JP2007161089A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インストルメントパネルの形状に依存することなく、ニーエアバッグ袋体及びエアバッグ袋体を夫々適切な位置に膨張させることで、ニーエアバッグ袋体による乗員の膝部に対する拘束性を高めることを目的とする。
【解決手段】ニーエアバッグ袋体26が膨張して乗員14の膝部24を拘束する際に、乗員14の上半身に対応するエアバッグ袋体38の一部が、該ニーエアバッグ袋体26を前方側から支持するように膨張する。インストルメントパネル34の形状にニーエアバッグ袋体26の形状に沿わない段差部34Aがあっても、その部分をエアバッグ袋体38により補填できるので、乗員の膝部24を拘束するのに適した位置へニーエアバッグ袋体26を膨張させることができ、該ニーエアバッグ袋体26が乗員の膝部24を拘束する際の該膝部24への反力を適切に生じさせ、ニーエアバッグ袋体26による乗員14の膝部24に対する拘束性を高めることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、エアバッグ装置とニーエアバッグ装置とを有する車両用乗員保護装置に関する。
エアバッグ袋体を有する助手席用エアバッグ装置と、ニーエアバッグ袋体を有するニーエアバッグ装置とを備え、ニーエアバッグ袋体の上端をエアバッグ袋体の下端よりも50mm以上上方に位置するように膨張させる構成が開示されている(特許文献1参照)。
特開2003−34215号公報
しかしながら、上記した従来例では、ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部を拘束するに際し、該ニーエアバッグ袋体をインストルメントパネルにより全面的に支持できることが前提となっており、インストルメントパネルの形状によってはニーエアバッグ袋体を適切な位置に膨張させることが難しかった。
本発明は、上記事実を考慮して、インストルメントパネルの形状に依存することなく、ニーエアバッグ袋体及びエアバッグ袋体を夫々適切な位置に膨張させることで、ニーエアバッグ袋体による乗員の膝部に対する拘束性を高めることを目的とする。
請求項1の発明は、車両用シートに着座した乗員の膝部を拘束するように下方から上方へ膨張展開するニーエアバッグ袋体を有するニーエアバッグ装置と、前記乗員の上半身の前方に膨張すると共に、前記ニーエアバッグ袋体が前記膝部を拘束する際に該ニーエアバッグ袋体を前方側から支持するように膨張するエアバッグ袋体を有するエアバッグ装置と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の車両用乗員保護装置では、エアバッグ装置及びニーエアバッグ装置の作動時に、エアバッグ装置のエアバッグ袋体が乗員の上半身の前方に膨張するだけでなくその一部がニーエアバッグ袋体を前方側から支持するように膨張するので、ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部を拘束する際の該ニーエアバッグから該膝部への反力を適切に生じさせることができる。
このように、請求項1に記載の車両用乗員保護装置では、インストルメントパネルの形状に依存することなく、ニーエアバッグ袋体及びエアバッグ袋体を夫々適切な位置に膨張させることで、ニーエアバッグ袋体による乗員の膝部に対する拘束性を高めることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用乗員保護装置において、前記エアバッグ袋体は、膨張状態の前記ニーエアバッグ袋体と車両前後方向に離間する前記インストルメントパネルの段差部に対応して膨張することを特徴としている。
請求項2に記載の車両用乗員保護装置では、エアバッグ装置及びニーエアバッグ装置の作動時に、エアバッグ袋体が膨張状態のニーエアバッグ袋体と車両前後方向に離間するインストルメントパネルの段差部に対応し、該段差部により構成される間隙を補填するように膨張するので、ニーエアバッグ袋体をエアバッグ袋体及びインストルメントパネルにより前方側から支持することができる。
即ち、インストルメントパネルの形状にニーエアバッグ袋体の形状に沿わない部分があり、該部分においてニーエアバッグ袋体の前方側に間隙が形成される場合であっても、その間隙をエアバッグ袋体により補填することができるので、インストルメントパネルの形状に依存することなく、乗員の膝部を拘束するのに適した位置へニーエアバッグ袋体を膨張させることができ、該ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部を拘束する際の該膝部への反力を適切に生じさせることができる。
