JP2007154643A - 自走式処理装置 - Google Patents

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Kazuo Fujishima
一雄 藤島
Kunitsugu Tomita
邦嗣 冨田
Fumito Iwasaki
史十 岩崎
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Abstract

【課題】作業者の肉体的負担を大幅に軽減できる自走式処理装置を提供する。
【解決手段】自走可能な走行台車1に作業機2を配設する。作業機2は、昇降装置10と、自在アーム20と、ロードバランサ30と、破砕工具40とを備えている。操作装置70のシーソ式スイッチ73がいずれかの方向に揺動操作されると、昇降装置10の昇降部13とともに、自在アーム20、ロードバランサ30および破砕工具40が昇降する。ロードバランサ30のバランサ操作レバー35が上または下方向に操作されると、破砕工具40がバランサアーム32の回動中心32aを中心として上または下方向に揺動する。自在アーム20によって破砕工具40の水平方向位置を調節できる。作業者は、破砕工具40を適宜位置決めした後、破砕作業を行うことができるので、破砕工具40を保持する必要がない。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造物に対して作業具により各種処理を施す自走式処理装置に関する。
構造物に対して作業具により各種処理を施す装置として、建造物の内壁などを破砕するウォールクラッシャが知られている。このウォールクラッシャでは、破砕刃が被破砕壁にあてがわれるように所定の位置に保持された状態で被破砕壁を破砕する(特許文献1参照)。
特開2002−306977号公報
しかし、従来のウォールクラッシャでは、重量物であるウォールクラッシャを作業者が保持しなければならないため、作業者に負担を強いていた。
(1) 請求項1の発明による自走式処理装置は、構造物に対して作業具により各種処理を施す自走式処理装置であって、走行台車と、走行台車に立設され、作業具が取り付けられるマストと、マストに取り付けられ、作業具を構造物の任意の箇所へ移動可能となるように支持する支持機構と、支持機構に作業具を支持する際にその間に介在し、作業具の自重による動きを打ち消すロードバランサと、支持機構をマストに対して昇降する昇降機構とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の自走式処理装置において、マストは、昇降機構による支持機構の昇降に応じて伸縮し、昇降機構は、マストを伸縮する距離よりも支持機構を昇降する距離が大きくなるように支持機構を昇降することを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の自走式処理装置において、支持機構は、マストに対して作業具を略水平方向へ移動可能に支持するとともに、その略水平方向への移動を禁止できることを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自走式処理装置において、支持機構は、作業具が支持機構に支持される部位近傍から作業具の先端に向かう軸線を中心とした作業具の回転を許容するように作業具を支持することを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自走式処理装置において、ロードバランサは、作業具の自重による作業具の対地角度の変化を打ち消すことを特徴とする。
(6) 請求項6の発明は、請求項5に記載の自走式処理装置において、ロードバランサは、弾性部材の弾性力によって作業具の自重による作業具の対地角度の変化を打ち消すことを特徴とする。
(7) 請求項7の発明は、請求項6に記載の自走式処理装置において、ロードバランサは、弾性部材を複数有することを特徴とする。
(8) 請求項8の発明は、請求項3に記載の自走式処理装置において、支持機構は、マストに対して作業具を略水平方向へ移動する際に、作業具の移動を妨げる抵抗力を付与する抵抗力付与手段を有することを特徴とする。
(9) 請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の自走式処理装置において、支持機構に設けられて、作業具を構造物の任意の箇所へ移動する際に把持される把持部をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、走行台車に立設されたマストに取り付けられ、作業具を構造物の任意の箇所へ移動可能となるように支持する支持機構と、作業具の自重による動きを打ち消すロードバランサと、支持機構をマストに対して昇降する昇降機構とを備えるように構成した。これにより、作業者が重量物である作業具を保持する必要がないので、作業者の肉体的負担を大幅に軽減できる。
−−−第1の実施の形態−−−
図1〜5を参照して、本発明による自走式処理装置の一例としてのウォールクラッシャの第1の実施の形態を説明する。図1は、本発明による第1の実施の形態のウォールクラッシャの側面図であり、図2はウォールクラッシャ100の平面図であり、図3はウォールクラッシャ100の正面図である。ウォールクラッシャ100は、主に建造物の内壁などを把持して破砕する作業機械であり、自走可能な走行台車1と、走行台車1の前部に配設された作業機2とを備えている。説明の便宜上、ウォールクラッシャ100の前後左右方向および上下方向を各図に示すように規定する。
図1において、3は走行台車1の後輪であり、4は走行台車1の前輪であり、5は後輪3を回転駆動するための走行モータである。走行モータ5は、左右の後輪3を独立して駆動できるように左右一対設置されている。60は制御装置であり、70は操作装置であり、80は遠隔操作装置である。
走行台車1は、前部および後部にそれぞれ左右一対の前輪4および左右一対の後輪3を備えており、電動機である走行モータ5の駆動力で後輪3を駆動することで走行可能に構成されている。この走行台車1は、平面視において、少なくとも、ビル等の建造物に設置された作業用の大型エレベータに乗せることができる大きさに形成することとし、できるだけ小形化することが望ましい。
作業機2は、昇降装置10と、自在アーム20と、ロードバランサ30と、破砕工具40と、油圧ユニット50と、エアコンプレッサ150を備えている。昇降装置10は、自在アーム20を昇降させる装置であり、マスト11と、リフトシリンダ12と、昇降部13とを有する(図3)。マスト11は、走行台車1の上面前方の左右に立設された2本のアウターレール11aと、各アウターレール11aの内側に配設されてアウターレール11aに沿って上下方向に伸縮する2本のインナーレール11bとを有する。2本のインナーレール11bのそれぞれの上端は、連結レール11cによって連結されている。連結レール11cの下部には、後述するチェーンが掛け回される2つのスプロケット11dが回動可能に取り付けられている。
すなわち、マスト11は、アウターレール11aとインナーレール11bとによって構成される2段式のテレスコピック型のマストであり、インナーレール11bを上下方向に伸縮させて高さを調節することができる。マスト11は、インナーレール11bを下限まで下げたときに、マスト11の上端部分の高さが作業用の大型エレベータの天井の高さよりも低くなるように構成されている。これにより、マスト11を縮めることで、ウォールクラッシャ100を建造物のエレベータに乗せて所望の階の作業現場へ運搬することができる。そして、マスト11を伸長することにより、高い場所でも、後述する破砕工具40で円滑に破砕できる。
