JP2007157361A - 非常用照明器具および防災用照明器具自動点検システム - Google Patents

非常用照明器具および防災用照明器具自動点検システム Download PDF

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Abstract

【課題】
常に適正な点検を行えるようにした非常用照明器具およびこれを備えた防災用照明器具自動点検システムを提供する。
【解決手段】
非常用照明器具10は、通常時および非常時に照明を行うランプ1と、通常時にランプを点灯する常用点灯回路2と、非常時においてランプを点灯する非常用点灯回路ユニット3と、ランプの異常を検出するランプ状態検出回路4と、非常用点灯回路ユニットの作動時にのみランプ状態検出回路の出力に基づいてランプ異常を判定してランプ異常出力を生じるランプ異常判定手段5と、蛍光ランプのランプ異常を表示するモニタ6とを具備している。
【選択図】
図1

Description

本発明は、非常用照明器具および遠隔制御により非常用照明器具を自動点検する防災用照明器具自動点検システムの改良に関する。
非常用照明器具は、非常時においてのみ点灯するように構成されたミニハロゲン電球または非常灯用電球からなる白熱電球を光源とするものと、通常時および非常時のいずれにおいても点灯できるように構成された蛍光ランプを光源とするものとがある。後者は、通常時において商用電源により付勢されて発生した高周波電圧で蛍光ランプを点灯する常用点灯装置と、非常時において通常時に充電されたバッテリにより付勢されて発生し高周波電圧で蛍光ランプを点灯する非常用点灯装置とを具備している(例えば、特許文献1参照。)。
一方、誘導灯および非常用照明器具は、消防法により定期(6ヶ月)点検が義務付けられていて、配設されている点検スイッチを操作することにより、点検を行うことができる。点検は、非常点灯が20分以上行えることを確認するものである。また、法定による点検だけでなく、日常的に点検を行うのが好ましいことである。
多数の誘導灯を設置している施設においては、誘導灯の点検作業に要する労力が多大になるが、短時間に、かつ安全に多数の誘導灯の点検を一括して制御・監視できるようにするために、遠隔制御による自動点検を行えるように構成された誘導灯自動点検システムが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。また、非常点灯や連動停止のような非常時の動作に加えて、常時消灯制御やランプの累積点灯時間制御のような常時の動作の監視・制御を行う防災用の照明システム(特許文献3参照。)、点検の制御・監視のために外部通信端末に送信する通信部を器具の下部に設けた誘導灯(特許文献4参照。)などが提案されている。
特開平05−217408号公報 特開2004−111347号公報 特開平08−180980号公報 特開2004−206968号公報
ところが、通常時および非常時のいずれにおいても点灯できるように構成された蛍光ランプを光源とする非常用照明器具において、蛍光ランプがランプ異常の場合には所定の点検を行うことができない。すなわち、ランプ異常の内容が蛍光ランプの寿命末期である場合には、過大な負荷電流が流れ、バッテリの消耗が激しくなる虞がある。また、ランプ異常の内容が蛍光ランプ未装着である場合には、負荷電流が流れないので、バッテリの適正な点検を行うことができなくなる。
一方、蛍光ランプを光源とする非常用照明器具において、通常時に作動する常用点灯回路と、非常時において通常時に充電されたバッテリにより付勢され高周波電圧を発生して蛍光ランプを点灯する非常用点灯回路ユニットとをそれぞれ備え、それらを切り換えて使用するように構成することができる。そうすれば、常用点灯回路を汎用化して通常時専用の照明器具にも使用することができる。しかし、蛍光ランプのランプ異常を検出するために、常用点灯回路および非常用点灯回路ユニットのいずれにもランプ状態検出回路を付設するのでは、常用点灯回路および非常用点灯回路ユニットならびにランプ異常判定回路の回路構成が複雑になり、コストアップになる。
