JP2007154747A - ハイブリッド車両の内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルコール及びガソリンが混合された混合燃料を使用するハイブリッド車両において、ベーパロックの発生を抑制する。
【解決手段】冷却装置は、ガソリン及びアルコールが混合された混合燃料を使用する内燃機関とモータジェネレータとを備えるハイブリッド車両に更に備えられる。これは、モータジェネレータ用冷却水により燃料供給経路を冷却する冷却手段と、混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段とを備える。更に、混合燃料の燃料温度を検出する燃料温度検出手段と、少なくともアルコール濃度及び燃料温度に基づいて、燃料供給経路においてベーパロックが発生するか否かを判定するベーパロック判定手段とを備える。加えて、ベーパロックが発生すると判定された場合に、モータジェネレータ用冷却水により、燃料供給経路を冷却するように、冷却手段を制御する制御手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばエンジン等である内燃機関とモータジェネレータとを備えるハイブリッド車両に更に備えられる冷却装置の技術分野に関する。
例えば自動車のエンジン等の内燃機関において、燃料の温度が上昇すると、燃料が蒸発して気泡を生じ、燃料経路を詰まらせてしまう、即ち、ベーパロックが発生してしまうおそれがある。このため、エンジンの再始動時にその挙動が不安定になってしまうおそれがある。更に、ベーパロックは、燃料として例えばエタノール混合ガソリンが使用される際には、沸点の低いエタノールとの混合による共沸現象に起因して発生し易くなり、ガソリンのみが使用される場合に比べて低温でも発生してしまう。ベーパロックの発生を防ぐための技術として、例えば特許文献1及び特許文献2では、高速走行後などの内燃機関の高温停止時に、アルコール濃度に応じて設定される条件に基づき、冷却ファンを作動させて内燃機関の冷却水によって内燃機関を冷却する技術が提案されている。特許文献3では、燃料経路であるデリバティブパイプを二重管構造とし、デリバティブパイプ内の燃料を冷却する技術が提案されている。
特開平4−183923号公報 特開平4−187813号公報 特開平1−224447号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された技術では、高速走行後などの内燃機関の停止時には、冷却水自体の温度も上昇しているため、高い冷却効率を得ることは困難であるという技術的問題点がある。また、冷却ファンにより冷却効率を高めようとすれば、冷却ファンによる消費電力が増大してしまうという技術的問題点もある。特許文献3では、エタノール混合ガソリンの場合にベーパロックが発生し易いことは考慮されていない。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、アルコール及びガソリンが混合された混合燃料を使用するハイブリッド車両において、ベーパロックの発生を抑制可能な内燃機関の冷却装置を提供することを課題とする。
本発明の冷却装置は上記課題を解決するために、動力源としてガソリン及びアルコールが混合された混合燃料を使用する内燃機関とモータジェネレータとを備えるハイブリッド車両に更に備えられる冷却装置であって、前記モータジェネレータを冷却するモータジェネレータ用冷却水により、前記混合燃料を前記内燃機関へ供給する燃料供給経路を冷却する冷却手段と、前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、前記燃料供給経路における前記混合燃料の燃料温度を検出する燃料温度検出手段と、少なくとも前記検出されたアルコール濃度及び前記検出された燃料温度に基づいて、前記燃料供給経路においてベーパロックが発生するか否かを判定するベーパロック判定手段と、該ベーパロックが発生すると判定された場合に、前記モータジェネレータ用冷却水により、前記燃料供給経路を冷却するように、前記冷却手段を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る「内燃機関」とは、ハイブリッド車両に備わると共に燃料の燃焼を動力に変換する機関を包括する概念であり、例えばガソリン等を燃料とするエンジンなどを指す。本発明では、内燃機関の燃料として、ガソリン及びアルコールが混合された混合燃料が使用される。このような内燃機関は、ガソリン100%であっても燃焼可能であり、アルコールが任意の割合で混合されていても燃焼可能である。また、本発明に係る「モータジェネレータ」は、バッテリから供給される電気エネルギを機械エネルギに変換することによって、電動機として動作する機能と、機械エネルギを電気エネルギに変換することによって、例えばバッテリ等に電力を供給する発電機として動作する機能とを有する。尚、モータジェネレータは予め、主として電動機(モータ)として使用されるモータジェネレータと、主として発電機(ジェネレータ)として使用されるモータジェネレータの二種類搭載されていてもよい。このような内燃機関及びモータジェネレータを備える本発明に係る「ハイブリッド車両」においては、モータジェネレータによって適宜内燃機関の動力をアシストすることが可能な所謂パラレル方式の制御が好適に行われる。
本発明の冷却装置によれば、その動作時には、例えばハイブリッド車両の走行中や内燃機関のソーク(即ち、停止した状態での放置)中に、燃料供給経路における混合燃料の温度が上昇することにより、燃料供給経路においてベーパロックが発生することを、以下のように抑制、或いは防止できる。ここで、「ベーパロック」とは、混合燃料が蒸発して気泡を生じ、例えば燃料供給経路等を詰まらせる現象をいう。
