構造物を補強する方法に関する。
既存鋼製構造物に補強を施すことが必要とされるのは、例えば、経年変化により強度が低下した既存鋼製構造物に補強を施す場合や、耐震性能が不十分な既存鋼製構造物に耐震補強を施す場合などである。また、補強が必要になる鋼製構造物には、鉄骨造建物の骨組をはじめとする様々な鋼製の支持構造体などがある。既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に補強鋼材を接合することによってその既存鋼製構造物を補強する補強方法は、一般的に広く採用されており、既存鋼材に補強鋼材を取付ける手段としては、溶接、ボルト及びナットによる締結、それに鋲による固定などの様々な手段が用いられている。
それら取付手段のうち、溶接法は広く用いられている手段であるが、溶接作業は火気を伴うことから溶接養生が必要とされ、また溶接工は高度の技能を有する技能労働者であるため、コスト及び人員配置の手間がかかるという問題がある。更に、補強を施そうとする既存鋼製構造物がラチス柱やラチス梁である場合には、補強鋼材を溶接する既存鋼材が、弦材やラチス材であって、その板厚が比較的薄いことから、溶接作業が容易でない上に、溶接を行うことによって弦材やラチス材を傷める恐れもある。
ボルト及びナットにより締結する方法を用いる場合には、既存鋼材と補強鋼材との双方に、予めボルト穴を形成しておく必要がある。そして、既存鋼材側のボルト穴間のピッチとそれに対応した補強鋼材側のボルト穴間のピッチとが一致していなければならないが、それらが一致するように、十分に高い位置精度でボルト穴を形成するには、それなりの手間及びコストを要する。また、補強を施そうとする既存鋼製構造物がラチス柱やラチス梁である場合には、補強鋼材を接合する既存鋼材が、弦材やラチス材であって、比較的細い鋼材であることから、太いボルトを使用することができず、細いボルトを多数使用しなければならない。そのため、既存鋼材と補強鋼材とを互いに固定する箇所が多数に及び、作業速度及び施工コストの点で大きな不利を生じる。また、既存鋼材と補強鋼材との双方に鋲穴(リベット穴)を形成し、そこに挿通した鋲(リベット)の先端をかしめて固定する方法でも、ボルト及びナットにより締結する方法と同様の不利を生じることになる。
本発明は、かかる事情に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に補強鋼材を接合して当該既存鋼製構造物を補強する従来の補強方法に付随していた上述の問題を好適に解決することができ、また特に、既存のラチス柱やラチス梁を補強するのに適した、新規な補強方法を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明に係る既存鋼製構造物の補強方法は、既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に形鋼または平鋼板から成る補強鋼材をドリルねじにより接合して当該既存鋼製構造物を補強することを特徴とする。
また、本発明に係る既存鋼製構造物の補強方法は、前記補強鋼材の材端部を溶接により前記既存鋼材に接合することを特徴とする。
また、本発明に係る既存鋼製構造物の補強方法は、前記既存鋼製構造物は形鋼から成る弦材と平鋼から成るラチス材とをリベットで接合して構成したラチス柱またはラチス梁であり、前記補強鋼材に前記ラチス柱またはラチス梁のリベットの頭部を収容する干渉回避孔を形成し、前記補強鋼材の前記干渉回避孔に前記ラチス柱またはラチス梁のリベットの頭部を収容して前記補強鋼材とそのリベットの頭部との干渉を回避しつつ前記補強鋼材の表面と前記ラチス柱またはラチス梁の弦材またはラチス材の表面とを密接させて前記補強鋼材を前記既存鋼材に接合することを特徴とする。
また、本発明に係る既存鋼製構造物の補強方法は、前記既存鋼製構造物は柱または梁であり、複数の前記補強鋼材を前記既存鋼製構造物の周囲を囲繞するように配設しそれら複数の前記補強鋼材を高力ボルトにより互いに接合することで前記既存鋼製構造物を囲繞する補強構造体を構成し、該補強構造体をドリルねじにより前記既存鋼材に接合することを特徴とする。
