JP2007157425A - 燃料電池用膜電極接合体及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の出力性能を向上すること。
【解決手段】高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、それぞれカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒及び高分子電解質を含み、前記カソード電極の燃料供給側の高分子電解質及び前記高分子電解質膜のカソード側少なくとも一方がフッ素を含有する電解質であって、前記アノード電極の高分子電解質が炭化水素系電解質であることを特徴とする膜電極接合体。
【選択図】図1

Description

本発明は、膜電極接合体、これを利用した燃料電池、燃料電池電源システム及びそれを搭載した電子機器に関する。
水素を燃料とする高分子形燃料電池やメタノール、ジメチルエーテルやエチレングリコール等の液体を燃料とする高分子形燃料電池は、高出力密度、低温作動、環境調和性が高いという特長を持つ。そのため、自動車用電源、分散型コジェネレーション電源やモバイル用電源の実用化に向けた開発が推進されている。
高分子形燃料電池は、水素やメタノール等の燃料と空気などの酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることで電気と熱とを同時に発生させるものである。水素やメタノールを燃料として作動する高分子形燃料電池のコスト、効率、耐久性を大きく支配するものとして発電の心臓部である膜電極接合体が挙げられる。その膜電極接合体の構造を図1に示す。膜電極接合体は、高分子電解質膜1の片面に白金ルテニウム合金等の触媒を担持させたカーボン粉末と高分子電解質とからなるアノード電極2が、前記高分子電解質膜1のアノード電極2と反対側の面に白金等の触媒を担持させたカーボン粉末と高分子電解質とからなるカソード電極3が設けられている。更に、アノード電極2の外側に燃料の透過性と電子伝導性を併せ持つアノード拡散層4が、カソード電極3の外側に酸化性ガスの通気性と電子伝導性を併せ持つカソード拡散層5が設けられている。
前記高分子電解質膜1としては、ポリパーフルオロスルホン酸等に代表されるフッ素系電解質膜やスルホン酸基やアルキレンスルホン酸基を導入したエンジニアリングプラスチックスに代表される炭化水素系電解質膜が用いられている。前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜が燃料のクロスオーバーが少ない利点があるため、注目されている。
前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用いる場合、前記高分子電解質膜1と触媒を担持させたカーボン粉末、或いは触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質バインダとして一般にアノード電極2、カソード電極3の両者ともフッ素系電解質が使われている(特許文献1)。
特開2002−110174号公報
前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用い、前記高分子電解質膜1と触媒を担持させたカーボン粉末、或いは触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質としてアノード電極2、カソード電極3の両者ともフッ素系電解質を用いて膜電極接合体を燃料電池に組み込み、稼動させると、短時間の内に燃料電池の出力が低下するという問題点が生じた。
同様に、前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用い、前記高分子電解質膜1と触媒を担持させたカーボン粉末、或いは触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質としてアノード電極2、カソード電極3の両者とも炭化水素系電解質を用いて膜電極接合体を燃料電池に組み込み、稼動させると、短時間の内に燃料電池の出力が低下するという問題点があった。
本発明の課題は、高分子電解質を用いた膜電極接合体の劣化を防止して、長時間にわたる燃料電池の出力低下を防止することである。
本発明は、高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、それぞれカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒及び高分子電解質バインダを含み、前記カソード電極の高分子電解質バインダ及びカソード側電解質膜の少なくとも一方がフッ素系電解質を含み、前記アノード電極の高分子電解質バインダ及びアノード側高分子電解質膜の少なくとも一方が炭化水素系電解質を含む膜電極接合体、それを用いた燃料電池、その燃料電池を用いた電子機器を低給するものである。
本発明によれば、膜電極接合体の劣化を防止し、燃料電池による発電を安定して長時間行うことができる。
本発明の特に重要な実施形態を例示すれば、以下のとおりである。その1つは、高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、少なくともカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒と高分子電解質バインダを含み、前記カソード電極の高分子電解質バインダがフッ素系電解質であり、前記アノード電極の高分子電解質バインダが炭化水素系電解質であることを特徴とする膜電極接合体であり、他の1つは、高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、少なくともカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒と高分子電解質バインダを含み、前記電解質膜のカソード電極側がフッ素系電解質膜であり、前記電解質膜のアノード電極側が炭化水素系電解質膜であることを特徴とする膜電極接合体である。
本発明者は、燃料電池の出力が低下する原因を詳細に検討し、本発明に至った。
前記高分子電解質膜1としてフッ素系電解質膜を用い、前記高分子電解質膜1と触媒を担持させたカーボン粉末、或いは触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質バインダとしてアノード電極2、カソード電極3の両者ともフッ素系電解質を用いて膜電極接合体を作製し、それを燃料電池に組み込み、水素を燃料とし、長時間発電した場合の発電出力低下の主な原因として、以下の要因が考えられる。
1.酸素が、電解質膜をクロスリークしアノード電極(触媒)に達し、そこで直接燃焼する。その際に副生する過酸化水素が膜内に存在するFe2+イオンなどの過酸化水素分解触媒の作用で、ヒドロキシラジカルが生成し、これがアノード側の電解質膜を攻撃し、分解させる。
2.カソード電極(触媒)上で酸素が過酸化水素となり、これが電解質膜中に拡散して膜内に存在するFe2+イオンなどの過酸化水素分解触媒の作用によりヒドロキシラジカルが生成する。このヒドロキシラジカルがカソード側の電解質膜を攻撃し、分解させる。
3.カソード触媒の溶解、析出、凝集により触媒粒子が成長し、カソード触媒の反応面積が減少する。
4.アノード触媒中のRu等の溶解が生じ、合金組成が変化すると共に触媒粒子が成長し、アノード触媒の反応面積が減少する。
5.カソード拡散層の撥水性が低下する。
一方、前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用い、前記高分子電解質膜1と触媒を担持させたカーボン粉末、或いは触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質バインダとしてアノード電極2、カソード電極3の両者ともフッ素系電解質を用いて膜電極接合体を作製し、それを燃料電池に組み込み、稼動させた場合の出力低下を詳細に検討すると、高分子電解質膜1とアノード電極2、高分子電解質膜1とカソード電極3との間に剥離が生じ、抵抗が大きくなることが出力低下の主因であることが分かった。