先ず、例えば燃料供給経路の途中に設けられたアルコール濃度センサ等のアルコール濃度検出手段によって、混合燃料のアルコール濃度が検出される。検出されたアルコール濃度は、例えば、後述するベーパロック判定手段に出力される。尚、アルコール濃度検出手段により「検出する」とは、狭義には、直接的に即ち濃度センサにより検出する或いは測定する場合の他に、広義には、アルコール濃度に関連する他の一又は複数のパラメータに基づいて、間接的に検出する、算出する、推定する、予測する、予想する、特定する等々の場合を含んでよい。
次に、例えば燃料供給経路の途中に設けられた温度センサ等の燃料温度検出手段によって、燃料供給経路における混合燃料の燃料温度が検出される。尚、燃料温度検出手段により「検出する」とは、狭義には、直接的に即ち温度センサにより検出する或いは測定する場合の他に、広義には、混合燃料の燃料温度に関連する他の一又は複数のパラメータに基づいて、間接的に検出する、算出する、推定する、予測する、予想する、特定する等々の場合を含んでよい。
次に、本発明では特に、ベーパロック判定手段によって、少なくともアルコール濃度及び燃料温度に基づいて、燃料供給経路においてベーパロックが発生するか否かが判定される。即ち、ベーパロック判定手段は、例えば内燃機関の動作中において、例えば、燃料温度と、ベーパロックが発生すると予想される最低温度である基準温度とを比較し、燃料温度が基準温度以上である場合には、ベーパロックが発生すると判定し、燃料温度が基準温度未満である場合には、ベーパロックが発生しないと判定する。ここで、ベーパロックは、燃料温度が高いほど発生し易いと共に、アルコール濃度によって発生し易さが異なる。即ち、上述した「基準温度」は、アルコール濃度によって異なる。例えば、アルコールの一例としてのエタノールがガソリンに混合された混合燃料は、エタノール濃度が増加すると、ガソリンとガソリンより沸点の低いエタノールとの混合による共沸現象に起因してベーパロックは発生し易くなり(即ち、基準温度は低くなり)、エタノール濃度が10〜20%付近で最も発生し易くなるという特性を有する。このような特性に基づいて、基準温度は、アルコール濃度に対応づけて、例えばベーパロック判定手段の有するメモリ等に予め記憶される。
次に、ベーパロック判定手段によってベーパロックが発生しないと判定された場合には、制御手段による制御下で、冷却手段はモータジェネレータ用冷却水を用いて冷却しないように制御される。即ち、この場合には、冷却手段は、モータジェネレータ用冷却水を用いることがないので、モータジェネレータ用冷却水の不要な温度上昇や冷却手段における無駄な動作を招くことを回避できる。一方、ベーパロックが発生すると判定された場合には、制御手段によって冷却手段はモータジェネレータ用冷却水を用いて冷却するように制御される。即ち、冷却手段によって、混合燃料が供給される燃料供給経路のうち少なくとも一部分における混合燃料が冷却される。このように、ベーパロック判定手段による判定結果に応じて、冷却手段の動作が制御手段によって制御されるので、ベーパロックが発生する前に確実に混合燃料を冷却できると共に、冷却の必要がないときには冷却手段を動作させないことにより冷却手段を効率的に動作させることができる。
本発明では特に、燃料供給経路は、モータジェネレータを冷却するモータジェネレータ用冷却水により、冷却手段によって適宜に冷却される。ハイブリッド車両において、典型的には、内燃機関及びモータジェネレータを夫々冷却するための水冷式の冷却装置は、要求される冷却温度が互いに異なるため、別個に設けられており、モータジェネレータ用冷却水としては、内燃機関用冷却水よりも低い温度範囲の冷却水が用いられる。よって、例えば内燃機関用冷却水により燃料供給経路を冷却する場合と比較して、より確実に燃料供給経路を、冷却手段によって冷却することができる。従って、燃料供給経路におけるベーパロックの発生を抑制或いは防止することができる。
本発明の冷却装置の一態様では、前記冷却手段は、前記燃料供給経路に隣接する部分を含む、前記モータジェネレータ用冷却水を供給するモータジェネレータ用冷却水供給経路を有する。
この態様によれば、冷却手段は、典型的には、燃料供給経路を内管とし、モータジェネレータ用冷却水経路を外管とする二重管構造を有する。よって、燃料供給経路に隣接するモータジェネレータ用冷却水経路に適宜に供給される、比較的低温のモータジェネレータ用冷却水によって確実に混合燃料を冷却することができる。従って、ベーパロックの発生を確実に抑制或いは防止することができる。
本発明の冷却装置の他の態様では、前記ベーパロック判定手段は、前記内燃機関の停止後における前記燃料温度が到達し得る最高燃料温度を予測する最高燃料温度予測手段を備え、前記予測された前記最高燃料温度に基づいて、前記ベーパロックが発生するか否かを判定する。
この態様によれば、最高燃料温度が予測され、最高燃料温度に基づいてベーパロックが発生するか否かが判定されるので、例えば内燃機関のソーク或いはホットソーク(即ち、走行終了直後のソーク)中に燃料温度が上昇して、ベーパロックが発生してしまうことを効果的に防止できる。即ち、特に、内燃機関のソーク或いはホットソーク中は、内燃機関の動作中に比較して、測定後にも燃料温度が上昇しやすいので、このように最高燃料温度測定手段によって最高燃料温度を予測することにより、内燃機関の再始動時のベーパロックの発生を確実に防止することができる。
上述した最高燃料温度予測手段を備えた態様では、前記最高燃料温度予測手段は、前記内燃機関の自動停止後に前記最高燃料温度を予測し、前記制御手段は、前記自動停止後に冷却するように前記冷却手段を制御するように構成してもよい。
