JP2007161965A - 成形材料及び成形品 - Google Patents

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【課題】 シリコンインゴットを切断液で冷却等しながら切断する際に生じるスラリーを有効に再生利用して、硬度など物性に優れた成形品を得ることができる成形材料を提供する。
【解決手段】 ケイ素質粉体を分散した切断液3を供給しながら、シリコンインゴット1を内周刃ブレード2で切断することによって発生する、切断屑の金属ケイ素粉体と切断液中のケイ素質粉体とが含有されるスラリーを回収し、これを乾燥することによって金属ケイ素粉体とケイ素質粉体との混合粉体を得る。そしてこの混合粉体を熱硬化性樹脂と混合して成形材料を調製する。このように混合粉体をフィラーとして再生利用して、硬度など物性に優れた成形品を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコンインゴットを切断する際に生じる切断屑を再生利用した成形材料及び成形品に関するものである。
シリコンインゴットを薄く切断して、薄いシリコンウェハを作製するにあたって、内周刃ブレードを用いてシリコンインゴットを切断する方法が多用されている。そしてこのようにシリコンインゴットを内周刃ブレードで切断する際に、冷却や洗浄等のために切断液を内周刃ブレードに供給しながら切断することが行なわれている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等参照)。
図1はその一例を示すものであり、内周刃ブレード2は、ドーナツ円盤形のブレード本体5の内周にダイヤモンド粒子を電着して内周刃6を設けることによって形成されるものであり、矢印で示すようにその円周方向に回転駆動されるようにしてある。また円柱状に形成されるシリコンインゴット1の外周の一箇所にその軸方向に沿って、当て板7、例えばカーボン製の当て板7を接着して取付けてある。さらに、タンク8に接続された噴射ノズル9の先端が内周刃ブレード2の内周刃6に向けて配置してあり、切断液3が噴射ノズル9から内周刃6に噴射して供給されるようになっている。
そして、シリコンインゴット1を内周刃ブレード2の内周に配置し、図1(b)の矢印のように当て板7を後端としてシリコンインゴット1を移動させることによって、内周刃ブレード2の内周刃6でシリコンインゴット1を端面と平行に切断することができるものであり、シリコンインゴット1をその軸方向に少しずつ送って同様に切断することによって、シリコンインゴット1を薄く切断した多数枚のシリコンウェハを作製することができるものである。このとき、シリコンインゴット1は図1(b)に鎖線で示す位置まで移動させて切断を行ない、当て板7も一部を残した状態で切断されるが、シリコンインゴット1を薄く切断して作製される多数枚のシリコンウェハは、当て板7の切断されていない部分で一体に保持されるようにしてある。またこのとき、内周刃ブレード2の内周刃6に供給される切断液3によって、内周刃ブレード2の冷却及び洗浄がなされている。このように切断を行なった後、多数枚のシリコンウェハを当て板7で保持した状態で、アルカリ溶液に浸漬し、シリコンウェハを当て板7に接着している接着剤をアルカリ溶液に溶解させることによって、シリコンウェハを当て板7から分離させて、多数枚のシリコンウェハを得ることができるものである。
上記のように内周刃ブレード2に切断液3を供給しながらシリコンインゴット1の切断を行なうと、切断液3はシリコンインゴット1の切断屑である金属ケイ素の微粉体が混入した状態で回収される。そしてこの回収液にはこのように金属ケイ素粉体が含有されているので、そのままでは排出することができない。このため、切断液3として水にケイソウ土焼成粉砕品などのケイ素質粉体を分散させたものを用い、ケイ素質粉体に金属ケイ素粉体を吸着させるようにしてあり、切断液3は金属ケイ素粉体を吸着したケイ素質粉体を含有するスラリーとして回収される。
特開平5−152261号公報 特開平6−275711号公報 特開2000−15625号公報
