JP2007153980A - 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物および成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】強酸等の強い薬品性を示す薬品に対し極めて高い耐性を有すると共に、長期間に渡っての良好な押出加工性をも有し、その他の各種特性にも優れた塩素化塩化ビニル系樹脂組成物と、その成形体を提供する。
【解決手段】重合度650〜850で、塩素化度60〜70%の塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、鉛系安定剤6〜8質量部、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体4〜6質量部を配合する。
さらに、塩素化塩化ビニル系樹脂として、重合度670〜730で、揮発分が0.3質量%以下のものを用い、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体として、熱分解型ガスクロマトグラフィ測定によるピーク面積比で、メチルメタアクリレート成分が25〜45%、ブタジエン成分が8〜9%、スチレン成分が49〜67%のものを用いてもよい。

Description

本発明は、高い物性を有して、優れた耐熱性と耐薬品性を備えることに加え、長期間に渡っての良好な押出加工性を示して、高い生産性を実現できる塩素化塩化ビニル系樹脂組成物と、外観に優れたその成形体とに関する。
塩素化塩化ビニル系樹脂組成物として、特開2003−292712公報等において、塩素化ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニルとの混合体に、安定剤や安定化助剤と共に、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体やアクリレート系共重合体を衝撃改良剤として加えたものが提案されており、この塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、物性、耐熱性等に優れ、長期に渡って良好な押出加工性を示し、高い生産性を有するものである。
しかし、この先提案の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物から得られる成形体は、例えば高濃度のフッ酸や塩酸、あるいはこれらの混酸と言った強酸等に接触すると、表面が経時的に白化すると言う問題がある。
特開2003−292712公報
本発明は、上記のような問題を解決し、強酸等の強い薬品性を示す薬品に対して高い耐性を有するとともに、優れた耐熱性を有し、しかも長期間に渡っての良好な押出加工性を示して、高い生産性を実現できる塩素化塩化ビニル系樹脂組成物と、外観に優れたその成形体を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、重合度650〜850で、塩素化度60〜70%の塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、鉛系安定剤6〜8質量部、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体4〜6質量部が配合されてなることを特徴とする。
このとき、上記の塩素化塩化ビニル系樹脂は、重合度670〜730で、揮発分が0.3質量%以下であり、上記のメチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体は、熱分解型ガスクロマトグラフィ測定によるピーク面積比で、メチルメタアクリレート成分が25〜45%、ブタジエン成分が8〜9%、スチレン成分が49〜67%であることが好ましい。
また、本発明の成形体は、本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物からなり、この組成物を押出成形してなることを特徴とする。
本発明における塩素化塩化ビニル系樹脂は、ホモポリマーのポリ塩化ビニルの他に、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体等のコポリマーを、後塩素化したいわゆる後塩素化塩化ビニル系樹脂であって、重合度が650〜850で、塩素化度が60〜70%のものである。
重合度が小さすぎると、機械的強度が低くなり、大きすぎると、溶融粘度が高くなって成形加工が困難になるため、本発明では上記重合度のもの、好ましくは670〜730のものを使用する。
また、塩素化度は、小さすぎると塩素化の技術的意義が発現せず、大きすぎても塩素化による効果が飽和するため、本発明では60〜70%、好ましくは64.0〜65.0%のものを使用する。
本発明で用いられる塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩素化度が上記のような範囲内にある塩素化塩化ビニル系樹脂になるのであれば、その塩素化方法については、特に限定されず、例えば、水懸濁塩素化法、溶液塩素化法、光塩素化法、熱塩素化法などのような、従来公知の方法を用いればよい。あるいは、所望の塩素含有量(塩素化度)を有する市販の塩素化塩化ビニル系樹脂を用いてもよい。
