JP2007161696A - 新規なヘプタペプチド及びプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤 - Google Patents

新規なヘプタペプチド及びプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤 Download PDF

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【目的】魚鱗コラーゲンからプロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有する新規なペプチドを提供する。
【構成】魚鱗コラーゲンを酵素分解して得られるヘプタペプチドはGly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Glyであり、プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有し、かつ生体内での抗健忘症効果を有し、毒性も極めて低い。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なヘプタペプチド及びプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤に関する。
ヘプタペプチドは、プロリルエンドペプチダーゼ阻害剤及び抗健忘症剤としての利点を持つ。
特開2003−267995 特開2003−306498 特開2005−206469 特願2005−41267 特願2005−41268 Maruyama,S.等:Biosci.Biotech.Biochem.,60巻,358−359頁(1996年). Kimura,K.等:Biosci.Biotech.Biochem.,61巻,1754−1756頁(1997年). Yoshimoto,T.等:Biochem.Biophys.Acta,569巻,184−189頁(1979年).
老人性痴呆症はアルツハイマー病と、脳血管痴呆症は脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血などが起因となる脳血管性痴呆との2種類に大別される。健忘症や痴呆症の患者の脳内では、プロリルエンドペプチダーゼという酵素の活性が亢進していると報告され、この酵素の働きを弱めれば健忘症や痴呆症の予防や治療が期待できる[非特許文献1][非特許文献2]。一方、これまで発明者は、水産加工廃棄物として処理されてきた魚鱗を酵素分解して得られる魚鱗由来ヘプタペプチドLeu−Gly−Gly−Pro−Gly−Ala−Pro、Val−Gly−Gly−Pro−Pro−Gly−Ala、Pro−Val−Val−Pro−Gly−Ala−GlyおよびIle−Val−Gly−Pro−Ala−Gly−Proにアンジオテンシン変換酵素阻害能を見出し[特許文献1]、同じく、魚鱗由来ヘプタペプチドLeu−His−Gln−Pro−Val−Pro−Glu及びオクタペプチドVal−Ser−Gln−Pro−Ile−Gln−Gln−Gluに活性化酸素阻害能を見出してきた[特許文献2]。更に、鰻骨由来ヘクサペプチドLys−Gly−Thr−Pro−Ala−Glnにアンジオテンシン変換酵素阻害能を見出し[特許文献3]、同じく、鰻骨由来ヘクサペプチドLys−Gly−Thr−Pro−Ala−Glnに活性化酸素阻害能を見出し[特許文献4]、又、鰻骨由来トリペプチドLeu−Ala−Tyrにアンジオテンシン変換酵素阻害能を見出してきた[特許文献5]。しかしながら、魚鱗コラーゲン由来のペプチドに関するプロリルエンドペプチダーゼ阻害作用並びに経口投与による抗健忘症効果については未だ不明であり、未だ医薬品としての開発が進んでいるとの報告はない。
本発明者は、前記の課題を解決するために鋭意研究した結果、魚鱗コラーゲンから得られた本発明に係る新規なヘプタペプチドが抗健忘症効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、魚鱗コラーゲンから薬理作用を有する物質を検索し、この新規な魚鱗コラーゲン由来ヘプタペプチドが強いプロリルエンドペプチダーゼ阻害作用を有することを見出した。そして、この新規な魚鱗コラーゲン由来ヘプタペプチドを医薬として実用化するための研究を鋭意行い、その結果、この新規な魚鱗コラーゲン由来ヘプタペプチドが抗健忘症効果を有し、天然物由来のプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤としての有用性を見出した。本発明は係る知見に基づくものである。本発明に係る魚鱗コラーゲン由来のペプチドは、次式、
Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly
で示されるL体のアミノ酸配列で表される新規なヘプタペプチドであり、常温における性状は白色の粉末である。