リフトシリンダ12は、油圧ユニット50から供給される圧油によってロッド12aを伸縮させる油圧シリンダである。リフトシリンダ12は、ボトム側の端部が走行台車1の上面前方に取り付けられ、ロッド12aの先端が連結レール11cの下面に取り付けられている。リフトシリンダ12に供給される圧油は、後述するコントロールバルブ56によって制御される。
コントロールバルブ56を介して、リフトシリンダ12のボトム側油室に油圧ユニット50からの圧油が供給されると、ロッド12aが伸張する。ロッド12aの先端が連結レール11cの下面に取り付けられているので、ロッド12aが伸張するとインナーレール11bが上方に押し上げられて、マスト11が伸長される。コントロールバルブ56を介して、リフトシリンダ12のロッド側油室に油圧ユニット50からの圧油が供給されると、ロッド12aが縮退し、上述の場合とは逆に、マスト11が縮退される。
昇降部13は、インナーレール11bに案内されて昇降可能な部材である。昇降部13の前面には、自在アーム20が取り付けられるブラケット13aが設けられている(図1,2)。昇降部13には2本のチェーン14の一端が取り付けられている。2本のチェーン14は、それぞれスプロケット11dに掛け回されており、他端が走行台車1の上面前方に取り付けられている(図1,3)。
このように構成される昇降装置10では、リフトシリンダ12のロッド12aが伸長されると、チェーン14の一端が引き上げられて昇降部13が上昇する。リフトシリンダ12のロッド12aが縮退されると、チェーン14の一端が下ろされて昇降部13が下降する。このように昇降部13が昇降することにより、ブラケット13aに取り付けられた自在アーム20や、後述するように自在アーム20に取り付けられる破砕工具40が昇降する。なお、スプロケット11dは動滑車に相当し、昇降部13の昇降距離は、リフトシリンダ12のロッド12aのストローク量の2倍となる。
自在アーム20は、2本の腕が屈曲可能に連結された支持装置であり、第1アーム21と、第2アーム22とを有する(図1,2)。第1アーム21と第2アーム22との連結部分23は、不図示の連結ピンによって連結されている。これにより、第1アーム21および第2アーム22は、連結ピンを中心に互いに水平方向に回動可能に連結されている。第1アーム21の連結部分23とは反対側の端部(自在アーム基端20a)は、不図示の取付ピンによって、昇降部13のブラケット13aに、水平方向に回動可能に取り付けられている。第2アーム22の連結部分23とは反対側の端部(自在アーム先端20b)には、ロードバランサ30を介して破砕工具40が取り付けられている。
すなわち、自在アーム20は、自在アーム基端20aと連結部分23の2箇所で屈曲可能であり、昇降部13のブラケット13aに対して、自在アーム先端20bに取り付けられたロードバランサ30および破砕工具40の水平位置を自由に変位させることができる。なお、第1アーム21は、ブラケット13aへ取り付けられた回動中心の周りに、昇降部13に対してウォールクラッシャ100の左右方向に略180度回動可能である。第2アーム22は、連結部分23の回動中心の周りに、第1アーム21に対して水平方向に略360度回動可能である。
自在アーム基端20aおよび連結部分23には、自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動を許可または禁止するためのロック装置24,25が設けられている。ロック装置24,25は、レバー24a,25aの操作によって自在アーム基端20aおよび連結部分23における各アーム21,22の回動を許可または禁止(ロック)する。自在アーム20は、ロック装置24,25によってロックされると、昇降部13のブラケット13aに対するロードバランサ30および破砕工具40の水平位置を固定する。
上述のように自在アーム20は、自在アーム基端20aと連結部分23の2箇所で屈曲可能なので、自在アーム20を昇降部13側へ折り畳むことでウォールクラッシャ100をコンパクト化できる。したがって、自在アーム20をブラケット13aから取り外さなくても、ウォールクラッシャ100を建造物のエレベータに乗せることができる。なお、自在アーム20は、昇降部13のブラケット13aから容易に取り外すことができるので、ウォールクラッシャ100の運搬時には自在アーム20をブラケット13aから取り外してもよい。
自在アーム20を昇降部13側へ折り畳んだ際に、連結部分23や、ロードバランサ30および破砕工具40が、ウォールクラッシャ100の左右方向の幅の内側に収まるように、第1アーム21および第2アーム22が構成されていることが好ましい。
ロードバランサ30は、破砕工具40の自重による上下方向への揺動を抑制する装置であり、本体31と、バランサアーム32と、エアシリンダ33と、バランサ方向切替弁34と、バランサ操作レバー35と、バランサ制御装置36とを有する(図1)。本体31は、ロードバランサ30のフレームであり、自在アーム先端20bに取り付けられ、バランサアーム32の一端側の回動中心32aを中心としてバランサアーム32を回動可能に軸支する。なお、本体31の後部には、後述する方向切替弁55が配設されている。
バランサアーム32は、上述のように一端側の回動中心32aを中心として回動可能に支持された腕であり、他端(先端32b)の近傍に破砕工具40が着脱可能に取り付けられている。すなわち、バランスアーム32は、本体31に対して破砕工具40を上下方向に揺動可能に支持する腕である。回動中心32aには、本体31に対するバランサアーム32の角度位置を検出する角度センサ37が取り付けられている。なお、バランサアーム32は、図1における紙面左右方向、すなわちウォールクラッシャ100の前後方向に延在する軸AX1に平行な軸線周りに破砕工具40の回動を許容するように、破砕工具40を保持している。破砕工具40が破砕対象物を破砕する際の反作用によって軸AX1に平行な軸線周りのねじりモーメントが破砕工具40に作用しても、破砕工具40やロードバランサ30が破損しないようにするためである。
エアシリンダ33は、回動中心32aを中心にバランスアーム32を上下方向に揺動させるアクチュエータであり、本体31に取り付けられている。エアシリンダ33のロッド33aの先端は、バランスアーム32に取り付けられている。バランサ方向切替弁34は、後述するバランサ制御装置36からの制御信号に基づいて、エアコンプレッサ150からエアシリンダ33に供給される圧縮空気を制御する弁である。
バランサ操作レバー35は、バランスアーム32を上下方向に揺動させるための操作レバーであり、作業者による上下方向の操作を検出してバランサ制御装置36に信号を出力する。バランサ操作レバー35は、バランスアーム32の先端32b近傍に取り付けられている。
バランサ制御装置36は、バランスアーム32の姿勢を制御するための制御装置である。バランサ制御装置36は、バランサ操作レバー35が操作されていないときには、角度センサ37で検出したバランサアーム32の角度位置を維持するように、バランサ方向切替弁34へ制御信号を出力して、バランサアーム32の角度位置をフィードバック制御する。バランサ操作レバー35が上方向または下方向に操作されると、バランサ制御装置36は、バランサ操作レバー35が操作された方向にバランサアーム32が回動するように、バランサ方向切替弁34へ制御信号を出力する。
図4に示すように、破砕工具40は、破砕刃41と、油圧シリンダ42と、把持部43とを有する。破砕刃41は破砕対象物を把持して破砕する一対の破砕刃であり、それぞれの一端側に破砕対象物を破砕するためのカッタ41aが設けられている。破砕刃41は、他端側が油圧シリンダ42のボトム端またはロッド42aの先端に接続され、一対のカッタ41aを開閉できるように両端の中間近傍で互いに回動可能に連結されている。油圧シリンダ42は、一対のカッタ41aを開閉するように破砕刃41を駆動するアクチュエータである。把持部43は、破砕工具40を破砕対象物に案内する際に作業者が把持するハンドルである。