本発明に係る既存鋼製構造物の補強方法によれば、溶接作業を排除すること、または、その作業量を低減することができるため、溶接による既存鋼製構造物の補強方法に付随していた上述の問題を解消、または、軽減することができる。また、既存鋼材及び補強鋼材のいずれにも、ボルト穴や鋲穴を形成する必要がないため、ボルトや鋲を用いた既存鋼製構造物の補強方法に付随していた上述の問題も解消される。また、本発明に係る補強方法は、特に、ラチス柱やラチス梁を補強する場合に、非常に効果的な方法である。
以下に添付図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施の形態について詳細に説明して行く。図1は本発明の第1の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施そうとする既設構造物の側面図であり、図2は図1の2−2線に沿った断面図である。図1及び図2に示した既存鋼製構造物10は、ラチス柱12と、ラチス梁14と、柱梁接合部16とを含んでいる。ラチス柱12は、山形鋼から成る柱弦材20と、平鋼から成るラチス材22とを、リベット24で接合して構成されている。ラチス梁14も同様に、山形鋼から成る梁弦材26と、平鋼から成るラチス材28とを、リベット24で接合して構成されている。柱梁接合部16は、4枚のガセットプレート30を含むものであり、それらガセットプレート30は、リベット24によって柱弦材20及び梁弦材26に接合されている。リベット22の頭部は、図2から明らかなように、柱弦材20を構成している山形鋼の内側面から突出しており、また、図には示さなかったが、梁弦材26を構成している山形鋼の内側面からも、同様にしてリベット24の頭部が突出している。
図3は本発明の第1の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施した図1及び図2の既設構造物の側面図、図4は図3の4−4線に沿った断面図、図5は図3の5−5線に沿った部分拡大断面図、図6は図3の6−6線に沿った部分拡大断面図である。本発明に係る補強方法は、既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に形鋼または平鋼板から成る補強鋼材をドリルねじにより接合し、それによって当該既存鋼製構造物を補強するものである。図3〜図6に示した実施の形態では、既存鋼製構造物10のうちの、ラチス柱12及び柱梁接合部16の部分を補強しており、そのための補強鋼材として、ラチス柱12の領域から柱梁接合部16の領域に亘って柱弦材20の外側面に取付ける第1補強鋼材32、ラチス柱12の領域において柱弦材20の外側面に取付ける第2補強鋼材34、柱梁接合部16の領域において柱弦材20の外側面に取付ける第3補強鋼材36及び第4補強鋼材38(図6参照)、ラチス柱12の領域においてラチス材22の両側を覆うようにして柱弦材20の内側面に取付ける第5補強鋼材40及び第6補強鋼材42(図5参照)、それに、柱梁接合部16の領域においてガセットプレート30の両側を覆うようにして柱弦材20の内側面に取付ける第7補強鋼材44及び第8補強鋼材46(図6参照)を使用している。
8枚の補強鋼材32〜46はいずれも平鋼板で製作したものである。補強施工時には、それら補強鋼材32〜46の表面を柱弦材20の表面に密接させて、それら補強鋼材32〜46をドリルねじ50により柱弦材20に接合する。ドリルねじ50としては、鋼板に適用可能な様々な種類のものが製造され、市販されているため、それらのうちから適当なものを選択して用いればよい。周知の如く、鋼板用のドリルねじは、施工時にその先端部のドリル刃が鋼板にタッピング用の下穴をあけ、続いてネジ部がその下穴にタッピングして締結を完了させるため、ガタのない確実な接合状態が得られる。
また、これら8枚の補強鋼材32〜46のうち、第5補強鋼材40〜第8補強鋼材46(図5及び図6参照)は、もしそれらを単なる矩形の平鋼板として形成したならば、柱弦材20とラチス材22とを接合しているリベット24の頭部と干渉してしまう位置に取付けられる補強鋼材である。そのため、第5補強鋼材40〜第8補強鋼材46には、それらを取付けたときにリベット24の頭部に対応する箇所に、リベット24の頭部を収容する干渉回避孔52を形成してある。そして、干渉回避孔52にリベット24の頭部を収容して、補強鋼材40〜46とリベット24の頭部との干渉を回避しつつ、それら補強鋼材40〜46の表面と柱弦材20の表面とを密接させて、それら補強鋼材40〜46をドリルねじ50により柱弦材20に接合している。
