JPH08146358A - 眼鏡用プラスチックレンズ - Google Patents

眼鏡用プラスチックレンズ

Info

Publication number
JPH08146358A
JPH08146358A JP6291123A JP29112394A JPH08146358A JP H08146358 A JPH08146358 A JP H08146358A JP 6291123 A JP6291123 A JP 6291123A JP 29112394 A JP29112394 A JP 29112394A JP H08146358 A JPH08146358 A JP H08146358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plastic lens
layer
thin film
refractive index
changing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6291123A
Other languages
English (en)
Inventor
Bischoff Roman
ビショフ ローマン
Hofer Markus
ホッファー マルクス
Koller Albert
コーラー アルベルト
Boorurabu Christian
ボールラブ クリスティアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OC Oerlikon Balzers AG
Original Assignee
Balzers AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Balzers AG filed Critical Balzers AG
Priority to JP6291123A priority Critical patent/JPH08146358A/ja
Publication of JPH08146358A publication Critical patent/JPH08146358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチックレンズの屈折率ごとにハードコ
ート液を使用せずに、一つの装置で複数の屈折率を持つ
硬質層を形成させることで一貫した製造方法を提供す
る。 【構成】 プラスチックレンズ基材上に屈折率を変化さ
せる層、硬質層、反射防止膜、水ヤケ防止コート等を具
備する眼鏡用プラスチックレンズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマCVD法によ
り眼鏡プラスチックレンズ基材上に形成したハードコー
ト膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、眼鏡プラスチックレンズ基材上に
ハードコートを形成する方法としては、まず有機シリコ
ーン被膜をディッピング法(浸漬処理)により形成した
後、反射防止膜を真空蒸着法により形成している。
【0003】JP5−140356特許は、接着及び表
面硬度を高めるためプラズマCVD法により自動車用の
透明なプラスチック窓ガラス上にSiOx膜を形成する
方法を示している。我々はプラスチック眼鏡レンズ上に
ハードコートを形成するためこの方法を適用した。しか
しながら、この方法は我々の目的には適していなかっ
た。それはこのフィルムが熱水テスト(80℃,10
分)において容易に剥離したからである。またさらに、
この特許において、硬質層を形成する方法のみが記載さ
れており、さまざまな屈折率を有するプラスチック眼鏡
レンズの干渉縞を抑制するため硬質層にモノマーを適合
させる記載は全くみられない。
【0004】EP203730特許は、光学用基材上に
まず従来のディッピングにより有機シリコーン化合物膜
を、次いで反射防止膜を、そして最後に有機疎水性膜を
形成する方法を示している。最初の方法(ハードコーテ
ィング)は従来のディッピング法のため多くの時間を必
要とし、さらにハードコーティングから疎水性層処理ま
での工程は連続して行なうことができない。それは第一
の工程を第二の工程、すなわち真空蒸着に変える際にハ
ードコートした基材を空気にさらさねばならないからで
ある。EP203730特許は、プラズマCVD法によ
りプラスチック眼鏡レンズ上に硬質層を形成する新規な
方法である我々の発明のような技術を全く示唆していな
い。
【0005】62−247302特許は、表面が疎水性
となる非有機反射防止膜上に有機シラザン化合物膜を形
成する方法を示している。この特許は、首尾一貫したプ
ロセスラインを形成することの可能性を全く示していな
い。我々の発明は首尾一貫したプロセスラインが可能で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来法により得られた有機シリコーン被膜(ハードコ
ート)はプラスチックレンズ自体の高屈折率化に伴い、
これに対応する屈折率を開発しなければならず、開発費
用の負担が重くなってきているのが現状である。また、
ディッピング装置の設備等はプラスチックレンズの屈折
率ごとに対応する設備になるため、製造工場においては
複数のディッピング装置を設置しなければならず設備の
原価償却費が毎年増大する傾向である。さらに、最近で
は特注品を受注する傾向になってきているため、眼鏡レ
ンズのような1ペア(2枚)で受注し、そのまま製造工
場の一貫製造ラインを流れる工程などが検討されてい
る。しかし、従来からのような複数台設置するディッピ
ング装置ラインを持つことは、一貫生産製造システムを
考慮した場合、非常に生産効率が悪くなる欠点を有して
いる。また、従来のディッピングによるハードコートを
行う場合、コートする前の表面処理として、アルカリ溶
液に浸すような表面の活性化処理等が不可欠であり、最
近、環境問題などからこれらに使用される廃液処理等の
問題が起こり始めている。さらにまた、従来のハードコ
ートの製造工程では縮合硬化工程が必須であり、この工
程に費やされる時間が数時間要するため、納期の短縮化
を計る上で非常に重要な改善上の問題となっている。
