JP2007262704A - 鋼製柱・梁仕口部構造 - Google Patents

鋼製柱・梁仕口部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】梁せいが異なる複数のH型鋼梁を、外ダイアフラム形式のダイアフラムを介して鋼管柱に接合するにあたり、構造性能を向上することが可能であるとともに、施工の容易性を確保することも可能な鋼製柱・梁仕口部構造の提供を目的とする。
【解決手段】梁せいが異なる複数のH型鋼梁1,2と鋼管柱3とを、上下一組のダイアフラム4,5を介して剛接合するようにした鋼製柱・梁仕口部構造であって、上下一組のダイアフラムが外ダイアフラム形式であり、下ダイアフラム5の厚さ寸法Tを、上ダイアフラム4の厚さ寸法t以下に設定し、下ダイアフラムの幅寸法Hを、上ダイアフラムの幅寸法h以上であってかつ複数のH型鋼梁の下フランジ1a,2aの接合が可能な幅寸法に設定し、複数のH型鋼梁の上フランジ1b,2bを、それらの梁上端を面一に揃えて上ダイアフラムに接合するとともに、複数のH型鋼梁の下フランジすべてを、下ダイアフラムに接合した。
【選択図】図1

Description

本発明は、梁せいが異なる複数のH型鋼梁を、外ダイアフラム形式のダイアフラムを介して鋼管柱に接合するにあたり、構造性能を向上することが可能であるとともに、施工の容易性を確保することも可能な鋼製柱・梁仕口部構造に関する。
鋼管柱に複数のH型鋼梁を接合する構造として、H型鋼梁の上下フランジ位置に対応させて上下一組のダイアフラムを外ダイアフラム形式で鋼管柱に配設し、これらダイアフラムを介してH型鋼梁を鋼管柱に剛接合するようにした鋼製の柱・梁仕口部構造が知られている。そしてこの種の柱・梁仕口部構造において、図6に示すように、梁せいの異なるH型鋼梁a,bが混在している場合には、例えばすべてのH型鋼梁a,bの上フランジcを、それらの梁上端を面一に揃えて上ダイアフラムdに接合する一方で、各H型鋼梁a,bの下フランジe1,e2の高さ位置に対応させて複数の下ダイアフラムf1,f2を鋼管柱gに配設して、これら各下ダイアフラムf1,f2に、梁せいの異なるH型鋼梁a,bの下フランジe1,e2をそれぞれ接合するようにしていた。また、H型鋼梁a,bのウエブiはガセットプレートjを介して鋼管柱gの周側面に接合していた。
また、梁せいの異なるH型鋼梁を接合することが可能な柱・梁仕口部の構造として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1では、接合ボルトが梁側から螺着されるナットまたはナット金物を備えた水平材を鉄骨柱の周囲にバンド状に固定して水平枠体を構成し、鉄骨梁のフランジにはスリーブ金物をその柱側の端面が前記水平枠体の梁側の面に当接可能に設け、スリーブ金物に挿通した接合ボルトの先端を前記ナット等に螺合し緊締し、剛接合のラーメン構造を構成するようになっている。当該特許文献1によれば、鉄骨梁のフランジ位置に対しスリーブ金物との接合の高さ位置を調整することが可能で、梁せいが異なる鉄骨梁を同一の水平枠体に接合することができる。
特開平11−140979号公報
上述した梁せいが異なるH型鋼梁a,bに対し、個別に下ダイアフラムf1,f2を配設する構造では、図7(a)に示すように、上フランジcに引っ張りT,T’が作用し、下フランジe1,e2に圧縮C,C’が作用する長期荷重時であっても、また、図7(b)に示すように、各H型鋼梁a,bの上下フランジc,e1,e2に作用する圧縮C,C’と引っ張りT,T’が鋼管柱gを挟んで交錯する地震時などの短期荷重時であっても、下ダイアフラムf1,f2間の鋼管柱g部分に、想定しなかったあるいは想定以上の剪断力QやモーメントMなどの応力が発生するという課題があった。また、図7(c)に示すように、梁せいが同一の左右一対のH型鋼梁aに対し、これらと直交する方向から、これら左右一対のH型鋼梁aよりも梁せいの大きいH型鋼梁bを鋼管柱gに下ダイアフラムf2を介して接合した場合、短期荷重が作用すると、鋼管柱gに生じるものと同様のメカニズムで、梁せいの大きいH型鋼梁bに有害な変形を生じさせる応力が発生するという課題もあった。
また、梁せいが異なる複数のH型鋼梁a,bに対応させて複数の下ダイアフラムf1,f2を鋼管柱gに配設することは、これらダイアフラムf1,f2間の隙間寸法がさほど大きなものではない場合は、ダイアフラムf1,f2を鋼管柱gに接合する作業がきわめて煩雑であったり、あるいは接合が困難であるという、施工上の課題もあった。