本発明に係る新規なヘプタペプチドは、化学的に合成する方法、又は魚(チカダイ、イトヨリダイ、アカマツカサ等)の鱗コラーゲンから分離精製する方法をあげることができる。本発明に係る新規なヘプタペプチドを化学的に合成する場合には、液相法または固相法等の通常の合成方法によって行うことができるが、好ましくは、固相法によってポリマー性の固相支持体へ当該ペプチドのカルボキシル末端側からそのアミノ酸残基に対応したL体のアミノ酸を順次ペプチド結合によって結合して行くのが良い。そして、そのようにして得られた合成ペプチドは、トリフルオロメタンスルホン酸、フッ化水素などを用いてポロマー性の固相支持体から切断した後、アミノ酸側鎖の保護基を除去し、逆相系のカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略記する)などを用いた通常の方法で精製することができる。
上記したように、本発明に係る新規なヘプタペプチドは、魚鱗コラーゲンから分離精製することができるが、その場合には、例えば以下のようにして行うことができる。
本発明に係る新規なヘプタペプチドを含有している魚鱗粉末を用いて加水分解する。加水分解は常法に従って行う。例えば、トリプシン等のタンパク質分解酵素で加水分解する場合は、魚鱗粉末のホモジネートを必要とあれば更に加水分解した後、酵素の至適温度まで加温し、pHを至適値に調整し、酵素を加えてインキュベートする。次いで必要に応じ中和した後、酵素を失活させて加水分解液を得る。この加水分解物を濾紙及び/又はセライト等を用いて濾過することによって不溶性成分を除去し、その得られた濾液をセロファンなどの半透膜を用いて適当な溶媒(例えば、水、トリス−塩酸緩衝液、リン酸緩衝液の中性の緩衝液等)中で十分に透析し、その濾液中の成分で半透膜を通過した成分を含む溶液を強酸性陽イオン交換樹脂(例えば、ダウケミカル社製のDowex50W等)にかけ、その吸着溶出分画からプロリルエンドペプチダーゼ(以下、PEPと略記する)阻害活性を有する成分を含有する分画を得、その得られたPEP阻害活性画分をゲル濾過(例えば、ファルマシア社製のSephadex G−25など)によって分画し、その得られたPEP阻害活性画分を陽イオン交換ゲル濾過(例えば、ファルマシア社製のSP−Sephadex C−25など)によって分画し、最終的に得られたPEP阻害活性画分を逆相HPLCによって分離することによって単離精製を行うことができる。
本発明に係る新規なヘプタペプチドの製法において用いる魚鱗としては、本発明の目的を達成できる限りいかなる魚ウロコを用いても良いが、好ましくはチカダイ、イトヨリダイ、アカマツカサ等を用いるのが良い。以上のようにして得られた新規なヘプタペプチドは、静脈内へ繰り返し投与を行った場合、抗体産生を惹起せず、アナフィラキシーショックを起こさせない。又、新規なヘプタペプチドはL−アミノ酸のみの配列構造からなり、投与後、生体内のプロテアーゼにより徐々に分解される為、毒性は極めて低く、安全性は極めて高い(LD50>5000mg/kg;ラット経口投与)。新規なヘプタペプチドは、通常用いられる賦形剤等の添加物を用いて注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等に調整することができる。投与方法としては、通常は、哺乳類(例えば、ヒト、イヌ、ラット等)に注射すること、あるいは経口投与することがあげられる。投与量は、例えば、動物体重当たりヘプタペプチドを0.01〜10mgの量である。投与回数は、通常1日1〜4回程度であるが、投与経路によって、適宜、調整することができる。
上記の各種製剤において用いられる賦形剤、結合剤、潤沢剤の種類は、とくに限定されず、通常の注射剤、散剤、顆粒剤、錠剤あるいはカプセル剤に用いられるものを使用することができる。錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤に用いる添加物としては、下記のものをあげることができる。賦形剤としては、結晶セルロース等の糖類、マンニトール等の糖アルコール類、デンプン類、無水リン酸カルシウム等;結合剤としてはでんぷん類、ヒドロキシプロピルメチルセルローズ等;崩壊剤としてはカルボキシメチルセルロースおよびそのカリウム塩類;潤滑剤としてはステアリン酸及びその塩類、タルク、ワックス類を挙げることができる。又、製剤の調整にあたっては必要に応じメントール、クエン酸及びその塩類、香料等の矯臭剤を用いることができる。注射用の無菌組成物は、常法により、本発明に係る新規なヘプタペプチドを、注射用水、生理食塩水及びキシリトールやマンニトールなどの糖アルコール注射液、プロピレングリコールやポリエチレングリコール等のグリコールに溶解又は懸濁させて注射剤とすることができる。この際、緩衝液、防腐剤、酸化防止剤等を必要に応じて添加することができる。新規なヘプタペプチドを含有する製剤は凍結乾燥品又は乾燥粉末の形とし、用時、通常の溶解剤、例えば水又は生理食塩液に溶解して用いることもできる。
本発明に係る新規なヘプタペプチドは、優れたプロリルエンドペプチダーゼ阻害作用を有し、抗健忘症効果、抗痴呆症効果を示す。従って、軽度から中程度のアルツハイマー型痴呆症、及び脳梗塞後遺症としての、脳血管型痴呆症の痴呆症状の進行を遅らせることができることから、健忘症の予防剤又は症状改善剤として有用である。
発明を実施するための最良の形態・実施例
本発明は、医薬品としての有用性を有する下記のアミノ酸の配列のペプチド構造を有するペプチド及びこのペプチドを有効成分とするプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤に関する。
Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly
(式中、アミノ酸残基を表す各記号は、アミノ酸化学において慣用の表示法によるものである)
以下に実施例として、製造例及び試験例を記載し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
製造例1
魚鱗粉末500gに2規定の酢酸水5Lを加え、室温で1週間攪拌して、魚鱗コラーゲンの抽出操作を行った。反応液をラジオライト#100による珪藻土濾過を行い、得られた濾液を透析チューブ(36inch,和光純薬工業製)に詰め、流水に対して3日間透析を行い透析内液を得た。透析内液を凍結乾燥して、54gの魚鱗コラーゲン粉末を得た。この魚ウロココラーゲン粉末を0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH8.5)に溶解し、トリプシン(シグマ社製、酵素番号EC3.4.21.4)1.6gを添加し、37℃、24時間撹拌しながら酵素分解を行った。反応後、分解液を直ちに限外濾過膜(アミコン社製、YM10型、φ76mm)に通過させ、通過液をDowex50W×4[H]カラム(φ4.5×20cm)に加え負荷した。そのカラムを脱イオン水で十分洗滌した後、2規定のアンモニウム水500mLを用いて溶出した。減圧濃縮操作によりアンモニアを除去して濃縮液40mLを得た。この濃縮液4mLを予め脱イオン水で緩衝化したSephadexG−25(φ2.3×140cm)に負荷し、流速30mL/hr、各分画量8.7mLでゲル濾過を行った。ゲル濾過を繰り返して大量分取したPEP阻害活性の高いペプチド画分を集めて凍結乾燥しペプチド粉末とした。このペプチド粉末3gを脱イオン水20mLに溶解後、予め脱イオン水で緩衝化したSP−SephadexC−25[H]カラム(φ1.5×47.2cm)に負荷し、脱イオン水500mLから1.5%塩化ナトリウム水500mLの濃度勾配法を行い溶出した。流速80mL/hr、各分画量10mLでカラムクロマトグラフィーを行った。上記クロマトグラフィー中、PEP阻害活性画分を集めて凍結乾燥し精製ペプチド粉末を得た。この精製ペプチド粉末20mgを60μLの脱イオン水に溶解した後、逆相HPLCを行った。カラムとしては野村化学社製Develosil ODS−5(4.5mmID×25cmL)を使用し、移動相としては0.05%トリフルオロ酢酸(以下、TFAと略記する)から25%アセトニトリル/0.05%TFAの濃度勾配法を行い、流速1.0mL/min検出波長220nmでHPLCを行ってPEP阻害作用を有するペプチドフラグメントを得た。このペプチドフラグメントのアミノ酸配列は、アプライドバイオシステム(ABI)社製のプロテインシークエンサー477A型を用いて決定された。その結果、本発明に係る新規なペプチドは、次式、
Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly
で示されるL体のアミノ酸配列で表される新規なヘプタペプチドであることが確認された。常温における性状は白色の粉末である。尚、本発明に係る新規なヘプタペプチドをPEP阻害剤として、例えば錠剤に製剤する場合には、常法に従って、例えば次のように処理すればよい:▲1▼ペプチド16g、▲2▼乳糖91g、▲3▼コーンスターチ29g、▲4▼ステアリン酸マグネシウム1.3gを原料とし、先ず▲1▼、▲2▼及び15gのコーンスターチを混和し、8gのコーンスターチから作ったペーストとともに顆粒化し、この顆粒に4.7gのコーンスターチと▲4▼とを加え、得られた混合物を圧縮錠剤機で打錠し、錠剤1000個を製造する。
製造例2
本例は、合成法による製造例である。
Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Glyの合成法
アプライドバイオシステム社製のペプチド自動合成装置430A型を用いた固相法によって当該ペプチドを合成した。固相担体としては、スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン樹脂)をクロロメチル化した樹脂を使用した。まず、当該ペプチドのアミノ酸配列に従って、常法どおり、そのC末端側のグリシンからクロロメチル樹脂に反応させペプチド結合樹脂を得た。この時のアミノ酸は、t−ブトキシカルボニル(以下、t−Bocと略記する)基で保護されたt−Bocアミノ酸を使用した。次にこのペプチド結合樹脂をエタンジチオールとチオアニソールからなる混合液に懸濁し、室温で10分間撹拌後、氷冷下でトリフルオロ酢酸を加え、更に10分間撹拌した。この混合液にトリフルオロメタンスルホン酸を滴下し、室温で30分間撹拌した後、無水エーテルを加えてその生成物を沈澱させて分離し、その沈澱物を無水エーテルで数回洗浄した後、減圧下で乾燥した。このようにして得られた未精製の合成ペプチドは蒸留水に溶解した後、逆相系のカラムC18(5μm)を用いたHPLCにより精製した。移動相として(A)0.1%TFA含有蒸留水、(B)0.1%TFA含有アセトニトリル溶液を使用し、(A)液が93分間で78%→25%の濃度勾配法により流速1.7mL/minでクロマトグラフィーを行った。紫外部波長221nmで検出し、最大の吸収を示した溶出画分を分取し、これを凍結乾燥することによって目的とする合成ヘプタペプチド(Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly)を得た。