【0007】本発明は、上記問題点を解決し、従来から
行われているウェット方式であるディッピングによるハ
ードコートを用いず、同一製造工程においてハードコー
ト及びその上に形成する反射防止膜、さらにまた、その
上に水ヤケ防止コートなる撥水性を持つ薄膜までを一貫
して処理する新規な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題をP
ECVD(Plasma−enhanced chem
ical vapour deposition)を使
った薄膜形成方法により解決した。
【0009】本発明においては、減圧容器内にアルコキ
シ基含有有機チタン化合物及びアルコキシ基含有有機珪
素化合物の各モノマーを気体状態にし、これをプラズマ
雰囲気の減圧容器に導入し、基材上にそれらのモノマー
からプラズマ反応で生成される形成化合物を屈折率を変
化させながら薄膜堆積させていくことにより、基材とハ
ードコートとの間に、中間的なマッチング層を形成し、
その上に本来のハードコートであるアルコキシ基含有有
機珪素化合物薄膜を形成する。さらに、その上に反射防
止膜を形成している。また、必要に応じて反射防止膜上
にさらにフッ素系及び/または珪素系有機化合物からな
る撥水性の薄膜を形成することもできる。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて用いられる透明樹脂基材は、ポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート及びその共重合体、ジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)、
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート及び不
飽和ポリエステル、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ハロゲ
ン(但し、フッ素を除く)及びヒドロキシ基を含有する
モノまたはジ(メタ)アクリレートとイソシアネート化
合物の付加重合体またはその共重合体等から任意に選択
されるが、好ましくはCR−39、ポリウレタン、ハロ
ゲン(但し、フッ素を除く)及びヒドロキシ基を含有す
るモノまたはジ(メタ)アクリレートとイソシアネート
化合物の付加重合体またはその共重合体が使用される。
【0011】透明樹脂基材に屈折率を変化させる層及び
/または硬質層を形成する場合、それらの形成材料とし
て、Ti系及び/またはSi系アルコキシ基含有有機化
合物モノマーと酸素ガスを真空室へ導入し、プラズマ雰
囲気中で反応させ、透明樹脂基材に薄膜を堆積させる。
【0012】本発明において使用されるプラズマCVD
法は、原料ガスに熱エネルギー及び電気的エネルギーを
与えることにより放電させ、そのプラズマ雰囲気中の非
熱平行状態において反応を促進させ、基板上に薄膜を堆
積させる方法であり、通常使われてるものには平行平板
電極型、容量結合型または誘導結合型等が用いられる。
特に本発明においては、真空室の垂直方向にカソードと
アノードを対向的に配置し、真空室外の上下方向に電磁
コイルを配置し、カソードとアノードとの間に、カロー
セルタイプの基板ホルダーを垂直に設けるプラズマ促進
CVD(PECVD)法により形成することが好適であ
る。つまり、この方法によれば、プラズマ密度を透明樹
脂基板へのイオン損傷なしに広範囲に均一化させられる
ため、眼鏡用プラスチックレンズなどには非常に最適な
手法である。
【0013】本発明において屈折率を変化させる層及び
/又は硬質層に用いられるTi系、及びSi系アルコキ
シ基含有有機化合物において、Ti系での例はチタニウ
ムイソプロピレート、チタニウムブチレート、テトライ
ソプロポキシチタン、テトラn−ブチルチタネート、テ
トラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ジエトキシチ
タンビス(アセチルアセトネート)、チタンジアセチル
アセトネート、チタンジアセチルアセテート、チタンオ
クチルグリコート、チタンラクテート、チタンラクテー
トエチルエステル、チタントリエタノールアミネート等
が上げられる。また、Si系の例ではテトラエトキシシ
ラン、テトラメチルジシロキサン、ジメトキシジメチル
シラン、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシ
ラン、エチルトリメトキシシラン、ジエトキシジメチル
シラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシク
ロテトラシラン等が好適に用いられる。これらのTi系
及びSi系アルコキシ基含有有機化合物はその一種類を
単独で用いても良く、二種類以上を併用してもよい。
【0014】また、本発明において水ヤケ防止コートに
用いられる有機シラザン化合物として下記単位式 Cp 2p+1CH2 CH2 Si(NH)1.5 (上式中、pは正の整数である)で表わされるものが好
適に用いられる。
【0015】次に、本発明による具体的な製造方法を以
下に示す。Ti系、及びSi系アルコキシ基含有有機化
合物が入ったモノマー容器が真空室に接続されており、
この容器を外部から加熱することにより、気化させて真
空室へ導入すると同時に酸素ガスも導入する。その時の
各々のガスの流量はそれぞれの目的にあったものを適宜
に選択すればよいが、好ましくは、Si系アルコキシ基
含有有機化合物のガスの場合は80〜200SCCM、
Ti系アルコキシ基含有有機化合物のガスの場合は30
〜200SCCM、また、酸素ガスは50〜200SC
CMをそれぞれ単独若しくは併用させて真空室へ流す。
また、この際の真空室内の圧力を0.5〜2.5Paの
範囲で安定させ、カソード側に高周波2〜3.5KWを印
加する。それと同時に、真空室外部に設置されている電
磁石コイルに電流を流し、プラズマ雰囲気中に磁界がか
かるようにして低気圧アーク放電を安定化させる。ま
た、このような磁界のかけ方により、対向する電極の間
には電場が起こり、プラズマ中のイオンは基板ホルダー
側に加速される。また、この電場により、プラズマ密度
が均一化され、基板へのイオン損傷および温度上昇など
