JP2007154848A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気筒開閉用の弁を開閉駆動するための電動機の回転数変更時に動弁装置の各部にかかる負荷を抑制可能な内燃機関の動弁装置を提供する。
【解決手段】第1のモータ21及び第2のモータ22と、各モータ21、22の回転運動を吸気弁10を開閉駆動する直線運動に変換するカム機構23と、各モータ21、22の回転運動をカム機構23に伝達する第1及び第2の伝達機構24、25と、を備え、ECU50が各モータ21、22の動作を制御するエンジン1Aの動弁装置20Aにおいて、ECU50は、各モータ21、22の回転数が変更される場合に単位時間あたりの各モータ21、22の回転数の変化量である回転数変化率を予め設定した許容範囲内に制限する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の吸気弁及び排気弁を開閉駆動する動弁装置に関する。
吸気弁及び排気弁を電磁力により開閉駆動する可変動弁機構を備え、燃料噴射弁の作動を禁止するときに吸気弁と排気弁との少なくとも一方を閉弁状態にする内燃機関が知られている(特許文献1参照)。また、電動機の回転運動をカム機構によって吸気用及び排気用の弁の開閉運動に変換してこれらの弁を開閉駆動する動弁装置が知られている(特許文献2参照)。
特開2001−182570号公報 特開2004−183610号公報
電動機によって吸気弁及び排気弁を開閉駆動する動弁装置では、通常、電動機の回転数と内燃機関の回転数とが所定の比率を維持しつつ同期して変化するように電動機の回転数を制御している。そのため、動弁装置のギアなどの動力伝達機構の強度は、内燃機関の回転数変化と同期するように電動機の回転数を変化させたときに動力伝達機構にかかる負荷に基づいて設定されている。しかし、このような動弁装置では、内燃機関の運転時に吸気弁及び排気弁を停止させる弁停止運転など特定の運転を行う場合に電動機の回転数を内燃機関の回転数と同期させることなく変化させることがある。例えば、内燃機関の運転時に一部の気筒の弁が閉状態を維持するように電動機を停止させたり、停止していた電動機を内燃機関の回転数と同期させて動作させるべく電動機の回転数を上昇させる制御を行う。この場合、動弁装置の動力伝達機構の慣性を考慮せずに電動機を急停止させたり、電動機の回転数を急変させたりすると、動力伝達機構にかかる負荷が非常に大きくなる。このような電動機の急停止及び回転数の急変を行ったときに動力伝達機構にかかる負荷を想定して設計を行うと動力伝達機構の強度を従来よりも高める必要があり、内燃機関への搭載性に問題が生じるおそれがある。
本発明では、電動機の回転数を変更するときの単位時間あたりの電動機の回転数の変化量を回転数変化率と呼ぶ。電動機の回転数を上昇させる場合は回転数変化率が正になり、電動機の回転数を低下させる場合は回転数変化率が負になる。以降、正の回転数変化率を加速度と呼び、負の回転数変化率を減速度と呼ぶこともある。
そこで、本発明は、気筒開閉用の弁を開閉駆動するための電動機の回転数変更時に動弁装置の各部にかかる負荷を抑制可能な内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の動弁装置は、電動機と、前記電動機の回転運動を気筒開閉用の弁を開閉駆動する直線運動に変換する運動変換手段と、前記電動機の回転運動を前記運動変換手段に伝達する動力伝達機構と、前記電動機の動作を制御する電動機制御手段と、を備えた内燃機関の動弁装置において、前記電動機制御手段は、前記電動機の回転数が変更される場合に単位時間あたりの前記電動機の回転数の変化量である回転数変化率を予め設定した許容範囲内に制限する回転数変化率制限手段を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の内燃機関の動弁装置によれば、電動機の回転数を変更するときの回転数変化率が予め設定した許容範囲内に制限されるので、動弁装置の各部には電動機の回転数が許容範囲の上限又は下限の回転数変化率で変更されたときの負荷までしかかからない。このように回転数変化率を制限し、動弁装置にかかる負荷を制限することにより、電動機の回転数変更時に動弁装置の各部にかかる負荷を抑制できる。
本発明の動弁装置の一形態において、前記許容範囲は、前記動力伝達機構の剛性を考慮して設定されてもよい(請求項2)。この場合、電動機の回転数変更時に動力伝達機構にかかる負荷が動力伝達機構の剛性を上回らないように許容範囲を設定できる。また、このように許容範囲を設定することによって電動機の回転数を急変させたときに動力伝達機構にかかる過大な負荷を考慮した剛性設計が不要になる。そのため、動力伝達機構をコンパクトにし、内燃機関への搭載性の悪化を防止できる。
本発明の動弁装置の一形態において、前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒に接続される吸気通路と、前記吸気通路に設けられる燃料噴射弁と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料噴射弁から噴射すべき燃料量を決定する燃料噴射量決定手段と、を備え、前記回転数変化率制限手段は、前記燃料噴射量決定手段により決定された燃料量に基づいて、前記許容範囲内であり、かつ前記気筒内において燃料が燃焼する作用角及びリフト量で前記弁が開閉駆動される回転数変化率を設定し、この設定した回転数変化率にて前記電動機の回転数が変更されるように前記電動機の回転数変化率を制限してもよい(請求項3)。このように回転数変化率を制限することにより、電動機の回転数変更時に気筒から未燃燃料が排出されることを抑制できる。そのため、排気エミッションの悪化を防止できる。
本発明の動弁装置の一形態において、前記内燃機関は、前記弁によって開閉される気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、前記回転数変化率制限手段によって制限された回転数変化率、及び制限された回転数変化率により特定可能な物理量の少なくともいずれか一方に基づいて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量及び噴射タイミングをそれぞれ設定する燃料噴射弁動作設定手段をさらに備えていてもよい(請求項4)。電動機の回転数変更時における弁の作用角及びリフト量などは回転数変化率によって決定されるので、この回転数変化率に基づいて噴射量及び噴射タイミングを設定することにより、気筒内で燃料が燃焼するような噴射量及び噴射タイミングを設定できる。そのため、気筒からの未燃燃料の流出を防止し、排気エミッションの悪化を防止できる。
この形態においては、前記物理量として、前記弁の作用角及びリフト量から特定される前記弁の開き時間面積及び吸入空気量の少なくともいずれか一方が設定されていてもよい(請求項5)。弁の開き時間面積は、気筒内で燃焼に使用可能な吸気量と相関関係を有している。そのため、これらのいずれか一方に基づいて気筒内に噴射する燃料の量及び噴射タイミングを設定することにより、気筒内において燃焼する量の燃料を適切な噴射タイミングで気筒内に噴射できる。
本発明の動弁装置の一形態においては、前記内燃機関の燃焼状態に影響する燃焼制御パラメータの値を調整する燃焼制御パラメータ調整手段と、前記回転数変化率制限手段によって制限された回転数変化率で前記電動機の回転数が変更されているときに前記内燃機関のトルク変動が抑制されるように前記燃焼制御パラメータ調整手段の動作を制御するトルク変動抑制手段と、をさらに備えていてもよい(請求項6)。電動機の回転数変更時にこの電動機によって弁が開閉駆動されると、それ以前の動作特性とは異なる動作特性で弁が開閉されるので、内燃機関の燃焼状態が変化して内燃機関のトルクが変動するおそれがある。そこで、弁の動作特性の変化による燃焼状態の変化を燃料制御パラメータの値を調整して抑制し、電動機の回転数変更時における内燃機関のトルク変動を抑制する。
