JP2007154086A - インクジェットインク、インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェットインク、インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低吸収性記録媒体または非吸収性記録媒体に対するブリード耐性を備えるとともに、画像平滑性に優れ、低照射エネルギーでの定着性が良好なインクジェットインク、インクジェットインクセットと、それらを用いたインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも色剤、高分子化合物、水を含有するインクジェットインクにおいて、該高分子化合物が親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能であり、且つ該高分子化合物の分子量分布がMw/Mn≦2.3であることを特徴とするインクジェットインク。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェットインク、インクジェットインクセット及びそれらを用いたインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また使用される用途も多岐にわたり、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクジェットインクが使用されている。
特に近年では記録速度の大幅な向上が図られ、軽印刷用途にも耐え得る印字性能を備えたインクジェットプリンタの開発も行われている。
しかしながら、インクジェットプリンタにおいて、その性能を十分に引き出すためにはインクジェットインクの吸収性を付与したインクジェット専用紙が必要となる。
アート紙やコート紙等のインク吸収性の低い記録媒体、あるいはインク吸収性のないプラスチックフィルム等の記録媒体に記録する際には、色相の異なるインク同士が記録媒体上で混ざり、色混ざりを起こすブリード等の課題があり、インクジェット記録方式において、記録媒体の多様性をもたせる上で課題となっていた。
上記課題において、紫外線を照射することにより硬化するインクジェット記録用インクが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、色材として顔料を含有し、且つ重合性材料として三官能以上のポリアクリレートを含有し、ケトン、アルコールを主溶剤とする、いわゆる非水系インクが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。また、活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有する基を含有するポリウレタン化合物、塩基性化合物、着色剤、水溶性有機溶剤及び水を含有する水系の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。更には、顔料粒子の表面に1種以上の親水性基が結合している自己分散型顔料と、ビニル化合物からなる紫外線硬化型モノマーと光重合開始剤と水とを含む水系のインクジェット用インクが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。これらの方法によれば、非吸収性記録媒体に対する良好な記録が可能とされている。
しかしながら、インクジェットインクが紫外線により硬化する光硬化型高分子化合物を形成した画質の定着に十分な量含有すると、インクジェットインク中の固形分含有率が高くなりすぎ、ドットの盛り上がり等の印字物の質感に課題があった。またドットが硬化して記録媒体に定着するのに必要な紫外線の照射エネルギーが大きく、照射装置の消費電力が大きくなってしまうという課題があった。
米国特許第4,228,438号明細書 特開平5−64667号公報 特開2002−80767号公報 特開2002−275404号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、低吸収性記録媒体または非吸収性記録媒体に対するブリード耐性を備えるとともに、画像平滑性に優れ、低照射エネルギーでの定着性が良好なインクジェットインク、インクジェットインクセットと、それらを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により解決することができた。
1.少なくとも色剤、高分子化合物、水を含有するインクジェットインクにおいて、該高分子化合物が親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能であり、且つ該高分子化合物の分子量分布がMw/Mn≦2.3であることを特徴とするインクジェットインク。
2.前記高分子化合物の親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であることを特徴とする前記1に記載のインクジェットインク。
3.前記高分子化合物の親水性主鎖の平均重合度が200以上、500以下であることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェットインク。
4.前記高分子化合物の親水性主鎖に対する側鎖の変性率が0.8モル%以上、4モル%以下であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
5.水溶性光重合開始剤を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
6.2種以上のインクジェットインクから構成されるインクジェットインクセットであって、該インクジェットインクの少なくとも1種が前記1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインクであることを特徴とするインクジェットインクセット。
7.前記1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインクを記録媒体に吐出し、活性エネルギー線を照射後、乾燥させることを特徴とするインクジェット記録方法。
8.前記6に記載のインクジェットインクセットを構成するインクジェットインクを記録媒体に吐出し、活性エネルギー線を照射後、乾燥させることを特徴とするインクジェット記録方法。
9.前記活性エネルギー線の記録媒体上における照射エネルギーが0.1〜80mJ/cm2であることを特徴とする前記7または8に記載のインクジェット記録方法。
10.前記記録媒体が低吸収性記録媒体または非吸収性記録媒体であることを特徴とする前記7〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
本発明によって、低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体に対するブリード耐性を備えるとともに、画像平滑性に優れ、低照射ネルギーでの定着性が良好なインクジェットインク、インクジェットインクセットと、それらを用いたインクジェット記録方法を提供することができた。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明は少なくとも色材、高分子化合物を含有し、該高分子化合物は親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能であり、且つ該高分子化合物の分子量分布がMw/Mn≦2.3であることを特徴とするインクジェットインクである。