が抑制できる。従って、特にプラスチックレンズのよう
な基板材料に薄膜を形成させる場合、イオン損傷により
側鎖基が破断されやすい材料や耐熱性の低い材料などを
扱う場合、非常に有効な薄膜形成が可能となる。以上こ
のような手法により、プラスチックレンズ上に直接Ti
系及び/又はSi系含有有機化合物薄膜からなる硬質層
及び/又は屈折率を変化させる層を形成することができ
る。さらには、物理的な蒸着法により、反射防止膜をこ
の上に形成させることができる。さらにまた、反射防止
膜の上に水ヤケ防止コートを有機シラザン化合物を用い
て、浸漬処理(ディッピングコート)あるいは真空蒸着
法あるいはCVD法等により形成させることができる。
特に屈折率を変化させる層を形成する場合は、モノマー
ガス導入時の流量及び/又は高周波出力(RFパワー)
を正確に制御することにより、同じ薄膜内部において連
続的な屈折率を変化させることが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
【0017】実施例1 CR−39レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、Ba
lzers社製PECVD装置の真空室内に設置し、
2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエトキ
シシランのガスを流量100SCCM流し、真空室の圧
力が0.7Paになるまで導入し、外部電磁石コイルに
5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波出力2KW
を3分間印加する。その後、カソードの高周波出力を段
階的に40W/min の割合で徐々に上げていき、12分
間で2.5KWに達するように制御する。この12分間の
間のモノマーガスの流量は180SCCMにして一定に
しておき、この工程において、屈折率を変化させる層を
形成した。この時、形成された薄膜の屈折率を分光光度
計で測定したところ、レンズ界面側でnd 1.50、媒
質(空気)側でnd 1.48であった。
【0018】実施例2 CR−39レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、Ba
lzers社製PECVD装置の真空室内に設置し、
2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエトキ
シシランのガスを流量180SCCMと酸素ガスを流量
50SCCM流し、真空室の圧力が2.1Paになって
流量が安定したところで、外部電磁石コイルに5Aの電
流を流すと同時に、カソードに高周波出力2.5KWを2
0分間印加して硬質層を形成し、さらに、酸素ガスの流
量を100SCCMに増加して、真空室の圧力が2.5
Paになると同時に、カソードの高周波出力を3KWに上
げて、引き続き20分間硬質層を形成し、最後に、酸素
ガスの流量を200SCCMに増加して、さらにまた2
0分間硬質層を形成した。その時、形成された薄膜の屈
折率を分光光度計で測定したところ、nd 1.50であ
った。
【0019】実施例3 CR−39レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、Ba
lzers社製PECVD装置の真空室内に設置し、
2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエトキ
シシランのガスを流量100SCCM流し、真空室の圧
力が0.7Paになるまで導入し、外部電磁石コイルに
5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波出力2KW
を3分間印加する。その後、カソードの高周波出力を段
階的に40W/min の割合で徐々に上げていき、12分
間で2.5KWに達するように制御する。この12分間の
間のモノマーガスの流量は180SCCMにして一定に
しておき、この工程において屈折率を変化させる層を形
成した。続いて酸素ガス流量を真空室に50SCCM流
し、真空室圧力を2.1Paにして20分間硬質層を形
成した後、酸素ガス流量を100SCCMに増加して、
真空室へ流し真空室圧力を2.5Paにすると同時に、
カソードの高周波出力を3KWに変えて、さらに20分間
硬質層を形成し、続いて最後に、酸素ガス流量を200
SCCMに増加して流し、真空室圧力はそのまま2.5
Paに保持するように排気系のコンダクタンスをバリア
ブルオリフィスを開くことにより調整し、カソードの高
周波出力はそのまま3KWを保持した状態で、さらにまた
硬質層を形成した。
【0020】実施例4 実施例3において形成したものを、さらに別の真空蒸着
装置に入れて、真空室の圧力が1.3×10-3Paまで
排気した後、Al2 3 ,ZrO2 ,ZrO2,SiO
2 の順に多層の反射防止膜を1.3×10-3〜1.3×
10-2Paの圧力範囲で制御して、電子銃蒸着で作成し
た。
【0021】実施例5 実施例4において形成したものを、さらにヘキサメチル
ジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0022】実施例6 アクリロニトリル−スチレン共重合体レンズを超音波洗
浄機に通して洗浄後、Balzers社製PECVD装
置の真空室内に設置し、2.7×10-4Paまで排気し
た後、メチルトリエトキシシランのガスを流量80SC
CM及びジメトキシジメチルシランのガスを流量140
SCCM流し、真空室の圧力が2.0Paになるまで導
入し、外部電磁石コイルに5Aの電流を流すと同時に、
カソードに高周波出力2KWを1.5分間印加する間にメ
チルトリエトキシシランのガス及びジメトキシジメチル
シランの各々の流量を1分間当たり80SCCM、93
SCCMの割合で徐々に増加及び減少させながら1.5
分間で屈折率を変化させる層を形成させた。その時、形
成された薄膜の屈折率を分光光度計で測定したところ、
レンズ界面側でnd 1.56、媒質(空気)側でn
d 1.48であった。
【0023】実施例7 アクリロニトリル−スチレン共重合体レンズを超音波洗