この形態においては、前記燃焼制御パラメータとして、吸入空気量、前記内燃機関の気筒内に供給される燃料供給量、及び前記気筒内の燃料混合気に点火する点火時期の少なくともいずれか一つが設定されていてもよいし(請求項7)、前記燃焼制御パラメータとして吸入空気量が設定されるとともに前記燃焼制御パラメータ調整手段としてスロットル弁が設定され、前記トルク変動抑制手段は、前記スロットル弁の開度を調整してもよい(請求項8)。このように吸入空気量、燃料供給量、点火時期の少なくともいずれか一つを変更することによって内燃機関のトルク変動を抑制できる。また、電動機の回転数変更時における弁の動作特性の変化は吸入空気量に影響を及ぼすので、スロットル弁の開度を調整して弁の動作特性の変化に起因する吸入空気量の変化を抑制することによって他の燃料制御パラメータを調整することなく内燃機関のトルク変動を抑制できる。
本発明の動弁装置の一形態において、前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒と接続される吸気通路及び排気通路と、前記吸気通路に設けられる燃料噴射弁と、前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料噴射弁から噴射すべき燃料量を決定する燃料噴射量決定手段と、所定の燃料供給停止条件が成立した場合、前記弁が閉弁状態で停止した後に前記燃料噴射弁の動作を禁止する燃料供給停止手段と、を備え、前記電動機制御手段は、前記所定の燃料供給停止条件が成立した場合に前記弁を閉弁状態で停止させるべく前記電動機を減速して停止させる電動機停止手段を備え、前記回転数変化率制限手段は、前記燃料噴射量決定手段により決定された燃料量に基づいて前記許容範囲内であり、かつ前記気筒内で燃料が燃焼する作用角及びリフト量で前記弁が開閉駆動される回転数変化率を設定し、この設定した回転数変化率で前記電動機停止手段により前記電動機が減速されるように前記電動機の回転数変化率を制限してもよい(請求項9)。この場合、電動機の回転数変更時に気筒から未燃燃料が排出されることを抑制できる。そのため、排気エミッションの悪化を抑制できる。また、気筒からの新気の排出も抑制されるので、排気浄化触媒の劣化を抑制できる。
本発明の動弁装置の一形態において、前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒と接続される排気通路と、前記気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、所定の燃料供給停止条件が成立した場合、前記弁が閉弁状態で停止した後に前記燃料噴射弁の動作を禁止する燃料供給停止手段と、を備え、前記電動機制御手段は、前記所定の燃料供給停止条件が成立した場合に前記弁を閉弁状態で停止させるべく前記電動機を減速して停止させる電動機停止手段を備え、前記回転数変化率制限手段により制限された回転数変化率に基づいて前記気筒内に吸入される吸入空気量を推定するとともに、この推定した吸入空気量の吸気が前記気筒内において燃焼に使用され、かつこの燃焼によって生じる排気の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量及び噴射タイミングをそれぞれ設定する燃料噴射弁動作設定手段をさらに備えていてもよい(請求項10)。この場合も、電動機の回転数変更時に気筒から未燃燃料が排出されることを抑制できるので、排気エミッションの悪化を防止できる。また、気筒からは空燃比が理論空燃比よりもリッチな排気が排出されるので、排気浄化触媒の劣化を抑制できる。
燃料供給停止手段を備えた内燃機関の動弁装置の一形態においては、前記内燃機関の燃焼状態に影響する燃焼制御パラメータの値を調整する燃焼制御パラメータ調整手段と、前記電動機停止手段による前記電動機の減速中に前記内燃機関のトルク変動が抑制されるように前記燃焼制御パラメータ調整手段の動作を制御するトルク変動抑制手段と、をさらに備えていてもよいし(請求項11)、前記燃焼制御パラメータとして、吸入空気量、前記内燃機関の気筒内に供給される燃料供給量、及び前記気筒内の燃料混合気に点火する点火時期の少なくともいずれか一つが設定されていてもよい(請求項12)。この場合、電動機の回転数変更時における内燃機関のトルク変動を抑制できる。
以上に説明したように、本発明によれば、電動機の回転数を変化させるときの単位時間あたりの回転数の変化量が制限されるので、この回転数変更時に動弁装置の各部にかかる負荷を抑制できる。また、このように動弁装置の各部にかかる負荷を抑制することによって動力伝達機構をコンパクトにし、内燃機関への搭載性の悪化を防止できる。
図1は、本発明の第1の形態に係る動弁装置が組み込まれた内燃機関の一例を示している。内燃機関(以降、エンジンと称することもある。)1Aは車両に走行用動力源として搭載される直列4気筒4サイクルエンジンであり、4つ(図2参照)の気筒2が形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上部に取り付けられるシリンダヘッド4とを備えている。各気筒2には、ピストン5が往復動可能にそれぞれ挿入され、このピストン5と気筒2の壁面とシリンダヘッド4とによって各気筒2に燃焼室6がそれぞれ形成される。なお、図2に示したように各気筒2にはそれらの並び方向一端から他端側に向かって#1〜#4の気筒番号を付して互いに区別する。ピストン5は、コンロッド7を介して不図示のクランク軸と連結されている。各気筒2には吸気通路8及び排気通路9がそれぞれ接続され、各燃焼室6には、吸気通路8及び排気通路9を燃焼室6に対して開閉するための吸気弁10及び排気弁11がそれぞれ2本ずつ設けられるとともに、燃焼室6内の燃料混合気に点火するための点火プラグ12がそれぞれ設けられている。吸気通路8には、エンジン1Aの吸入空気量に対応した信号を出力する吸入空気量センサ13とスロットル弁14と燃料噴射弁としてのインジェクタ15とが設けられ、排気通路9には、排気浄化触媒16が設けられている。
一般に直列4気筒の4サイクルエンジン1Aでは、外側の一対の気筒(#1、#4)2の爆発間隔が360°CA(クランク角を意味する。)ずらされ、内側の一対の気筒(#2、#3)2の爆発時期が#1の気筒2の爆発時期を基準として180°CA、540°CAずらされることにより180°CA毎の等間隔爆発が実現されている。なお、#2の気筒2と#3の気筒2の爆発時期の前後は適宜に定めてよい。エンジン1Aでは、爆発間隔が360°CAずれる一対の気筒2をまとめて一つの気筒群とする。そこで、以降、4つの気筒2のうち外側の一対の気筒(#1、#4)2をまとめて第1の気筒群、内側の一対の気筒(#2、#3)2をまとめて第2の気筒群とする。
エンジン1Aは、各気筒2の吸気弁10を開閉駆動する動弁装置20Aと、各気筒2の排気弁11を開閉駆動する動弁装置20Bとを備えている。吸気側の動弁装置20Aと排気側の動弁装置20Bとは基本的に同一の構成を有しているので、以下では吸気側の動弁装置20Aについて説明する。周知のように、吸気弁10はそのステム10a(図2及び図3参照)の軸線方向に往復運動可能にシリンダヘッド4に設けられている。吸気弁10の上端にはバルブリフター17が吸気弁10と一体的に往復運動可能に設けられ、このバルブリフター17とシリンダヘッド4との間に装着されたバルブスプリング(不図示)によって吸気弁10が閉弁方向に付勢される。
図2及び図3は、吸気側の動弁装置20Aの詳細を示している。なお、図2は動弁装置20Aの斜視図を示し、図3は動弁装置20Aの断面図を示している。図2及び図3に示したように、動弁装置20Aは、第1の気筒群の弁駆動源としての第1の電動機(以下、第1のモータと呼ぶこともある。)21及び第2の気筒群の弁駆動源としての第2の電動機(以下、第2のモータと呼ぶこともある。)22と、吸気弁10毎に設けられる運動変換手段としてのカム機構23と、各モータ21、22の回転運動を対応する気筒群のカム機構23に伝達する動力伝達機構としての第1及び第2の伝達機構24、25とを備えている。各モータ21、22には、回転速度の制御が可能なDCブラシレスモータ等が使用される。また、各モータ21、22には、その回転位置を検出するためのレゾルバ、ロータリエンコーダ等の位置検出センサ52が内蔵されている。カム機構23は、全て同一構成である。カム機構23は回転体としてのカム26を有し、そのカム26によりバルブリフター17を押し込んで吸気弁10を開弁方向に駆動する。カム26の外周のプロファイルは、図4に示したようにベース円26aの一部にこれを膨らませたノーズ部26bが設けられた周知の形状に設定され、このノーズ部26bによりバルブリフター17が押し込まれる。