さらに、塩素化塩化ビニル系樹脂の揮発分については、発煙性や燃焼性等の観点から、少なければ少ないほど望ましく、本発明では0.3質量%以下が適しており、理想的には0(すなわち、揮発分を含まないこと)である。
なお、この揮発分としては、塩化水素、各種炭化水素などが挙げられる。
本発明における塩素化塩化ビニル系樹脂としては、上記したもののいずれかを単独で、あるいは適宜の組み合わせによる2種以上を混合して使用することができる。
本発明では、上記の塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、鉛系安定剤を6〜8質量部配合する。
この鉛系安定剤としては、通常の塩素化塩化ビニル系樹脂に配合される通常の鉛系安定剤が使用でき、その配合量は、少なすぎれば、成形時における熱安定性が低化し、成形途上で塩素化塩化ビニル系樹脂の分解が生じることがあり、多すぎると、環境負荷の増大等の懸念があるため、本発明では、6〜8質量部とする。
なお、この鉛系安定剤の他に、塩化ビニル系樹脂の安定剤として一般的な錫系安定剤や金属石鹸系複合安定剤を併用使用することもできる。
その際の配合割合は使用する併用安定剤により異なるので、実験により都度決定する。
また、本発明では、上記の塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体を4〜6質量部配合する。
メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体(以下「MBS」とも言う)の配合量が、少なすぎれば衝撃改良効果が不十分となり、所望の衝撃強度を得ることができず、多すぎれば衝撃強度は向上するものの、塩素化塩化ビニル系樹脂のゲル化が促進されすぎて、押出加工性が低化するため、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対し4〜6質量部とする。
この範囲であれば、所望の衝撃強度を得ることができると共に、塩素化塩化ビニル系樹脂のゲル化抑制効果をも得ることができ、押出加工温度の条件幅が広くなり、より高い生産性を実現できる。
このメチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体は、本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、衝撃改良剤として作用するものである。
前記した先の出願では、衝撃改良剤として、「塩素化ポリエチレン」と「その他の衝撃改良剤」とを併用している。「塩素化ポリエチレン」は、架橋構造を有していないためポリ塩化ビニルや塩素化ポリ塩化ビニルに分子分散し、塩素化部分はポリ塩化ビニル樹脂や塩素化ポリ塩化ビニルに相溶性を与え、ポリエチレン部分はTgが低いため衝撃吸収能を示し、またポリエチレンワックスのような滑性も付与することができるが、「その他の衝撃改良剤」よりもTgが高いので衝撃吸収能力は比較的低い。故に、「塩素化ポリエチレン」は、樹脂中に分子分散して滑性を与える衝撃改良補助剤としての機能を有するものであり、「他の衝撃改良剤(例えば、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン系重合体(MBS)やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系重合体(ABS)等)」との併用が余儀なくされる。
これに対し、本発明では、衝撃改良剤としてMBSのみを用いるものである。
すなわち、本発明者らは、衝撃改良剤としてMBSを使用する場合、先願の塩素化ポリエチレンを使用する場合とは異なり、MBSのみの使用で、言い換えれば衝撃改良補助剤の併用を必要とすることなく、良好な衝撃改良効果を得ることができることを見出し、本発明を開発するに至ったものである。
そして、本発明においては、このような塩素化塩化ビニル系樹脂組成物とすることで、この組成物から得られる成形体を、優れた耐薬品性を有するものとすることができ、強い薬品性を示す薬品(例えば、強酸、強溶解性の溶剤など成形体の表面に化学変化を起こし変色や変質をもたらす薬品)と接触しても、表面が経時的に変化することを良好に抑制することができる。
さらに、本発明では、塩素化塩化ビニル系樹脂として、重合度が670〜730で、揮発分が0.3質量%以下のものを用い、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体(MBS)として、熱分解型ガスクロマトグラフィ測定によるピーク面積比で、メチルメタアクリレート成分が25〜45%、ブタジエン成分が8〜9%、スチレン成分が49〜67%のものを用いることが好ましく、さらに好ましくは上記範囲内においてスチレン成分がメチルメタアクリレート成分の2倍以上含まれるものを4〜6質量部用いることである。
このMBS中の各成分のピーク面積比は、例えば 島津製作所社製 商品名“GC−9A”などの熱分解型ガスクロマトグラフィを用いて測定され、1℃/分の昇温条件にて、60℃から180℃まで加熱し、180℃×32分間保持で得ることができる。