上記課題を説明するにあたり、梁せいが異なる複数のH型鋼梁a,bの上フランジcを面一に揃えた場合を例示して説明したが、このような課題は、H型鋼梁の上フランジ位置を揃えた場合に限らず、上フランジに代えて、下フランジを揃えた場合であっても、さらには上下フランジのいずれも揃えない場合であっても同様である。
また他方、上記特許文献1にあっては、ダイアフラムとして機能する水平枠体にナット等を組み付ける必要があって、その構造が複雑であるとともに、製作も煩雑であり、またこの水平枠体に接合する鉄骨梁についても、スリーブ金物を取り付ける必要があり、さらには、鉄骨梁の鋼管柱への接合作業も、スリーブ金物や接合ボルトと水平枠体のナット等との精度の高い位置合わせが必要であって、施工性が良くないという課題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、梁せいが異なる複数のH型鋼梁を、外ダイアフラム形式のダイアフラムを介して鋼管柱に接合するにあたり、構造性能を向上することが可能であるとともに、施工の容易性を確保することも可能な鋼製柱・梁仕口部構造を提供することを目的とする。
本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造は、梁せいが異なる複数のH型鋼梁と鋼管柱とを、上下一組のダイアフラムを介して剛接合するようにした鋼製柱・梁仕口部構造であって、上記上下一組のダイアフラムが外ダイアフラム形式であり、上記下ダイアフラムの厚さ寸法を、上記上ダイアフラムの厚さ寸法以下に設定するとともに、上記下ダイアフラムの幅寸法を、上記上ダイアフラムの幅寸法以上であってかつ上記複数のH型鋼梁の下フランジの接合が可能な幅寸法に設定し、上記複数のH型鋼梁の上フランジを、それらの梁上端を面一に揃えて上記上ダイアフラムに接合するとともに、上記複数のH型鋼梁の下フランジすべてを、上記下ダイアフラムに接合したことを特徴とする。
前記H型鋼梁のウエブを前記下ダイアフラムの外周面にその幅方向に沿って接合したことを特徴とする。
前記H型鋼梁のウエブと前記下ダイアフラムとを接合するガセットプレートを備え、当該ガセットプレートにより上記H型鋼梁のウエブと前記鋼管柱とを接合したことを特徴とする。
本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造にあっては、梁せいが異なる複数のH型鋼梁を、外ダイアフラム形式のダイアフラムを介して鋼管柱に接合するにあたり、強度や剛性、変形などの構造性能を有効に向上することができるとともに、施工の容易性を確保することができる。
以下に、本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる鋼製柱・梁仕口部構造は基本的には、図1および図2に示すように、梁せいが異なる複数のH型鋼梁1,2と鋼管柱3とを、上下一組のダイアフラム4,5を介して剛接合するようにした鋼製柱・梁仕口部6の構造であって、上下一組のダイアフラム4,5が外ダイアフラム形式であり、下ダイアフラム5の厚さ寸法Tを、上ダイアフラム4の厚さ寸法t以下に設定するとともに、下ダイアフラム5の幅寸法Hを、上ダイアフラム4の幅寸法h以上であってかつ複数のH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aの接合が可能な幅寸法に設定し、複数のH型鋼梁1,2の上フランジ1b,2bを、それらの梁上端を面一に揃えて上ダイアフラム4に接合するとともに、複数のH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aすべてを、下ダイアフラム5に接合して構成される。
図1には、いずれか一つの鋼管柱3の柱・梁仕口部6が示されている。H型鋼梁1,2は周知のように、ウエブ1c,2cの上下端に上下フランジ1a,1b,2a,2bが一体化されて構成される。本実施形態にあっては、一つの鋼管柱3に、梁せいが異なる複数のH型鋼梁1,2が接合される。これらH型鋼梁1,2は、それらの梁上端が面一に揃うように配設される。従って、梁下端相互については、個々の梁せいに応じて段差が生じる。鋼管柱3としては、角形鋼管が採用される。また鋼管柱3としては、中空筒状の柱であっても、コンクリートが内部に充填されたCFT柱であっても良い。