第1の伝達機構24は、外側の気筒(#1及び#4)2のそれぞれのカム26を相互に連結する第1のカム軸27と、その第1のカム軸27に対して第1のモータ21の回転を伝達する減速機構28とを有している。減速機構28はモータ21の出力軸21aに組み合わされるモータギア29と、第1のカム軸27の一端に一体回転可能に取り付けられてモータギア29と噛み合うドリブンギア30とを有している。第1のカム軸27は#1の気筒2のカム26を駆動する第1軸部31と、#4の気筒7のカム26を駆動する第2軸部32とを組み合わせた連結構造を有している。第1軸部31には#2の気筒2及び#3の気筒2の上方を通過して#4の気筒2まで延びる連結軸部33が同軸かつ一体に形成されている。その連結軸部33の先端の軸継部34は第2の軸部32の軸継穴35に同軸的に嵌り、これら軸継部34及び軸継穴35の間には回り止め手段が施される。それにより、第1軸部31と第2軸部23とが一体回転可能に連結される。なお、カム26は第1軸部31及び第2軸部32に対して一体に形成されている。
一方、第2の伝達機構25は、内側の気筒(#2及び#3)2のそれぞれのカム26を相互に連結する第2のカム軸40と、その第2のカム軸40に対して第2のモータ22の回転を伝達する減速機構41とを有している。減速機構41は第2のモータ22の出力軸22aに組み合わされるモータギア42と、そのモータギア42と噛み合う中間ギア43と、第2のカム軸40の中間部に一体回転可能に設けられて中間ギア43と噛み合うドリブンギア44とを有している。第2のカム軸40は軸方向に延びる貫通孔40aを備えた中空軸状に形成され、その外周にカム26が一体に形成されている。第2のカム軸40の貫通孔40aには第1のカム軸27の連結軸部33が回転自在に挿入される。これにより第2のカム軸40は第1のカム軸27の外周に回転自在な状態で同軸的に配置される。なお、第2のカム軸40の外径は第1のカム軸27の第1軸部31及び第2軸部32の外径と同じである。
同一気筒群における一の気筒(#1又は#3)のカム26と、他の一の気筒(#4又は#2)のカム26とはそれぞれのノーズ部26bの頂点が周方向に互いに180°ずれるようにして第1のカム軸27又は第2のカム軸40に連結されている。これらの気筒2間では爆発間隔が360°CAずれており、吸気弁10の開弁時期が360°CAずれるためである。
動弁装置20Aの各モータ21、22の動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)50によって制御される。ECU50は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、点火プラグ12、スロットル弁14及びインジェクタ15などの動作を制御してエンジン1Aの運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU50は、例えばエンジン1Aの運転状態に基づいてインジェクタ15から噴射すべき燃料量を決定し、この決定した燃料量の燃料が吸気行程時に吸気通路8に噴射されるようにインジェクタ15の動作を制御する。その他、ECU50は、エンジン1Aの運転状態に応じて点火時期を決定し、この決定した点火時期に燃焼室6内の燃料混合気に点火されるように点火プラグ12の動作を制御したり、エンジン1Aの吸入空気量を調整すべくスロットル弁14の開度を調整する。このような制御において参照されるべき各種の物理量、及び状態量の検出手段として、ECU50には、吸入空気量センサ13、クランク角に対応した信号を出力するクランク角センサ51、及び位置検出センサ52などが接続されている。なお、このようにインジェクタ15から噴射すべき燃料量を決定することで、ECU50は本発明の燃料噴射量決定手段として機能する。
なお、ECU50の他に動弁装置20A、20Bの制御を専用に行うための電子制御ユニットを設けてもよい。この場合、電子制御ユニットとECU50とを接続し、それぞれに接続されている機器の制御をそれぞれのユニットが実施でき、かつそれぞれに接続されている各センサの出力信号に関する情報を交換可能とする。また、動弁装置の制御専用の電子制御ユニットを設ける場合は、電子制御ユニットの数は1台に限定されない。例えば、2台の電子制御ユニットを設けて吸気側の動弁装置と排気側の動弁装置とを互いに異なる電子制御ユニットで制御してもよいし、モータの数と同数の電子制御ユニットを設け、各電子制御ユニットがそれぞれ互いに異なるモータの動作を制御してもよい。
次にECU50による動弁装置20Aの各モータ21、22の制御について説明する。なお、以下では、第1のモータ21について説明するが、第2のモータ22も同様に制御される。
第1のカム軸27のカム26の駆動モードには、第1のモータ21を一方向に連続回転させて図4(a)に示すようにカム26を吸気弁10のリフト量が最大となる位置、すなわちカム26のノーズ26bの頂点がバルブリフター17と接する位置(以下、最大リフト位置と呼ぶ。)を越えて正転方向(図4(a)中の矢印方向)に連続的に回転させる正転駆動モードと、吸気弁10のリフト途中(気筒2を開く途中)に第1のモータ21の回転方向を切り替えて図4(b)に示すようにカム26を往復運動させる揺動駆動モードとがある。
ECU50は、エンジン1Aの運転状態に基づいて第1のモータ21の動作を制御する。例えば、正転駆動モードにおいては、第1のカム軸27がエンジン1Aのクランク軸の回転数の1/2の回転数(以下、基準回転数と呼ぶ。)で回転するように第1のモータ21の回転数を調整する。揺動駆動モードにおいては、#1及び#4の各気筒2の各吸気弁10が、正転駆動モードにおいて第1のカム軸27が基準回転数で回転しているときと同じタイミングで開閉駆動されるように第1のモータ21の回転方向及び回転速度(以下、回転数と呼ぶこともある。)を制御する。また、正転駆動モードから揺動駆動モードに駆動モードを切り替える際にECU50は、正転駆動モードで駆動されている第1のカム軸27を#1及び#4の各気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態になる位置で一時停止させ、その後第1のカム軸27が揺動駆動モードで駆動されるように第1のモータ21の動作を制御する。一方、揺動駆動モードから正転駆動モードに駆動モードを切り替える場合にECU50は、往復運動している第1のカム軸27を基準回転数で正転方向に連続的に回転させるべく第1のモータ21の回転数を上昇させる。
また、ECU50は、所定の燃料供給停止条件が成立した場合、#1〜#4の各気筒2の吸気弁10が閉弁状態で停止させるべく各モータ21、22を停止させ、その後インジェクタ15の動作を禁止して各気筒2への燃料供給を停止する燃料カット運転を実施する。このように燃料カット運転を実施することで、ECU50は本発明の燃料供給停止手段として機能する。さらに、ECU50は、所定の減筒運転条件が成立した場合に#2及び#3の各気筒2の吸気弁10を閉弁状態で停止させるべく第2のモータ22を停止させ、これらの気筒2を休止させる減筒運転を実施する。
エンジン1Aの運転状態を燃料カット運転又は減筒運転に切り替える際は、動弁装置20Bの各モータ21、22に対しても同様の制御が行われる。動弁装置20Bの駆動モードの切り替えはエンジン1Aの運転状態に応じて適宜行われ、駆動モードを切り替える際の動弁装置20Bの各モータ21、22の制御方法は動弁装置20Aの各モータ21、22の制御方法と同様である。