別法として、補強鋼材を取付けたときに頭部が干渉するおそれのあるリベット24については、それらリベット24を、それらリベット24により接合されているラチス材22と共に、ラチス柱12から撤去してしまい、しかる後に、補強鋼材をドリルねじ50により柱弦材20に接合するという方法によっても、リベットの頭部の干渉を回避することができる。ただし、多くの場合、ラチス柱からリベット及びラチス材を撤去するよりも、補強鋼材に干渉回避孔を形成する方が有利である。
更に、補強鋼材32〜46の上下端部(即ち、長手方向における材端部)を、溶接により柱弦材20に接合する。図にはその溶接ビードを参照符号Wで示した。補強鋼材32〜46の各々は、その長手方向が、ラチス柱12の長手方向と一致しているため、ラチス材12に曲げ変形が発生したときに、材端部に特に大きな応力が作用する。そのため、ドリルねじ50による接合力を補う目的で、材端部を溶接により柱弦材20に接合するようにしているのである。ただし、ドリルねじだけで十分な接合力が得られるのであれば、材端部の溶接を省略してよいことはいうまでもよい。
図3〜図6に示した実施の形態では、ドリルねじにより補強鋼材を接合する既存鋼材は柱弦材20であったが、補強鋼材を接合する既存鋼材はこれに限られるものではなく、補強しようとする既存鋼製構造物の構成に応じて、補強鋼材は様々な既存鋼材に接合されることになる。また、以上の実施の形態では、補強鋼材は平鋼板から成るものであったが、補強しようとする既存鋼製構造物の構成に応じて、平鋼板ではなく形鋼から成る補強鋼材を使用する場合もある。本発明に係る補強方法は、特に、ラチス柱やラチス梁などを補強するのに適しており、ラチス柱を補強するときと略々同様の形態で、ラチス梁を補強することが可能である。更に、図3〜図6に示した実施の形態では、ラチス材22が、柱弦材20の間に挟まれているため、補強鋼材32〜46の表面を柱弦材20の表面に密接させてそれら補強鋼材を取付けたが、ラチス柱ないしラチス梁の構造によっては、補強鋼材の表面を、弦材の表面にではなくラチス材の表面に密接させた状態で、補強鋼材をドリルねじにより接合することもあり得る。その場合にも、補強鋼材に干渉回避孔を設けてリベットの頭部との干渉を回避する方法は効果的である。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は本発明の第2の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施そうとする既設構造物の側面図、図8は図7の8−8線に沿った断面図、図9は図7の9−9線に沿った断面図である。図7〜図9に示した既存鋼製構造物60は、ラチス柱62と、このラチス柱62に一端が支持された4本のラチス梁64、66、68、70(図8参照)と、柱梁接合部72とを含んでいる。ラチス柱62は、山形鋼から成る柱弦材74と、平鋼から成るラチス材76とを、リベット24で接合して構成されている。ラチス梁64〜70の各々も同様に、山形鋼から成る梁弦材78と、平鋼から成るラチス材(不図示)とを、リベットで接合して構成されており、また、図7及び図8において左右方向に延在しているラチス梁64及び66の端部には、梁ウエブ鋼板82が備えられている。
柱梁接合部72は、山形鋼から成る4本の弦材82、この柱梁接合部72の4つの側面を画成している4枚のパネル鋼板84、上側水平ダイアフラム(不図示)、それに、下側水平ダイアフラム86を含むものである。尚、図7において、ラチス梁64〜70及び柱梁接合部72については、梁芯CLより下側の部分しか図示していないが、梁芯CLより上側の部分も、図示した下側の部分と同様に構成されている。柱梁接合部72は更に、柱弦材74を下側水平ダイアフラム86に接合するための山形鋼から成る4本の水平ブラケット87、パネル鋼板84の下縁を下側水平ダイアフラム86に接合するための山形鋼から成る4本の水平ブラケット88、それに、パネル鋼板84の上縁を上側水平ダイアフラムに接合するための4本の水平ブラケット(不図示)を含んでおり、それら水平ブラケットは、リベット24によって夫々の位置に取付けられている。
