JP2007161127A - 車両のシート構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車室のフロアパネル上に前列シートを配設し、前列シートの後方に一対のシートが並設された後列シート51,52を配設してなる車両のシート構造であって、後列シートは、第1後列シート51と、第1後列シートに着座する乗員より体格が小さい乗員用の第2後列シート52とから成り、第2後列シートのシートバック52Bを、車幅方向に延びる補強メンバ70を介して車体71に着脱可能に固定し、第1後列シートのシートバック51Bには補強メンバと対応する逃げ部84,85を設けたものである。
【選択図】図20
Description
すなわち、車室の下面を形成するフロアパネル200を設け、このフロアパネル200の前部に運転席シート201と助手席シート202とを左右に並設する一方、フロアパネル200の後方には上方へ段上げ形成された左右同一高さのキックアップ部203を設け、このキックアップ部203上には左右の乗員用シートとしてのリヤシート204,205を並設し、さらに、上述のキックアップ部203の車幅方向中間部において、その車外側下方には車両補機としての燃料タンク206を配設した構造である。
ところで、低全高のコンパクトな車両を構成する要請があり、この場合、乗員の居住性を確保すると共に、車体剛性の確保と、シートの支持剛性確保とを両立させる必要があり、さらに、後席のユーティリティー性を確保する必要がある。
上述の補強メンバは、第2後列シートのシートバック中間から第1後列シートのシートバック中間まで車幅方向に延びるように構成してもよく、また、該補強メンバはその軽量化を図る目的を、角パイプ等のパイプ部材により形成されることが望ましい。
上記構成によれば、凹設部にて上述の逃げ部が形成されるので、該逃げ部を簡単に構成することができる。
上記構成によれば、乗員の体格に応じて、シートバックの前後位置調整(シートバックの傾斜角度の調整)が可能となり、乗員の快適性を確保することができる。
上記構成によれば、第1および第2の各後列シートのシートバック倒伏時には、これらシートバックがそれぞれのシートクッション上に折畳まれて、略同一高さになるので、後方に荷室を確保することができ、後席の実用性を確保することができる。
上記構成によれば、第1後列シートのシートバックを通常使用状態に立設した場合においても、同シートバックをシートクッション上に倒伏させた場合においても、複数の凹設部により、補強メンバとシートバックとの干渉を回避することができる。
上記構成によれば、第1後列シートのシートバックのリクライニング時には、上側の凹設部が補強メンバの逃げ部となるので、シートバックの適切なリクライニングが得られ、第1後列シートのシートバックをシートクッション上に折畳んだ時には、下側の凹設部が補強メンバの逃げ部となって、該補強メンバを下側の凹設部に格納することができる。
上記構成によれば、車体剛性の確保と、シート支持剛性の確保との両立を図りつつ、キックアップ部は、高さが異なる第1キックアップ部と第2キックアップ部とから成るので、キックアップ部上下の車室内空間および車室外空間に対するシートや車両補機等のレイアウト自由度の拡大を図ることができる。
上記構成によれば、キックアップ部の高さの差異により、後列シートそれ自体の高さが異なるが、シートバックの回動支点の高さを上記の如く設定したので、それぞれのシートバックを倒伏した時、一対の後列シートのシートバックが略同一高さに折畳まれて、フラット性を確保することができ、荷物の搭載性向上を図ることができる。
上記構成によれば、車体剛性の確保と、シート支持剛性の確保との両立を図りつつ、運転席シートと助手席シートとから成る前列シートのスペースもバランスよく確保することができ、特に、第1後列シートの乗員の安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
上述の車両補機は、高さが低いサブタンク(燃料タンク)と、高さが高いメインタンク(燃料タンク)とに設定してもよい。
図面は車両のシート構造を示すが、まず、図1〜図7を参照して、車両の下部車体構造について説明する。
しかも、図2に斜視図で示すように、第2キックアップ部5は第1キックアップ部4よりも高さ方向でより一層高く形成されている。
上述のキックアップ部3における各キックアップフロア部4b,5bのさらに後方には、リヤキックアップ部6を介してリヤフロア7を連設している。
一方、フロアパネル2の車幅方向の中央部には車室R内方へ突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部8を形成している。このトンネル部8は、ダッシュロアパネル1とリヤキックアップ部6との間において車両の前後方向に延びるように形成されると共に、このトンネル部8の上部には該トンネル部8との間に閉断面9を形成するトンネルメンバ10(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)を接合固定している。