このように各モータ21、22を停止させるべく各モータ21、22の回転数を低下させたり各モータ21、22の回転数を上昇させる場合、回転数変化率を大きくする、すなわち急加速及び急減速を行うと各伝達機構24、25に過負荷がかかるおそれがある。そこで、本発明では、各モータ21、22の回転数を変更する際の回転数変化率を予め設定した許容範囲内に制限する。この許容範囲は、例えば、各伝達機構24、25の剛性を考慮して設定され、許容範囲の上限値(加速度の上限値)及び許容範囲の下限値(減速度の上限値)には各モータ21、22の回転数変更時に各伝達機構24、25にかかる負荷が各伝達機構24、25の剛性の許容上限未満に抑制されるような回転数変化率がそれぞれ設定される。
次に、図5〜図8を参照して燃料カット運転への運転状態切り替え時、減筒運転への運転状態切り替え時、及び駆動モード変更時における各モータ21、22の回転数の制御に関して詳細を説明する。図5は、ECU50が実行する燃料カット制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、ECU50が実行する他の制御ルーチンと並列にエンジン1Aの運転中に所定の間隔で繰り返し実行される。なお、ECU50はこの制御ルーチンを実行することにより、本発明の燃料供給停止手段として機能する。
図5の制御ルーチンにおいてECU50は、まずステップS11においてエンジン1Aへの燃料供給を停止する燃料カット運転を実施する所定の燃料供給停止条件が成立しているか否か判定する。燃料供給停止条件は、例えばエンジン1Aの減速時でエンジン1Aの回転数が所定回転数(例えば、900回転/分)以上の場合に成立したと判定される。燃料供給停止条件が成立していないと判断した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、燃料供給停止条件が成立していると判断した場合はステップS12に進み、ECU50は吸気弁10及び排気弁11を全閉状態で停止させるべく各動弁装置20A、20Bの第1のモータ21及び第2のモータ22の減速開始タイミング及び減速度をそれぞれ設定する。動弁装置20Aの各モータ21、22の減速開始タイミング及び減速度は、エンジン1Aの運転状態に及ぼす影響を抑制しつつ、動弁装置20Aの各部に過負荷がかからないような値が設定される。図6を参照して各モータ21、22の減速開始タイミング及び減速度の設定方法について説明する。なお、図6(a)は第1の気筒群の各気筒2の吸気弁10のリフトカーブの一例を示し、図6(b)は第1のモータ21の回転速度の時間変化の一例を示している。また、図6(c)は第2の気筒群の各気筒2の吸気弁10のリフトカーブの一例を示し、図6(d)は第2のモータ22の回転速度の時間変化の一例を示している。なお、リフトカーブとは、吸気弁10が開閉動作するときの吸気弁10のリフト量の時間変化である。
図6(b)に示したように、第1のモータ21の減速開始タイミングは、#1の気筒2の吸気弁10の開閉動作が終了した後で、かつ#4の気筒2の吸気弁10の開閉動作が開始される前の時刻T1に設定される。また、図6(d)に示したように第2のモータ22の減速開始タイミングは、#3の気筒2の吸気弁10の開閉動作が終了した後で、かつ#2の気筒2の吸気弁10の開閉動作が開始される前の時刻T2に設定される。各モータ21、22の減速開始タイミングをこのような時刻に設定することにより、減速中のモータによって開閉駆動される吸気弁10の数を低減できるので、エンジン1Aの運転状態への影響を抑制できる。
次に各モータ21、22の減速度の設定方法について説明する。図6(b)に点線で示したように、第1の気筒群の各気筒2の吸気弁10が両方とも閉弁状態を維持している間に第1のモータ21を停止させた場合、第1のモータ21を短時間で停止させるので、減速度が大きい。そのため、この回転数変更時に第1の伝達機構24に過負荷がかかる。そこで、ECU50は、第1のモータ21の減速度を許容範囲内に制限して第1の伝達機構24にかかる負荷を抑制する。
また、図6(a)に第1のモータ21が減速前の回転速度で動作していた場合の#4の気筒2の吸気弁10のリフトカーブを比較例として想像線で示す。この比較例との比較から明らかなように減速中の第1のモータ21によって開閉駆動される#4の気筒2の吸気弁10は比較例よりも作用角が大きくなるので、#4の気筒2のピストン5が下死点から上死点に移動している間に吸気弁10が開いている時間が長くなる。そのため、#4の気筒2から吸気通路8に戻される燃料混合気の量、いわゆる吹き戻し量が増加する。この吹き戻し量の増加は、圧縮行程時に#4の気筒2内で圧縮される燃料混合気の量を減少させるので、燃料混合気の量によっては気筒2内で燃料が燃焼しないおそれがある。また、燃料混合気が燃焼しなかった場合、#4の気筒2から未燃燃料及び新気が排気通路9に排出され、排気エミッションが悪化したり、排気浄化触媒16の劣化が進行するおそれがある。そこで、ECU50は、#4の気筒2からの吹き戻し量が抑制され、圧縮行程時に#4の気筒2内にて燃料混合気が燃焼する作用角及びリフト量で#4の気筒2の吸気弁10が開閉駆動されるように減速度を設定する。すなわち、ECU50は、第1のモータ21の減速度を、許容範囲内であり、かつ#4の気筒2内で燃料混合気が燃焼するように設定する。第2のモータ22の減速度も同様に、許容範囲内であり、かつ#2の気筒2内において燃料混合気が燃焼するように設定される。
図5に戻って制御ルーチンの説明を続ける。次のステップS13においてECU50は、設定した減速開始タイミング及び減速度で各モータ21、22の回転数を低下、すなわち減速させ、各気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止するように各モータ21、22を停止させる。また、ECU50は、各モータ21、22の減速中にエンジン1Aのトルク変動が抑制されるように各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整するトルク変動抑制処理を実行する。吸入空気量の調整は、例えばスロットル弁14の開度を調整することによって行い、燃料噴射量の調整はインジェクタ15の動作を制御して行う。また、点火時期の調整は点火プラグ12の動作を制御すればよい。このようにトルク変動を抑制することで、スロットル弁14、インジェクタ15及び点火プラグ12が本発明の燃焼制御パラメータ調整手段として機能する。
次のステップS14においてECU50は各気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止したか否か判定する。吸気弁10が全て閉弁状態で停止していないと判断した場合はステップS13に処理を戻し、ステップS13及びS14の処理を繰り返す。一方、吸気弁10が全て閉弁状態で停止したと判断した場合はステップS15に進み、ECU50はインジェクタ15の動作を禁止する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
以上に説明したように、図5の制御ルーチンでは、各気筒2の吸気弁10を閉弁状態で停止させるときの各モータ21、22の減速度が各伝達機構24、25の剛性に基づいて設定された許容範囲内に制限されるので、各伝達機構24,25にかかる負荷を抑制できる。そのため、各伝達機構24、25をコンパクトにして動弁装置20Aのエンジン1Aへの搭載性の悪化を防止できる。また、この各モータ21、22の減速度は、減速中のモータ21、22によって吸気弁10が開閉駆動される気筒2内において燃料混合気が燃焼するような値に設定されるので、排気通路9への未燃燃料及び新気の排出を防止できる。そのため、排気エミッションの悪化を抑制でき、かつ排気浄化触媒16の劣化を抑制できる。さらに、ECU50は、各モータ21、22の回転数変更時に吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整してエンジン1Aのトルク変動を抑制するので、エンジン1Aの急なトルク変動、いわゆるトルクショックを抑制できる。