このようにすれば、例えば内燃機関からモータジェネレータへの動力源の切り換え等による内燃機関の自動停止後にのみ冷却手段が動作するので、内燃機関の再始動時のベーパロックを確実に抑制或いは防止すると共に、冷却手段を効率的に動作させることができる。
上述した最高燃料温度予測手段を備えた態様では、前記燃料温度検出手段は、所定時間毎に前記燃料温度を検出し、前記最高燃料温度予測手段は、前記所定時間毎に検出された前記燃料温度に基づいて、前記燃料温度が上昇する燃料温度上昇率を算出する燃料温度上昇率算出手段を備え、前記燃料温度及び前記燃料温度上昇率に基づいて前記最高燃料温度を予測するように構成してもよい。
このようにすれば、燃料温度及び燃料温度上昇率に基づいて、最高燃料温度を比較的簡易且つ正確に予測することができる。
上述した最高燃料温度予測手段を備えた態様では、前記ハイブリッド車両の外気温を特定する外気温特定手段と、前記内燃機関を冷却する内燃機関用冷却水の内燃機関用冷却水温を特定する内燃機関用冷却水温特定手段と、前記内燃機関の停止前における前記内燃機関の負荷状態を特定する負荷状態特定手段とを更に備え、前記最高燃料温度予測手段は、前記燃料温度、前記外気温、前記内燃機関用冷却水温及び前記負荷状態に基づいて、前記最高燃料温度を予測するように構成してもよい。
このようにすれば、燃料温度、外気温、内燃機関用冷却水温、及び例えばスロットルバルブのスロットル開度、エンジン回転数、排気ガスの排気温等の負荷状態に基づいて、最高燃料温度を比較的簡易且つ正確に予測することができる。即ち、ハイブリッド車両に典型的に設けられる外気温センサや内燃機関用冷却水温センサによって夫々検出される外気温や内燃機関用冷却水温、及び、負荷状態としての、スロットル開度、エンジン回転数、排気温等の内燃機関の履歴情報に基づいて最高燃料温度を予測することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る冷却装置について、図1から図3を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る冷却装置を備えたハイブリッド車両の構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る冷却装置を備えたハイブリッド車両の図示式的なブロック図である。
図1において、本実施形態に係る冷却装置を備えたハイブリッド車両1は、エンジン100、燃料タンク510、燃料ポンプ520、アルコールセンサ540、燃料温度センサ550、モータジェネレータ200、エンジン用冷却水流路411、第1ラジエータ410、モータジェネレータ用冷却水流路421、第2ラジエータ420、制御装置300、モータジェネレータ用冷却水供給経路610、並びに切換弁640及び650を備えている。ここで、エンジン100は、本発明に係る「内燃機関」の一例であり、モータジェネレータ用冷却水供給経路610、並びに切換弁640及び650は、本発明に係る「冷却手段」を構成する。
ハイブリッド車両1は、エンジン100と電動機及び発電機として機能するモータジェネレータ200とを走行用の駆動源として搭載した、いわゆるパラレル型のハイブリッド車両として構成されている。エンジン100とモータジェネレータ200とは、図示しない伝達機構を介して互いに接続されている。
エンジン100は、4つの気筒を有しており、いわゆる4気筒エンジンとして構成されている。エンジン100は、各気筒内部のシリンダで混合気を燃焼させると共に、爆発力に応じて生じる内部のピストン運動を回転運動に変換することでハイブリッド車両1を駆動可能に構成されており、燃料タンク510、燃料ポンプ520、及び排気温センサ110がその周辺に設けられている。また、本実施形態では、エンジン100の燃料として、ガソリン及びエタノールが混合された混合燃料(即ち、エタノール混合ガソリン)が使用され、ガソリン100%であっても燃焼可能であり、エタノールが任意の割合で混合されていても燃焼可能である。
燃料タンク510は、エンジン100の燃焼に供される燃料を貯蔵している。燃料タンク510に貯蔵された燃料は、燃料ポンプ520によってエンジン100へ供給される。即ち、燃料ポンプ520は、燃料タンク510から燃料供給経路531を介して燃料を吸い出し、燃料供給経路532及び燃料供給経路533を介して、燃料をエンジン100へと送り込むことが可能に構成されている。燃料供給経路532は、エンジン100の4つの気筒へ燃料を夫々供給するために4つの燃料供給経路533に分岐している。また、燃料供給経路532の途中には、アルコールセンサ540及び燃料温度センサ550が設けられている。
アルコールセンサ540は、本発明に係る「アルコール濃度検出手段」の一例であり、燃料供給経路532における燃料のエタノール濃度を検出することが可能である。尚、アルコールセンサ540は、燃料供給経路533の途中や燃料タンク510に設けてもよい。
燃料温度センサ550は、本発明に係る「燃料温度検出手段」の一例であり、燃料供給経路532における燃料の温度(即ち、燃料温度)を検出することが可能である。尚、燃料温度センサ550は、燃料供給経路533の途中に設けてもよい。
排気温センサ110は、エンジン100(より具体的には、各気筒から外部へ排気ガスを排出する、エンジン100の排気経路)に設けられており、エンジン100から排気される排気ガスの温度(即ち、排気温)を検出することが可能である。また、排気温センサ110による排気温の検出は、ハイブリッド車両1の走行中に定期的或いは不定期に行われ、検出された排気温は、履歴情報として記憶されている。
