JP2007155644A - Gps受信装置、カーナビゲーションシステム - Google Patents

Gps受信装置、カーナビゲーションシステム Download PDF

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Abstract

【課題】GPS衛星から送信される航法データを捕捉するまでの時間を短縮するGPS受信装置、GPS受信装置を搭載したカーナビゲーションシステムを提供すること。
【解決手段】衛星1から発信される電波に搬送された航法データを衛星1に固有のコードで復調する受信部11と、受信部11が受信した航法データに基づいて所定物2の位置を検出する航法データ処理部14とを有するGPS受信装置4において、衛星1の速度に基づき電波のドップラー量を算出し、受信する電波の周波数を決定する周波数決定部12と、自立航法又はマップマッチング法により所定物の位置を推定する位置推定部18と、所定物2の位置と予め記憶する衛星1の位置とに基づき算出した電波の到達時間に基づきコードの位相を決定する位相決定部13とを有し、受信部11は、電波を受信すると共に決定された位相のコードにより搬送された航法データを復調することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、人工衛星からの送信電波を受信して受信機の位置を検出するGPS受信装置、カーナビゲーションシステムに関する。
GPS(Grobal Positioning System)受信機は、複数のGPS衛星から電波を受信して、衛星の位置及びこの衛星から受信機までの距離を演算することにより、自動車等の所定物の位置を推定するものである。複数のGPS衛星はそれぞれについて予め定まった軌道を周回しており、各GPS衛星の位置は航法データのエフェメリスを受信することにより求められる。この場合、GPS受信機は、3次元で所定物の位置を推定するため、少なくとも3個の衛星からの航法データと時間誤差を補正するための1個の衛星という計4つの衛星から航法データを必要とする。
GPS受信機では、航法データを受信するため複数のチューナを有しており、同時に4個以上のGPS衛星の航法データを受信するようにして、複数のGPS衛星の中から所定以上の仰角に入る衛星を選択して、受信可能なGPS衛星から航法データを受信して、所定物の位置検出を行う。
しかしながら、GPS受信機を自動車等の移動体に搭載した場合、トンネルの中など航法データを受信できない場所が存在する。航法データを受信できない場合、カーナビゲーションでは、車速センサによる走行距離やジャイロセンサから走行距離の情報に基づいて車両の走行経路を累積しながら自律航法により車両の現在位置を推定する。また、カーナビゲーションでは道路地図データを搭載しているため、GPS航法及び自律航法による位置推定により抽出した道路地図データの道路と車両の位置とを対応づけるマップマッチング法により現在位置を推定することができる。
しかしながら、GPSの電波が得られない(以下、遮断という)状態が長時間にわたると、自立航法やマップマッチングによる位置推定に誤差が累積されることとなり、所定物の位置を精度よく推定することが困難となる。この場合、GPS衛星から電波を受信可能な状態(以下、復帰という)となったら航法データを捕捉する処理を開始するが、捕捉処理が終了する前に再び電波が遮断されることも多い。
そこで、GPS衛星の電波が遮断されて復帰した場合に、早期に航法データの捕捉を可能とするGPS受信機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1記載のGPS受信機では、GPS衛星が発信する基準周波数(1575.42MHz)に対するドップラー量を考慮してGPS衛星の発信する電波の周波数を予測する。そして、予測された周波数を中心に所定のサーチ幅でGPS衛星からの電波をサーチする。
特開平10−268023号公報
ところで、航法データは疑似雑音符号化され、基準周波数の電波を搬送波としてGPS衛星から送信される。疑似雑音符号(C/Aコード(Coarse/Acquisition Code))は所定長のビット数により構成されるものであるが、従来のGPS受信機では疑似雑音符号の位相について考慮されておらず、GPS衛星の電波が復帰した場合に、早期に航法データを捕捉することは困難であった。
本発明は、上記問題に鑑み、GPS衛星から送信される航法データを捕捉するまでの時間を短縮するGPS受信装置、GPS受信装置を搭載したカーナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