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両用乗員保護装置において、前記エアバッグ袋体は、少なくとも前記ニーエアバッグ袋体が前記膝部を拘束するまでの間に前記段差部に対応して膨張することを特徴としている。
請求項3に記載の車両用乗員保護装置では、エアバッグ袋体が、少なくともニーエアバッグ袋体が乗員の膝部を拘束するまでの間に段差部に対応して膨張するので、該ニーエアバッグ袋体をエアバッグ袋体及びインストルメントパネルにより前方から支持する確実性を向上させることができ、乗員の膝部の拘束性をより高めることができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用乗員保護装置によれば、インストルメントパネルの形状に依存することなく、ニーエアバッグ袋体及びエアバッグ袋体を夫々適切な位置に膨張させることで、ニーエアバッグ袋体による乗員の膝部に対する拘束性を高めることができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の車両用乗員保護装置によれば、インストルメントパネルの形状に依存することなく、乗員の膝部を拘束するのに適した位置へニーエアバッグ袋体を膨張させることができ、該ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部を拘束する際の該膝部への反力を適切に生じさせることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の車両用乗員保護装置によれば、ニーエアバッグ袋体をエアバッグ袋体及びインストルメントパネルにより前方から支持する確実性を向上させることができ、乗員の膝部の拘束性をより高めることができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、第1実施形態に係る車両用乗員保護装置10は、車両16の前面衝突を考慮して、例えば助手席である車両用シート12の前方に設けられ、車両16の前面衝突時に該車両用シート12に着座している乗員14を保護するための装置であり、ニーエアバッグ装置18と、エアバッグ装置22とを有している。
ニーエアバッグ装置18は、車両用シート12に着座した乗員14の膝部24を拘束するように下方から上方へ膨張展開するニーエアバッグ袋体26を有しており、該ニーエアバッグ袋体26に対してガスを供給するインフレータ32と、折畳まれたニーエアバッグ袋体26とをモジュールケース28内に収納したエアバッグモジュールとして、インストルメントパネル34の下部34Dの低位置に設置されている。
ニーエアバッグ装置18が作動する場合にニーエアバッグ袋体26が膨張する際の出口となるモジュールケース28の開口部28Aは、例えば車室後方側に向けられている。開口部28Aは、通常時は例えばインストルメントパネル34に設けられたカバー36により覆われており、ニーエアバッグ袋体26が膨張展開する際には開くように構成されている。
なお、カバー36は、インストルメントパネル34に別部品として取り付けられたものであってもよいし、またインストルメントパネル34に一体的に形成され一定以上の力が加わった際に所定部分が破断して例えばドア状に開くものでもよい。更に、インストルメントパネル34がニーエアバッグ装置18を覆っていない場合には、カバー36に相当する部品をモジュールケース28に設けてもよい。
エアバッグ装置22は、乗員14の上半身の前方に膨張すると共に、ニーエアバッグ袋体26が膝部24を拘束する際に該ニーエアバッグ袋体26を前方側から支持するように膨張する例えば乗員14の頭部用のエアバッグ袋体38を有しており、該エアバッグ袋体38に対してガスを供給するインフレータ40と、折畳まれたエアバッグ袋体38とをモジュールケース42内に収納したエアバッグモジュールとして、インストルメントパネル34の上部34Uに設置されている。
エアバッグ装置22が作動する場合にエアバッグ袋体38が膨張する際の出口となるモジュールケース42の開口部42Aは、例えば車室上方かつ斜め後方側、例えばフロントウインドシールドガラス44に向けられている。開口部42Aは、通常時は例えばインストルメントパネル34に設けられたカバー46により覆われており、エアバッグ袋体38が膨張展開する際には開くように構成されている。