モータジェネレータ200は、図示しないインバータを介して図示しないバッテリに接続されており、モータジェネレータ200とバッテリとの間で適宜に電力が授受される。モータジェネレータ200は、バッテリから供給される電気エネルギを機械エネルギに変換することによって、電動機として動作する機能と、機械エネルギを電気エネルギに変換することによって、バッテリに電力を供給する発電機として動作する機能とを有している。
エンジン用冷却水流路411は、エンジン100と第1ラジエータ410との間における熱交換を行うことが可能に構成されている。発熱するエンジン100を冷却するエンジン用冷却水流路411中の冷却水(即ち、エンジン用冷却水)は、エンジン100を冷却する際に加熱されるが、第1ラジエータ410において放熱し、再びエンジン用冷却水流路411を流れることとなる。エンジン用冷却水は、エンジン用冷却水流路411の途中に設けられたウォータポンプ413によって、エンジン用冷却水流路411中を循環させられる。また、エンジン用冷却水流路411には温度センサ412が設けられており、エンジン用冷却水の温度(即ち、エンジン用冷却水温)を検出することが可能である。尚、エンジン用冷却水温は、エンジン100の発熱により約100℃程度まで上昇し得る。
図1において、モータジェネレータ用冷却水流路421は、モータジェネレータ200と第2ラジエータ420との間における熱交換を行うことが可能に構成されている。発熱するモータジェネレータ200を冷却するモータジェネレータ用冷却水流路421中の冷却水(即ち、モータジェネレータ用冷却水)は、モータジェネレータ200を冷却する際に加熱されるが、第2ラジエータ420において放熱し、再びモータジェネレータ用冷却水流路421を流れることとなる。モータジェネレータ用冷却水は、モータジェネレータ用冷却水流路421の途中に設けられたウォータポンプ423によって、モータジェネレータ用冷却水流路421中を循環させられる。また、モータジェネレータ用冷却水流路421には温度センサ422が設けられており、モータジェネレータ用冷却水の温度(即ち、モータジェネレータ用冷却水温)を検出することが可能である。尚、モータジェネレータ用冷却水温は、第2ラジエータ420による放熱によって、約50℃程度までしか上昇しないようにされている。即ち、モータジェネレータ用冷却水温は、約100℃まで上昇し得るエンジン用冷却水温に比較して、より低い温度となっている。
図1において、制御装置300は、例えば電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)を備え、周知の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、制御プログラムを格納した読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)、各種データを格納する随時書き込み読み出しメモリ(Random Access Memory:RAM)等を中心とした論理演算回路として構成されている。更に、上述したアルコールセンサ540、燃料温度センサ550等の各種センサからの入力信号を受ける入力ポート及び、後述する切換弁640、650等の各種アクチュエータに制御信号を送る出力ポートに対して、バスを介して接続されている。
モータジェネレータ用冷却水供給経路610は、切換弁640及び650を介して、モータジェネレータ用冷却水流路421と接続可能に構成されている。即ち、モータジェネレータ用冷却水流路421のうち第2ラジエータ420側からモータジェネレータ200側へと向かう部分の途中から切換弁640を介して、モータジェネレータ用冷却水がモータジェネレータ用冷却水供給経路610へ流入可能であり、モータジェネレータ用冷却水供給経路610から切換弁650を介して、モータジェネレータ用冷却水流路421のうちモータジェネレータ200側から第2ラジエータ420側へと向かう部分の途中へ流入可能となっている。言い換えれば、モータジェネレータ用冷却水は、モータジェネレータ用冷却水流路421に加えて、切換弁640及び650を開くことによって、モータジェネレータ用冷却水供給経路610にも循環可能に構成されている。
モータジェネレータ用冷却水供給経路610の一部である部分経路620は、燃料供給経路532の一部と共に二重管構造を構成している。即ち、モータジェネレータ用冷却水供給経路610は、部分経路620において燃料供給経路532に隣接している。よって、モータジェネレータ用冷却水供給経路610は、モータジェネレータ用冷却水が供給されることにより燃料供給経路532を冷却できる。従って、燃料供給経路532における燃料を冷却できる。特に、モータジェネレータ用冷却水は、エンジン用冷却水よりも比較的低温であるので、より確実に燃料供給経路532を冷却できる。
図1において、制御装置300は、ベーパロック判定部310及び制御部320を備えている。
ベーパロック判定部310は、アルコールセンサ540によって検出されたエタノール濃度と燃料温度センサ550によって検出された燃料温度(或いは後述する最高燃料温度予測部330によって予測された最高燃料温度)とに基づいて、燃料供給経路532においてベーパロックが発生するか否かを判定することが可能に構成されている。また、ベーパロック判定部310は、最高燃料温度予測部330を備えている。
最高燃料温度予測部330は、エンジン100の停止後における燃料温度が到達し得る最高燃料温度を予測することが可能に構成されている。即ち、最高燃料温度予測部330は、燃料温度上昇率算出部341を備えている。燃料温度上昇率算出部341は、所定時間毎に検出(即ち、サンプリング)された燃料温度に基づいて、燃料温度が上昇する燃料温度上昇率を算出することが可能に構成されている。燃料温度上昇率は、単純な場合には、サンプリングされた燃料温度の時間変化を1次関数(即ち、直線)で近似した傾きとして算出される。よって、最高燃料温度予測部330によれば、燃料温度及び燃料温度上昇率に基づいて、最高燃料温度を比較的簡易且つ正確に予測することができる。
