JP2007156342A - 光学製品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れるとともに、レンズ基板に生じた微細なキズを消失させる構造を持った光学製品及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】光学製品は、基板1と、基板1上に形成されたプライマー層2と、プライマー層2上に形成されたハードコート層3と、ハードコート層3上に形成された反射防止膜4とを有し、プライマー層2は、湿式法により形成され、ハードコート層3は、その内部の熱膨張率が基板1側から反射防止膜3側に向かって小さくなるように変化している。この光学製品は、眼鏡用プラスチックレンズ等として好適に使用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック製の基板に光透過層を形成してなるプラスチックレンズ等の光学製品及びその製造方法に関する。
従来、眼鏡レンズ等の光学部品の基材(基板)として、プラスチック製の基板が使用されている。プラスチック製の基板は、ガラス製の基板に比べ、軽量であり、成形性にも優れるものの、表面が非常に傷つきやすい。そこで、プラスチック製の基板上にハードコート層を形成し、耐擦傷性の向上を図っている。
このハードコート層の形成は、一般に、二酸化ケイ素微粒子とシランカップリング剤を含有するハードコート液を用いてプラスチックレンズ基板に含浸、スプレー、スピンコートまたはディッピングで塗膜を形成し、その後、塗膜を乾燥、硬化させる湿式法で行われている。
一方、プラスチックレンズを構成する素材(レンズ基板、ハードコート層及び反射防止膜 等)の持つ熱膨張率はそれぞれ異なっている。そのため、耐熱性の観点から見た場合、熱膨張率の差異によって物理的にクラック等の破損、破断を生じることがある。しかし、眼鏡レンズを構成するレンズ基板と反射防止膜の層はそれらの材質を大きく変えることができない。何故なら、レンズ基板は、プラスチックレンズであるための基本構成であり、反射防止膜は、耐久性や硬度を保つため一般に無機膜であることから、有機物で構成されるレンズ基板と無機物で構成される反射防止膜の熱膨張率の差は必然的に大きくならざるを得ない。そして、レンズ基板と反射防止膜との中間層であるハードコート層を含浸式の湿式法で形成すると、この層の成分は一様であり、有機物で構成されるので熱膨張率がレンズ基板と近く、反射防止膜との差が大きい。この差により、耐熱性という観点からは物理的にクラック等の破損、破断を生じ易く問題となっている。
そこで、乾式法によりハードコート層を形成することも試みられている。例えば、真空蒸着法で二酸化ケイ素膜を形成する方法が知られている。また、近年では、シリカ系有機金属を用いるプラズマCVD法によるハードコート層の形成が提案されている(例えば、特許文献1、2)。このようなハードコート層は、一般的な湿式法で得られたハードコート層とほぼ同等の耐擦傷性特性を示す。
特開平9−68601号公報 特開平8−190002号公報
しかしながら、乾式法によるハードコート層は、前記した湿式法のような問題点はないが、別の問題がある。即ち、真空蒸着法により形成された二酸化ケイ素膜は、膜厚1μm前後から優れた耐擦傷性を示すものの、1μmを越えると二酸化ケイ素膜の圧縮応力によりプラスチック製のレンズ基板との密着性が低下し、十分な膜厚で成膜できず、そのため、耐擦傷性を十分に満足できず、現在ではほとんど用いられていない。
このような欠点は、特許文献1、2に記載されたようなシリカ系有機金属を用いるプラズマCVD法により克服することが可能である。しかし、一般に、レンズ基板表面にはレンズ研磨の際に微細なキズが発生していることが多く、湿式法によればハードコート層形成時にそのキズを覆う効果があった。特許文献1、2に記載のプラズマCVD法によっては、表面に膜が一様に形成されるため湿式法独特のいわゆるキズ消失効果はなく、それ故、レンズの光学的性質や耐熱性(クラックの発生)には問題があった。
そこで、本発明の目的は、耐熱性に優れるとともに、レンズ基板に生じた微細なキズを消失させる構造を持った光学製品及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、基板と、前記基板上に形成されたプライマー層と、プライマー層上に形成されたハードコート層と、ハードコート層上に形成された反射防止膜とを有する光学製品であって、前記プライマー層は、湿式法により形成され、前記ハードコート層は、その内部の熱膨張率が前記基板側から前記反射防止膜側に向かって小さくなるように変化していることを特徴とする。