鋼管柱3には、H型鋼梁1,2の上下フランジ1a,1b,2a,2bに対応させて、上下一組のダイアフラム4,5が設けられる。これらダイアフラム4,5は、鋼管柱3に、周知の外ダイアフラム形式で設けられる。ダイアフラム4,5は鋼製であって、鋼管柱3の外周を囲繞する環状に形成され、鋼管柱3の外周面に溶接接合される。溶接方法として部分溶け込み溶接を行う場合は、環状の上下ダイアフラム4,5の上下内周縁に溶接開先が形成され、また、溶接範囲は、角形鋼管の場合、当該角形鋼管の平坦面部分のみとされる。そして上ダイアフラム4には複数のH型鋼梁1,2の上フランジ1b,2bが、また下ダイアフラム5には下フランジ1a,2aがそれぞれ溶接接合される。
これらダイアフラム4,5は、鋼管柱3の外周面から側方へ突出する寸法を厚さ寸法T,t、鋼管柱3の高さ方向に沿う寸法を幅寸法H,hとして、上ダイアフラム4および下ダイアフラム5のこれら寸法に関し、下ダイアフラム5の厚さ寸法Tが、上ダイアフラム4の厚さ寸法t以下に設定されるとともに、下ダイアフラム5の幅寸法Hが、上ダイアフラム4の幅寸法h以上に設定される。またさらに、下ダイアフラム5の幅寸法Hは、複数のH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aの接合が可能な幅寸法に設定される。すなわち、下ダイアフラム5の幅寸法Hは、梁せいが異なる複数のすべてのH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aを下ダイアフラム5の幅方向に沿った外周面に一括して接合することができるように、複数の下フランジ1a,2aの厚さ寸法にこれらを下ダイアフラム5に接合する接合代を確保した寸法に設定される。
他方、上ダイアフラム4の幅寸法hは、梁上端が面一に揃えられた複数のH型鋼梁1,2の上フランジ1b,2bが上ダイヤフラム4の幅方向に沿った外周面に接合される厚さおよびこれを上ダイアフラム4に接合する接合代を確保した寸法に設定すればよい。従って、下ダイアフラム5の幅寸法Hは上ダイアフラム4の幅寸法h以上に設定される。
各ダイアフラム4,5それぞれにおける幅寸法と厚さ寸法の関係については、周知の降伏線理論による柱フランジの面外耐力nPyと、ダイアフラムの引張・せん断応力に対する耐力dPyとの和として表される接合部耐力Pyの算定式が適用される(式(1)参照)。この接合部耐力Pyの算定式によれば、結論として、外ダイアフラムを用いた柱・梁仕口部6の接合部耐力を確保するに際しては、ダイアフラムの幅寸法と厚さ寸法を考慮することになるが、これら幅寸法と厚さ寸法とはほぼ反比例の関係にあって、幅寸法を厚くすれば厚さ寸法を薄くしても、また厚さ寸法を厚くすれば幅寸法を薄くしても、必要耐力を確保することができる。すなわち、図2に示すように、梁をB、柱をC、ダイアフラムをDとして、接合部耐力Pyは、降伏線理論による柱フランジ面外耐力nPyと、柱C両側面のダイアフラムDの耐力Rの和であるダイアフラム耐力dPy(dPy=2×R)とを足し合わせたものに等しい(式1)。

Py=nPy+dPy …… (式1)
この式1では、柱フランジ面外耐力nPyよりもダイアフラム耐力dPyが非常に大きな値であって、支配的であることが知られている。ダイアフラム耐力dPyとしては、引張降伏耐力dPy1あるいは最大せん断耐力dPy2のいずれか小さい方が採用される(式2)。

dPy=min(dPy1,dPy2) …… (式2)
ダイアフラムDの引張降伏耐力dPy1も最大せん断耐力dPy2もともに、ダイアフラムDの幅寸法と厚さ寸法とが反比例の関係にある。したがって、引張降伏耐力dPy1および最大せん断耐力dPy2のいずれが採用される場合でも、ダイアフラムDの幅寸法と厚さ寸法には上記結論の関係があり、必要な接合部耐力Pyは、必要なダイアフラム耐力dPyを確保できれば、その厚さ寸法と幅寸法のいずれかを大きく設定すれば、他方を小さく設定できる関係にある。
このような関係に従って、本実施形態にかかる上ダイアフラム4と下ダイアフラム5との寸法関係について説明すると、これら上下ダイアフラム4,5にともに同じ接合部耐力Pyが求められる場合、上述したように下ダイアフラム5の幅寸法Hは、上ダイアフラム4の幅寸法h以上である。従って、上ダイアフラム4については、必要な接合部耐力Pyを確保するにあたっては、小さく設定される幅寸法hに対し、厚さ寸法tが大きく設定される。他方、下ダイアフラム5では、大きく設定された幅寸法Hに対して、厚さ寸法Tは小さく設定すればよい。以上のことから、必要な接合部耐力Pyに基づき、下ダイアフラム5の厚さ寸法Tが上ダイアフラム4の厚さ寸法t以下に設定される。以上のことから、複数のH型鋼梁1,2は、それらの梁端部において、下フランジ1a,2aが上フランジ1b,2bよりも鋼管柱3側へ突出する形態で形成される。