本発明は、常に適正な点検を行えるようにした非常用照明器具およびこれを備えた防災用照明器具自動点検システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、加えて非常用点灯回路ユニットの回路構成を簡単化した非常用照明器具およびこれを備えた防災用照明器具自動点検システムを提供することを他の目的とする。
請求項1に記載された本発明の非常用照明器具は、非常用照明器具本体と;非常用照明器具本体に配設されて通常時および非常時に照明を行う蛍光ランプと;通常時において商用電源により付勢されランプを点灯する常用点灯回路と;非常時において通常時に充電されたバッテリにより付勢されランプを点灯する非常用点灯回路ユニットと;ランプの異常を検出するランプ状態検出回路と;非常用点灯回路ユニットの作動時にのみにランプ状態検出回路の出力に基づいてランプ異常を判定してランプ異常出力を生じるランプ異常判定手段と;ランプのランプ異常を表示するモニタと;を具備していることを特徴としている。
〔非常用照明器具本体について〕 非常用照明器具本体は、非常用照明器具から蛍光ランプ、常用点灯回路、非常用点灯回路ユニット、ランプ状態検出回路、ランプ異常判定手段、モニタおよび自動点検装置を除いた残余の全ての部分である。例えば、主として照明器具のシャーシまたはケーシングなどの外郭部分、蛍光ランプからの発光を所望の配光特性に制御して照明する反射板、グローブ、セードまたはルーバーなどの制光手段、蛍光ランプを装着して給電するランプソケットおよび電源端子台などの配線部品、ならびに照明器具を建造物や構造物などの取り付けるための器具取付手段などにより構成される。
〔ランプについて〕 ランプは、通常時および非常時のいずれにおいても所要の照明を行うように点灯させることができる。また、放電ランプ例えば蛍光ランプ、白熱電球および発光ダイオードなどの光源からなる。蛍光ランプの場合は、透光性放電容器の内部に封入されたイオン化媒体の放電により発生する紫外光を蛍光体層に照射したときにその蛍光体が励起して可視光を発生し、その可視光が外部に導出されて所要の照明が行われるように構成されている。なお、イオン化媒体は、低圧水銀蒸気または低圧の希ガスやその化合物などからなる。蛍光ランプの内部に放電を生起させるために、一対の電極を配設することができるが、所望により無電極構造を採用することもできる。
また、ランプは、所望の形状をなしていることが許容され、例えば既知の直管形、環形、四角形および各種コンパクト形など種々の形状をなしたものを適宜選択して用いることができる。また、その定格ランプ電力およびサイズなどについても既知の各種ランプを選択的に採用することが許容される。なお、蛍光ランプの場合は、好ましくは高周波インバータを主体とする回路構成と組み合わせて使用されることにより、発光効率が向上し、明るさのちらつきが小さくなり、即時始動が可能であるなど利点が多くなる。
〔常用点灯回路について〕 常用点灯回路は、通常時において商用交流電源により付勢され高周波電圧を発生してランプを点灯する回路手段であるが、後述する非常用点灯回路ユニットとは別に構成されている。ただし、常用点灯回路の部品を実装するために用いる配線基板は、所望により両者共通になっていることを許容する。
また、常用点灯回路は、その回路構成が特段限定されない。しかし、好適には電子点灯回路と称される高周波インバータを主体とする回路構成のものがよい。
〔非常用点灯回路ユニットについて〕 非常用点灯回路ユニットは、非常時(点検時を含む。)バッテリにより付勢され高周波電圧を発生してランプを点灯する回路手段であるが、前述のように常用点灯回路とは別に構成され、両者が切り換えにより択一的に作動するように構成されている。
したがって、非常用点灯回路ユニットは、少なくともバッテリおよび非常用の高周波点灯回路を備えて構成される。なお、非常用の高周波点灯回路は、その回路構成が特段限定されない。しかし、好適には電子点灯回路と称される高周波インバータを主体とする回路構成のものである。
また、非常用点灯回路ユニットは、バッテリを充電するために、充電回路を備えることができる。なお、充電回路は、商用交流電源電圧を整流し、所要値の直流電圧に変換してバッテリを充電する。さらに、負荷側から見たときの停電を検出して常用点灯回路と非常用点灯回路ユニットを切り換えるための切換回路を非常用点灯回路ユニットに付設することができる。