従来公知の光硬化型樹脂に代えて、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物(活性エネルギー線架橋性高分子化合物)を用いることで、ドット盛り上がりが少なく、画像平滑性に優れた画像を得ることができた。従来公知の光硬化型樹脂を含有したインクジェットインクは色材以外のほぼ全量が硬化成分であり、そのため硬化後のドットが盛り上がり、画像の質感が劣ることに対し、本発明に用いられる活性エネルギー線架橋性高分子化合物を含有するインクにおいては、インク中の固形分量が少量で効果を発揮でき、乾燥成分が多いため乾燥後平滑性の優れた画質が得られる。
更に本発明者らの鋭意検討の結果、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量分布をMw/Mn≦2.3に規定することで更に高い硬化感度を達成でき、低照射エネルギーで十分な定着性が得られることを見出したのである。これを達成した技術的要因は定かではないが、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量分布をよりシャープにすることで、架橋反応をする際の反応効率が上がったためであると考えられ、これにより高い硬化感度が達成でき、低照射エネルギーで定着性が良好な記録画像が得られたと考えられる。
(活性エネルギー線架橋性高分子化合物)
本発明のインクジェットインク(以下、単にインクともいう)においては、高分子化合物として、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有することを特徴とする。
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とは、例えば、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、並びにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。
側鎖としてはノニオン性、アニオン性、両性(ベタイン化合物)が好ましく、特に色材としてアニオン性顔料と組み合わせる場合には、インク保存性の観点からノニオン性またはアニオン性であることが好ましく、特に好ましくはノニオン性である。
親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や取り扱いの観点からポリ酢酸ビニルのケン化物が好ましく、ケン化度は77%以上、99%以下であることが好ましい。また平均重合度は200以上、4000以下であることが好ましく、200以上、1800以下がハンドリングの観点からより好ましく、200以上、500以下において本発明の効果が更に好ましく発揮できる。平均重合度が200以上であれば架橋による増粘効果が適度に認められ、ブリード耐性が良好である。また平均重合度が4000以下であれば、一定時間吐出休止後の吐出性、所謂間欠吐出性が良好である。なお、平均重合度は日本工業規格K6726により算出することができる。
親水性主鎖に対する側鎖の変性率は0.8モル%以上、4.0モル%以下であることが好ましく、1.0モル%以上、3.5モル%以下であることが反応性の観点からより好ましい。0.8モル%以上であれば十分な架橋性を有し、耐水性が良好であり、4.0モル%以下であれば保存安定性が良好である。
本発明において、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量分布がMw/Mn≦2.3であることを特徴とする。ポリ酢酸ビニルのケン化物の工業品の分子量分布は、通常Mw/Mn=2.1〜2.6である。Mwは重量平均分子量であり、Mnは数平均分子量である。これらはゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC法)により測定することが可能である。GPC法を用いてMw及びMnを測定した複数種の活性エネルギー線架橋性高分子化合物を目的のMw/Mnに合わせて適宜混合することで、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量分布を制御することができる。
Mw/Mnが1.05より小さいと生産性が非常に悪くなる。1.05≦Mw/Mn≦2.1であれば更に好ましい。活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量分布がMw/Mn≦2.3であれば、定着性が極めて良好である。これは活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量をより均一化することで、架橋反応をする際の反応効率が上がったためと考えられる。これにより、低照射エネルギーで十分な効果感度を達成できたと推定している。
光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチルバゾリニウム基、スチルキノリウム基等を導入したものが好ましく、例えば、特開昭60−129742号公報等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)が挙げられる。
特開昭60−129742号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中にスチルバゾリニウム基を導入した下記一般式(1)で表される化合物である。
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、A-はカウンターアニオンを表す。
特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記構造(2)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、または下記構造(3)で表される4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物である。
また、下記一般式(4)で表される変性基も好ましく用いられる。
式中、Rはアルキレン基または芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば、特開2000−181062号公報、同2004−189841号公報に示される下記一般式(5)で表される樹脂が反応性との観点から好ましい。
式中、R2はMeまたはH、nは1または2を表し、Xは−(CH2m−COO−、−CH2−COO−または−O−、Yは芳香族環または単結合、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(6)で表される変性基を従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
式中、R3はMeまたはHを表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
本発明のインクにおいては、水溶性光重合開始剤を添加することが好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される水溶性光重合開始剤について、特に制限はないが、混合性、反応効率の観点から、特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