本発明では、以上のような成分比を有するMBSを衝撃改良剤として、以上のような性状の塩素化塩化ビニル系樹脂に対し適切な配合量(4〜6質量部)で用いることで、より一層優れた耐薬品性が得られるのみならず、押出加工温度のさらなる広領域化が達成されると共に、塩素化塩化ビニル系樹脂のゲル化の調整がより一層容易になり、より高い生産性の実現が可能となる。
加えて、本発明では、必要に応じて、本発明の特性(耐薬品性や成形加工性など)を損なわない範囲において、可塑剤、滑剤、顔料・染料等の着色剤、充填剤、帯電防止剤、難燃剤、加工助剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤を適宜添加することができる。
これらの可塑剤、滑剤、顔料・染料等の着色剤、充填剤、帯電防止剤、難燃剤、加工助剤、紫外線吸収剤などとしては、通常の塩素化塩化ビニル系樹脂成形体に配合する通常のものが使用できる。
なお、塩素化塩化ビニル系樹脂は、火災等により耐熱温度以上の高温に晒されると、分子内の塩素に起因して、多量に発煙すると共に、塩素ガスや塩化水素ガス等の有毒ガスを発生する。このため、添加剤の種類および配合量は、発煙量や有毒ガスの発生を抑制することを考慮して検討する必要がある。
本発明における塩素化塩化ビニル系樹脂成形体は、所定量の塩素化塩化ビニル系樹脂と、鉛系安定剤、MBS、その他適宜の添加剤とを、スーパーミキサーやヘンシェルミキサー、ブレンダー等を用い混合した塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を、押出成形することにより得ることができる。
押出成形法としては、例えば、単軸押出機、二軸同方向押出機、二軸異方向押出機、多軸押出機などの押出混練装置による方法が挙げられる。
本発明の成形体は、所定の評価基準による、所定の物性、押出成形加工性(以下、押出成形性と略すこともある)、耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性、外観、その他の特性を有するものである。
本発明における押出成形性は、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物のゲル化が抑制されることにより、押出成形時の温度を、より広範囲に設定することが可能になることを意味する。
具体的には、本発明では、この押出成形時の温度を、120〜170℃もの広範囲に設定することができる。
本発明による塩素化塩化ビニル系樹脂組成物と、その成形体は、高い物性を有し、長期間に渡っての良好な押出加工性を示すことで、高い生産性を実現できるうえ、成形加工後の耐熱性や耐薬品性および外観が優れたものとなる。
このような優れた諸特性を有する本発明の樹脂組成物による押出成形体は、丸棒、異型品等種々の形態での成形が可能であり、特に、薬品(例えば、高濃度のフッ酸や塩酸、あるいはこれらの混酸と言った強酸等)と接触しても、表面の経時的変化(変色、変質)が発生しにくいため、精密電子部品などをエッチング加工する際の格納治具の素材として好適である。
〔実施例1〜6、比較例1〜2〕
表1に示す塩素化度、重合度、揮発分をそれぞれ有する市販の塩素化塩化ビニル樹脂(塩化ビニルのホモポリマーを塩素化したもの)に対し、鉛系安定剤、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体(MBS)、およびその他の添加剤を、表1に示す割合で配合し、ヘンシェルミキサーにて低速で5分間ブレンドし、塩素化塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
(使用原料)
塩素化塩化ビニル樹脂1(塩素化度64.8%±0.5、重合度660±30、揮発分0.30質量%以下、粒度50メッシュ96%通過・200メッシュ8.3%通過):日本カーバイド社製 商品名"T−741
塩素化塩化ビニル樹脂2(塩素化度64.6%±0.5、重合度690±30、揮発分0.10質量%以下、粒度50メッシュ100%通過・200メッシュ2.0%通過):積水化学社製 商品名"HA−35F"
塩素化塩化ビニル樹脂3(塩素化度64%、重合度570±40、揮発分0.30質量%):鐘淵化学社製 商品名“H436”
塩素化塩化ビニル樹脂4(塩素化度65%、重合度610±40、揮発分0.30質量%):鐘淵化学社製 商品名“H527”
鉛系安定剤:サンエース社製 商品名“HRB−02”
MBS1(メチルメタアクリレート成分25.2%、ブタジエン成分8.7%、スチレン成分66.1%):三菱レイヨン社製 商品名“C−201A”
MBS2(メチルメタアクリレート成分42.2%、ブタジエン成分8.7%、スチレン成分49.1%):三菱レイヨン社製 商品名“C−150S”
MBS3(メチルメタアクリレート成分28.0%、ブタジエン成分7.1%、スチレン成分64.9%):鐘淵化学社製 商品名“カネエースB−22”
MBS4(メチルメタアクリレート成分26.5%、ブタジエン成分7.0%、スチレン成分66.5%):呉羽化学社製 商品名“BTS−3NS”
有機・無機系着色剤:大日本インキ化学社製 商品名“D−13762”
次に、各々の塩素化塩化ビニル樹脂組成物を2軸同方向押出機により、押出機内温度120℃、口金温度150℃にて溶融押出しを行い、直径40mmの丸棒状の押出成形体を得た。
得られた成形体につき、各特性を下記の評価方法で評価し、この結果を表1に併せて示す。