また、前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用い、前記高分子電解質膜1と触媒を担持させたカーボン粉末、或いは触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質バインダとしてアノード電極2、カソード電極3の両者とも炭化水素系電解質を用いて膜電極接合体を作製し、それを燃料電池に組み込み、稼動させた場合の出力低下を詳細に検討すると、カソード電極2中の炭化水素系電解質が劣化し、カソード電極構造が変わったことが出力低下の主因であることが分かった。
更に検討を続けると、前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用いた場合、前記高分子電解質膜1とアノード触媒を担持させたカーボン粉末、或いはアノード触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質として炭化水素系高分子を用いると前記高分子電解質膜1と同系統であるため接着力が強くなり、前記高分子電解質膜1とアノード電極との剥離が避けられることが分かった。また、前記高分子電解質膜1とカソード触媒を担持させたカーボン粉末、或いはカソード触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いると、カソード電極中の電解質は劣化せず、電極構造も安定であることが分かった。
即ち、前記高分子電解質膜1として炭化水素系電解質膜を用いた場合、アノード電極の高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質を、カソード電極の高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いれば前記問題点を解決できることが分かった。
また、膜電極接合体の高分子電解質膜としてアノード側に炭化水素系電解質膜を、カソード側にフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜が、アノード側にフッ素系電解質膜を、カソード側に単価水素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜よりも耐久性が優れ、燃料電池による発電を安定して行うことができることが分かった。
また、膜電極接合体の高分子電解質膜としてアノード側に炭化水素系電解質膜を、カソード側にフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜を用い、アノード電極の高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質を、カソード電極の高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いることにより、更に、燃料電池による発電を安定して行うことができることが分かった。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に用いられる高分子電解質膜としては、炭化水素系電解質膜であれば特に制限はない。そのような電解質膜としては例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンポリマー、スルホン化ポリスルフィッド、スルホン化ポリフェニレン等のスルホン化エンジニアプラスチック系電解質膜、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィッド、スルホアルキル化ポリフェニレン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン等のスルホアルキル化エンジニアプラスチック系電解質膜、スルホアルキルエーテル化ポリフェニレン等の炭化水素系電解質膜等が挙げられる。
このうち、燃料クロスオーバー、イオン伝導度、膨潤性等の観点からスルホアルキル化炭化水素系電解質膜、スルホアルキルエーテル化炭化水素系電解質膜が好ましい。タングステン酸化物水和物、ジルコニウム酸化物水和物、スズ酸化物水和物、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、タングストリン酸、モリブデン酸などの水素イオン導電性無機物を耐熱性樹脂にミクロ分散した複合電解質膜等を用いることによってより高温域まで運転が可能なできる燃料電池とすることもできる。
上記した水和型の酸性電解質膜は一般に乾燥時と湿潤時とでは膨潤によって膜の変形が発生し、十分にイオン導電性の高い膜では機械強度が十分でない場合が生じる。このような場合には、機械強度、耐久性、耐熱性に優れた不織布或いは織布状の繊維を芯材として用いたり、電解質膜製造時にこれらの繊維をフィラーとして添加、補強したり、細孔が貫通した高分子膜を芯材として用いたりすることは電池性能の信頼性を高める上で有効な方法である。
又、電解質膜の燃料透過性を低減するためにポリベンズイミダゾール類に硫酸、リン酸、スルホン酸類やホスホン酸類をドープした膜を使用することもできる。また、本発明に用いられる高分子電解質膜を製造する際に、通常の高分子に使用される可塑剤、酸化防止剤、過酸化水素分解剤、金属捕捉材、界面活性剤、安定剤、離型剤等の添加剤を本発明の目的に反しない範囲内で使用できる。
かかる高分子電解質膜のスルホン酸当量としては0.5〜2.0ミリ当量/g乾燥樹脂、更には0.8〜1.5ミリ当量/g乾燥樹脂の範囲が好ましい。スルホン酸当量がこの範囲より低い場合には膜のイオン伝導抵抗が大きくなり、一方、高い場合にはメタノール水溶液等の燃料水溶液に溶解しやすくなり好ましくない。該高分子電解質膜の厚みは特に制限はないが10〜300μmが好ましい。特に15〜200μmが好ましい。実用に耐える膜の強度を得るには10μmより厚い方が好ましく、膜抵抗の低減つまり発電性能向上のためには200μmより薄い方が好ましい。溶液キャスト法の場合、膜厚は溶液濃度あるいは基板上への塗布厚により制御できる。溶融状態より製膜する場合、膜厚は溶融プレス法あるいは溶融押し出し法等で得た所定厚さのフィルムを所定の倍率に延伸することで膜厚を制御できる。
前記高分子電解質膜とアノード触媒を担持させたカーボン粉末、或いはアノード触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導する炭化水素系高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質であれば特に制限はない。そのような高分子電解質として、例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンポリマー、スルホン化ポリスルフィッド、スルホン化ポリフェニレン等のスルホン化エンジニアプラスチック系電解質、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィッド、スルホアルキル化ポリフェニレン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン等のスルホアルキル化エンジニアプラスチック系電解質、スルホアルキルエーテル化ポリフェニレン等の炭化水素系電解質等が挙げられる。
このうち、耐酸化性の良好な高分子電解質であることが好ましい。かかる高分子電解質膜のスルホン酸当量としては0.5〜2.5ミリ当量/g乾燥樹脂、更には0.8〜1.8ミリ当量/g乾燥樹脂の範囲が好ましい。かかる高分子電解質のスルホン酸当量は高分子電解質膜の当量より大きいことがイオン伝導性の観点から好ましい。通常の高分子に使用される可塑剤、酸化防止剤、過酸化水素分解剤、金属捕捉材、界面活性剤、安定剤、離型剤等の添加剤を本発明の目的に反しない範囲内で使用できる。