更に、樹脂との相溶性の観点から下記一般式(7)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他には一例として、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類、エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用しても構わない。
これらの水溶性光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
これらの水溶性光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていても好ましい。
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物は、元々ある程度の重合度をもった主鎖の側鎖間で架橋結合を介して架橋をするため、一般的な連鎖反応を介して重合する紫外線線硬化型樹脂と比べて光子1つあたりの分子量増加効果が著しく大きい。これにより非常に高い硬化感度が実現できたのである。
本発明に用いられる活性エネルギー線架橋性高分子化合物においては、架橋点の数は親水性主鎖の長さと側鎖の導入量で完全に制御でき、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である。
〔インクジェット記録方法〕
本発明のインクを用いたインクジェット記録方法では、本発明のインクジェットインクを記録媒体上に吐出し、活性エネルギー線を照射してインクを硬化させる。
以下、インクジェットインクへの活性エネルギー線照射方法について説明する。
(活性エネルギー線照射方法)
本発明でいう活性光エネルギーとは、例えば、電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が上げられるが、人体への危険性や取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
本発明を達成する光源としては低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知のものがあるが、高圧、中圧、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、冷陰極管が特に好ましく用いることができる。照射エネルギーは光源装置の入力電源と照射時間で調整することができ、金属を蒸着させたフィルターなどを介して光源を出力することで、特定の波長域の活性エネルギー線を取り出すことができる。これにより、記録媒体上の特定の波長域の活性エネルギー線の照射エネルギーを調整することが可能である。
本発明において光源としては300nm以下の波長光をカットするフィルターを設けることが好ましく、照度としては10mW/cm2〜10kW/cm2が好ましい。本発明において照射エネルギーは0.1〜80mJ/cm2であることが好ましい。0.1mJ/cm2以上であればブリード耐性が良好であり、80mJ/cm2以下であれば照射装置の消費電力を抑えることができ、経済的である。
同一積算光量(mJ/cm2)を与える場合、照度に好ましい範囲があることは、その光の透過率が変化することに起因する。紫外線の透過性により発生した架橋反応種の濃度分布が異なり、紫外線照度が高い場合には、表層に高濃度の架橋反応種が発生し、塗膜表層に堅い緻密な膜が形成されてしまう。
従来公知の紫外線硬化型インクの光源として一般的に用いられる高圧水銀灯は、エネルギー変換効率が低いため入力電源が高く、装置のコストも高い。また従来の紫外線硬化型インクは着弾後硬化して記録媒体に定着するのに必要な紫外線の照射エネルギーが大きく、照射装置の消費電力が非常に高くなってしまうという課題があったが、本発明のインクジェットインクは従来の紫外線硬化型インクに比べて効果感度が非常に高いので、低照射エネルギーで良好な定着性を獲得することが可能であり、照射装置の消費電力を抑えることができ、経済的である。また低圧水銀灯や冷陰極管等の光源を好ましく用いることができ、従来より安価な光源で効果を発揮することができることを特徴としている。
(インク着弾後の光照射条件)
活性エネルギー線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性エネルギー線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
(ランプの設置)
活性エネルギー線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号公報に開示されている。これによるとヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号明細書では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明のインクジェット記録方法においては、これらのいずれの照射方法も用いることができる。
また活性エネルギー線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性エネルギー線を照射し、更に活性エネルギー線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性エネルギー線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
次いで、本発明のインクジェット記録方法で用いるインクジェットプリンターについて説明する。
〔インクジェットプリンター〕
本発明で用いることのできるインクジェットプリンターとしては、例えば、画像形成が水平に配設され、上面で所定範囲の記録媒体の裏面(画像形成面の側と反対側となる面)を吸引装置の駆動により吸引して支持するプラテンと、記録媒体に向けてインクをノズルの吐出口から吐出する記録ヘッドと、これら記録ヘッドと活性光線を備えた照射手段を搭載し、画像形成時に走査方向に移動するキャリッジと、キャリッジに搭載されるとともに当該キャリッジを駆動するための駆動回路基板と、走査方向に沿って延在してキャリッジの移動を案内する案内部材と、走査方向に沿って延在し、その長手方向に光学パターンが配設されたリニアスケールと、キャリッジに搭載されるとともにリニアスケールに配設された光学パターンを読み取ってクロック信号として出力するリニアエンコーダセンサーとを備えて構成されている装置が挙げられる。
(記録ヘッド)
使用する記録ヘッド(インクジェットプリントヘッド)は、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。また吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを挙げることができる。好ましくは電気−機械変換方式であるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。また印字方式としては、シリアルヘッド方式、ラインヘッド方式等制限無く用いることができる。
(プリンター部材)
本発明のインクジェット記録方法で使用されるインクジェットプリンターで用いる部材としては、活性光線、例えば、紫外線の乱反射によるヘッド面への照射を防ぐために、活性エネルギー線に対する透過率や反射率が低い物が好ましい。