なお、カバー46は、インストルメントパネル34に別部品として取り付けられたものであってもよいし、またインストルメントパネル34に一体的に形成され一定以上の力が加わった際に所定部分が破断して例えばドア状に開くものでもよい。
図1に示されるように、インストルメントパネル34における、車両用シート12に着座した乗員14の膝部24よりも低い位置には、下側が車室後方側に張り出した棚状の段差部34Aが設けられている。段差部34Aより上側をインストルメントパネル34の上部34U、下側を下部34Dとすると、該上部34Uは上側に行くに従って傾斜が緩やかになって車室前方側へ延び、車室内におけるフロントウインドシールドガラス44の下縁部(図示せず)に至っている。また、インストルメントパネル34の下部34Dも、下側に行くに従って傾斜が緩やかになって車室前方へ延びている。段差部34Aには、図示しないドリンクホルダー等が設けられていてもよい。
図2において、エアバッグ装置及びニーエアバッグ装置18の作動状態について説明すると、ニーエアバッグ袋体26は、膨張時にモジュールケース28の開口部28Aから車室後方側に膨出した後、例えばインストルメントパネル34の下部34Dに沿うように下方から上方に展開して行き、その上部26Aは段差部34Aを越えて乗員14の膝部24に対応する高さ位置まで展開するようになっている。ニーエアバッグ袋体26により乗員14の膝部24を適切に拘束するためには、インストルメントパネル34の上部34Uと車両前後方向に離間するニーエアバッグ袋体26の上部26Aを、前方側から支持することが必要である。
このため、本実施形態に係る車両用乗員保護装置10では、エアバッグ袋体38を、乗員14の上半身の前方だけでなく、段差部34Aに対応して、インストルメントパネル34の上部34Uとニーエアバッグ袋体26の上部26Aとの間の間隙70にも膨張させるように構成されている。具体的には、ニーエアバッグ袋体26とのエアバッグ袋体38との干渉を防止するために、該エアバッグ袋体38内には例えばストラップ48が設けられ、該ストラップ48によりエアバッグ袋体38の膨張形状が制限されることで、エアバッグ袋体38には下側に突出した下部膨張部38Aが形成されるようになっている。この下部膨張部38Aが、インストルメントパネル34の段差部34Aに対応して、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aとインストルメントパネル34の上部34Uとの間の間隙70に膨張し、その間隙70を補填するようになっている。
(作用)
本実施形態に係る車両用乗員保護装置10は上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1に示される通常使用状態において、車両16が前面衝突し、前突センサ(図示せず)が該衝突を検知すると、エアバッグECU(図示せず)がインフレータ32,40を例えば同時に作動させる。すると、図2に示されるように、ニーエアバッグ装置18においては、インフレータ32からガスの供給を受けたニーエアバッグ袋体26がカバー36を押し開いて車室後方側へ膨出し始め、インストルメントパネル34の下部34Dに沿って下方から上方へ膨張展開する。ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、乗員14の膝部24までをより確実に拘束すべく、インストルメントパネル34の段差部34Aを越えて該膝部24よりも高い位置まで膨張展開する。
一方、ニーエアバッグ装置18と同時に作動したエアバッグ装置22においては、インフレータ40から例えば矢印A方向にガスの供給を受けたエアバッグ袋体38がカバー46を押し開いて車室後方へ膨張し始める。エアバッグ袋体38の膨張形状はストラップ48により制限されており、これによりエアバッグ袋体38とニーエアバッグ袋体26との干渉が抑制されると共に、エアバッグ袋体38の下部に下側に突出した下部膨張部38Aが形成される。下部膨張部38Aはインフレータ40に近いため、エアバッグ袋体38全体の膨張完了よりも早期に膨張し易く、インストルメントパネル34の段差部34Aに対応して、該インストルメントパネル34の上部34Uとニーエアバッグ袋体26の上部26Aとの間に入り込み、その間隙70を補填するように膨張する。この結果、段差部34Aよりも上方にまで膨張したニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、下部膨張部38Aとインストルメントパネル34の上部34Uとにより、前側から支持可能な状態となる。
