JP2007154614A - コーナー部材、帯状見切り材及び住宅、並びにコーナー部材の製造方法 - Google Patents

コーナー部材、帯状見切り材及び住宅、並びにコーナー部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】施工時の美観を維持しながら、製造コストを低減させることができるコーナー部材を得る。
【解決手段】巾木コーナー部材11は、巾木長尺部材をもとに形成された矩形状の基板12を備え、その基板12を基部16及び折り曲げ部17,18により構成した。そして、対向する各部の傾斜面16c〜18c同士を接合すると全体が略L字状となるようにした。これにより、巾木コーナー部材11の製造工程の一部を巾木長尺部材の製造工程と共通化でき、巾木コーナー部材11自身の製造コストを低減できる。しかも、巾木長尺部材と全く同じ素材であるため、巾木長尺部材との統一的な外観を損なうこともない。
【選択図】図1

Description

本発明は、室内壁の出隅部分に設けられるコーナー部材、帯状見切り材及びそれらを設けた室内壁を有する住宅、並びにコーナー部材を製造する製造方法に関する。
住宅の室内壁には、その壁の損傷や汚れの防止、壁と床との見切り等を目的として、壁の下部に巾木が設けられる。この巾木は壁の平面部分に設けられる長尺状のもの(長尺部材)と、出隅部分(コーナー部分)に設けられるコーナー部材とで構成されている。
前記コーナー部材としては、室内壁の出隅部分に合わせた溝を設けて横断面を略L字状としたものが従来から知られている(特許文献1参照)。このコーナー部材は、そのコーナー部材の長尺部材との対向端面又は長尺部材のコーナー部材との対向端面に接着剤を塗布し、対向端面同士を突き付けることで出隅部分に設けられる。
ところで、前記従来のコーナー部材は長尺部材とは別個独立して製造される。そして、巾木の長尺部材はそれを壁に設けた際の鉛直方向の高さ、断面形状等において複数の種類が存在する。コーナー部材と長尺部材の形状が異なると施工時の美観を損なうため、コーナー部材もその長尺部材の種類に合わせて製造する必要がある。
しかしながら、それではコーナー部材の製造効率が悪く、その分コストもかかるという問題があった。これは巾木の種類が増加する程に顕著な問題となる。それに加え、施工現場で接着剤が塗布される従来のコーナー部材では、接着剤塗布という作業工程を経る分手間がかかり、施工現場における施工性が悪いという問題もある。そして、これと同様の問題は、室内壁の上部に壁と天井との見切り等を目的として設けられる回り縁についてもいえる。
特開2000−265657号公報
本発明は、施工時の美観を維持しながら、製造コストを低減させることができるコーナー部材及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果、より踏み込んだ具体的手段等を示しつつ説明する。なお以下では、理解を容易にするため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されない。
室内壁(室内壁32,33)の出隅部分に取り付けられるコーナー部材(巾木コーナー部材11)を次の通り構成した。
すなわち、前記室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材(巾木長尺部材31)をもとに形成された矩形状の基板(基板12)を備え、同基板は中央部(基部16)とその長手方向両側に設けられた一対の折り曲げ部(折り曲げ部17,18)とに分けられており、それら各部の対向面(傾斜面16c〜18c)をテーパ状として互いに折り曲げ可能とし、各部の対向面同士を接合すると全体が略L字状となるようにした。
この構成によれば、長尺部材をもとに形成された基板によりコーナー部材が構成されているため、コーナー部材の製造工程の一部を長尺部材の製造工程と共通化できる。この一部共通化により、長尺部材とは完全に別個独立して製造したものに比べ、コーナー部材の製造コストを低減できる。しかも、長尺部材を用いている以上それと全く同じ素材でコーナー部材が形成されている。このため、このコーナー部材を出隅部分に施工すれば、外表面に表面化粧シート等を貼着しなくても長尺部材と統一的な外観を呈する。したがって、美観的にも優れたコーナー部材が得られる。