後述する方向切替弁55を介して、油圧シリンダ42のボトム側油室に油圧ユニット50からの圧油が供給されると、ロッド42aが伸張して、破砕刃41のカッタ41aが閉じられる。方向切替弁55を介して、油圧シリンダ42のロッド側油室に油圧ユニット50からの圧油が供給されると、ロッド42aが縮退して、破砕刃41のカッタ41aが開かれる。なお、ボトム側油室およびロッド側油室のいずれか一方の油室に圧油が供給されると、他方の油室の作動油は、方向切替弁55を介して、後述する油圧ユニット50の不図示の作動油タンクに戻る。
油圧ユニット50は、上述のようにリフトシリンダ12および油圧シリンダ42に供給する圧油を発生させる装置であり、不図示の電動機や油圧ポンプ、オーバーロードリリーフ弁、減圧弁、作動油タンクなどを備えている。エアコンプレッサ150は、上述のようにエアシリンダ33へ供給される圧縮空気を発生させる装置である。
方向切替弁55は、油圧ユニット50から油圧シリンダ42へ供給される圧油の流れや流量を制御する手動操作式の切替弁であり、上述のようにロードバランサ30の本体31の後部に配設されている。方向切替弁55は、操作レバーが中立位置から一方へ操作されると、油圧ユニット50からの圧油を油圧シリンダ42のボトム側油室に供給するように制御し、中立位置から他方へ操作されると、油圧ユニット50からの圧油を油圧シリンダ42のロッド側油室に供給するように制御する。
コントロールバルブ56は、油圧ユニット50からリフトシリンダ12へ供給される圧油の流れや流量を制御する切換弁である。コントロールバルブ56は、制御装置60によって制御されて、リフトシリンダ12のボトム側油室またはロッド側油室に油圧ユニット50からの圧油を供給する。
なお、図示はしないが、油圧シリンダ42への油圧配管およびエアシリンダ33への空気圧配管は、適宜カプラなどによって接続または分離可能に配設されているので、昇降部13のブラケット13aに対する自在アーム20の着脱や、バランスアーム32に対する破砕工具40の着脱を妨げない。
制御装置60は、後述する操作装置70または遠隔操作装置80からの操作信号に基づいて、走行モータ5およびコントロールバルブ56を制御する制御装置である。操作装置70は、走行台車1の走行および昇降装置10の昇降を操作するための操作装置であり、走行台車1の後部に突設された支持アーム16の先端部に配設されている。操作装置70は、頂部に配置された走行台車1の走行操作レバー71と、前部に配置されたシーソ式スイッチ73とを備えている。
走行操作レバー71が前後方向に操作されると、操作信号が制御装置60へ送信されて、走行台車1を前進または後退させるように制御装置60が左右の走行モータ5を制御する。走行操作レバー71が左右方向に操作されると、同じく操作信号が制御装置60へ送信され、走行台車1を左右に旋回させるように制御装置60が左右の走行モータ5を制御する。
なお、制御装置60は、走行操作レバー71の前後方向の操作量に応じて走行台車1の走行速度を調節するように走行モータ5を制御し、操作レバー71の左右方向の操作量に応じた旋回半径で走行台車1が旋回するように左右の走行モータ5を制御する。すなわち、制御装置60は、走行操作レバー71の前後方向の操作量が多いほど走行速度が速くなるように、操作レバー71の左右方向の操作量が多いほど旋回半径が小さくなるように各走行モータ5を制御する。
シーソ式スイッチ73がいずれかの方向に揺動操作されると、制御装置60は、リフトシリンダ12のロッド12aが伸張または縮退するようにコントロールバルブ56を制御する。
遠隔操作装置80は、操作装置70による操作内容と同様の操作を遠隔操作によって行う有線式の操作装置であり、走行操作レバー71と同様の機能を有する走行操作レバー81と、シーソ式スイッチ73と同様の機能を有するシーソ式スイッチ83と、遠隔操作を有効にするためのリモコンスイッチ84とを備えている。なお、遠隔操作装置80は無線式の操作装置であってもよい。リモコンスイッチ84が押下されてオンされると、制御装置60は、ウォールクラッシャ100の操作モードを遠隔操作モードに設定し、走行操作レバー81およびシーソ式スイッチ83の操作に基づいて走行モータ5およびコントロールバルブ56を制御する。この場合、操作装置70が操作されても、その操作は無効となる。
リモコンスイッチ84がオフされると、制御装置60は、ウォールクラッシャ100の操作モードを通常操作モードに設定し、操作装置70の操作に基づいて走行モータ5およびコントロールバルブ56を制御する。この場合、遠隔操作装置80が操作されても、その操作は無効となる。
このように構成されるウォールクラッシャ100では、走行操作レバー71が前後方向に操作されると、走行台車1が前進または後退する。走行操作レバー71が左右方向に操作されると、走行台車1が左右に旋回する。シーソ式スイッチ73またはシーソ式スイッチ83がいずれかの方向に揺動操作されると、リフトシリンダ12のロッド12aが伸張または縮退するので、インナーレール11bに案内される昇降部13とともに、自在アーム20、ロードバランサ30および破砕工具40が昇降する。
バランサ操作レバー35が上方向に操作されると、破砕工具40がバランサアーム32の回動中心32aを中心として上方向に回動される。バランサ操作レバー35が下方向に操作されると、破砕工具40がバランサアーム32の回動中心32aを中心として下方向に回動される。バランサ操作レバー35が操作されていないときは、バランサアーム32の回動中心32aを中心とする破砕工具40の回動位相は一定に保たれる。
方向切替弁55が中立位置から一方へ操作されると、破砕刃41のカッタ41aが閉じられ、中立位置から他方へ操作されると、破砕刃41のカッタ41aが開かれる。
−−−ウォールクラッシャ100による破砕作業−−−
ウォールクラッシャ100を用いることで、たとえば建造物の内壁などのように、床面から立設されたり、天井から下方に突設されたり、壁面から横方向に突設されたりしている壁状の部材(以下、壁状体と呼ぶ)を以下のように破砕できる。ウォールクラッシャ100を運搬するためには、マスト11を縮退させ、自在アーム20を昇降部13側へ折り畳んでロック装置24,25によってロックする。この状態で、ウォールクラッシャ100を破砕対象となる壁状体の近傍まで運搬する。なお、自在アーム20をブラケット13aから取り外した状態、または、ロードバランサ30および破砕工具40を自在アーム20から外した状態でウォールクラッシャ100を運搬してもよい。
たとえば、ビル等の建造物の上階で破砕作業を行うときには、ウォールクラッシャ100をエレベータに乗せて所定の階まで運搬し、所定の階へ到着した後は、操作装置70の操作によってウォールクラッシャ100を自走させて作業現場まで運搬する。次いで、ロック装置24,25によるロックを解除して折り畳まれた自在アーム20を適宜伸ばし、操作装置70のシーソ式スイッチ73やバランサ操作レバー35を操作することで、破砕工具40を破砕作業の開始位置にセットする。破砕工具40の位置決め後は、ロック装置24,25によって自在アーム20の回動をロックする。なお、ウォールクラッシャ100の走行操作や破砕工具40の位置決め操作には、遠隔操作装置80を用いてもよい。こうして破砕作業の準備態勢が整えられた後、破砕工具40による壁状体の破砕作業が開始される。破砕作業の進行とともに作業者が破砕工具40の位置や姿勢を適宜調節することでウォールクラッシャ100の周囲の壁状体を破砕できる。
