JP2007159950A - 美容施術方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来では得られなかった優れた美容効果を得ることができ、しかも安全且つ簡単に施術を行なうこと。
【解決手段】皮膚に超音波を適用して角質の除去を行う第1のステップと、可視光線または赤外線を皮膚に照射することにより皮膚を活性化する第2のステップと、ビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる第3のステップと、を有する。第1のステップにおいて、超音波による毛穴洗浄を角質の除去と同時に行い、また、超音波で振動する金属製の振動板を皮膚に接触させることによって皮膚に超音波を適用するとともに、前記振動板と皮膚との間に電圧を印加することによって皮膚に電流を流す。
【選択図】図1
【解決手段】皮膚に超音波を適用して角質の除去を行う第1のステップと、可視光線または赤外線を皮膚に照射することにより皮膚を活性化する第2のステップと、ビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる第3のステップと、を有する。第1のステップにおいて、超音波による毛穴洗浄を角質の除去と同時に行い、また、超音波で振動する金属製の振動板を皮膚に接触させることによって皮膚に超音波を適用するとともに、前記振動板と皮膚との間に電圧を印加することによって皮膚に電流を流す。
【選択図】図1
Description
本発明は、皮膚の美容施術方法に関し、例えば、皮膚の活性化を図り、尋常性ざ瘡(以下「ニキビ」という)での赤みをともなう炎症やニキビ完治後の色素沈着の緩和、紫外線を浴びた後に見られる一時的な色素沈着の改善または解消のために適用される。
従来より、顔面を中心とする皮膚の表面に現れる色素沈着を解消する方法が種々提案されている。例えば、美容外科や皮膚科などの医療分野において専門医によって行われていた外科的手術やレーザー照射を適用することにより、色素沈着を解消する方法が一般に行われている。
また、いわゆる思春期以降に発生し易いニキビや加齢にともなって発生し易い皮膚の色素沈着については、皮膚科などでの処置による医薬品の塗布および内服薬の服用、または市販医薬品の塗布によって、色素沈着を解消する方法がある。
一方、エステティックを中心とする美容分野では、いわゆる美白作用のある成分を配合した化粧品や有効成分を用いた医薬部外品を塗布する方法、強い酸を用いた化粧品類を使用する化学的な角質除去法(ケミカルピーリング)や、天然植物や鉱物または化学合成品の粒子を用いたスクラブ剤を使用する物理的な角質除去法によって、色素沈着を解消することが行われている(特許文献1、2)。
特開2004−277347
特開2004−250372
しかし、外科的手術やレーザー照射を適用した場合には、施術後の傷跡や火傷などをともなうことが懸念され、完治までの期間が長期化するという懸念もある。
また、医薬品の塗布および内服薬の服用による場合には、医薬品または内服薬の長期使用によって使用後にまでおよぶ副作用による弊害が生じる可能性が懸念される。
また、美容分野で行われている従来の美容施術方法は、それらは一般的であるが、必ずしも十分な効果が得られておらず、また、美容施術であるために使用可能な被験者の判別や施術者の技術習得が困難な点が問題としてあげられる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、従来では得られなかった優れた美容効果を得ることができ、しかも安全且つ簡単に施術を行なうことのできる美容施術方法を提供することを目的とする。
本発明に係る方法は、皮膚に超音波を適用して角質の除去を行う第1のステップと、可視光線または赤外線を皮膚に照射することにより皮膚を活性化する第2のステップと、ビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる第3のステップと、を有する。
なお、第1〜3の各ステップの施術方法それ自体は従来より公知である。本発明は、従来では単独で行われていたそれら公知の施術方法を特定の順序にしたがって旨く組み合わせることによってより優れた美容効果を得るものである。
好ましくは、前記第1のステップにおいて、超音波による毛穴洗浄を角質の除去と同時に行う。また、前記第1のステップにおいて、超音波で振動する金属製の振動板を皮膚に接触させることによって皮膚に超音波を適用するとともに、前記振動板と皮膚との間に電圧を印加することによって皮膚に電流を流す。