また、このコーナー部材は、各部の対向面同士を接合すると全体が略L字状となる。略L字状とすれば内側コーナーが形成されて、コーナー部材が室内壁の出隅部分に取り付けられる。この略L字状となった状態では角(かど)が取れた形状となっている。角は先がとがって細くなっている分、その角に家具や掃除機等が衝突すると、面に比べて凹みや傷が生じやすい。このため、角が取れた形状とすることで、衝突による凹みや傷の発生を抑制できる。
上記構成において、前記基板の非取付面(外表面12b)を平面状とした状態で、略V字形状をなす一対の溝(溝13,14)が形成されるように前記各部の対向面をテーパ状とすることが好ましい。
さらに、前記一対の溝は各々が対称なV字形状をなすことが好ましい。これにより、一つの溝を形成する2つの対向面はいずれも傾斜面となり、かつその傾斜方向の長さが一致する。このため、両傾斜面を接合したときに一方の面に非接合部分が生じない。仮に、それが生じれば室内壁への取り付けの障害となるため、その障害の発生を防止できる。
前記中央部は、略三角柱形状に形成することが好ましい。かかる構成では、略L字状としたときに折り曲げ部の取付面同士が交差して内側コーナーが形成される。このため、出隅部分に取り付けるのに好適なコーナー部材が得られる。なお、中央部の横断面形状は二等辺三角形であることがさらに好ましい。
上記いずれの構成でも、前記中央部及び前記一対の折り曲げ部が分断された状態にあり、それら各部の連結状態を保持する保持部材(表面化粧シート21)を設けることが好ましい。
仮に、分断せずに連結された構成であると、全体を略L字状とするときに、材質によってはその連結部分が折れてしまうおそれがある。このような破壊が生じたコーナー部材は美観維持のために交換する必要がある。また、基板の外表面側に表面化粧シートが貼着されていたとしても、破壊によって生じたバリが化粧シートを破ってしまうため、同様の問題がある。その点、本構成では連結部分が折れて破壊されるといった問題は解消される。
上記構成及び好適例においては、略L字状とされたときに、前記一対の折り曲げ部の取付面(取付面(17a,18a)同士が前記出隅部分の角度と同じ角度をなすように、各対向面を形成することが好ましい。これにより、出隅部分の角度に合わせたコーナー部材を得ることができる。
上記構成及び好適例においては、一対の折り曲げ部の取付面に両面粘着テープ(両面粘着テープ22)を貼着し、その両面粘着テープによりコーナー部材を室内壁に貼り付ける構成としてもよい。これにより、製造時に予め両面粘着テープを貼着しておくことが可能となり、その場合、現場でコーナー部材を施工するときは両面粘着テープの剥離紙を剥がすだけで室内壁に貼り付け可能な状態となる。このため、接着剤を塗布するよりも施工性
を向上させることができる。
この両面粘着テープを貼着する構成においては、その両面粘着テープを前記中央部に対向する対向面にも貼着することが好ましい。これにより、全体を略L字状としたときに、対向面同士の接合状態を維持できる。
また、両面粘着テープを貼着する構成においては、その両面粘着テープを中央部とは反対側に延長して設けることが好ましい。この構成によれば、室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材は、そのコーナー部材側の端部が両面粘着テープの延長部分で取り付けられる。これにより、長尺部材のコーナー部材側の端部では、固定釘等の固定部材が不要又はその数を少なくすることができる。したがって、その分施工時の手間を省いて、施工性を向上させることができる。
前記長尺部材と、その長尺部材をもとに形成された上記いずれかに記載のコーナー部材とを備えた帯状見切り材(巾木)によれば、コーナー部材の製造コストの低減を反映した帯状見切り材が得られる。
上記いずれかのコーナー部材を出隅部分に取り付けた室内壁又は、上記帯状見切り材を取り付けた室内壁を有する住宅によれば、コーナー部材の製造コストの低減を反映した住宅が得られる。
次に、室内壁(室内壁32,33)の出隅部分に取り付けられるコーナー部材(巾木コーナー部材11)を次のような製造方法により製造した。