本発明の光学製品によれば、プライマー層が湿式法により形成されているので、基板にキズが生じていてもそのキズを効果的に覆うことができる。さらに、ハードコート層内部の熱膨張率が基板側から反射防止膜側に向かって小さくなるように変化しているので、基板と反射防止膜との熱膨張率の差が大きくとも、中間に位置するハードコート層がその差を緩和することで光学製品全体の耐熱性を高めることができる。
なお、プライマー層は、基板とハードコート層双方の界面に存在して、双方への密着性を両立する性質を有している。加えて外部からの衝撃吸収層としての性質も併せ持ち、耐衝撃性を向上させる性質も有する。このようなプライマー層は、例えば、極性基を有する有機樹脂ポリマーや酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子を含んでいてもよい。
本発明では、前記ハードコート層の形成法が乾式法であることが好ましい。
この発明によれば、ハードコート層の形成法が乾式法であるので、その内部の熱膨張率を容易に変化させることが可能となる。乾式法としては、例えば真空蒸着法、化学気相成長法(以下、「CVD法」ともいう)あるいはスパッタリング法などが採用できる。
本発明では、該光学製品がプラスチックレンズであることが好ましい。
この発明によれば、光学製品がプラスチックレンズであるので熱膨張率が大きく、それ故、反射防止膜との熱膨張率の差が大きいため、本発明の効果がより強く発揮される。このようなプラスチックレンズは、眼鏡用に好適に使用できる。
本発明の光学製品の製造方法は、基板上にプライマー層と、ハードコート層と、反射防止膜とをこの順に形成する光学製品の製造方法であって、前記プライマー層を、湿式法により形成し、前記ハードコート層を、その内部の熱膨張率が前記基板側から前記反射防止膜側に向かって小さくなるように形成することを特徴とする。
この発明によれば、プライマー層を、湿式法により形成し、ハードコート層を、その内部の熱膨張率を基板側から反射防止膜側に向かって小さくなるように形成するので、基板にキズがほとんど存在しない、耐熱性にもすぐれた光学製品を製造することができる。
本発明では、前記ハードコート層を乾式法により形成することが好ましく、特にCVD法であることがより好ましい。
この発明によれば、ハードコート層の形成を乾式法で行っているので、その内部の熱膨張率の制御が容易である。乾式法としては、例えば真空蒸着法、化学気相成長法(以下、「CVD法」ともいう)あるいはスパッタリング法などが採用できる。この中では、CVD法が好ましい。CVD法としては、低温で成膜ができ、耐熱性の低いプラスチック基板にも適用できるプラズマCVD法が特に好ましい。
プラズマCVD法は、減圧下のプラズマ放電によって原料ガスを化学的に活性化し、通常の熱励起では困難な化学反応によって膜を堆積させるものである。電界によって加速された電子とガス分子が非弾性衝突して、分子がイオン化、解離乃至励起されて化学活性種ができる。非平衡反応であるので、種々の組成の膜が、熱CVD法に比べてかなり低温で堆積でき、耐熱性が低いプラスチック基板の成膜により好適である。また、プラズマの発生には高周波がよく利用されるが、直流電圧を印加する方法もある。また、磁界を利用して発生したプラズマを拡散することも行われる。
プラズマCVD法では、扱いやすく、安定して生産できるTEOS(テトラエトキシシラン)などのSi系有機金属を用いることができる。
ここで、ハードコート層の熱膨張率は、例えば、原料ガスの処方を変え、あるいは組成を変化させることで制御することができる。
本発明では、前記CVD法における出力を変化させることで前記熱膨張率を制御することが好ましい。
この発明によれば、CVD法において出力を変化させることで熱膨張率を制御しているので、ハードコート層内部の熱膨張率を高い精度で容易に変化させることが可能となる。具体的には、ハードコート層の内部を、基板側の組成が有機物リッチとなるように、反射防止膜側の組成が無機物リッチとなるように構成することで、ハードコート層内部の熱膨張率を大きな値から小さな値に連続的あるいは段階的に制御することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の光学製品である眼鏡用プラスチックレンズ(以下、「レンズ」ともいう)100の断面を模式的に示した図である。