制御部320は、ベーパロック判定部310によって、ベーパロックが発生すると判定された場合に、モータジェネレータ用冷却水により燃料供給経路532を冷却するために、切換弁640及び650を開くように、切換弁640及び650を制御可能に構成されている。
次に、本実施形態に係る冷却装置の動作処理について、図1に加えて、図2及び図3を参照して説明する。ここに図2は、本実施形態に係る冷却装置の動作処理を示すフローチャートである。図3は、エタノール濃度とベーパロック発生温度との関係を示すグラフである。
図2において、先ず、燃料供給経路532の途中に設けられたアルコールセンサ540によって、燃料にエタノールが含まれているか否かが判定される(ステップS11)。燃料にエタノールが含まれていないと判定された場合には(ステップS11:NO)、制御装置300は、処理を終了する。一方、燃料にエタノールが含まれていると判定された場合には(ステップS11:YES)、アルコールセンサ540によって、燃料のエタノール濃度が検出或いは測定(即ち、把握)される(ステップS12)。この際、検出されたエタノール濃度は、ベーパロック判定部330に出力される。
次に、エンジン100からモータジェネレータ200への動力源の切り換え等によるエンジン100の自動停止中であるか否かが、制御装置300によって判定される(ステップS13)。
エンジン100が自動停止中でないと判定された場合には(ステップS13:NO)、燃料供給経路532の途中に設けられた燃料温度センサ550によって、燃料供給経路532における燃料の燃料温度が検出(即ち、測定)される。この際、検出された燃料温度は、ベーパロック判定部310に出力される。
次に、ベーパロック判定部310によって、アルコールセンサ540によって検出されたエタノール濃度と燃料温度センサ550によって検出された燃料温度とに基づいて、燃料供給経路532においてベーパロックが発生するか否かが判定される(ステップS15)。即ち、ベーパロック判定部310は、エンジン100の動作中において、燃料温度と、ベーパロックが発生すると予想される最低温度である基準温度(即ち、ベーパロック発生温度)とを比較し、燃料温度がベーパロック発生温度以上である場合には、ベーパロックが発生すると判定し、燃料温度がベーパロック発生温度未満である場合には、ベーパロックが発生しないと判定する。ここで、ベーパロックは、燃料温度が高いほど発生し易いと共に、エタノール濃度によって発生し易さが異なる。即ち、図3に示すように、ベーパロック発生温度は、曲線C1に示す特性を有しており、エタノール濃度によって異なる。燃料のエタノール濃度が増加すると、エタノールの沸点が比較的低いことに起因して(即ち、ガソリンとガソリンより沸点の低いエタノールとの混合による共沸現象に起因して)、ベーパロックは発生し易くなり(即ち、ベーパロック発生温度は低くなり)、エタノール濃度が10〜20%付近で最も発生し易くなるという特性を有している。このような特性に基づいて、ベーパロック発生温度は、エタノール濃度に対応づけて、ベーパロック判定部310の有するメモリ等に予め記憶されている。
続いて、ベーパロック判定部310によってベーパロックが発生しないと判定された場合には(ステップS15:NO)、制御部320による制御下で、切換弁640及び650は閉じるように制御された後、処理が終了される。即ち、モータジェネレータ用冷却水を用いて燃料供給経路532を冷却しないように制御された後に処理が終了される。この際、モータジェネレータ用冷却水供給経路610に、モータジェネレータ用冷却水が循環することがないので、モータジェネレータ用冷却水の不要な温度上昇や切換弁640及び650における無駄な動作を招くことを回避できる。一方、ベーパロック判定部310によってベーパロックが発生すると判定された場合には(ステップS15:YES)、制御部320によって、切換弁640及び650は開くように、即ち、モータジェネレータ用冷却水を用いて燃料経路532を冷却するように制御される(ステップS16)。即ち、モータジェネレータ用冷却水供給経路610にモータジェネレータ用冷却水が循環されることによって、燃料供給経路532における燃料が冷却される。モータジェネレータ用冷却水供給経路610におけるモータジェネレータ用冷却水の循環は、所定時間経過するまで或いは燃料温度が所定温度になるまで行われた後、制御装置300による処理は終了する。このように、ベーパロック判定部310による判定結果に応じて、切換弁640及び650の開閉(即ち、モータジェネレータ用冷却水供給経路610におけるモータジェネレータ用冷却水の循環の有無)が制御されるので、ベーパロックが発生する前に確実に燃料を冷却できると共に、冷却の必要がないときには切換弁640及び650の閉じることにより効率的に動作させることができる。
本実施形態では特に、上述したように、燃料供給経路532は、モータジェネレータ200を冷却するモータジェネレータ用冷却水がモータジェネレータ用冷却水供給経路610に供給されることにより冷却される。更に、上述したように、エンジン100及びモータジェネレータ200を夫々冷却するためのエンジン用冷却水流路411及びモータジェネレータ用冷却水流路421は、要求される冷却温度が互いに異なるため、別個に設けられており、モータジェネレータ用冷却水としては、エンジン用冷却水よりも低い温度範囲の冷却水が用いられている。よって、エンジン用冷却水により燃料供給経路532を冷却する場合と比較して、より確実に燃料供給経路532を、モータジェネレータ用冷却水によって冷却することができる。従って、燃料供給経路532におけるベーパロックの発生を抑制或いは防止することができる。