前記高分子電解質膜1とカソード触媒を担持させたカーボン粉末、或いはカソード触媒を担持させたカーボン粉末同士を接着させ、プロトンを伝導するフッ素系高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質であれば特に制限はない。そのようなフッ素系電解質としてポリパーフルオロスルホン酸等が用いられる。その代表的なものとしてNafion(登録商標:米国Dupont社製)、Aciplex(登録商標:旭化成工業株式会社製)、Flemion(登録商標:旭硝子株式会社製)がある。かかる電解質のスルホン酸当量は高分子電解質膜の当量より大きいことがイオン伝導性の観点から好ましい。
アノード触媒やカソード触媒として燃料の酸化反応および酸素の還元反応を促進する金属であればいずれのものでもよく、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マンガン、バナジウム、チタンあるいはそれらの合金が挙げられる。このような触媒の中で、特に白金が多くの場合用いられる。触媒となる金属の粒径は、通常は2〜30nmである。これらの触媒はカーボン等の担体に付着させた方が触媒の使用量が少なくコスト的に有利である。触媒の担持量は電極が成形された状態で0.01〜20mg/cmが好ましい。
膜電極接合体に使用される電極は、触媒金属の微粒子を担持した導電材により構成されるものであり、必要に応じて撥水剤や結着剤が含まれていてもよい。また、触媒を担持していない導電材と必要に応じて含まれる撥水剤や結着剤とからなる層を、触媒層の外側に形成してもよい。触媒金属を担持させる導電材としては、電子導伝性物質であればいずれのものでも良く、例えば各種金属や炭素材料などが挙げられる。炭素材料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラックや、カーボンナノチューブ等の繊維状炭素あるいは活性炭、黒鉛等を用いることができ、これらは単独あるいは混合して使用することができる。
撥水剤として例えばフッ素化カーボン等が使用される。バインダとしては電解質膜と同系統の炭化水素電解質の溶液を用いることが接着性の観点から好ましいが、他の各種樹脂を用いても差し支えない。また、撥水性を有する含フッ素樹脂、例えばポリテトラフロロエチレン、テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、およびテトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体を加えてもよい。
燃料電池として用いる際の高分子電解質膜と電極を接合する方法についても特に制限はなく、公知の方法を適用することが可能である。膜電極接合体の製作方法として、例えば、導電材、例えば、カーボンに担持させたPt触媒粉とポリテトラフロロエチレン懸濁液とを混ぜ、カーボンペーパーに塗布、熱処理して触媒層を形成する。
次いで、バインダとして高分子電解質膜と同一の高分子電解質溶液或いはフッ素系電解質を触媒層に塗布し、高分子電解質膜とホットプレスで一体化する方法がある。この他、高分子電解質と同一の高分子電解質溶液を予めPt触媒粉にコーテイングする方法、触媒ペーストを印刷法、スプレー法、インクジェット法で高分子電解質膜の方に塗布する方法、高分子電解質膜に電極を無電解鍍金する方法、高分子電解質膜に白金族の金属錯イオンを吸着させた後、還元する方法等がある。このうち、触媒ペーストをインクジェット法で高分子電解質膜に塗布する方法が触媒のロスが少なく優れている。
直接型メタノール燃料電池(DMFC)は、以上のように形成された膜電極接合体の外側に燃料流路と酸化剤流路を形成する溝付きの集電体としての燃料配流板と酸化剤配流板を配したものを単セルとし、このような単セルを複数個、冷却板等を介して積層することにより構成される。単セルを接続するのに積層する以外に平面で接続する方法がある。単セルを接続する方法はそのどちらでも特に制限は無い。
燃料電池は、高い温度で作動させる方が、電極の触媒活性が上がり電極過電圧が減少するため望ましいが、特に作動温度には制限は無い。液体燃料を気化させて高温で作動させることも可能である。
アノ−ド、電解質膜及びカソ−ドから構成される複数の単電池を作製し、それを平面に配列し、各単電池を導電性のインターコネクタで直列に接続することで高電圧化をはかり、燃料や酸化剤を強制供給する補機を用いることなく、又、燃料電池を強制冷却するための補機を用いることなく運転することができる。燃料には体積エネルギー密度の高いメタノール水溶液を液体燃料として用いることによって長い時間発電を継続できる小型電源を実現することができる。この小型電源を例えば携帯電話機、ブックタイプパーソナルコンピュータや携帯用ビデオカメラなどの電源として内蔵することによって駆動することができ、予め用意された燃料を逐次補給することによって長時間の連続使用が可能となる。
又、前記の場合よりも燃料補給の頻度を大幅に少なく使用する目的で、この小型電源を例えば二次電池搭載の携帯電話機、ブックタイプパーソナルコンピュータや携帯用ビデオカメラの充電器と結合してそれらの収納ケースの一部に装着することによってバッテリーチャージャーとして用いることは有効である。この場合、携帯用電子機器使用時には収納ケースより取り出して二次電池で駆動し、使用しない時にはケースに収納することによってケースに内蔵された小型燃料電池発電装置が充電器を介して結合されて二次電池を充電する。こうすることによって燃料タンクの容積を大きくでき、燃料補給の頻度は大幅に少なくすることができる。
以下実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はここに開示した実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)クロロメチル化ポリエーテルスルホンの合成
撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、30gのポリエーテルスルホン(PES)、テトラクロロエタン250mlを入れ、更にクロロメチルメチルエーテル40mlを加えた後、無水塩化錫(IV)1mlとテトラクロロエタン20mlの混合溶液を滴下し、80℃に過熱して90分間加熱撹拌した。
次いで、該反応溶液をメタノール1リットル中に落とし、ポリマーを析出させた。析出した沈殿をミキサーで粉砕してメタノールで洗浄し、クロロメチル化ポリエーテルスルホンを得た。核磁気共鳴スペクトルによるクロロメチル基の導入率{(式1)における全構造単位(x及びyの合計)対するクロロメチル基の導入された構造単位の割合}は36%であった。
Figure 2007157425
(2)アセチルチオ化ポリエーテルスルホンの合成
得られたクロロメチル化ポリエーテルスルホンを撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた1000mlの4ツ口丸底フラスコに入れ、N−メチルピロリドン600mlを加えた。これに、チオ酢酸カリウム9gとN−メチルピロリドン(NMP)50mlの溶液を加え、80℃に加熱し3時間加熱撹拌した。次いで、該反応液を水1リットル中に落とし、ポリマーを析出させた。析出させた沈殿をミキサーで粉砕し、水で洗浄した後、加熱乾燥してアセチルチオ化ポリエーテルスルホン32gを得た。
(3)スルホメチル化ポリエーテルスルホンの合成
得られたアセチルチオ化ポリエーテルスルホン20gを撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの4ツ口丸底フラスコに入れ、さらに酢酸300ml加えた。過酸化水素水20mlを加え、45℃に加熱し4時間加熱撹拌した。