4本のラチス梁64〜70の夫々の梁弦材78は、リベット24により上下の水平ダイアフラムに接合され、また、それらのうちの2本のラチス梁64及び66の梁ウエブ鋼板82は、山形鋼から成る垂直ブラケット89を介して柱梁接合部72に接合されており、これらによって、ラチス梁64〜70の端部が、柱梁接合部72に連結されている。
図10は本発明の第2の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施した図7〜図9の既設構造物の側面図、図11は図10の11−11線に沿った断面図、図12は図10の12−12線に沿った断面図である。図10〜図12に示したこの実施の形態では、既存鋼製構造物60のうちの、ラチス柱62の部分を補強しており、そのための補強鋼材として、ラチス柱62の4つの側面に沿わせて取付ける第1補強鋼材92、第2補強鋼材94、第3補強鋼材96、及び、第4補強鋼材98を使用している。
4枚の補強鋼材92〜98は、いずれも平鋼板で製作されており、それらのうち第3補強鋼材96及び第4補強鋼材98(図12参照)は、両側縁部が直角に折曲されている。また、4枚の補強鋼材92〜98は、いずれも、両側縁部に高力ボルト100を挿通するためのボルト孔が列設されている。補強施工時には、先ず、下側水平ダイアフラム86に備えられている合計8本の水平ブラケット(4本の水平ブラケット87及び4本の水平ブラケット88)を、それら水平ブラケットを接合しているリベット24を除去することにより撤去する。続いて、4枚の補強鋼材92〜98を、柱弦材74の外側面に沿わせて、ラチス柱62の周囲を囲繞するように配設し、そして、それら補強鋼材92〜98を高力ボルト100により互いに接合することによって、ラチス柱62を囲繞する補強柱を構成する。こうして補強柱を構成した時点で、補強鋼材92〜98の表面が柱弦材74の表面に密接した状態となっており、この状態で、ドリルねじ50により補強鋼材92〜98を柱弦材74に接合する。これによって、補強鋼材92〜98で構成された補強柱がラチス柱62にしっかりと一体化されて接合される。
第2の実施の形態における4枚の補強鋼材92〜98のうち、2枚の補強鋼材96及び98は、第1の実施の形態(図3〜図6)における第5補強鋼材40〜第8補強鋼材46と同様に、柱弦材74とラチス材76とを接合しているリベット24の頭部に対応する箇所に、リベット24の頭部を収容する干渉回避孔52を形成してあり、補強施工時には、干渉回避孔52にリベット24の頭部を収容して、補強鋼材96及び98とリベット24の頭部との干渉を回避することにより、補強鋼材96及び98の表面と柱弦材74の表面とを密接させることができるようにしている。一方、残りの2枚の補強鋼材92及び94については、そのままでは、それら補強鋼材92及び94と干渉してしまうリベット24を、補強施工時にそれらリベット24により接合されているラチス材76と共に、ラチス柱62から撤去し、それによって、それら補強鋼材92及び94の表面と柱弦材74の表面とを密接させることができるようにしている。
更に、補強鋼材92〜98の上端部を溶接により下側水平ダイアフラム86の下面に接合し、また、4枚のパネル鋼板84の下縁及び垂直ブラケット88の下端を下側水平ダイアフラム86の上面に溶接する。図にはその溶接ビードを参照符号Wで示した。これらの部位を溶接するのは、1つには、下側水平ダイアフラム86に備えられていた合計8本の水平ブラケットを撤去したため、それら水平ブラケットの機能を代替することを目的としたものであり、もう1つには、第1の実施の形態と同様に、補強鋼材92〜98の材端部に特に大きな応力が作用するため、ドリルねじ50による接合力を補うことを目的としたものである。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図13は本発明の第3の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施した既設構造物の側面図、図14は図13の14−14線に沿った断面図である。図13及び図14に示した既存鋼製構造物110は、H形鋼柱112と、H形鋼梁114と、柱梁接合部116とを含んでいる。この第3の実施の形態では、既存鋼製構造物110のうちの、H形鋼梁114及び柱梁接合部116の部分を補強しており、そのための補強鋼材として、H形鋼柱112のフランジの外側面に取付ける第1補強鋼材118、柱梁接合部116のフランジの外側面に取付ける第2補強鋼材120、H形鋼柱112のウエブの一方の側面に取付ける第3補強鋼材122、それに、柱梁接合部116のウエブの一方の側面に取付ける第4補強鋼材124を使用している。