レンズ100は、基板1と、その上に形成されたプライマー層2と、その上に形成されたハードコート層3と、その上に形成された反射防止膜4とを含んで構成される。ここで、プライマー層2は、湿式法により形成され、ハードコート層3は、その内部の熱膨張率が基板1側から反射防止膜4側に向かって小さくなるように変化している。
以下、レンズ100の構成について詳述する。
(1.基板)
レンズ100の基板1としては、特に制限は無いが、素材としては、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート重合体、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン等のプラスチックが好適に挙げられる。
ただし、基板の軽量化、薄型化を図るためには、高屈折率の材料を用いることが好ましい。屈折率としては1.6以上の素材を使用することが好ましく、例えば、イソシアネート基またはイソチオシアネート基を持つ化合物と、メルカプト基を持つ化合物を反応させることによって製造されるポリチオウレタン系プラスチック、エピスルフィド基を持つ化合物を含む原料モノマーを、重合硬化して製造される、エピスルフィド系プラスチックを基板1の素材として好適に使用することができる。
ポリチオウレタン系プラスチックの主成分となるイソシアネート基またはイソチオシアネート基を持つ化合物としては、公知の化合物が何ら制限なく使用できる。
イソシアネート基を持つ化合物の具体例としては、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、メルカプト基を持つ化合物としても、公知の物を用いることができる。例えば、1,2−エタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,1−シクロヘキサンジチオール等の脂肪族ポリチオール、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン等の芳香族ポリチオールが挙げられる。また、プラスチックレンズの高屈折率化のためには、メルカプト基以外にも、硫黄原子を含むポリチオールがより好ましく用いられ、その具体例としては、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2−ビス((2−メルカプトエチル)チオ)−3−メルカプトプロパン等が挙げられる。
本発明における基板の素材を得るための重合方法としては、特に限定される物ではなく、一般的な重合方法が、何ら制限なく使用される。例えば、ビニル系モノマーを用いる場合には、有機過酸化物等の熱重合開始剤を用いて、熱硬化を行い、素材を製造することができる。また、ベンゾフェノン等の光重合開始剤を用いて、紫外線を照射することによってモノマーを硬化させ、素材を製造することもできる。
イソシアネート基またはイソチオシアネート基を持つ化合物と、メルカプト基を持つ化合物を反応させることによって製造されるポリチオウレタン系プラスチックを、基板の素材として使用する場合には、イソシアネート基または、イソチオシアネート基を持つ化合物と、メルカプト基を持つ化合物を混合した後、ウレタン樹脂用の硬化触媒を添加、混合し、加熱硬化することによって製造できる。
硬化触媒の具体例としては、エチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミン化合物、ジブチル錫ジクロライド、ジメチル錫ジクロライド等が挙げられる。
エピスルフィド基を持つ化合物を含む原料モノマーを重合させることによって得られる、エピスルフィド系のプラスチックを基板の素材として使用する場合には、エピスルフィド基を持つ化合物を単独で、または、エピスルフィド基と共重合可能な他のモノマーと混合した後、エポキシ樹脂用の硬化触媒を添加、混合し、加熱により重合硬化を行うことによって製造できる。
エポキシ樹脂用の硬化触媒は特に制限はないが、具体例としては、ジメチルベンジルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、トリジメチルアミノメチルフェノール等の3級アミン、エチルメチルイミダゾール等のイミダゾール類、などが挙げられる。
また、エピスルフィド基を持つ化合物と共重合可能な他のモノマーとしては、水酸基を持つ化合物、メルカプト基を持つ化合物、1級または2級アミン、カルボキシル基を持つ化合物などが挙げられる。