すなわち、前記室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材(巾木長尺部材31)の一部を切断して矩形状の基板(基板12)に形成する基板形成工程と、
前記基板の取付面に、短手方向の全域にわたって略V字形状をなす一対の溝(溝13,14)を形成して、前記基板を中央部(基部16)と長手方向両側に設けられた一対の折り曲げ部(折り曲げ部17,18)とに分ける溝形成工程とを備え、
前記溝形成工程では、前記各部の対向面(傾斜面16c,17c,18c)同士を接合すると全体が略L字状となるように、前記一対の溝を形成する製造方法。
この方法によれば、長尺部材をもとにコーナー部材を製造しているため、コーナー部材の製造工程の一部を長尺部材の製造工程と共通化できる。この一部共通化により、長尺部材とは完全に別個独立して製造する場合に比べ、コーナー部材の製造コストを低減できる。なお、中央部と一対の折り曲げ部とを分断してもよいし、連結した状態としてもよい。連結した状態とすれば、それらを一体化した状態で保持するシート等は不要となる。このように保持用シートを設けず、素材の外観をそのまま露出させても、長尺部材と全く同じ素材で製造されているため、長尺部材との統一的な外観が損なわれることはない。
また、上記製造方法とは別に、次のような製造方法とすることも考えられる。
すなわち、前記室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材(巾木長尺部材31)の一部を切断して中央部(基部16)及び一対の折り曲げ部(折り曲げ部17,18)をそれぞれ形成する第1工程と、
前記中央部の両側に折り曲げ部を配した状態を保持する保持部材(表面化粧シート21)を、前記室内壁への取付面とは反対側に貼着する第2工程とを備え、
前記第1工程では、次の第2工程で前記各部を連結したときに対向面となる面(傾斜面16c〜18c)をテーパ状に形成して、各部の対向面同士を互いに接合すると全体が略L字状となるようにする製造方法。
この製造方法によっても、先の製造方法と同様、コーナー部材の製造コストを低減できる。
以下、発明を具体化した一実施の形態を図1乃至図4に基づいて説明する。図1は巾木コーナー部材の斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は巾木コーナー部材の施工手順を示す説明図、図4は巾木コーナー部材の施工状態を示す断面図である。なお、各図では、後述する表面化粧シート21や両面粘着テープ22のように、その存在を示すのに必要な部分は、実際よりも厚みをもたせて図示している。
住宅の室内壁32,33には帯状見切り材としての巾木が設けられる。この巾木は、室内壁32,33の平面部分に設けられる長尺部材としての巾木長尺部材31(図3(c)参照)と、出隅部分に設けられるコーナー部材としての巾木コーナー部材11とで構成されている。
図1に示すように、巾木コーナー部材11は、矩形状の基板12によって構成されている。この基板12は巾木長尺部材31から形成されている。このため、基板12は、巾木コーナー部材11を室内壁32,33に取り付けたときに鉛直方向となる方向(以下、縦方向という)の長さ、その縦方向の断面形状、材質などにおいて巾木長尺部材31と同様となっている。なお、本実施の形態では、縦断面形状は縦方向に長い長方形であり、材質は木材となっている。
この基板12の室内壁32,33への取付面12aには、同一形状をなす一対の溝13,14が縦方向に沿ってその縦方向の全域にわたり設けられている。この両溝13,14はいずれも二等辺三角形をなす略V字形状に形成され、基板12の縦方向の端面で開放されている。また、両溝13,14は隣接して設けられており、両溝13,14は両者を合わせて略W字状をなすように形成されている。
この両溝13,14は、その底部が基板12の取付面12aと反対側の面12b(外表面12b)まで到達する深さを有する。このため、両溝13,14の形成によって、基板12は中央部としての基部16、及びその基部16の両側に同基部16を挟むようにして設けられた一対の折り曲げ部17,18という3つの部分に分断されている。前述したように両溝13,14は略W字形状をなすように形成されているため、前記基部16は横断面が二等辺三角形をなす三角柱形状に形成され、折り曲げ部17,18は横断面が台形をなす柱状に形成されている。また、前記一対の溝13,14によって前記基板12の取付面12aは、基部16の稜線16a、折り曲げ部17,18ごとの取付面17a,18aに分断され、基板12の外表面12bも、各部16〜18ごとの外表面16b〜18bに分断されている。