上記問題に鑑み、本発明は、衛星から発信される電波に搬送された航法データを衛星に固有のコード(C/Aコード)で復調する受信部と、受信部が受信した航法データに基づいて所定物の位置を検出する航法データ処理部とを有するGPS受信装置において、衛星の速度に基づき電波のドップラー量を算出し、受信する電波の周波数を決定する周波数決定部と、自立航法又はマップマッチング法により所定物の位置を推定する位置推定部と、位置推定部により推定された所定物の位置と予め記憶する衛星の位置とに基づき算出した電波の到達時間に基づきコードの位相を決定する位相決定部(C/A位相決定部)と、を有し、受信部は、周波数決定部により決定された周波数の電波を受信すると共に位相決定部により決定された位相のコードにより搬送された航法データを復調することを特徴とする。
本発明によれば、GPS衛星からのドップラー量とC/Aコードの位相を決定してから電波を復調するので、航法データを捕捉するまでの時間を短縮できる。
また、本発明の一形態において、電波が遮断されてからの経過時間又は位置検出部が検出した所定物の移動量(経過時間を計る時計のずれの推定量と自車位置推定誤差)が所定以下である場合、周波数決定部は周波数を決定し、位相決定部はコードの位相を決定することを特徴とする。
本発明によれば、電波が遮断されてからの経過時間又は位置検出部が検出した所定物の移動量が所定以下でる場合に周波数及びC/Aコードの位相を決定するので、これらの推定が可能な場合にのみ周波数及びC/Aコードの位相を決定できる。
また、本発明は、衛星から発信される電波に搬送された航法データを衛星に固有のコードで復調する受信部と、受信部が受信した航法データに基づいて所定物の位置を検出する航法データ処理部とを有するGPS受信装置において、電波のドップラー量とコードの位相を時刻と共に電波状態として記憶する電波状態記憶部と、電波状態記憶部に記憶された過去の電波状態及び電波が遮断されてからの経過時間に基づき、電波状態を推定する電波状態推定部と、を有し、受信部は、電波状態推定部により推定された電波状態における周波数の電波を受信すると共に、位相のコードにより搬送された航法データを復調することを特徴とする。
本発明によれば、GPS衛星からのドップラー量とC/Aコードの位相を推定してから電波を復調するので、航法データを捕捉するまでの時間を短縮できる。
また、本発明の一形態において、電波が遮断されてからの経過時間が所定以下である場合、電波状態推定部は電波状態を推定することを特徴とする。
本発明によれば、電波が遮断されてからの経過時間が所定以下でる場合に電波状態を推定するので、これらの推定が可能な場合にのみ電波状態を推定できる。
また、本発明は、請求項1ないし4記載のGPS受信装置を使用したカーナビゲーションシステムを提供する。
GPS衛星から送信される航法データを捕捉するまでの時間を短縮するGPS受信装置、GPS受信装置を搭載したカーナビゲーションシステムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のGPS受信装置を適用したGPS受信システムの全体構成図を示す。車両2はカーナビゲーションシステム(以下、単にカーナビという)3を有し、GPS衛星1から発信される航法データを利用して現在の走行位置を推定する。カーナビ3は航法データを受信するためのGPS受信装置4を有し、GPS衛星からの電波を受信すると共に搬送される航法データを捕捉するまでの時間を短縮する。
なお、航法データによる位置の決定には4つ以上のGPS衛星から電波を受信することが必要となるが、本実施の形態のGPS受信装置4はGPS衛星が異なっても同様に作動するため、複数のGPS衛星を区別しないこととする。
図2はカーナビ3の機能構成図を示す。カーナビ3はカーナビ制御部20により制御され、カーナビ制御部20は操作部17と表示装置21とに接続されている。操作部17は、押下式のキーボード、ボタン、リモコン、十字キー、タッチパネル等で運転者からの操作を入力する。マイクを備え運転者の発する音声を音声認識回路で認識して操作を入力してもよい。目的までのルート検索を行う場合、運転者は目的地を住所、地名、ランドマーク名、郵便番号等で入力することができる。
表示装置21は、液晶や有機EL、HUD(Head Up Display)等であり、道路地図や交通情報、目的地までのルートを表示する。なお、操作部17が例えばタッチパネルである場合、表示装置21と操作部17を兼用してもよい。また、表示装置21はスピーカと接続されており、制御部17はスピーカによりカーナビ3が案内する交差点などの進行方向を音声により出力する。