次いで、6規定の水酸化ナトリウム水溶液1リットル中に、冷却しながら該反応溶液を加え、しばらく撹拌した。ポリマーをろ過し、アルカリ成分が抜けるまで水で洗浄した。その後、1規定の塩酸300mlにポリマーを加え、しばらく撹拌した。ポリマーをろ過し、酸成分が抜けるまで水で洗浄し、減圧乾燥することで、定量的にスルホメチル化ポリエーテルスルホン20gを得た。NMRのメチレンプロトンのケミカルシフトが3.78ppmにシフトしていることにより、スルホメチル基の存在を確認した。スルホメチル基の導入率{(式2)における全構造単位(x及びyの合計)対するルホメチル基の導入された構造単位の割合}はクロロメチル基の導入率から36%であった。
Figure 2007157425
(4)高分子電解質膜の作製
前記(3)で得られたスルホメチル化ポリエーテルスルホンを5重量%の濃度になるようにジメチルアセトアミド−メトキシエタノールの混合溶媒(1:1)に溶解した。この溶液をスピンコートによりガラス上に展開し、風乾した後、80℃で真空乾燥して膜厚42μmのスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜を作成した。この高分子電解質膜の室温におけるメタノール透過性は12mA/cm、イオン伝導性は0.053S/cmであった。
(5)膜電極接合体(MEA)の作製
前記(1)、(2)及び(3)と同様にしてスルホメチル基の導入率{(式2)における全構造単位(x及びyの合計)対するルホメチル基の導入された構造単位の割合}が41%であるスルホメチル化ポリエーテルスルホンを合成し、これをアノード電極の高分子電解質とした。
炭素担体上に白金とルテニウムの原子比が1/1の白金/ルテニウム合金微粒子を50wt%分散担持した触媒粉末と30wt%の前記高分子電解質(スルホメチル化ポリエーテルスルホン)の1−プロパノール、2−プロパノールとメトキシエタノールの混合溶媒のスラリーを調整してスクリーン印刷法でポリイミドフィルム上に厚さ約125μm、幅30mm、長さ30mmのアノ−ド電極を作製した。
次に、炭素担体上に30wt%の白金微粒子を担持した触媒粉末とポリパーフルオロスルホン酸の1−プロパノール、2−プロパノールとメトキシエタノールの混合溶媒をバインダとして水/アルコール混合溶媒のスラリーを調整してスクリーン印刷法でポリイミドフィルム上に厚さ約20μm、幅30mm、長さ30mmのカソ−ド電極を作製した。アノ−ド電極表面に5重量%の前記高分子電解質の1−プロパノール、2−プロパノールとメトキシエタノールの混合溶媒を約0.5ml浸透させた後に前記(4)で作製したスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜に接合し、約1kgの荷重をかけて80℃で3時間乾燥した。
次にカソ−ド電極表面に5重量%のポリパーフルオロスルホン酸の1−プロパノール、2−プロパノールとメトキシエタノールの混合溶媒を約0.5ml浸透させた後に前記高分子電解質膜に先に接合したアノ−ド層と重なるように接合して約1kgの荷重をかけて80℃で3時間乾燥することによってMEA(I)を作製した。
炭素粉末に焼成後の重量で40wt%となるように撥水剤ポリテトラフロロエチレン(PTFE)微粒子の水性分散液(デイスパージョンD−1:ダイキン工業製)を添加して混練してペースト状になったものを、厚さ約350μm、空隙率87%のカーボンクロスの片面に塗布し、室温で乾燥した後270℃で3時間焼成して炭素シートを形成した。PTFE量はカーボンクロス布に対して5〜20wt%となるようにした。得られたシートを上記MEAの電極サイズと同じ形状に切り出してカソード拡散層とした。厚さ約350μm、空隙率87%のカーボンクロスを発煙硫酸(濃度60%)に浸たし、窒素気流下2日間60℃の温度に保持した。次いで、フラスコの温度を室温迄冷却した。発煙硫酸を除去し、カーボンクロスを蒸留水が中性になるまでよく洗浄した。
次いで、メタノールで浸漬、乾燥した。得られたカーボンクロスの赤外線分光吸収スペクトルの1225cm−1及び1413cm−1に−OSOH基に基づく吸収が認められた。又、1049cm−1に−OH基に基づく吸収が認められた。このことから、カーボンクロスの表面に−OSOH基や−OH基が導入されとことが確認された。発煙硫酸処理されていないカーボンクロスとメタノール水溶液との接触角81°より小さく、親水性であった。又、導電性にも優れていた。これを上記MEA(I)の電極サイズと同じ形状に切り出してアノード拡散層とした。
(6)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用いて前記拡散層付MEA(I)を組み込んで電池性能を測定した。図2において、1は高分子電解質膜、2はアノード電極、3はカソード電極、4はアノード拡散層、5はカソード拡散層、6はアノード集電体、7はカソード集電体、8は燃料、9は空気、10はアノード端子、11はカソード端子、12はアノード端板、13はカソード端板、14はガスケット、15はO−リング、16はボルト/ナットである。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後の電流−電圧特性を図3に示す。50mA/cmのとき、出力電圧は0.4Vであった。引き続き50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。そのときの出力電圧の経時変化を示す。DMFCは2,000時間稼動後に0.35Vの出力を示し、安定であった。
(比較例1)
(1)膜電極接合体(MEA)の作製
炭素担体上に白金とルテニウムの原子比が1/1の白金/ルテニウム合金微粒子を50wt%分散担持した触媒粉末と30wt%ポリパーフルオロスルホン酸電解質をバインダとして水/アルコール混合溶媒(水、イソプロパノール、ノルマルプロパノールが重量比で20:40:40の混合溶媒)のスラリーを調整してスクリーン印刷法でポリイミドフィルム上に厚さ約125μm、幅30mm、長さ30mmのアノ−ド電極を作製した。
次に、炭素担体上に30wt%の白金微粒子を担持した触媒粉末と30wt%ポリパーフルオロスルホン酸をバインダとして水/アルコール混合溶媒のスラリーを調整してスクリーン印刷法でポリイミドフィルム上に厚さ約20μm、幅30mm、長さ30mmのカソ−ド電極を作製した。アノ−ド電極表面に5重量%のポリパーフルオロスルホン酸アルコール水溶液(水、イソプロパノール、ノルマルプロパノールが重量比で20:40:40の混合溶媒)を約0.5ml浸透させた後に実施例1の(4)で作製したスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜に接合し、約1kgの荷重をかけて80℃で3時間乾燥した。
次にカソ−ド電極表面に5重量%のポリパーフルオロスルホン酸の1−プロパノール、2−プロパノールとメトキシエタノールの混合溶媒を約0.5ml浸透させた後に前記高分子電解質膜に先に接合したアノ−ド層と重なるように接合して約1kgの荷重をかけて80℃で3時間乾燥することによってMEA(II)を作製した。
これと実施例1で作製した親水化カーボンクロスをアノード拡散層に、撥水化カーボンクロスをカソード拡散層に用いた。
(2)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用いて前記拡散層付MEA(II)を組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後の電流−電圧特性を図5に示す。50mA/cmのとき、出力電圧は0.4Vであった。引き続き50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。そのときの出力電圧の経時変化を図6に示す。400時間稼動後に出力電圧は0.22Vに低下した。
以上のことから、アノード電極の高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質を用い、カソード電極の高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いたMEAを組み込んだ燃料電池は、アノード電極及びカソード電極の高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いたMEAを組み込んだ燃料電池と異なり、長期間安定な出力が得られることが分かる。