作業者が方向切替弁55を操作することで、破砕刃41のカッタ41aが閉じられて、壁状体が破砕される。上述のように、バランサアーム32は、図1の軸AX1に平行な軸線周りに破砕工具40の回動を許容するように、破砕工具40を保持しているので、壁状体の破砕時に、軸AX1に平行な軸線周りのねじりモーメントが破砕工具40に作用しても、破砕工具40やロードバランサ30が破損する恐れはない。
1回の破砕動作で壁状体が破砕される範囲は、カッタ41aが挟み込む範囲に略等しい。したがって、所定範囲の壁状体を破砕するためには、操作装置70のシーソ式スイッチ73やバランサ操作レバー35を適宜操作することで破砕工具40の位置を変更して、破砕工具40による破砕動作を繰り返せばよい。
破砕工具40の高さ位置を変更するためには、操作装置70のシーソ式スイッチ73を操作することで昇降部13に取り付けられた自在アーム20ごと破砕工具40を昇降させてもよい。バランサ操作レバー35を操作することで、破砕工具40をバランサアーム32の回動中心32aを中心として上下方向に回動させて破砕工具40の対地角度を変更させてもよい。また、これら双方の方法によって破砕工具40の高さ位置を適宜変更してもよい。
破砕工具40の水平方向位置を変更するためには、ロック装置24,25による自在アーム20のロックを解除して各アーム21,22を回動可能な状態にすればよい。この状態では、自在アーム20が自在アーム基端20aと連結部分23の2箇所で屈曲可能となるので、作業者が破砕工具40の把持部43を押したり引いたりすることで、破砕工具40の水平方向位置を変更できる。また、水平方向への移動距離が大きい場合には、操作装置70の操作によってウォールクラッシャ100を自走させてもよい。なお、同じ建造物内で作業場所を変えるときにも、上述のように操作装置70の操作によってウォールクラッシャ100を自走させることができる。
ウォールクラッシャ100を用いない従来の破砕作業では、重い(十数kg〜数十kg程度)破砕工具を左右から支持するために2名の作業者を要し、他の作業者が本実施の形態の方向切替弁55に相当する切替弁の操作を行う必要があるため、少なくとも3名の作業者を要していた。また、破砕工具を支持する作業者は重い破砕工具を所定位置に保持する必要があるため、作業者に対する肉体的な負担が大きい。
これに対し、本実施の形態のウォールクラッシャ100では、破砕工具40がウォールクラッシャ100によって所定位置に保持され、破砕工具40の位置決めおよび位置の変更も、操作装置70または遠隔操作装置80各スイッチや、バランサ操作レバー35の操作だけでよい。したがって、従来の破砕作業のように、複数の作業者が破砕工具を所定位置に保持する必要がなく、1名の作業者で破砕作業を行うことができる。また、小さな力で操作装置70または遠隔操作装置80の各スイッチや、バランサ操作レバー35を操作できるので、従来の破砕作業と比較して、作業者の労力を大幅に低減できる。
破砕作業の終了後は、再びマスト11を縮退させるとともに、自在アーム20を昇降部13側へ折り畳むか、自在アーム20をブラケット13aから取り外すなどして、運搬に適した状態とすることで、ウォールクラッシャ100を運搬することができる。
−−−マスト11および破砕工具40の高さについて−−−
図5を参照して、建造物の天井付近を破砕する際のマスト11と破砕工具40の高さについて説明する。リフトシリンダ12のロッド12aが伸長されると、チェーン14の一端が引き上げられて昇降部13が上昇する。上述のように、昇降部13の上昇距離は、リフトシリンダ12のロッド12aの伸張距離、すなわちインナーレール11bの上昇距離の2倍となる。
昇降部13に付設された自在アーム20と、自在アーム先端20bに設置されたロードバランサ30および破砕工具40は、リフトシリンダ12のロッド12aが縮退している場合にはインナーレール11bの上端より下方に位置する。自在アーム20、ロードバランサ30および破砕工具40は、リフトシリンダ12のロッド12aが伸長されると次第にインナーレール11bの上端に接近する。リフトシリンダ12のロッド12aがさらに伸長されると、回動中心32aを中心として上方向に回動された破砕工具40の破砕刃41の高さ位置がインナーレール11bの上端よりも高くなる(図5)。
破砕刃41の高さ位置がいずれの高さの時にインナーレール11bの上端高さより高くなるかは、建造物の壁状体を破砕する作業を行うにあたって重要となる。なぜならば、天井付近の壁状体を破砕する場合に、破砕工具40を所望の高さまで上昇させる前にインナーレール11bの上端が天井と干渉してしまうと、破砕工具40を所望の高さに設置することができないからである。このような場合、天井付近の壁状体を破砕するためには、従来の破砕作業と同様に破砕工具を手で支持して作業しなければならない。
そこで、本実施の形態のウォールクラッシャ100では、建築基準法で定められる最低天井高さにおいて、破砕刃41の高さ位置がインナーレール11bの上端高さより高くなるように寸法設定することで、上記の問題を解決している。具体的には、現在の建築基準法で定められる最低天井高さは2100mmであるので、回動中心32aを中心として上方向に回動された破砕工具40の破砕刃41の高さが2100mmとなった場合に、インナーレール11bの上端高さと略等しくなるように寸法を設定する。このように寸法を設定することにより、ほとんどの建造物において本実施の形態のウォールクラッシャ100では、インナーレール11bが天井と干渉することなく、破砕工具40を所望の高さ位置に設置して破砕作業を行うことができる。
上述した第1の実施の形態のウォールクラッシャ100では、次の作用効果を奏する。
(1) 昇降機能を有する昇降装置10と、水平方向への移動機能を有する自在アーム20と、破砕工具40の対地角度を一定に保持するロードバランサ30とによって破砕工具40を支持するように構成した。これにより、作業者が重量物である破砕工具40を保持する必要がないので、作業者の肉体的負担を大幅に軽減できる。また、作業者が破砕工具40を支持する必要がないので、破砕工具の支持要員としての作業者が必要なく、破砕作業における省力化を実現できる。
(2) 自在アーム20を昇降装置10で昇降可能に構成し、操作装置70のシーソ式スイッチ73または遠隔操作装置80のシーソ式スイッチ83の操作によって、昇降装置10を昇降可能に構成した。これにより、スイッチの操作に要する小さな力で破砕工具40の高さ位置を変更できるので、破砕作業開始時の破砕工具40の位置決めや、破砕作業中の破砕工具40の高さ位置の変更が容易になり、作業者への負担を低減できるとともに、破砕作業の効率を向上できる。また、作業者の意に添うように破砕工具40の高さ位置を容易に変更できるので、破砕すべきところは破砕し、残すべきところを残すことができ、破砕作業の質を向上できる。建造物の壁状体の高さに合わせて破砕工具40の高さ位置を容易に変更できるので、利便性が高い。
(3) ロードバランサ30によって破砕工具40の対地角度を一定に保持するように構成した。また、バランサ操作レバー35の操作によって破砕工具40の対地角度が変更できるように構成した。これにより、レバー操作に要する小さな力で破砕工具40の対地角度を変更できるので、破砕作業開始時の破砕工具40の位置決めや、破砕作業中の破砕工具40の対地角度の変更が容易になり、作業者への負担を低減できるとともに、破砕作業の効率を向上できる。また、たとえば、天井から梁が下方に突出しているような場所の近傍であっても、破砕工具40を上方に回動させて、梁との干渉を避けながら天井付近の壁を容易に破砕できるので、利便性が高い。上述の場合と同様に、作業者の意に添うように破砕工具40の対地角度を変更できるので、破砕すべきところは破砕し、残すべきところを残すことができ、破砕作業の質を向上できる。