受信部11はGPS衛星から発信される電波を受信して疑似雑音符号(以下、C/Aコードという)を復調するものである。受信部11は、搬送波の周波数を決定する周波数決定部12が接続されている。周波数決定部12については後述するが、周波数決定部12は基準周波数(1575.42MHz)に対するドップラー量を車両2の車速及びGPS衛星1の速度に基づき決定する。
GPS衛星1から発信される電波(航法データ)は衛星毎に固定のC/Aコードにより変調されている。GPS衛星の軌道は既知であるので、車両2の現在の位置から所定の仰角に入るGPS衛星の位置も既知となる。受信部11はこの既知のGPS衛星1のC/Aコードを生成して、変調されている航法データを復調する。
ところで、C/Aコードは1又は0のビット列を繰り返しながら1023ビットで1つの情報を構成するものであるが、C/Aコードは繰り返し発信されるものであるため、そのままでは受信しているビットが1023のうち何ビット目かを知ることができない(以下、1023ビットの1又は0のビット状態を位相という)。このため、受信可能な位置にあるGPS衛星1を選択しC/Aコードを生成し航法データを復調しても、位相が不確定なのでそのままでは元の航法データを復調することができない。そこで、同一のGPS衛星1から復調した複数個の航法データを積算して最終的に航法データを復調可能な位相のC/Aコードを生成する必要があった。この結果、従来では、電波を受信してから航法データを捕捉するまでに時間がかかることとなっていた。本実施の形態のC/A位相決定部13は、積算することなしにC/Aコードの位相を決定するものである。
なお、C/Aコードの位相が決定されるとGPS衛星を捕捉したこととなり、以降は、当該GPS衛星1を追尾する。
受信部11により復調された1023ビットのC/Aコードは航法データ処理部14に送出される。航法データ処理部14はC/Aコードに含まれる航法データに基づいて車両2の座標位置を決定する。
3個のGPS衛星から送信される航法データには、各GPS衛星の位置情報(エフェメリスデータ及びアルマナックデータ)と航法データを発信した発信時刻情報が含まれている。航法データ処理部14はGPSデータを受信した時刻と発信時刻との差に光速を乗じることで各GPS衛星との距離を算出し、ついで、3つのGPS衛星との距離を半径とする球体の交点を車両2の位置座標として演算する。
このようにして算出された位置座標はWGS(World Geodetic System)基準座標系による位置座標であるため、航法データ処理部14はこれを地球固定直交座標系に変換する。以上により航法データから、地図データ19を利用できるような位置情報が得られる。航法データ処理部14が算出した位置情報は位置推定部18に送出される。
位置推定部18は航法データ処理部14が送出した緯度・経度など位置情報に基づき、地図データ19から現在の車両2の地図情報位置を抽出する。道路地図を格納する地図データ19は、ハードディスクやCD−ROM、DVD−ROM等で構成され、道路網や交差点などの道路地図情報が、緯度・経度に対応づけて格納されている。地図データ19は、実際の道路網に対応して、ノード(道路と道路が交差する点、すなわち交差点)に関係する情報と、リンク(ノードとノードを接続する道路)に関係する情報とからなるテーブル状のデータベースに格納される。
ノードテーブルは、ノードの番号、座標、そのノードから流出するリンク数及びそれらのリンク番号を有する。また、リンクテーブルは、リンクの番号、リンクを構成する始点ノードと終点ノード、リンク長を有する。ノード番号及びリンク番号は、互いに重複しないように定められている。したがって、ノード番号とリンク番号をそれぞれ辿ることで道路網が形成される。
また、位置推定部18には車速センサ15及びジャイロセンサ16が接続されている。位置推定部18は、車速センサ15により測定された車速及びジャイロセンサ16により測定された車両2の走行方向に基づいて、走行距離と走行方向による走行経路を累積しながら自律航法により車両の現在位置を推定する。
また、位置推定部18は、航法データによる位置の演算と自律航法による位置推定に対して、さらに地図データ19から抽出した道路地図情報の道路と車両の位置とを対応づけるマップマッチング法により最終的に現在位置を精度よく推定する。
なお、車速センサ12は、各車輪に設けられた例えばパルスセンサであり、所定時間間隔に検出されるパルス数に基づき車速を検出する。ジャイロセンサ13は車両の方位を検出し、車両に働く横Gやその変化速度に基づき車両の進行方向を検出するものである。