〔ランプ状態検出回路について〕 ランプ状態検出回路は、ランプの状態すなわち少なくともランプが寿命末期になっているか否か、およびランプが適正に装着されているか否か、すなわちランプ外れの上体にないかを判定するのに必要な情報を検出してこれを出力する手段である。回路構成については既知のこの種検出回路のそれを採用することができる。例えば、ランプに流れるランプ電流および/またはランプ電圧を検出することで上記の情報を検出することができる。また、ランプ状態検出回路は、通常時および非常時の点灯のいずれか一方、または両方において検出するように構成することができる。
しかし、ランプ状態検出回路の好適な態様としては、ランプ状態検出回路を常用点灯回路に付設するのがよい。そうすれば、通常時におけるランプの点灯中にランプ異常を検出することが可能になる。なお、この態様においては、ランプ状態の検出出力を一時的に記憶させておき、非常用点灯回路ユニットの作動に際して読み出してランプ異常を判定するように構成することができる。あるいは、通常時にランプ状態検出回路の検出出力判定してランプ以上の有無を判定しておき、非常用点灯回路ユニットの作動に際して上記判定結果を読み出して自動点検の実施の是非を決定するように構成してもよい。なお、この構成において、通常時にランプ異常を判定すると同時にモニタにランプ異常を表示させるように構成することができ、しかも後述する本発明の効果を奏する。
そうして、本態様によれば、後述する本発明の効果に加えて以下に示す特有の作用、効果を奏する。
1.ランプは通常時に点灯していることが多いので、ランプ異常が発生するのは通常時が多くなり、したがってランプ異常の発生を速やかに検出することができる。
2.非常用点灯回路ユニットにランプ状態検出回路を付設する必要がなくなるので、ランプ状態検出回路の回路構成が簡単になり、その分コストダウンを図ることができる。
3.常用点灯回路として、常用点灯のみを行うように構成された一般照明用の照明器具に採用される汎用の電子点灯回路を採用することができる。その結果、生産、在庫管理および物流などの面において利点が多くなる。
〔ランプ異常判定手段について〕 ランプ異常判定手段は、非常用点灯回路ユニットの作動時にのみランプ状態検出回路の出力に基づいてランプ異常を判定してランプ異常出力を生じる手段である。ランプ異常判定手段の具体的な構成は特段限定されないが、例えば非常用点灯回路ユニットの制御用のマイコンなどを利用してランプ異常判定手段を構成することができる。
また、非常用点灯回路ユニットの作動に際して、ランプ異常判定手段がランプ異常の有無を判定するに当たり、ランプ状態検出回路が非常用点灯回路ユニットに布設されている場合には、非常用点灯回路ユニットの作動時にそのまま判定を行うことができる。また、ランプ状態検出回路が常用点灯回路に付設されている場合には、通常点灯時に記憶しておいたランプ状態検出回路の検出出力を非常用点灯回路ユニットの作動に際して読み出して判定を行うのがよい。しかし、所望により通常点灯時における判定結果を予め記憶しておき、非常用点灯回路ユニットの作動に際して読み出して判定結果としてもよい。
さらに、判定結果は、後述するモニタに送出される。
上記のいずれの構成であっても、非常用点灯回路ユニットの作動時にのみ判定し、その結果をモニタが表示するので、ランプ異常の発見が容易になる。特にランプ異常が問題になるのは非常点灯の際であるので、本発明によれば、非常点灯の際にランプ異常を判定するための回路構成が簡単になる。加えて、ランプ異常時には、後述のように自動点検を禁止する構成とすれば、自動点検が遠隔操作に基づいて行われる場合に、管理者にとって非常用照明器具が見えない状態で点検を実施する場合であっても常に適正な点検が担保されることになる。
〔モニタについて〕 モニタは、ランプ異常判定手段の判定結果がランプ異常であるときに作動してランプのランプ異常を表示する。したがって、モニタは、上記機能を有していればどのような構成であってもよい。例えば、表示ランプ、音声発生装置および形状表示装置またはこれら表示手段の任意所望の2以上の組み合わせなど適宜採用することができる。なお、表示ランプは、例えば白熱電球、放電ランプ、好ましくは小形の放電ランプおよび発光ダイオードなどどのような光源が用いられていてもよい。