また、前記第3のステップにおいて、イオン導入と超音波導入とを併用してビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる。また、前記第3のステップにおいて、超音波で振動する金属製の振動板を皮膚に接触させることによってビタミンC誘導体の超音波導入を行う。
本発明によると、従来では得られなかった優れた美容効果を得ることができ、しかも安全且つ簡単に施術を行なうことができる。
図1は本発明に係る実施形態の美容施術方法を示す図、図2は第1のステップにおける超音波美容器の使用状態を示す図、図3は第3のステップにおける超音波美容器の使用状態を示す図、図4は本発明係る実施形態の美容施術方法を示すフローチャートである。
図1において、本実施形態の美容施術方法では、皮膚に超音波を適用して角質の除去を行う第1のステップ〔図1(A)、図4のステップ#1〕、可視光線または赤外線を皮膚に照射することにより皮膚を活性化する第2のステップ〔図1(B)、図4のステップ#2〕、ビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる第3のステップ〔図1(C)、図4のステップ#3〕を有する。第1のステップから第3のステップまでこの順に行う。
また、第1のステップにおいては、超音波美容器11を用い、超音波で振動する金属製の振動板21を皮膚HFに接触させることによって、皮膚HFに超音波を適用するとともに、振動板21と皮膚HFとの間に電圧を印加することによって皮膚HFに電流を流す。また、超音波による毛穴洗浄を角質の除去と同時に行う。なお、振動板21は、例えば、板状またはへら状であって、先端部が数度ないし数十度折れ曲がっている。その折れ曲がり部分は滑らかになっている。先端縁は直線状または緩い曲線状で、端部はアール状に仕上げられている。
また、第3のステップにおいても、超音波美容器11を用い、振動板21を皮膚HFに接触させることによってビタミンC誘導体の超音波導入を行う。また、イオン導入と超音波導入とを併用することにより、ビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる。
以下においてさらに詳しく説明する。
第1のステップにおいては、老化角質の除去および毛穴の洗浄を行う。
通常、ニキビ悪化の主な原因は、皮脂分泌の過剰や老化角質の蓄積によって繁殖した細菌による炎症や毛孔が塞がれ、皮脂代謝が異常をきたすためにおこる炎症があることである。したがって、皮脂腺の排出口である毛孔の汚れや余分な老化角質の除去を行なうことが重要である。
大量の紫外線照射や何らかの皮膚代謝不全による色素沈着に対しては、蓄積された角質での色素細胞(以下「メラニン」という)の排出を促すため、老化角質の自然代謝を促進することが必要であり、この点においても、余分な皮脂、汚れの洗浄と老化角質の除去とが重要である。
また、第1のステップにおいて日常生活による汚れや余分な皮脂および老化角質を除去することにより、次の第2のステップにおける光線照射の効果を高めることができる。
第1のステップにおける施術手順としては、まず、ヒトの顔面にガス圧または手動による吸引を使用したスプレーを用いて水を塗布し、充分に肌(皮膚)の表面に水分を与えておく。ここでの水として、例えば、精製水またはミネラルウォーターなどを用いる。これによって、皮膚角質に柔軟性が持たらされ、角質除去が容易となる。
その後、超音波美容器11を用い、直流電流による洗顔法(エレクトロクレンジング)と超音波振動とによって、通常の洗顔法では取り除きづらい毛包毛孔中の過剰な皮脂や残滓となったメイク料の汚れを洗浄し、肌に過剰な負担をかけずに老化角質を除去することによって肌の代謝機能を活発化する。
すなわち、図2に示されるように、皮膚HFの表面に超音波美容器11の振動板21を接触させ、軽く押さえた状態で、超音波美容器11を図の矢印M1方向へ移動させる。このとき、振動板21と皮膚HFとの間に、電源12による電圧を印加し、皮膚HFに電流を流す。つまり、振動板21が一方の電極となり、皮膚HFに接触した他方の電極板13との間に電圧が印加される。電極板13は、顔の皮膚HFまたは首の皮膚HFに接触させてもよいし、または腕や手などの皮膚HFに接触させてもよい。なお、振動板21の先端は皮膚HFの側へ数度〜数十度折り曲げられており、老化角質を効果的に除去することができる。