続いて、カーナビ3が電波を再度受信してから(復帰してから)航法データを捕捉する処理の動作について図3のフローチャート図に基づき説明する。図3の処理は車両2が例えばトンネルに入り電波が遮断された状態からスタートする。
電波が遮断された状態では、位置推定部18が車速センサ15及びジャイロセンサ16により車両2の走行経路を累積すると共に、マップマッチング法により車両2の位置は継続して推定されている。したがって、最後に航法データを受信した時刻、該時刻における位置と該位置からの走行経路は既知である。
また、電波が遮断された状態においても、複数(例えば28個)のGPS衛星の軌道は既知であるので当該時刻におけるGPS衛星1の位置も既知である。そして、GPS受信装置4が電波を受信すると、航法データ処理部14は複数のGPS衛星から所定の仰角に入るGPS衛星1を選択する(S1)。
ついで、位置推定部18はGPS衛星から発信される電波の推定が可能か否かを判定する(S2)。電波の推定が可能か否かとは、C/Aコードの位相を決定及びドップラー量を決定できるか否かをいう。C/Aコードの位相やドップラー量を推定した場合の推定エラーは、GPS受信装置4とGPS衛星1の時計のずれ(電波が遮断されてから経過した経過時間tが長いほど大きくなる)が大きいほど大きくなる。また、推定エラーは、車両の推定位置が実際の位置とずれるほど電波の到達時間が異なることとなるため大きくなる。すなわち、経過時間を計る時計のずれの推定量と自車位置推定誤差が所定以内の場合、位置推定部18はGPS衛星から発信される電波の推定が可能と判定する。
したがって、位置推定部18は、
経過時間t<所定時間T、かつ
走行距離<所定距離L、方位の変化(舵角)<所定角σ
の場合に、GPS衛星1から発信される電波の推定が可能であると判定する。
GPS衛星1から発信される電波の推定ができない場合(S2のNo)、受信部11は電波が捕捉されるか否かを判定する(S3)。受信部11はステップS1で選択したGPS衛星1のC/Aコードを用いて電波を復調し積算することで、航法データを取得する。積算によっても航法データが得られない場合や、GPS衛星1の電波強度が所定よりも小さい場合(S3のNo)、GPS衛星1の選択から繰り返す。
GPS衛星1から発信される電波の推定ができる場合(S2のYes)、周波数決定部12はドップラー量を決定し、C/A位相決定部13はC/A位相を決定する(S4)。
GPS衛星1の衛星位置は既知であるので、周波数決定部12は衛星位置を微分処理し現在の時刻を入力することで、現在のGPS衛星1の衛星速度Vsを算出できる。衛星速度Vsは車両の速度Vcに対するベクトル量であるが、Vs>>VcであるのでVcの大きさは無視してよい。衛星速度Vsが求められれば、ドップラー量ΔDは次式で算出できる。
ΔD=Vs・基準周波数f0/C(光速) 〜 (1)
周波数決定部12は式(1)を使用してドップラー効果を補正し、GPS衛星1から到達する電波の周波数を決定する。
また、C/A位相決定部13は、車速センサ15及びジャイロセンサ16、並びにマップマッチング法により位置推定部18が推定した車両2の現在位置に基づき、GPS衛星1が発振するC/Aコードの位相を決定する。車両2とGPS衛星1の位置は既知であるので、車両2とGPS衛星1の距離も既知である。
C/Aコードは常に1ミリ秒に1023ビットずつ送信されているので、電波が遮断されてから復帰して電波が車両2に到達するまでの時間が算出されれば、復帰した際のC/Aコードの位相を決定することができる。電波が遮断されてから経過した経過時間tは既知である。また、到達時間は、車両2からGPS衛星1までの距離を光速で割れば算出される。C/A位相決定部13は以上のようにしてC/Aコードの位相を決定する。
周波数決定部12が決定した周波数、C/A位相決定部13が決定したC/A位相は受信部11に送出され、受信部11は決定された周波数の電波を受信して、決定された位相のC/Aコードにより航法データを復調する。これにより、位相の異なるC/Aコードを用いて電波を復調し積算することなく航法データを捕捉できる。
航法データが捕捉されると受信部11は、GPS衛星1を追尾する(S5)。受信部11は、GPS衛星1のドップラー量ΔDをGPS衛星1との距離に基づき補正しながら、C/Aコードを用いて航法データを復調を継続する。
また、受信部11はGPS衛星1を追尾しながら、追尾が可能か否かの判定を繰り返す(S6)。追尾が可能か否かの判定は、受信した電波の強度が所定以上か否かに基づき行われる。例えば、GPS衛星1がトンネルや高速道路下に入り、電波が受信できなくなると(S6のNo)、ステップS1へ進み、GPS衛星1の選択から処理する。
