JP2007162136A - 加工品表面の結合層なしのガス窒化方法及び加工品 - Google Patents

加工品表面の結合層なしのガス窒化方法及び加工品 Download PDF

Info

Publication number
JP2007162136A
JP2007162136A JP2006332810A JP2006332810A JP2007162136A JP 2007162136 A JP2007162136 A JP 2007162136A JP 2006332810 A JP2006332810 A JP 2006332810A JP 2006332810 A JP2006332810 A JP 2006332810A JP 2007162136 A JP2007162136 A JP 2007162136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitriding
stage
gas
workpiece
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006332810A
Other languages
English (en)
Inventor
Hilmar Bode
ボーデ ヒルマル
Juergen Crummenauer
ツェルムメナウアー ユルゲン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oerlikon Metaplas GmbH
Original Assignee
Metaplas Ionon Oberflaechenveredelungstechnik GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Metaplas Ionon Oberflaechenveredelungstechnik GmbH filed Critical Metaplas Ionon Oberflaechenveredelungstechnik GmbH
Publication of JP2007162136A publication Critical patent/JP2007162136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、ガス雰囲気内での加工品表面の、結合層なしのガス窒化方法に関する。本発明はさらに、本発明の方法によりガス窒化された加工品、特にスプリングに関する。
【解決手段】次の方法ステップ:加工品を処理チャンバに導入するステップであって、処理チャンバがガス雰囲気の生成及び維持のために処理チャンバに流体を供給するための、特に水及びガスを供給するための、ガス供給手段を含むステップ;窒素及び/又は酸素ガス雰囲気内で、特に窒素ガス雰囲気内で、加工品を昇温させるステップ;第1窒化段階(N1)の間に加工品を窒化するステップ;第1窒化段階(N1)の後の第2窒化段階(N2)において窒化を継続するステップ;を含み、本発明によれば、ガス雰囲気のアンモニア含量が第1窒化段階(N1)及び/又は第2窒化段階(N2)において減らされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工品表面の結合層なしの(bonding layer−free)ガス窒化方法、及び、それぞれのカテゴリーにおける独立請求項の前提条件に合致する、結合層なしにガス窒化された加工品にも関する。
例えばアンモニアガス(NH)による、加工品のガス窒化方法及び装置は従来技術によりよく知られている。
この場合に、加工品表面の焼戻し及び硬化のために主に役立つ、知られている方法には、とりわけ特定の用途で、ガス窒化における様々な方法ステップの間の層の生成の仕方に結局は帰せられるある不都合がある。
ある場合には、ガス窒化の間の結合層の生成は、特定の用途ではある不都合がこの生成に関連しているので、望ましくない。これは、例えば、振動荷重及び曲げ荷重の下での大きな疲労強度が必要とされる加工品での場合である。燃焼エンジンの入口及び排出バルブに使用されるような渦巻スプリングは典型的な例である。これらのエンジンの比較的高速での回転では、バルブは1秒間に数十回、極端な場合には、例えば1秒間に100回にさえ達するほど作動するので、対応する渦巻スプリング(バルブを閉じる動作をするか、それを補助する)は、極端に大きな曲げ又は振動荷重に曝される。