一方、エンジン100が自動停止中であると判定された場合には(ステップS13:YES)、最高燃料温度予測部330によって、燃料温度及び燃料温度上昇率に基づいて、最高燃料温度が予測される(ステップS17)。即ち、先ず、燃料供給経路532の途中に設けられた燃料温度センサ550によって、燃料温度が所定時間毎に検出(即ち、サンプリング)される。続いて、サンプリングされた燃料温度に基づいて、燃料温度上昇率算出部341によって、燃料温度上昇率が算出される。続いて、検出された燃料温度と算出された燃料温度上昇率とに基づいて、最高燃料温度が予測される。
次に、アルコールセンサ540によって検出されたエタノール濃度と最高燃料温度予測部330によって予測された最高燃料温度とに基づいて、燃料供給経路532においてベーパロックが発生するか否かが、ベーパロック判定部310によって判定される(ステップS18)。即ち、ベーパロック判定部310は、エンジン100の自動停止中において、最高燃料温度予測部330によって予測された最高燃料温度とベーパロック発生温度とを比較し、最高燃料温度がベーパロック発生温度以上である場合には、ベーパロックが発生すると判定し、最高燃料温度がベーパロック発生温度未満である場合には、ベーパロックが発生しないと判定する。尚、図3を参照して上述した特性に基づいて、ベーパロック発生温度は、エタノール濃度に対応づけて、ベーパロック判定部310の有するメモリ等に予め記憶されている。
ベーパロック判定部310によってベーパロックが発生しないと判定された場合には(ステップS18:NO)、制御部320による制御下で、切換弁640及び650は閉じるように制御された後、処理が終了される。一方、ベーパロック判定部310によってベーパロックが発生すると判定された場合には(ステップS18:YES)、上述したステップS16における処理と同様に、制御部320によって、切換弁640及び650は開くように、即ち、モータジェネレータ用冷却水を用いて燃料経路532を冷却するように制御される(ステップS19)。モータジェネレータ用冷却水供給経路610におけるモータジェネレータ用冷却水の循環は、所定時間経過するまで或いは燃料温度が所定温度になるまで行われた後、制御装置300による処理は終了する。尚、所定時間或いは所定温度は、ステップS16及びステップS19における処理で同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
本実施形態では特に、上述したように、最高燃料温度が予測され、最高燃料温度に基づいてベーパロックが発生するか否かが判定されるので、エンジン100のソーク或いはホットソーク中に燃料温度が上昇して、ベーパロックが発生してしまうことを抑制或いは防止することができる。即ち、特に、エンジン100のソーク或いはホットソーク中は、エンジン100の動作中に比較して、燃料温度センサ550による燃料温度の測定後にも燃料温度が上昇しやすいので、このように最高燃料温度測定部330によって最高燃料温度を予測することにより、エンジン100の再始動時のベーパロックの発生を確実に抑制或いは防止することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る冷却装置について、図4から図7を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る冷却装置を備えたハイブリッド車両の構成について、図4から図6を参照して説明する。ここに図4は、第2実施形態における図1と同趣旨の図式的なブロック図である。図5は、排気温の履歴と最高燃料温度との関係を示すグラフである。図6は、エンジン用冷却水温、外気温及び燃料温度の積と最高燃料温度との関係を示すグラフである。尚、図4において、図1に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図4において、本実施形態に係る冷却装置を備えたハイブリッド車両2は、上述した制御装置300に替えて、制御装置302を備え、更に外気温センサ700を備える点で、上述したハイブリッド車両1と異なる。その他の構成については、ハイブリッド車両1と概ね同様である。
外気温センサ700は、外気温を検出することが可能である。
制御装置302は、上述した制御装置300と同様に、例えばECUを備え、周知のCPU、制御プログラムを格納したROM、各種データを格納するRAM等を中心とした論理演算回路として構成されている。更に、上述したアルコールセンサ540、燃料温度センサ550等の各種センサからの入力信号を受ける入力ポート及び、切換弁640、650等の各種アクチュエータに制御信号を送る出力ポートに対して、バスを介して接続されている。
制御装置302は、ベーパロック判定部312及び制御部322を備えている。
ベーパロック判定部312は、アルコールセンサ540によって検出されたエタノール濃度と燃料温度センサ550によって検出された燃料温度(或いは後述する最高燃料温度予測部332によって予測された最高燃料温度)とに基づいて、燃料供給経路532においてベーパロックが発生するか否かを判定することが可能に構成されている。また、ベーパロック判定部312は、最高燃料温度予測部332を備えている。