乗員14の膝部24は、上半身よりもインストルメントパネル34に近いため、該上半身の慣性力がエアバッグ袋体38により吸収されるよりも早くニーエアバッグ袋体26により拘束される。ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、下部膨張部38Aとインストルメントパネル34の上部34Uとにより前側から支持されるので、膝部24から慣性力を受けたときに車両前方に倒れこむことがない。このため、ニーエアバッグ袋体26から膝部24への反力を適切に生じさせることができ、該ニーエアバッグ袋体26により該膝部24をより確実に拘束することができる。
下部膨張部38Aが膨張した後も、エアバッグ袋体38にはインフレータ40からガスが供給され、図3に示されるように、乗員14の上半身の前方に完全に膨張した状態となる。乗員14の膝部24は予めニーエアバッグ袋体26により拘束されているので、乗員14の上半身をエアバッグ袋体38の適正位置で受け止めることができ、該上半身の慣性力をより確実に吸収することが可能である。
このように、車両用乗員保護装置10では、インストルメントパネル34の形状にニーエアバッグ袋体26の形状に沿わない部分、例えば本実施形態では段差部34Aがあっても、その部分をエアバッグ袋体38により補填することができるので、インストルメントパネル34の形状に依存することなく、乗員の膝部24を拘束するのに適した位置へニーエアバッグ袋体26を膨張させることができ、該ニーエアバッグ袋体26が乗員の膝部24を拘束する際の該膝部24への反力を適切に生じさせ、ニーエアバッグ袋体26による乗員14の膝部24に対する拘束性を高めることができる。またこれによって、乗員14の上半身の慣性力をエアバッグ袋体38により適切に吸収することができる。
[第2実施形態]
図4において、第2実施形態に係る車両用乗員保護装置20では、エアバッグ装置52の構成が第1実施形態と異なっている。即ち、図5に示されるように、インストルメントパネル34に近い乗員14の膝部24は、ニーエアバッグ袋体26により上半身よりも早期に拘束されることから、少なくともニーエアバッグ袋体26が膝部24を拘束するまでの間にニーエアバッグ袋体26の上部26Aとインストルメントパネル34の上部34Uとの間にエアバッグ袋体38の下部膨張部38Aを膨張させることが望ましい。このためエアバッグ装置52に用いられているエアバッグ袋体38内には、ベントホール54Aが設けられた膜状体54が配設されている。
具体的には、膜状体54は、エアバッグ袋体38の下部膨張部38Aをより早期に完全に膨張させてニーエアバッグ袋体26の上部26Aを前側から支持できるようにするために、ベントホール54Aを用いてインフレータ40からのガスの流路を制限すると共に、エアバッグ袋体38内を区画するための部材であり、エアバッグ袋体38内の下部膨張部38Aよりも車室後方側に例えば縫い付けられている。また膜状体54には、一定以上の力が作用したときに破断する制御縫製、所謂ティアシーム56により縫い付けられたタック部54Bが設けられている。このタック部54Bにより膜状体54の初期面積が狭められているので、膨張初期におけるエアバッグ袋体38の容積を抑制することができ、これにより下部膨張部38Aの膨張をより迅速に完了させることができるようになっている。また、タック部54Bにより、第1実施形態のストラップ48と同様に、エアバッグ袋体38とニーエアバッグ袋体26との干渉が抑制されるようになっている。なお、ティアシーム56は、例えば下部膨張部38Aが完全に膨張したとき、又はエアバッグ袋体38の膨張がほぼ完了したときの内圧により破断するようになっており、これにより膜状体54は本来の面積にまで拡張し、これによりエアバッグ袋体38が本来の容量まで膨張できるようになっている。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態に係る車両用乗員保護装置20は上記のように構成されており、以下その作用について説明する。車両用乗員保護装置20では、エアバッグ袋体38内に膜状体54が配設されているので、主としてその作用について説明する。図4に示される通常使用状態において、車両16が前面衝突すると、ニーエアバッグ装置18及びエアバッグ装置52が例えば同時に作動し、図5に示されるように、ニーエアバッグ装置18においては、インフレータ32からガスの供給を受けたニーエアバッグ袋体26がカバー36を押し開いて車室後方側へ膨出し、更にインストルメントパネル34の下部34Dに沿って下方から上方へ膨張展開する。第1実施形態と同様に、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、乗員14の膝部24までをより確実に拘束すべく、インストルメントパネル34の段差部34Aを越えて該膝部24よりも高い位置まで膨張展開する。