上記のように、切断液3は金属ケイ素粉体を吸着したケイ素質粉体を含有するスラリーとして回収されるが、従来、このスラリーはフィルタープレスにかけて水を濾過することによって粘土状にし、産業廃棄物として埋立て地などに投棄処理されていた。しかし近年、埋立て用地の不足や、資源の有効利用の面から、産業廃棄物を再生して再利用することが求められている。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、シリコンインゴットを切断液で冷却等しながら切断する際に生じるスラリーを有効に再生利用して、硬度などの物性に優れた成形品を得ることができる成形材料を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る成形材料は、ケイ素質粉体を分散した切断液を供給しながらシリコンインゴットを切断することによって発生する、切断屑の金属ケイ素粉体と切断液中のケイ素質粉体とが含有されるスラリーを、回収して乾燥することによって得られる金属ケイ素粉体とケイ素質粉体との混合粉体と、熱硬化性樹脂とを含有して成ることを特徴とするものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、上記混合粉体は、金属ケイ素粉体を30〜70質量%含有し、金属ケイ素粉体とケイ素質粉体の合計含有量が80〜99.5質量%であることを特徴とするものである。
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、上記混合粉体は、混合粉体と熱硬化性樹脂の合計量中、30〜85質量%含有されていることを特徴とするものである。
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、上記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂であることを特徴とするものである。
また請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、上記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂と、フェノール樹脂の1〜40質量%のエポキシ樹脂からなることを特徴とするものである。
また請求項6の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、上記熱硬化性樹脂が、p−クレゾールノボラック樹脂であることを特徴とするものである。
また請求項7の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、上記熱硬化性樹脂が、不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とするものである。
また請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかにおいて、炭化珪素粉体を含有して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項9に係る成形品は、上記請求項1乃至8のいずれかに記載の成形材料を、成形して成ることを特徴とするものである。
シリコンインゴットを内周刃ブレードなどで切断する際に回収されるスラリー中には、硬度の高い金属ケイ素粉体とケイ素質粉体とが含有されるので、このスラリーを乾燥することによって金属ケイ素粉体とケイ素質粉体との混合粉体を得ることができ、この混合粉体をフィラーとし、また熱硬化性樹脂をバインダーとして成形材料を調製することによって、硬度などの物性に優れた成形品を得ることができるものであり、回収されるスラリーのほぼ100%を有効に再生利用することが可能になるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
既述の図1のように、水とグリコール類の混合溶液にケイ素質粉体を分散した切断液3を内周刃ブレード2に供給しながら、シリコンインゴット1の切断を行なうと、シリコンインゴット1の切削屑である金属ケイ素粉体が混入した状態のスラリーとして、切断液3が回収される。切断液3に分散されるケイ素質粉体としては、ケイソウ土焼成粉砕品などのケイ酸粉体が一般に使用されている。そしてこの回収したスラリーをフィルタープレスにかけて脱水することによって粘土状のスラッジを得ることができるものであり、従来はこのスラッジは産業廃棄物として廃棄処理されていたが、本発明では、この粘土状のスラッジをさらに加熱して乾燥することによって、混合粉体を得るものである。乾燥は含水率が1%以下になるように行なうのが好ましい。
この混合粉体には、切断液3中に分散されているケイ酸(SiO)等のケイ素質粉体と、シリコンインゴット1の切削屑である金属ケイ素(Si)の粉体とが含有されているものであり、その他の微少成分として、例えばカーボン製の当て板7を用いる場合には当て板7の一部が内周刃ブレード2で切断されることによって切断屑として発生するカーボン粉体や、内周刃ブレード2の内周刃6に積層したダイヤモンドの脱落粉体なども含有されている。