溝13,14は基部16の対向面としての傾斜面16cと折り曲げ部17,18の対向面としての傾斜面17c、18cとで形成されている。図2に示すように、この傾斜面16c〜18c同士を接合したときに、折り曲げ部17,18の取付面17a,18a同士が略直交し、巾木コーナー部材11全体が略L字状をなすように、前記各傾斜面16c〜18cの傾斜角度が設定されている。そして、この状態では、前記稜線16a及び取付面17a,18aの溝側端縁という3つの線条は略合致し、出隅部分に対応する内側コーナーが形成される。
基板12の外表面12bには保持部材としての表面化粧シート21が貼着されている。この表面化粧シート21により、各部16〜18の外表面16b〜18bが同一平面を形
成し、かつ各傾斜面16c〜18cの外表面側の端縁同士が接合されて基部16及び一対の折り曲げ部17,18が一体化した状態で保持されている。
前記一対の折り曲げ部17,18には、その傾斜面17c,18c及び取付面17a,18aに両面粘着テープ22がそれぞれ貼着されている。この両面粘着テープ22は折り曲げ部17,18からさらに延長して設けられている。
ここで、後述するように、この両面粘着テープ22は折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cと基部16の傾斜面16cとの接合や、折り曲げ部17,18の取付面17a,18aを室内壁32,33に貼り付けることに利用される。その際、両面粘着テープ22に皺があったり、貼着部分に空気が混入していたりすると、その接合や貼り付けに不具合が生じる。そこで、そのような皺等の発生を防止するため、両面粘着テープ22は引っ張りながら貼着される。そのような引っ張りにも耐えられるよう、本実施の形態で用いる両面粘着テープ22は、基材をガラス等の繊維で補強し、引っ張り強度が強化されたものが用いられている。
次に、以上のように構成された巾木コーナー部材11を出隅部分に施工する手順を図3及び図4に基づいて説明する。なお、本実施の形態では室内壁32、33によって略直角をなす出隅部分への施工を想定する。また、図4においては、図示を簡略化するため、両面粘着テープ22を点線で示した。
図3(a)に示すように、まず、一方の折り曲げ部17(第1折り曲げ部17)に貼着された両面粘着テープ22の剥離紙を剥がし、その第1折り曲げ部17の取付面17aの溝側端縁を出隅部分の角に合わせて、第1折り曲げ部17を一方の室内壁32に貼り付ける。それとともに、第1折り曲げ部17の取付面17aから延長された両面粘着テープ22も前記室内壁32に貼り付ける。
次に、もう一方の折り曲げ部18(第2折り曲げ部18)に貼着された両面粘着テープ22の剥離紙を剥がす。そして、図3(a)に矢印で示すように、一対の溝13,14の底部を軸に折り曲げてそれらの溝13,14を形成する基部16の傾斜面16cと折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cとを接合させる。各折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cには両面粘着テープ22が貼着されているため、この両面粘着テープ22により、基部16の傾斜面16cと折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cとが接着される。これにより、巾木コーナー部材11は両折り曲げ部17,18の取付面17a,18a同士が略直交し、全体として略L字状に形成される。そして、出隅部分も略直角をなしているから、略L字状に折り曲げ形成することにより第2折り曲げ部18の取付面18aがもう一方の室内壁33に当接することになる。このため、その折り曲げ作業とともに第2折り曲げ部18を前記室内壁33に貼り付ける。また、第2折り曲げ部18の取付面18aから延長された両面粘着テープ22も前記室内壁33に貼り付ける。その結果、図3(b)に示すように、略L字状に形成された巾木コーナー部材11が両面粘着テープ22によって出隅部分に取り付けられる。