また、照射ユニットに対してはシャッターが搭載されているものが好ましく、例えば、紫外線を用いる時、シャッター開閉時の照度の比がシャッター開/シャッター閉=10以上であることが好ましく、100以上がより好ましく、10000以上が更に好ましい。
(記録媒体)
本発明のインクジェットインク記録方法で適用できる記録媒体としては、普通紙、上質紙等の吸収性支持体、あるいはアート紙またはコート紙等の低吸収性記録媒体、またはフィルム等の非吸収性媒体、インクジェット用記録媒体が広く用いることができるが、低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体を用いることで本発明の効果がいかんなく発揮することができる。
紙には塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては1m2あたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1m2あたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1m2あたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることができる。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることができる。更に詳しくは、『最新紙加工便覧』紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、『印刷工学便覧』日本印刷学会編、などに詳細に記載されている。
普通紙とは非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上、紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユト+9リロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上、大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上、日本紙業製)、たいおう、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上、名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上、本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上、丸住製紙製)、SHF(以上、東洋パルプ製)、TRP(以上、東海パルプ製)等が挙げられる。
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがある。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
各種インクジェット用記録媒体としては、基材に吸収性支持体や非吸収性支持体を用いて、表面にインク受容層が形成されたものである。インク受容層としては、コート層、膨潤層、微細空隙層からなるものがある。膨潤層は水溶性ポリマーからなるインク受容層が膨潤することでインクを吸収する。微細空隙層は2次粒径が20〜200nm程度の無機あるいは有機微粒子とバインダーからなり、100nm程度の微細な空隙がインクを吸収する。
近年は、基材に紙基材の両面をオレフィン樹脂で被覆したRCペーパーを用いて上記微細空隙層を設けたインクジェット記録媒体が、写真画像の面で好んで用いられている。
次いで、本発明のインクジェットインクの各構成要素について説明する。
(樹脂微粒子)
本発明のインクにおいては樹脂微粒子も好ましく含有することができる。
本発明に係る樹脂微粒子は、ガラス転移点(Tg)が−30℃以上、150℃以下の高分子化合物であることが好ましく、更に−10℃以上、120℃以下であることが好ましい。ガラス転移点(Tg)が−30℃以上であれば、良好な耐水性を得ることができ、150℃以下であれば良好な耐擦過性を得ることができる。ガラス転移点(Tg)は、温度を変化させる過程において熱膨張係数及び比熱などが不連続的に変化することを利用して公知の方法で測定することができる。
本発明に用いられる樹脂微粒子としては、ポリウレタン、スチレン−アクリル、スチレン−ブタジエン、スチレン−マレイン酸、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、アクリル変性シリコーン樹脂、アクリル変性フッ素樹脂などからなる樹脂微粒子、またはこれらの共重合体及びこれらの塩からなる樹脂微粒子が挙げられ、好ましくはポリウレタン、ポリスチレン−アクリル、ポリスチレン−ブタジエン、スチレン−マレイン酸の中の少なくとも一つから選ばれる共重合体である。
本発明に用いられる樹脂微粒子は、乳化剤を用いて強制的に乳化した強制乳化型、樹脂に親水性基または親水性セグメントを付与し分散させた自己乳化型のいずれであってもよい。乳化剤としては界面活性剤が多く用いられるが、スルホン酸基、カルボン酸基等の親水性基を有するポリマー(例えば、親水性基がグラフト結合しているポリマー、または親水性部分を持つ単量体と疎水性部分を持つ単量体とから得られるポリマー)を用いることも好ましい。
近年、ラテックスのポリマー粒子として、粒子全体が均一であるポリマー粒子を分散したラテックス以外に、粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・シェルタイプのポリマー粒子を分散したラテックスも存在するが、このタイプのラテックスも好ましく用いることができる。
本発明に用いられる樹脂微粒子は、保存性の観点からアニオン性であることが好ましい。
本発明のインクジェットインクにおいて、樹脂微粒子の平均粒径は10nm以上、200nm以下が好ましく、更に好ましくは10nm以上、150nm以下である。樹脂微粒子の平均粒径が10nm以上であれば保存安定性に優れ、また200nm以下であれば、良好な光沢性を得ることができる。樹脂微粒子の平均粒径は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。
また、本発明のインクジェットインクにおいて、本発明に用いられる樹脂微粒子の含有量としては、色材に対し10質量%以上、200質量%以下であることが好ましい。含有量が色材に対して10質量%以上であれば、十分な耐擦過性、耐水性を得ることができ、また200質量%以下であれば、ノズルが目詰まりすることなく連続出射が良好になる。
(色剤)
本発明のインクジェットインクに用いられる色剤としては、インクジェットで公知の各種染料または顔料を用いることができるが、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の側鎖のイオン性との組み合わせから、アニオン性である。
〈染料〉
本発明で用いることのできる染料としては特に制限はなく、酸性染料、直接染料、反応性染料等の水溶性染料、分散染料等が挙げられる。
〈水溶性染料〉
本発明で用いることのできるアニオン性の水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができ、その具体的化合物を以下に示す。但し、これら例示した化合物に限定されるものではない。
〈C.I.アシッドイエロー〉
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、220、230、232、235、241、242、246、