以上のように、本実施例のGPS受信装置4によれば、ドップラー量とC/Aコードの位相を決定してからGPS衛星1を捕捉するので、GPS衛星から送信される航法データを捕捉するまでの時間を短縮できる。したがって、例えば、GPS衛星の電波が受信されたもののすぐに遮断されるような状態であっても、GPS衛星1からの電波を捕捉し、航法データにより車両2の位置を算出することができるので、自立航法やマップマッチング法による位置の誤差が累積することがない。
本実施例では、GPS電波が受信されていた状態のドップラー量とC/Aコードを格納しておき、GPS電波が遮断され復帰した場合には、格納されている過去のドップラー量とC/Aコードから復帰後の電波状態を予測することで、航法データを捕捉するまでの時間を短縮する。
図4は本実施例のカーナビ3の機能構成図を示す。なお、図4において図3と同一部分には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例では、GPS受信装置4が周波数決定部12及びC/A位相決定部13の代わりに電波状態推定部31と電波状態格納部30を有する。
電波状態格納部30は、各GPS衛星毎に、GPS衛星の捕捉が可能であったC/Aコードの位相とドップラー量ΔDを格納したものである。図5は、航法データの捕捉の概念を示す図である。図5のX軸はC/Aコードの位相、Y軸はドップラー量である。図5では、ある時刻において、C/Aコードの位相が500(ビット)、ドップラー量ΔDが0(kHz)の場合に航法データが捕捉されたことを示している。以下では、航法データが捕捉されるドップラー量ΔDとC/Aコードとの関係を電波状態という。受信部11は図5のような電波状態を時刻と共に電波状態格納部30に格納する。また、電波状態推定部31は、電波状態格納部30に格納された電波状態に基づき復帰した場合の電波状態を推定するものである。
続いて、カーナビ3が電波を再度受信してから(復帰してから)航法データを捕捉する処理の動作について図6のフローチャート図に基づき説明する。図6の処理は車両2が例えばトンネルに入り電波が遮断された状態からスタートする。なお、図6において図3と同一ステップには同一の符号を付し、その説明は簡単に行う。なお、電波が遮断される前に、電波状態は電波状態格納部30に格納されている。
電波が遮断された状態では、位置推定部18が車速センサ15及びジャイロセンサ16により車両2の走行経路を累積すると共に、マップマッチング法により車両2の位置は継続して推定されている。したがって、最後に航法データを受信した時刻、該時刻における位置と該位置からの走行経路は既知である。
また、電波が遮断された状態においても、複数(例えば28個)のGPS衛星の軌道は既知であるので当該時刻におけるGPS衛星1の位置も既知である。そして、GPS受信装置4が電波を受信すると、航法データ処理部14は複数のGPS衛星から所定の仰角に入るGPS衛星1を選択する(S1)。
ついで、電波推定部31は電波が遮断されてからの経過時間tが所定以下か否かを判定する(S20)。電波が遮断されてから経過した経過時間tが長いほど推定される電波状態のエラーが大きくなるが、ステップS20の判定により電波状態のエラーが所定より大きくなることが防止される。
電波が遮断されてから経過した経過時間tが所定より長い場合(S20のNo)、受信部11は電波が捕捉されるか否かを判定する(S3)。受信部11はステップS1で選択したGPS衛星1のC/Aコードを用いて電波を復調し積算することで、航法データを取得する。積算によっても航法データが得られない場合や、GPS衛星1の電波強度が所定よりも小さい場合(S3のNo)、GPS衛星1の選択から繰り返す。
電波が遮断されてから経過した経過時間tが所定以下の場合(S20のYes)、電波状態推定部31は、電波状態格納部30に格納された電波状態に基づき現在の電波状態を推定する(S21)。図6は現在の電波状態の推定を説明するための図である。図6では過去の時刻t0、t1、t2における電波状態の変動の様子を示す。電波状態は2次元平面で示されるので電波状態の変動はベクトルで表せる。
短い時間であれば、電波状態は過去の変動のベクトルに沿って変動する。したがって、ステップS20で遮断されてから経過した経過時間tが所定以下の状態では、電波状態を過去の変動のベクトルに沿って推定できる。
例えば、電波が遮断された後、復帰した時刻をtrとすれば、電波状態推定部31は時刻trにおける電波状態を図6の点線で示すような所定の範囲に含まれると推定する。電波状態推定部31は推定したドップラー量ΔDとC/Aコードの位相を受信部11に送出し、受信部11は推定された周波数の電波を受信して、推定された位相のC/Aコードにより航法データを復調する。受信部11は推定された範囲で航法データを復調するので、位相の異なるC/Aコードを用いて電波を復調し積算するよりも早期に航法データを捕捉できる。経過時間tに応じて、推定する範囲に広狭を設けてもよい。