一方、ニーエアバッグ装置18と同時に作動したエアバッグ装置52においては、インフレータ40から例えば矢印A方向にガスの供給を受けたエアバッグ袋体38がカバー46を押し開いて車室後方へ膨張し始める。膨張初期においては、エアバッグ袋体38の膨張形状はタック部54Bが設けられた膜状体54により制限されており、これによりエアバッグ袋体38とニーエアバッグ袋体26との干渉が抑制されると共に、エアバッグ袋体38の下部に下側に突出した下部膨張部38Aが形成される。
このとき下部膨張部38Aは、インフレータ40に近いだけでなく、エアバッグ袋体38内が膜状体54により区画され、ガスの流路がベントホール54Aにより制限されていることから、より迅速に膨張することが可能である。即ち、下部膨張部38Aは、インストルメントパネル34の段差部34Aに対応して、該インストルメントパネル34の上部34Uとニーエアバッグ袋体26の上部26Aとの間の間隙70を補填するようにより迅速に膨張するので、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、少なくともニーエアバッグ袋体26が乗員14の膝部24を拘束するまでの間に、下部膨張部38Aとインストルメントパネル34の上部34Uとにより前側から支持される状態となる。
このようにして、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、下部膨張部38Aとインストルメントパネル34の上部34Uとにより前側から支持されるので、膝部24から慣性力を受けたときに車両前方に倒れこむことがない。このため、ニーエアバッグ袋体26から膝部24への反力を適切に生じさせることができ、該ニーエアバッグ袋体26により該膝部24をより確実に拘束することができる。
下部膨張部38Aが膨張した後も、インフレータ40から供給されるガスは、ベントホール54Aを通じて矢印B方向に流れて行くので、図6に示されるように、エアバッグ袋体38は乗員14の上半身の前方に完全に膨張した状態となる。膜状体54のタック部54Bを縫い付けているティアシーム56は、例えば下部膨張部38Aが完全に膨張したとき、又はエアバッグ袋体38の膨張がほぼ完了したときの内圧により破断するので、これにより膜状体54が本来の面積にまで拡張し、エアバッグ袋体38も本来の容量まで膨張することができる。膨張したエアバッグ袋体38により、乗員14の上半身の慣性力をより確実に吸収することができる。
このように、車両用乗員保護装置20では、第1実施形態と同様に、例えば段差部34Aのように、インストルメントパネル34の形状にニーエアバッグ袋体26の形状に沿わない部分があっても、その部分をエアバッグ袋体38により補填することができるので、インストルメントパネル34の形状に依存することなく、乗員の膝部24を拘束するのに適した位置へニーエアバッグ袋体26を膨張させることができ、該ニーエアバッグ袋体26が乗員の膝部24を拘束する際の該膝部24への反力を適切に生じさせ、ニーエアバッグ袋体26による乗員14の膝部24に対する拘束性を高めることができる。またこれによって、乗員14の上半身の慣性力をエアバッグ袋体38により適切に吸収することができる。
[第3実施形態]
図7において、第3実施形態に係る車両用乗員保護装置30は、エアバッグ装置62の構成が第1実施形態及び第2実施形態と異なり、エアバッグ袋体38が可変容量式となっている。即ち、図8に示されるように、エアバッグ袋体38には、膨張時に下部膨張部38Aが構成される第1膨張部38Bと、膨張時に乗員14の上半身に対応する第2膨張部38Cとを有しており、例えば第1膨張部38Bにはインフレータ64が配設され、第2膨張部38Cにはインフレータ66が配設されている。インフレータ64,66は、車室前後方向に並列して配設され、インフレータ64が車室後方に配設されている。
下部膨張部38Aを有する第1膨張部38Bは、第2膨張部38Cよりも早期に膨張させるために、比較的小容量とされている。また、第2膨張部38Cは、乗員14の上半身に対応するために、比較的大容量とされている。