浄機に通して洗浄後、Balzers社製PECVD装
置の真空室内に設置し、2.7×10-4Paまで排気し
た後、メチルトリエトキシシランのガスを流量200S
CCMと酸素ガスを流量50SCCM流し、真空室の圧
力が2.0Paになって流量が安定したところで、外部
電磁石コイルに5Aの電流を流すと同時に、カソードに
高周波出力2.5KWを17分間印加して硬質層を形成
し、さらに、酸素ガスの流量を100SCCMに増加し
て、真空室の圧力が2.0Paになるように排気系のコ
ンダクタンスをバリアブルオリフィスを開くことにより
調整し、カソードの高周波出力を3KWに上げて、引き続
き17分間硬質層を形成し、最後に、酸素ガスの流量を
200SCCMに増加して、さらにまた17分間硬質層
を形成した。その時、形成された薄膜の屈折率を分光光
度計で測定したところ、nd 1.56であった。
【0024】実施例8 アクリロニトリル−スチレン共重合体レンズを超音波洗
浄機に通して洗浄後、Balzers社製PECVD装
置の真空室内に設置し、2.7×10-4Paまで排気し
た後、メチルトリエトキシシランのガスを流量80SC
CM及びジメトキシジメチルシランのガスを流量140
SCCM流し、真空室の圧力が2.0Paになるまで導
入し、外部電磁石コイルに5Aの電流を流すと同時に、
カソードに高周波出力2KWを1.5分間印加する間にメ
チルトリエトキシシランのガス及びジメトキシジメチル
シランの各々の流量を1分間当たり80SCCM、93
SCCMの割合で徐々に増加及び減少させながら1.5
分間で屈折率を変化させる層を形成させた。さらに続い
て、メチルトリエトキシシランのガスを流量200SC
CMと酸素ガスを流量50SCCM流し、真空室の圧力
が2.0Paになって流量が安定したところで、外部電
磁石コイルに5Aの電流を流すと同時に、カソードに高
周波出力25KWを17分間印加して硬質層を形成し、さ
らに、酸素ガスの流量を100SCCMに増加して、真
空室の圧力が2.0Paになるように排気系のコンダク
タンスをバリアブルオリフィスを開くことにより調整
し、カソードの高周波出力を3KWに上げて、引き続き1
7分間硬質層を形成し、最後に、酸素ガスの流量を20
0SCCMに増加して、さらにまた17分間硬質層を形
成した。
【0025】実施例9 実施例8において形成したものを、さらに別の真空蒸着
装置に入れて、真空室の圧力が1.3×10-3Paまで
排気した後、Al2 3 ,ZrO2 ,ZrO2,SiO
2 の順に多層の反射防止膜を1.3×10-3〜1.3×
10-2Paの圧力範囲で制御して、電子銃蒸着で作成し
た。
【0026】実施例10 実施例9において形成したものを、さらにヘキサメチル
ジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0027】実施例11 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
Balzers社製PECVD装置の真空室内に設置
し、2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエ
トキシシランのガスを流量35SCCM及びジメトキシ
ジメチルシランのガスを流量148SCCM流し、真空
室の圧力が2.0Paになるまで導入し、外部電磁石コ
イルに5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波出
力2KWを1.5分間印加する間にメチルトリエトキシシ
ランのガス及びジメトキシジメチルシランの各々の流量
を1分間当たり110SCCM,98.7SCCMの割
合で徐々に増加及び減少させながら1.5分間で屈折率
を変化させる層を形成させた。その時、形成された薄膜
の屈折率を分光光度計で測定したところ、レンズ界面側
でnd 1.62、媒質(空気)側でnd 1.58であっ
た。
【0028】実施例12 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
Balzers社製PECVD装置の真空室内に設置
し、2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエ
トキシシランのガスを流量200SCCMと酸素ガスを
流量50SCCM流し、真空室の圧力が2.0Paにな
って流量が安定したところで、外部電磁石コイルに5A
の電流を流すと同時に、カソードに高周波出力2.5KW
を17分間印加して硬質層を形成し、さらに、酸素ガス
の流量を100SCCMに増加して、真空室の圧力が
2.0Paになるように排気系のコンダクタンスをバリ
アブルオリフィスを開くことにより調整し、カソードの
高周波出力を3KWに上げて、引き続き17分間硬質層を
形成し、最後に、酸素ガスの流量を200SCCMに増
加して、さらにまた17分間硬質層を形成した。その
時、形成された薄膜の屈折率を分光光度計で測定したと
ころ、nd 1.60であった。
【0029】実施例13 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
Balzers社製PECVD装置の真空室内に設置
し、2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエ
トキシシランのガスを流量35SCCM及びジメトキシ
ジメチルシランのガスを流量148SCCM流し、真空
室の圧力が2.0Paになるまで導入し、外部電磁石コ
イルに5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波出
力2KWを1.5分間印加する間にメチルトリエトキシシ
ランのガス及びジメトキシジメチルシランの各々の流量
を1分間当たり110SCCM,98.7SCCMの割
合で徐々に増加及び減少させながら1.5分間で屈折率
を変化させる層を形成させた。さらに続いて、メチルト
リエトキシシランのガスを流量200SCCMと酸素ガ
スを流量50SCCM流し、真空室の圧力が2.0Pa
になって流量が安定したところで、外部電磁石コイルに
5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波出力2.