(比較例2)
(1)膜電極接合体(MEA)の作製
カソード電極の高分子電解質を実施例1の(5)記載のスルホメチル基の導入率{(式2)における全構造単位(x及びyの合計)対するルホメチル基の導入された構造単位の割合}が41%であるスルホメチル化ポリエーテルスルホンである炭化水素系電解質に変え、カソード電極を高分子電解質膜に接合する際の高分子電解質を実施例1の(5)記載のスルホメチル基の導入率{(式2)における全構造単位(x及びyの合計)対するルホメチル基の導入された構造単位の割合}が41%であるスルホメチル化ポリエーテルスルホンである炭化水素系電解質に変えた以外、全く実施例1と同様にしてMEA(III)を製作した。
(2)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用いて前記拡散層付MEA(II)を組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後の電流−電圧特性を図7に示す。50mA/cmのとき、出力電圧は0.4Vであった。引き続き50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。そのときの出力電圧の経時変化を図8に示す。400時間稼動後に出力電圧は0Vに低下した。
以上のことから、アノード電極の高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質を用い、カソード電極の高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いたMEAを組み込んだ燃料電池は、アノード電極及びカソード電極の高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質を用いたMEAを組み込んだ燃料電池と異なり、長期間安定な出力が得られることが分かる。
(実施例2)
カソード電極の厚さを10μmにした以外、全く実施例1と同じ膜電極接合体(MEA)を作製し、図2に示す単セルに組み込み、50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。その結果、連続運転10時間後の出力は0.41V、連続運転2,000時間後の出力は0.34Vであった。カソード電極の厚さを10μmにしたMEAの初期の出力は、カソード電極の厚さを20μmとした場合より高いが、長時間経過すると逆に低くなっていることが分かる。
(実施例3)〜(実施例6)
(1)親水処理カーボンペーパー1の作製
厚さ約150μm、空隙率87%のカーボンペーパーを発煙硫酸(濃度60%)に浸たし、窒素気流下2日間60℃の温度に保持した。次いで、フラスコの温度を室温迄冷却した。発煙硫酸を除去し、カーボンペーパーを蒸留水が中性になるまでよく洗浄した。次いで、メタノールに浸漬、乾燥した。得られた親水処理カーボンペーパー1の赤外線分光吸収スペクトルの1225cm−1及び1413cm−1に−OSOH基に基づく吸収が認められた。又、1049cm−1に−OH基に基づく吸収が認められた。このことから、カーボンペーパーの表面に−OSOH基や−OH基が導入され、発煙硫酸処理されていないカーボンペーパーとメタノール水溶液との接触角が81°より小さく、親水性であった。又、導電性にも優れていた。
(2)膜電極接合体(MEA)の作製
アノードの拡散層に前記親水処理カーボンペーパー1を用い、カソード電極の厚さを表2記載のように5、10、20、50μmとした以外実施例1と同じくして膜電極接合体(MEA)を作製した。
(3)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用いて前記拡散層付MEAを組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後と2000時間後の電流密度50mA/cmの負荷持の出力電圧を表1に示す。
カソード電極が薄いほど運転開始直後の発電出力は良好である。一方、2,000時間後の出力はカソード電極が薄いと低下する傾向がある。カソード電極の厚さとして20μm〜50μmが好ましい。
Figure 2007157425
(実施例7)〜(実施例10)
(1)ポリオレフィン多孔質膜の作製
重量平均分子量が2.5×10の超高分子量ポリエチレン3重量部と、重量平均分子量6.8×10の高密度ポリエチレン14重量部とを混合した原料樹脂と、流動パラフィン83重量部とを混合し、ポリエチレン組成物の溶液を調製した。次に、このポリエチレン組成物の溶液100重量部に、酸化防止剤0.375重量部を混合した。この混合液を攪拌機付きのオートクレーブに充填して200℃で90分間攪拌し、均一な溶液を得た。この溶液を直径45mmの押出機により、200℃のTダイから押し出し、20℃に冷却した冷却ロールで引き取りながら厚さ1.8mmのゲル状シートを形成した。得られたシートを二軸延伸機にセットし、温度105℃、製膜速度5m/分で5×5倍に同時二軸延伸を行った。
得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除去した。室温で乾燥した後、90℃で30秒間熱固定処理して厚さ20μm、空孔率40%のポリオレフィン多孔質膜1を得た。なお、空孔率はフィルムの単位面積S(cm)あたりの重量W(g)、平均厚みt(μm)および密度d(g/cm)から下式〔1〕により算出した値を使用した。
空孔率(%)=(1−(10×W/S/t/d))×100 …〔1〕
このポリオレフィン多孔質膜1の熱収縮率は10cm角の試料を105℃で8時間無張力の状態で静置して測定したところ、縦方向の熱収縮率が25%、横方向の熱収縮率が19%であった。
(2)高分子電解質複合膜の製膜
高分子電解質複合膜の作製に先立って、実施例1の(3)で作製したスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質をN,N−ジメチルアセトアミドに溶解して25重量%の高分子電解質溶液を調整した。この溶液を上記ポリオレフィン多孔質膜1に含浸させ、ガラス基板上で高分子電解質溶液を流延塗布した。その後、80℃で30分間、次いで120℃で30分間加熱乾燥して溶液中の溶媒を除去してポリオレフィン多孔質膜1の両側にスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質がコートされ、ポリオレフィン多孔質膜1の空孔内がスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質で埋まった高分子電解質複合膜1を作製した。得られた高分子電解質複合膜1の膜厚は40μmであった。
得られた高分子電解質複合膜1のSEM断面写真を図13に示す。ここで、301はスルホメチル化ポリエーテルスルホン充填ポリオレフィン多孔質膜層、302はアノード側電解質膜層(スルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜層)、303はカソード側電解質膜層(スルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜層)である。
(3)親水処理カーボンペーパー2の作製
分子量20,000のポリエチレングリコール1重量部をテトラヒドロフラン297重量部に加え、50℃に加温しながら攪拌,溶解した。アミノ基とアルコキシシラン残基の両方を有する、チッソ株式会社製サイラエースS330を2重量部加えて攪拌し、親水塗膜形成用塗料を調製した。この塗料に酸素プラズマ処理した厚さ約150μm、空隙率87%のカーボンペーパーを約5分間浸漬したのち、該カーボンペーパーを塗料から取り出して100℃、20分間加熱処理し、親水処理カーボンペーパー2を得た。
(4)膜電極接合体(MEA)の作製