水酸基を持つ化合物の具体例としては、イソプロピルアルコール、n−ヘキシルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート等の多価アルコール類が挙げられる。メルカプト基を持つ化合物の具体例としては、チオフェノール、エチルチオグリコレート、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン等が挙げられる。
(2.プライマー層)
プライマー層2は、一般にレンズ100の基板1とハードコート層3との密着性の向上、耐衝撃性の向上、染色性の改善等の目的で設けられるが、本発明においては、基板1の表面に生じているキズを消失させる効果をも有する。すなわち、基板1は通常研磨工程を経て供されるが、いわゆる研磨キズが生じており、そのままでは、機械的特性・光学特性が劣った状態の基板1となっている。本発明では、このプライマー層2が湿式法で形成されており、この研磨キズを埋めることができる。
このようなプライマー層2は、例えば、極性基を有する有機樹脂ポリマーや酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子を含んでいてもよい。
極性基を有する有機樹脂ポリマーとしては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等の各種樹脂を使用することが可能である。この内、硫黄原子を含むレンズ基板に対する密着性とフィラーとなる金属酸化物微粒子の分散性の点から、ポリエステル樹脂を好ましく用いることができる。
ポリエステル樹脂では、樹脂中のエステル結合および側鎖に付いたヒドロキシル基やエポキシ基がプラスチックレンズ基板表面分子と相互作用を生じ易く、高い密着性を発現する。一方、ポリエステル樹脂のpHは弱酸性を示す場合が多く、フィラーとなる金属酸化物微粒子が安定に存在できるpHと合致する場合が多い。よってプライマー樹脂中に金属酸化物微粒子が局在化せずに均質に分散した状態となり、プライマー層の架橋密度を安定化もしくは向上させ、耐水性および耐光性が向上する。
プライマー層2を構成する組成物には、樹脂材料、硬化触媒、溶媒、金属微粒子のコロイド状分散体、およびその他の添加物が含まれている。プライマー層2用組成物は溶媒により希釈して使用することが一般的であるが、希釈溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類等が挙げられ、その他の溶媒も使用可能である。特に好ましくは、ジアセトンアルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトンであるがこれらは単独で用いてもよいし、2種以上の混合溶媒としてもよい。
さらに、プライマー層2用組成物には、塗布性を改善するためのレベリング剤や耐候性向上のための紫外線吸収剤や酸化防止剤を添加してもよい。
プライマー層2用組成物の塗布方法は、スプレー法、スピンコート法、ディッピング法等の公知の方法が用いられる。また、必要に応じて、プラスチックレンズの基板をアルカリ処理、プラズマ処理、紫外線処理、無機微粒子による表面研磨処理等によって前処理してもよい。
プライマー層2は、プライマー層2用組成物を前記した方法でプラスチックレンズの基板に塗布した後、硬化することによって得られる。これらの硬化には、硬化触媒が必要である。硬化触媒としては、第三級アミン化合物、有機錫化合物、有機亜鉛化合物、過塩素酸アンモニウム、カチオン光重合開始剤、ラジカル光重合開始剤が用いられる。
プライマー層2を形成するには、プライマー層用組成物をレンズに塗布した後、70℃〜180℃、好ましくは100〜130℃で加熱する。70℃より低い温度では、硬化反応が進行しにくい。また、180℃より高い温度では、プラスチックレンズの基板が変形する。硬化に必要な時間は、加熱する温度によって異なるが、15〜90分である。
また、プライマー層2としての必要な膜厚は、0.05〜5μmであり、好ましくは0.1〜1μmである。0.05μmより薄いとプライマー層2を設けて得られるキズ消失効果が十分発現せず、5μmよりも厚いと面精度が低下する。
(3.ハードコート層)
ハードコート層3は、層内部の熱膨張率を容易に変化させることのできる乾式法、特に出力を容易に変えることができるCVD法を用いることが好ましい。特に、低温で成膜ができ、耐熱性の低いプラスチック基板(プライマー層構成樹脂)にも適用できるプラズマCVD法が好ましい。CVD法において出力を変化させることでハードコート層3内部の熱膨張率を高い精度で容易に変化させることが可能となる。具体的には、ハードコート層の内部を、基板側の組成が有機物リッチとなるように、反射防止膜側の組成が無機物リッチとなるように構成することで、ハードコート層内部の熱膨張率を大きな値から小さな値に連続的あるいは段階的に制御することができる。