最高燃料温度予測部332は、エンジン100の停止後における燃料温度が到達し得る最高燃料温度を予測することが可能に構成されている。即ち、最高燃料温度予測部332は、外気温特定部351、エンジン用冷却水温特定部352及び負荷状態特定部353を備えている。外気温特定部351は、外気温センサ700によって検出された外気温を特定することが可能に構成されている。エンジン用冷却水温特定部352は、温度センサ412によって検出されたエンジン用冷却水温を特定することが可能に構成されている。負荷状態特定部353は、エンジン100の負荷状態、即ち、本実施形態では、排気温センサ100によって検出された排気温の履歴を特定することが可能に構成されている。
図5に示すように、排気温の履歴、即ち、排気温の時間変化から得られる量であるΣ(排気温×時間)とエンジン停止後の最高燃料温度との間には、直線L1に示す関係(即ち、比例関係)がある。Σ(排気温×時間)は、時間の経過と共に変化する排気温の一定時間における時間に対する積分値である。つまり、排気温の履歴とエンジン停止後の最高燃料温度との間には、一定時間において排気温の高い状態が長い時間続いた場合には、エンジン停止後の最高燃料温度も高くなり、逆に、排気温の低い状態が長く続いた場合には、エンジン停止後の最高燃料温度も低くなるという関係がある。
更に、図6に示すように、エンジン用冷却水温、外気温及び燃料温度の積とエンジン停止後の最高燃料温度との間には、直線L2に示す関係(即ち、比例関係)がある。即ち、エンジン用冷却水温、外気温及び燃料温度が夫々高い程、エンジン停止後の最高燃料温度は高くなり、逆に、エンジン用冷却水温、外気温及び燃料温度が夫々低い程、エンジン停止後の最高燃料温度は低くなるという関係がある。
よって、最高燃料温度予測部332は、図5或いは図6に示した関係により、燃料温度、外気温、エンジン用冷却水温及び負荷状態(即ち、本実施形態では排気温の履歴)に基づいて、エンジン停止後の最高燃料温度を比較的簡易且つ正確に予測することができる。
制御部322は、ベーパロック判定部312によって、ベーパロックが発生すると判定された場合に、上述した制御部320と同様に、モータジェネレータ用冷却水により燃料供給経路532を冷却するために、切換弁640及び650を開くように、切換弁640及び650を制御可能に構成されている。
次に、本実施形態に係る冷却装置の動作処理について、図4から図6に加えて、図7を参照して説明する。ここに図7は、第2実施形態における図2と同趣旨のフローチャートである。尚、図7において、図2に示した第1実施形態に係る動作処理と同様の動作処理に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図7において、本実施形態に係る冷却装置の動作処理は、図2を参照して上述した第1実施形態に係るステップS17からステップS19までの一連の動作処理に替えて、ステップS21からステップS23までの一連の動作処理が行われる点で、上述した第1実施形態に係る冷却装置の動作処理と異なる。その他の動作処理については、第1実施形態に係る冷却装置の動作処理と概ね同様である。
エンジン100が自動停止中であると判定された場合には(ステップS13:YES)、最高燃料温度予測部332によって、燃料温度、外気温、エンジン用冷却水温及び負荷状態(即ち、本実施形態では排気温の履歴)に基づいて、最高燃料温度が予測される(ステップS21)。即ち、先ず、燃料供給経路532の途中に設けられた燃料温度センサ550によって、燃料温度が検出される。これと前後して或いは同時に、外気温センサ700によって検出された外気温が、外気温特定部351によって特定される。更に、温度センサ412によって検出されたエンジン用冷却水温が、エンジン用冷却水温特定部352によって特定される。加えて、エンジン100からの負荷状態が負荷状態特定部353によって特定される。続いて、このように検出或いは特定された、燃料温度、外気温、エンジン用冷却水温及び負荷状態に基づいて、最高燃料温度予測部332によって最高燃料温度が予測される。
次に、アルコールセンサ540によって検出されたエタノール濃度と最高燃料温度予測部332によって予測された最高燃料温度とに基づいて、燃料供給経路532においてベーパロックが発生するか否かが、ベーパロック判定部312によって判定される(ステップS22)。即ち、ベーパロック判定部312は、エンジン100の自動停止中において、最高燃料温度予測部332によって予測された最高燃料温度とベーパロック発生温度とを比較し、最高燃料温度がベーパロック発生温度以上である場合には、ベーパロックが発生すると判定し、最高燃料温度がベーパロック発生温度未満である場合には、ベーパロックが発生しないと判定する。尚、図3を参照して上述した特性に基づいて、ベーパロック発生温度は、エタノール濃度に対応づけて、ベーパロック判定部312の有するメモリ等に予め記憶されている。
ベーパロック判定部312によってベーパロックが発生しないと判定された場合には(ステップS22:NO)、制御部322による制御下で、切換弁640及び650は閉じるように制御された後、処理が終了される。一方、ベーパロック判定部312によってベーパロックが発生すると判定された場合には(ステップS22:YES)、制御部322によって、切換弁640及び650は開くように、即ち、モータジェネレータ用冷却水を用いて燃料経路532を冷却するように制御される(ステップS23)。モータジェネレータ用冷却水供給経路610におけるモータジェネレータ用冷却水の循環は、所定時間経過するまで或いは燃料温度が所定温度になるまで行われた後、制御装置302による処理は終了する。尚、所定時間或いは所定温度は、ステップS16及びステップS23における処理で同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
本実施形態では特に、上述したように、最高燃料温度が予測され、最高燃料温度に基づいてベーパロックが発生するか否かが判定されるので、エンジン100のソーク或いはホットソーク中に燃料温度が上昇して、ベーパロックが発生してしまうことを抑制或いは防止することができる。