また、フロアパネル2の車幅方向両端部には車両の前後方向に延びる強度部材としてのサイドシル11を接合固定している(図3参照)。
また、これらの各クロスメンバ14,15は車室Rの内側に位置しており、その車室内側端部(車幅方向の内端部)は上述のトンネル部8の縦壁部に接続固定されている。
このフロアフレーム20はフロアパネル2に接合固定された車体剛性部材である。
このパワープラントフレーム27(いわゆるPPF)はエンジン駆動系からのロール方向の動きを許容しつつ、リヤディファレンシャル装置23のワインドアップ振動を抑制するためのものである。
また、メインタンク37の上部にはフューエルポンプ40が取付けられている。一方、上述のサブタンク36とメインタンク37とをトンネルタンク部38を介して一体ユニット化した燃料タンク39は、図4、図5〜図7に示すように、タンク支持部材としてのタンクバンド41,42を介してボディ側に支持されている。
また両コネクトメンバ45,46は図3に平面図で示すように、これら各コネクトメンバ45,46同士が互にオーバラップする前後幅を有すると共に、一方のコネクトメンバ45は両クロスメンバ14,15とオーバラップする前後幅を有し、他方のコネクトメンバ46も両クロスメンバ14,15とオーバラップする前後幅を有するように構成されている。
他方のコネクトメンバ46は、トンネル部8の縦壁部の中間部位の車外側と、一方のコネクトメンバ45の車外側の下面とに接合固定されていて、トンネル部8との間に閉断面46aを形成している。
図16は、図3で示した車体に対して後列シート51,52および前列シート56,57を取付けた状態で示す平面図であって、助手席側Paの第1キックアップ部4上には第1後列シートとしての第1リヤシート51を配設すると共に、運転席側Drの第2キックアップ部5上には第1リヤシート51に着座する乗員X(図5参照)の体格よりもその体格が小さい乗員Y(図7参照)用の第2リヤシート52(第2後列シート)を配設している。
一方、車体71側においては、図17、図20、図21に示すように、リヤサスペンション装置26のダンパ73に接しつつ、その両端が車体71に接合された湾曲形状のブラケット74を設け、このブラケット74の車幅方向の内側にはメンバ支持ブラケット75を接合固定している。
図24、図25に示す着脱手段76は、メンバ支持ブラケット75に、締付け用のテーパ部80に対応するテーパ孔77を形成し、リリースレバー83を図24の締付け前の状態から図25に示す締付け後の状態に操作した時、補強メンバ70の舌片72を、テーパ部80による締付け力に加えて、メンバ支持ブラケット75とフランジ部81との間で狭持すべく構成したものであり、このように構成すると、着脱手段76の車幅方向の大きさのコンパクト化を図ることができる。なお、図24、図25において図22、図23と同一の部分には同一符号を付している。
上側の凹設部84は、第1リヤシート51のシートバック51Bを図17に仮想線で示すように、リクライニングさせた時、補強メンバ70とシートバック51Bとの干渉を回避するための逃げ部であり、下側の凹設部85は、第1リヤシート51のシートバック51Bを図21に示すように、そのシートクッション51C上に折畳んだ時、補強メンバ70で荷室スペースを阻害しないように、該補強メンバ70を格納する格納部である。
また、第2リヤシート52のシートバック52Bには、舌片72の起伏動を許容する凹部52aが形成されている。
この構成によれば、凹設部84,85にて上述の逃げ部が形成されるので、該逃げ部を簡単に構成することができる。
この構成によれば、乗員の体格に応じて、シートバック51Bの前後位置調整(シートバック51Bの傾斜角度の調整)が可能となり、後席乗員Xの快適性を確保することができる。
この構成によれば、第1および第2の各リヤシート51,52のシートバック51B,52B倒伏時には、これらシートバック51B,52Bがそれぞれのシートクッション51C,52C上に折畳まれて、略同一高さになるので、後方に荷室を確保することができ、後席の実用性を確保することができる。
この構成によれば、第1リヤシート51のシートバック51Bを通常使用状態に立設した場合においても、同シートバック51Bをシートクッション51C上に倒伏させた場合においても、複数の凹設部84,85により、補強メンバ70とシートバック51Bとの干渉を回避することができる。
しかも、上記複数の凹設部84,85のうち上側の凹設部84は、第1リヤシート51のシートバック51Bのリクライニング時の逃げ部となり、下側の凹設部85は、第1リヤシート51のシートバック51Bをシートクッション51C上に折畳んだ時の補強メンバ70の逃げ部(格納部)となるように構成されたものである。