図5の制御ルーチンを実行して各モータ21、22の動作を制御することにより、ECU50は本発明の電動機制御手段、及び電動機停止手段として機能する。また、図5のステップS12の処理を実行して回転数変化率を制限することにより、ECU50は本発明の回転数変化率制限手段として機能する。さらに、図5のステップS13の処理を実行することにより、ECU50は本発明のトルク変動抑制手段として機能する。
図7は、ECU50がエンジン1Aの運転中に一部の気筒2を休止させる減筒運転を実施するときにその一部の気筒2の吸気弁10を閉弁状態で停止させるべく実行する気筒休止制御ルーチンである。なお、エンジン1Aでは、減筒運転時に#2及び#3の気筒3を休止させることとする。この制御ルーチンもエンジン1Aの動作中に所定の周期で繰り返し実行される。
図7の制御ルーチンにおいてECU50は、まずステップS21において減筒運転を実施する所定の減筒運転条件が成立しているか否か判定する。減筒運転条件は、例えばエンジン1Aが低負荷で運転されている時間が予め設定した判定時間以上継続している場合などに成立したと判断する。減筒運転条件が成立していないと判断した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、減筒運転条件が成立していると判断した場合はステップS22に進み、ECU50は#2及び#3の各気筒2の吸気弁10を閉弁状態で停止させるべく第2のモータ22の減速開始タイミング及び減速度を設定する。この設定方法は、上述した燃料カット運転を実施するときの第2のモータ22の減速開始タイミング及び減速度の設定方法と同様でよい。続くステップS23においてECU50は、第2のモータ22を設定した減速開始タイミング及び減速度で減速させ、#2及び#3の気筒2の吸気弁10が閉弁状態で停止するように第2のモータ22を停止させる。また、ECU50は、この第2のモータ22の減速中にエンジン1Aのトルク変動が抑制されるように#2及び#3の気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整する。さらに、第2のモータ22の減速時に#1及び#4の各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整してエンジン1Aのトルク変動を抑制してもよい。
続くステップS24においてECU50は、#2及び#3の気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止したか否か判定する。#2及び#3の気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止していないと判断した場合はステップS23に処理を戻し、ステップS23及びS24の処理を繰り返す。一方、#2及び#3の気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止したと判断した場合はステップS25に進み、#2及び#3の気筒2のインジェクタ15の動作をそれぞれ禁止する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図7の制御ルーチンでは、第2のモータ22の減速度を許容範囲内に制限するので、第2のモータ22の減速時に第2の伝達機構25にかかる負荷を低減できる。また、#2及び#3の各気筒2内にて燃料混合気が燃焼する作用角及びリフト量でこれらの気筒2の吸気弁10が開閉駆動されるように第2のモータ22の減速度が設定されるので、排気エミッションの悪化及び排気浄化触媒15の劣化をそれぞれ抑制できる。さらに、第2のモータ22の減速時に各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整してエンジン1Aのトルク変動を抑制するので、トルクショックを防止できる。
図8は、ECU50がエンジン1Aの運転状態に応じて各動弁装置20A、20Bの駆動モードを切り替えるために実行する駆動モード制御ルーチンを示している。この制御ルーチンは、エンジン1Aの運転中に所定の周期で繰り返し実行される。
図8の制御ルーチンにおいてECU50は、まずステップS31において動弁装置20Aの駆動モードを切り替えるか否か判定する。動弁装置20Aの各カム26は、例えばエンジン1Aが低負荷、低回転で運転されているときに揺動駆動モードで駆動され、それ以外の状態で運転されているときに正転駆動モードで駆動される。そこで、例えばECU50にエンジン1Aの運転状態と各駆動モードとを対応させたマップを記憶させ、このマップを参照して駆動モードを切り替えるか否か判定する。駆動モードを切り替える必要がないと判断した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、駆動モードを切り替えると判断した場合はステップS32に進み、ECU50は動弁装置20Aの駆動モードの切り替えが、揺動駆動モードから正転駆動モードへの切り替えか否か判定する。この判定も上述したエンジン1Aの運転状態と各駆動モードとを対応させたマップを参照して行う。
揺動駆動モードから正転駆動モードへの切り替えと判断した場合はステップS33に進み、ECU50は揺動駆動モードから正転駆動モードに切り替えるときの各モータ21、22の加速開始タイミング及び加速度を設定する。揺動駆動モードから正転駆動モードに駆動モードを切り替える場合、往復運動している各カム軸27、40を基準回転数で正転方向に連続的に回転させるべく各モータ21、22の回転数を上昇させるので、許容範囲内であり、かつ各カム軸27、40の回転数を速やかに基準回転数に上昇させるように加速度が設定される。加速開始タイミングは、例えば第1のモータ21によって開閉駆動される#1及び#4の各気筒2の吸気弁10がそれぞれ閉弁しているときが設定される。第2のモータ22の加速開始タイミングも同様に、#2及び#3の各気筒2の吸気弁10がそれぞれ閉弁しているときが設定される。次のステップS34においてECU50は、各カム軸27、40の回転数が基準回転数に達するまで各モータ21、22の回転数を設定した加速度で上昇させ、カム26の駆動モードを正転駆動モードに切り替える。また、ECU50は、この各モータ21、22の加速中にエンジン1Aのトルク変動が抑制されるように各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、正転駆動モードから揺動駆動モードへの切り替えと判断した場合はステップS35に進み、ECU50は正転駆動モードから揺動駆動モードに切り替えるときの各モータ21、22の減速開始タイミングおよび減速度を設定する。各モータ21、22の減速開始タイミング及び減速度は、図5の制御ルーチンのステップS12の処理と同様の方法で設定される。次のステップS36においてECU50は設定した減速開始タイミング及び減速度で各モータ21、22の回転数を減速させて一時停止させ、その後エンジン1Aの運転状態に基づいて各カム26が揺動駆動モードでそれぞれ駆動されるように各モータ21、22の動作を制御する。また、ECU50はこの駆動モード切り替え時にエンジン1Aのトルク変動が抑制されるように各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
以上に説明したように、図8の制御ルーチンでは、カム26の駆動モードを切り替える場合に各モータ21、22の回転数変化率を許容範囲内に調整するので、各カム軸27、40の急加速及び急減速を防止して各伝達機構24、25への負荷を抑制できる。また、この駆動モード切り替え時にエンジン1Aのトルク変動を抑制すべく吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整するので、トルクショックを防止できる。
(第2の形態)