高分子電解質膜として前記高分子電解質複合膜1を用い、アノード拡散層として前記親水処理カーボンペーパー2を使用した以外、全く実施例3と同様にして膜電極接合体(MEA)を作製した。
(5)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用い、前記拡散層付MEAを組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後と2,000時間後の電流密度50mA/cmの負荷持の出力電圧を表2に示す。
カソード電極が薄いほど運転開始直後の発電出力は良好である。一方、2000時間後の出力はカソード電極が薄いと低下する傾向がある。カソード電極の厚さとして15μm〜50μmが好ましい。
また、表1と表2を比較すると、高分子電解質膜としては、高分子電解質複合膜の方が優れていることが分かる。
Figure 2007157425
(実施例11)〜(実施例14)
アノード拡散層を撥水処理カーボンペーパー2に、アノード電極とカソード電極の厚さを表3記載のように変えた以外、実施例6と全く同じ実験を行い、表3に示す結果を得た。表3からアノード電極の厚さは厚い方が好ましい、特に、100μm〜150μmが好ましいことが分かる。
Figure 2007157425
(実施例15)〜(実施例16)
高分子電解質バインダの合成
〔スルホプロピル化ポリエーテルスルホンの合成〕
撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、21.6gのポリエーテルスルホン(PES)、12.2g(0.1モル)のプロパンサルトン、乾燥した50mlのニトロベンゼンを入れた。撹拌しながら約30分かけて14.7g(0.11モル)の無水塩化アルミニウムを加えた。無水塩化アルミニウムの添加終了後、8時間還流した。
次いで、反応物を25ミリリットルの濃塩酸を添加した氷水500ミリリットルに注ぎ、反応を停止させた。反応溶液を1リットルの脱イオン水にゆっくりと滴下することでスルホプロピル化ポリエーテルスルホンを析出させ、濾過回収した。析出した沈澱をミキサーによる脱イオン水洗浄と吸引濾過による回収操作を、濾液が中性になるまで繰り返した後、120℃にて一晩減圧乾燥した。得られたスルホプロピル化ポリエーテルスルホン(SP−PES)のイオン交換基当量は1.1meq/gであった。
〔スルホブチル化ポリエーテルスルホンの合成〕
撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、21.6gのポリエーテルスルホン(PES)、13.6g(0.1モル)のブタンサルトン、乾燥した50mlのニトロベンゼンを入れた。撹拌しながら約30分かけて14.7g(0.11モル)の無水塩化アルミニウムを加えた。無水塩化アルミニウムの添加終了後、8時間還流した。次いで、反応物を25ミリリットルの濃塩酸を添加した氷水500ミリリットルに注ぎ、反応を停止させた。反応溶液を1リットルの脱イオン水にゆっくりと滴下することでスルホプロピル化ポリエーテルスルホンを析出させ、濾過回収した。析出した沈澱をミキサーによる脱イオン水洗浄と吸引濾過による回収操作を、濾液が中性になるまで繰り返した後、120℃にて一晩減圧乾燥した。得られたスルホブチル化ポリエーテルスルホン(SB−PES)のイオン交換基当量は1.1meq/gであった。
〔スルホヘキサメチル化ポリエーテルスルホンの合成〕
撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、23.2gのポリエーテルスルホン(PES)、乾燥した50mlのニトロベンゼンを入れた。これに6.5gのn−ブトキシリチウムを加え、室温に2時間保った。次いで、100gの1,6−ジブロモヘキサンを加え、更に12時間撹拌した。反応溶液を1リットルの脱イオン水にゆっくりと滴下することでブロモヘキサメチル化ポリエーテルスルホンを析出させ、濾過回収した。析出した沈澱をミキサーによる脱イオン水洗浄と吸引濾過による回収操作を、濾液が中性になるまで繰り返した後、120℃にて一晩減圧乾燥した。
撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、10gの前記ブロモヘキサメチル化ポリエーテルスルホン、乾燥した50mlのニトロベンゼン、30gの硫酸ナトリウムを入れ、100℃にて5時間撹拌した。更に、10ミリリットルのイオン交換水を加え、5時間撹拌した。
次いで、反応溶液を1リットルの脱イオン水にゆっくりと滴下することでスルホヘキサメチル化ポリエーテルスルホン(SHM−PES)を析出させ、濾過回収した。析出した沈澱をミキサーによる脱イオン水洗浄と吸引濾過による回収操作を、濾液が中性になるまで繰り返した後、120℃にて一晩減圧乾燥した。得られたスルホヘキサメチル化ポリエーテルスルホン(SHM−PES)のイオン交換基当量重量は1.4meq/gであった。
〔スルホプロピル化ポリフェニレンサルフィッドの合成〕
撹拌機、温度計、塩化カルシウム管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、10.8gのポリフェニレンサルフィッド(PPS)、12.2g(0.1モル)のプロパンサルトン、乾燥した50mlのアセトフェノンを入れた。撹拌しながら約30分かけて14.7g(0.11モル)の無水塩化アルミニウムを加えた。無水塩化アルミニウムの添加終了後、10時間還流した。次いで、反応溶液を0.5リットルの脱イオン水にゆっくりと滴下することでスルホプロピル化ポリフェニレンサルフィッドを析出させ、濾過回収した。析出した沈澱をミキサーによる脱イオン水洗浄と吸引濾過による回収操作を、濾液が中性になるまで繰り返した後、120℃にて一晩減圧乾燥した。得られたスルホプロピル化ポリフェニレンサルフィッド(SP−PPS)のイオン交換基当量は1.6meq/gであった。
(2)高分子電解質膜の作製
前記(1)で得られた炭化水素系電解質を5重量%の濃度になるようにジメチルアセトアミド−メトキシエタノールの混合溶媒(1:1)に溶解した。この溶液をスピンコートによりガラス上に展開し、風乾した後、80℃で真空乾燥して膜厚約40μmの炭化水素系電解質膜を作成した。
(3)膜電極接合体(MEA)の作製
高分子電解質膜として前記(2)の高分子電解質膜を用い、アノード電極の高分子電解質として前記(1)の高分子電解質を用いた以外、実施例3と全く同じにして膜電極接合体(MEA)を作製した。
(4)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用いて前記拡散層付MEAを組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後と2,000時間後の電流密度50mA/cmの負荷持の出力電圧を表4に示す。
高分子電解質としてスルホアルキル基のメチレン基の長さが長いほど特性が良好であることが分かる。
Figure 2007157425
(実施例19)〜(実施例22)
(1)高分子電解質バインダの合成
撹拌機,温度計,窒素導入管を接続した還流冷却器をつけた500mlの四つ口丸底フラスコの内部を窒素置換した後、25gのポリエーテルスルホン(PES)と濃硫酸125mlを入れた。窒素気流下、室温にて一晩撹拌して均一溶液とした。この溶液に、窒素気流下、撹拌しながら滴下ロートより48mlのクロロ硫酸を滴下した。滴下開始後しばらくクロロ硫酸が濃硫酸中の水分と激しく反応して発泡するためゆっくりと滴下し、発泡が穏やかになった後は5分以内に滴下を終了させた。滴下終了後の反応溶液を25℃にて4時間撹拌してスルホン化した。
次いで、反応溶液を15リットルの脱イオン水にゆっくりと滴下しでスルホン化ポリエーテルスルホンを析出させ、濾過回収した。析出した沈澱をミキサーによる脱イオン水洗浄と吸引濾過による回収操作を、濾液が中性になるまで繰り返した後、80℃にて一晩減圧乾燥した。得られたスルホン化ポリエーテルスルホンのイオン交換基当量重量は1.14meq/gであった。
(2)高分子電解質複合膜の製膜