これにより、毛穴の汚れが超音波振動によって乳化され、効果的に取り除かれる。毛穴の中には、超音波振動によりミスト化された水がたたき込まれる。また、老化した角質が無理なく取り除かれる。
電源12は、直流電圧または交流電圧を出力する。振動板21をマイナス側にし電極板13をプラス側とした場合には、皮膚HFから振動板21に向かって電流が流れ、振動板21の接触する皮膚面上に水を介して解離作用が働く。また、振動板11をプラス側にし電極板13をマイナス側とすることも可能である。また、交流電圧を用いた場合には、振動板21と電極板13との間に交互にプラスマイナスが印加される。交流電圧として、直流成分が乗った脈流電圧を加えることも可能である。この場合に、皮膚HFの表面から下部組織の色々なバリヤーや細胞間結合水分を通じて加電することとなり、皮下組織への通電による水分の電離作用が生じる。また、これらの電圧をパルス状にして印加することも可能である。なお、超音波美容器11などや皮膚HFへの電圧の印加に関しては特許第3547456号を参照することができる。
なお、第1のステップにおける施術時間は、首から顔全体にかけて約10分間が標準である。しかし、被験者個々の肌の状態によっては、数分〜十数分または二十数分程度としてもよい。この施術を行った後、施術効果によって肌の表面に浮き上がった汚れを、水に浸したコットンで拭き取って取り除く。
第2のステップにおいては、可視光線および赤外線の照射を行う。
通常、日光などで得られる可視光線でしか得られなかった皮膚HFへの活性作用や沈静作用と、赤外線が持つ温熱作用などによる血行促進および肌の代謝促進とを、美容機器14を用いた光線の照射によって図ることができる。
すなわち、ニキビや色素沈着に対しては、その肌の代謝促進により角化作用(ターンオーバー)の正常化を促していき、改善を図る。また、第2のステップでの肌の代謝促進によって、次の第3のステップで行なうビタミンC誘導体の皮膚浸透性と効果性をより高めることができる。
また、この美容機器14で得られる光線は、皮膚HFを酸化させるといわれる活性酸素の発生やメラニン色素の増加の原因となる紫外線が取り除かれたものである。
第2のステップにおける手順としては、第1のステップによって清浄化された顔面に、美容機器14を用いて、可視光線と赤外線とを照射する。なお、光線の照射前や照射中には、第1のステップで使用したスプレー式のミネラルウォーターを塗布し、光線の照射によって起こり得る水分蒸散による皮膚HFの乾燥を防ぐ。
美容機器14による照射位置としては、顔の全体に光線が照射されるように美容機器14の位置を移動させながら行う。第2のステップにおける施術時間は、顔面の全体で約10分間の照射が標準である。
第3のステップにおいては、ビタミンC誘導体の導入を行う。
ビタミンCとその誘導体は、活性酸素の除去作用、メラニン色素の沈着防止や生成阻害作用を持つことが知られており、美容方法では化粧品や医薬部外品において広く使用されている。ただし、ビタミンCとその誘導体は、空気酸化による変質が早く、本来その成分が持っている機能を十分に作用させることが困難であった。そのため、第3のステップにおいては、美容機器つまり超音波美容器11、電源12、および電極板13を用い、イオン導入と超音波導入とを併用することで、ビタミンCとその誘導体を皮膚HFのより深部へより早く浸透させる。
ビタミンC誘導体は、皮膚HFの内部の酵素の働きによってビタミンCに変化し、その効果を発揮することから、皮膚HFへの浸透性をより高めることが重要である。
第3のステップにおける手順としては、ビタミンC誘導体と精製水とを混ぜて調整した溶液に、コットン製または不織布などの顔型のマスク15を浸潰し、顔の適切な位置に載せる(図3を参照)。
ここでのビタミンC誘導体として、ビタミンC誘導体の中でも安定活性型のリン酸アスコルピルナトリウムまたはリン酸アスコルピルマグネシウムの原末を使用する。ビタミンC誘導体の水溶液の濃度は、2〜10%程度であり、1回の使用量は15〜20mL程度が望ましい。その後、第1のステップで使用した超音波美容器11を用い、マスクの上からイオン導入と超音波導入を同時に行なう。
また、上の水溶液は、スポイトを用いて首元に塗布し、顎下や首元(デコルテ)のトリートメントも行なう。
すなわち、図3に示されるように、皮膚HFの表面に超音波美容器11の振動板21を接触させ、超音波美容器11を図の矢印M2方向へ移動させる。このとき、振動板21と皮膚HFとの間に、電源12による電圧を印加して皮膚HFに電流を流す。