プラズマCVD法は、減圧下のプラズマ放電によって原料ガスを化学的に活性化し、通常の熱励起では困難な化学反応によって膜を堆積させるものである。電界によって加速された電子とガス分子が非弾性衝突して、分子がイオン化、解離乃至励起されて化学活性種ができる。非平衡反応であるので、種々の組成の膜が、熱CVD法に比べてかなり低温で堆積でき、耐熱性が低い樹脂基板の成膜に好適である。プラズマの発生には高周波がよく利用されるが、直流電圧を印加する方法もある。また、磁界を利用して発生したプラズマを拡散することも行われる。
プラズマCVD法では、扱いやすく、安定して生産できるSi系有機金属を用いることができる。
Si系有機金属としては、例えば、テトラメチルジシラザン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリメチルシラン、アリルトリメチルシラン、イソプロポキシトリメチルシラン、メチルトリビニルシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラン、1,3−ジメトキシテトラメチルジシロキサン、ジメチルトリメチルシリルアミン、アセトキシメチルトリメチルシラン、アリルジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、t−エトキシトリメチルシラン、ジビニルジメチルシラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、トリメチルシリルイソシアネート、ビニル−t−ブチルジメチルシラン等を挙げることができる。
(4.反射防止膜)
ハードコート層3の上には、無機物からなる単層、多層の反射防止膜4が設けられており、光線反射率の低減、光線透過率の向上が図られる。無機物質としては、SiO、SiO、Si、TiO、ZrO、Al、MgF、Ta、Nb 等を用いてよく知られた真空蒸着法等の薄膜形成法により反射防止膜4を形成することができる。
このような本発明によれば、光学製品としてのレンズ100が基板1と、基板1上に形成されたプライマー層2と、プライマー層2上に形成されたハードコート層3と、ハードコート層3上に形成された反射防止膜4とを有しているとともに、プライマー2層が湿式法により形成されているので、基板1にキズが生じていてもそのキズを効果的に覆うことができる(キズ消失効果)。また、ハードコート層3が、その内部の熱膨張率が基板1側から反射防止膜4側に向かって小さくなるように変化しているので、基板1と反射防止膜4との熱膨張率の差が大きくとも、中間に位置するハードコート層3がその差を緩和することで光学製品(レンズ100)全体の耐熱性を高めることができる。
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしても問題はない。
例えば、プラズマCVD法において、ハードコート層の内部構造を変えて熱膨張率を変化させるためには、必ずしも出力だけではなく、例えば、プラズマ処理を行う際の原料処方を変えたり、原料組成を変化させることでも制御することができる。
また、ハードコート層を形成する乾式法としては、真空蒸着法でもよい。真空蒸着法は、高真空中で薄膜材料を加熱蒸発させ、この蒸発粒子を基板上(含プライマー層)に堆積させて薄膜を形成する方法である。薄膜材料の加熱方法には、抵抗加熱、電子ビーム加熱、アーク加熱等がある。基板に対する真空蒸着法では、基板の耐熱性から用いることができる無機物が限られ、例えば、SiO2、SiO、ZrO2、TiO2、TiO、Ti23、Ti25、Al23、Ta25、Nb、CeO2、MgO、Y23、SnO2、MgF2、WO3、Crなどを挙げることができ、これらの無機物を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。特に、プラスチックを素材とする基板用としては、蒸着温度を低くすることができるSiO、SiO2、ZrO2、TiO2、Nb、Ti25、Crの使用が好ましい。
以下、本発明の光学製品及びその製造方法について、実施例により詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの例によって何等限定されるものではない。
〔実施例1〕