これらのような用途及び似た用途において、特に、荷重を受ける加工品の表面近くの特性に関して、結合層は非常にネガティブな作用を有する。
したがって、本発明の目的は、加工品が最高の価値の表面を授けられ、その表面が曲げ及び/又は振動荷重を受ける際の大きな疲労強度に関して相当に改善された特徴を示すような、加工品のガス窒化方法と、さらにこの方法により処理された加工品を利用できるようにすることである。
これらの目的を果たす本発明の主題は、それぞれのカテゴリーの独立請求項の要件により特徴付けられる。
対応する独立請求項は本発明の特に利点のある実施形態に関する。
したがって、本発明は、次の方法ステップ:加工品を処理チャンバに導入するステップであって、処理チャンバがガス雰囲気の生成及び維持のために流体を供給するための、特に処理チャンバに水及びガスを供給するためのガス供給手段を含むステップ;窒素及び/又は酸素ガス雰囲気内で、特に窒素ガス雰囲気内で、加工品を昇温させるステップ;第1窒化段階の間に加工品を窒化するステップ;第1窒化段階の後の第2窒化段階において窒化を継続するステップ;を含む、ガス雰囲気内での加工品表面の結合層なしのガス窒化法に関し、本発明によれば、ガス雰囲気のアンモニア含量が第1窒化段階及び/又は第2窒化段階において減らされる。
本発明による方法の適用によって、加工品は表面に単に拡散ゾーンを授けられるだけであること、表面が高度の硬さを有すること、及び加工品の特性が振動荷重下での大きな疲労強度に関して相当に改善されていることが保証される。
本発明による方法の特定の実施形態において、本発明の方法は、次の方法ステップを含む:加工品をガス窒化のための処理チャンバに導入し、処理ガスを供給するステップ;昇温段階の間に、ガス雰囲気内で、予め決められた平衡温度まで加工品を昇温させるステップ;平衡段階の間、平衡温度に加工品を保つステップ;第2昇温段階の間に、窒素及び/又はアンモニア及び/又は水素により、予め決められた処理温度に、処理チャンバ内の加工品の温度を上げるステップ;初期窒化段階の間、アンモニア又はアンモニア及び窒素を含む処理ガス内で加工品を処理温度に保つステップ;第1窒化段階の間、加工品を処理温度に保ち、追加のガスにより、特に、窒素及び/又は水素及び/又は二酸化炭素及び/又は他の適切な追加のガスにより、アンモニア含量を稀釈するステップ;第2窒化段階の間、加工品を処理温度に保ち、アンモニア含量を前記の追加のガスにより稀釈するステップであって、ガスの流れの中のアンモニア含量が前の第1窒化段階より少ないステップ;第3窒化段階の間、加工品を処理温度に保ち、前記の追加のガスでアンモニア含量をさらに稀釈するステップであって、アンモニア含量が前の第2窒化段階より少ないステップ;加工品を窒素により冷却するステップ。
昇温段階の間に加工品を昇温させる時に、窒素だけでなく、水蒸気又はこれらのガスの混合物を使用してもよい。次いで、加工品は平衡温度に保たれ、この平衡温度は、予め決められた時間、第1処理ガス(窒素及び/又は酸素及び/又は水蒸気)により、平衡段階の間、200℃と600℃の間であってよく、好ましくは、350℃の領域にある。次に、温度は、第2昇温段階の間に、予め決められた処理温度まで上げられ、窒素及び/又は水素及び/又はアンモニアが第2処理ガスとして加えられる。この場合に、処理温度は、加工品に応じて、300℃と600℃の間、例えば、好ましくは350℃と500℃の間にあり得る。
この後、初期窒化段階において、第3窒化ガス(好ましくはアンモニア)が加えられる。初期窒化温度は、処理温度と同じであるか、又はそれとは異なり得る。初期窒化温度は、特に、処理温度から相当に高温側又は低温側に外れ得る。初期窒化の継続時間は、好ましくは、処理温度での処理の継続時間に対して短時間であり、約5分から60分、好ましくは15分である。
次に、第1窒化段階において、加工品は、拡散層の生成のために、窒化ガスとして、例えば、アンモニア及び/又はメタン及び/又は二酸化炭素及び/又は水素及び/又は窒素及び/又は別の適切な窒化ガスを含み得る窒化ガス雰囲気内で、窒化温度で、ガス窒化される。