(4) 操作装置70または遠隔操作装置80の操作によって、走行台車1の走行操作ができるように構成した。これにより、ウォールクラッシャ100の運搬や、作業場所間の移動が容易になり、全体として作業効率が向上する。
(5) 建築基準法で定められる最低天井高さにおいて、破砕刃41の高さ位置がインナーレール11bの上端高さより高くなるように構成した。これにより、インナーレール11bが天井と干渉することなく、破砕工具40を所望の高さ位置に設置して破砕作業を行うことができるので、天井を有する室内における壁状体の破砕に適したウォールクラッシャ100を実現できる。
(6) 自在アーム20にロック装置24,25を設け、レバー24a,25aの操作によって自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動を許可または禁止するように構成した。これにより、ウォールクラッシャ100の運搬時や破砕作業時に自在アーム20の回動を容易に固定できるとともに、破砕工具40の水平方向位置を容易に変更できる。したがって、運搬および破砕作業の両面におけるウォールクラッシャ100の操作性を向上できる。
(7) 図1における軸AX1に平行な軸線周りに破砕工具40の回動を許容するよう構成した。これにより、壁状体の破砕時に、軸AX1に平行な軸線周りのねじりモーメントが破砕工具40に作用しても、破砕工具40やロードバランサ30が破損する恐れはなく、ウォールクラッシャ100の耐久性を向上できる。
−−−第2の実施の形態−−−
図6〜9を参照して、本発明による自走式処理装置の一例としてのウォールクラッシャの第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。図6は、第2の実施の形態のウォールクラッシャの側面図であり、図7は、ウォールクラッシャの平面図である。ウォールクラッシャ200の作業機2は、昇降装置10と、自在アーム220と、ロードバランサ230と、破砕工具40と、油圧ユニット50とを備えている。なお、図6において、260は制御装置であり、270は操作装置であり、280はウォールクラッシャ200を遠隔操作するための遠隔操作装置である。
自在アーム220は、2本の腕が屈曲可能に連結された支持装置であり、第1の実施の形態の自在アーム20と同様に構成されている。すなわち、自在アーム220は、不図示の連結ピンによって連結部分23で連結された第1アーム21と第2アーム22とを有する。自在アーム先端20bには、ロードバランサ230を介して破砕工具40が取り付けられている。
自在アーム基端20aおよび連結部分23には、それぞれ自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動抵抗を任意に制御可能なロック装置224,225が設けられている。ロック装置224,225は、後述する操作装置270または遠隔操作装置280の操作によって制御装置260から出力される信号に基づいて、自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動抵抗が変更される。ロック装置224,225には、たとえば電磁パウダブレーキや電磁パウダクラッチなどが用いられる。
なお、本実施の形態では、自在アーム基端20aおよび連結部分23におけるロック装置224,225の回動抵抗は、次の3段階に設定可能となるように構成されている。
(1) 自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動抵抗がほとんどない「フリー状態」。
(2) 傾斜した床面でも自在アーム220が自然に動き出さないが、作業者が押すまたは引く力によって自在アーム220が回動可能となるように自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動抵抗を発生させた「半固定状態」。
(3) 自在アーム220が回動しないように自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動を禁止する「固定状態」。
ロードバランサ230は、破砕工具40の自重による上下方向への揺動(対地角度の変化)を抑制する装置であり、バネ収容部231と、バランサアーム232とを有する。バネ収容部231は、後述するようにバランサアーム232を付勢する2本のバネ部材(コイルバネ)234の一端がそれぞれ取り付けられるとともに、このコイルバネ234を収容する部位である。バネ収容部231の前側下部では、バランサアーム232の一端側の回動中心232aを中心としてバランサアーム232が回動可能に軸支されている。 ロードバランサ230は、バネ収容部231の前側下部の背面側で自在アーム先端20bに取り付けられている。バネ収容部231の前側下部の下方には、方向切替弁55が配設されるとともに、ロードバランサ230および破砕工具40を破砕対象物に案内する際に作業者が把持する把持部238が設けられている。
バランサアーム232は、上述のように一端側の回動中心232aを中心として回動可能に支持された腕であり、他端(先端232b)の近傍に設けられた弾性支持部材239を介して破砕工具40が着脱可能に取り付けられている。すなわち、バランサアーム232は、バネ収容部231に対して破砕工具40を上下方向に揺動可能に支持する腕である。バランサアーム232の左右側面にはピン233がそれぞれ立設されており、このピン233にコイルバネ234の他端がそれぞれチェーン235を介して接続されている。なお、232cは、可動部分であるチェーン235が外部に露出するのを防止するためにバランサアーム232に取り付けられた保護カバーである。バランサアーム232は、チェーン235を介してピン233に接続されたコイルバネ234によって図6における紙面時計方向に付勢されており、破砕工具40の自重による回動中心232aを中心とする紙面反時計方向への回動モーメントが打ち消されている。なお、ロードバランサ230の構造については後に詳述する。
弾性支持部材239は、壁状体の破砕に際して破砕工具40に加わる外力によってロードバランサ230が破損するのを防止するために設けられた弾性体(たとえばウレタンなど)であり、上述のように先端232bの近傍に設けられて、破砕工具40を支持している。
制御装置260は、後述する操作装置270または遠隔操作装置280からの操作信号に基づいて、走行モータ5、コントロールバルブ56、およびロック装置224,225を制御する制御装置であり、遠隔操作装置280からの操作信号などを受信するためのアンテナ266が接続されている。操作装置270は、走行台車1の走行、昇降装置10の昇降、およびロック装置224,225の回動抵抗の変更を操作するための操作装置であり、走行台車1の後部に突設された支持アーム16の先端部に配設されている。操作装置270は、頂部に配置された走行台車1の走行操作レバー71と、前部に配置されたシーソ式スイッチ73と、回動抵抗変更スイッチ275とを備えている。
走行操作レバー71およびシーソ式スイッチ73の機能と、走行操作レバー71およびシーソ式スイッチ73が操作された際の制御装置260の動作は、第1の実施の形態と同様である。回動抵抗変更スイッチ275は、押圧操作される度に信号を制御装置260へ出力する。制御装置260は、回動抵抗変更スイッチ275からの信号を受信する度に、ロック装置224,225の回動抵抗を上述した「フリー状態」、「半固定状態」、「固定状態」に順次切り換えるようにロック装置224,225へ信号を出力する。