5KWを17分間印加して硬質層を形成し、さらに、酸素
ガスの流量を100SCCMに増加して、真空室の圧力
が2.0Paになるように排気系のコンダクタンスをバ
リアブルオリフィスを開くことにより調整し、カソード
の高周波出力を3KWに上げて、引き続き17分間硬質層
を形成し、最後に、酸素ガスの流量を200SCCMに
増加して、さらにまた17分間硬質層を形成した。
【0030】実施例14 実施例13において形成したものを、さらに別の真空蒸
着装置に入れて、真空室の圧力が1.3×10-3Paま
で排気した後、Al2 3 ,ZrO2 ,ZrO 2 ,Si
2 の順に多層の反射防止膜を1.3×10-3〜1.3
×10-2Paの圧力範囲で制御して、電子銃蒸着で作成
した。
【0031】実施例15 実施例14において形成したものを、さらにヘキサメチ
ルジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0032】実施例16 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
Balzers社製PECVD装置の真空室内に設置
し、2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエ
トキシシランのガスを流量35SCCM及びテトライソ
プロポキシチタンのガスを流量148SCCM流し、真
空室の圧力が2.0Paになるまで導入し、外部電磁石
コイルに5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波
出力2KWを1.5分間印加する間にメチルトリエトキシ
シランのガス及びジメトキシジメチルシランの各々の流
量を1分間当たり110SCCM,98.7SCCMの
割合で徐々に増加及び減少させながら1.5分間で屈折
率を変化させる層を形成させた。その時、形成された薄
膜の屈折率を分光光度計で測定したところ、レンズ界面
側でnd 1.67、媒質(空気)側でnd 1.63であ
った。
【0033】実施例17 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
Balzers社製PECVD装置の真空室内に設置
し、2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエ
トキシシランのガスを流量200SCCMと酸素ガスを
流量50SCCM流し、真空室の圧力が2.0Paにな
って流量が安定したところで、外部電磁石コイルに5A
の電流を流すと同時に、カソードに高周波出力2.5KW
を17分間印加して硬質層を形成し、さらに、酸素ガス
の流量を100SCCMに増加して、真空室の圧力が
2.0Paになるように排気系のコンダクタンスをバリ
アブルオリフィスを開くことにより調整し、カソードの
高周波出力を3KWに上げて、引き続き17分間硬質層を
形成し、最後に、酸素ガスの流量を200SCCMに増
加して、さらにまた17分間硬質層を形成した。その
時、形成された薄膜の屈折率を分光光度計で測定したと
ころ、nd 1.65であった。
【0034】実施例18 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
Balzers社製PECVD装置の真空室内に設置
し、2.7×10-4Paまで排気した後、メチルトリエ
トキシシランのガスを流量35SCCM及びテトライソ
プロポキシチタンのガスを流量148SCCM流し、真
空室の圧力が2.0Paになるまで導入し、外部電磁石
コイルに5Aの電流を流すと同時に、カソードに高周波
出力2KWを1.5分間印加する間にメチルトリエトキシ
シランのガス及びジメトキシジメチルシランの各々の流
量を1分間当たり110SCCM,98.7SCCMの
割合で徐々に増加及び減少させながら1.5分間で屈折
率を変化させる層を形成させた。メチルトリエトキシシ
ランのガスを流量200SCCMと酸素ガスを流量50
SCCM流し、真空室の圧力が2.0Paになって流量
が安定したところで、外部電磁石コイルに5Aの電流を
流すと同時に、カソードに高周波出力2.5KWを17分
間印加して硬質層を形成し、さらに、酸素ガスの流量を
100SCCMに増加して、真空室の圧力が2.0Pa
になるように排気系のコンダクタンスをバリアブルオリ
フィスを開くことにより調整し、カソードの高周波出力
を3KWに上げて、引き続き17分間硬質層を形成し、最
後に、酸素ガスの流量を200SCCMに増加して、さ
らにまた17分間硬質層を形成した。
【0035】実施例19 実施例18において形成したものを、さらに別の真空蒸
着装置に入れて、真空室の圧力が1.3×10-3Paま
で排気した後、Al2 3 ,ZrO2 ,ZrO 2 ,Al
2 3 ,SiO2 の順に多層の反射防止膜を1.3×1
-3〜1.3×10-2Paの圧力範囲で制御して、電子
銃蒸着で作成した。
【0036】実施例20 実施例19において形成したものを、さらにヘキサメチ
ルジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0037】実施例21 実施例3において形成したものを、さらにBalzer
s社製PECVD装置の別の真空室内に設置し、真空室
の圧力が1.3×10-3Paまで排気した後、Al2
3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の反射防
止膜を1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧力範囲
で制御して、電子銃蒸着で作成した。さらにヘキサメチ
ルジシラザンを含浸させたセラミックスを、抵抗加熱式
蒸着法により1.3〜3.3×10-2Paの圧力範囲で
蒸発させて、水ヤケ防止コートなる撥水性薄膜を反射防
止膜上に形成した。
【0038】実施例22 実施例8において形成したものを、さらにBalzer
s社製PECVD装置の別の真空室内に設置し、真空室
の圧力が1.3×10-3Paまで排気した後、Al2
3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の反射防
止膜を1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧力範囲
で制御して、電子銃蒸着で作成した。さらにヘキサメチ
ルジシラザンを含浸させたセラミックスを、抵抗加熱式
蒸着法により1.3〜3.3×10-2Paの圧力範囲で
蒸発させて、水ヤケ防止コートなる撥水性薄膜を反射防
止膜上に形成した。
【0039】実施例23 実施例13において形成したものを、さらにBalze
rs社製PECVD装置の別の真空室内に設置し、真空
室の圧力が1.3×10-3Paまで排気した後、Al2
3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の反射
防止膜を1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧力範
囲で制御して、電子銃蒸着で作成した。さらにヘキサメ
チルジシラザンを含浸させたセラミックスを、抵抗加熱
式蒸着法により1.3〜3.3×10-2Paの圧力範囲
で蒸発させて、水ヤケ防止コートなる撥水性薄膜を反射
防止膜上に形成した。
【0040】実施例24 実施例18において形成したものを、さらにBalze
rs社製PECVD装置の別の真空室内に設置し、真空
室の圧力が1.3×10-3Paまで排気した後、Al2
3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の反射
防止膜を1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧力範
囲で制御して、電子銃蒸着で作成した。さらにヘキサメ
チルジシラザンを含浸させたセラミックスを、抵抗加熱
式蒸着法により1.3〜3.3×10-2Paの圧力範囲
で蒸発させて、水ヤケ防止コートなる撥水性薄膜を反射
防止膜上に形成した。
【0041】比較例1 CR−39レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、γ−
グリキシドプロピルトリメトキシシラン35.3部とγ
−グリキシドプロピルメチルジエトキシシラン106.