なお、振動板21の先端は、第1のステップの場合とは逆の方向に数度〜数十度折り曲げられており、これによって振動板21の先端は皮膚HFとほぼ平行となり、マスク15の上から皮膚HFをソフトに押さえることとなる。第3のステップでの振動板21は、第1のステップの振動板21を取り換えるか、または裏返して使用すればよい。
超音波美容器11による超音波の微細な振動と電源12による微弱電流とによって、ビタミンC誘導体の超音波導入とイオン導入とが行われ、ビタミンC誘導体(溶液)が皮膚HFの深部に浸透するとともに、肌へのマッサージ効果も得られるので、血流やリンパの流れが良くなり、肌の代謝機能を活発にすることができる。第3のステップにおける施術時間は、首から顔の全体にかけて約10分間が標準である。
上に述べた第1〜3のステップの各施術によって、それぞれ個々としての美容効果性があるが、これを第1のステップから第3のステップまで一連の施術を行うことにより、それぞれの効果性が一層高められる。
しかも、それらの効果が総合的に作用することにより、大きい美容効果を得ることができ、従来よりもよりよい美容効果が得られる。これによって、ニキビや肌におこる色素沈着を効果的に解消することが可能である。
すなわち、通常、従来からある美容施術方法をそれぞれ単独で行っても充分な効果は得られない。皮膚HFの改善をより効果的に行うには、それらの美容施術方法を相互的に行う必要がある。皮膚HFにニキビやシミが存在する場合に、その一因として、基本的には皮膚のターンオーバーが正常に行われないため皮膚表面上に残ることがあげられる。その主な原因としては、古い角質(老化角質)が皮膚表面に残り、適正な時期に自然剥離しないことと、皮膚内部での新しい細胞の亢進が適正に行われていないことが考えられる。新しい細胞の亢進のためには、皮膚表面上に行う物理的な角質除去と、可視光線および赤外線の照射による皮膚内部での皮膚ターンオーバーの促進を合わせて行うことでより相乗的な皮膚代謝の促進を行うことが重要である。また、皮膚上のニキビやシミの改善においては、薬剤(化粧品成分)の効果的な浸透が必須であり、そのためにも老化角質の除去と内的な新陳代謝の促進が必要とされる。その際に、通常の化粧品使用での塗布や閉塞的塗布(パック等)などの方法では皮膚浸透性に限界があるので、上に述べたような美容機器を用いてイオン導入や超音波導入を実施することで、より効果的に薬剤(化粧品成分)の浸透性を高め、従来にはない美容効果が得られるのである。
しかも、第1〜3のステップの各施術方法は安全且つ簡単であり、特別な熟練者でなくても容易に行なうことができる。
このように、本実施形態の美容施術方法によると、通常のビタミンC誘導体の導入によるニキビの緩和や美白効果に留まらず、超音波美容器11および電源12などの美容機器を併用することによって、皮膚HFの改善周期(ターンオーバー)を正常化することによる肌本来の持つ改善作用や保湿作用などの機能性を高めることができる。
11 超音波美容器
12 電源
13 電極板
21 振動板
HF 皮膚
12 電源
13 電極板
21 振動板
HF 皮膚
Claims (5)
- 皮膚に超音波を適用して角質の除去を行う第1のステップと、
可視光線または赤外線を皮膚に照射することにより皮膚を活性化する第2のステップと、
ビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる第3のステップと、
を有することを特徴とする美容施術方法。 - 前記第1のステップにおいて、超音波による毛穴洗浄を角質の除去と同時に行う、
請求項1記載の美容施術方法。 - 前記第1のステップにおいて、超音波で振動する金属製の振動板を皮膚に接触させることによって皮膚に超音波を適用するとともに、前記振動板と皮膚との間に電圧を印加することによって皮膚に電流を流す、
請求項1または2記載の美容施術方法。 - 前記第3のステップにおいて、イオン導入と超音波導入とを併用してビタミンC誘導体を皮膚の深部へ浸透させる、
請求項1ないし3のいずれかに記載の美容施術方法。 - 前記第3のステップにおいて、超音波で振動する金属製の振動板を皮膚に接触させることによってビタミンC誘導体の超音波導入を行う、
請求項4記載の美容施術方法。
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