また、モニタの好適な態様としてモニタは、バッテリの充電モニタとしても共用されるとともに互いに異なる表示態様を示すように構成することができる。非常用照明器具においては、緑色光を発光するランプからなるバッテリの充電モニタを備えていて、この充電モニタが連続点灯しているときにはバッテリが充電されていることを示すように構成されている。そこで、本態様においては、バッテリの充電モニタを利用してランプ異常を表示するものであるが、バッテリの充電表示とは区別できるように連続点灯以外の表示態様を用いる。例えば、ランプ異常時にはモニタが所定周期の点滅を行うようにすることができる。
そうして、本態様によれば、既知の非常用照明器具におけるモニタの数を増加することなしにランプ異常の表示を行うことが可能になる。したがって、コストダウンを図るとともに、非常用照明器具の大型化を回避できる。
〔本発明における非常用照明器具の動作について〕 本発明においては、非常用点灯回路ユニットの作動時にのみランプ異常判定手段がランプ異常の有無を判定し、ランプ異常の際にはモニタにその旨を表示するので、ランプ異常を発見しやすくなる。
したがって、管理者などがモニタの表示によりそれを速やかに認識しやすくなり、速やかな修理対応を実施できる。そのため、非常時には必要な照度分布の非常照明を常に確保することができ、安全に対する信頼性が向上することになる。
これに対して、通常時にもランプ異常を判定しようとすれば、それによる利点が少ないのにもかかわらず回路構成が複雑になり、非常用照明器具がコストアップになる。
〔本発明におけるその他の構成について〕 本発明においては、以下の構成を所望により選択的に付加することができる。
1.(自動点検装置について) 自動点検装置は、通信部を有し、外部から到来する点検指令信号に応じてバッテリの自動点検を行うが、ランプ異常の際には自動点検の実施を禁止し、ランプ異常が発生していない場合にのみ自動点検を実施するように構成されている。また、自動点検装置は、例えば非常用点灯回路ユニットの制御を担当するマイコンを利用して構成することができる。
通信部は、防災用照明器具自動点検システムのネットワークに接続する際の非常用照明器具と制御監視装置との間のインタフェースとして作用し、後述する制御監視装置からの信号、例えば点検指令信号の受信および点検結果の制御監視装置への送信を司る。これらを行うために、非常用照明器具ごとのアドレスが付与される。また、通信部は、その機能を実行するために、信号送受信機能、自己点検機能、演算機能および記憶機能などを備えていることが許容される。
信号送受信機能は、制御監視装置からの点検指令信号などの受信機能および点検結果などの送信機能を有している。制御信号などの受信機能は、点検指令信号などを受信する。送信機能は、制御監視装置に対して点検結果を含む応答信号などを送信する。
自己点検機能は、演算機能を含み、点検指令信号などの制御信号を受信したときに作用して、当該制御信号に応動して回路を擬似的に停電状態として点灯回路の電源をバッテリに切り換えて、バッテリの寿命点検または主光源の不点検出などを自動的に行う。なお、演算機能は、マイコンなどの演算・記憶手段からなり、自動点検実施の是非判断および自動点検動作など所要の判断、決定などを行う。また、演算機能は、非常用点灯回路ユニットおよび/または常用点灯回路を所要に制御するのにも寄与させることができる。
記憶機能は、自動点検結果を記憶し、所要のプログラムを記憶し、演算手段の求めに応じてプログラムを読み出せるように作用する機能であり、マイコンなどの記憶機能を利用することができる。
アドレスは、従来の防災用照明器具自動点検システムにおいても付与され、そのためにアドレス設定機能が配設されている。アドレス設定機能は、DIPスイッチなどのアドレス設定器を非常用照明器具に配設したり、リモコン信号送受手段を配設してリモコンを用いてアドレスを遠隔的に設定するように構成したりすることができる。