これに続いて、加工品は、第2窒化段階において、窒化ガスにおけるアンモニア含量はより少なく追加のガス成分(例えば、窒素及び/又は水素及び/又は二酸化炭素及び/又は他の適切な追加の窒化ガスとしてのガス成分)はより多い窒化雰囲気内で、窒化温度で、ガス窒化される。その後、加工品は、第3窒化段階において、窒化ガスにおけるアンモニア含量はより少なく追加のガス成分はより多い窒化雰囲気内で、窒化温度で、ガス窒化される。
この場合、アンモニア含量が逐次的な処理ステップにおいて、例えば、窒素、水素又は二酸化炭素のような追加のガスにより処理段階の間に稀釈され、処理ガス中のアンモニア濃度が引き続く窒化段階において低下することが重要である。結果として、一方で、拡散層の上に結合層は生じることなく、他方、拡散性窒素は利用できるので、拡散は加工品の内側の方向において停止しない。処理ガス中のアンモニア濃度が余りに低く選択されると、これは加工品表面近くの部分の脱窒、及び外側境界ゾーンにおける硬度の低下を生じる。
したがって、本発明の方法の利点は、特に、加工品が結合層なしで、0.05から0.5mmの大きな拡散深さがあり、純粋な拡散層が生成し、また、曲げ及び振動により応力を受ける加工品及び部品の挙動が改善されるという事実にある。
したがって、本発明による方法の使用は、これらに限らないが、例えば、スプリング、シャフト及び鍛造ダイのような、動的応力を受ける部品及び加工品に対して特に適切である。
ガス窒化及びPVD被覆の組合せ処理は、好ましく有益であるように実施され得るが、必要ではない。もっと細かく言うと、拡散層は結合層なしであり、表面は凝集体なしの高品質を有するので、処理の後、特に大きな接着特性を有するPVD層がこの表面上に堆積され得る。
すでに記載されたように、好ましい実施形態において、アンモニア含量は、第2窒化段階の後の第3窒化段階において、さらに減らされる。
実際の使用で特に重要である実施形態において、本発明による方法は次のステップをさらに含む:加工品を処理チャンバに導入し、第1処理ガスの供給によりガス雰囲気を生成させるステップ;加熱段階の間に、ガス雰囲気内で加工品を予め決められた平衡温度に昇温させるステップ;平衡段階の間、加工品を平衡温度に保つステップ;第2加熱段階の間に、処理チャンバのガス雰囲気に第2処理ガスを加えながら、特に、窒素及び/又は水素及び/又はアンモニア及び/又は別の第2処理ガスを加えながら、加工品を処理温度にさらに昇温させるステップ;初期窒化段階の間、処理温度に加工品を保つステップ;第1窒化段階の間に、第1窒化温度で加工品を窒化し、追加のガスを加えることによりガス雰囲気のアンモニア含量を減らすステップ;第2窒化段階の間に、第2窒化温度で加工品を窒化し、追加のガスに関するアンモニア成分の減少によりガス雰囲気内のアンモニアガス含量をさらに減らすステップ;第3窒化段階の間に、第3窒化温度で加工品を窒化し、追加のガスに関するアンモニア含量の減少によりガス雰囲気内のアンモニア含量をさらに減らすステップ;冷却段階の間に、窒素雰囲気下に加工品を冷却するステップ。
この場合、窒素、水素、二酸化炭素又は別の追加のガスが、他のガスの中でも特に問題となる。
さらなる特定の実施形態において、第1処理ガス及び/又は第2処理ガスは、空気及び/又は窒素を、好ましくは30%の空気及び70%の窒素を含む。
第2昇温段階において、ガス雰囲気は70%、好ましくは90%、特に100%の窒素を含み得る。
初期窒化段階におけるガス雰囲気は、特にアンモニア及び窒素を、特に、好ましくは60%から90%のアンモニア及び/又は10%から40%の窒素、殊に80%のアンモニアと20%の窒素を含む。
平衡温度は、250℃と400℃の間、特に300℃と380℃の間、殊に350℃である。
本発明による方法の特定の実施形態において、第1窒化温度は第2窒化温度と同じであり、且つ/或いは、第2窒化温度は第3窒化温度と同じであり、且つ/或いは、第1窒化温度及び/又は第2窒化温度及び/又は第3窒化温度は処理温度と同じである。
この場合には、特に、第1窒化温度及び/又は第2窒化温度及び/又は第3窒化温度及び/又は処理温度は300℃と600℃、特に400℃と500℃の間、殊に440℃である。