8部の共加水分解物にメタノール185部、アセチルア
セトン11.1部、シリコーン系界面活性剤2.5部を
添加混合し、さらにアルミニウムアセチルアセトナート
6.0部を添加したハードコート組成物溶液に浸漬し、
塗布した後、80℃10分の予備加熱硬化を行い、さら
に100℃4時間の本加熱硬化したものを作成し、ハー
ドコート(nd 1.48)付きプラスチックレンズを得
た。
【0042】比較例2 CR−39レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、γ−
グリキシドプロピルトリメトキシシラン35.3部とγ
−グリキシドプロピルメチルジエトキシシラン106.
8部の共加水分解物にメタノール185部、アセチルア
セトン11.1部、シリコーン系界面活性剤2.5部を
添加混合し、さらにアルミニウムアセチルアセトナート
6.0部を添加したハードコート組成物溶液に浸漬し、
塗布した後、80℃10分の予備加熱硬化を行い、さら
に100℃4時間の本加熱硬化したものを作成したもの
を、再度、超音波洗浄機に通して洗浄後、真空蒸着装置
に入れて、真空室の圧力が1.3×10-3Paまで排気
した後、Al2 3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2
順に多層の反射防止膜を1.3×10-3〜1.3×10
-2Paの圧力範囲で制御して、電子銃蒸着で作成した。
【0043】比較例3 比較例2において形成したものを、さらにヘキサメチル
ジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0044】比較例4 アクリロニトリル−スチレン共重合体レンズを超音波洗
浄機に通して洗浄後、γ−グリキシドプロピルトリメト
キシシラン35.3部とγ−グリキシドプロピルメチル
ジエトキシシラン106.8部の共加水分解物にメタノ
ール185部、アセチルアセトン11.1部、シリコー
ン系界面活性剤2.5部を添加混合し、さらにアルミニ
ウムアセチルアセトナート6.0部を添加したハードコ
ート組成物溶液に浸漬し、塗布した後、80℃10分の
予備加熱硬化を行い、さらに100℃4時間の本加熱硬
化したものを作成し、ハードコート(nd 1.48)付
きプラスチックレンズを得た。
【0045】比較例5 アクリロニトリル−スチレン共重合体レンズを超音波洗
浄機に通して洗浄後、γ−グリキシドプロピルトリメト
キシシラン35.3部とγ−グリキシドプロピルメチル
ジエトキシシラン106.8部の共加水分解物にメタノ
ール185部、アセチルアセトン11.1部、シリコー
ン系界面活性剤2.5部を添加混合し、さらにアルミニ
ウムアセチルアセトナート6.0部を添加したハードコ
ート組成物溶液に浸漬し、塗布した後、80℃10分の
予備加熱硬化を行い、さらに100℃4時間の本加熱硬
化したものを作成したものを、再度、超音波洗浄機に通
して洗浄後、真空蒸着装置に入れて、真空室の圧力が
1.3×10-3Paまで排気した後、Al2 3 ,Zr
2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の反射防止膜を
1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧力範囲で制御
して、電子銃蒸着で作成した。
【0046】比較例6 比較例5において形成したものを、さらにヘキサメチル
ジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0047】比較例7 ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通して洗浄後、
γ−グリキシドプロピルトリメトキシシラン35.3部
とγ−グリキシドプロピルメチルジエトキシシラン10
6.8部の共加水分解物にメタノール185部、アセチ
ルアセトン11.1部、シリコーン系界面活性剤2.5
部を添加混合し、さらにアルミニウムアセチルアセトナ
ート6.0部を添加したハードコート組成物溶液に浸漬
し、塗布した後、80℃10分の予備加熱硬化を行い、
さらに100℃4時間の本加熱硬化したものを作成し、
ハードコート(nd 1.48)付きプラスチックレンズ
を得た。
【0048】比較例8 前記比較例7で作成したハードコートレンズを再度、超
音波洗浄機に通して洗浄後、真空蒸着装置に入れて、真
空室の圧力が1.3×10-3Paまで排気した後、Al
2 3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の反
射防止膜を1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧力
範囲で制御して、電子銃蒸着で作成した。
【0049】比較例9 比較例8において形成したものを、さらにヘキサメチル
ジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬し後、
加熱硬化して、水ヤケ防止コートなる撥水性薄膜を反射
防止膜上に形成した。
【0050】比較例10 γ−グリキシドプロピルメチルジエトキシシラン248
部を撹拌しながら0.05規定塩酸水溶液36部を添加
し、加水分解物を作成し、これにエタノール56.6部
及びエチレングリコール53.4部を添加した後、アル
ミニウムアセトネート4.7部を加え、予備組成物Aを
得た。
【0051】γ−グリキシドプロピルトリメトキシシラ
ン212.4部を撹拌しながら0.01規定塩酸水溶液
48.6部を添加し、加水分解物を作成し、これにエタ
ノール77.1部及びエチレングリコール37.7部を
添加した後、アルミニウムアセトネート7.65部を加
え、予備組成物Bを得た。
【0052】タングステン酸ナトリウム水溶液をイオン
交換して製造したタングステン酸水溶液に、スズ酸ナト
リウム水溶液撹拌しながら添加し、WO3 /SnO2
量比1の複合体の水性ゾルを作成した。
【0053】次に市販の酸化スズの水性ゾルをSnO2
換算で100部用意し、前述の複合体ゾルをWO3 とS
nO2 の重量換算で25〜60部を室温で撹拌添加し、
比重1.03の変性ゾルを作成した。この後、精製処理
にて比重1.172の高濃度変性ゾルとした。
【0054】予備組成物A及びBを各々40及び60部
と高濃度変性ゾル50部にシリコーン界面活性剤0.4
部を添加混合し、屈折率(nd 1.63)のハードコー
ト組成物を得た。
【0055】ポリウレタン系レンズを超音波洗浄機に通
して洗浄後、前記ハードコート組成物溶液に浸漬し、塗
布した後、100℃2時間の加熱硬化を行なった。
【0056】比較例11 前記比較例10で作成したハードコートレンズを再度、
超音波洗浄機に通して洗浄後、真空蒸着装置に入れて、