図9は、本発明の第2の形態に係る動弁装置が組み込まれたエンジン1Bを示している。なお、図9において図1と共通の部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。図9に示したように、エンジン1Bはインジェクタ15が気筒2内に燃料を噴射するように各気筒2にそれぞれ設けられた、いわゆる筒内直噴式エンジンである点が第1の形態と異なる。
図10は、エンジン1BのECU50にて実行される燃料カット制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、ECU50が実行する他の制御ルーチンと並列に実行され、エンジン1Bの運転中に所定の間隔で繰り返し実行される。なお、図10の制御ルーチンにおいて図5の制御ルーチンと同一の処理には同一の参照符号を付して説明を省略する。
図10の制御ルーチンにおいてECU50は、まずステップS11で燃料供給停止条件が成立しているか否か判定し、成立しないと判断した場合は今回の制御ルーチンを終了する。一方、燃料供給停止条件が成立していると判断した場合はステップS41に進み、ECU50は各モータ21、22の減速開始タイミング及び減速度を設定する。減速開始タイミングは図5のステップS12の処理と同様の設定方法にて設定する。一方、各モータ21、22の減速度は、各伝達機構24、25の剛性を考慮して設定された許容範囲内の値で、かつ設定した減速開始タイミングから減速を開始した各モータ21、22が各気筒2の吸気弁10が全て全閉状態で停止するような位置で停止するように設定される。続くステップS42においてECU50は、設定した減速開始タイミング及び減速度で各モータ21、22の減速を開始する。
次のステップS43においてECU50は、設定した減速度に基づいてインジェクタ15から噴射する燃料の噴射量及び噴射タイミングを設定し、各気筒2の吸気行程時又は圧縮行程時にその設定した噴射量の燃料がインジェクタ15から気筒2内に噴射されるようにインジェクタ15の動作を制御する。上述したように各モータ21、22の減速中に開閉駆動される吸気弁10は作用角が大きくなるので、気筒2内の吸気が吸気通路8に戻され、圧縮行程時に気筒2内で圧縮される吸気量が減少する。減速中の各モータ21、22によって開閉駆動される吸気弁10の作用角は各モータ21、22の減速度に基づいて推定できる。そこで、ECU50は、インジェクタ15から噴射する燃料噴射量を、各モータ21、22の減速度に基づいて、減少した吸気量でも燃料が気筒2内で燃焼する量に設定する。また、排気浄化触媒16の劣化は理論空燃比よりも空燃比がリーン側の排気が排気浄化触媒16に流入しても進行する。そこで、ECU50は、気筒2内から排出される排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比、すなわち理論空燃比よりもリッチに調整されるようにインジェクタ15から気筒2内に供給する燃料量をさらに調整する。すなわち、各モータ21、22の減速中にインジェクタ15から気筒2に供給される燃料量には、気筒2内で燃料が燃焼し、かつその燃焼で生じた排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比になる量が設定される。また、この処理においてECU50は、各モータ21、22の減速中にエンジン1Aのトルク変動が抑制されるように各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整する。
次のステップS14においてECU50は、各気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止したか否か判定する。吸気弁10が全て閉弁状態で停止していないと判断した場合はステップS43に処理を戻し、ECU50はステップS43、S14の処理を繰り返す。一方、吸気弁10が全て閉弁状態で停止したと判断した場合はステップS15に進み、ECU50はインジェクタ15の動作を禁止する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
以上に説明したように、筒内直噴式のエンジン1Bでは、各モータ21、22を停止させる際の減速度が許容範囲内に制限されるので、各伝達機構24、25への負荷が抑制できる。また、各モータ21、22の減速中に各気筒2に供給される燃料量は、気筒2内で燃料が燃焼し、かつその燃焼で生じた排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比になる量に調整されるので、排気浄化触媒16の劣化が抑制できる。さらに回転数変更時のトルク変動を抑制するので、トルクショックを防止できる。図10のステップS43の処理を実行することにより、ECU50は本発明の燃料噴射弁動作設定手段として機能する。
なお、各モータ21、22の減速中に各気筒2に供給される燃料量及び噴射タイミングは、各モータ21、22の減速度の他に、各モータ21、22の減速度にて特定可能な物理量に基づいて設定してもよい。このような物理量としては、例えば各気筒2に吸入される吸入空気量がある。また、吸気弁10の作用角及びリフト量から特性される吸気弁10の開き時間面積は吸入空気量と相関を有しているので、物理量としてこの吸気弁10の開き時間面積を使用してもよい。
図11は、図9のECU50が実行する気筒休止制御ルーチンを示している。なお、エンジン1Bにおいても、減筒運転時に#2及び#3の気筒2を休止させることとする。図11の制御ルーチンは、ECU50が実行する他の制御ルーチンと並列に実行され、エンジン1Bの運転中に所定の間隔で繰り返し実行される。図11の制御ルーチンにおいて図7の制御ルーチンと同一の処理には同一の参照符号を付して説明を省略する。
図11の制御ルーチンにおいてECU50は、まずステップS21において減筒運転を実施する所定の減筒運転条件が成立しているか否か判定する。減筒運転条件が成立していないと判断した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。一方、減筒運転条件が成立していると判断した場合はステップS51に進み、ECU50は#2及び#3の各気筒2の吸気弁10を閉弁状態で停止させるべく第2のモータ22の減速開始タイミング及び減速度を設定する。この設定方法は、図10のステップS41の処理と同様でよい。続くステップS52においてECU50は、設定した減速開始タイミング及び減速度で第2のモータ22の減速を開始させる。
次のステップS53においてECU50は、設定した第2のモータ22の減速度に基づいて第2のモータ22の減速中にインジェクタ15から#2及び#3の各気筒2に供給すべき燃料量をそれぞれ設定し、それら設定した燃料量の燃料が第2のモータ22の減速中に#2及び#3の気筒2にそれぞれ供給されるようにインジェクタ15の動作を制御する。なお、第2のモータ22の減速中に#2の気筒2に供給すべき燃料量及び#3の気筒2に供給すべき燃料量には、図10のステップS43の処理と同様に、#2又は#3の各気筒2内で燃料が燃焼し、かつその燃焼で生じた排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比に調整される量が設定される。また、ECU50は、この第2のモータ22の減速中にエンジン1Bのトルク変動が抑制されるように#2及び#3の気筒2の吸入空気量及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整する。第2のモータ22の減速時に#1及び#4の各気筒2の吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整してエンジン1Aのトルク変動を抑制してもよい。