図8に示されるように、第1膨張部38Bと第2膨張部38Cとを隔てる隔壁部38Dは、エアバッグ袋体38の膨張形状を制限しており、該隔壁部38Dによりニーエアバッグ袋体26とのエアバッグ袋体38との干渉が防止されるようになっている。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態に係る車両用乗員保護装置30は上記のように構成されており、以下その作用について説明する。車両用乗員保護装置30では、エアバッグ袋体38が可変容量とされているので、主としてその作用について説明する。図7に示される通常使用状態において、車両16が前面衝突すると、ニーエアバッグ装置18及びエアバッグ装置62が例えば同時に作動し、図8に示されるように、ニーエアバッグ装置18においては、インフレータ32からガスの供給を受けたニーエアバッグ袋体26がカバー36を押し開いて車室後方側へ膨出し、更にインストルメントパネル34の下部34Dに沿って下方から上方へ膨張展開する。第1実施形態と同様に、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、乗員14の膝部24までをより確実に拘束すべく、インストルメントパネル34の段差部34Aを越えて該膝部24よりも高い位置まで膨張展開する。
一方、ニーエアバッグ装置18と同時に作動したエアバッグ装置62においては、インフレータ64,66が例えば同時に作動し、該インフレータ64,66からガスの供給を受けたエアバッグ袋体38の第1膨張部38B及び第2膨張部38Cがカバー46を押し開いて車室後方へ膨張し始める。エアバッグ袋体38の膨張形状は、隔壁部38Dにより制限されているので、エアバッグ袋体38とニーエアバッグ袋体26との干渉が抑制されると共に、エアバッグ袋体38の第1膨張部38Bの下部に、下側に突出した下部膨張部38Aが形成される。
第1膨張部38Bは第2膨張部38Cよりも小容量に構成されているので、該第1膨張部38Bにおける下部膨張部38Aはより迅速に膨張することが可能である。即ち、下部膨張部38Aは、インストルメントパネル34の段差部34Aに対応して、該インストルメントパネル34の上部34Uとニーエアバッグ袋体26の上部26Aとの間の間隙70を補填するようにより迅速に膨張するので、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、少なくともニーエアバッグ袋体26が乗員14の膝部24を拘束するまでの間に、下部膨張部38Aとインストルメントパネル34の上部34Uとにより前側から支持される状態となる。
このようにして、ニーエアバッグ袋体26の上部26Aは、下部膨張部38Aとインストルメントパネル34の上部34Uとにより前側から支持されるので、膝部24から慣性力を受けたときに車両前方に倒れこむことがない。このため、ニーエアバッグ袋体26から膝部24への反力を適切に生じさせることができ、該ニーエアバッグ袋体26により該膝部24をより確実に拘束することができる。
下部膨張部38A、即ち第1膨張部38Bが膨張した後も、大容量の第2膨張部38Cはインフレータ66からガスを供給されて膨張を続け、図9に示されるように、乗員14の上半身に対応して、該上半身の前方に完全に膨張した状態となる。このようにして膨張した第1膨張部38B及び第2膨張部38Cからなるエアバッグ袋体38により、乗員14の上半身の慣性力をより確実に吸収することができる。
このように、車両用乗員保護装置30では、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、例えば段差部34Aのように、インストルメントパネル34の形状にニーエアバッグ袋体26の形状に沿わない部分があっても、その部分をエアバッグ袋体38により補填することができるので、インストルメントパネル34の形状に依存することなく、乗員の膝部24を拘束するのに適した位置へニーエアバッグ袋体26を膨張させることができ、該ニーエアバッグ袋体26が乗員の膝部24を拘束する際の該膝部24への反力を適切に生じさせ、ニーエアバッグ袋体26による乗員14の膝部24に対する拘束性を高めることができる。またこれによって、乗員14の上半身の慣性力をエアバッグ袋体38により適切に吸収することができる。
なお、上記各実施形態において説明及び図示を省略したが、車両用乗員保護装置10,20,30には、図示しないシートベルト装置を組み合わせて使用することが望ましい。
また、上記各実施形態においては、エアバッグ袋体38に下部膨張部38Aを形成するために、エアバッグ袋体38内にストラップ48や膜状体54を用いたり、エアバッグ袋体38を可変容量式としたりといった手段を用いたが、下部膨張部38Aを形成するための手段はこれらに限られるものではなく、他にも種々の手段を用いることが可能である。