第1窒化段階の継続時間は、好ましくは、第2窒化段階の継続時間を超え、且つ/又は、第2窒化段階の継続時間は第3窒化段階の継続時間を超え、第1窒化段階の継続時間は200分と500分の間、好ましくは300分と400分の間、特に360分であり、且つ/又は、第1窒化段階におけるアンモニアの割合は70%と95%の間、好ましくは85%であり、且つ/又は、第1窒化段階における窒素の割合は5%と15%の間、好ましくは9%であり、且つ/又は、第1窒化段階における二酸化炭素の割合は5%未満、好ましくは1%であり、且つ/又は、水素の割合は0%と10%の間、好ましくは5%である。
第2窒化段階の継続時間は100分と400分の間、好ましくは200分と300分の間、特に240分であり、且つ/又は、第2窒化段階におけるアンモニアの割合は30%と70%の間、好ましくは50%であり、且つ/又は、第2窒化段階における窒素の割合は20%と60%の間、好ましくは44.5%であり、且つ/又は、第2窒化段階における二酸化炭素の割合は3%未満、好ましくは0.5%であり、且つ/又は、水素の割合は0%と10%の間、好ましくは5%である。
第3窒化段階の継続時間は10分と100分の間、好ましくは20分と60分の間、特に30分であり、且つ/又は、第3窒化段階におけるアンモニアの割合は20%と60%の間、好ましくは40%であり、且つ/又は、第3窒化段階における窒素の割合は30%と70%の間、好ましくは55%であり、且つ/又は、第3窒化段階における二酸化炭素の割合は2%未満、好ましくは0%であり、且つ/又は、水素の割合は0%と10%の間、好ましくは5%である。
さらなる実施形態において、ガス窒化の後、PVD法により、加工品に表面層が付けられる。
すでに記載されたように、本発明はさらに、とりわけ、スプリング、シャフト、鍛造ダイ、好ましくはSiCrV合金加工品、殊に0.5%から1%のクロムを含むバルブスプリング鋼からなるバルブスプリングであり得る加工品であって、本発明による前記方法によってガス窒化された加工品に関する。
この場合には、加工品は結合層(この厚さは3μmより小さく、好ましくは1μmより小さい)、及び/又は、0.04mmを超える窒化硬化深さを有する。
好ましくは加工品の表面硬度は、600HV0.5を超え、好ましくは800HV0.5を超えており、且つ/又は、0.05mmの深さで、400HV0.5を超え、好ましくは600HV0.5を超える硬度を有し、且つ/又は、少なくとも400HV10、好ましくは少なくとも520HV10のガス窒化の後のコア硬度を有する。
本発明は例として本出願に記載されている実施形態に限定されないこと、また、特に、示されている実施形態の適切な全ての組合せは本発明に含まれることは言うまでもない。
本発明は図に助けられて以下により綿密に記載される。
本発明による方法の一実施形態(特に実際の使用において重要である)が、例えば自動車の燃焼エンジンの入口及び/又は出口バルブとしてバルブスプリングが使用される場合に、これらのスプリングの窒化に特に有利に使用され得るものとして、図1に概略的に示されている。
スプリングは最初にガス窒化設備(これ自体は様々な具体例において当業者によく知られているので、本出願に関連する範囲内でさらに詳細に記載される必要はない)の処理チャンバに導入される。
スプリングが処理チャンバに導入された後、約30%の空気及び約70%の窒素を含む第1処理ガス1によりガス雰囲気が処理チャンバに生成され、昇温段階Aの間に、加工品(ここではスプリング)がガス雰囲気内で予め決められた平衡温度GT(この例では350℃に相当する)まで昇温される。
次いで、平衡段階Gの間、スプリングは350℃の平衡温度GTで、第2処理ガス2(図1のこの特定の実施形態では、第1処理ガスと同じである)中に保持される。
この後、第3処理ガス3によりガス雰囲気が処理チャンバに生成され、第2昇温段階A2の間に温度が予め決められた処理温度PTに上げられる。この特定の実施形態では、処理温度PTは窒化温度NTと同じであり、ここでは440℃に相当する。この場合、第3処理ガス3は、本質的に(すなわち、処理に無関係である汚染物質は除いて)、100%の窒素である。
処理温度PTに達すると、加工品(別の言い方ではこの場合スプリング)は、拡散層の生成のために、初期窒化段階APの間、比較的短時間、例えば15分間、約80%のアンモニア及び約20%の窒素を含む第4処理ガス4によるガス雰囲気内で、ガス窒化される。3つの逐次的な窒化段階N1、N2及びN3において、拡散ゾーンは加工品に深く積み重ねられ、処理ガスは例として表1に列挙された予め決められた一覧表に従って変えられる。
Figure 2007162136