〈C.I.アシッドオレンジ〉
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168、
〈C.I.アシッドレッド〉
88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415、
〈C.I.アシッドバイオレット〉
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126、
〈C.I.アシッドブルー〉
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350、
〈C.I.アシッドグリーン〉
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109、
〈C.I.アシッドブラウン〉
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413、
〈C.I.アシッドブラック〉
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222、
〈C.I.ダイレクトイエロー〉
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、79、86、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153、
〈C.I.ダイレクトオレンジ〉
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118、
〈C.I.ダイレクトレッド〉
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、254、
〈C.I.ダイレクトバイオレット〉
9、35、51、66、94、95、
〈C.I.ダイレクトブルー〉
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274、290、291、
〈C.I.ダイレクトグリーン〉
26、28、59、80、85、
〈C.I.ダイレクトブラウン〉
44、106、115、195、209、210、222、223、
〈C.I.ダイレクトブラック〉
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、132、146、154、159、169、
〈C.I.リアクティブイエロー〉
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176、
〈C.I.リアクティブオレンジ〉
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107、
〈C.I.リアクティブレッド〉
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、235、
〈C.I.リアクティブバイオレット〉
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、
〈C.I.リアクティブブルー〉
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236、
〈C.I.リアクティブグリーン〉
8、12、15、19、21、
〈C.I.リアクティブブラウン〉
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46、
〈C.I.リアクティブブラック〉
5、8、13、14、31、34、39、
〈C.I.フードブラック〉
1、2、
等を挙げることができる。
〈顔料〉
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料である。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
(分散剤)
上記顔料をインク中に安定に分散するための水溶性高分子分散剤としては、下記の水溶性樹脂を用いることができ、吐出安定性の観点から好ましい。
水溶性樹脂として好ましく用いられるのは、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等のような水溶性樹脂である。
水溶性樹脂のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは0.3〜5質量%である。
これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
〈アニオン性顔料〉
本発明に用いられるアニオン性顔料の形態としては、上記顔料をアニオン性高分子分散剤により分散された顔料、またはアニオン変性自己分散顔料であることが分散安定性の点から好ましい。
アニオン性高分子分散剤とは分子内に酸性基を有しており、これを塩基性化合物により中和して得られるアニオン性基を有した分散剤を指す。この時に用いる塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン等のアミン類が挙げられるが、本発明においてはアミン類が特に好ましい。
本発明に好まし用いられるアニオン性高分子分散剤としては、分子量が1000以上であれば特に制限はなく、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸や、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩などの共重合体あるいは樹脂が、例えば、カルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸の官能性を持つホモポリマー、コポリマー、ターポリマーを含むものである。
酸の官能性を与えるモノマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、シトラコン酸、ビニル酢酸、アクリルオキシプロピオン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、アリルホスホン酸等である。
本発明に好ましく用いられるアニオン変性自己分散顔料とは、表面にアニオン性基を有し、分散剤なしで分散が可能な顔料を指す。アニオン性の自己分散顔料は顔料に酸性基が修飾されており、これを塩基性化合物により中和し、アニオン性基として分散剤が無くとも水への分散を可能とした顔料を指す。
表面に酸性基を有する顔料粒子とは、顔料粒子表面に直接酸性基で修飾させた顔料、あるいは有機顔料母核を有する有機物で直接に、またはジョイントを介して酸性基が結合しているものをいう。
酸性基(極性基ともいう)としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、硼酸基、水酸基が挙げられるが、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更に好ましくはカルボン酸基である。
酸性基の修飾剤としては、硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸、スルホン化ピリジン塩、スルファミン酸等の硫黄原子を含有する処理剤、顔料粒子表面を酸化させてカルボン酸基を導入する次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウム等のカルボキシル化剤が挙げられる。中でも、三酸化硫黄、スルホン化ピリジン塩またはスルファミン酸等のスルホン化剤、もしくはカルボキシル化剤が好ましい。酸性基を中和する塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン等のアミン類が挙げられるが、本発明においてはアミン類が特に好ましい。