更に、本実施形態では特に、上述したように、最高燃料温度予測部332によって、燃料温度、外気温、エンジン用冷却水温及び負荷状態に基づいて、最高燃料温度が予測されるので、簡易に且つより一層正確に最高燃料温度を予測することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う冷却装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係る冷却装置を備えたハイブリッド車両の図示式的なブロック図である。 第1実施形態に係る冷却装置の動作処理を示すフローチャートである。 エタノール濃度とベーパロック発生温度との関係を示すグラフである。 第2実施形態における図1と同趣旨の図式的なブロック図である。 排気温の履歴と最高燃料温度との関係を示すグラフである。 エンジン用冷却水温、外気温及び燃料温度の積と最高燃料温度との関係を示すグラフである。 第2実施形態における図2と同趣旨のフローチャートである。
符号の説明
1…ハイブリッド車両、100…エンジン、110…排気温センサ、200…モータジェネレータ、300…制御装置、310…ベーパロック判定部、320…制御部、330…最高燃料温度予測部、341…燃料温度上昇率算出部、411…エンジン用冷却水流路、410…第1ラジエータ、412…温度センサ、420…第2ラジエータ、421…モータジェネレータ用冷却水流路、610…モータジェネレータ用冷却水供給経路、540…アルコールセンサ、550…燃料温度センサ

Claims (6)

  1. 動力源としてガソリン及びアルコールが混合された混合燃料を使用する内燃機関とモータジェネレータとを備えるハイブリッド車両に更に備えられる冷却装置であって、
    前記モータジェネレータを冷却するモータジェネレータ用冷却水により、前記混合燃料を前記内燃機関へ供給する燃料供給経路を冷却する冷却手段と、
    前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、
    前記燃料供給経路における前記混合燃料の燃料温度を検出する燃料温度検出手段と、
    少なくとも前記検出されたアルコール濃度及び前記検出された燃料温度に基づいて、前記燃料供給経路においてベーパロックが発生するか否かを判定するベーパロック判定手段と、
    該ベーパロックが発生すると判定された場合に、前記モータジェネレータ用冷却水により、前記燃料供給経路を冷却するように、前記冷却手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記冷却手段は、前記燃料供給経路に隣接する部分を含む、前記モータジェネレータ用冷却水を供給するモータジェネレータ用冷却水供給経路を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記ベーパロック判定手段は、前記内燃機関の停止後における前記燃料温度が到達し得る最高燃料温度を予測する最高燃料温度予測手段を備え、前記予測された前記最高燃料温度に基づいて、前記ベーパロックが発生するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
  4. 前記最高燃料温度予測手段は、前記内燃機関の自動停止後に前記最高燃料温度を予測し、
    前記制御手段は、前記自動停止後に冷却するように前記冷却手段を制御する
    ことを特徴する請求項3に記載の冷却装置。
  5. 前記燃料温度検出手段は、所定時間毎に前記燃料温度を検出し、
    前記最高燃料温度予測手段は、
    前記所定時間毎に検出された前記燃料温度に基づいて、前記燃料温度が上昇する燃料温度上昇率を算出する燃料温度上昇率算出手段を備え、
    前記燃料温度及び前記燃料温度上昇率に基づいて前記最高燃料温度を予測する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の冷却装置。
  6. 前記ハイブリッド車両の外気温を特定する外気温特定手段と、
    前記内燃機関を冷却する内燃機関用冷却水の内燃機関用冷却水温を特定する内燃機関用冷却水温特定手段と、
    前記内燃機関の停止前における前記内燃機関の負荷状態を特定する負荷状態特定手段と
    を更に備え、
    前記最高燃料温度予測手段は、前記燃料温度、前記外気温、前記内燃機関用冷却水温及び前記負荷状態に基づいて、前記最高燃料温度を予測する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の冷却装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012007552A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Toyota Motor Corp 内燃機関燃料噴射制御装置
CN101428554B (zh) * 2007-08-17 2013-02-27 通用汽车环球科技运作公司 灵活燃料可变增压混合动力系
JP2013203215A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Toyota Motor Corp ハイブリッド自動車
JP2016089697A (ja) * 2014-11-04 2016-05-23 愛三工業株式会社 液化ガス燃料供給装置

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