その後、図3(c)及び図4に示すように、外表面に表面化粧シート34を貼着した巾木長尺部材31を室内壁32に取り付ける。このとき、長尺部材31のコーナー部材11側は、取付面17a,18aから延長された両面粘着テープ22に貼り付けられる。このため、その部分については室内壁32,33に長尺部材31を固定するための固定釘は不用となる。
上記巾木コーナー部材11は次のようにして製造される。すなわち、この製造方法は前記巾木長尺部材31から基板12を切断する基板形成工程と、前記基板12に溝13,1
4を形成する溝形成工程とを備えている。基板形成工程では、適宜の製造方法により製造された巾木長尺部材31を用意し、その巾木長尺部材31の一部を縦方向に沿って切断する。これにより、矩形状をなす前記基板12が作製される。
次に、溝形成工程では、前記基板12の取付面12aに、前記一対の溝13,14を縦方向の全域にわたって形成する。そして、この溝13,14が形成されることにより、基板12が基部16と一対の折り曲げ部17,18とに分断される。その後、基板12の外表面12bに表面化粧シート21を貼着する。さらに、折り曲げ部17,18の取付面17a,18aと傾斜面17c,18cに両面粘着テープ22を貼着する。これにより、巾木コーナー部材11が得られる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を有する。
本実施の形態では、巾木長尺部材31の一部からなる基板12の取付面12aに溝13,14を一対設けて、前記基板12を基部16と一対の折り曲げ部17,18とに分断することにより巾木コーナー部材11を構成した。そして、かかる巾木コーナー部材11は、溝17,18の底部に延びる線条を軸に折り曲げ部17,18を折り曲げて基部16の傾斜面16cと折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cとを接合し、全体を略L字状とすることで出隅部分に取り付けられる。
このように巾木コーナー部材11は巾木長尺部材31が利用されているため、巾木コーナー部材11の製造工程の一部を長尺部材31の製造工程と共通化できる。これにより、巾木コーナー部材11の製造コストを低減できる。しかも、長尺部材31と全く同じ素材であるから、施工時に長尺部材31と異質な存在ではなくそれと統一した外観を呈し、美観的にも優れている。また、巾木コーナー部材11が略L字状として出隅部分に取り付けられた状態では、角(かど)が取れた形状となっている。角は先がとがって細くなっている分、その角が家具や掃除機等と衝突すると、面に比べて凹みや傷が生じやすい。このため、角が取れた形状とすることで、衝突による凹みや傷の発生を抑制できる。
本実施の形態では、各溝13,14をそれぞれ対称なV字状、具体的には二等辺三角形をなすように構成した。これにより、基部16の傾斜面16cと折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cは、その傾斜方向の長さが一致する。このため、両傾斜面16c〜18cを接合したときに一方の面に非接合部分は生じない。仮に、それが生じれば室内壁32,33への取り付けの障害となるため、その障害の発生を防止できる。
本実施の形態では、各溝13,14をその両者が略W字状をなすように設けることで、基部16は略三角柱形状をなすように構成されている。かかる構成では、基板12の取付面12aが基部16の稜線16a、各折り曲げ部17,18の取付面17a,18aに分断される。これにより、各折り曲げ部17,18を折り曲げると、取付面17a,18a同士が略直交して略L字状となる。これにより、略直交する出隅部分に取り付けるのに好適な巾木コーナー部材11が得られる。
本実施の形態では、一対の溝13,14を形成して基板12を基部16と一対の折り曲げ部17,18とに分断した。そして、その分断された各部16〜18の外表面16b〜18bに表面化粧シート21を貼着して、各部16〜18が一体化された状態を保持した。その一体化した状態では、各部16〜18の外表面16b〜18bによって同一平面が形成されるとともに、各傾斜面16c〜18cの外表面側の端縁同士が接合された状態となっている。