この構成によれば、車体剛性の確保と、シート支持剛性の確保との両立を図りつつ、キックアップ部3は、高さが異なる第1キックアップ部4と第2キックアップ部5とから成るので、キックアップ部4,5上下の車室内空間および車室外空間に対するシートや車両補機等のレイアウト自由度の拡大を図ることができる。
この構成によれば、キックアップ部4,5の高さの差異により、リヤシート51,52それ自体の高さが異なるが、シートバック51B,52Bの回動支点P1,P2の高さを上記の如く設定したので、それぞれのシートバック51B,52Bを倒伏した時、一対のリヤシート51,52のシートバック51B,52Bが略同一高さに折畳まれて、フラット性を確保することができ、荷物の搭載性向上を図ることができる。
この構成によれば、車体剛性の確保と、シート支持剛性の確保との両立を図りつつ、運転席シート57と助手席シート56とから成る前列シート56,57のスペースもバランスよく確保することができ、特に、第1リヤシート51の乗員Xの安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
この構成によれば、第1および第2の両キックアップ部4,5の下方に車両補機(サブタンク36,メインタンク37)をそれぞれ配設したので、大きさが異なる車両補機を仕分けて効率的にパッケージングすることができる。
ここで、車両補機を燃料タンクに設定すると、適切なタンク容量を確保することができる。
この発明の第1後列シートは、実施例の第1リヤシート51に対応し、
以下同様に、
第2後列シートは、第2リヤシート52に対応し、
逃げ部は、凹設部84,85に対応し、
車両補機は、サブタンク36とメインタンク37とに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては左ハンドル車両に適用した構成を例示したが、上記構造を右ハンドル車両に適用してもよいことは勿論である。
2…フロアパネル
3…キックアップ部
4…第1キックアップ部
5…第2キックアップ部
36…サブタンク(車両補機)
37…メインタンク(車両補機)
51…第1リヤシート(第1後列シート)
52…第2リヤシート(第2後列シート)
51B,52B…シートバック
51C,52C…シートクッション
55…リクライニング機構
56…助手席シート(前列シート)
57…運転席シート(前列シート)
70…補強メンバ
71…車体
84,85…凹設部(逃げ部)
P1,P2…回動支点
Claims (10)
- 車室のフロアパネル上に前列シートを配設し、該前列シートの後方に一対のシートが並設された後列シートを配設してなる車両のシート構造であって、
上記後列シートは、第1後列シートと、該第1後列シートに着座する乗員より体格が小さい乗員用の第2後列シートとから成り、
上記第2後列シートのシートバックを、車幅方向に延びる補強メンバを介して車体に着脱可能に固定すると共に、
上記第1後列シートのシートバックには上記補強メンバと対応する逃げ部を設けた
車両のシート構造。 - 上記逃げ部は第1後列シートのシートバック背面に形成された凹設部に設定した
請求項1記載の車両のシート構造。 - 上記第1後列シートのシートバックは前後方向の位置が調整可能なリクライニング機構を備えた
請求項1または2記載の車両のシート構造。 - 上記第1後列シートと第2後列シートは、それぞれのシートクッションの上方にシートバックが倒伏して略同一高さに折畳み可能に構成された
請求項1〜3の何れか1に記載の車両のシート構造。 - 上記第1後列シートのシートバックの背面には、上下に離間して複数の凹設部が設けられた
請求項1〜4の何れか1に記載の車両のシート構造。 - 上記複数の凹設部のうち上側の凹設部は、第1後列シートのシートバックのリクライニング時の逃げ部となり、
下側の凹設部は、第1後列シートのシートバックをシートクッション上に折畳んだ時の補強メンバの逃げ部となるように構成された
請求項5記載の車両のシート構造。 - 上記フロアパネルに上方へ段上げされたキックアップ部が設けられ、該キックアップ部は第1キックアップ部と、該第1キックアップ部と車幅方向で並設され、かつ、高さ方向で第1キックアップ部より高い第2キックアップ部とから成り、
上記第1キックアップ部上に第1後列シートを配設し、上記第2キックアップ部上に第2後列シートを配設した
請求項1〜6の何れか1に記載の車両のシート構造。 - 上記第2後列シートのシートバックの回動支点は、第1後列シートのシートバックの回動支点より低位置になるように設定された
請求項7記載の車両のシート構造。 - 上記第1後列シートの前方に助手席シートが配設され、第2後列シートの前方に運転席シートが配設された
請求項1〜8の何れか1に記載の車両のシート構造。 - 上記第1キックアップ部と第2キックアップ部の車室外側下方には、高さ方向の大きさが異なる車両補機が配設された
請求項7または9記載の車両のシート構造。
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