遠隔操作装置280は、操作装置270による操作内容と同様の操作を遠隔操作によって行う無線式の操作装置である。遠隔操作装置280は、走行操作レバー71と同様の機能を有する走行操作レバー81と、シーソ式スイッチ73と同様の機能を有するシーソ式スイッチ83と、遠隔操作を有効にするためのリモコンスイッチ84と、回動抵抗変更スイッチ275と同様の機能を有する回動抵抗変更スイッチ285とを備えている。また遠隔操作装置280には、各スイッチ81,83,84,285の操作信号を制御装置260に送信するアンテナ286が設けられている。なお、遠隔操作装置280は有線式の操作装置であってもよい。リモコンスイッチ84が押下されてオンされると、その操作信号がアンテナ286,266を介して制御装置260へ送信される。そして、制御装置260は、ウォールクラッシャ200の操作モードを遠隔操作モードに設定し、走行操作レバー81、シーソ式スイッチ83、および回動抵抗変更スイッチ285の操作に基づいて走行モータ5、コントロールバルブ56、およびロック装置224,225を制御する。この場合、操作装置270が操作されても、その操作は無効となる。
リモコンスイッチ84がオフされると、その操作信号がアンテナ286,266を介して制御装置260へ送信される。そして、制御装置260は、ウォールクラッシャ200の操作モードを通常操作モードに設定し、操作装置270の操作に基づいて走行モータ5、コントロールバルブ56、およびロック装置224,225を制御する。この場合、リモコンスイッチ84を除く遠隔操作装置280の他のスイッチが操作されても、その操作は無効となる。
−−−ロードバランサ230−−−
図8,9は、ロードバランサ230の構造を模式的に示した図である。上述のようにロードバランサ230は、バネ収容部231と、バランサアーム232とを有する。なお、図8,9では、保護カバー232cの記載を省略している。バネ収容部231は、バランサアーム232の回動中心232aの上側で後方に向かって延在する部位であり、2本のコイルバネ234と、チェーン235と、ローラ236と、調節機構237とを備えている。2本のコイルバネ234は、左右方向に並べられてバネ収容部231に配設されている。コイルバネ234の一端は、後述する調節機構237を介して、バネ収容部231の後方端に取り付けられている。コイルバネ234の他端は、バネ収容部231の内部でチェーン235の一端と接続されている。
チェーン235は、ローラ236に掛け回されて、コイルバネ234の他端と、バランサアーム232のピン233とを接続している。これにより、2本のコイルバネ234は、バネ収容部231とバランサアーム232との間で並列に接続されたこととなる。ローラ236は、バランサアーム232の回動中心232aの垂直方向上方に位置するように、バネ収容部231に軸支されている。
調節機構237は、コイルバネ234の引張り力を調節するために、コイルバネ234の一端とバネ収容部231の後方端部との間に設けられた機構であり、コイルバネ取付板237aと、調節ボルト237bとを有する。コイルバネ取付板237aは、コイルバネ234の一端が接続されるとともに、バネ収容部231の後方端部に設けられた孔(不図示)に対して後方から前方に向かって挿通された調節ボルト237bに螺合されている。調節ボルト237bによってバネ収容部231の後方端部との距離が調節されると、コイルバネ234の引張り力が調節される。
バランサアーム232の左右側面には、上述のようにピン233がそれぞれ立設されており、このピン233にチェーン235の他端が接続されている。ピン233は、バランサアーム232の回動中心232aと、回動中心232aを中心として一体的に回動するバランサアーム232、弾性支持部材239,および破砕工具40の重心Gとを結ぶ図8における紙面上の直線上に設けられている。ピン233と回動中心232aとの距離pは、回動中心232aとローラ236の上面との距離hと略等しい。
並列に接続された2本のコイルバネ234を1本のコイルバネとみなした場合に、そのバネ定数がkとなるように、各コイルバネ234のバネ定数をk/2とする。バランサアーム232、弾性支持部材239,および破砕工具40の質量の合計をMとし、重力加速度をgとし、回動中心232aから重心Gまでの距離をLとする。上述したロードバランサ230では、次の(1)式が成り立つときに、バランサアーム232の回動位置にかかわらず、回動中心232aを中心として一体的に回動するバランサアーム232、弾性支持部材239、および破砕工具40に作用する重力による図8における紙面反時計方向の回転モーメントと、バランサアーム232に作用するコイルバネ234の引張力による紙面時計方向の回転モーメントとが釣り合う。
M・g・L=p・h・k ・・・(1)
すなわち、(1)式が成り立つ場合、バランサアーム232の回動位置にかかわらず、バランサアーム232、弾性支持部材239、および破砕工具40の自重による回転モーメントがコイルバネ234の引張力で打ち消される。このように、ロードバランサ230では破砕工具40の自重が補償されることとなるので、わずかな力を加えるだけで、回動中心232aを中心として破砕工具40を上下方向に回動できる。上述した自重補償の原理は、特開2003−181789号公報で明らかにされているので、詳細な説明を省略する。なお、調節機構237は、コイルバネ234の前後方向の位置を調節することで、コイルバネ234の長さ、すなわちコイルバネ234の引張力を変更して、バランサアーム232に作用する紙面時計方向の回転モーメントを調節する役割を果たす。
ロードバランサ230では、コイルバネ234を2本用いているので、図9に示すように、左右に並べられた2本のコイルバネ234の前後方向の位置を、左右方向の中央に配設された1本の調節ボルト237bによって調節可能である。また、チェーン235とローラ236との接触部分が左右方向の2箇所となるので、チェーン235からローラ236に対して、図8における、主に紙面下方向に作用する力が一箇所に集中せずに2箇所に分散される。これにより、ローラ236の径を細くできるなど、コイルバネ234が1本の場合と比べてローラ236およびローラ236の支持機構(不図示)の強度を下げることができる。また、コイルバネ234またはチェーン235について、左右のいずれか一方が破断するなどの不具合が生じても、他方のコイルバネ234およびチェーン235によってバランサアーム232を支持しているので、バランサアーム232が急激に下降することを防止でき、安全性を確保できる。
−−−ウォールクラッシャ200による破砕作業−−−
ウォールクラッシャ200を用いることで、第1の実施の形態のウォールクラッシャ100と同様に壁状体を破砕できる。ウォールクラッシャ200を運搬するためには、マスト11を縮退させ、自在アーム220を昇降部13側へ折り畳み、操作装置270の操作によってロック装置224,225を固定状態に切り換えて、自在アーム220を固定する。この状態で、ウォールクラッシャ200を破砕対象となる壁状体の近傍まで運搬する。なお、自在アーム220をブラケット13aから取り外した状態、または、ロードバランサ230および破砕工具40を自在アーム220から外した状態でウォールクラッシャ200を運搬してもよい。
たとえば、ビル等の建造物の上階で破砕作業を行うときには、ウォールクラッシャ200をエレベータに乗せて所定の階まで運搬し、所定の階へ到着した後は、操作装置270の操作によってウォールクラッシャ200を自走させて作業現場まで運搬する。次いで、操作装置270の操作によってロック装置224,225をフリー状態または半固定状態に切り換えて、折り畳まれた自在アーム220を適宜伸ばす。操作装置270のシーソ式スイッチ73の操作や、破砕工具40の上下方向への回動操作によって破砕工具40を破砕作業の開始位置にセットする。なお、上述のように、わずかな力を加えるだけで、回動中心232aを中心として破砕工具40を上下方向へ回動できる。作業者は、破砕工具40の把持部43やロードバランサ230の把持部238を把持して破砕工具40を作業開始位置に誘導できる。なお、作業者が一方の腕で把持部43を把持し、他方の腕で把持部238を把持することにより、破砕工具40を安定して作業開始位置に誘導できる。