図1から図3は、第1実施形態に係り、図1は車両用シートに着座した乗員と、インストルメントパネル内に設けられた通常使用時における車両用乗員保護装置を示す部分断面図である。 車両の前面衝突により、ニーエアバッグ装置及びエアバッグ装置が作動し、ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部に対応する高さまで膨張展開すると共に、エアバッグ袋体の下部膨張部が、インストルメントパネルの段差部に対応して、ニーエアバッグ袋体の上部とインストルメントパネルの上部との間の間隙を補填するように膨張した状態を示す部分断面図である。 図2の状態に続いて、エアバッグ袋体が完全に膨張し、乗員の膝部は下部膨張部とインストルメントパネルの上部とにより前側から支持されたニーエアバッグ袋体により拘束され、乗員の上半身はエアバッグ袋体に受け止められて、該上半身の慣性力が該エアバッグ袋体により吸収される状態を示す部分断面図である。 図4から図6は、第2実施形態に係り、図4は車両用シートに着座した乗員と、インストルメントパネル内に設けられた通常使用時における車両用乗員保護装置を示す部分断面部分断面図である。 車両の前面衝突により、ニーエアバッグ装置及びエアバッグ装置が作動し、ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部に対応する高さまで膨張展開すると共に、膜状体によりエアバッグ袋体の膨張形状及びガス流路が制限されて下部膨張部が形成され、該下部膨張部がインストルメントパネルの段差部に対応して、ニーエアバッグ袋体の上部とインストルメントパネルの上部との間の間隙を補填するように膨張した状態を示す部分断面図である。 図5の状態に続いて、ティアシームが破断することで膜状体が本来の面積に拡張し、これによりエアバッグ袋体が本来の容量まで完全に膨張し、乗員の膝部は下部膨張部とインストルメントパネルの上部とにより前側から支持されたニーエアバッグ袋体により拘束され、乗員の上半身はエアバッグ袋体に受け止められて、該上半身の慣性力が該エアバッグ袋体により吸収される状態を示す部分断面図である。 図7から図9は、第3実施形態に係り、図7は車両用シートに着座した乗員と、インストルメントパネル内に設けられた通常使用時における車両用乗員保護装置を示す部分断面部分断面図である。 車両の前面衝突により、ニーエアバッグ装置及びエアバッグ装置が作動し、ニーエアバッグ袋体が乗員の膝部に対応する高さまで膨張展開すると共に、エアバッグ袋体の第1膨張部が膨張することで下部膨張部が形成され、該下部膨張部がインストルメントパネルの段差部に対応して、ニーエアバッグ袋体の上部とインストルメントパネルの上部との間の間隙を補填するように膨張した状態を示す部分断面図である。 図8の状態に続いて、エアバッグ袋体の第2膨張部が完全に膨張し、乗員の膝部は下部膨張部とインストルメントパネルの上部とにより前側から支持されたニーエアバッグ袋体により拘束され、乗員の上半身はエアバッグ袋体に受け止められて、該上半身の慣性力が該エアバッグ袋体により吸収される状態を示す部分断面図である。
符号の説明
10 車両用乗員保護装置
12 車両用シート
14 乗員
18 ニーエアバッグ装置
20 車両用乗員保護装置
22 エアバッグ装置
24 膝部
26 ニーエアバッグ袋体
30 車両用乗員保護装置
34 インストルメントパネル
34A 段差部
38 エアバッグ袋体
40 インフレータ
52 エアバッグ装置
54 膜状体
62 エアバッグ装置
70 間隙

Claims (3)

  1. 車両用シートに着座した乗員の膝部を拘束するように下方から上方へ膨張展開するニーエアバッグ袋体を有するニーエアバッグ装置と、
    前記乗員の上半身の前方に膨張すると共に、前記ニーエアバッグ袋体が膨張して前記膝部を拘束する際に該ニーエアバッグ袋体を前方側から支持するように膨張するエアバッグ袋体を有するエアバッグ装置と、
    を有することを特徴とする車両用乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグ袋体は、膨張状態の前記ニーエアバッグ袋体と車両前後方向に離間する前記インストルメントパネルの段差部に対応し、該段差部により構成される間隙を補填するように膨張することを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記エアバッグ袋体は、少なくとも前記ニーエアバッグ袋体が前記膝部を拘束するまでの間に前記段差部に対応して膨張することを特徴とする請求項2に記載の車両用乗員保護装置。
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