航法データが捕捉されると受信部11は、GPS衛星1を追尾する(S5)。受信部11は、GPS衛星1のドップラー量ΔDをGPS衛星1との距離に基づき補正しながら、C/Aコードを用いて航法データを復調を継続する。
また、受信部11はGPS衛星1を追尾しながら、追尾が可能か否かの判定を繰り返す(S6)。追尾が可能か否かの判定は、受信した電波の強度が所定以上か否かに基づき行われる。例えば、GPS衛星1がトンネルや高速道路下に入り、電波が受信できなくなると(S6のNo)、ステップS1へ進み、GPS衛星1の選択から処理する。
以上のように、本実施例のGPS受信装置4によれば、電波状態を推定してからGPS衛星1を捕捉するので、GPS衛星から送信される航法データを捕捉するまでの時間を短縮できる。したがって、例えば、GPS衛星の電波が受信されたもののすぐに遮断されるような状態であっても、GPS衛星1からの電波を捕捉し、航法データにより車両2の位置を算出することができるので、自立航法やマップマッチング法による位置の誤差が累積することがない。
GPS受信装置を適用したGPS受信システムの全体構成図である。 カーナビ3の機能構成図である。 カーナビが電波を再度受信してから航法データを捕捉する処理の動作を示すフローチャート図である。 実施例2におけるカーナビの機能構成図である。 航法データの捕捉の概念を示す図である。 カーナビが電波を再度受信してから航法データを捕捉する処理の動作を示すフローチャート図である。 現在の電波状態の推定を説明するための図である。
符号の説明
1 GPS衛星
2 車両
3 カーナビゲーションシステム
4 GPS受信装置
11 受信部
12 周波数決定部
13 C/A位相決定部
14 航法データ処理部
18 位置推定部
30 電波状態格納部
31 電波状態推定部




Claims (5)

  1. 衛星から発信される電波に搬送された航法データを前記衛星に固有のコードで復調する受信部と、前記受信部が受信した航法データに基づいて所定物の位置を検出する航法データ処理部とを有するGPS受信装置において、
    前記衛星の速度に基づき前記電波のドップラー量を算出し、受信する前記電波の周波数を決定する周波数決定部と、
    自立航法又はマップマッチング法により前記所定物の位置を推定する位置推定部と、
    前記位置推定部により推定された前記所定物の位置と予め記憶する前記衛星の位置とに基づき算出した前記電波の到達時間に基づき前記コードの位相を決定する位相決定部と、を有し、
    前記受信部は、前記周波数決定部により決定された前記周波数の前記電波を受信すると共に、前記位相決定部により決定された前記位相の前記コードにより搬送された前記航法データを復調する、
    ことを特徴とするGPS受信装置。
  2. 前記電波が遮断されてからの経過時間又は前記位置検出部が検出した前記所定物の移動量(経過時間を計る時計のずれの推定量と自車位置推定誤差)が所定以下である場合、
    前記周波数決定部は前記周波数を決定し、前記位相決定部は前記コードの前記位相を決定する、
    ことを特徴とする請求項1記載のGPS受信装置。
  3. 衛星から発信される電波に搬送された航法データを前記衛星に固有のコードで復調する受信部と、前記受信部が受信した航法データに基づいて所定物の位置を検出する航法データ処理部とを有するGPS受信装置において、
    前記電波のドップラー量と前記コードの位相を時刻と共に電波状態として記憶する電波状態記憶部と、
    前記電波状態記憶部に記憶された過去の前記電波状態及び前記電波が遮断されてからの経過時間に基づき、前記電波状態を推定する電波状態推定部と、を有し、
    前記受信部は、前記電波状態推定部により推定された前記電波状態における前記周波数の前記電波を受信すると共に、前記位相の前記コードにより搬送された前記航法データを復調する、
    ことを特徴とするGPS受信装置。
  4. 前記電波が遮断されてからの経過時間が所定以下である場合、
    前記電波状態推定部は前記電波状態を推定する、
    ことを特徴とする請求項3記載のGPS受信装置。
  5. 請求項1ないし4記載のGPS受信装置を使用したカーナビゲーションシステム。

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