混合粉体中の各粉体の含有比率は、切断液3中のケイ酸等のケイ素質粉体の分散濃度や、切断条件などによって異なるが、一般的に、金属ケイ素粉体が30〜70質量%、ケイ酸等のケイ素質粉体が25〜65質量%であり、金属ケイ素粉体とケイ酸等のケイ素質粉体との合計量が80〜99.5質量%である。残りがカーボン粉体やダイヤモンド粉体などである。混合粉体の粒度は特に限定されるものではないが、粒度分布が0.1〜1000μmであることが好ましく、1〜700μmの範囲がより好ましい。
一方、熱硬化性樹脂としては、特に限定されるものではないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、p−クレゾールノボラック樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを用いることができる。これらは一種を単独で用いる他、二種以上を併用することもできる。
フェノール樹脂としては、フェノールレゾール樹脂やフェノールノボラック樹脂を用いることができるが、既述のようにシリコンインゴット1を切断した後に、アルカリ溶液で処理することがおこなわれるので、耐アルカリ性を高めるために、フェノール樹脂にエポキシ樹脂を併用するのが好ましい。フェノール樹脂に対するエポキシ樹脂の混合比率は、1〜40質量%の範囲が好ましい。エポキシ樹脂の混合比率が1質量%未満であると、耐アルカリ性向上の効果を十分に得ることができず、またエポキシ樹脂の混合比率が40質量%を超えると、エポキシ樹脂に特有の柔軟性が出すぎて成形品の弾性率が低下し、また成形品が変形し易くなる。
また、熱硬化性樹脂としてp−クレゾールノボラック樹脂を用いる場合は、p−クレゾールノボラック樹脂は油溶性樹脂であって耐アルカリ性を示すため、エポキシ樹脂による耐アルカリ性向上を行なう必要はなく、単独で使用することができるものであり、フェノールノボラック樹脂よりも柔軟性を出し易いものである。
さらに熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を用いる場合は、粘土状の成形材料を調製して4.9〜5.0MPa程度の低圧、100℃以下の低温度で成形することができるものであり、フェノール樹脂よりも成形サイクルを短くすることができるものである。
そして上記の混合粉体をフィラーとして、また熱硬化性樹脂をバインダーとして配合し、さらに必要に応じて硬化剤や滑剤等を配合し、これらを混練することによって、成形材料を得ることができるものである。混合粉体の配合量は特に限定されるものではないが、混合粉体と熱硬化性樹脂(樹脂固形分換算)の合計量中、混合粉体の含有量が30〜85質量%になるように設定するのが好ましい。混合粉体の含有量が30質量%未満であると、混合粉体をフィラーとして配合することによる硬度等の物性を高める効果を十分に得ることが困難になり、また混合粉体の含有量が85質量%を超えると、均一な混練が困難になり、また成形性が低下する等の問題が生じるおそれがある。
このようにして得られた成形材料を、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形、押し出し引抜き成形など任意の成形方法で成形することによって、成形品を得ることができるものである。ここで、上記の混合粉体中の金属ケイ素粉体のモース硬度は7〜7.5、ケイ酸粉体のモース硬度は6〜6.5と高硬度である。このように混合粉体中には高硬度の粉体が90質量%以上含有されているので、この混合粉体をフィラーとして配合した成形材料を成形して得られる成形品は、高い表面硬度を有するものであり、また高強度、高弾性率を有する高物性の成形品を得ることができるものである。
また、上記の成形材料には、フィラーとして上記の混合粉体の他に、炭化珪素(SiC)粉体を配合することもできる。このように炭化珪素を配合することによって、成形して得られる成形品の硬度をより高めることができるものである。炭化珪素粉体の配合量は、混合粉体と熱硬化性樹脂(樹脂固形分換算)と炭化珪素粉体の合計量中、炭化珪素粉体の含有量が10〜90質量%になるように設定するのが好ましく、10〜60質量%の範囲がより好ましい。尚、成形材料にフィラーとしてアルミナ粉体を配合することによっても、成形品の硬度を高めることができるものであり、また成形材料には他の無機質フィラーを配合するようにしてもよい。