続くステップS24においてECU50は、#2及び#3の気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止したか否か判定する。#2及び#3の気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止していないと判断した場合はステップS53に処理を戻し、ステップS53及びS24の処理を繰り返す。一方、#2及び#3の気筒2の吸気弁10が全て閉弁状態で停止したと判断した場合はステップS25に進み、#2及び#3の気筒2のインジェクタ15の動作をそれぞれ禁止する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図11の制御ルーチンによれば、第2のモータ22の減速度を許容範囲内に制限するので、第2の伝達機構25への負荷を抑制できる。また、この第2のモータ22の減速度に応じて#2及び#3の各気筒2に第2のモータ22の減速中に供給すべき燃料量を設定するので、#2及び#3の各気筒2において燃料を燃焼させて排気通路9への新気の排出を防止できる。また、この第2のモータ22の減速中に#2及び#3の各気筒2に供給すべき燃料量は、燃焼によって生じた排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比に調整される量に調整される。そのため、排気浄化触媒16の劣化を抑制できる。さらに、第2のモータ22の減速時に吸入空気量、燃料噴射量、及び点火時期の少なくともいずれか一つを調整してエンジン1Bのトルク変動を抑制するので、トルクショックを防止できる。
図12は、図9のECU50が実行する駆動モード制御ルーチンを示している。図12の制御ルーチンは、エンジン1Bの運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図12において図8と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図12の制御ルーチンにおいてECU50は、まずステップS31において動弁装置20Aの駆動モードを切り替えるか否か判定する。駆動モードを切り替える必要がないと判断した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。一方、駆動モードを切り替えると判断した場合はステップS32に進み、ECU50は動弁装置20Aの駆動モードの切り替えが、揺動駆動モードから正転駆動モードへの切り替えか否か判定する。
揺動駆動モードから正転駆動モードへの切り替えと判断した場合はステップS61に進み、ECU50は揺動駆動モードから正転駆動モードに切り替えるときの各モータ21、22の加速開始タイミング及び加速度を設定する。各モータ21、22の加速開始タイミングは、図8のステップS33と同様の設定方法で設定される。各モータ21、22の加速度には、許容範囲内であり、かつ各カム軸27、40の回転数が速やかに基準回転数に達する値が設定される。
次のステップS62においてECU50は、設定した加速開始タイミングから各カム軸27、40の回転数が基準回転数に達するまで各モータ21、22の回転数を設定した加速度で上昇させ、正転駆動モードへの切り替えを開始する。続くステップS63においてECU50は、設定した各モータ21、22の加速度に基づいて各モータ21、22の回転数上昇時にインジェクタ15から各気筒2に噴射する燃料の噴射量及び噴射タイミングをそれぞれ設定し、各モータ21、22の回転数上昇時で、かつ吸気行程時又は圧縮行程時に設定した燃料量の燃料が対応する気筒2にそれぞれ供給されるように各気筒2のインジェクタ15の動作をそれぞれ制御する。各気筒2に供給すべき燃料量は、エンジン1Bの各気筒2内で燃料が燃焼し、かつその燃焼で生じた排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比に調整される量に設定される。また、ECU50は、この各モータ21、22の加速中にエンジン1Bのトルク変動が抑制されるように各気筒2の吸入空気量及び点火時期のうちの少なくともいずれか一つを調整する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、正転駆動モードから揺動駆動モードへの切り替えと判断した場合はステップS64に進み、ECU50は正転駆動モードから揺動駆動モードに切り替えるときの各モータ21、22の減速開始タイミングおよび減速度を設定する。各モータ21、22の減速開始タイミング及び減速度は、図10のステップS41の処理の同様の設定方法で設定される。次のステップS65においてECU50は、設定した減速開始タイミング及び減速度各モータ21、22の回転数を減速させて一時停止させ、その後各カム26が揺動駆動モードでそれぞれ駆動されるように駆動モードの切り替えを開始する。続くステップS66においてECU50は、設定した各モータ21、22の減速度に基づいて各気筒2に噴射する燃料の噴射量及び噴射タイミングをそれぞれ設定し、各モータ21、22の減速時で、かつ吸気行程時又は圧縮行程時に設定した燃料量の燃料が対応する気筒2にそれぞれ供給されるように各気筒2のインジェクタ15の動作を制御する。各気筒2に供給すべき燃料量は、エンジン1Bの各気筒2内で燃料が燃焼し、かつその燃焼で生じた排気の空燃比が排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比に調整される量に調整される。また、ECU50は、この各モータ21、22の減速中にエンジン1Bのトルク変動が抑制されるように各気筒2の吸入空気量及び点火時期のうちの少なくともいずれか一つを調整する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
以上に説明したように、図12の制御ルーチンでは、カム26の駆動モードを切り替える場合に各モータ21、22の加速度及び減速度、すなわち回転数変化率を許容範囲内に制限するので、各カム軸27、40の急加速及び急減速を防止して各伝達機構24、25にかかる負荷を抑制できる。また、この回転数変更時にも、各気筒2から排気通路9に排気浄化触媒16の劣化が進行し難い空燃比の排気が流出するように各気筒2に供給する燃料量を調整するので、排気浄化触媒16の劣化を抑制できる。さらに、この駆動モード切り替え時にエンジン1Bのトルク変動を抑制すべく吸入空気量及び点火時期のうちの少なくともいずれか一方を調整するので、トルクショックを防止できる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、動弁装置の各モータの回転数変化率が許容範囲に制限されるのは、燃料カット運転への移行時、減筒運転への移行時、及び動弁装置の駆動モード変更時に限定されない。
エンジンの回転数に応じたカム軸の回転数変更時に回転数変化率が許容範囲を超える場合にも、回転数変化率を許容範囲内に制限してもよい。
回転数変更時の回転数変化率は一定でなくてもよい。例えば、各モータを停止すべく回転数を低下させている場合、この回転数低下時の減速度をエンジンの運転状態などに応じて適宜変化させてもよい。
本発明の第1の形態に係る動弁装置が組み込まれたエンジンを示す図。 図1の吸気側の動弁装置の斜視図。 図1の吸気側の動弁装置の断面図。 各駆動モードにおけるカムの動作を示す図で、(a)が正転駆動モードにおけるカムの動作を示し、(b)が揺動駆動モードにおけるカムの動作を示す。 図1のECUが実行する燃料カット制御ルーチンを示すフローチャート。 動弁装置の各モータの減速開始タイミング及び減速度の設定方法について説明するための図で、(a)は第1の気筒群の各気筒の吸気弁のリフトカーブの一例を示し、(b)は第1のモータの回転速度の時間変化の一例を示し、(c)は第2の気筒群の各気筒の吸気弁のリフトカーブの一例を示し、(d)は第2のモータの回転速度の時間変化の一例を示す。 図1のECUが実行する気筒休止制御ルーチンを示すフローチャート。 図1のECUが実行する駆動モード制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明の第2の形態に係る動弁装置が組み込まれたエンジンを示す図。 図9のECUが実行する燃料カット制御ルーチンを示すフローチャート。 図9のECUが実行する気筒吸気制御ルーチンを示すフローチャート。 図9のECUが実行する駆動モード制御ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1A、1B エンジン(内燃機関)