表面に極性基を有する顔料粒子を得る方法としては、例えば、国際公開第97/48769号パンフレット、特開平10−110129号公報、同11−246807号公報、同11−57458号公報、同11−189739号公報、同11−323232号公報、特開2000−265094公報等に記載の顔料粒子表面を適当な酸化剤で酸化させることにより、顔料表面の少なくとも一部にスルホン酸基もしくはその塩といった極性基を導入する方法が挙げられる。具体的にはカーボンブラックを濃硝酸で酸化したり、カラー顔料の場合は、スルフォランやN−メチル−2−ピロリドン中で、スルファミン酸、スルフォン化ピリジン塩、アミド硫酸等で酸化することにより調製することができる。これらの反応で酸化が進みすぎ、水溶性となってしまったものは除去、精製することにより、顔料分散体を得ることができる。また、酸化によりスルフォン酸基を表面に導入した場合は、酸性基を必要に応じて塩基性化合物を用いて中和してもよい。
そのほかの方法としては、特開平11−49974号公報、特開2000−273383号公報、同2000−303014号公報等に記載の顔料誘導体をミリング等の処理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特開2002−179977号公報、同2002−201401号公報に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、いずれの方法でも容易に表面に極性基を有する顔料粒子を得ることができる。
本発明においては、極性基はフリーでも塩の状態でもよいし、あるいはカウンター塩を有していてもよい。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げられ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩である。
本発明のインクジェットインクに使用する顔料分散体の平均粒径は500nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、150nm以下がより好ましい。顔料分散体の平均粒径が500nmを越えると分散が不安定となり、また顔料分散体の平均粒径が10nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
顔料の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
本発明のインクジェットインクに用いる水に分散あるいは溶解可能な色剤の含有量は、インク全質量に対して1〜10質量%であるのが好ましい
(水溶性溶媒)
本発明に係る溶媒としては水溶性溶媒が好ましく用いられ、前記水溶性溶媒としては、水及び水溶性有機溶剤等の混合溶媒が更に好ましく用いられる。好ましく用いられる水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。活性エネルギー線架橋性高分子化合物の定着性の観点から、複素環類の水溶性溶媒を用いることが特に好ましい。
(界面活性剤)
本発明のインクに好ましく使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は顔料の分散剤としても用いることができ、特にアニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
(インクジェットインクセット)
本発明のインクジェットインクセットは、2種以上のインクジェットインクから構成され、該インクジェットインクの少なくとも1種が、本発明のインクジェットインクであることを特徴とする。
本発明のインクジェットインクセット(単にインクセットともいう)は、請求項1〜5に記載したインクジェットインクを含むものであり、好ましくは2種以上のインクが本発明のインクジェットインクであり、特に好ましくは全てのインクが本発明のインクジェットインクであることにより本発明の効果を顕著に奏する。
本発明のインクジェットインクセットを構成する白以外の色相の異なるインクとしては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のインクジェットインクから構成されているインクセットを用いることが好ましい。
更に前記4色のインクに加えて、淡色シアンインク、淡色マゼンタインク、濃色イエローインク、淡色黒インク(グレーインク)を用いてもよい。また、ブルー、レッド、グリーン、オレンジ、バイオレット等の所謂特色インクを使用することも可能である。
本発明のインクジェットインクセットにおいては、色のある画像部分の画質を高めるために、少なくとも二つの濃度の異なる同色のインクから構成されるインクジェットインクセットを用いてもよい。
これは、低濃度のインクジェットインクを用いることで、粒状感を減少させ、所謂「ざらつき」のない高品位の画像を形成することができる。特には人間の視感度の高いマゼンタインクあるいはシアンインクにおいて、濃度の異なる少なくとも二つのインクを用いることが好ましい。
この濃度が異なるインクジェットインクセットの濃度比は任意な値としてよいが、滑らかな階調再現を行うためには、高濃度インクと低濃度インクとの比(低濃度インクの色材濃度/高濃度インクの色材濃度)は0.1〜1.0の間にあることが好ましく、0.2〜0.5の間にあることが更に好ましく、0.25〜0.4の間にあることが特に好ましい。
(各種添加剤)
本発明においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば、蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
本発明のインクでは、上記説明した以外に必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号公報、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報及び特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《活性エネルギー線架橋性高分子化合物の合成》
(活性エネルギー線架橋性高分子化合物1の合成)
ポリアクリル酸(重量平均分子量80万)の10gを、75gのメタノールに加熱溶解させた後、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルの1.6gと触媒としてピリジンの1gを加え、60℃に保ちながら24時間攪拌した。更に温度を95℃に上げ、水を滴下しながらメタノールを溜去した後、イオン交換樹脂(三菱化学製:PK−216H)処理を行い、ピリジンを除去して不揮発性分濃度15%の水溶液を得た。この水溶液を、溶離液0.1%LiCl水溶液を用いてゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC法)でピークトップ前後を10分割して採取し、ゲルろ過でLiCl塩を除いて、濃縮して各分割物を得た。そのうち中央の5分割を適宜混合して、イオン交換水で希釈して、5%水溶液10gを得た。これに光重合開始剤として、前記一般式(7)のn=1のイルガキュア2959(チバスペシャリティケミカルズ製)を0.05g混合して、更にイオン交換水で希釈し、Mw/Mn=2.1の活性エネルギー線架橋性高分子化合物1の水溶液(固形分10%)を得た。GPC用カラムとしてOHpakSB−804HQ(ジーエルサイエンス製)を用いた。