(評価方法)
(A)外観の評価:直径40mmの丸棒状成形体の外観を目視にて観察し、色調変化およびスジの発生が確認できなかったものを「○」、色調変化およびスジの発生が少し確認できたが実用に供して問題ないものを「△」、色調変化およびスジの発生が確認できたものを「×」とした。
(B)耐薬品性(薬液による変色):直径40mmの丸棒状成形体を長さ10mmに輪切り切断したものサンプルとし、このサンプルを60%濃度の硝酸に40℃で4日間浸漬し、取り出し後2日間放置し、表面を目視で観察した。
浸漬前と同等あるいは極く僅かに白化した場合を「○」、僅かに白化した場合を「△」、一見にしてわかる白化の場合を「×」とした。
(C)物性:直径40mmの丸棒状成形体について、JIS K−7171に準拠して曲げ強さおよび曲げ弾性率を測定した。
曲げ強さ70MPa以上、曲げ弾性率2300MPa以上のものを合格とした。
(D)耐衝撃性:得られた直径40mmの丸棒状成形体について、JIS K−7111に準拠してシャルピー衝撃強さを測定した。
シャルピー衝撃強さ8KJ/m2以上のものを合格とした。
(E)押出成形性:実施例1〜6および比較例1〜2の組成物について、押出機内温度と口金温度を表5に示すように設定し、1時間に渡って連続溶融押出しを行い、直径40mmの丸棒状の押出成形体とし、押出機内で安定したゲル化状態を保持でき、良好な押出成形を行うことができた場合を「○」、ゲル化が少し過剰気味で、押出成形体の表面に僅かな荒れが認められるものの、実用に供して問題ない場合を「△」とし、ゲル化が著しく促進され、押出成形を途中で停止せざるを得なかった場合を「×」とした。
この結果は、表2に示す。
Figure 2007153980
Figure 2007153980
表1、2に示すように、塩素化塩化ビニル系樹脂の重合度が570±40、610±40と本発明より小さい比較例1,2は、押出成形性が△で外観も△であった。これに対し、本発明の実施例1〜6は、いずれも押出成形性が○で外観も○であった。なかでも実施例4,6のメチルメタアクリレート成分25.2質量%、スチレン成分66.1質量%と、スチレン成分がメチルメタアクリレート成分の2倍以上の量のMBSを使用したものを5質量部配合しているものは、耐薬品性においても△,○であり、MBSを8質量部配合している実施例1〜3,5が耐薬品性において×であるのに比べて好ましいことが判る。
また、実施例6は、塩素化塩化ビニル樹脂2を用いており、耐薬品性が○と、塩素化塩化ビニル樹脂1を用いた実施例4が耐薬品性が△であるのに比較して優れている。この原因は必ずしも明らかではないが、塩素化塩化ビニル樹脂2は塩素化塩化ビニル樹脂1に比べて粒度分布が狭くて、大きな粒度や小さな粒度の成分の割合が少なく、粒がそろっているため、溶融混練した場合の分散状態が均一となり、得られる押出成形体の欠陥が少なくなって耐薬品性が向上すると考えられる。
本発明による塩素化塩化ビニル系樹脂組成物と、その押出成形体は、高い物性を有し、長期間に渡っての良好な押出加工性を示すことで、高い生産性を実現できるうえ、成形加工後の耐熱性や耐薬品性、外観が優れている。
この本発明の樹脂組成物による押出成形体は、丸棒、異型品等の形態として、家電機器・電子機器などの周辺部材等として、好適に使用することができる。
とりわけ、薬品(例えば、高濃度のフッ酸や塩酸、あるいはこれらの混酸と言った強酸等)に接触しても、表面の経時的変化(変色、変質)が発生しないため、精密電子部品などをエッチング加工する際の格納治具の素材として好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. 重合度650〜850で、塩素化度60〜70%の塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、鉛系安定剤6〜8質量部、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体4〜6質量部が配合されてなる塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 塩素化塩化ビニル系樹脂が、重合度670〜730で、揮発分が0.3質量%以下であり、
    メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン系共重合体が、熱分解型ガスクロマトグラフィ測定によるピーク面積比で、メチルメタアクリレート成分が25〜45%、ブタジエン成分が8〜9%、スチレン成分が49〜67%であることを特徴とする請求項1記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. 請求項1または2記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を押出成形してなる塩素化塩化ビニル系樹脂成形体。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022071087A1 (ja) * 2020-09-29 2022-04-07 積水化学工業株式会社 積層体及び積層体の使用方法

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