2 気筒
8 吸気通路
9 排気通路
10 吸気弁
12 点火プラグ(燃焼制御パラメータ調整手段)
14 スロットル弁(燃焼制御パラメータ調整手段)
15 インジェクタ(燃料噴射弁、燃焼制御パラメータ調整手段)
16 排気浄化触媒
20A、20B 動弁装置
21 第1の電動機
22 第2の電動機
23 カム機構(運動変化手段)
24 第1の伝達機構(動力伝達機構)
25 第2の伝達機構(動力伝達機構)
50 エンジンコントロールユニット(電動機制御手段、回転数変化率制限手段、燃料噴射量決定手段、燃料噴射弁動作設定手段、トルク変動抑制手段、燃料供給停止手段、電動機停止手段)

Claims (12)

  1. 電動機と、前記電動機の回転運動を気筒開閉用の弁を開閉駆動する直線運動に変換する運動変換手段と、前記電動機の回転運動を前記運動変換手段に伝達する動力伝達機構と、前記電動機の動作を制御する電動機制御手段と、を備えた内燃機関の動弁装置において、
    前記電動機制御手段は、前記電動機の回転数が変更される場合に単位時間あたりの前記電動機の回転数の変化量である回転数変化率を予め設定した許容範囲内に制限する回転数変化率制限手段を備えていることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記許容範囲は、前記動力伝達機構の剛性を考慮して設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒に接続される吸気通路と、前記吸気通路に設けられる燃料噴射弁と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料噴射弁から噴射すべき燃料量を決定する燃料噴射量決定手段と、を備え、
    前記回転数変化率制限手段は、前記燃料噴射量決定手段により決定された燃料量に基づいて、前記許容範囲内であり、かつ前記気筒内において燃料が燃焼する作用角及びリフト量で前記弁が開閉駆動される回転数変化率を設定し、この設定した回転数変化率にて前記電動機の回転数が変更されるように前記電動機の回転数変化率を制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記内燃機関は、前記弁によって開閉される気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、
    前記回転数変化率制限手段によって制限された回転数変化率、及び制限された回転数変化率により特定可能な物理量の少なくともいずれか一方に基づいて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量及び噴射タイミングをそれぞれ設定する燃料噴射弁動作設定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 前記物理量として、前記弁の作用角及びリフト量から特定される前記弁の開き時間面積及び吸入空気量の少なくともいずれか一方が設定されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 前記内燃機関の燃焼状態に影響する燃焼制御パラメータの値を調整する燃焼制御パラメータ調整手段と、前記回転数変化率制限手段によって制限された回転数変化率で前記電動機の回転数が変更されているときに前記内燃機関のトルク変動が抑制されるように前記燃焼制御パラメータ調整手段の動作を制御するトルク変動抑制手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の動弁装置。
  7. 前記燃焼制御パラメータとして、吸入空気量、前記内燃機関の気筒内に供給される燃料供給量、及び前記気筒内の燃料混合気に点火する点火時期の少なくともいずれか一つが設定されていることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の動弁装置。
  8. 前記燃焼制御パラメータとして吸入空気量が設定されるとともに前記燃焼制御パラメータ調整手段としてスロットル弁が設定され、
    前記トルク変動抑制手段は、前記スロットル弁の開度を調整することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の動弁装置。
  9. 前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒と接続される吸気通路及び排気通路と、前記吸気通路に設けられる燃料噴射弁と、前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料噴射弁から噴射すべき燃料量を決定する燃料噴射量決定手段と、所定の燃料供給停止条件が成立した場合、前記弁が閉弁状態で停止した後に前記燃料噴射弁の動作を禁止する燃料供給停止手段と、を備え、
    前記電動機制御手段は、前記所定の燃料供給停止条件が成立した場合に前記弁を閉弁状態で停止させるべく前記電動機を減速して停止させる電動機停止手段を備え、
    前記回転数変化率制限手段は、前記燃料噴射量決定手段により決定された燃料量に基づいて前記許容範囲内であり、かつ前記気筒内で燃料が燃焼する作用角及びリフト量で前記弁が開閉駆動される回転数変化率を設定し、この設定した回転数変化率で前記電動機停止手段により前記電動機が減速されるように前記電動機の回転数変化率を制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁装置。
  10. 前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒と接続される排気通路と、前記気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、所定の燃料供給停止条件が成立した場合、前記弁が閉弁状態で停止した後に前記燃料噴射弁の動作を禁止する燃料供給停止手段と、を備え、
    前記電動機制御手段は、前記所定の燃料供給停止条件が成立した場合に前記弁を閉弁状態で停止させるべく前記電動機を減速して停止させる電動機停止手段を備え、
    前記回転数変化率制限手段により制限された回転数変化率に基づいて前記気筒内に吸入される吸入空気量を推定するとともに、この推定した吸入空気量の吸気が前記気筒内において燃焼に使用され、かつこの燃焼によって生じる排気の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量及び噴射タイミングをそれぞれ設定する燃料噴射弁動作設定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁装置。
  11. 前記内燃機関の燃焼状態に影響する燃焼制御パラメータの値を調整する燃焼制御パラメータ調整手段と、前記電動機停止手段による前記電動機の減速中に前記内燃機関のトルク変動が抑制されるように前記燃焼制御パラメータ調整手段の動作を制御するトルク変動抑制手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項9又は10に記載の内燃機関の動弁装置。
  12. 前記燃焼制御パラメータとして、吸入空気量、前記内燃機関の気筒内に供給される燃料供給量、及び前記気筒内の燃料混合気に点火する点火時期の少なくともいずれか一つが設定されていることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017198089A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の燃料噴射装置

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