非常用照明器具が正常な使用状態であるか、または不正な使用状態であるかを自己診断するための自己診断手段を配設することができる。なお、不正な使用状態とは、防災用照明器具制御システムに接続するための信号線などが何らかの原因で断線し、または誤って信号線などに接続していない場合や非常用照明器具のアドレス設定が行われていない場合など少なくとも当該非常用照明器具から見て自動点検機能付の非常用照明器具としては使用不能な状態になっているときをいう。また、自己診断手段は、点灯回路および自動点検手段を制御するためにマイコンを使用する場合、このマイコンの演算機能を利用して構成することができる。
また、自動点検装置が非常用点灯回路ユニットが作動する際にランプ異常を検出して自動点検を禁止した場合、次に再度非常用点灯回路ユニットが作動の際にランプが非常点灯していることを検知したときに上記禁止を解除するように構成することができる。
上記の構成に代えるか、上記構成に加えてリセットスイッチを配設して、当該スイッチを操作したときに上記禁止を解除するように構成することもできる。
そうして、自動点検装置を配設する態様においては、制御監視装置からの点検指令信号が通信部を経由して自動点検装置が受信すると、自動点検装置は、最初にランプ異常の有無、したがって自動点検実施の是非を判定する。ランプ異常が判定されていない場合には、引き続いて自動点検を実施する。そして、点検結果は、通信部およびネットワークを経由して制御監視装置に送信される。
これに対して、ランプ異常が判定された場合には、自動点検装置は自動点検の実施を禁止する。このため、負荷が異常な状態で不適正な点検が行われることがなくなる。
2.(点検スイッチについて) 点検スイッチは、手動で非常点灯の可否を点検するための手段である。例えば、プルスイッチが用いられ、引き紐を引いている間非常点灯を行うように非常点灯ユニットの回路が切り換えられる。
3.(自動充電機能について) 自動充電機能は、停電などでバッテリが放電していても、停電回復後自動的に充電が開始される機能である。
4.(バッテリの交換について) バッテリは、相対的に寿命が短いので、着脱可能なコネクタなどを用いてバッテリを接続することにより、容易に交換ができるように構成される。
本発明の防災用照明器具自動点検システムは、防災用照明器具と;防災用照明器具がその通信部を経由して接続するネットワークと;ネットワーク内に接続して防災用照明器具を制御および監視する制御監視装置と;を具備している。
〔防災用照明器具について〕 防災用照明器具は、少なくとも以上説明した本発明の非常用照明器具が含まれている。
〔ネットワークについて〕 ネットワークは、有線および無線で構築されたネットワークのいずれであってもよい。また、ネットワーク内の通信方式は、既知の各種通信方式のいずれを用いてもよい。例えば、専用信号線、電話線、配電線、電波、赤外線または超音波などの信号伝送媒体を用いてネットワークを構築することができる。なお、有線の場合、電源線と分離したネットワークでもよいし、電源を兼用する電力線重畳方式のネットワークでもよい。
〔制御監視装置について〕 制御監視装置は、複数の非常用照明器具などの防災用照明器具とともにネットワークに接続し、ネットワークを経由して複数の防災用照明器具などを統括して制御し、かつ監視する。また、監視結果に基づく判断を行い、それを表示するように構成してもよい。
また、制御監視装置は、複数個の防災用照明器具を統括して制御、監視するために、少なくとも複数個の防災用照明器具に対して自動点検指令信号を個別に送信することができ、また自動点検を行った防災用照明器具から点検結果信号を受信する。
さらに、制御監視装置は、複数個の防災用照明器具を個別に識別するために、個別に設定されたアドレスを登録し、複数個の防災用照明器具のランプまたは非常用電源(バッテリ)の接続状態などを監視し、複数個の防災用照明器具に対して自動点検実施の日時を自動的に割り付けるなどの機能を備えることができる。
なお、自動点検としては、定期点検、週間点検および常時監視などの点検モードについて実施するように制御監視装置を構成することができる。定期点検は、20分または60分間の法定時間非常点灯させて行い、バッテリ電圧が基準電圧であるか点検する。週間点検は、1分間の非常点灯を行い、バッテリ電圧および点灯回路をチェックする。常時監視は、ランプ寿命監視、ランプ不点監視、バッテリ異常監視、器具異常監視および通信異常監視などを適宜行う。また、以上の点検結果の異常に対しては、異常表示を行う。