図1にあっては、H型鋼梁1,2のウエブ1c,2cは、鋼管柱3および上下ダイアフラム4,5に対し、切り込みなど適宜な隙間を隔てて配置され、鋼管柱3の外周面に溶接接合されたガセットプレート7にボルト締結や溶接接合されることで、鋼管柱3と剛接合される。
本実施形態にかかる鋼製柱・梁仕口部構造の作用について説明すると、施工にあたっては、鋼管柱3に上下一組で上ダイアフラム4および下ダイアフラム5を接合しておくとともに、ガセットプレート7を接合しておく。他方、梁せいの異なる複数のH型鋼梁1,2については、上ダイアフラム4および下ダイアフラム5の厚さ寸法T,tに対応させて、梁端部における下フランジ1a,2aの突出量が上フランジ1b,2bの突出量よりも大きくなるように加工しておく。次いで、H型鋼梁1,2を、それらの梁上端が面一に揃うようにして柱・梁仕口部6に建て込む。その後、上フランジ1b,2bを上ダイアフラム4に、下フランジ1a,2aを下ダイアフラム5に接合する。また、ガセットプレート7を介して、H型鋼梁1,2のウエブ1c,2cを鋼管柱3に接合する。これにより、H型鋼梁1,2は鋼管柱3に、上下ダイアフラム4,5を介して剛接合される。この際、梁せいの小さなH型鋼梁1から順次、梁せいの大きなH型鋼梁2を接合する手順で接合作業を行うことが好ましい。
以上説明した本実施形態にかかる鋼製柱・梁仕口部構造にあっては、梁せいが異なるとしても、梁上端を面一な状態として、H型鋼梁1,2のすべての下フランジ1a,2aを同一の下ダイアフラム5に接合して鋼管柱3に取り付けることができるので、上下に段差のある下フランジ1a,2aから入力される外力によって発生する有害なモーメントや剪断力などの応力を下ダイアフラム5に負担させて、鋼管柱3の応力負担を軽減することができる。また、すべての下フランジ1a,2aを単一の下ダイアフラム5に接合するようにしたので、下ダイアフラム5が有する剛性も相俟って、互いに直交関係にあるH型鋼梁1,2のうち、梁せいの大きなH型鋼梁2に生じる有害な変形も低減することができる。
また、単一の下ダイアフラム5にすべてのH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aを接合するようにしたので、梁せいが異なるH型鋼梁1,2の各下フランジ1a,2aそれぞれに個別に下ダイアフラムを配設する場合に比べて、鋼管柱3に対する溶接工数を低減することができる。この場合、個別に配設した下ダイアフラム同士の隙間寸法が狭いと、下ダイアフラムを鋼管柱に接合する作業がきわめて煩雑であったり、あるいは接合が困難であるという、施工上の課題があるが、そのような問題も解決することができる。また、下ダイアフラム5にすべてのH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aを接合するようにしたので、上下一組の2枚のダイアフラム4,5のみで異なる梁せいの複数のH型鋼梁1,2を鋼管柱3に接合することができ、作業工数および部品点数を低減することができ、コストダウンを達成できる。
さらに、下ダイアフラム5の幅寸法Hを大きくすることで、異なる梁せいのH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aの接合に対し、容易に対応することができ、特殊な水平枠体やスリーブ金物を組み込む必要がなく、構造が簡単で容易に施工することができる。また、下ダイアフラム5の厚さ寸法Tを、上ダイアフラム4の厚さ寸法t以下に設定するとともに、下ダイアフラム5の幅寸法Hを、上ダイアフラム4の幅寸法h以上であってかつ複数のH型鋼梁1,2の下フランジ1a,2aの接合が可能な幅寸法に設定するようにしたので、必要な接合部耐力Pyの確保および上下フランジ1a,1b,2a,2bの取り付けを確保しつつ、鋼材量を低減することができ、コストダウンを達成できる。
図3には、上記実施形態の第1変形例が示されている。上記実施形態にあっては、H型鋼梁1,2のウエブ1c、2cを、ガセットプレート7を介して鋼管柱3にのみ接合する場合について説明したが、下ダイアフラム5に面するウエブ2cは、鋼管柱3および当該下ダイアフラム5の外周面にその幅方向に沿って直接溶接接合Wするようにしても良い。これにより、下ダイアフラム5の幅寸法Hに左右されることなく、ウエブ2cを鋼管柱3側に適切に接合することができる。