仮に、基部16と一対の折り曲げ部17,18とを溝13,14の底部で連結した構成
であると、略L字状となるように折り曲げる際に、その折り曲げ方、木材という材質及び溝の深さ等の各種要因が重なって、その底部で折れてしまうおそれがある。このような破壊が生じると、表面化粧シート21が貼着されていても、破壊によって生じたバリが化粧シート21を破ってしまうため、それを交換する必要がある。その点、本実施形態の構成では予め基板12が分断されているため、折り曲げ時に溝13,14の底部で折れて破損するといった問題は解消される。このため、巾木コーナー部材11の交換による建築コストの増加を防止できる。
本実施の形態では、一対の折り曲げ部17,18の各取付面17a,18aに両面粘着テープ22を貼着し、その両面粘着テープ22により各折り曲げ部17,18を室内壁32,33に貼り付けるようにした。これにより、略L字状をなすように前記溝13,14の底部で折り曲げ形成するとともに、両面粘着テープ22の剥離紙を剥がすだけで巾木コーナー部材11は室内壁32,33に取り付け可能な状態となる。したがって、取付面17a,18aに接着剤を塗布する場合に比べて施工性を向上させることができる。
本実施の形態では、折り曲げ部17,18の傾斜面17c,18cにも両面粘着テープ22を設け、その傾斜面17c,18cと基部16の傾斜面16cとを接合した場合に、その接合部分も接着するようにした。これにより、その接合部分で隙間が生じたり、基部16だけが室内壁32,33から外れてしまうことを防止できる。
本実施の形態では、両面粘着テープ22を取付面17a,18aから延長して設けている。これにより、両面粘着テープ22の延長部分で巾木長尺部材31のコーナー部材11側の端部が室内壁32,33に取り付けられるため、その部分では固定釘等の固定手段が不要又はその数を少なくすることができる。したがって、その分施工時の手間を省いて、施工性を向上させることができる。
本実施の形態では、巾木長尺部材31の一部を切断して矩形状の基板12を形成する基板形成工程と、基板12の取付面12aに前記一対の溝13,14を形成して、基板12を基部16と一対の折り曲げ部17,18とに分断する溝形成工程とを経て製造される。このように、巾木長尺部材31を用いて巾木コーナー部材11を製造する製造方法によれば、巾木コーナー部材11の製造工程の一部を巾木長尺部材31の製造工程と共通化できる。この一部共通化により、巾木長尺部材31とは完全に別個独立して製造する場合に比べ、巾木コーナー部材11の製造コストを低減できる。
なお、実施の形態は上記した内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
上記実施の形態では、基板12に溝13,14を設けて基部16と一対の折り曲げ部17,18に分断したが、巾木長尺部材31を用いて基部16及び一対の折り曲げ部17,18を個別に形成した後に、基板12を構成するようにそれらを並設してもよい。この場合、巾木コーナー部材11の製造方法としては、次のような方法が考えられる。すなわち、巾木長尺部材31の一部を切断して基部16及び一対の折り曲げ部17,18を形成する第1工程と、各部16〜18を並設して基板12を構成する第2工程とを備えた方法とする。前記第1工程における基部16及び折り曲げ部17,18の製造にあたっては、傾斜面16c〜18c同士を互いに接合すると全体が略L字状となるように、それら傾斜面16c〜18cを形成する。また、第2工程では、基板12とされたものに表面化粧シート21を設けて、基板12とされた状態を保持する。
上記実施の形態では、略直角をなす出隅部分を想定したが、巾木コーナー部材11がそのような出隅部分に取り付けられることに限定されない。例えば、鋭角又は鈍角をなす出隅部分に取り付けてもよい。ただこの場合、折り曲げ部17,18の取付面17a,18
a同士が出隅部分の角度に合わせた角度を形成するように各傾斜面16c〜18cの傾斜角度が変更される。