〔本発明の防災用照明器具自動点検システムの動作について〕
本発明によれば、制御監視装置において、ネットワークに接続する複数個の防災用照明器具を個別に識別して予め設定された制御および監視を行うことができる。上記制御および監視は、特定のものに限定されるものではなく、所望により種々の制御および監視を行うことができる。
所望により、例えば1つの防災用照明器具自動点検システムの中に複数種の防災用照明器具の併用を許容する。この場合、所定の種別の防災用照明器具(例えば、非常用照明器具)に対しては、所定の自動点検(例えば、週間自動点検)に対する点検指令信号の送信をスキップさせることができる。また、所望により異なった自動点検をさせることもできる。したがって、防災用照明器具の種別に応じて最適な自動点検を行うことができる。しかし、上記のように特定種別に対する特別な自動点検を行わない場合には、全ての種別の防災用照明器具に対して、同じ自動点検を指令することができるのはいうまでもない。
また、非常用照明器具のみを対象とした専用の防災用照明器具自動点検システムを指向することを許容する。
本発明によれば、非常用点灯回路ユニットが作動するときにのみランプ異常の有無を判定し、ランプ異常の場合にはモニタにその旨を表示するので、常に適正な点検を行うとともに、非常時には所定照度分布の非常照明に対する信頼性を高くしやすい非常用照明器具およびこれを備えた防災用照明器具自動点検システムを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明の非常用照明器具を実施するための一形態を示す回路ブロック図である。図において、非常用照明器具10は、防災用照明器具自動点検システムに組み込まれて使用できるように構成されており、蛍光ランプ1、常用点灯回路2、非常用点灯回路ユニット3、ランプ状態検出回路4、ランプ異常判定手段5、モニタ6、自動点検装置7、点検スイッチ8および照明器具本体9を具備している。なお、図中において、符号11は防災用照明器具自動点検システムのネットワーク、12は商用交流電源である。
蛍光ランプ1は、通常時および非常時のいずれにおいても照明を行うための光源である。
常用点灯回路2は、蛍光ランプ1を通常時に点灯させる回路手段であり、電子化された高周波インバータを主体とする回路構成であって、商用交流電源12により付勢されて作動する。
非常用点灯回路ユニット3は、バッテリ、その充電回路、切換え回路および非常用の高周波点灯回路を備えて構成されている。高周波点灯回路は、高周波インバータを主体とする回路構成である。
ランプ状態検出回路4は、ランプ状態を検出する回路であり、ランプ装着検出部4aおよび寿命末期検出部4bから構成されていて、常用点灯回路2に付設されている。したがって、ランプ状態検出回路4は、常用点灯回路2の作動時に作用する。
ランプ異常判定手段5は、ランプ状態検出回路4から送出された検出出力に基づいてランプ異常の有無を判定する回路であり、非常用点灯回路ユニット3に付設されている。
モニタ6は、ランプ異常が判定された場合に作動してランプ異常を表示する手段であって充電モニタとは別に配設されており、ランプ外れなどの未装着状態やランプ寿命末期などのランプ異常時には赤色発光を行う。なお、充電モニタはバッテリが充電状態にあれば緑色発光を行う。しかし、所望によりモニタ6が充電モニタを兼ねている構成とすることもできる。この場合、例えば充電モニタとしての表示は連続した緑色発光であるが、ランプ異常時には点滅するように切り換えられて作動する。
自動点検装置7は、通信部7aを有し、通信部7aを経由して防災用照明器具自動点検システムのネットワーク11に接続する。また、自動点検装置7は、防災用照明器具自動点検システムからの自動点検指令信号に応動して非常用点灯回路ユニット3の自動点検を、ランプ異常の判定がない場合に実施する。
点検スイッチ8は、照明器具10の外部から手動操作が可能なように配設されるとともに、点検スイッチ8が操作された際に非常用点灯回路ユニット3の点検を強制的に行うことができる。
照明器具本体9は、照明器具10から以上説明した各構成部分を除いた残余の部分により構成されている。