補強鋼材118〜124はいずれも平鋼板で製作したものである。補強施工時には、それら補強鋼材118〜124の表面を、それらを取付けるフランジないしウエブの表面に密接させて、それら補強鋼材118〜124をドリルねじ50により、そのフランジないしウエブに接合する。更に、補強鋼材118〜124の上下端部(即ち、長手方向における材端部)を、溶接によりH形鋼柱112や柱梁接合部116の対応部位に接合する。図にはそれらの溶接ビードを参照符号Wで示した。補強鋼材118〜124の材端部を溶接するのは、ドリルねじ50による接合力を補うためである。ドリルねじ50だけで十分な接合力が得られるのであれば、材端部の溶接を省略してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施そうとする既設構造物の側面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施した図1及び図2の既設構造物の側面図である。 図3の4−4線に沿った断面図である。 図3の5−5線に沿った部分拡大断面図である。 図3の6−6線に沿った部分拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施そうとする既設構造物の側面図である。 図7の8−8線に沿った断面図である。 図7の9−9線に沿った断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施した図7〜図9の既設構造物の側面図である。 図10の11−11線に沿った断面図である。 図10の12−12線に沿った断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る既存鋼製構造物の補強方法を用いて補強を施した既設構造物の側面図である。 図13の14−14線に沿った断面図である。
符号の説明
10……既存鋼製構造物、12……ラチス柱、14……ラチス梁、24……リベット、32〜46……補強鋼材、50……ドリルねじ、52……干渉回避孔、60……既存鋼製構造物、62……ラチス柱、64〜70……ラチス梁、92〜98……補強鋼材、110……既存鋼製構造物、112……H形鋼柱、114……H形鋼梁、118〜124……補強鋼材。

Claims (4)

  1. 既存鋼製構造物を構成している既存鋼材に形鋼または平鋼板から成る補強鋼材をドリルねじにより接合して当該既存鋼製構造物を補強することを特徴とする既存鋼製構造物の補強方法。
  2. 前記補強鋼材の材端部を溶接により前記既存鋼材に接合することを特徴とする請求項1記載の既存鋼製構造物の補強方法。
  3. 前記既存鋼製構造物は形鋼から成る弦材と平鋼から成るラチス材とをリベットで接合して構成したラチス柱またはラチス梁であり、前記補強鋼材に前記ラチス柱またはラチス梁のリベットの頭部を収容する干渉回避孔を形成し、前記補強鋼材の前記干渉回避孔に前記ラチス柱またはラチス梁のリベットの頭部を収容して前記補強鋼材とそのリベットの頭部との干渉を回避しつつ前記補強鋼材の表面と前記ラチス柱またはラチス梁の弦材またはラチス材の表面とを密接させて前記補強鋼材を前記既存鋼材に接合することを特徴とする請求項1記載の既存鋼製構造物の補強方法。
  4. 前記既存鋼製構造物は柱または梁であり、複数の前記補強鋼材を前記既存鋼製構造物の周囲を囲繞するように配設しそれら複数の前記補強鋼材を高力ボルトにより互いに接合することで前記既存鋼製構造物を囲繞する補強構造体を構成し、該補強構造体をドリルねじにより前記既存鋼材に接合することを特徴とする請求項1記載の既存鋼製構造物の補強方法。
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