真空室の圧力が1.3×10-3Paまで排気した後、A
2 3 ,ZrO2 ,ZrO2 ,SiO2 の順に多層の
反射防止膜を1.3×10-3〜1.3×10-2Paの圧
力範囲で制御して、電子銃蒸着で作成した。
【0057】比較例12 比較例11において形成したものを、さらにヘキサメチ
ルジシラザンの入ったディッピング溶液槽内に浸漬した
後、65℃30分間加熱硬化して、水ヤケ防止コートな
る撥水性薄膜を反射防止膜上に形成した。
【0058】得られた眼鏡用プラスチックレンズを評価
した結果を表1に示す。また、下記に評価項目の内容を
示す。 評価項目 1)密着性 クロスハッチ試験 ニチバン製セロテープ使用 2)耐擦傷性 スチールウール #0000 荷重600g ストローク30回/15秒 砂消しゴム JIS502荷重500g ストローク15回/10秒 3)耐温水 恒温槽 市水使用 80℃10分間浸漬 4)耐熱性 エアー.オーブン 100℃5分間放置 5)耐アルカリ性 水酸化ナトリウム(PH11)水溶液に6時間 浸漬 6)耐酸性 硝酸水溶液(PH1)6時間浸漬
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ばTi系及び/又はSi系アルコキシ基含有有機化合物
を用いて、プラズマCVD法により眼鏡プラスチックレ
ンズ上に屈折率を変化させる層及び/又は硬質層を形成
し、さらにその上に、反射防止膜及び/又は水ヤケ防止
コートを行うことにより、一貫した製造工程が確立さ
れ、さらには従来の湿式ハードコートで必須である表面
活性化処理等が不要となり、これらの廃液処理がなくな
るため、環境汚染問題が解決できる。また、従来からの
ディッピングによるハードコートと比べても縮合硬化工
程がなくなり、納期の短縮化が計れる効果がある。
フロントページの続き (72)発明者 アルベルト コーラー スイス国,ツェーハー−9477 トリュバッ ハ,ベーフテルグート 3アー (72)発明者 クリスティアン ボールラブ オーストリア国,アー−6800 フェルトキ ルヒ,バインベルグガッセ 31 アー

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 眼鏡プラスチックレンズ基材とこの基材
    上にプラズマCVD法により形成された硬質層からなる
    眼鏡用プラスチックレンズ。
  2. 【請求項2】 眼鏡プラスチックレンズ基材とこの基材
    上にプラズマCVD法により形成された屈折率を変化さ
    せる層からなる眼鏡用プラスチックレンズ。
  3. 【請求項3】 眼鏡プラスチックレンズ基材、この基材
    上にプラズマCVD法により形成された屈折率を変化さ
    せる層及びこの屈折率を変化させる層の上にプラズマC
    VD法により形成された硬質層からなる眼鏡用プラスチ
    ックレンズ。
  4. 【請求項4】 眼鏡プラスチックレンズ基材、この基材
    上のプラズマCVD法により順に形成された、屈折率を
    変化させる層、硬質層及び反射防止膜からなる眼鏡用プ
    ラスチックレンズ。
  5. 【請求項5】 眼鏡プラスチックレンズ基材、この基材
    上のプラズマCVD法により順に形成された、屈折率を
    変化させる層、その上の硬質層、反射防止膜及び有機化
    合物薄膜からなる眼鏡用プラスチックレンズ。
  6. 【請求項6】 前記硬質層がTi含有及び/又はSi含
    有有機化合物薄膜である、請求項1記載の眼鏡用プラス
    チックレンズ。
  7. 【請求項7】 前記屈折率を変化させる層がプラスチッ
    クレンズ側においてプラスチックレンズ基材の屈折率と
    ほぼ同じ屈折率を有し、硬質層側に近くなるにつれその
    屈折率が低くなる、請求項3記載の眼鏡用プラスチック
    レンズ。
  8. 【請求項8】 前記屈折率を変化させる層がTi含有及
    び/又はSi含有有機化合物薄膜である請求項7記載の
    眼鏡用プラスチックレンズ。
  9. 【請求項9】 前記Ti含有及び/又はSi含有有機化
    合物薄膜がアルコキシ基含有有機チタン化合物薄膜及び
    /又はアルコキシ基含有有機珪素化合物薄膜である請求
    項8記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
  10. 【請求項10】 前記屈折率を変化させる層の屈折率が
    1.48〜1.70の範囲である、請求項7又は8記載
    の眼鏡用プラスチックレンズ。
  11. 【請求項11】 前記屈折率を変化させる層及び硬質層
    がTi含有及び/又はSi含有有機化物薄膜である、請
    求項3,4又は5記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
  12. 【請求項12】 前記屈折率を変化させる層及び/又は
    硬質層がアルコキシ基含有有機チタン化合物薄膜及び/
    又はアルコキシ基含有有機珪素化合物薄膜である、請求
    項3,4又は5記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
  13. 【請求項13】 前記アルコキシ基含有有機チタン化合
    物薄膜及びアルコキシ基含有有機珪素化合物薄膜が各々
    下記一般式〔I〕及び〔II〕 Ti(OR)4 〔I〕 (式中、Rはアルキル基である。) R1xSi(OR2 4-x 〔II〕 (式中、R1 ,R2 はアルキル基であり、xは0〜3の
    整数である。)で表わされる物質からなる、請求項9又
    は12記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
JP6291123A 1994-11-25 1994-11-25 眼鏡用プラスチックレンズ Pending JPH08146358A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6291123A JPH08146358A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 眼鏡用プラスチックレンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6291123A JPH08146358A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 眼鏡用プラスチックレンズ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08146358A true JPH08146358A (ja) 1996-06-07

Family