このようにして得られる成形品は、各種の用途に使用することができるが、図2にその一例を示す。図2はワイヤーソー11を用いてシリコンインゴット1を切断するマルチワイヤーシステムを示すものであり、円柱状のシリコンインゴット1の外周の一箇所にその軸方向に沿って当て板7を接着して取り付け、台座12に当て板7を固定することによって台座12にシリコンインゴット1が支持してある。またシリコンインゴット1の軸方向と平行に複数本のワイヤーガイドローラ13が配置してあり、1本のワイヤーソー11を各ワイヤーガイドローラ13間に掛け渡してある。このワイヤーソー11は一定のピッチでワイヤーガイドローラ13間に複数回掛け渡すようにしてある。14は切断液3を噴射して供給する噴射ノズルである。そして、ワイヤーガイドローラ13を回転駆動して、ワイヤーソー11を矢印方向に走らせながら、シリコンインゴット1をワイヤーソー11の側へ移動させることによって、ワイヤーソー11でシリコンインゴット1を切断することができるものである。
そして上記の当て板7を本発明に係る成形品で作製することができるものである。また、シリコンインゴット1の両端面に円板状の端面当て板15が接着してあり、この端面当て板15の外周面の一部は当て板7にも接着してある。上記のようにシリコンインゴット1を切断するにあたって、シリコンインゴット1の両端面にこのように端面当て板15を接着して取り付けることによって、シリコンインゴット1の両端部を端面当て板15で押えた状態で、切断面の変形を抑制しながらシリコンインゴット1の両端部の切断を行なうことができ、シリコンインゴット1の両端部の切断を正確に行なって、シリコンウェハの収率を高めることができるものである。そしてこの端面当て板15は高強度、高弾性率であることが必要であるが、本発明の成形品で製作することによって、高強度、高弾性率の端面当て板15を得ることができるものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
図1のように、水にケイソウ土焼成粉砕粉を分散した切断液を内周刃ブレードに供給しながら、シリコンインゴットの切断を行なうことによって、生じるスラリーを回収した。そしてこのスラリーをフィルタープレスにかけて脱水し、さらに水分が1質量%以下になるまで加熱乾燥することによって、混合粉体を得た。
この混合粉体をJIS R6124「炭化珪素質研削材の化学分析方法」に準じて分析したところ、金属ケイ素(Si)の粉体が41.5〜44.5質量%、ケイ酸(SiO)の粉体が54.0〜54.38質量%、カーボン粉体が0.11〜0.19質量%、その他酸化鉄粉体等が0.42〜0.56質量%であった。
またこの混合粉体の粒度は、粒度分布が0.6〜150μm、モード径が6〜6.5μm、算術平均が16〜17μmであった。そしてこの混合粉体の粒度分布を小さくしてより均一にするために、アトマイザーにて粉砕を行ない、粒度分布が0.5〜60μm、モード径が5〜6μm、算術平均が6〜7μmの粒度に調整した。
そして表1の配合のように、この粒度調整した混合粉体を60質量部、フェノールレゾール樹脂の65質量%濃度ワニスを46.2質量部、エポキシ樹脂(エピコート815)を6質量部、滑剤としてビスアマイド粉末を0.72質量部、それぞれニーダーに入れ、さらにメタノールを10質量部加えた後、10分間混練を行ない、混練物をバット上に取り出して風乾し、アトマイザーにて粉砕することによって、成形材料を得た。
(実施例2〜3)
混合粉体、フェノールレゾール樹脂の65質量%濃度ワニス、エポキシ樹脂、滑剤、メタノールの配合量を表1のように設定した他は、実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例4)
実施例1と同じ粒度調整した混合粉体を58質量部、フェノールノボラック粉末樹脂を35.7質量部、ヘキサメチレンテトラミン粉末を4.3質量部、滑剤としてビスアマイド粉末を0.84質量部、それぞれヘンシェルミキサーに入れ、10分間混練を行なうことによって、成形材料を得た。
(実施例5)
実施例1と同じ粒度調整した混合粉体を65質量部、フェノールノボラック粉末樹脂を29.8質量部、ヘキサメチレンテトラミン粉末を3.5質量部、エポキシ粉末樹脂を1.7質量部、滑剤としてビスアマイド粉末を0.7質量部、それぞれヘンシェルミキサーに入れ、10分間混練を行なうことによって、成形材料を得た。
(実施例6〜7)
混合粉体、フェノールノボラック粉末樹脂、ヘキサメチレンテトラミン粉末、エポキシ粉末樹脂、滑剤の配合量を表1のように設定した他は、実施例4と同様にして成形材料を得た。
(実施例8)
実施例1と同じ粒度調整した混合粉体を60質量部、p−クレゾールノボラック粉末樹脂を35.7質量部、ヘキサメチレンテトラミン粉末を4.3質量部、滑剤としてビスアマイド粉末を0.8質量部、それぞれヘンシェルミキサーに入れ、10分間混練を行なうことによって、成形材料を得た。
(実施例9)
実施例1と同じ粒度調整した混合粉体を60質量部、フェノールノボラック粉末樹脂を18質量部、p−クレゾールノボラック粉末樹脂を17.7質量部、ヘキサメチレンテトラミン粉末を4.3質量部、滑剤としてビスアマイド粉末を0.8質量部、それぞれヘンシェルミキサーに入れ、10分間混練を行なうことによって、成形材料を得た。