表1:図1による特定の実施形態での窒化段階N1、N2、N3の間のアンモニア濃度の漸減予定表
この場合、3つの窒化段階N1、N2、N3の全窒化時間の間、アンモニア濃度が段階的に及び/又は一様に減少することが重要である。図1のこの特定の例では、3つの窒化ステップN1、N2、N3の全てにおいて、窒化温度NTは約440℃相当する。保持時間(別の言い方では、窒化段階N1、N2、N3の継続時間)と、窒化段階の処理ガス5、6、7の組成もまた、同じく表1から推定できる。
最後の窒化段階N3の終了後に、加工品は冷却段階Kにおいて窒素を加えながら処理チャンバ内で冷却される。
図1及び上に例として詳細に記載された本発明による方法の特定の実施形態により、以下の窒化特性が、0.05%から1.5%のクロム、特に0.5%から5.5%のクロムを含む焼き戻しSiCrV合金バルブスプリング鋼(例えば、55SiCr7)で実現できる。
− 1μm未満の結合層
− 800HV0.5を超える表面硬度
− 0.04mmを超える窒化硬化深さ
− 600HV0.5を超える0.05mm深さでの硬度
− 最少560HV10の処理前のコア硬度
− 最少520HV10の処理後のコア硬度
本発明による方法の実施形態の時間−温度スキームである。
符号の説明
1 第1処理ガス
2 第2処理ガス
3 第3処理ガス
4 第4処理ガス
5 第5処理ガス
6 第6処理ガス
7 第7処理ガス
A 昇温段階
G 平衡段階
A2 第2昇温段階
AP 初期窒化段階
N1 第1窒化段階
N2 第2窒化段階
N3 第3窒化段階
K 冷却段階
GT 平衡温度
NT 窒化温度
PT 処理温度