本実施例は、光学製品として、図1に示す眼鏡用プラスチックレンズ100に適用した一例である。以下のようにして眼鏡用プラスチックレンズ100を製造した後、レンズ基板1表面のキズ消失効果(外観)及び耐熱性を評価した。
(プライマー層2の形成) 研磨後のレンズ基板1上にポリエステル系化合物からなるプライマー層(キズ消失層)2を、浸漬法によって膜厚が0.3μmになるように塗布し、加熱して(90℃、5分間)硬化させた。
(ハードコート層3の形成)
プライマー層2を形成した後のレンズ基板1に、プラズマCVD法によりハードコート膜を形成した。原料としては、有機シラン化合物(C618OSi2)と酸素ガス(O2)を用いた。ハードコート層3の膜厚が2.5μmとなるように処理時間を調節した。なお、ハードコート層3を形成(成膜)する際は成膜開始時の高周波出力を100ワットとして、成膜終了時には300ワットになるように変化させることで、ハードコート層3内部の物質組成が有機物リッチの状態から無機物リッチの状態となるように制御しながら成膜を行った。
(反射防止膜4の形成)
反射防止膜4はレンズ基板1側から順に、SiO層とTiO層を交互に積層させ、7層の反射防止多層膜を形成した。SiO層の成膜は、通常の真空蒸着法で行った。TiO層の成膜は、イオンアシスト蒸着法で行った。本実施例では、レンズ基板1側から数えて、第1層は0.083λの光学膜厚を持つSiO層、第2層は0.07λの光学膜厚を持つTiO層、第3層は0.10λの光学膜厚を持つSiO層、第4層は0.18λの光学膜厚を持つTiO層、第5層は0.065λの光学膜厚を持つSiO2層、第6層は0.14λの光学膜厚を持つTiO層、第7層は0.26λの光学膜厚を持つSiO層を順次積層して反射防止膜とした。
〔比較例1〕
研磨後のレンズ基板1上にプライマー層を形成しないことを除いて、実施例1と同様にハードコート層3及び反射防止膜4を形成して、図2に示すような眼鏡用プラスチックレンズ200を製造した。評価は実施例1と同様に行った。
〔比較例2〕
研磨後のレンズ基板1上に、実施例1と同様にしてプライマー層2を形成した。その後、以下のような方法で図3に示すようなハードコート層3’を形成した。反射防止膜4は、実施例1と同様にして形成した。
(ハードコート層3’の形成)
プライマー層2の表面に、有機シリコン系の化合物を含浸させ、成膜を行った。ハードコート層3の膜厚は2.5μmとした
前記のハードコート層3に使用する有機シリコン系の化合物は以下の様に作製した。攪拌装置を備えたフラスコ中に、エチルセロソルブ100g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン100gを攪拌しつつ順に加え、その後0.1規定塩酸水42.7gを加え4時間攪拌した。続いてシリコン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名“L−7001”)を0.3gさらにメタノール分散二酸化チタン−二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素複合微粒子ゾル(TiO2/ZrO2/SiO2=68/17/15(重量比)、固形分濃度20.5重量%、TiO2とZrO2の固溶体を核としてSiO2で被覆された微粒子構造をもつ複合微粒子)698.2gを添加し充分攪拌した後、0℃で24時間放置し熟成を行いハードコート層3に使用される有機シリコン系の化合物を得た。
〔評価方法〕
(外観評価)
前記の各工程で得られたサンプル(眼鏡用プラスチックレンズ100、200、300)について、外観評価試験を行った。外観評価試験は、図4に示すような透過検査法により行った。具体的には、まず反射の少ない黒色の背景(床、壁)Fを持つ検査室内で、照度を200〜250ルクス、試験位置における照度を350〜500ルクスとし、肉眼により明視できる環境とした(JIS T7313〜T7315に準拠)。また、蛍光灯Lは3波長域発光形昼白色タイプを使用した。そして、レンズ100、200、300を上下させ、レンズ100、200、300に残存しているキズを観察した後、さらに45〜90度回転して、レンズ100、200、300を上下させ再度キズを観察した。
評価基準は、レンズ100、200、300に残存しているキズの程度を3段階にランク付けし、以下の基準で評価した。各々10個のサンプルについて評価を行った(n=10)。
A:極薄浅いキズ
B:薄浅いキズ
C:濃いキズ
また、キズの発生面積を3段階にランク付けし、以下の基準でキズの大きさを評価した。
1:サンプル面積の1/4未満