ID=17764760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6291123A Pending JPH08146358A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 眼鏡用プラスチックレンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08146358A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6103320A (en) * 1998-03-05 2000-08-15 Shincron Co., Ltd. Method for forming a thin film of a metal compound by vacuum deposition
US6207536B1 (en) 1998-03-27 2001-03-27 Shincron Co., Ltd. Method for forming a thin film of a composite metal compound and apparatus for carrying out the method
US6287430B1 (en) 1998-07-03 2001-09-11 Shincron Co., Ltd. Apparatus and method forming thin film
KR20030071054A (ko) * 2002-02-27 2003-09-03 주식회사 림스텍 플라스틱 렌즈의 플라즈마 코팅방법 및 이 플라즈마코팅방법을 적용한 플라스틱 렌즈
JP2007156342A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Seiko Epson Corp 光学製品及びその製造方法
US8062716B2 (en) 2002-09-30 2011-11-22 Toppan Printing Co., Ltd. Method for forming thin film, apparatus for forming thin film, and method for monitoring thin film forming process

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6103320A (en) * 1998-03-05 2000-08-15 Shincron Co., Ltd. Method for forming a thin film of a metal compound by vacuum deposition
US6274014B1 (en) 1998-03-05 2001-08-14 Shincron Co., Ltd. Method for forming a thin film of a metal compound by vacuum deposition
US6207536B1 (en) 1998-03-27 2001-03-27 Shincron Co., Ltd. Method for forming a thin film of a composite metal compound and apparatus for carrying out the method
US6287430B1 (en) 1998-07-03 2001-09-11 Shincron Co., Ltd. Apparatus and method forming thin film
KR20030071054A (ko) * 2002-02-27 2003-09-03 주식회사 림스텍 플라스틱 렌즈의 플라즈마 코팅방법 및 이 플라즈마코팅방법을 적용한 플라스틱 렌즈
US8062716B2 (en) 2002-09-30 2011-11-22 Toppan Printing Co., Ltd. Method for forming thin film, apparatus for forming thin film, and method for monitoring thin film forming process
JP2007156342A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Seiko Epson Corp 光学製品及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kuhr et al. Coatings on plastics with the PICVD technology
US20230303888A1 (en) Super hydrophobic film layer, preparation method thereof,and product thereof
KR101246387B1 (ko) 비평면 기재를 위한 플라즈마 코팅 시스템
CN1429865A (zh) 混杂膜、包括该混杂膜的防反射膜、光学产品和恢复该混杂膜的除雾性能的方法
JP2008240156A (ja) プラズマcvd法
CN107923995B (zh) 具有优化的粘合特性并且包括硅有机层的物品
JP2000308846A (ja) 防汚層の形成方法
JP2008180795A (ja) 光学物品およびその製造方法
JP2000080331A (ja) 光学基材上に撥水性コ―ティングを作成するための組成物
JPH08146358A (ja) 眼鏡用プラスチックレンズ
CN113862616B (zh) 一种增透抗uv车载显示面板的一次镀膜成型方法
KR100392840B1 (ko) 저온 플라즈마 중합법을 이용한 중합박막의 형성방법
JP2000266904A (ja) 光学製品及びその製造方法
JP3938431B2 (ja) 撥水性コーティング膜の製造方法
JP2006276568A (ja) 光学部材
JPH09222586A (ja) 眼鏡用プラスチックレンズ
JP3893329B2 (ja) 光学部材及び光学部材用有機蒸着膜
JPH09113702A (ja) 光学物品およびその製造方法
JPH0990102A (ja) 被膜を備えた光学物品およびその製造方法
JP3325715B2 (ja) 反射防止性を有する光学部材の製造方法
JPH09211201A (ja) 被膜を備えた光学物品およびその製造方法
JPH0968601A (ja) 被膜を備えた光学物品およびその製造方法
JPH09105801A (ja) 被膜を備えた光学物品とその製造方法
JPH08319109A (ja) 無機質組成物及び積層体の製造方法
JPH09209154A (ja) 被膜を備えた光学物品の製造方法