(実施例10)
実施例1と同じ粒度調整した混合粉体38質量部に、平均粒径5μm(最小粒径0.6μm、最大粒径18μm)の炭化珪素粉体を20質量部加え、合計58質量部とした。そしてこれにフェノールノボラック粉末樹脂を35.7質量部、ヘキサメチレンテトラミン粉末を4.3質量部、滑剤としてビスアマイド粉末を0.84質量部、それぞれヘンシェルミキサーに入れ、10分間混練を行なうことによって、成形材料を得た。
(実施例11)
実施例1と同じ粒度調整した混合粉体を50質量部、不飽和ポリエステル樹脂を50質量部、メチルエチルケトンパーオキサイド(MEKPO)を0.5質量部、それぞれニーダーに入れ、密閉状態で10分間混練を行なうことによって、粘土状の成形材料を得た。
Figure 2007161965
上記のようにして実施例1〜11で得た成形材料を、表2の成形条件で成形し、成形体を得た。
Figure 2007161965
そして上記のようにして得た実施例1〜11の成形体について、比重、硬度、曲げ強さ、曲げ弾性率、線膨張率、熱伝導率、固有抵抗を測定した。曲げ強さ及び曲げ弾性率は(株)島津製作所製「AG−10TA」を用い、熱伝導率はアルバック理工(株)製「GH−1」を用い、熱膨張率はセイコー電子(株)製「TMA/SS6000」を用い、固有抵抗は三菱油化(株)製「ハイレスタ1P」を用いて、測定を行なった。また比較のために、メカニカルカーボン社製のシリコンインゴット用当て板(カーボン製)を比較例1として用い、同様に測定を行なった。結果を表3に示す。
Figure 2007161965
表3の各実施例にみられるように、シリコンインゴットの切断工程で回収されるスラリーから得た混合粉体をフィラーとして配合することによって、硬度、曲げ強さ、曲げ弾性率等の物性に優れ、また熱伝導率が低く、固有抵抗が高くて電気絶縁性が高い成形体を得ることができるものであり、従来産業廃棄物として廃棄されていたものを100%、有効に再資源化することができるものであった。
シリコンインゴットを内周刃ブレードによって切断する装置を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 シリコンインゴットをワイヤーソーで切断する装置を示す斜視図である。
符号の説明
1 シリコンインゴット
2 内周刃ブレード
3 切断液

Claims (9)

  1. ケイ素質粉体を分散した切断液を供給しながらシリコンインゴットを切断することによって発生する、切断屑の金属ケイ素粉体と切断液中のケイ素質粉体とが含有されるスラリーを、回収して乾燥することによって得られる金属ケイ素粉体とケイ素質粉体との混合粉体と、熱硬化性樹脂とを含有して成ることを特徴とする成形材料。
  2. 上記混合粉体は、金属ケイ素粉体を30〜70質量%含有し、金属ケイ素粉体とケイ素質粉体の合計含有量が80〜99.5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の成形材料。
  3. 上記混合粉体は、混合粉体と熱硬化性樹脂の合計量中、30〜85質量%含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形材料。
  4. 上記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成形材料。
  5. 上記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂と、フェノール樹脂の1〜40質量%のエポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成形材料。
  6. 上記熱硬化性樹脂が、p−クレゾールノボラック樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成形材料。
  7. 上記熱硬化性樹脂が、不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成形材料。
  8. 炭化珪素粉体を含有して成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の成形材料。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の成形材料を、成形して成ることを特徴とする成形品。
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