2:サンプル面積の1/4以上〜1/2未満
3:サンプル面積の1/2以上
なお、外観評価試験は、図5に示すような反射検査法により行ってもよく、また両者を併用してもよい。図5の反射検査法においては、検査室内の環境は図4の透過検査法と同様であるが、レンズ100等の傾斜角を変えて評価を行う。具体的には、いったんレンズ100等のキズの程度を観察した後、レンズ100等を45〜90度回転して再度同様に評価を行う。
(耐熱性評価)
反射防止膜4を形成後にレンズ100、200、300を、所定温度のオーブン内で30分間加熱した後、クラックの有無を肉眼で観察し、クラックが発生したときの温度をそのサンプルの耐熱温度とした。オーブンの温度は40℃より開始して、5℃ずつ上げて評価を行った。クラックが発生する温度が高い程、耐熱性が良い。
〔結 果〕
表1に実施例1、比較例1、2で製造されたサンプルの評価結果を示す。
また、ハードコート層3の内部の膨張率が基板1側から反射防止膜4側にかけて実際に変化(傾斜)していることの確認も併せて行った。測定は島津製作所熱機械器機会分析装置(TMA−60)を用いた。成膜時(ハードコート層3形成時)の条件は、高周波出力を100ワット、200ワット、300ワットの成膜サンプルの熱膨張係数をそれぞれ測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2007156342

Figure 2007156342

表1の結果より、実施例1のレンズ100では、湿式法によるプライマー層2のない比較例1のレンズ200に比べてキズ消失効果に優れ、また、ハードコート層3’が湿式法で形成されている比較例2のレンズ300に比べて耐熱性に優れていることが認められた。
なお、表2の結果より、プラズマCVD法において高周波出力を変化させることにより、ハードコート層における熱膨張係数が、実際に基板1側から反射防止膜3側に向かって小さくなるように変化していることも確認できた。
本発明は、耐熱性に優れるとともに、レンズ基板に生じた微細なキズを消失させる構造を持った眼鏡用プラスチックレンズとして利用することができる。
本発明の眼鏡用プラスチックレンズ(実施例1)の構成を示す断面図。 比較例1の眼鏡用プラスチックレンズの構成を示す断面図。 比較例2の眼鏡用プラスチックレンズの構成を示す断面図。 眼鏡用プラスチックレンズの評価方法を示す模式図。 眼鏡用プラスチックレンズの他の評価方法を示す模式図。
符号の説明
1…基板(プラスチックレンズ基板)、2…プライマー層、3、3’…ハードコート層、4…反射防止膜、100、200、300…眼鏡用プラスチックレンズ

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板上に形成されたプライマー層と、プライマー層上に形成されたハードコート層と、ハードコート層上に形成された反射防止膜とを有する光学製品であって、
    前記プライマー層は、湿式法により形成され、
    前記ハードコート層は、その内部の熱膨張率が前記基板側から前記反射防止膜側に向かって小さくなるように変化している
    ことを特徴とする光学製品。
  2. 請求項1に記載の光学製品において、
    前記ハードコート層の形成法が乾式法である
    ことを特徴とする光学製品。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光学製品がプラスチックレンズである
    ことを特徴とする光学製品。
  4. 基板上にプライマー層と、ハードコート層と、反射防止膜とをこの順に形成する光学製品の製造方法であって、
    前記プライマー層を、湿式法により形成し、
    前記ハードコート層を、その内部の熱膨張率が前記基板側から前記反射防止膜側に向かって小さくなるように形成する
    ことを特徴とする光学製品の製造方法。
  5. 請求項4に記載の光学製品の製造方法において、
    前記ハードコート層を、乾式法により形成する
    ことを特徴とする光学製品の製造方法。
  6. 請求項5に記載の光学製品の製造方法において、
    前記乾式法が化学気相成長法である
    ことを特徴とする光学製品の製造方法。
  7. 請求項6に記載の光学製品の製造方法において、
    前記化学気相成長法における出力を変化させることで前記熱膨張率を制御する
    ことを特徴とする光学製品の製造方法。
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