破砕工具40の位置決め後は、操作装置270の操作によってロック装置224,225を半固定状態または固定状態に切り換える。なお、ウォールクラッシャ200の走行操作や破砕工具40の位置決め操作には、遠隔操作装置280を用いてもよい。こうして破砕作業の準備態勢が整えられた後、破砕工具40による壁状体の破砕作業が開始される。破砕作業の進行とともに作業者が破砕工具40の位置や姿勢を適宜調節することでウォールクラッシャ200の周囲の壁状体を破砕できる。
破砕工具40は、弾性支持部材239を介してバランサアーム232に支持されているので、壁状体の破砕に際して破砕工具40に作用する外力によって、破砕工具40やロードバランサ230が破損する恐れはない。
1回の破砕動作で壁状体が破砕される範囲は、カッタ41aが挟み込む範囲に略等しい。したがって、所定範囲の壁状体を破砕するためには、操作装置270のシーソ式スイッチ73の操作や、破砕工具40の上下方向への回動操作によって破砕工具40の位置を適宜変更して、破砕工具40による破砕動作を繰り返せばよい。
破砕工具40の高さ位置を変更するためには、操作装置270のシーソ式スイッチ73を操作することで昇降部13に取り付けられた自在アーム220ごと破砕工具40を昇降させてもよい。作業者が破砕工具40の把持部43やロードバランサ230の把持部238を把持して破砕工具40を誘導することで、回動中心232aを中心として上下方向に回動させて破砕工具40の対地角度を変更させてもよい。また、これら双方の方法によって破砕工具40の高さ位置を適宜変更してもよい。
破砕工具40の水平方向位置を変更するためには、操作装置270の操作によってロック装置224,225をフリー状態または半固定状態に切り換えて、各アーム21,22を回動可能な状態にすればよい。この状態では、自在アーム20が自在アーム基端20aと連結部分23の2箇所で屈曲可能となるので、作業者が破砕工具40の把持部43やロードバランサ230の把持部238を押したり引いたりすることで、破砕工具40の水平方向位置を変更できる。このとき、床面が傾いている場合には、ロック装置224,225を半固定状態に切り換えることで、自在アーム220が自然に動き出すことを防止しつつ作業者の力によって自在アーム220を伸縮できるので、安全である。水平方向への移動距離が大きい場合には、操作装置270の操作によってウォールクラッシャ200を自走させてもよい。なお、同じ建造物内で作業場所を変えるときにも、上述のように操作装置270の操作によってウォールクラッシャ200を自走させることができる。
破砕作業の終了後は、再びマスト11を縮退させるとともに、自在アーム220を昇降部13側へ折り畳むか、自在アーム220をブラケット13aから取り外すなどして、運搬に適した状態とすることで、ウォールクラッシャ200を運搬することができる。
なお、図示はしないが、本実施の形態のウォールクラッシャ200では、第1の実施の形態のウォールクラッシャ100と同様に、建築基準法で定められる最低天井高さにおいて、破砕刃41の高さ位置がインナーレール11bの上端高さより高くなるように寸法設定されている。
上述した第2の実施の形態のウォールクラッシャ200では、第1の実施の形態の作用効果に加えて次の作用効果を奏する。
(1) コイルバネ234の弾性力を利用してロードバランサ230によって、破砕工具40の自重による破砕工具40の対地角度の変化を打ち消すように構成した。これにより、作業者による操作レバーの操作など、特別な操作を行うことなく破砕工具40の対地角度を容易に変更できるので、破砕作業の作業効率が向上する。また、動力源が不要であり、簡単な構成で破砕工具40の対地角度を一定に保持できるので、ロードバランサ230およびウォールクラッシャ200の製造コストやランニングコストを低減できるとともに、ロードバランサ230およびウォールクラッシャ200の耐久性、動作の信頼性を向上できる。
(2) ロードバランサ230にコイルバネ234を2本用いるように構成したので、2本のコイルバネ234の前後方向の位置を、1本の調節ボルト237bによって調節可能である。また、チェーン235とローラ236との接触部分が左右方向の2箇所となるので、チェーン235からローラ236に対して作用する力が一箇所に集中せずに2箇所に分散される。これにより、ロードバランサ230の構造を簡素化できるとともに、必要以上に強度を確保しなくて済むのでロードバランサ230を小型化できる。
(3) 自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動抵抗を任意に制御可能なロック装置224,225を自在アーム基端20aおよび連結部分23にそれぞれが設けるように構成した。これにより、運搬または作業の状態に合わせて自在アーム220の回動抵抗を変更できるので、運搬および作業の効率を向上できる。
(4) ロック装置224,225には、制御装置60から出力される信号に基づいて回動抵抗が変更される電磁パウダブレーキや電磁パウダクラッチなどを用いるので、操作装置270または遠隔操作装置280の操作によって、回動抵抗を容易に変更できる。これにより、ロック装置224,225の操作性が向上する。
(5) ロードバランサ230および破砕工具40を破砕対象物に案内する際に作業者が把持する把持部238をロードバランサ230に設けるように構成した。これにより、作業者は、把持部238を把持して破砕工具40を任意の位置に容易に誘導できるので、作業効率が向上する。
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、マスト11は、インナーレール11bが昇降するテレスコピック型のマストであるが、本発明はこれに限定されず、たとえば、伸縮しないマストであってもよい。また、上述の説明では、アウターレール11aおよびインナーレール11bを有する2段式のマストであるが、3段以上の多段式のマストであってもよい。マスト11は、各2本のアウターレール11aおよびインナーレール11bによって構成されているが、アウターレール11aおよびインナーレール11bは各1本であってもよく、各3本以上であってもよい。
(2) 上述の説明では、バランサアーム32は、図1における軸AX1に平行な軸線周りの破砕工具40の回動を許容するように破砕工具40を保持している。すなわち、上述の説明では、バランサアーム32が破砕工具40を保持している部分で破砕工具40が軸AX1に平行な軸線周りに回動できるように構成されているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、この破砕工具40の回動を、回動中心32aの近傍で吸収できるようにしてもよく、ロードバランサ30の他の場所で吸収できるように構成してもよい。また、この破砕工具40の回動を自在アーム先端20bの近傍で吸収するなど、この破砕工具40の回動をウォールクラッシャ100の他の部分で吸収できるように構成してもよい。
(3) 上述の説明では、昇降部13を昇降させるためにチェーン14とスプロケット11dを用いているが、本発明はこれに限定されず、たとえば、ロープと滑車を用いてもよい。すなわち、ロープ状の部材とこれを掛け回して案内することができる案内部材を用いることで昇降部13を昇降する構造であれば、上述した実施の形態に限定されない。なお、チェーン14およびスプロケット11dは、少なくとも各1つずつ、すなわち、ロープ状の部材とこれを掛け回して案内することができる案内部材は、少なくとも各1つずつ設けられていればよい。