高分子電解質複合膜の作製に先立って、実施例1の(3)で作製したスルホン化ポリエーテルスルホン電解質バインダをN−メチルピロリドンに溶解して30重量%の溶液を作製した。この溶液を前記実施例7にて作製したポリオレフィン多孔質膜1に含浸させ、ガラス基板上で高分子電解質溶液を流延塗布した。その後、80℃で30分間、次いで120℃で30分間加熱乾燥して溶液中の溶媒を除去してポリオレフィン多孔質膜1の両側にスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質がコートされ、ポリオレフィン多孔質膜1の空孔内スルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質で埋まった高分子電解質複合膜2を作製した。得られた高分子電解質複合膜2の膜厚は40μmであった。
(3)膜電極接合体(MEA)の作製
高分子電解質膜として前記高分子電解質複合膜2を用い、アノード拡散層として前記親水処理カーボンペーパー2を使用した以外、全く実施例3と同様にして膜電極接合体(MEA)を作製した。
(4)燃料電池(DMFC)の発電性能
図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用いて前記拡散層付MEAを組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに濃度20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後と2,000時間後の電流密度50mA/cmの負荷持の出力電圧を表5に示す。
アノード電極の高分子電解質バインダとしてはスルホン化ポリエーテルスルホンよりもスルホアルキル化ポリエーテルスルホンの方が優れている。スルホアルキル化ポリエーテルスルホンとしてはメチレン基の数が多い方が優れていることが分かる。
Figure 2007157425
(実施例23)
図2に示す水素を燃料とする小型単電池セルを用いて実施例1の前記拡散層付MEA(I)を組み込んで電池性能を測定した。図9において、1は高分子電解質膜、2はアノード電極、3はカソード電極、4はアノード拡散層、5はカソード拡散層、17は極室分離と電極へのガス供給通路の役割を兼ねた導電性のセパレータ(バイポーラプレート)の燃料流路、18は極室分離と電極へのガス供給通路の役割を兼ねた導電性のセパレータ(バイポーラプレート)の空気用流路、19は燃料の水素と水、20は水素、21は水、22は空気、23は空気と水である。小型単電池セルを恒温槽に設置し、セパレータ内に挿入した熱電対(図示していない)による温度が70℃になるよう恒温槽の温度を制御した。
アノード及びカソードの加湿は外部加湿器を用い、加湿器出口付近の露点が70℃になるように加湿器の温度を70〜73℃の間で制御した。露点は露点計による計測の他、加湿水の消費量を常時計測し、反応ガスの流量、温度、圧力から求められる露点が所定の値であることを確認した。負荷電流密度を250mA/cmとし、水素利用率を70%、空気利用率を40%とし、約8時間/日発電し、残りをホットキープ運転した。5,000時間経過後でも初期電圧の94%以上の出力があり、本発明の膜電極接合体は水素を燃料としても耐久性が優れていることが分かった。
(実施例24)
燃料電池の製造
実施例1で作成した膜電極接合体を組み込んだ燃料電池101の組み立ての一例を図10に示す。燃料電池101は、103はカソード端板、104はカソード集電体、105は実施例1で作成した拡散層付膜電極接合体搭載部、106はパッキング、107はアノード端板、108は燃料タンク部、109はアノード端板の順にボルトとナットで締め付け、組み立てたものである。
(1)燃料電池電源システムの製造
前記燃料電池101を組み込んだ電源システムの一例を図11に示す。図11で101は燃料電池、110は電気二重層コンデンサ、111はDC/DCコンバータ、112は負荷遮断スイッチ113のON、OFFを制御する判別制御手段である。この図では電気二重層コンデンサを二直列にしている。燃料電池101で発生する電気を電気二重層コンデンサ110に一時蓄える。判別制御手段112が電気二重層コンデンサ内の電気量を測定し、規定量の電気が蓄えられると負荷遮断スイッチ113をONにして、DC/DCコンバータで所定の電圧に昇圧した電気を電子機器に供給する。
(2)携帯用情報端末の製造
前記(2)の燃料電池電源システムを携帯用情報端末に実装した例を図12に示す。この携帯用情報端末は、タッチパネル式入力装置が一体化された表示装置201とアンテナ203を内蔵した部分と燃料電池101、プロセッサ、揮発及び不揮発メモリ、電力制御部、燃料電池及び二次電池ハイブリッド制御、燃料モニタなどの電子機器及び電子回路などを実装したメインボード202、リチウムイオン二次電池206を搭載する部分が燃料カートリッジ102のホルダーを兼ねたカートリッジホルダー付ヒンジ204で連結された折タタミ式の構造をとっている。
電源実装部は、匡体210の隔壁205によって区分され、下部にメインボード202及びリチウムイオン二次電池206が収納されて、上部に燃料電池電源システムが配置されている。筐体の上及び側壁部には空気及び電池排ガス拡散のためのスリット122cが設けられ、筐体210内のスリット122cの表面には空気フィルタ207が、隔壁面には吸水性速乾材料208が設けられている。空気フィルタは気体の拡散性が高く、粉塵などの進入を防ぐ材料であれば特に限定は無いが、合成樹脂の単糸をメッシュ状、または、織布のものは目詰まりを起こすことなく好適である。本実施例においては、撥水生の高いポリテトラフルオロエチレン単糸メッシュを用いる。この携帯用情報端末は2,000時間以上安定に稼動した。
(実施例25)
高分子電解質膜の成膜において、ポリオレフィン多孔質膜1のアノード側にスルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質をコートし、ポリオレフィン多孔質膜1のカソード側に30wt%ポリパーフルオロスルホン酸電解質バインダの水/アルコール混合溶媒(水、イソプロパノール、ノルマルプロパノールが重量比で20:40:40の混合溶媒)をコートした。それ以外は、実施例7と全く同じ実験を行い、MEAを作成し、図2に示す高分子形燃料電池発電装置単セルを用い、前記拡散層付MEAを組み込んで電池性能を測定した。燃料としてアノードに20wt%のメタノール水溶液を循環させ、カソードに空気を供給した。50mA/cmの負荷をかけながら30℃で連続運転した。運転開始10時間後と2,000時間後の電流密度50mA/cmの負荷持の出力電圧を表6に示す。尚、表6には実施例7も比較のために併記した。
表6の実施例25と実施例7を比較すると、高分子電解質膜としてアノードに炭化水素系電解質膜を、カソードにフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜は、アノード及びカソード共に炭化水素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜より耐久性が優れていることが分かる。
尚実施例25で得られた高分子電解質複合膜1のSEM断面写真を図13に示す。ここで、301はスルホメチル化ポリエーテルスルホン充填ポリオレフィン多孔質膜層、302はアノード側電解質膜層(スルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜層)、303はカソード側電解質膜層(スルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜層)である。
Figure 2007157425
(実施例26)、(実施例27)