この合成ヘプタペプチドをアミノ酸分析したところGly:3.02(理論値:3)、Pro:1.95(理論値:2)及びAla:1.91(理論値:2)を示し、又、マススペクトルの結果を図1に示す。これらの結果、アミノ酸組成及び質量分析値(M+l=400)が前記で示したアミノ酸配列構造を有するヘプタペプチドであることが確認された。更に、この合成ペプチドのプロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を測定したところ、IC50値;1.43μMであった。
このように合成によって得られた本発明に係る新規なヘプタペプチドは、以下に示す試験によって薬理効果が確認された。
試験例1(プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性測定法)
酵素:プロリルエンドペプチダーゼ(生化学工業社製、酵素番号EC3.4.21.26)0.1U/mL、合成基質Z−Gly−L−Pro−pNA(生化学工業社製)2mMを用い、Yoshimoto等の方法[非特許文献3]に準じて測定した。すなわち、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)2000μL、被検液100μL、酵素溶液(40%ジオキサンを含む)100μLを順次加え、30℃で5分間プリインキュベーションした。更に、基質溶液100μLを加え、30℃で10分間インキュベーションした。その後、1N HCl500μLを加えることにより反応を止め、410nmの吸光度を測定した。被検液での吸光度をEs、被検液の代わりに緩衝液を加えた時の値をEc、予め反応停止液を加えて反応させた時の値をEbとして次式から阻害率を求めた。
阻害率(%)=(Ec−Es)/(Ec−Eb)×100
プロリルエンドペプチダーゼ阻害剤の阻害活性IC50値は、プロリルエンドペプチダーゼの酵素活性を50%(阻害率)阻害するために必要な被検液の濃度(M)で示した。
試験例2(ラットによる抗健忘症効果試験)
本発明に係る新規な合成ペプチド(Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly)の抗健忘症効果試験は、ラットの受動的回避学習装置、すなわちフットショックストレス・システム(室町機械社製、MFS−01型)を用いて行った。実験動物は(株)九動より4週令雄性ラット(平均体重160g)3群各3匹を購入後、受動的回避学習試験を行った。インタクト・コントロールとして生理食塩水を経口投与したラット(生理食塩水群)、コントロールとして塩酸ドネペジル(エーザイ社製)を0.2mg/kg経口投与したラット(塩酸ドネペジル群)、及び合成ペプチドを200mg/kg経口投与したラット(Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly群)を用いて実験を行った。これら3群のラット各々を台上に乗せ、床に降りた瞬間から電流を流し、電気ショックを避けるために台上に戻り、もはや床へ降りなくなるまでの受動的回避学習をさせる。次に、これら3群のラットに、痴呆症を引き起こすスコポラミン20mg/kg投与すると、先の電気ショックを忘れ、床に降りるようになる。ラットが床へ降りるまでの滞在時間(秒)を測定することにより、学習前に投与した合成ペプチド(Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly)がこの記憶喪失をどの程度予防するかをみた。
Figure 2007161696
以上の試験の結果、本発明に係る新規なヘプタペプチドは、in vitro(試験管内)においてプロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有し、in vivo(生体内)においても有意な抗健忘症効果を示すことが確認された。従って、本発明に係る新規なヘプタペプチドは痴呆症の治療又は予防薬として有用である。尚、本発明に係る新規なヘプタペプチドは、構造的にそのアミノ酸配列を部分構造とするペプチドにおいて、構造中に採用することもできる。
本発明のヘプタペプチドのマススペクトルを示すグラフ(製造例2)。

Claims (2)

  1. 次式;Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly
    で示されるL体のアミノ酸の配列によるペプチド構造を有する新規なヘプタペプチド。
  2. 次式;Gly−Pro−Ala−Gly−Pro−Ala−Gly
    で示されるL体のアミノ酸の配列によるペプチド構造を有する新規なヘプタペプチドを有効成分として含有することを特徴とするプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤。
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