(活性エネルギー線架橋性高分子化合物2の合成)
グリシジルメタクリレート5.8g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド4.2g、ピリジン0.3g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩0.1gを反応容器に入れ、80度の湯浴中で8時間攪拌した。次いで、重合度2200、ケン化度88%のポリ酢酸ビニルのケン化物の4.5gをイオン交換水30gに分散した後、この溶液にリン酸を0.5gと上記反応で得られたp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドを、ポリビニルアルコールに対して変性率が3.0モル%になるように加え、90℃で6時間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、塩基性イオン交換樹脂3gを加え2時間攪拌した。その後、イオン交換樹脂をろ過した。得られた水溶液を、溶離液0.1%LiCl水溶液を用いてゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC法)でピークトップ前後を10分割して採取し、ゲルろ過でLiCl塩を除いて、濃縮して各分割物を得た。そのうち中央の5分割を適宜混合して、イオン交換水で希釈して、5%水溶液10gを得た。これに光重合開始剤として、イルガキュア2959(前出)を0.05g混合して、更にイオン交換水で希釈し、Mw/Mn=2.6の活性エネルギー線架橋性高分子化合物2の水溶液(固形分10%)を得た。GPC用カラムとしてOHpakSB−804HQ(ジーエルサイエンス製)を用いた。
(活性エネルギー線架橋性高分子化合物3〜13の合成)
上記活性エネルギー線架橋性高分子化合物1の合成において、表に記載の平均重合度のポリ酢酸ビニルのケン化物(ケン化度88%)を、p−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドの添加量を変更し、導入変性率を同様に調整して活性エネルギー線架橋性高分子化合物3〜13を合成し、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の分子量分布Mw/Mnが表に記載の値となる様に同様に調整し、10%の活性エネルギー線架橋性高分子化合物3〜13の水溶液を得た。
(水性紫外線硬化型樹脂微粒子)
水性紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂エマルジョン(固形分40%、大成化工製、商品名:WBR−839)を水性紫外線硬化型樹脂微粒子とし、水で希釈して10%の水性紫外線硬化型樹脂微粒子の水溶液を得た。
《インクセットの調製》
下記の様にして、インクセット1〜14を調製した。
〔インクセット1〜14の調製〕
(顔料分散液の調製)
〈マゼンタ顔料分散液の調製〉
以下の各添加剤を混合し、0.6mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、マゼンタ顔料の含有量が15%のマゼンタ顔料分散液を調製した。このマゼンタ顔料分散液に含まれるマゼンタ顔料粒子の平均粒径は80nmであった。なお、粒径測定はマルバーン製ゼータサイザ1000HSにより行った。
C.I.ピグメントレッド122 15部
ジョンクリル61(スチレンアクリル系樹脂分散剤、ジョンソン製、固形分量30%) 10部
グリセリン 15部
イオン交換水 67部
〈ブラック顔料分散液の調製〉
Cabot製のカーボンブラック自己分散物、cabojet300をイオン交換水で希釈して、カーボンブラック含有量が15%のブラック顔料分散液を調製した。得られた。このブラック顔料分散液に含まれるカーボンブラック粒子の平均粒径は130nmであった。なお、粒径測定はマルバーン製ゼータサイザ1000HSにより行った。
(インクセット1の調製)
〈マゼンタ顔料インク1の調製〉
マゼンタ顔料分散液(固形分量15%) 20部
活性エネルギー線架橋性高分子化合物1水溶液(固形分量10%) 28部
2−ピロリジノン 13部
エチレングリコール 10部
イオン交換水を加えて、100部に仕上げた。
〈ブラック顔料インク1の調製〉
上記マゼンタ顔料インク1の調製において、マゼンタ顔料分散液に代えてブラック顔料分散液を用いた以外は同様にして、ブラック顔料インク1を得た。
(インクセット2〜13の調製)
上記インクセット1の調製において、活性エネルギー線架橋性高分子化合物の種類を、表に記載のように変更した以外は同様にして、(マゼンタ顔料インク2及びブラック顔料インク2)〜(マゼンタ顔料インク13及びブラック顔料インク13)からインクセット2〜13を調製した。
(インクセット14の調製)
上記インクセット1の調製において、10%の活性エネルギー線架橋性高分子化合物1の水溶液に変えて、上記の10%の水性紫外線硬化型樹脂微粒子の水溶液に変更した以外は同様にして、マゼンタ顔料インク14及びブラック顔料インク14を調製し、インクセット14を調製した。
《インクジェット画像の形成及び評価》
(間欠吐出性の評価)
20℃、55%RHの環境下で、ノズル孔径20μm、駆動周波数10kHz、ノズル数128のピエゾ型ヘッドを備えたインクジェットプリンタにそれぞれのインクセットを装着し、1滴あたり12plを吐出する条件で、15秒間連続吐出→一定時間休止→連続吐出の間欠動作を行った。この際、吐出休止後の最初で吐出方向の乱れが発生するか否かは休止時間の長さで決まるので、吐出休止時間の長さを段階的に変えることにより、間欠吐出の安定性を測定し、以下の基準で評価した。
◎:30秒から40秒間休止しても安定に吐出した
○:20秒から29秒間休止しても安定に吐出した
△:10秒から19秒間休止しても安定に吐出した
×:5秒から9秒間休止しても安定に吐出した
××:4秒以下しか安定吐出しなかった。
(カラーブリード耐性の評価)
ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpi(dpiとは、2.54cmあたりのドット数を表す)であるピエゾ型ヘッドを備え、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタにそれぞれのインクセットを装着し、アート紙(SA金藤 王子製紙製)にマゼンタのベタ画像上に印字ポイントを変化させた黒文字を配した画像パターンを出力した。なお、インクを連続吐出し、着弾した後0.05秒後に200mW/cm2メタルハライドランプ(日本電池製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を0.5秒間照射し、評価画像サンプルを作成した。
以上により得られた画像について、色混ざりの有無を目視観察し、下記の基準に従ってカラーブリード耐性の評価を行った。
◎:色混ざりの発生が全くなし
○:色混ざりが少しあるが、6ポイント文字が確認できる
△:色混ざりがややあるが、8ポイント文字が確認でき、実用上許容できる範囲にある