上記実施の形態では、中央部としての基部16を略三角柱形状となるように構成したが、中央部の構成はこれに限定されない。例えば、前記基部16において、その稜線16aとなっている角を取ることで、図5に示すように横断面が台形をなす柱状とした基部36としてもよい。かかる構成とすれば、巾木コーナー部材11を略L字状に折り曲げ形成したときに、両面粘着テープ22が基部16の頂部と干渉することを防止できる。
上記実施の形態では、溝13,14を形成する折り曲げ部17,18の側面を傾斜面17c,18cとしたが、傾斜面でなく垂直面であってもよい。また、一対の溝13,14がそれぞれ異なる形状であってもよい。要は、略L字状に形成したときに折り曲げ部17,18の取付面17a,18a同士が出隅部分の角度に合わせた角度を形成するものであればよく、溝13,14は特定の形状に限定されるものではない。
上記実施の形態では、溝13,14によって基板12を基部16及び一対の折り曲げ部17,18の3つに分断したが、これら各部16〜18に分けるだけにとどめ、各部16〜18を溝13,14の底部で連結した構成としてもよい。この構成でも、溝13,14の深さや折り曲げ角度等の設定次第では、溝13,14の底部での破壊の発生を抑制できる。そして、この構成では各部16〜18はもともと一体化された状態にあるし、また、巾木コーナー部材11は巾木長尺部材31の一部で構成されているため、材質が外表面に露出しても統一した外観を呈することができる。そこで、表面化粧シート21を不要としてもよい。
上記実施の形態では、折り曲げ部17,18の取付面17a,18a及び傾斜面17c、18cに両面粘着テープ22を貼着したが、さらに基部16の2つの傾斜面16cも合わせてそのすべてに連続して両面粘着テープ22を貼着してもよい。この場合、両面粘着テープ22によって基部16と一対の折り曲げ部17,18とが一体化した状態を保持できるため、その両面粘着テープ22を保持部材とし、表面化粧シート21を省略してもよい。このように表面化粧シート21を省略した構成では、巾木コーナー部材11の材質が外表面に露出するため、このコーナー部材11を長尺部材31の一部で構成したことによる美観向上の効果は顕著となる。
上記実施の形態では、折り曲げ部17,18の取付面17a,18aから両面粘着テープ22を延長して設け、その延長部分については長尺部材31を固定する固定釘を不用としたが、固定釘を用いてもよい。その場合でも、延長部分による接着力が得られるため、その延長部分を省略した場合に比べて固定釘の数を少なくすることができる。また、両面粘着テープ22の延長部分は必須のものではなく、それを省略して固定釘だけで長尺部材31を取り付けるように構成してもよい。
上記実施の形態では、両面粘着テープ22を用いて溝13,14を形成する傾斜面16c,17c,18c同士を接着したり、取付面17a,18aを室内壁32,33に貼り付けたりしたが、そのような接着手段としては両面粘着テープに限定されない。例えば、接着剤を用いてもよい。
上記実施の形態では、折り曲げ部17,18の取付面17a,18a及び傾斜面17c,18cに連続して両面粘着テープ22を貼着したが、各面ごと個別に両面粘着テープ22を設けてもよい。
上記実施の形態では、巾木コーナー部材11及び巾木長尺部材31の材質を木材とした
が、材質はこれに限定されず、例えば樹脂等であってもよい。
上記実施の形態では、コーナー部材として巾木コーナー部材11を例として説明したが、それに限定されず、回り縁のコーナー部材であってもよい。このため、帯状見切り材としては、巾木ではなく回り縁であってもよい。
上記実施の形態では、巾木コーナー部材11の施工手順として、先に巾木コーナー部材11を出隅部分に取り付け、また、出隅部分への取り付けと略L字状の形成を同時に行っているが、施工手順はそれに限定されない。例えば、巾木長尺部材31を先に室内壁32,33に取り付けてもよいし、先に巾木コーナー部材11を略L字状に形成し、それを出隅部分に取り付けるようにしてもよい。
巾木コーナー部材の斜視図。 図1のA−A線断面図。 巾木コーナー部材の施工手順を示す説明図。 巾木コーナー部材の施工状態を示す断面図。 別の実施形態を示す横断面図。
符号の説明
11…コーナー部材としての巾木コーナー部材、12…基板、12a…取付面、13,14…溝、16…中央部としての基部、16c…対向面としての傾斜面、17,18…折り曲げ部、17a,18a…取付面、17c,18c…対向面としての傾斜面、21…保持部材としての表面化粧シート、22…両面粘着テープ、31…長尺部材としての巾木長尺部材、32,33…室内壁。