Claims (18)

  1. 次の方法ステップ:
    加工品を処理チャンバに導入するステップであって、処理チャンバがガス雰囲気の生成及び保持のために処理チャンバに流体を供給するための、特に水及びガスを供給するための、ガス供給手段を含むステップ;
    窒素及び/又は酸素ガス雰囲気内で、特に窒素ガス雰囲気内で、加工品を昇温させるステップ;
    第1窒化段階(N1)の間に加工品を窒化するステップ;
    第1窒化段階(N1)の後の第2窒化段階(N2)において窒化を継続するステップ;
    を含み、第1窒化段階(N1)及び/又は第2窒化段階(N2)においてガス雰囲気のアンモニア含量が減らされることを特徴とする、ガス雰囲気内での加工品表面の、結合層なしのガス窒化法。
  2. アンモニア含量が第2窒化段階(N2)の後の第3窒化段階(N3)においてさらに減らされる請求項1に記載の方法。
  3. 次の方法ステップ:
    加工品を処理チャンバに導入し、第1処理ガス(1)の供給によりガス雰囲気を生成させるステップ;
    昇温段階(A)の間に、ガス雰囲気内で加工品を予め決められた平衡温度(GT)に昇温させるステップ;
    平衡段階(G)の間、加工品を平衡温度(GT)に保つステップ;
    第2昇温段階(A2)の間に、処理チャンバのガス雰囲気に第2処理ガス(2)を加えながら、特に、窒素及び/又は水素及び/又はアンモニア及び/又は別の第2処理ガス(2)を加えながら、加工品を処理温度(PT)にさらに昇温させるステップ;
    初期窒化段階(AP)の間、処理温度(PT)に加工品を保つステップ;
    第1窒化段階(N1)の間に、第1窒化温度(NT1)で加工品を窒化し、追加のガスを加えることによりガス雰囲気のアンモニア含量を減らすステップ;
    第2窒化段階(N2)の間に、第2窒化温度(NT2)で加工品を窒化し、追加のガスに関するアンモニア成分の割合の減少によりガス雰囲気のアンモニアガス含量をさらに減らすステップ;
    第3窒化段階(N3)の間に、第3窒化温度(NT3)で加工品を窒化し、追加のガスに関するアンモニア成分の割合の減少によりガス雰囲気のアンモニア含量をさらに減らすステップ;及び
    冷却段階(K)の間に、窒素雰囲気下に加工品を冷却するステップ;
    を含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 追加のガスが窒素、水素、二酸化炭素又は別の追加のガスである請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
  5. 第1処理ガス(1)及び/又は第2処理ガス(2)が空気及び/又は窒素を、好ましくは30%の空気及び70%の窒素を含む請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 第2加熱段階(A2)におけるガス雰囲気が70%の窒素、好ましくは90%の窒素、特に100%の窒素を含む請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
  7. 初期窒化段階(AP)におけるガス雰囲気がアンモニア及び窒素を、好ましくは60%から90%のアンモニア及び/又は10%から40%の窒素を、特に80%のアンモニア及び20%の窒素を含む請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
  8. 平衡温度(GT)が250℃と400℃の間、特に300℃と380℃の間、殊に350℃である請求項1から7までのいずれか一項に記載の方法。
  9. 第1窒化温度(NT1)が第2窒化温度と同じであり、且つ/或いは、第2窒化温度(NT2)が第3窒化温度(NT3)と同じであり、且つ/或いは、第1窒化温度(NT1)及び/又は第2窒化温度(NT2)及び/又は第3窒化温度(NT3)が処理温度(PT)と同じである、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. 第1窒化温度(NT1)及び/又は第2窒化温度(NT2)及び/又は第3窒化温度(NT3)及び/又は処理温度(PT)が300℃と600℃、特に400℃と500℃の間、殊に440℃である請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. 第1窒化段階(N1)の継続時間が第2窒化段階(N2)の継続時間を超え、且つ/又は、第2窒化段階(N2)の継続時間が第3窒化段階(N3)の継続時間を超える、請求項1から10までのいずれか一項に記載の方法。
  12. 第1窒化段階(N1)の継続時間が200分と500分の間、好ましくは300分と400分の間、特に360分であり、且つ/又は、第1窒化段階(N1)におけるアンモニアの割合が70%と95%の間、好ましくは85%であり、且つ/又は、第1窒化段階(N1)における窒素の割合が5%と15%の間、好ましくは9%であり、且つ/又は、第1窒化段階(N1)における二酸化炭素の割合が5%未満、好ましくは1%であり、且つ/又は、水素の割合が0%と10%の間、好ましくは5%である、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。
  13. 第2窒化段階(N2)の継続時間が100分と400分の間、好ましくは200分と300分の間、殊に240分であり、且つ/又は、第2窒化段階(N2)におけるアンモニアの割合が30%と75%の間、好ましくは50%であり、且つ/又は、第2窒化段階(N2)における窒素の割合が20%と60%の間、好ましくは44.5%であり、且つ/又は、第2窒化段階(N2)における二酸化炭素の割合が3%未満、好ましくは0.5%であり、且つ/又は、水素の割合が0%と10%の間、好ましくは5%である、請求項1から12までのいずれか一項に記載の方法。
  14. 第3窒化段階(N3)の継続時間が10分と100分の間、好ましくは20分と60分の間、特に30分であり、且つ/又は、第3窒化段階(N3)におけるアンモニアの割合が20%と60%の間、好ましくは40%であり、且つ/又は、第3窒化段階(N3)における窒素の割合が30%と70%の間、好ましくは55%であり、且つ/又は、第3窒化段階(N3)における二酸化炭素の割合が2%未満、好ましくは0%であり、且つ/又は、水素の割合が0%と10%の間、好ましくは5%である、請求項1から13までのいずれか一項に記載の方法。
  15. ガス窒化の後、PVD法により、加工品に表面層が付けられる請求項1から14までのいずれか一項に記載の方法。
  16. 請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法によりガス窒化された、加工品、特に、スプリング、シャフト、鍛造ダイ、好ましくはSiCrV合金加工品、殊に、0.5%から1.5%、殊に0.5%から5.5%のクロムを含むバルブスプリング鋼からなるバルブスプリングである、加工品。
  17. 厚さが3μm未満、好ましくは1μm未満である結合層、及び/又は、0.04mmを超える窒化硬化深さを有する請求項16に記載の加工品。
  18. 600HV0.5を超え、好ましくは800HV0.5を超える表面硬度、及び/又は、400HV0.5を超え、好ましくは600HV0.5を超える0.05mmの深さでの硬度、及び/又は、少なくとも400HV10、好ましくは少なくとも520HV10のガス窒化後のコア硬度を有する請求項16又は請求項17に記載の加工品。
JP2006332810A 2005-12-12 2006-12-11 加工品表面の結合層なしのガス窒化方法及び加工品 Pending JP2007162136A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP05405694 2005-12-12