×:色混ざりがひどく、11ポイント文字のみ確認できた
××:色混ざりがかなりひどく、11ポイント文字でも確認が不可能。
(画像平滑性の評価)
ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを備え、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタにそれぞれのインクセットを装着し、アート紙(王子製紙製 NKアート金藤N)に10cm×10cmのマゼンタのベタをプリントした。なお、インクを連続吐出し、着弾した後0.05秒後に200mW/cm2メタルハライドランプ(日本電池製 MAL 400NL、電源電力3kW・hr)を0.5秒間照射し、評価画像サンプルを作成した。
評価画像サンプルの光沢感を画像平滑性の評価として目視観察し、下記の基準に従って評価を行った。
◎:記録面と下地の光沢度差がほとんど無く自然である
○:記録面と下地の光沢度がわずかに異なる
△:記録面と下地の光沢度が異なることが目視で観察できるが、実用上許容できる範囲にある
×:記録面と下地の光沢度がはっきり異なることが目視で観察でき、且つ記録面の光沢度が下地より低い
××:記録面と下地の光沢度がはっきり異なることが目視で観察でき、且つ記録面の光沢度が下地より著しく低い。
(耐水性の評価)
上記耐擦過性の評価と同様にして、評価画像サンプルを作成した。評価画像サンプルを、キムワイプS−200(クレシア製)に水を含ませて5回こすり画像濃度低下の程度を目視観察し、下記の基準に従って耐水性の評価を行った。
◎:色落ちの発生が全く認められない
○:若干の色落ちが見られるが、画像としては気にならない
△:色落ちがやや確認でき、画質の低下も僅かに認められるが、実用上許容できる範囲にある
×:色落ちが大きく、画質への影響が大で、実用上許容範囲外の品質である
××:色落ちがかなり大きく、画像が激しく汚れ、実用に耐えない。
(保存安定性の評価)
インクセットをそれぞれ40度の環境で保存し、以下の基準によりインク保存性を評価した。
◎:10日間後に黒またはマゼンタのインクの両方は沈殿を起こしていない
○:10日間後に黒またはマゼンタのいずれかが沈殿を起こしている
△:5日間後に黒またはマゼンタのいずれかが沈殿を起こしている
×:5日間後に黒またはマゼンタの両方が沈殿を起こしている
××:3日後に黒またはマゼンタの両方が沈殿を起こしている。
(照射方法1)
ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを備え、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタにそれぞれのインクセットを装着し、アート紙(王子製紙製 SA金藤)に、マゼンタのベタ画像を出力した。インクを連続吐出し、着弾した後0.01秒後に、低圧水銀ランプ(ウシオ電機製、電源電力6W)を1秒間照射した。照度を50〜150mW/cm2において、10mW/cm2間隔で変化させて、得られた画像サンプルを消しゴム(MONOトンボ鉛筆製)で10回擦った後のプリント部分の汚れの発生の有無を目視観察し、印字画像の変化が表れないのに必要な最低照度を評価した。なお、照度は入力する電源に応じて変化させることができる。
◎:照度80mW/cm2未満
○:照度80mW/cm2以上、100mW/cm2未満
△:照度100mW/cm2以上、120mW/cm2未満
×:照度120mW/cm2以上、150mW/cm2未満
××:照度150mW/cm2以上。
(照射方法2)
ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを備え、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタにそれぞれのインクセットを装着し、アート紙(王子製紙製 SA金藤)に、マゼンタのベタ画像を出力した。インクを連続吐出し、着弾した後0.01秒後に、高圧水銀ランプ(ウシオ電機製、電源電力100W)を1秒間照射した。照度を50〜150mW/cm2において、10mW/cm2間隔で変化させて、得られた画像サンプルを消しゴム(MONOトンボ鉛筆製)で10回擦った後のプリント部分の汚れの発生の有無を目視観察し、印字画像の変化が表れないのに必要な最低照度を評価した。なお、照度は入力する電源に応じて変化させることができる。
◎:照度80mW/cm2未満
○:照度80mW/cm2以上、100mW/cm2未満
△:照度100mW/cm2以上、120mW/cm2未満
×:照度120mW/cm2以上、150mW/cm2未満
××:照度150mW/cm2以上。
表2より、本発明のインクジェットインクセットは比較に対して、ブリード耐性、画像平滑性が共に優れ、また低照射エネルギーでの定着性の評価に相当する照射方法1、2に関しては比較との差が著しく、出射性(間欠吐出性)、耐水性、保存安定性についても優れた性能を示していることがわかる。

Claims (10)

  1. 少なくとも色剤、高分子化合物、水を含有するインクジェットインクにおいて、該高分子化合物が親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能であり、且つ該高分子化合物の分子量分布がMw/Mn≦2.3であることを特徴とするインクジェットインク。
  2. 前記高分子化合物の親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記高分子化合物の親水性主鎖の平均重合度が200以上、500以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットインク。
  4. 前記高分子化合物の親水性主鎖に対する側鎖の変性率が0.8モル%以上、4モル%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  5. 水溶性光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  6. 2種以上のインクジェットインクから構成されるインクジェットインクセットであって、該インクジェットインクの少なくとも1種が請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインクであることを特徴とするインクジェットインクセット。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインクを記録媒体に吐出し、活性エネルギー線を照射後、乾燥させることを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 請求項6に記載のインクジェットインクセットを構成するインクジェットインクを記録媒体に吐出し、活性エネルギー線を照射後、乾燥させることを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. 前記活性エネルギー線の記録媒体上における照射エネルギーが0.1〜80mJ/cm2であることを特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記記録媒体が低吸収性記録媒体または非吸収性記録媒体であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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