図2および図3は、本発明の防災用照明器具自動点検システムを実施するための一形態を示し、図2は概略配線図、図3は制御監視装置の正面図である。なお、図において、図1と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
本形態において、防災用照明器具自動点検システムは、非常用照明器具10、ネットワーク11ならびに制御監視装置CMを具備して構成されている。
ネットワーク11は、複数の非常用照明器具10と制御監視装置CMとの間を接続して自動点検を行えるようにする通信媒体である。本形態において、ネットワーク11は、シールド付2線からなる。
制御監視装置CMは、ネットワーク11に接続するとともに、自動火災報知設備のb接点AFAに接続して、火災報知動作に連動して複数の非常用照明器具10を所要に制御する。
また、制御監視装置CMは、自システムに接続する複数の非常用照明器具10から送出されるアドレスを受信して内部に登録し、点検指令信号をアドレスにしたがい順次ネットワーク11を経由して各非常用照明器具10へ送出する。なお、点検は、定期点検、週間点検および常時監視の3点検モードで行うことができる。そして、非常用照明器具10からの応答信号を受信し、集計して、各非常用照明器具10の点検結果を一覧可能に表示することができる。
さらに、制御監視装置CMは、図3に示すように、その正面において外部から見える位置に器具状態表示・操作部D/Oが配設されている。この器具状態表示・操作部D/Oには、それぞれ複数の表示部および操作スイッチが配置されている。また、その内部には、電源端子台T1、自火報接続用端子台T2および器具通信用端子台T3を備えている。そして、電源端子台T1には専用の100V商用交流電源12が電源線を経由して接続している。自火報接続用端子台T2には、火災報知設備のb接点AFAが接続している。器具通信用端子台T3には、ネットワーク11を経由して前記非常用照明器具10の通信用端子台が接続する。
本発明の非常用照明器具を実施するための一形態を示す回路ブロック図 本発明の防災用照明器具自動点検システムを実施するための一形態を示す概略配線図 同じく制御監視装置の正面図
符号の説明
1…蛍光ランプ、2…常用点灯回路、3…非常用点灯回路ユニット、4…ランプ状態検出回路、5…ランプ異常判定手段、6…モニタ、7…自動点検装置、8…点検スイッチ、9…照明器具本体、10…非常用照明器具、11…ネットワーク、12…商用交流電源

Claims (5)

  1. 非常用照明器具本体と;
    非常用照明器具本体に配設されて通常時および非常時に照明を行う蛍光ランプと;
    通常時において商用電源により付勢されランプを点灯する常用点灯回路と;
    非常時において通常時に充電されたバッテリにより付勢されランプを点灯する非常用点灯回路ユニットと;
    ランプの異常を検出するランプ状態検出回路と;
    非常用点灯回路ユニットの作動時にのみにランプ状態検出回路の出力に基づいてランプ異常を判定してランプ異常出力を生じるランプ異常判定手段と;
    ランプのランプ異常を表示するモニタと;
    を具備していることを特徴とする非常用照明器具。
  2. 通信部を有し、外部から到来する点検指令信号に応じてバッテリの自動点検を行うがランプ異常の際には自動点検を禁止するように構成されている自動点検装置を具備していることを特徴とする請求項1記載の非常用照明器具。
  3. ランプ異常検出回路は、常用点灯回路に付設されていることを特徴とする請求項1または2記載の非常用照明器具。
  4. モニタは、バッテリの充電モニタとしても共用されるとともに互いに異なる表示態様を示すように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の非常用照明器具。
  5. 少なくとも請求項1ないし4のいずれか一記載の非常用照明器具を含む防災用照明器具と;
    防災用照明器具がその通信部を経由して接続するネットワークと;
    ネットワーク内に接続して防災用照明器具を制御および監視する制御監視装置と;
    を具備していることを特徴とする防災用照明器具自動点検システム。
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