図4には、上記実施形態の第2変形例が示されている。この第2変形例は、上記第1変形例と同様、下ダイアフラム5の幅寸法Hに左右されることなく、鋼管柱3側にウエブ2cを接合する構造であるが、ウエブ2cと鋼管柱3を接合するガセットプレート7に加えて、ウエブ2cと下ダイアフラム5との間に追加のガセットプレート7aを設け、下ダイアフラム5に、これに溶接接合した当該追加のガセットプレート7aを介して、ウエブ2cを接合するようになっている。このような変形例にあっても、第1変形例と同様な作用効果を奏する。特に、第2変形例にあっては、追加のガセットプレート7aを使用するので、ウエブ2cを直接下ダイアフラム5に溶接接合する場合に比べて、施工の容易化を図ることができる。
図5には、上記実施形態の第3変形例が示されている。この第3変形例も第1および第2変形例と同じ目的であるが、H型鋼梁2のウエブ2cと下ダイアフラム5とを接合する第2変形例のガセットプレート7aを備える場合に、当該ガセットプレート7aによりH型鋼梁2のウエブ2cと鋼管柱3とを接合するようになっている。すなわち、鋼管柱3とウエブ2cを接合するガセットプレート7と、上記第2変形例の追加のガセットプレート7aとを一体化した一体化ガセットプレート7bを形成し、ウエブ2cに接合したこの一体化ガセットプレート7bを、下ダイアフラム5および鋼管柱3の外周面にそれぞれ接合するようになっている。このような変形例にあっても、第1および第2変形例と同様な作用効果を奏する。特に、第3変形例にあっては、第1変形例と同様に、ウエブ2cからのせん断応力を鋼管柱3にスムーズに伝達することができる。
以上説明した変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。上記実施形態にあっては、二種類の梁せいが異なるH型鋼梁1,2の接合の場合について説明したが、梁せいの異なるH型鋼梁が二種類以上接合される場合であっても、同様に構成することができる。また上記実施形態にあっては、上ダイアフラム4および下ダイアフラム5ともに、その周方向に沿って同一断面として説明したが、フランジが接合されない箇所については、厚さ寸法T,tを薄くし、幅寸法H,hを大きくするように設定しても良い。
本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造の好適な一実施形態を示す斜視図である。 外ダイアフラムを備えた鋼管柱の接合部耐力を説明するための概略説明図である。 本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造の第1変形例を示す概略側面図である。 本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造の第2変形例を示す概略側面図である。 本発明にかかる鋼製柱・梁仕口部構造の第3変形例を示す概略側面図である。 従来例を示す側面図である。 従来例における課題を説明するための説明図である。
符号の説明
1,2 H型鋼梁
3 鋼管柱
4 上ダイアフラム
5 下ダイアフラム
6 鋼製柱・梁仕口部
T 下ダイアフラムの厚さ寸法
t 上ダイアフラムの厚さ寸法
H 下ダイアフラムの幅寸法
h 上ダイアフラムの幅寸法
1a,2a H型鋼梁の下フランジ
1b,2b H型鋼梁の上フランジ
1c,2c H型鋼梁のウエブ
7,7a,7b ガセットプレート

Claims (3)

  1. 梁せいが異なる複数のH型鋼梁と鋼管柱とを、上下一組のダイアフラムを介して剛接合するようにした鋼製柱・梁仕口部構造であって、
    上記上下一組のダイアフラムが外ダイアフラム形式であり、
    上記下ダイアフラムの厚さ寸法を、上記上ダイアフラムの厚さ寸法以下に設定するとともに、上記下ダイアフラムの幅寸法を、上記上ダイアフラムの幅寸法以上であってかつ上記複数のH型鋼梁の下フランジの接合が可能な幅寸法に設定し、
    上記複数のH型鋼梁の上フランジを、それらの梁上端を面一に揃えて上記上ダイアフラムに接合するとともに、上記複数のH型鋼梁の下フランジすべてを、上記下ダイアフラムに接合したことを特徴とする鋼製柱・梁仕口部構造。
  2. 前記H型鋼梁のウエブを前記下ダイアフラムの外周面にその幅方向に沿って接合したことを特徴とする請求項1に記載の鋼製柱・梁仕口部構造。
  3. 前記H型鋼梁のウエブと前記下ダイアフラムとを接合するガセットプレートを備え、当該ガセットプレートにより上記H型鋼梁のウエブと前記鋼管柱とを接合したことを特徴とする請求項1または2に記載の鋼製柱・梁仕口部構造。
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