(4) 上述の説明では、自在アーム20は自在アーム基端20aと連結部分23の2箇所で屈曲可能であるが、本発明はこれに限定されない。すなわち、上述の説明では、自在アーム20の関節数は2つであるが、1つでもよく、3つ以上でもよい。
(5) 上述の説明では、ウォールクラッシャ100の作業具として破砕工具40を用いているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、破砕工具40以外にも、はつり機やコアドリル、油圧カッタなどの他のアタッチメントを使用してもよい。また、アタッチメントを変更することで、本発明による自走式処理装置を壁状体の破砕だけでなく、アンカーの穴あけ作業やボード張り作業など、他の作業に用いることができる。
(6) 上述の説明では、回動中心232aよりも前方のバランサアーム232の左右側面にピン233を立設するように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図10の動作原理を示す図のように、ピン233を回動中心232aよりも後方のバランサアーム232に対して設けるように構成してもよい。この場合には、可動部分であるコイルバネ234やチェーン235を囲う保護カバー232cを2点鎖線で示すように構成することができるので、保護カバー232cをバランサアーム232の前方に突出させないようにすることができる。
同様に、図11の動作原理を示す図のように、ピン233を回動中心232aよりも後方のバランサアーム232に対して設け、コイルバネ234を回動中心232aよりも下方に設けるように構成してもよい。この場合には、2点鎖線で示す保護カバー232cを小さくすることができる。
このように、バランサアーム232に対するピン233の配設位置や、ロードバランサ230におけるコイルバネ234やチェーン235の配設位置は、様々なバリエーションが考えられる。
(7) 上述の説明では、ロック装置224,225の、自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動抵抗は「フリー状態」、「半固定状態」、「固定状態」の3通りに設定可能であるが、この3通りに限定されない。たとえば、回動抵抗の設定を「フリー状態」と「固定状態」の2通りとしてもよく、「フリー状態」と「半固定状態」の中間の回動抵抗や、「半固定状態」と「固定状態」の中間の回動抵抗にも設定可能としてもよい。また、回動抵抗の抵抗力を連続的に設定できるようにしてもよい。またロック装置224,225の回動抵抗をそれぞれ同じとする必要はなく、ロック装置224,225毎に異なる回動抵抗に設定できるように構成してもよい。
(8) 上述の説明では、ロック装置224,225に電磁パウダブレーキや電磁パウダクラッチなどを用いるように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、相手側の部材に対してブレーキシューやブレーキパッドなどの部材を押しつけることによってブレーキ力を得る摩擦式のブレーキを用いることもできる。また、連結ピン周りの締め付け力を変化させることによって変化する連結ピン周りの摩擦力を利用するようにしてもよい。なお、ロック装置224,225の他に、自在アーム基端20aおよび連結部分23における回動を規制する固定機構を設けてもよい。
(9) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
以上の実施の形態および変形例において、たとえば、支持機構は自在アーム20,220に、昇降機構は昇降装置10に、抵抗付与手段はロック装置224,225にそれぞれ対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明によるウォールクラッシャ100の側面図である。 ウォールクラッシャ100の平面図である。 ウォールクラッシャ100の正面図である。 破砕工具40の平面図である。 マスト11および破砕工具40の高さについて説明する図である。 第2の実施の形態のウォールクラッシャ200の側面図である。 ウォールクラッシャ200の平面図である。 ロードバランサ230の構造を模式的に示した側面図である。 ロードバランサ230の構造を模式的に示した平面図である。 変形例を示す図である。 変形例を示す図である。
符号の説明
1 走行台車 2 作業機
3 後輪 4 前輪
5 走行モータ 10 昇降装置
11 マスト 12 リフトシリンダ
13 昇降部 20,220 自在アーム
24,25,224,225 ロック装置 30,230 ロードバランサ
40 破砕工具 41 破砕刃
50 油圧ユニット 55 方向切替弁
60,260 制御装置 70,270 操作装置
80,280 遠隔操作装置 100,200 ウォールクラッシャ
150 エアコンプレッサ 233 ピン
234 コイルバネ 235 チェーン
236 ローラ

Claims (9)

  1. 構造物に対して作業具により各種処理を施す自走式処理装置であって、
    走行台車と、
    前記走行台車に立設され、前記作業具が取り付けられるマストと、
    前記マストに取り付けられ、前記作業具を前記構造物の任意の箇所へ移動可能となるように支持する支持機構と、
    前記支持機構に前記作業具を支持する際にその間に介在し、前記作業具の自重による動きを打ち消すロードバランサと、
    前記支持機構を前記マストに対して昇降する昇降機構とを備えることを特徴とする自走式処理装置。
  2. 請求項1に記載の自走式処理装置において、
    前記マストは、前記昇降機構による前記支持機構の昇降に応じて伸縮し、
    前記昇降機構は、前記マストを伸縮する距離よりも前記支持機構を昇降する距離が大きくなるように前記支持機構を昇降することを特徴とする自走式処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自走式処理装置において、
    前記支持機構は、前記マストに対して前記作業具を略水平方向へ移動可能に支持するとともに、その略水平方向への移動を禁止できることを特徴とする自走式処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の自走式処理装置において、
    前記支持機構は、前記作業具が前記支持機構に支持される部位近傍から前記作業具の先端に向かう軸線を中心とした前記作業具の回転を許容するように前記作業具を支持することを特徴とする自走式処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の自走式処理装置において、
    前記ロードバランサは、前記作業具の自重による前記作業具の対地角度の変化を打ち消すことを特徴とする自走式処理装置。
  6. 請求項5に記載の自走式処理装置において、
    前記ロードバランサは、弾性部材の弾性力によって前記作業具の自重による前記作業具の対地角度の変化を打ち消すことを特徴とする自走式処理装置。
  7. 請求項6に記載の自走式処理装置において、
    前記ロードバランサは、前記弾性部材を複数有することを特徴とする自走式処理装置。
  8. 請求項3に記載の自走式処理装置において、
    前記支持機構は、前記マストに対して前記作業具を略水平方向へ移動する際に、前記作業具の移動を妨げる抵抗力を付与する抵抗力付与手段を有することを特徴とする自走式処理装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の自走式処理装置において、
    前記支持機構に設けられて、前記作業具を前記構造物の任意の箇所へ移動する際に把持される把持部をさらに備えることを特徴とする自走式処理装置。
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