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007162136A true JP2007162136A (ja) 2007-06-28

Family

ID=36121470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006332810A Pending JP2007162136A (ja) 2005-12-12 2006-12-11 加工品表面の結合層なしのガス窒化方法及び加工品

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2007162136A (ja)
CN (1) CN1982496A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2977897B1 (fr) * 2011-07-15 2017-06-16 Hydromecanique & Frottement Procede de refroidissement de pieces metalliques ayant subi un traitement de nitruration / nitrocarburation en bain de sel fondu, l'installation pour la mise en oeuvre du procede et les pieces metalliques traitees
CN103898438B (zh) * 2014-04-24 2016-03-09 鑫光热处理工业(昆山)有限公司 气体氮碳共渗及水蒸气复合处理工艺
CN109112467B (zh) * 2018-09-19 2020-11-13 温岭市大山热处理厂(普通合伙) 一种固定圈的软氮化处理工艺
CN109921253A (zh) * 2019-02-26 2019-06-21 江苏东恒光电有限公司 一种并沟线夹的制造工艺

Also Published As

Publication number Publication date
CN1982496A (zh) 2007-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6378189B2 (ja) 鋼部材の窒化処理方法
CN107245691B (zh) 金属材料复合热处理表面强化方法
JP2007162136A (ja) 加工品表面の結合層なしのガス窒化方法及び加工品
JP2006028541A (ja) 高強度機械構造用部品の製造方法、および高強度機械構造用部品
WO2019131602A1 (ja) 窒化鋼部材並びに窒化鋼部材の製造方法及び製造装置
JP2007332421A (ja) 軟窒化部品の製造方法
JP6189849B2 (ja) 初期窒化段階に広範な温度範囲が設けられている低圧浸炭窒化方法
JP5295813B2 (ja) 鉄族系合金の窒化処理方法
CN109923219B (zh) 用于对由高合金钢制成的工件进行热处理的方法
JP2017066490A (ja) 窒化鋼部材の製造方法
CN114410933B (zh) 一种基于预喷丸处理的渗碳层深度提升的方法
JP2006028588A (ja) 窒化処理方法
KR101866752B1 (ko) 저온 진공침탄방법
JP7471206B2 (ja) 鋼材の表面処理方法
JP6171910B2 (ja) 鉄系金属部品の製造方法
WO2016159235A1 (ja) 鋼部材の窒化処理方法
JP6138810B2 (ja) 温度低下中の最後の窒化工程を備える浸炭窒化方法
WO2020090999A1 (ja) 窒化鋼部材並びに窒化鋼部材の製造方法及び製造装置
JP2010222649A (ja) 炭素鋼材料の製造方法および炭素鋼材料
JP2009001863A (ja) 窒化処理方法および異種材料接合機械部品、エンジンバルブの製造方法およびエンジンバルブ
JP6759842B2 (ja) 鋼材の製造方法
WO2007110905A1 (ja) 鉄族系合金基材の窒化処理方法
KR100526389B1 (ko) 가스질화의 열처리 방법
JP2005023399A (ja) 面疲労強度及び曲げ疲労強度に優れた鋼部品の製造方法及び鋼部品
KR102360964B1 (ko) 기어용 강의 복합 열처리 방법

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20080715

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091116

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110616

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110621

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20111115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02