Claims (10)

  1. 室内壁の出隅部分に取り付けられるコーナー部材において、
    前記室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材をもとに形成された矩形状の基板を備え、同基板は中央部とその長手方向両側に設けられた一対の折り曲げ部とに分けられており、それら各部の対向面をテーパ状として互いに折り曲げ可能とし、各部の対向面同士を接合すると全体が略L字状となるようにしたことを特徴とするコーナー部材。
  2. 前記基板の非取付面を平面状とした状態で、略V字形状をなす一対の溝が形成されるように前記各部の対向面をテーパ状としたことを特徴とする請求項1に記載のコーナー部材。
  3. 前記一対の溝は各々が対称なV字形状をなすことを特徴とする請求項2に記載のコーナー部材。
  4. 前記中央部を略三角柱形状に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコーナー部材。
  5. 前記中央部及び前記一対の折り曲げ部は分断されており、それら各部の連結状態を保持する保持部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコーナー部材。
  6. 前記一対の折り曲げ部には、前記中央部に対向する対向面と前記室内壁への取付面とに両面粘着テープを貼着し、その両面粘着テープを前記中央部とは反対側に延長して設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコーナー部材。
  7. 前記長尺部材と、その長尺部材をもとに形成された請求項1乃至6のいずれかに記載のコーナー部材とを備えたことを特徴とする帯状見切り材。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載のコーナー部材、又は請求項7に記載の帯状見切り材を取り付けた室内壁を有する住宅。
  9. 室内壁の出隅部分に取り付けられるコーナー部材の製造方法において、
    前記室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材の一部を切断して矩形状の基板に形成する基板形成工程と、
    前記基板の取付面に、短手方向の全域にわたって略V字形状をなす一対の溝を形成して、前記基板を中央部と長手方向両側に設けられた一対の折り曲げ部とに分ける溝形成工程とを備え、
    前記溝形成工程では、前記各部の対向面同士を接合すると全体が略L字状となるように、前記一対の溝を形成することを特徴とするコーナー部材の製造方法。
  10. 室内壁の出隅部分に取り付けられるコーナー部材の製造方法において、
    前記室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材の一部を切断して中央部及び一対の折り曲げ部をそれぞれ形成する第1工程と、
    前記中央部の両側に折り曲げ部を配した状態を保持する保持部材を、前記室内壁への取付面とは反対側に貼着する第2工程とを備え、
    前記第1工程では、次の第2工程で前記各部を連結したときに対向面となる面をテーパ状に形成して、各部の対向面同士を互いに接合すると全体が略L字状となるようにすることを特徴とするコーナー部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012149491A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Daiken Corp 化粧材の製造方法
WO2023018942A1 (en) * 2021-08-13 2023-02-16 Certain Teed Gypsum, Inc. Pressure sensitive adhesive building surface accessory

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