カソード電極及びアノード電極の高分子電解質としてフッ素系電解質のNafionを用い、実施例25と同じ実験した結果を表6の実施例26に、カソード電極、アノード電極の高分子電解質として炭化水素系電解質のSM−PESを用い、実施例25と同じ実験した結果を表6の実施例27に示す。また、実施例27で得られた高分子電解質複合膜のSEM断面写真を図14に示す。ここで、304はスルホメチル化ポリエーテルスルホン充填ポリオレフィン多孔質膜層、305はアノード側電解質膜層(スルホメチル化ポリエーテルスルホン電解質膜層)、306はカソード側電解質膜層(フッ素系電解質膜層)である。
実施例26と比較例1を比較すると、カソード電極及びアノード電極の高分子電解質としてフッ素系電解質を用いた場合、高分子電解質膜としてアノ−ドに炭化水素系電解質膜を、カソードにフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜の方が、高分子電解質として炭化水素系電解質を用いるよりも耐久性が優れていることが分かる。
また、実施例27と比較例2を比較すると、カソード電極及びアノード電極の高分子電解質として炭化水素系電解質を用いた場合、高分子電解質膜としてアノードに炭化水素系電解質膜を、カソードにフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜の方が、高分子電解質として炭化水素系電解質膜を用いるよりも耐久性が優れていることが分かる。
本発明の実施例によれば、膜電極接合体の高分子電解質膜として炭化水素系電解質膜を用いた場合、アノード電極の高分子電解質バインダとして炭化水素系電解質を用いることにより炭化水素系電解質膜とアノード電極との接着が強固になり、カソード電極の高分子電解質バインダとしてフッ素系電解質を用いることによりカソード電極中の高分子電解質バインダの劣化が少なくなり、燃料電池による発電を安定して長時間行うことができる。
また、膜電極接合体の高分子電解質膜としてアノード側に炭化水素系電解質膜をカソード側にフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜が、炭化水素系電解質膜或いは高分子電解質膜としてアノードに炭化水素系電解質膜を、カソード側にフッ素系電解質膜を用いた高分子電解質複合膜よりも耐久性が優れ、燃料電池による発電を安定して長時間行うことができる。
本発明の実施例による膜電極接合体を用いた直接メタノール方式の燃料電池電源システムを二次電池搭載の携帯電話機、携帯用パーソナルコンピュータ、携帯用オーデイオ、ビジュアル機器、その他の携帯用情報端末に付設するバッテリーチャージャーとして用いる、或いは二次電池を搭載することなく直接内蔵電源とすることによってこれらの電子機器は長時間使用が可能となり、燃料の補給によって連続使用が可能となる。また、本発明による膜電極接合体を用い、水素を燃料とした高分子形燃料電池は家庭用及び業務用コジェネレーション分散電源、移動体用の燃料電池電源として長時間使用が可能となり、燃料の補給によって連続使用が可能となる。
本発明の実施例に関わる膜電極接合体の概略構成図。 本発明の実施例に関わる高分子形燃料電池発電装置単電池セルを示す図。 本発明の実施例に関わる電流−電圧特性を示すグラフ。 本発明の実施例に関わる出力電圧の経時変化を示すグラフ。 比較例に関わる電流−電圧特性を示すグラフ。 比較例に関わる出力電圧の経時変化を示すグラフ。 他の比較例に関わる電流−電圧特性を示すグラフ。 他の比較例に関わる出力電圧の経時変化を示すグラフ。 本発明の実施例に関わる高分子形燃料電池発電装置単電池セルを示す展開斜視図。 本発明の実施例に関わる燃料電池を示す展開斜視図。 本発明の膜電極接合体を使用した燃料電池を搭載した燃料電池電源システムを示す線図。 本発明の膜電極接合体を使用した燃料電池を使った燃料電池電源システムを搭載した携帯情報端末を表す断面図。 本発明の実施例に関わる高分子電解質複合膜を示す電子顕微鏡写真。 本発明の他の実施例に関わる高分子電解質複合膜を示す電子顕微鏡写真。
符号の説明
1…高分子電解質膜、2…アノ−ド電極、3…カソード電極、4…アノード拡散層、5…カソ−ド拡散層、6…アノード集電体、7…カソード集電体、8…燃料、9…空気、10…アノード端子、11…カソード端子、12…アノード端板、13…カソード端板、14…ガスケット、15…O−リング、16…ボルト/ナット、17…セパレータの燃料導路、18…セパレータの空気導路、19…水素+水、20…水素、21…水、22…空気、23…空気+水、101…燃料電池、102…燃料カートリッジ、103…カソード端板、104…カソード集電体、105…拡散層付MEA搭載部、106…パッキング、107…アノード端板、108…燃料タンク部、109…アノード端板、110…電気二重層コンデンサ、111…DC/DCコンバータ、112…判別制御手段、113…負荷遮断スイッチ、122c…スリット、201…表示装置、202…メインボード、203…アンテナ、204…カートリッジホルダー付ヒンジ、205…メインボード、206…隔壁、207…空気フィルタ、208…吸水性速乾材料、210…筐体。

Claims (11)

  1. 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、それぞれカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒及び高分子電解質バインダを含み、前記カソード電極の高分子電解質バインダ及びカソード側電解質膜の少なくとも一方がフッ素系電解質を含み、前記アノード電極の高分子電解質バインダ及びアノード電解質膜の少なくとも一方が炭化水素系電解質を含むことを特徴とする膜電極接合体。
  2. 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、少なくともカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒と高分子電解質バインダを含み、前記カソード電極の高分子電解質バインダがフッ素系電解質であり、前記アノード電極の高分子電解質バインダが炭化水素系電解質であることを特徴とする膜電極接合体。
  3. 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟むカソード電極及びアノード電極とを有し、前記カソード電極及びアノード電極が、少なくともカーボン粉末、前記カーボン粉末に担持された電極触媒と高分子電解質バインダを含み、前記電解質膜のカソード電極側がフッ素系電解質であり、前記アノード電極の高分子電解質バインダが炭化水素系電解質であることを特徴とする膜電極接合体。
  4. 前記高分子電解質膜が、炭化水素系電解質膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜電極接合体。
  5. 前記高分子電解質膜のアノード側が炭化水素系電解質膜であり、カソード側がフッ素系電解質膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の膜電極接合体。
  6. 前記炭化水素系電解質が、アルキレンスルホン酸基を導入した炭化水素系電解質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜電極接合体。
  7. 前記高分子電解質膜がスルホン酸基を導入したエンジニアリングプラスチックスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜電極接合体。
  8. 前記フッ素系電解質がポリパーフルオロスルホン酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜電極接合体。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の膜電極接合体を組み込んだことを特徴とする燃料電池。
  10. 請求項9の燃料電池電源を組み込んだことを特徴とする燃料電池電源システム。
  11. 請求項10の燃料電池電源システムを組み込んだことを特徴とする電子機器。
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